JP6346870B2 - 走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 - Google Patents
走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6346870B2 JP6346870B2 JP2015084770A JP2015084770A JP6346870B2 JP 6346870 B2 JP6346870 B2 JP 6346870B2 JP 2015084770 A JP2015084770 A JP 2015084770A JP 2015084770 A JP2015084770 A JP 2015084770A JP 6346870 B2 JP6346870 B2 JP 6346870B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- road surface
- ldv
- traveling
- differential
- speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 62
- 241000710789 Lactate dehydrogenase-elevating virus Species 0.000 claims description 126
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 28
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 23
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 22
- 238000012937 correction Methods 0.000 claims description 9
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 claims description 5
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 12
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 8
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 4
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 description 3
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 3
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 3
- NCGICGYLBXGBGN-UHFFFAOYSA-N 3-morpholin-4-yl-1-oxa-3-azonia-2-azanidacyclopent-3-en-5-imine;hydrochloride Chemical compound Cl.[N-]1OC(=N)C=[N+]1N1CCOCC1 NCGICGYLBXGBGN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 2
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000035559 beat frequency Effects 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- XJUNRGGMKUAPAP-UHFFFAOYSA-N dioxido(dioxo)molybdenum;lead(2+) Chemical compound [Pb+2].[O-][Mo]([O-])(=O)=O XJUNRGGMKUAPAP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 1
- LAJZODKXOMJMPK-UHFFFAOYSA-N tellurium dioxide Chemical compound O=[Te]=O LAJZODKXOMJMPK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
Description
本発明の走行軌跡生成方法は、走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成方法であり、走行体の幅方向両側にレーザドップラ速度計(Laser Doppler Velocimeter:以下「LDV」という。)を取付け、その走行体を道路、鉄道軌道等(これらを以下「路面」という。)を走行させて、当該LDVからレーザビームを路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に照射し続け、その間に路面からの散乱光を両LDVで受光して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を求め、当該ドップラ信号に基づいて、予め設定した単位時間ごとに、走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離を単位時間ごとの軌跡として求め、走行中の走行体の単位時間ごとの軌跡を繰り返し求め、それら軌跡を連続して接続することにより走行体の走行軌跡を生成するようにした方法である。この場合、両LDVで受光した散乱光を同期して処理して、走行体の走行速度を求めることができる。走行軌跡はモニタ画面に表示あるいは紙面に印刷することにより目視することができる。
走行体が坂道を走行する場合は、走行体が傾くため水平な路面を走行している場合よりも、走行体の前部又は後部が路面と接近したり離れたりする(距離が変動する)。この距離変動が生ずると、走行体に取り付けたLDVと路面との間に傾き角が生じる。傾き角は走行体の走行速度に影響する(傾き角があると走行速度が小さくなる:遅くなる)ため、走行速度に基づいて走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を求める本発明の走行軌跡生成方法では、求めた走行軌跡に誤差が生ずる。傾き角は急ブレーキを掛けたことにより走行体が前傾した場合も生じ、前記誤差の一因になる。
走行体が走行する路面は凹凸している場合もある。凹凸があると、LDVから出射されるレーザビームの到達距離が変動する。LDVはレーザビームの焦点深度が一定であるため、焦点深度の浅いLDVでは、前記到達距離が変動するとレーザビームの焦点が凹凸部からずれて、路面から反射するレーザビームの散乱光の強度が低下して必要な散乱光が得られず、走行体の走行速度の測定精度が低下する。このため、走行速度に基づいて走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を求める本発明の走行軌跡生成方法では、求めた走行軌跡に誤差が生ずる。本発明では、この誤差をなくすため、焦点深度の深いLDVを使用して、路面に多少の凹凸があっても、路面の凹凸が、LDVから照射されるレーザビームの焦点距離内に収まるようにして、路面から散乱光を確実に得られるようにして、走行軌跡を正確に生成することもできる。
本発明の走行軌跡生成装置は、路面を走行する走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成装置であり、LDVが走行体の幅方向両側であって、その幅方向同一線上又はほぼ同一線上に、路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に取付けられたLDV付き走行体と、信号処理装置を備え、前記信号処理装置は、LDV付き走行体の走行中に両LDVから路面に対してレーザビームを鉛直又はほぼ鉛直に照射して得られる路面からの散乱光を処理して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を求め、このドップラ信号に基づいて走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を単位時間ごとに算出することができ、単位時間ごとの軌跡を連続して接続して走行体の走行軌跡を生成することができるものである。
前記信号処理装置は、二つのLDVからのLDV速度を同期処理することができる2ch信号処理器を備えたものが望ましい。
本発明の走行軌跡生成装置は、走行体の前方と後方に変位センサを取り付け、前方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して、当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の前方との距離を、後方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の後方との距離を夫々検出でき、両変位センサの夫々で検出された距離に基づいて、路面に対する走行体の傾き角を補正して走行体の走行速度を補正し、この補正を単位時間ごとに行って単位時間当たりの軌跡を補正し、補正された単位時間当たりの軌跡を連続して接続して走行体の走行軌跡を生成できるようにすることもできる。
前記LDVには後記する、焦点深度の深い差動型LDVを使用するのが望ましい。その焦点深度は路面の凹凸がLDVから照射されるレーザビームの焦点距離内に収まる深さである。焦点深度の深い差動型LDVを使用することにより、路面に凹凸があってもLDV速度を正確に計測できる。
(1)走行体の走行速度が正確に得られることで、走行軌跡を正確に描くことができる。このため、この軌跡を、その走行体の走行挙動、性能評価などに利用したり、既存の地図の補正に利用したりすることがきる。
(2)路面のどの位置を、どのような軌跡で走行したのか、交差点やカーブでの実軌跡や速度変化(加速・減速時などを含む)などから、路面の状態を推測することも可能となる。
(3)LDVを鉄道車両に搭載した場合は、レールの正確な曲率の計測や、車両侵入番線の把握などに利用できる。
(4)非接触、高精度、高分解能、高速で走行体の速度測定が得られることから、路面の周囲状況の影響を受けることなく、正確な走行軌跡を求めることができる。
図5は差動型LDVを用いた速度計測装置の一般的な構成である。図5ではレーザ光源1から出射されるレーザビームをビームスプリッタ2で二方向に分割し、一方のレーザビーム(照射光1)はそのまま直進して走行体が走行する路面4に照射され、他方のレーザビーム(照射光2)はミラー3で直角に反射されて交差角φで路面4に照射される。路面4からの散乱光(二本の照射光1、2に対応した散乱光)が受光素子PDに受光される。二本の散乱光は正負同じ量のドップラシフトを起こす。二本の散乱光を受光素子PDにおいて重ね合わせてドップラ周波数fdを検出する。これが差動型LDVである。散乱光はレンズで集光して受光素子で受光することもできる。
fd1=2/λ sin(4/φ)・V・cos(θ−φ/4)・・・(1)
fd2=2/λ sin(4/φ)・V・cos(θ+φ/4)・・・(2)
で表される。
λ:レーザ波長
φ:二本のレーザ光のなす角度
V:走行体の移動速度
θ:二本のレーザ光の接線からの傾き角
fd=|fd1−fd2|=2/λ・V・sin(φ/2)・cosθ・・・(3)
この式からわかるように、走行体の速度Vに比例した周波数が検出される。また、式の中に受光位置の角度成分がないため、受光面に対する位置の制約がなく、路面4からの散乱光をどの位置で受光しても良く、レンズなどで散乱光を集光しても速度を正確に捉えることができる。従って、移動する走行体(例えば自動車)に差動型LDVを取付ければ、走行体が走行する路面4と走行体との相対速度(走行体の走行速度)を計測することができる。
本発明の走行軌跡生成方法は各種の差動型LDVを使用可能であるが、前記動作原理の差動型LDV(以下、単に「LDV」という。)を使用する場合を一例として説明する。本発明の走行軌跡生成方法は前記LDVを、自動車、電車以外の走行体に取付けて使用することもできるが、以下に走行体が自動車の場合であり、その走行体に取付けて使用する場合を一例として説明する。
前記LDV速度の取得、LDV速度に基づく走行体10の単位時間t当たりの走行距離と蛇行半径は次のようにしての算出することができる。
VA=rA・ω(m/s)・・・(4)
VB=(rA−l)・ω(m/s)・・・(5)
前記(4)(5)式より、
VA/VB=rA/(rA−l)
ω=VA/rA
rA・VA−rA・VB=VAl
rA=VAl/(VA−VB)・・・(6)
rAが求められる。
φA=ωt=(VA/rA)・t
X=rAsinφA
=rAsin((VA/rA)・0.002)
Y=rA−rAcosφA
=rA−rAcos((VA/rA)・0.002)
VA=60.000=16.6667(m/s)
VB=60.060=16.6833(m/s)
前記(6)式より、
60km/hの2msでの走行距離は33.3mm
rA=VA・l/(VA−VB)
rA=16.6667×1.5/(16.6667−16.6833)
=25/0.0166≒1503m
となり、1503mの半径で、円弧の長さ33.3mmを描く能力を持っていることになる(φA=22.2μrad≒0.5秒)。
路面は平坦地だけでなく坂道もある。車両が坂道を走行するとLDVと路面とに相対的な傾き角θが生ずる(図2(a))。車両の傾き角θは坂道以外の原因、例えば、急ブレーキかけたときの車両の上下動によっても生ずる。傾き角θがある場合の車両走行速度V’は次式で求められることから、速度V’はcosθだけ小さく測定されてしまう。本発明の走行軌跡生成方法において生成精度を向上させるためには、路面4に対するLDVの傾き角θを補正する必要がある。補正式は次式になる。
V’=V・cosθ
したがって、路面に対するLDVの傾き角θ(図2(a))を測定し、単位時間2msレートで測定される速度値を補正して前記誤差を補正する必要がある。前記傾き角θは図2(b)のように走行体10の前後に変位計11、12を間隔Lで取り付け、変位計11、12から路面4に対して鉛直にレーザビームを照射して路面4までの距離l1、l2を計測し、次式で求めることができる。
tanθ=|l1−l2|/L
θ=tan−1|l1−l2|/L
このθより、cosθを求め、このcosθにより、前記左右のLDV(図1(a)(b))で測定された左右のLDV(A、B)のLDV速度VA’、VB’を割り、正しいLDV速度VA、VBを求めて補正をする。
VA=VA’/cosθ
VB=VB’/cosθ
本発明の走行軌跡生成装置の一例を、自動車にLDVを取り付けた場合を一例として説明する。
本発明の走行軌跡生成装置では、前記傾き角θ(図2(b))を補正するために、図4(b)に示すように、走行体10の前後に変位センサ11、12を取付け、変位量演算器15を設ける。これら変位センサ11、12から得られた路面4までの高さl1、l2(図4(b))を変位量演算器15で演算処理して求め、求められた高さl1、l2を2ch信号処理器13で同期処理し、その処理データVA’、VB’、l1、l2を同時にPC14(図3)に取り込む。これらのデータと次式に基づいて走行体10の前後の傾き角θを求め、VA’、VB’を補正したあと、走行体10の蛇行半径r及び走行角φAから座標X、Yを求める。
θ=tan−1|l1−l2|/L
VA=VA’/cosθ
VB=VB’/cosθ
r=(rA+rB)/2
V=(VA+VB)/2
r:走行体の中心位置での蛇行半径
V:走行体の中心位置での速度
X=rsinφA=rsin(V/r・t)
Y=r−rcosφA=r−rcos(V/r・t)
t:データ更新サイクル2ms(0.002sec)
路面4は凹凸している箇所もある。差動型LDVは焦点を結ぶ構成であるため、路面4に照射されるレーザ光の焦点が差動型LDVの受光素子の測定許容範囲内の焦点深度でなければ(焦点深度が深くなければ)正確な計測ができない。走行体10の走行速度に基づいて走行体10の蛇行半径と走行距離(軌跡)を求める本発明の走行軌跡生成方法では、求めた走行軌跡に誤差が生ずる。この誤差を補正するため、本発明では、焦点深度の深いLDVを使用して、路面に多少の凹凸があっても、走行軌跡を正確に生成できるようにすることもできる。ここで、焦点深度が深いとは、例えば、安定的に200mm以上をいう。焦点深度の深いLDVとしては、例えば本件出願人が先に開発した特願2012−142161「鉄道車両速度計測方法及びその計測装置」がある。
前記特許出願に係る焦点深度の大きなLDVの一例を図6に示す。このLDVは、レーザ光源1、コリメータレンズ32、周波数シフト素子(例えば、AOM)33、偏光ビームスプリッタ(PBS)34、λ/2波長板35、無偏光ビームスプリッタ(NPBS)36、ミラー37、レンズ38、受光素子(APD)39、増幅器40を備えた差動型LDVである。
路面4からの散乱光(2本の照射光に対応した散乱光)が受光レンズ38等の光学系で集光されて受光素子39に受光される。この2本の散乱光は正負同じ量のドップラシフトを起こし、受光素子39において重ね合わされてドップラ周波数が検出される。
fd=fm±2/λ・V・sin(φ/2)
=fm±K・V・・・(7)
(K=2/λ・sin(φ/2))
となる。
図6のように、照射光の一方にAOM33を入れることで、予めシフトした周波数を零速度とし、この零速度を中心に速度の方向及び零速度の計測を正しく行うことができ、移動距離も正確に求めることができる。AOM33を入れない場合は、V=0のとき、f=0となって移動速度及び移動方向の判別ができない。
差動型LDVの場合、走行体10の移動方向に対して、図7に示すように、幅Wをもった平行なレーザビームになるようにコリメータレンズ32(図7)で調整することにより、交差角φはレーザ光の交差した長さd(図7)のどの位置においても一定になり、走行体10の移動速度Vを正確に計測することができる。つまり、図7に示すように、路面4に照射するレーザビームが幅Wで平行であれば、dの領域が焦点となって、正確な計測ができる。この差動型LDVでは次のようにしてdの長さ(焦点深度)を広く(深く)してある。
焦点深度dは、
d=2cos(φ/2)・W/cos(90−φ)・・・(8)
となり、φが小さくなれば大きくなり、深度を長くすることができる。図7のレーザビームの交差領域(菱型部分)の上下部分はドップラレベルが低下するので、一般的に菱形の全長dの範囲全てを使用することはできず、その70%位が使用限度となる。差動型LDVを走行体10に取り付けた場合、路面4に凹凸があったり、走行体10が傾斜したりすることを考慮すると、少なくとも200mm以上の焦点深度は必要である。
sin1.5/2=0.013
sin−1(0.013×0.1/100)≒0.0000750°=2.7″
となり、ビームの平行度も2.7″以内の広がり角にしなくてはならず、光学系の調整が非常に難しく、安定性も確保しにくい。
図6において焦点深度を深くするためには,図8のように2つの焦点を持った構成とすることができる。図8では偏光ビームスプリッタ34で2本に分けた照射光の一方のレーザビームを路面4に所定角度で直接照射し、他方のレーザビームを無偏光ビームスプリッタ36で2本に分け、そのうちの一方のレーザビームを路面4に交差角φ1で照射し、他方のレーザビームをミラー37で反射させて路面4に前記と同じ交差角φ2(φ1=φ2)で照射して、前記双方のレーザビームを二箇所で交差させて二つの焦点領域d1、d2を作る。焦点領域d1は路面4の凸部の近くにし、焦点領域d2を路面4の凹部に当たる位置(下方:車両から遠く)にして、路面の凹凸が焦点内に収まる深さの焦点深度にすることができる。
sin5/2=0.0436
sin−1(0.0436×0.1/100)=0.0025°=9″
となり、φ=1.5°のときの約3倍になることで、光学系の調整・安定性も向上する。
前記LDVでは、レーザビーム幅(平行幅)をそのまま広げることによっても焦点深度を深くすることができる。レーザビームの間隔を平行のまま広げるものとしては、例えば、アナモルフィックプリズムがある。このLDVではそのプリズムを使用することもできるが、二つ以上のレンズ、例えば、凹凸レンズの組み合わせで拡げることもできる。
前記LDVでは図10のように、平行なレーザビームを交差角φで二方向から照射して、焦点dを三箇所以上に設けることもできる。
速度Vの走行体10の焦点深度内に、凹凸、例えば、図11に示すような凸面があった場合、差動型LDVの受光センサでは凸面からの散乱光を受けて、凸面の速度V´を計測することになる。V´がθだけ傾いた場合のドップラ周波数fdは前記(3)式より、
fd=|fd1−fd2|=2/λ・V´・sin(φ/2)・cosθ・・・(9)
となる。
ここで、2/λ・sin(φ/2)=Kとすると、
fd=K・V´・cosθ
V´=V/cosθであるから、
fd=K・V/cosθ・cosθ
=KV
となる。このため、図11のような凸面或いは図示しない凹面があっても、路面4の測定面の移動方向の速度Vを正しく計測することができる。つまり凹凸の影響を受けない。このような差動型LDVを使用すれば凹凸のある路面4にレーザビームを照射しても対路面速度を正確に計測することができる。
差動型LDVを走行体10に取付けて速度計測する場合、何らかの原因(例えば、ゴミ等の障害物が光路を遮る)でレーザビームが遮られると、図12(a)のようにドップラ信号のレベルが急激に減少し、速度値を演算処理できなくなり零点に落ちてしまうことがある。また、障害物が移動する物の場合はその障害物の移動速度を計測してしまい、図12(b)のように計測速度が急変することもある。このような異常は障害物が取り除かれれば復帰するが、その間の計測データは車両速度に対応したデータではないため、このデータを使用したのでは精度の高い速度計測ができない。このよう計測データの異常時でも精度の高い計測を可能とするため、本発明で使用する差動型LDVでは、次のいずれかの補間処理を行うことができる。
2 ビームスプリッタ
3 ミラー
4 路面
10 走行体
11 変位センサ
12 変位センサ
13 2ch信号処理器
14 コンピュータ(PC)
15 変位量演算器
21 水晶発振器
22 PLL発振器
32 コリメータレンズ
33 周波数シフト素子(AOM)
34 偏光ビームスプリッタ(PBS)
35 λ/2波長板
36 無偏光ビームスプリッタ(NPBS)
37 ミラー
38 レンズ
39 受光素子(APD)
40 増幅器
43 ミキサー
44 LPF
45 A/Dコンバータ
46 デジタル演算器(DSP)
47 デジタル信号発生器(DDS)
48 D/Aコンバータ
49 カウンタ
60、60a、60b アナモルフィックプリズム
A、B (差動型)LDV
PD 受光素子
Claims (12)
- 走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成方法において、
走行体には差動型レーザドップラ速度計(差動型LDV)が取付けられており、差動型LDVは走行体の幅方向両側であって、幅方向同一線上又はほぼ同一線上に取付けられ、且つレーザビーム照射面が路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に取付けられており、
路面を走行中の前記走行体の両差動型LDVから、レーザビームを路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に照射し続け、その間に路面からの散乱光を両差動型LDVで受光して走行体の走行速度に比例したドップラ信号を抽出し、
当該ドップラ信号に基づいて、予め設定した単位時間ごとに走行体の走行速度を取得し、両差動型LDVの速度差もしくは速度比から夫々の蛇行半径を求め、その蛇行半径と予め定めてある単位時間から、単位時間当たりの走行距離を蛇行距離として求め、この蛇行距離と前記蛇行半径から、スタート点からの軌跡として求め、次はこの求めた終点をスタート点とし、前回同様に単位時間当たりの蛇行半径と蛇行距離から次の軌跡を求め、前記軌跡の取得を単位時間ごとに繰り返し行って、得られた単位時間当たりの軌跡を連続させることにより走行体の走行軌跡を生成する、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 請求項1記載の走行軌跡生成方法において、
両差動型LDVで受光した散乱光を同期して処理して、走行体の走行速度を求める、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 請求項1又は請求項2記載の走行軌跡生成方法において、
差動型LDVと路面とに走行体の前後の相対的な傾き角θが生じた場合の、単位時間当たりの車両走行速度V’が、V’=V・cosθとなって、速度V’がVよりもcosθだけ小さく測定されることを補正し、その補正後の差動型LDVの速度に基づいて車両の単位時間当たりの走行軌跡を求め、その走行軌跡を連続させて走行軌跡を生成する方法であり、
走行体の前方と後方に間隔Lで取付けた両変位センサから路面に対して鉛直にレーザビームを照射して、前方の変位センサで路面と走行体の前方との距離l 1 を、後方の変位センサで路面と走行体の後方との距離l 2 を検出して、次式により前記差動型LDVの傾き角θを測定し、
tanθ=|l 1 −l 2 |/L
θ=tan −1 |l 1 −l 2 |/L
前記θよりcosθを求め、このcosθと、左右の差動型LDVで測定された両差動型LDVの速度V A ’、V B ’に基づいて、次式により、V A ’、V B ’を補正して、正しい差動型LDVの速度V A 、V B を求め、
V A =V A ’/cosθ
V B =V B ’/cosθ
前記補正を単位時間ごとに行って、補正された正しい差動型LDVの速度差に基づいて単位時間当たりの軌跡を生成し、その走行軌跡を連続して走行体の走行軌跡を生成する、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。
θ:走行体の前後の路面に対する差動型LDVの傾き角
L:前方の変位センサと後方の変位センサの間隔
l 1 :前方の変位センサと路面までの距離
l 2 :後方の変位センサと路面までの距離
V:走行体の移動速度
V A 、V B :測定されたLDV速度 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の走行軌跡生成方法において、
焦点深度の深い差動型LDVを使用して、路面の凹凸が、差動型LDVから照射されるレーザビームの焦点深度内に収まるようにした、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 請求項4記載の走行軌跡生成方法において、
差動型LDVのレーザ光源(LD)からのレーザビームを平行ビームにし、その平行ビームを二分し、一方の平行ビームを路面側に照射し、他方をさらに二方に分け、その二方の平行ビームを前記一方の平行ビームと異なる方向から路面に照射して、前記一方の平行ビームと前記二方の平行ビームとを路面の凹凸部二箇所で交差させ、それら二箇所の交差領域の夫々を焦点とすることで焦点深度を深くし、前記焦点における路面からの散乱光を差動型LDVで受光して信号処理装置で処理して走行体の速度を計測する、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 請求項4記載の走行軌跡生成方法において、
差動型LDVのレーザ光源(LD)からのレーザビームを平行ビームにし、その平行ビームを二分し、一方の平行ビームを路面側に照射し、他方の平行ビームを反射させ、反射後にその平行ビームの幅を広げ、広げた平行ビームを、前記一方の平行ビームと異なる方向から路面に照射して、前記両平行ビームを路面の凹凸部で交差させ、その交差領域を焦点とすることで焦点深度を深くし、前記焦点における路面からの散乱光を差動型LDVで受光して信号処理装置で処理して走行体の速度を計測する、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 請求項4記載の走行軌跡生成方法において、
差動型LDVのレーザ光源(LD)からのレーザビームを平行ビームにし、その平行ビームを二分し、一方をさらに分岐した平行ビームを路面に照射し、他方をさらに分岐した平行ビームを異なる方向から路面に照射して、路面の凹凸部で交差させて、三以上の交差領域を焦点とすることにより焦点深度を深くし、前記三以上の焦点における路面からの散乱光を差動型LDVで受光して信号処理装置で処理して走行体の速度を計測する、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の走行軌跡生成方法において、
二分する前の平行ビームの周波数をシフトさせ、周波数をシフトさせた平行ビームを二分する、
ことを特徴とする走行軌跡生成方法。 - 路面を走行する走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成装置において、
差動型LDVが走行体の幅方向両側に設けられ、その幅方向同一線上又はほぼ同一線上に設けられ、路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に設けられた差動型LDV付き走行体と、信号処理装置を備え、
前記信号処理装置は、差動型LDV付き走行体の走行中に両差動型LDVから路面に対してレーザビームを鉛直又はほぼ鉛直に照射して得られる路面からの散乱光を処理して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を求めることができ、このドップラ信号に基づいて、予め設定した単位時間ごとに走行体の走行速度を取得し、両差動型LDVの速度差もしくは速度比から夫々の蛇行半径を求め、その蛇行半径と予め定めてある単位時間から、単位時間当たりの走行距離を蛇行距離として求め、この蛇行距離と前記蛇行半径から、スタート点からの軌跡として求め、次はこの求めた終点をスタート点とし、前回同様に単位時間当たりの蛇行半径と蛇行距離から次の軌跡を求め、前記軌跡の取得を単位時間ごとに繰り返し行って、得られた単位時間当たりの軌跡を連続させることにより走行体の走行軌跡を生成することができる、
ことを特徴とする走行軌跡生成装置。 - 請求項9記載の走行軌跡生成装置において、
走行体の前方と後方に変位センサを備え、
前方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して、当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の前方との距離を、後方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の後方との距離を夫々検出することができ、
信号処理装置は、前記両変位センサの夫々で検出された距離に基づいて、路面に対する走行体の傾き角を補正して走行体の走行速度を補正し、この補正を単位時間ごとに行って単位時間当たりの軌跡を補正し、補正された単位時間当たりの軌跡を連続して走行体の走行軌跡を生成できる、
ことを特徴とする走行軌跡生成装置。 - 請求項9又は請求項10記載の走行軌跡生成装置において、
信号処理装置が、走行体の左右両側の差動型LDVが路面から受光した散乱光を同期処理できる2ch信号処理器を備えた、
ことを特徴とする走行軌跡生成装置。 - 請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の走行軌跡生成装置において、
差動型LDVが焦点深度の深いものであり、その焦点深度は路面の凹凸が差動型LDVから照射されるレーザビームの焦点深度内に収まる深さである、
ことを特徴とする走行軌跡生成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015084770A JP6346870B2 (ja) | 2015-04-17 | 2015-04-17 | 走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015084770A JP6346870B2 (ja) | 2015-04-17 | 2015-04-17 | 走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016205879A JP2016205879A (ja) | 2016-12-08 |
JP6346870B2 true JP6346870B2 (ja) | 2018-06-20 |
Family
ID=57489570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015084770A Active JP6346870B2 (ja) | 2015-04-17 | 2015-04-17 | 走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6346870B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0540173A (ja) * | 1991-08-05 | 1993-02-19 | Toyota Motor Corp | ドツプラ式対地車速検出装置 |
JPH06124398A (ja) * | 1992-10-12 | 1994-05-06 | Nissan Motor Co Ltd | 道路形状認識装置 |
JPH07198849A (ja) * | 1993-12-30 | 1995-08-01 | Act Denshi Kk | レーザドップラ方式計測における補間、回復方法 |
JPH0980154A (ja) * | 1995-09-18 | 1997-03-28 | Suzuki Motor Corp | レーザドップラ車速測定装置 |
US7705972B2 (en) * | 2006-06-20 | 2010-04-27 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Doppler sensor for the derivation of torsional slip, friction and related parameters |
JP5412985B2 (ja) * | 2009-06-24 | 2014-02-12 | 日産自動車株式会社 | 車両走行支援装置 |
JP6071264B2 (ja) * | 2012-06-25 | 2017-02-01 | アクト電子株式会社 | 鉄道車両速度計測方法及びその計測装置 |
-
2015
- 2015-04-17 JP JP2015084770A patent/JP6346870B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016205879A (ja) | 2016-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11054434B2 (en) | Laser diode based multiple-beam laser spot imaging system for characterization of vehicle dynamics | |
CN103115581B (zh) | 多功能轨道测量***及方法 | |
US8189176B2 (en) | Velocity detector | |
JP2006162630A (ja) | 道路又はレールのゆがみの非接触測定のための方法と装置 | |
JP6071264B2 (ja) | 鉄道車両速度計測方法及びその計測装置 | |
JP6346934B2 (ja) | 鉄道車両速度計測方法及びその計測装置 | |
CN106405535A (zh) | 列车速度检测装置及列车速度检测方法 | |
JP6346870B2 (ja) | 走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 | |
CN104267205B (zh) | 一种道路车辆行驶速度垂向测速仪及方法 | |
JP2014052280A (ja) | ベルト変動測定方法とその測定装置 | |
US20220057807A1 (en) | Control device, moving body, and control method | |
JP2015165754A (ja) | 列車速度検出装置及び列車速度検出方法 | |
JP7210184B2 (ja) | 路面プロファイル測定器 | |
JP6682087B1 (ja) | 軌道中心計測装置および軌道中心計測方法 | |
JPH0634647A (ja) | 速度計測装置 | |
TWI666463B (zh) | 列車速度檢測裝置及列車速度檢測方法 | |
JPH0980154A (ja) | レーザドップラ車速測定装置 | |
JP7490207B1 (ja) | レーザドップラ速度計 | |
TWI652494B (zh) | 列車狀態檢測裝置及列車狀態檢測方法 | |
JPH08146020A (ja) | 移動体の移動速度・移動量測定装置 | |
JP2928398B2 (ja) | 多次元振動計 | |
WO2022259344A1 (ja) | レーザレーダ装置 | |
JPH0571929A (ja) | レールの遊間測定方法とレール長測定方法 | |
JPH07294537A (ja) | 速度及び距離の検出装置 | |
JPH04118505A (ja) | レールの遊間及びレール長測定方法とそれらの測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170302 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171107 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20171226 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180223 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180522 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180528 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6346870 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |