JP6345935B2 - 細菌付着を低減するための加工表面 - Google Patents

細菌付着を低減するための加工表面 Download PDF

Info

Publication number
JP6345935B2
JP6345935B2 JP2013536887A JP2013536887A JP6345935B2 JP 6345935 B2 JP6345935 B2 JP 6345935B2 JP 2013536887 A JP2013536887 A JP 2013536887A JP 2013536887 A JP2013536887 A JP 2013536887A JP 6345935 B2 JP6345935 B2 JP 6345935B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
structures
processed
dimension
nanofeatures
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013536887A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014504165A5 (ja
JP2014504165A (ja
Inventor
ボマリト ジー.マルコ
ボマリト ジー.マルコ
ティー.ショルツ マシュー
ティー.ショルツ マシュー
ジェイ.スワロフスキー マイケル
ジェイ.スワロフスキー マイケル
エム.ヤーウッド ジェレミー
エム.ヤーウッド ジェレミー
エム.シュノブリッチ スコット
エム.シュノブリッチ スコット
ジェイ.デボウ ロバート
ジェイ.デボウ ロバート
チャン ジュン−イン
チャン ジュン−イン
エル.スミス テリー
エル.スミス テリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Publication of JP2014504165A publication Critical patent/JP2014504165A/ja
Publication of JP2014504165A5 publication Critical patent/JP2014504165A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6345935B2 publication Critical patent/JP6345935B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B17/00Methods preventing fouling
    • B08B17/02Preventing deposition of fouling or of dust
    • B08B17/06Preventing deposition of fouling or of dust by giving articles subject to fouling a special shape or arrangement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B17/00Methods preventing fouling
    • B08B17/02Preventing deposition of fouling or of dust
    • B08B17/06Preventing deposition of fouling or of dust by giving articles subject to fouling a special shape or arrangement
    • B08B17/065Preventing deposition of fouling or of dust by giving articles subject to fouling a special shape or arrangement the surface having a microscopic surface pattern to achieve the same effect as a lotus flower
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/00051Accessories for dressings
    • A61F13/00063Accessories for dressings comprising medicaments or additives, e.g. odor control, PH control, debriding, antimicrobic
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24355Continuous and nonuniform or irregular surface on layer or component [e.g., roofing, etc.]

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Prevention Of Fouling (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Description

バイオフィルムは、生体材料及び宿主組織の表面に典型的にしっかりと付着された細胞外高分子マトリックス内に入った、構造化微生物集団である。細菌性バイオフィルムは、様々な異なる適用範囲、つまり医療機器、食品加工及びその他産業用途における濾過システム、海洋構造物のコーティング、並びにその他防汚用途において、水性流体及び体液に長期間曝される材料の開発において重要な課題である。バイオフィルム中に生息する細菌は、「遊離」病原体と比べて、宿主防衛、及び抗生物質又は抗菌剤処理に対する抵抗性がかなり高く、それにより、留置する及びその他組織に接触するデバイスの使用中の感染可能性が高まる。
バイオフィルムは、カテーテル関連***症(CAUTI)、カテーテル関連血流感染、及び人工呼吸関連肺炎(VAP)において重要な役割を果たすと考えられる。CAUTIは、院内感染(HAI)の最も多くを占め、院内血流感染の2番目に多い原因である。VAPは、全てのHAIのうち死亡率が最も高く、VAP患者のおおよそ15%が死亡する。VAPは、治療が最も高額なHAIでもあり(発症あたり$20,000〜$50,000)、発症率は25%〜40%である。
例として、そして理論に束縛されるものではないが、尿道カテーテル表面上のバイオフィルム形成は、以下のように進行することができる。1)まずカテーテル表面に尿道周囲の皮膚上に元来存在する細菌(このうち一部はウレアーゼ産生菌である)がコロニー形成し、カテーテルが挿入されると、尿道の上皮表面とカテーテルとの間で膀胱内に移動できる。これらの細胞のカテーテル表面への吸着は、大部分が吸着されたタンパク質からなる有機コンディショニングフィルムの形成により促進され得る。2)主に細菌性エキソポリサッカライドのマトリックスによって包まれた細菌性バイオフィルムの集団が形成される。***症(UTI)の一次的な原因であるバイオフィルム形成性先駆細菌は、典型的には表皮ブドウ球菌、大腸菌、又はフェカリス菌であり、大腸菌はCAUTIの原因として非常に重要である。カテーテル挿入時間が長いと、緑膿菌、P.ミラビリス、及び肺炎桿菌など他の種が現れる。これら後半では、カテーテルが定位置にある限り、抗生物質による治療はより難しい。3)ウレアーゼを産生可能な細菌種を含んで成長するバイオフィルムが存在すると、尿素に対するウレアーゼの作用により尿のpHの上昇につながる。4)尿がアルカリ性になるにつれ、カテーテル表面上で成長しているバイオフィルムマトリックス内にリン酸カルシウム及びリン酸マグネシウムアンモニウムの結晶が沈殿し、蓄積される。5)アルカリ性尿中の結晶形成、及びバイオフィルムの成長が継続すると、深刻な外皮形成と、最終的にはデバイスの閉塞につながり、患者への再カテーテル挿入(re-catherization)を余儀なくさせる。したがって、カテーテル上のコロニー形成及びバイオフィルム形成の予防は、CAUTIの予防において大きな役割を果たし得る。
抗菌性薬物送達システムの組成物又はその利用のいずれかにより、本質的に抗菌性である表面を提供する試みが行われてきた。これらの表面は、1)送達システムとして用いるとき、抗菌剤、つまり活性物質が、医療用物品の耐用期間が終わる前にかなり使い果たされ得る、2)死細胞、尿道中の高有機負荷、及びその他吸着した生体材料が表面の抗菌特性を遮蔽するため、表面の抗菌特性が最終的に弱まる、及び3)カテーテル材料中、又は外部コーティング中の抗菌剤が十分に溶出されない、という大きな3つの理由により、バイオフィルム形成を抑えるには効果が不十分である場合がある。
最適化された加工粗度指数を有する表面を提供する更なる試みが行われてきた。そのような試みは、増大した表面の複雑性が微生物の付着を著しく妨害するために必要であることを示唆し、より簡素なパターンでは不十分であることを示す。ある特定の条件において微生物付着を低減させる上で有効であるが、これらの表面は、十分な規模で再生産するには高額であり得る。バイオフィルム形成を長期間、有効に制御し、かつ防止するためには、基部の医療用物品の耐用年数にわたり、優れた付着防止特性を維持する生体材料表面の作製が必要である。
本開示の医療用物品は、微生物の生物付着に抵抗するための表面トポグラフィー(すなわち、物体又はその領域の表面特性)を含む。表面トポグラフィーは、物品の外面及び/又は内面と統合されるか、又はそれに取り付けられてもよい。加工表面は、少なくとも1つのパターン又は配置を含むトポグラフィーを有し、典型的には、複数の単位セルによって画定することができる。各単位セルは、その表面から突起するか、又はその中に突出する、少なくとも1つの加工構造を含む。加工構造は、ミクロ構造又はナノ構造であってもよい。各加工構造は更に、そこから突起する、典型的には、より小さい寸法を保持する指向性ナノ特徴部を有することができる。ある特定の実施形態において、単位セルは、隣接する加工構造間のピッチ(すなわち、重心から重心まで測定される隣接構造間の距離)を少なくとも近似する寸法によって、少なくとも部分的に画定される。本開示のいくつかの実施形態において、全体の加工表面は、単一の繰り返し単位セル幾何形状から構成される。更なる実施形態において、複数の単位セルは、タイル状及び/又はモザイク細工状であり、そこで、特定の単位セルの外側境界は、任意の近隣する単位セルの外側境界に直接隣接する。
ある特定の実施形態において、加工構造は、0.5ミクロン以上でかつ50ミクロンを超えない、少なくとも1つの断面の少なくとも1つの寸法を有する基部を含む。隣接する加工構造間のピッチは、典型的には、構造の少なくとも最小の寸法であり、かかる最小の寸法の5倍を超えなくてもよい。
本開示に従う表面トポグラフィーは、かかるトポグラフィーを有さない表面と比較して、生物付着に抵抗する。本発明に従う表面トポグラフィーは、複数のミクロ構造及びナノ構造を包含するフィルム又は他の基材を、医療用物品の標的表面に取り付けることによって、又は物品の表面に構造特徴部を直接ミクロ複製することによって、作製することができる。ミクロ複製されたとき、得られた構造は、下層にある物品と一体となって統合されるであろう。他の実施形態において、加工構造は、フォトリソグラフィーによって作製することができる。
本発明の加工表面は、下記の実施例に示されるアッセイに従い、抗菌剤の非存在下で、及び/又は不活性化された任意の抗菌薬剤を用いて、同一材料から構成される平坦な表面上のコロニー形成と比較して、標的微生物のコロニー形成を、14日間にわたり、少なくとも50%低減することができる。好ましい実施形態において、コロニー形成の低減は、少なくとも75%にできる。より更に好ましい実施形態において、コロニー形成の低減は、90%ほど高くできる。ある特定の実施形態において、標的有機体は、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含む。
加工構造及び指向性ナノ特徴部の両方を包含する加工表面は、下記の実施例に示されるアッセイに従い、抗菌剤の非存在下で、及び/又は不活性化された任意の抗菌薬剤を用いて、同一の形状のミクロ構造を含み、かつ同一材料から構成される表面上のコロニー形成と比較して、14日間にわたり、標的微生物のコロニー形成を低減することができる。更に、加工構造及びナノ特徴部の両方を包含する加工表面は、同一の幾何形状及び材料のナノ特徴部のみを含む表面と比較して、コロニー形成を低減することができる。
本開示に従い修飾された表面は、より複雑なトポグラフィーと比較して、標的有機体の生物付着に抵抗する上で、同等に有効、又は少なくとも比較的効果的である。発明者は、構造寸法及び間隔の両方が、特に、その両方が標的微生物の寸法に整合するとき、生物付着に対する表面抵抗に影響を及ぼすことを見出した。この発見は、簡素化配列で同様に寸法決定されたミクロ構造の繰り返しパターンの作製を可能にする。これらの簡素化配列は、収縮を低減し、より予測可能かつより均一の収縮を提供し、また熱可塑性及び熱硬化性成形型において、より熱均一性を提供することにより、プロセス効率を著しく改善することが予想される。したがって、本発明の好ましいトポグラフィーは、特徴部の忠実性を強化しながら容易に複製され、かなり低い費用で、工業規模で製造され得る。製造費用及び品質における予想される改善は、本発明の加工表面を、多様な潜在的用途に特に好適なものにする。
本明細書で使用される「幾何形状」は、特徴部の寸法及び形状を指す。
本明細書で使用される構造の「基部」は、ミクロ構造がそこから出現する基材表面の平面において画定される。基材(例えば、孔)の中に突出する「ネガ」のミクロ構造において、基部は、基材表面の平面において、すなわち、「孔」の入口において画定される。
本明細書で使用される「ミクロ構造」は、表面の基部平面から外に突出する量又は表面内に突出する凹凸量によって画定される、認識可能な幾何学形状を有する構造又は特徴部である。かかる構造は、少なくとも1つのミクロスケールの寸法を含み、典型的には、0.5ミクロン以上でかつ5ミクロンを超えない断面の寸法を有する基部を含む。
本明細書で使用される「連続構造」は、少なくとも1mmの長さを有するミクロ構造又はナノ構造である。ある特定の実施において、連続構造は、加工表面の全体の寸法に沿って延在する。例えば、かつ下記に更に説明されるように、連続構造は、y軸ではなく、x軸及び/又はz軸に沿って区分することができる。
本明細書に使用される「加工構造」は、表面内に意図的に形成され、表面と統合された構造を意味するであろう。加工構造は、例えば、表面上に特定のパターンをミクロ複製することによって作製されてもよい。加工ミクロ構造は、噴霧、付着剤結合等によって表面への粒子のランダムな適用によって産生された構造とは異なり、ミクロ構造及びナノ構造を含むことができる。
本明細書に使用される「ミクロ構造化表面」なる用語は、ミクロ構造又はミクロ構造化された特徴部を有する表面を指して一般に用いられる。
「ミクロ複製」及びその派生語は、構造化された表面特徴部が製造時及び製造後に個々の特徴部の忠実性を維持するようなプロセスによるミクロ構造化表面の製造を指して一般に用いられる。
「ナノ構造」及び「ナノ特徴部」なる用語は、互換可能に使用され、少なくとも1つのナノスケールの寸法を有する構造を説明する。ある特定の実施形態において、ナノ特徴部は、1ミクロンを上回る寸法は含まない。本明細書で使用される「指向性ナノ特徴部」及びその変化形は、表面上に意図的に作製されたナノ特徴部を意味する。指向性ナノ特徴部を作製するための例示的方法としては、エッチング(例えば、反応性イオンエッチング)及び蒸着が挙げられる。ある特定の例示的な指向性ナノ特徴部は、25nm〜350nm(好ましくは、100nm〜250nm)の高さ、及び30〜80nmの直径(又は幅)を有する樹枝状(dentritic)突出部を含む。
本明細書で使用されるところの「開口部デバイス」なる用語は、人間の天然開口部内に挿入されることを目的とした医療用デバイスを意味し、尿道カテーテル(catether)、血管アクセスカテーテル(catethers)、及び気管内チューブを含むが、それらに限定されない。
本明細書で使用される「ピッチ」なる用語は、隣接するミクロ構造の重心間の距離を特定する。ピッチは、ミクロ構造の重心(すなわち、幾何学形の中心)から隣接するミクロ構造の重心まで測定される。
本明細書で使用される「高さ」、「基部」、及び「上部」なる用語は、例示目的のみのためであり、表面とミクロ構造との間の配向又は関係を必ずしも画定しない。例えば、表面内に突出するミクロ構造の「高さ」は、作製された凹部の深さと同一とみなされ、かかる凹部の底部の「上部」とみなすことができる。故に、「高さ」及び「深さ」、並びに「上部」及び「底部」なる用語は、互換可能であるとみなされなければならない。
「含む」なる用語及びその変化形は、これらの用語が説明文及び「特許請求の範囲」において用いられている場合に限定的な意味を有するものではない。
用語「好ましい」及び「好ましくは」は、特定の状況下で、特定の利点をもたらし得る本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ、又は他の状況下においては他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の引用は、他の実施形態が有用ではないという意味を含むものではなく、他の実施形態を本発明の範囲から除外することは意図しない。
本明細書で記載されるすべての数は、「約」なる用語によって修飾されるとみなされなければならない。
本明細書で使用される「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つの」及び「1以上の」は、互換可能に使用される。したがって、例えば、「加工表面」を含む物品は、1つ以上の「加工表面」を含むと解釈することができる。
また、本明細書における端点による数の範囲の記載には、その範囲に含まれるすべての数が含まれる(例えば、1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、などが含まれる)。
上記の本発明の概要は、開示される本発明の実施形態のそれぞれ又はすべての実施の態様を説明することを目的としたものではない。以下の説明は、実例となる実施形態をより詳細に例示するものである。本明細書にわたっていくつかの箇所で、実施例の一覧を通してガイダンスを提供するが、実施例は様々な組合せにおいて使用できる。それぞれの場合において記載される一覧はあくまで代表的な群として与えられるものであって、排他的な羅列として解釈されるべきものではない。
本発明は図面を参照して更に説明されるが、対応する参照記号は複数の図面を通して対応する部分を示す。
加工構造及び指向性ナノ特徴部の両方を含む、本開示の実施形態に従う加工表面を含む医療用物品の断面図。 本開示の一実施形態に従う一連の別個の凹部を含む表面の図示。 本説明に従う様々な形状のミクロ構造の図示。 本説明に従う様々な形状のミクロ構造の図示。 本説明に従う様々な形状のミクロ構造の図示。 本開示の一実施形態に従う加工表面の斜視図。 本開示のある特定の実施に従うナノ空洞及びナノポストの断面図の図示。 本開示のある特定の実施に従うナノ空洞及びナノポストの断面図の図示。 本開示の特定の実施形態に従う様々な加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う様々な加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う様々な加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う様々な加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う様々な加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う繰り返し単位セル構成の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の特定の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。 本開示の別の実施形態に従う2段階の加工表面の図示。
上で特定した図は、本発明のいくつかの実施形態を示しているが、考察部分で述べているように、他の実施形態も考えられる。いずれのケースでも、本開示は、限定する目的ではなく、説明する目的で本発明を提示している。本発明の原理の範囲及び趣旨に含まれる多数の他の修正及び実施形態が、当業者によって考案され得ることを理解されたい。
本開示の医療用物品は、上に配置された複数の指向性ナノ特徴部を有する複数の加工構造を含む物品の表面上の標的微生物の低減されたコロニー形成、したがって、バイオフィルム形成を提供する。加工構造は、ミクロ構造又はナノ構造のいずれかを備えてもよい。ある特定の実施形態において、ナノ特徴部は、加工構造によって占有されていない(すなわち、加工構造間)表面の面積内に配置される。ある特定の実施形態において、加工表面は、その表面から突起し、その中に突出する隣接加工構造間のピッチによって、少なくとも部分的に画定された、少なくとも1つの単位セルを有する。各単位セルは、単一の平面内に画定することができ、単一の幾何形状及び配向を有する少なくとも1つの構造を含む。単位セルは、任意の1つの単位セルの境界領域が任意の近隣する単位セルの境界領域に直接隣接するように、タイル状又は少なくとも実質的にモザイク細工状になるように配置することができる(つまり、単位セル間に意図的なスペースはない。)。
本開示のいくつかの実施形態において、加工表面の少なくとも一部分は、単一の繰り返し単位セル、故に、1つの加工構造幾何形状から構成される。他の実施形態において、表面の少なくとも一部分は、複数の構造幾何形状を含む複数の単位セルを含む。
「微生物」なる用語は、任意の原核又は真核微生物を指して一般に使用され、1つ以上の細菌(例えば、運動性又は植物性グラム陽性又はグラム陰性)、細菌胞子又は内胞子、藻類、菌類(例えば、イースト、糸状菌、真菌胞子)、マイコプラズマ、及び原生動物、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特定の場合では、特に対象となる微生物は病原性を有するものであり、「病原体」なる用語がすべての病原性微生物を指して用いられる。病原体の例としては、腸内細菌科ファミリの成員若しくはミクロッコッカス科ファミリの成員、又はブドウ球菌属、連鎖球菌属、シュードモナス属、腸球菌属、サルモネラ菌属、レジオネラ菌属、赤痢菌属、エルシニア属、エンテロバクター属、エシェリキア属、バチルス属、リステリア菌属、カンピロバクター菌属、アシネトバクター菌属、ビブリオ属、クロストリジウム属、クレブシェラ属、プロテウス属、及びコリネバクテリウム属を含む、グラム陽性及びグラム陰性細菌の両方、菌類、ウイルスが挙げられるが、それらに限定されない。病原体の特定の例としては、腸管出血性大腸菌を含むエシェリキア・コライ、例えば、血清型O157:H7、O129:H11;緑膿菌;セレウス菌;炭疽菌;腸炎菌;ネズミチフス菌;リステリア菌;ボツリヌス菌;ウェルシュ菌;黄色ブドウ球菌;メチシリン耐性黄色ブドウ球菌;カンピロバクター・ジェジュニ;腸炎エルシニア;ビブリオ・バルニフィカス;クロストリジウム・ディフィシル;バンコマイシン耐性腸球菌;クレブシエラ・ニューモニエ;プロテウスミラビリス;及びエンテロバクター[クロノバクター]・サカザキを挙げることができるが、それらに限定されない。
組織又は流体に接触するための、少なくとも1つの加工表面110を含む医療用物品100は、図1aに示される。いくつかの実施形態において、加工表面は、医療用物品100の外面の一部分を画定する。他の実施形態において、加工表面110は、医療用物品100の内面の一部分を画定する。更に他の実施形態において、加工表面は、医療用物品100の内面及び外面の両方の少なくとも一部分を備えてもよい。本発明を用いて使用するための好適な医療用物品としては、鼻腔栄養チューブ、創傷接触層、血流カテーテル、透析カテーテル及びチューブステント、ペースメーカーシェル、心臓弁、整形外科用インプラント(股関節、膝、肩等)、歯周インプラント、歯列矯正器及び他の歯列矯正器具、入れ歯、歯冠、コンタクトレンズ、眼内レンズ、軟組織インプラント(***インプラント、陰茎インプラント、顔面及び手インプラント等)、外科用器具、縫合糸(分解性縫合糸を含む)、蝸牛インプラント、鼓室形成チューブ、シャント(水痘症用シャントを含む)、術後廃液チューブ及び廃液デバイス、尿道カテーテル、気管内チューブ、心臓弁、創傷包帯、他のインプラント可能デバイス、並びに他の留置デバイスが挙げられるが、それらに限定されない。
医療用物品100は、加工表面110の少なくとも一部分を用いて成形された、又はそれと統合された複数の加工構造120を含む。図1において、加工構造120は、加工表面110から突出する、又はそこから突起するドーム形状の特徴部として示される。図2に示される他の実施形態において、複数の加工構造220が、高さ(すなわち、深さ)214で、加工表面210内に突出し、一連の非接続又は別個の凹部を形成することが好ましくてもよい。かかる実施形態において、突出した、又は「ネガ」の構造は、突出した、又は「陽性」の相当する構造と比較して、加工表面の付着防止能力を改善してもよい。
理論に束縛されるものではないが、ネガの加工構造に対する微生物付着における改善された低減は、ネガ及び陽性構造が、これらの表面を被覆する流体(増殖培地)によってどのように湿らされるかという点における差異によるものであろう。陽性構造は、相互接続された、又は連続チャネル構造によって画定されるが、相当するネガパターンは、非接続の、又は別個の凹部又はチャネル構造によって画定される(例えば、ポケットは、非連続的チャネルを形成してもよい)。相互接続されたチャネル構造の存在により、封入された空気が、より容易に移動するため、陽性構造に接触する若干高い表面張力の液体は、その表面を完全に湿らせることが可能であってもよい。別個のミクロンサイズの凹部を有するネガ構造上の同一の液体は、その寸法の開口部の上の表面張力を破断することが困難であり、これらの凹部に封入された空気又は他のガスが容易に置き換わることができないため、その表面を完全に湿らせることが可能でなくてもよい。その結果として、細菌接触及びその後の付着に使用可能な分画面積の割合がより低い。
複数の指向性ナノ特徴部140が加工構造120のうちの少なくとも1つの上に形成される。一般に、加工構造及びナノ特徴部は、すべて又は実質的にすべての同一の材料から構成されてもよい。より具体的には、加工構造及びナノ特徴部は、硬化性の熱硬化性材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態において、その材料は、重量基準で大半がシリコーンポリマーである。少なくともいくつかの実施形態において、シリコーンポリマーは、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)等のポリジアルコキシシロキサンであって、ミクロ構造が重量基準で大半がPDMSである材料から作製される。より具体的には、ミクロ構造は、すべて又は実質的にすべてPDMSであってもよい。例えば、ミクロ構造はそれぞれ、95重量%を上回るPDMSであってもよい。ある特定の実施形態において、PDMSは、ビニル官能性PDMS等の不飽和官能性PDMSとのシリコーン水素化物(Si−H)官能性PDMSのヒドロシリル化によって形成された、硬化された熱硬化性組成物である。Si−H及び不飽和基は、末端、ペンダント、又はそれらの両方であってもよい。他の実施形態において、PDMSは、アルコキシシラン末端PDMS等の湿気硬化型であり得る。
いくつかの実施形態において、PDMS以外の他のシリコーンポリマーが有用であることもでき、例えば、シリコーン原子のうちのいくつかは、アリール、例えば、フェニル、アルキル、例えば、エチル、プロピル、ブチル、又はオクチル、フルオロアルキル、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル、又はアリールアルキル、例えば、2−フェニルプロピルであってもよい他の基を有するシリコーンがある。シリコーンポリマーはまた、ビニル、シリコーン水素化物(Si−H)、シラノール(Si−OH)、アクリレート、メタクリレート、エポキシ、イソシアネート、無水物、メルカプト、及びクロロアルキル等の反応基を含有してもよい。これらのシリコーンは、熱可塑性であってもよく、又は例えば、縮合硬化、ビニル及びSi−H基の付加硬化、又はペンダントアクリレート基のフリーラジカル硬化によって、硬化できてもよい。それらはまた、過酸化物の使用で架橋されてもよい。かかる硬化は、熱又は化学線の追加で達成されてもよい。他の有用なポリマーは、熱可塑性又は熱硬化性であってもよく、ポリウレタン、ポリオレフィン(メタロセンポリオレフィンを含む)、ポリエステル(エタストマーポリエステル(例えば、Hytrel)等)、生分解性ポリエステル(ポリ乳酸、ポリ乳酸/グリコール酸コハク酸及びジオールのコポリマー、及び同等物等)、フルオロポリマー(フルオロエラストマーを含む)、ポリアクリル酸、並びにポリメタクリル酸を含む。ポリウレタンは、線状であり、熱可塑性又は熱硬化性であってもよい。ポリウレタンは、ポリエステル若しくはポリエーテルポリオール、又はそれらの組み合わせと組み合わせた、芳香族又は脂肪族イソシアネートから形成されてもよい。別の実施形態において、25℃未満のガラス転移温度を有するポリマーが有用である。約10℃未満のガラス転移温度を有するポリマーが特に有用である。少なくともいくつかの実施形態において、ミクロ構造は、エラストマーであってもよい。エラストマーは、一般に、他の材料と比較して、好適に低いヤング率及び高い降伏ひずみを有する粘弾性(又は弾性)の特性を有するポリマーと理解されてもよい。用語は、しばしば、ゴムなる用語と互換可能に使用されるが、ゴムは架橋ポリマーを指すときに好まれる。
ポリマーはまた、好適な有機又は無機充填剤で充填されてもよく、ある特定の用途では、充填剤は、放射線不透過性である。ポリマーは、抗菌剤(殺菌剤及び抗生物質を含む)、染料、離型剤、酸化防止剤、可塑剤、及び同等物等の他の添加剤を含有してもよい。好適な抗菌剤は、ポリマー内に組み込む、又はその上に沈着させることができる。好適な好ましい抗菌剤としては、Scholzらの米国特許公開第2005/0089539号及び同第2006/0051384号、並びにScholzの米国特許公開第2006/0052452号及び同第2006/0051385号に記載されるものが挙げられる。本発明の加工表面はまた、Aliらの国際特許出願第PCT/US2011/37966号に開示されるもの等の抗菌剤コーティングでコーティングされてもよい。
他の実施形態において、加工構造は、指向性ナノ特徴部とは異なる材料から構成される。いくつかの実施形態において、ナノ特徴部は、下記に説明される無機材料(例えば、セラミック又は金属)で構成されてもよい。
図1を再度参照すると、医療用物品100の加工表面110は、基材を含む。基材は、図6eに示されるように、平面、ほぼ平面、又は、含まれた異なるトポグラフィー(例えば、起伏)であってもよい。基材は、医療用物品を形成するために典型的に使用される、任意の数の好適な材料から作製されてもよい。基材は、金属、合金、ポリマー、生物学的足場、又は先述のうちの少なくとも1つを含む組み合わせから形成することができる。基材の厚さは、医療用物品の使用に依り異なり得る。例えば、いくつかの実施形態において、基材は、上述のものを含む、ミクロ構造102と同一の材料から作製されてもよい。かかる実施形態において、基材は、重量基準で大半がシリコーンポリマーである材料であってもよい。例示的一実施形態において、基材は、PDMSで作製されてもよい。他の例示的実施形態において、基材は、他の一般に使用される基材で作製されてもよい。特に、ガラス、セラミック、金属、又はポリマー基材、並びに、セラミックコーティングされたポリマー、セラミックコーティングされた金属、金属コーティングされたポリマー及び同等物等の他の好適な代替物及びそれらの組み合わせは、適切であってもよい。
基材として使用するための生体適合性金属としては、ステンレス網スチール合金(316Lタイプ)、クロム−コバルト−モリブデン合金、チタン合金(TiAlV等)、ジルコニウム合金、形状記憶ニッケルチタン合金、超弾性ニッケルチタン合金、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
基材を形成するために使用されるポリマーは、生分解性、非生分解性、又はそれらの組み合わせであり得る。加えて、繊維強化ポリマー及び/又は粒子強化ポリマーも使用することができる。好適な非生分解性ポリマーの非制限的例としては、ポリイソブチレンコポリマー及びスチレン−イソブチレン−スチレンブロックコポリマー(スチレン−イソブチレン−スチレン−tert−ブロックコポリマー(SIBS));ポリビニルピロリドン(架橋ポリビニルピロリドンを含む);ポリビニルアルコール;ビニルモノマーのコポリマー(EVA等);ポリビニルエーテル、ポリビニル芳香族;ポリエチレン酸化物;ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等);ポリアミド;ポリアクリルアミド;ポリエーテル(ポリエーテルスルホン等);ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン、高度に架橋されたポリエチレン、及び高又は超高分子量ポリエチレン等);ポリウレタン;ポリカーボネート;シリコーン;及びシロキサンポリマーが挙げられる。特定の好適な天然ベースのポリマーは、生分解性であってもよいか、又は生分解性でなくてもよく、任意に修飾された多糖及びタンパク質を含み、それらには、セルロースポリマー及びセルロースエステル(セルロースアセテート等)、並びに先述のポリマーのうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。組み合わせは、混和性及び不混和性ブレンド、並びにラミネートを含んでもよい。
好適な生分解性、生体吸収性、生体侵食性、又は生体付着性ポリマーの非制限的例としては、ポリカルボン酸;ポリ無水物(無水マレイン酸ポリマー等);ポリオルトエステル;ポリ−アミノ酸;ポリエチレンオキシド;ポリホスファゼン;ポリ乳酸、ポリグリコール酸、並びにコポリマー及びその混合物(ポリ(L乳酸)(PLLA)、ポリ(D,L,ラクチド)、ポリ(乳酸−コーグリコール酸)、及び50/50重量比の(D,L,ラクチド−コーグリコール酸));ポリジオキサノン;フマル酸ポリプロピレン;ポリデブシペプチド;ポリカプロラクトン及びコポリマー、並びにそれらの混合物(ポリ(D,L,ラクチド−カプロラクトン)及びポリカプロラクトン・コ−ブチルアクリレート等);ポリヒドロキシブチレートバレレート及びその混合物;ポリカルボネート(チロシン由来ポリカルボネート及びアリレート、ポリイミノカルボネート、並びにポリジメチルトリメチルカルボネート);シアノアクリレート;リン酸カルシウム;ポリグリコサミングリカン;巨大分子(ポリサッカライド(ヒアルロン酸を含む)、セルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等;ゼラチン;スターチ;デキストラン;並びにアルギン酸及びその誘導体、タンパク質、及びポリペプチド;並びに先述のいずれかの混合物及びコポリマーが挙げられる。生分解性ポリマーはまた、ポリヒドロキシブチレート及びそのコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリ無水物(結晶性及び非結晶性の両方)、並びに無水マレイン酸等の表面侵食性ポリマーであり得る。
図1は、ドーム形状の加工構造120を図示するが、多くの異なる形状も考えられる。例えば、図3a〜dに図示されるように、加工構造は、図3aのSEM画像に図示されるドーム形状、図3bのSEM画像に示されるポスト形状、図3cに示されるサメ肌を模倣するといわれるパターン、図3dに示されるプリズム形状であってもよい。多様な追加の形状もまた考えられる。
好適な加工構造の形状の更なる例としては、各種の多面体形状、平行六面体、擬角ポスト、角錐台など、及びそれらの組み合わせを挙げることができるが、それらに限定されない。例えば、構造は、多面体、円錐、切頭円錐、角錐、接頭角錐、球、部分球、半球、楕円体、ドーム形状、円筒、及びこれらの組み合わせであり得る。
追加の好適な形状としては、非ユークリッド数学によって説明することができる、不規則な幾何形状が挙げられる。非ユークリッド数学は、一般に、その質量が、離間された特徴部の特徴的寸法のべき乗(例えば、1.34、2.75、3.53、又は同等物等のべき乗)に正比例するというこれらの構造を説明するために使用される。非ユークリッド数学によって説明することができる幾何形状の例としては、フラクタル及び他の不規則形状のミクロ構造が挙げられる。
一般に、本発明に従う加工構造は、加工表面110に隣接する基部112と、基部112から高さ114ほど分離した上面108とを含む。「高さ」、「基部」、及び「上部」なる用語は、例示目的のみに使用され、表面と構造との間の関係を必然的に画定しないことを理解されたい。例えば、表面内に突出したミクロ構造の「高さ」は、作製された凹部の深さと同一であり、かかる凹部の底部を「上部」とみなすことができる。
各加工構造120の基部112は、様々な断面形状を備えてもよく、平行四辺形、丸みを帯びた角を有する平行四辺形、長方形、四角形、円形、半円形、楕円形、半楕円形、三角形、台形、星形、他の多角形(例えば、六角形)等、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
断面形状にかかわらず、各加工構造は、基部112において最小の断面寸法を含む。特定の実施において、基部の最小の断面寸法は、20ミクロンを超えない、いくつかの実施形態において、10ミクロンを超えない、いくつかの実施形態において、5ミクロンを超えないことができる。最小の断面寸法は、少なくとも0.1ミクロン、いくつかの実施形態では、少なくとも0.5ミクロン、いくつかの実施形態では、少なくとも1ミクロンであってもよい。他の実施において、最小の断面寸法は、50ミクロンを超えない、いくつかの実施において、25ミクロンを超えない、いくつかの実施において、15ミクロンを超えなくてもよい。
ある特定の実施において、基部112における断面寸法は、5ミクロンを上回らない。本開示に従い配置された、5ミクロンを超えない断面寸法を有する加工構造は、HAIに最も関与する標的細菌の定着及び付着、又は薬物増加、熱移転の低下、ろ過汚損等の他の生物汚損問題を実質的に妨害すると考えられる。
一般に、各加工構造又は複数の加工構造は、少なくとも0.5ミクロンである高さ114を有するが、より短いミクロ構造(例えば、200nm)も考えられる。いくつかの実施形態において、複数のミクロ構造の各ミクロ構造は、少なくとも1ミクロン、他の実施形態において、少なくとも1.5ミクロン、他の実施形態において、少なくとも2ミクロン、他の実施形態において、少なくとも3ミクロン、他の実施形態において、少なくとも5ミクロンの高さを有する。
特定の実施形態において、加工構造の高さは、100ミクロンを超えず、いくつかの実施形態において50ミクロンを超えず、いくつかの実施形態において、30ミクロンを超えず、いくつかの実施形態において、20ミクロンを超えず、ある特定の好ましい実施形態において、10ミクロンを超えない。
加工表面から突起するか、又はその中に突出するかを問わず、複数の加工構造の各加工構造は、特定のアスペクト比を含む。実質的にミクロ構造の高さにわたって規則的(例えば、ユークリッド)及び不規則的(例えば、非ユークリッド)断面形状を含む加工構造では、アスペクト比は、基部における最小の断面寸法(例えば、幅、長さ、直径)に対する高さの比率として本明細書において規定される。不規則形状の基部(平行四辺形又は円形ではない基部)では、最小の断面寸法は、相当する面積の円の直径であると理解されよう。構造幾何形状にかかわらず、各加工構造は、少なくとも0.1、いくつかの実施形態において、少なくとも0.5、いくつかの実施形態において、少なくとも1のアスペクト比を含む。各加工構造のアスペクト比は、15を超えない、いくつかの実施形態において、10を超えなくてもよい。
ある特定の好ましい実施形態において、複数の加工構造は、図3bに示されるように、ずらりと並んだポストを含む。ポストの基部112は、様々な断面形状を備えてもよく、平行四辺形、丸みを帯びた角を有する平行四辺形、長方形、四角形、円形、半円形、楕円形、半楕円形、三角形、台形、星形、他の多角形(例えば、六角形、七角形、八角形)等、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
ある特定の実施形態において、ポストの断面積は、上面108が近付くと、縦方向にほぼ変化しない。例えば、基部が円形の断面を含む場合、直径は、上面と基部との間でほぼ変化しないであろう。他の実施形態において、断面積は、加工表面に対して縦方向に増大又は減少してもよい。
典型的には、ポストの上面は、ほぼ平面であり、加工表面とほぼ平行である。しかしながら、ポストが上面上で丸く、又はくぼみに見えるように、上面が凹部又は凸部である、少なくとも一部分を含むことが更に考えられる。図示されないが、ポストの上面は、上述の無数の形状のうちの1つを有する追加の特徴部を含むことができる。
加工構造420が、図3cのプリズム形状である場合、ピラミッドは、90度のピーク角度(又はプリズムの2つのファセット間の角度)を有してもよい。プリズム形状の構造420が二等辺三角形で示される場合、次いで、フィルムの平面との2つのファセットの交点の角度は、45度の角度であろう。他の実施形態において、ピーク角度は、90度を超える、又はそれ未満であってもよい。例えば、ピーク角度は、90度〜100度、又は80度〜90度であってもよい。
図1を再度参照すると、ナノ特徴部140は、加工構造120内、又はその上に形成され、好ましくは、構造の大半の表面を被覆する。ナノ特徴部140が加工構造120に対して原寸に比例して図示されていないことを理解されたい。ナノ特徴部140は、一般に、約5nm〜約250nm、ある特定の実施において、25nm〜150nmの平均幅を有してもよい。ナノ特徴部140は、一般に、約5nm〜約1000nm、潜在的には、約20nm〜約500nm、いくつかの実施形態において、30nm〜100nm、他の実施形態において、30nm〜75nmの平均の高さを有する。したがって、ナノ特徴部140は、多くの実施において、高いアスペクト比を含むことができる。各ナノ特徴部は、特定のアスペクト比を含む。実質的にミクロ構造の高さにわたって規則的(例えば、ユークリッド)及び不規則的(例えば、非ユークリッド)断面形状を含むナノ特徴部では、アスペクト比は、基部における最小の断面寸法(例えば、幅、長さ、直径)に対する高さの比率として本明細書において画定される。不規則形状の基部(平行四辺形又は円形ではない基部)では、最小の断面寸法は、相当する面積の円の直径であると理解されよう。いくつかの実施形態において、ナノ特徴部は、少なくとも約1対1、又は少なくとも約2対1、又は少なくとも約3対1、又は少なくとも約4対1、又は少なくとも約5対1、又は少なくとも約6対1の平均アスペクト比を呈する。他の実施形態において、平均アスペクト比は、約1対2であってもよい。
ある特定の実施において、個々のナノ特徴部は、形成中に集中して、複数のナノ特徴部から構成される一体型構造を形成してもよい。(例えば、図10を参照)個々のナノ特徴部のある特定の特徴は、かかる構造において識別可能であってもよい、又は識別不可能であってもよい。これらの一体型構造は依然として、適切にナノ特徴部とみなされるが、かかる構造のアスペクト比は、先行段落に支配される。例えば、クラスター化されたナノ特徴部は、約200nmの幅及び約300nmの高さを有してもよい。
凹型加工構造を特徴とする実施において、指向性ナノ特徴部は、表面内に更に突出することができる。他の実施形態において、ナノ特徴部は、凹部の表面から突起する。表面内に突出するナノ特徴部を作製する例示的一方法は、孔を有するマスクを提供して、定位置にある基材を暴露することである。次いで、これは、活性化イオンエッチングするために暴露され、基材内に突出するナノ特徴部を産生することができる。
ある特定の好ましい実施において、ナノ特徴部は、ミクロ構造の表面上に意図的にパターン化されない。ランダムに分布したナノ特徴部は、加工ミクロ構造の付着防止特性を強化することが見出されており、容易に作製することができる。
ナノ特徴部は、図5a〜bに示されるように、ナノ空洞及びナノポストとして作製されてもよい。図5aを参照すると、ナノ空洞540は、空洞544の基部から最も遠く、空洞のすべての側壁545a及び545bとさらに交差する、空洞軸542に垂直の平面内のナノ空洞540の最大幅と理解されてもよい幅541を有する。ナノ空洞の長さ546は、空洞544の基部から空洞軸に沿ったこの同一地点までの距離である。長さ546を開口部幅541で割ると、所与のナノ空洞540の長さ対開口部の比率が提供される。すべての長さ対開口部の比率を足し、加工表面のナノ空洞の数で割ることにより、平均の長さ対開口部の比率が決定できる。本開示に従ういくつかの実施形態において、平均の長さ対開口部の比率は、少なくとも1対1、少なくとも3対1、又は少なくとも5対1、又は10対1若しくは15対1、又は更には少なくとも20対1であってもよい。
同様に、かつ図5bに図示されるように、ナノポスト550は、構造のピーク554から最も遠く、ナノポストのすべての側壁555a及び555bと更に交差する、構造軸552と垂直の平面内のナノポスト550の最大幅と理解されてもよい、その基部における幅551を有する。ナノポストの長さ556は、構造554のピークから構造軸に沿ったこの平面までの距離である。長さ556を基部幅551で割ると、所与のナノポスト550の長さ対基部の比率が提供される。すべての長さ対基部の比率を足し、表面から突起するナノポストの数で割ることにより、平均の長さ対基部の比率が決定できる。本説明に従ういくつかの実施形態において、平均の長さ対基部の比率は、少なくとも3対1、又は少なくとも5対1、いくつかの実施形態において、長さ対基部の比率は、少なくとも10対1、又は15対1、又は更には少なくとも20対1であってもよい。
ナノ空洞及びナノポストは、特に、空洞の最も深い部分及びポストの上部において、異なる形状を有してもよい。例えば、いくつかの態様において、ナノ空洞/ナノポストの底部/上部が平坦であり、ある地点で終端しないように、ナノ空洞及び/又はナノポストは、ほぼ短形の形状、又は少なくとも台形で成形されてもよい。他の実施形態において、空洞又はポストが針状である短形の形状であるように、空洞又はポストは、一点で終端してもよい。ナノ空洞又はポストのいずれかの形状は、そのウィスカー状構造を表すように、それらの長さ対開口部/長さ対基部の比率を特徴としてもよい。
したがって、説明されるナノ空洞及びナノポストが、一般に、平滑、又はほぼ平滑な側壁を有すると図示されるが、他の構造もまた考えられる。ナノポスト又はナノ空洞の壁もまた、ある特定のレベルの粗度を有してもよい。粗度は、ナノポスト又はナノ空洞の側壁が波状形状のように見えるものが実際上実質的に十分であるとしてよい。
理解することができるように、上述の加工構造は、第1レベルの特徴部とみなされてもよい。ある特定の実施形態において、第1レベルの特徴部は、少なくとも1つのミクロスケールの寸法を含む(すなわち、最小の寸法は、ナノスケールであってもよいが、例えば、幅又は高さは、少なくとも1ミクロンであってもよい)。他の実施形態において、第1レベルの特徴部は、0.99ミクロンを超える寸法を含まず、0.1ミクロン未満の寸法を含まない。かかる実施形態において、加工表面は、一組の寸法を有する第1レベルのナノ特徴部と、第1レベルのナノ特徴部の最小の寸法未満の寸法を有する第2レベルのナノ特徴部とを含む。例えば、第1レベルは、600nmの幅及び200nmの高さを有するドーム形状の特徴部を含むことができる。この例示的表面の第2レベルは、130nm〜330nmの高さ及び40nm〜70nmの幅を有するナノ特徴部を含むことができる。
図6a〜6dを参照すると、複数のミクロ構造は、任意の数のパターンに従い、加工表面上に配置されてもよい。加工構造は、平面(図6a〜6dに示されるように)、ほぼ平面、又は図6eに示されるように、異なるトポグラフィー(例えば、起伏)を含んでもよい。より一般には、1つ、2つ、又は3つの寸法で異なるミクロ構造が作製されてもよい。更に、加工構造は、連続的又は非連続的であってもよい。例えば、図6aにおいて、加工構造は、任意の区分のない縦方向690に沿った同一の高さで、フィルムの長さ680に沿って同様に走る連続的構造であってもよい。しかしながら、加工構造の一部分の幅670にわたって、又は第1の寸法にわたって、フィルムは、異なる別個のミクロ構造に区分される。加えて、図6bに示されるように、加工構造は、表面が非連続的加工構造を含むように、2つの方向で異なってもよい。例えば、加工構造は、図6aのように、加工表面の一部分の幅670(すなわち、x軸)に沿って区分されてもよく、加工表面のその部分の長さ680(すなわち、y軸に沿っても区分されてもよい。かかる場合において、別個のポストは、x軸及びy軸の両方に沿って位置付けられる。しかしながら、ここで、構造はすべて、縦方向(又は第3の寸法)690に同一の高さである。更に、図6cに示されるように、構造は、表面の幅及び長さの両方に沿って区分されてもよく、z軸(又は第3の寸法)で表面にわたるミクロ構造の高さにおいても異なってもよい。最後に、加工表面は、上述のパターンのいずれかの規則的及び不規則的加工構造の組み合わせを含む、複数の加工構造形状を含んでもよい。これらの状況のいずれかにおいて、加工構造は、互いに直接隣接してもよく、ほぼ平面である加工表面のいくつかの部分によって離間されてもよい。
加工構造の配向は、加工表面を含む医療用物品の目的とした使用に関して重要であり得る。ミクロ構造の配向、アスペクト比、及び材料の整合性/変形性は、加工表面、近隣するミクロ構造、又はそれらの両方に対して考慮されてもよい。図6aに示されるもの等の構造は、2つの主な方向(670及び680)で非常に異なる摩擦特性を有する。例えば、カテーテル(尿道又は静脈)又は器官内チューブの長さに沿って配向された、より低い摩擦方向を有することが有益であってもよい。
本明細書において特定の先述の図(例えば、図4)に図示されるように、加工構造は、加工構造の基部が隣接する加工構造の基部と直接接触するように、互いに直接隣接してもよい。しかしながら、加工構造は更に、加工構造のファセット又は周辺が接触せず、例えば、平坦であってもよい加工構造の一区画によって離間されるように、離間されてもよいことを理解されたい。しかしながら、任意の所与の領域における加工構造の構成は、平均ピッチ(すなわち、隣接する加工構造間の重心から重心までの距離)が、少なくとも最小の加工構造の最小の寸法と同じくらいの大きさであり、加工構造の最小の寸法の5倍を超えないように選択されなければならない。この範囲外のピッチを有する表面は、特定の面積において生物付着を低減するが、他の面積において、少なくとも生体付着を妨害又は潜在的に促進することができないトポグラフィーを生成する可能性がある。
ある特定の実施形態において、加工構造は、2つの寸法に、好ましくは、x軸及びy軸に沿って区分される(すなわち、各ミクロ構造の高さは、z軸に沿って実質的に同一である)。平均ピッチは、両方の寸法において同一であってもよい。他の実施形態において、x軸に沿ったピッチは、y軸に沿ったピッチ未満であり、その逆も同様である。
加工表面上の加工構造の配置は、一平方センチメートルあたり、特定の密度の加工構造を含むことができる。いくつかの実施形態において、加工表面は、一平方センチメートルあたり少なくとも16個、いくつかの実施形態において、少なくとも64個、更に他の実施形態において、一平方センチメートルあたり少なくとも400個の構造を含む。加工表面は、一平方センチメートルあたり、4,000,000個を超えず、いくつかの実施形態において、1,000,000個を超えず、いくつかの実施形態において、160,000個を超えず、いくつかの実施形態において、40,000個を超えず、他の実施形態において、1000個の構造/cmを超えない、加工構造を含んでもよい。理論に束縛されるものではないが、16個未満で4,000,000個を超える加工構造密度を有する表面は、かかる表面が付着により広い面積を提供し、平坦な表面として本質的に機能すると考えられるため、バイオフィルム形成を十分に妨害しなくてもよい。図7a〜fを参照して理解することができるように、加工表面700の少なくとも一部分上の加工構造710の配置は、複数の単位セル740を含む。複数の単位セル730の各単位セル740は、単一の平面(すなわち、2次元)に存在し、ピッチを少なくとも近似する寸法によって少なくとも部分的に画定され、1つのミクロ構造を包含する。特定の実施形態において、単位セルは、ピッチと同等の寸法によって部分的に画定される。図7aに示されるように、各単位セル740は、隣接構造間のピッチによって全体的に画定される。各単位セルは、単位セルの周辺を画定する境界750を含む。各境界750は、複数の単位セルが、例えば、格子又はモザイク細工に類似するように、近隣する単位セルの境界に直接隣接する。
他の実施形態において、図7fに示されるように、単位セルは、ピッチを超える、ある特定の寸法を含むことができる。理解することができるように、単位セル748の長さ770は、ピッチ720を超える。
ある特定の実施形態において、単一の単位セル幾何形状が、加工表面700の少なくとも一部分にわたり繰り返される。好ましくは、各単位セルが1つを超えない加工構造を含み、複数の加工構造740のすべての構造が、実質的に同一、又は同一の幾何形状及び/又は配向を共有する。ある特定の有益な実施形態において、図7aに示されるもの等、加工表面の少なくとも一部分は、同一の幾何形状及び配向を有するポストを含む。
図7bに示される別の実施形態において、加工表面700の少なくとも一部分は、複数の構造幾何形状を含む。例えば、角錘の突出部を含む単位セルは、ポストを含む単位セルに直接隣接する。各単位ユニットは、ピッチに近似する、好ましくは、それと同等の寸法によって、少なくとも部分的に更に画定され、単一のミクロ構造を含む。
様々な形状を使用して、単一の加工構造の周囲の単位セルを画定してもよい。好適な単位セルは、長方形、円形、半円形、楕円形、半楕円形、三角形、台形、及び他の多角形(例えば、六角形、七角形、八角形)等、並びにそれらの組み合わせを含んでもよい。規則的な単位セル形状にかかわらず、任意の単位セルの境界は、近隣する単位セルの境界に直接隣接し、単位セルは、配置がモザイク細工に類似するようにピッチと同等の寸法によって少なくとも部分的に画定される。
加工表面の任意の部分(又は全体の部分)上の単位セルの配置は、構造化又は非構造化格子配列に類似することができる。例示的構造化配列又はモザイク細工は、図7a〜bに示されるデカルト格子配列、及び図7cに示される規則的格子配列を含む。他の実施形態において、単位セルの配置は、図7dに示されるモザイク細工に類似し、隣接する単位ユニットは、1つの寸法でオフセット又は変更される。3つの独自の単位セル幾何形状(743、745及び747)を特徴とした例示的な非構造化配置が、図7eに示される。
特定の実施形態において、加工表面の少なくとも一部分が、3つを超えない独自の単位セル幾何形状を含む。他の実施形態において、加工表面の少なくとも一部分が、2つを超えない独自の単位セル幾何形状を含む。特定の実施形態において、加工表面の少なくとも一部分が、かかる表面部分にわたって繰り返される、1つのみの単位セル幾何形状を含む。上述のように、かかる実施形態の単位セルは、実質的に同様の幾何形状を有する加工構造、又は異なる幾何形状を有するミクロ構造を包含することができる。3つを超える異なる単位セル幾何形状を有する加工表面は、単位セル742、744、746、及び748として図7fに示されるように、例えば、材料の収縮及び成形複製の困難さにより、ミクロ構造の複製がより困難になる。
更に他の実施形態において、加工表面の少なくとも部分が、1つ以上の構造幾何形状及び/又は配向を含有する不規則な単位セルによって画定されてもよい。かかる実施形態における単位セルは、必然的に、ピッチによって少なくとも部分的に画定されない(しかし、ある特定の実施形態において、画定することができる)。例えば、不規則な単位セルは、1つ以上の隣接構造によって、又は2つの隣接単位セルによって共有される最小の寸法を含んでもよい。図7eに示される別の例として、不規則な単位セルは、加工構造の基部形状の周囲で延伸することができ、さらにモザイク細工に類似する。かかる不規則な単位セルの構造は、様々な幾何形状を有することができ、1つ、2つ、若しくは3つの寸法、又はそれらの間の任意の寸法で存在することができる。かかる単位セルの加工構造は、異なる寸法を有する同様の幾何形状、同様の寸法を有する同様の幾何形状を有することができるか、又は異なる寸法を有する異なる幾何形状を有することができる。
図8a及び8bに示されるように、複数の規則的又は不規則的単位セルが本開示に従いモザイク細工で配置されるとき、複数の単位セル840は、より大きなマザーセル850にグループ化することができる。マザーセル850はまた、任意のマザーセル850の境界が、近隣するマザーセルの境界に直接隣接するように、モザイク細工に配置される。反対に、図8cに示されるように、4つ以上の異なる単位セル幾何形状を含むミクロ構造の特定の配置は、モザイク細工状にすることができないマザーセル850を含む。
異なる態様において、本開示は、付着防止表面を産生する方法に関する。かかる実施形態において、加工表面110は、鋳造、コーティング、及び/又は圧縮加工技術を含むがそれらに限定されない各種のミクロ複製法を含む様々な方法によって形成することができる。例えば、加工表面110の第1レベルの構造化は、(1)構造化されたパターンを有する成形型を使用して、溶解した熱可塑性樹脂を鋳造すること、(2)構造化されたパターンを有する成形型上に流体をコーティングし、その流体を凝固させ、得られたフィルムを除去すること、(3)熱可塑性フィルムのニップロールを通過させて構造化されたパターンを有する成形型に対して圧縮加工(すなわち、エンボス加工)、及び/又は(4)揮発性溶媒中のポリマーの溶液又は分散液を構造化されたパターンを有する成形型に接触させ、例えば、蒸発による溶媒の除去すること、の中の少なくとも1つによって達成することができる。成形型は、成形型材料及び所望のトポグラフィーを有する特徴部に部分的に応じて選択される、当該技術分野において周知の多くの方法のいずれかを用いて形成することが可能である。例示的な方法としては、エッチング(例、化学的エッチング、機械的エッチング、又はレーザーアブレーション又は反応性イオンエッチングなどの他のアブレーション手段、及びそれらの組み合わせ)、フォトリソグラフィー、ステレオリソグラフィー、マイクロマシニング、ローレット切り(例えば、切削ローレット切り又は酸補助型ローレット切り)、スコアリング、切削など、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
加工表面110を形成するための代替的な方法としては、熱可塑性樹脂押出し、硬化性液体コーティング法、及び、やはり硬化させることが可能な熱可塑性樹脂層のエンボス加工が挙げられる。加工表面110を形成するための基材の材料及び様々なプロセスに関する追加の情報は、例えば、Halversonらの国際公開特許第WO 2007/070310号及び米国特許公開第US 2007/0134784号、Hanschenらの米国特許公開第US 2003/0235677号、Grahamらの国際公開第WO2004/000569号、Ylitaloらの米国特許第6,386,699号、Johnstonらの米国特許公開第US 2002/0128578号及び米国特許第US 6,420,622号、同第US 6,867,342号、同第US 7,223,364号、並びにScholzらの米国特許第7,309,519号で確認することができる。
ミクロ複製法を用いることにより、加工表面110を、製品間で大きなばらつきがないように、かつ比較的複雑な処理方法を使用せずに大量生産することができる。いくつかの実施形態では、ミクロ複製法により、製造時及び製造後に製品間におけるばらつきが約50マイクロメートル以下であるような個々の特徴部の忠実度を維持した加工表面を生産することができる。いくつかの実施形態において、加工表面110は、製造時及び製造後の製品間におけるばらつきが5ミクロン以下、いくつかの実施形態において、0.5ミクロン以下、好ましい実施形態において0.2ミクロン以下であるような個々の特徴部の忠実性を維持する。いくつかの実施形態において、加工表面110は、約5ミクロン〜0.05ミクロン、いくつかの実施形態において、約2.5ミクロン〜1ミクロンの解像度で維持される個々の特徴部の忠実性を有するトポグラフィーを含む。
次に、指向性ナノ特徴部は、様々な技術に従い加工表面上に作製することができる。一実施形態において、ナノ特徴部を作製する方法は、加工表面110の少なくとも一部分に適用されたナノ粒子の層を含む。一般に、ナノ粒子は、フィルム用のエッチングマスクとしての機能をもたらす助けとなる任意の材料から構成されてもよい。例えば、ナノ粒子は、金、又はある特定の金属酸化物、例えば、ごく一部ではあるが、酸化インジウムスズ、ZrO、CeO、Al、SiO、又はTiO等の遅い又は実質的に非エッチング金属であってもよい。粒子は、表面110上の粒子を最良に分散するために、必要に応じて、結合剤又はコーティング懸濁液の一部として適用されてもよい。ナノ粒子は、ディップコーティング、ロールコーティング、ダイコーティング、スプレーコーティング、スピンコーティング、及び同等物等の任意の適切なコーティング方法によって、加工表面に適用されてもよい。スパッタリング技術も使用されてもよい。コーティング方法、器具、プロセス条件及び組成物は、加工表面の上で実質的に均一のコーティングを達成するように選択されてもよい。
その後のステップにおいて、加工表面110は、エッチングマスクとしてナノ粒子を使用してエッチングされる。エッチングステップのための1つの特に有用なエッチング法は、反応性イオンエッチングである。レーザーアブレーション又はイオンビームミリング等のドライエッチング技術もまた使用されてもよい。エッチングステップの結果が、ミクロ構造の部分及びそれらの間の表面の任意の部分の上に位置する複数のナノ構造である。ナノ構造は、ミクロ構造の表面から突起するナノ特徴部、又はミクロ構造120の表面内にエッチングされる谷部分のいずれかとして、本説明において広く理解されてもよい。使用されるナノ粒子がスローエッチングである場合、それらは、2対1、3対1、4対1、5対1、6対1、又はそれ以上等の高いアスペクト比を有する、ナノ構造の谷部分又は突起部のいずれかを作製してもよい。
本開示は、ミクロ構造及び加工表面上にナノ特徴部を作製するための追加の方法を企図する。1つの実施において、ナノポストの層は、ナノポストがミクロ構造から突起するように、ミクロ構造の上部に具体的に適用される。ナノポストは、構造の配向又は構造一体性を妨げない任意の好適な技術によって適用されてもよい。ナノポストの付着の1つの適切な方法は、ナノポストで事前に構造化されたフィルムを適用することである。さもなければ、ナノポストの層もまた、非構造化付着コーティングとして最初に適用されてもよい。この適用方法で、有機顔料コーティングは、加工構造の上に真空蒸着される。次に、有機顔料コーティングは、高温で、好ましくは、真空でアニールされる。この特定の方法についてのより詳細な説明は、米国特許第5,039,561号に見出され、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。ナノポストを生成するための他の手段としては、真空蒸着の代わりの物理的蒸気輸送成長、高い入射角での無機材料の真空蒸着、ポリマーのイオン又はrfスパッタエッチング、異なるスパッタリング速度を有する半導体又は合金、マクロアイランドマスキングを使用するポリマーのスパッタエッチング、フォトリソグラフィー(UV及びX線)及び電子ビームリソグラフィー、金属の電気化学エッチング及び粗面の金属の電気メッキ、フォトポリマー表面上のフォトファブリケーション、共晶の方向性凝固及びエッチング、並びに蒸気−液体−固体結晶成長が挙げられる。
ナノポストは、一般に、ナノポストが互いから約100nm未満の平均間隔を有するように、互いに極めて接近して形成されてもよい。より具体的には、ナノポストは、最も近く隣接するナノポストから約20nm〜約100nmの平均間隔を有してもよい。ナノポストは更に、約40nm〜約60nmの平均間隔を有してもよい。これにより、ナノポストは、約30億/cm〜約50億/cmのミクロ構造の表面上の密度を有するように、非常に密集して適用することができる。
その後のステップにおいて、第1の基材は、硬化性組成物にコーティングされ、第1の基材のネガ部を作製するために硬化される。第1の基材のネガ部は、次いで、第1の基材から分離され、ナノポストは、分離後、ネガ部に埋め込まれたままである。
最後に、ネガ部を第1の基材から分離した後、ネガ部は、エッチングされる。ネガ部の材料は、反応性イオンエッチング等の適切なエッチング法によって、高速でエッチングされてもよい。しかしながら、ナノポストは、ネガ部に初期に埋め込まれたナノポストのより遅いエッチングをもたらす、スローエッチング金属にコーティングすることができる。したがって、エッチングは、複数のミクロ構造及びナノポストを有する加工基材を生成してもよく、ナノポストは、エッチングプロセスによって埋め込みから突起に変化される。
ナノ特徴部を作製する別の方法は、第1の表面を有する第1の基材を提供する工程を含む。第1の上面上には、上述の方法に従い作製された多くの加工構造がある。次のステップにおいて、容易にエッチングされたナノポストの層は、加工構造に適用される。多くの実施形態において、加工構造間の表面もまた、エッチングされ、ミクロ構造間の領域内にナノ特徴部を生成する。次に、第1の基材は、硬化性組成物中でコーティングされ、第1の基材のネガ部を作製するために硬化される。ネガ部は、次に、第1のフィルムから分離され、ナノポストは、分離後、ネガ部に埋め込まれたままである。
先述のプロセスとは対照的に、ナノポスト上をコーティングする金属は検討されない。次のステップにおいて、ネガ部の上面は、反応性イオンエッチング又はウェットエッチング等の適切なエッチング法によってエッチングされる。しかしながら、ナノポストの材料により、ナノポストは、更に高速でエッチングされる。このステップの結果が、ネガ部の表面内に形成された複数のナノ空洞を有するネガ部である。ネガ部は、次いで、加工表面として機能してもよく、医療用物品に固着されてもよい。
あるいは、複数の加工構造及び指向性ナノ特徴部を含む加工表面は、フィルムとして提供され、基材に取り付けられてもよい。かかる実施形態において、加工構造及び/又はナノ特徴部は、基材と同一又は異なる材料から作製されてもよい。固定は、機械的連結具、接着剤、熱プロセス(熱溶接、超音波溶接、RF溶接及び同等物等)、又はそれらの組み合わせを使用して提供されてもよい。
加工表面に十分なナノ特徴部を分布することが望ましくてもよい。理論に束縛されるものではないが、ある特定のナノ特徴部生成プロセスは、加工構造の表面上の被覆が少ない加工構造間の面積に実質的に位置するナノ特徴部をもたらすことができる。例えば、ナノ特徴部の高さ及び隣接する加工構造間のピッチに依り、かかる加工表面は、本質的に、平坦な表面として機能してもよく、付着に対する抵抗が少ない。故に、ある特定の好ましい実施において、指向性ナノ特徴部は、加工構造間及びその上に配置される。
最終的な任意のステップにおいて、表面エネルギー修飾コーティングは、加工表面に適用されてもよい。例えば、低表面エネルギーコーティングが望ましくてもよい。低表面エネルギーコーティングは、一般に、平坦な表面上で、110度を超える水接触角を有するコーティングとして理解されてもよい。かかるコーティングは、高疎水性性能を達成する必要はない。使用されてもよい例示的低表面エネルギーコーティング材料としては、ごく一部ではあるが、ヘキサフルオロプロピレン(HFPO)、又はオルガノシラン(アルキルシラン、アルコキシシラン、アクリルシラン、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(silsequioxane)(POSS)、及びフッ素含有オルガノシラン等)が挙げられる。多くの他の好適な低表面エネルギーコーティングもまた、フィルムの疎水性を更に強化するために使用されてもよい。当該技術分野において既知の特定のコーティングの例は、米国特許公開第2008/0090010号、及び共同所有公報の米国特許公開第2007/0298216号で見出される。ミクロ構造にコーティングが適用される場合、スパッタリング、気相蒸着、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールツーロールコーティング等の任意の適切なコーティング法、又は任意の他の数の好適な方法によって適用されてもよい。
加工構造の忠実性を維持するために、加工構造を形成するために使用される組成物中に表面エネルギー修飾化合物を入れることが可能であり、しばしば、好ましい。このようにして、表面エネルギー修飾化合物は、加工構造の表面上に少なくとも部分的に付着され、それによって、表面エネルギーを修飾する。ある特定の例において、1つ以上のブルーム性添加化合物を追加して、表面エネルギー修飾化合物を、十分な量、表面に近付けるために、その移動を強化することが必要であってもよい。例えば、表面エネルギー修飾化合物は、基部構造組成物よりもブルーム性添加剤において、より高い溶解度を有してもよい。他の場合において、ブルーム性添加剤は、基部組成物の結晶化を遅延又は防止してもよい。好適なブルーム性添加剤は、例えば、Scholzらの国際公開第WO2009/152345号及びKlunらの米国特許第7,879,746号見出される。
本発明の利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。別段の指定がない限り、部及び百分率はすべて、重量基準である。
調製実施例A
第1レベルの加工表面(ミクロ構造)の生成
ミクロ構造のためのマスターを加工するために、フォトレジスト(PR)パターンは、光リソグラフィーによってシリコーンウエハ上に加工される。Yatton,UKのOxford Instrumentsより入手可能なModel PlasmaLab System 100により、表1に記述した以下のパラメータを用いて、プラズマ強化化学気相蒸着(PECVD)により、このPRミクロ構造上に厚さ1500nmの二酸化ケイ素層をコーティングした。表面の粗さを作製するために、早い蒸着速度を使用した。
Figure 0006345935
標準立方センチメートル
上述で調製されたマスターを、両面テープを使用してステンレス網ディスクに接着させた。次いで、銀の薄層をメッキすることによって、導電性に作製した。続いて、54.4℃(130°F)の温度で、フルファミン酸ニッケル槽からニッケル層を電鋳し、1平方フィートあたり18アンペア(1平方メートルあたり197アンペアに匹敵する)の電流密度を使用した。得られたニッケル蒸着の厚さは、約51ミクロン(0.02インチ)であった。電鋳が完了した後、ニッケル堆積物を、元のシリコーンウエハマスターから分離し、成形型として使用して、ポリジメチルシロキサン(PDMS)複製を調製した。
次いで、Ni成形型を、49:1のHFE7100:IPA溶液から送達された、0.1重量%のHFPO(ヘキサフルオロプロピレンオキシド)ホスホン酸からなる離型剤で処理した。HFE7100は、3M(商標)Novec(商標)7100 Engineered Fluid、メトキシノナフルオロブタン(C4F9OCH3)として、St.Paul,MNの3M Companyから供給された。成形型を処理する工程は、以下のとおりであった。
1)成形型をプラズマクリーナー中で5分間洗浄した。
2)成形型を0.1重量%のHFPO離型剤溶媒溶液中でディップコーティングした。
3)コーティングされた成形型を120℃で1時間オーブン内で加熱した。
4)冷却後、成形型を未使用の0.1重量%のHFPO離型剤溶媒溶液中で1分間すすいだ。
この処理後、成形型は複製プロセスの使用準備が整った。ミクロ構造のポリジメチルシロキサン(PDMS)複製を調製するために、Sylgard 184 PDMS(Dow Corning,Midland,MIから入手可能なSYLGARD 184シリコーンエラストマーキットで入手可能)及びその硬化剤を、最初に、10:1の重量比で十分に混合した。混合物中に捕捉された気泡を、低真空で30分間脱気することにより取り除いた。次いで、脱気された混合物を、Niミクロ構造(成形型)マスター上に注き、更に30分間更に脱気し、次いで、80℃の熱いプレート上で1時間硬化させた。硬化後、PDMS複製をNi成形型から剥がした。成形型の高品質ミクロ構造複製が作製された。図3a〜3bは、これらの加工ミクロ構造表面の高質の忠実性を示す。同一の材料の平坦な「対照」表面もまた、比較の実施例1のとおり調製した。
実施例に使用される第1のレベルの加工(ミクロ構造)表面のすべては、SLYGARD 184ポリジメチルシロキサン(PDMS)からなり、記載されない限り、上述の方法に従い作製された。1つの例外は、以下に記載される190nmのナノ粒子(NP)が付着されたナノ特徴部を有する600×600nmの「Sawtooth(のこぎり歯)」フィルムであった。
調製された実施例の説明を表5に要約する。
調製実施例B
第1レベルの構造上の第2レベルの加工特徴部(構造ナノ特徴部/ミクロ構造上のナノ)の作製。
平行の三角形レール配列表面上のナノ特徴部の調製。
二次レベルのトポグラフィー(ナノ構造又はナノ特徴部)を、最初に上記の調製実施例Aに説明される方法によって作製した基部(第1レベル)ミクロ構造上に作製した。基部PDMS構造は、比較実施例3であり、PDMS表面を、レールのピーク間の11ミクロンのピッチで平行の三角形レールの配列中に形成した。PDMS複製を、最初に、Oプラズマ(O流量:40sccm、RF電力:75W、P:65mTorr(8.67Pa)、時間:15秒)で処理した。このステップ後、1分あたり65mmのコーティング速度で、1:100体積比のイソプロパノール(IPA)中のインジウム酸化スズ(ITO)ナノ粒子(ITONP、Advanced Nano Products Co.,Ltd,Chungcheonbuk−do,Koreaから入手可能)の懸濁液中で浸漬した。
次いで、下記の表2に記載されたパラメータを使用して、ITONPのコーティングのサンプルを、反応性イオンエッチング(RIE)、Oxford Instruments,Yatton,UKから入手可能なModel PlasmaLab(商標)System100)によってエッチングした。
Figure 0006345935
標準立方センチメートル
RIEによるナノ特徴部の加工後、サンプルを、フッ素化シラン(HFPO、3M Company開発、米国特許第7,678,426号)で処理した。サンプルをHFPOで処理するための工程は、以下のとおりであった:(1)HFE7100内の0.1重量%のHFPO中でディップコーティング、(2)コーティングされたサンプルを、120℃の熱いプレート上で30分間加熱。
これは実施例4であり、図11a〜11bに示され、均一で密度の高いナノ構造が11ミクロンピッチで平行の三角形レールの配列上に形成されたことが明らかに見ることができる。
基部PDMS構造がレール間の6ミクロンピッチでの平行の三角形レールの配列であったことを除き、実施例5を上記の実施例4と同一方法で同一に調製した。実施例5は、図11c〜11dに示される。
基部PDMS構造が平坦なPDMS表面(比較実施例1)であり、したがって、比較実施例2は、加工ナノ特徴部を有する平坦な表面であったことを除き、比較実施例2を上記の実施例4と同一方法で調整した。
ドーム形状のミクロ構造化表面上のナノ特徴部の調製
二次レベルのトポグラフィー(ナノ構造又はナノ特徴部)を、最初に上記の調製実施例Aに説明される方法によって作製した基部(第1レベル)ミクロ構造上に作製した。PDMS基部構造は、比較実施例9であり、PDMSドーム形状パターンの配列は、(約)1.7ミクロンの直径、ドーム間の2.9ミクロンのピッチを有し2ミクロンの高さを有する。ナノ特徴部を、実施例4の上述の同様の工程に従い、ドーム状ミクロ構造上に形成した。ITONPを、最初に、反応性イオンエッチング(RIE)でコーティングした後、最終的に、HFPOで処理した。図9a〜9bは、ドーム形状のミクロ構造配列上のナノ特徴部を有する、得られた実施例10のSEM画像を示す。これらの顕微鏡写真でみることができるように、ナノ特徴部は、約500の高さを有し、約100〜150nmの直径の近似寸法を有する。
600×600nmの平行の三角形レール配列表面上でのRIEによるナノ特徴部の調製
二次レベルのトポグラフィー(ナノ構造又はナノ特徴部)を、最初に上記の調製実施例Aに説明される方法によって作製した基部(第1のレベル)構造上に作製した。PDMS基部構造は、比較実施例6であり、平行する三角形レールの配列は、600nmのレール高さ及び600nmのレールのピーク間のピッチを有する。ナノ特徴部を、実施例4の上述の同一の工程に従い、600×600nmの平行の三角形レール構造の配列上に形成した。ITONPを、最初に、反応性イオンエッチング(RIE)でコーティングした後、最終的に、HFPOで処理した。
190nmのナノ粒子(NP)が付着されたナノ特徴部を有する600×600nmの「Sawtooth(のこぎり歯)」フィルムの調製
Figure 0006345935
米国特許第7,140,812号に説明されるように、収束イオンビーム(FIB)ミリングを使用して、最初に多数の先端を有するダイヤモンド工具を作製することによって、600nmピッチ×600nm高さの「のこぎり歯」を形成するための第1レベルの構造を製作した。次いで、ダイヤモンド工具を使用して、ミクロ複製ロールを生成し、次いで、それを使用して、0.5%(2,4,6トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィン酸化物を75:25のPHOTOMER 6210及びSR238のブレンド内に混合することによって作製されたポリマー性樹脂を用いる連続鋳造及び硬化プロセスにおいて、PETフィルム上に600nmの1D構造を作製した。得られた「のこぎり歯」の第1レベルの加工構造(繰り返しパターン)は、平行の三角形レールのピーク間の約600nmのピッチ、並びに約600nmの構造及び特徴部の高さを有した。
A−174修飾された190nmのシリカの調製
コンデンサ及び温度計を装備した500mLのフラスコ内で、151.8gのTX13112コロイド溶液(Nalco Chemical Company,Naperville ILから入手可能)及び180gの1−メトキシ−2−プロパノールを、早い攪拌下で混合した。その後、1.48gのSilquest A−174を追加した。混合物を、80℃で16時間加熱した。その後、150gの追加の1−メトキシ−2−プロパノールを追加した。得られた溶液を、室温まで冷却した。大半の水/1−メトキシプロパノール溶媒を、60℃の水槽で、ロータリーエバポレーターを使用して取り除き、1−メトキシ−2−プロパノール中で59.73重量%のA−174修飾された190nmのシリカ分散体を生成した。
Figure 0006345935
上記のコーティング製剤1を、早い攪拌下で、すべての原料(gradient)を混合して調製した。次いで、得られた溶液を、#10の巻線ロッド(RD Specialties,Webster,NYから取得)を使用して、600nmの「のこぎり歯」フィルム(600nmのピッチサイズ)の上部に適用した。次いで、得られたフィルムを、15分間空気中で乾燥し、次いで、Hバルブを装備したFusion UV−Systems Inc.のLight−Hammer 6UV(Gaithersburg,Maryland)プロセッサを使用して硬化し、45フィート/分(0.23m/秒)のライン速度で(2回通過)、75%のランプ電力で窒素雰囲気下において操作した。
Figure 0006345935
調製実施例C−細菌懸濁液
黄色ブドウ球菌細菌懸濁液の調製
S.aureus細菌は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(The American Type Culture Collection)(Rockville,MD)から、商標名ATCC 25923のものを入手した。細菌は、12ミリリットルの調製された無菌トリプチックソイブロス(Hardy Diagnostics,Santa Maria,CA)に細菌を接種して調製したブロス中で1夜(17〜22時間、37℃において)ブロス培養させた。
緑膿菌、大腸菌、及びプロテウスミラビリス細菌懸濁液の調製
追加の細菌懸濁液を、上述の黄色ブドウ球菌懸濁液と同一の方法で、以下の細菌株:緑膿菌ATCC(33494)の緑膿菌細菌(ATCC 15442)、大腸菌(ATCC 700928)、及びプロテウスミラビリス細菌(ATCC 14153)に対して調製した。記載しない限り、緑膿菌のATCC 15442株を、下記の静的バイオフィルムアッセイ評価に使用した。
人工尿(AU)の調製
以下の溶液を、別個の瓶内に調製した(使用したすべての化学物質は、SIGMA−ALDRICH、St.Louis,MOから取得):溶液を調製する際、最初に、水を瓶に追加した後、塩及び化合物の溶液を追加した。所与の溶液に対して上記に記載した順番で、塩及び化合物を完全に溶解するまでゆっくりと追加した。
溶液#1:0.7Lの再蒸留水中に、0.65gの塩化カルシウム一水和物、0.65gの塩化マグネシウム6水和物、4.6gの塩化ナトリウム、0.65gのクエン酸ナトリウム二水和物、1.6gの塩化カリウム、1.0gの塩化アンモニウムを溶解する。
溶液#2:0.1Lの再蒸留水中に、2.3gの硫酸ナトリウム、0.02gのシュウ酸ナトリウム、2.8gのリン酸二水素カリウムを溶解する。
溶液#3:0.1Lの再蒸留水中に、1.1gのクレアチンを溶解する。
溶液#4:0.1Lの再蒸留水中に、25.0gの尿素を溶解する。
次いで、溶液を確実に滅菌になるようオートクレーブした。連続攪拌下で、最初に、溶液#2を、溶液#1にゆっくりと追加した後、溶液#3をゆっくりと追加し、最後に、溶液#4を追加した。この追加プロセスにわたって、すべての構成要素が確実に完全に溶解されたままになるように、溶液を目視でモニタリングした。pHを下げるために塩酸を、又はpHを上げるために水酸化ナトリウムを追加して、最終pHを5.4に調整した。調製を終了するために、人工尿溶液を滅菌ろ過した。
静的バイオフィルムアッセイ
静的バイオフィルムアッセイのプロセスステップ
1.アッセイを開始するために(0日目)、上述で調製された細菌懸濁液(黄色ブドウ球菌又は緑膿菌、大腸菌、プロテウスミラビリス)のうちの選択した1つを含有する培養管を、30〜60秒間ボルテックスすることによって、よく混合し、細菌を混合し、懸濁した。次いで、10mLの量の培養した細菌懸濁液を、90mLの滅菌トリプチックソイブロスに追加し、ボルテックスした。このサンプルの細菌濃度は、約1×10CFU/mLであった。
2.ステップ1で調製されたストックサンプルの細菌濃度を正確に定量化するために、ストックサンプルの10倍段階希釈を実施し、血液寒天培地プレート(Hardy Diagnostics,Santa Maria,CA)上に、−4、−5、及びー6希釈の100μLをプレーティングすることによって、サンプルを列挙した。プレートを37℃で一夜培養し、コロニーが形成された単位数を翌日(1日目)数え、ステップ1で調製されたストックサンプルのCFU/mL中の正確な濃度を確定した。コロニーは、可視可能であり、手作業で数えることができる。
3.1.27cm(1/2インチ)の直径の穿孔器を使用して、試験される表面のサンプルクーポンを穿孔した。サンプルをイソプロピルアルコール中ですすぎ、生物学的フードで乾燥させた。
4.次いで、サンプルをポリカーボネート24ウェルタイター内に定置し、タイタープレートの蓋をマーキングして特定した。各ミクロ構造タイプをサンプルの使用可能に応じて少なくとも2部又は3部培養した。
5.「0日目」に、ステップ1で調製された2mLの細菌懸濁液を、タイタープレートの各ウェルに追加した。次いで、プレートを37℃で一夜培養した。
6.毎日、タイタープレートを培養器から取り外し、ロッカー式振とう器上に一分間定置した。生物学的フード内で増殖培地を各ウェルから除去した。
7.1組のサンプル(本明細書において、すすぎ後サンプルと称される)では、2mLの未使用のTSB増殖培地を、繰り返しピペットを使用して各ウェルに追加した。
8.重複した組のサンプル(本明細書において「すすぎ済み」サンプルと称される)では、2mLの滅菌水を各ウェルに追加した。次いで、ピペットを使用して、すすぎ水を5〜6回脱水及び放出し、最終的にすすぎ水を取り除くことで、サンプルをすすいだ。未使用の滅菌水を使用して、この洗浄工程を各サンプルに対して更に2回繰り返し,結果としてサンプル当たり合計3回洗浄した。最後に、繰り返しピペットを使用して、2mLの未使用のTSB増殖培地を各ウェルに追加した。
9.次いで、タイタープレートをロッカー式振とう器上に1分間定置し、一夜培養器に戻した。
10.7日目及び14日目に、サンプルを分析のために取り除いた。すべての取り除かれたサンプル(「すすぎ済み」及び「すすぎ後」)では、上記のステップ8に説明される工程に従い、2mLの滅菌水を使用して計3回の洗浄を実施した。
11.取り除かれ洗浄されたサンプルを、新規の24ウェルタイタープレート内に定置し、乾燥させた。
12.乾燥したら、サンプルを下記のグラム染色プロトコルに従い染色した。
グラム染色プロトコル
上述の静的バイオフィルムアッセイからのサンプルを、以下のプロトコルを使用して顕微鏡による分析に備えて染色した。
固定サンプル:
1.サンプルを固定前に完全に自然乾燥した。
2.大きなビーカーを、メタノール(Alfa Aesar,ストック#19393)で充満し、一対のピンセットを使用して、各サンプルを1分10秒間完全に浸漬させた。
3.メタノールからサンプルを取り出し、清潔な表面上で自然乾燥させた。
黄色ブドウ球菌サンプルのグラム染色
1.30mLのビーカーを約8mLのグラムクリスタルバイオレット染色(Becton Dickson Co.)で充満した。
2.第2のビーカーを、約8mLの安定化グラムヨード(Becton Dickson Co.Franklin Lakes,NJ)で充満した。
3.第3のビーカーを、約8mLのグラム脱色剤(Becton Dickson Co.)で充満した。
4.一対のピンセットを使用して、最初に、サンプルを、正確に一分間、グラムクリスタルバイオレット染色中に完全に浸漬させた。1分後、脱イオン水のゆっくりと静かに流れる水流で、サンプルをしっかりとすすいだ。
5.次いで、サンプルを、正確に一分間、安定化グラムヨードに完全に浸漬させた後、上述のように、脱イオン水ですすいだ。
6.最後に、サンプルを、正確に10秒間、グラム脱イオン水中に完全に浸漬させた後、脱イオン水で最終すすぎをした。
7.吸い取り紙で余分な水を吸い取って取り除き、サンプルを清潔な表面上で風乾させた。
緑膿菌のグラム染色
1.30mLのビーカーを、約8mLのグラムサフリン染色剤(Beckton Dickson Co.)で充満した。
2.一対のピンセットを使用して、最初に、サンプルを、正確に2分間、グラムサフリン染色剤中に完全に浸漬させた。2分後、脱イオン水のゆっくりと静かに流れる水流で、サンプルを十分にすすいだ。
3.余分な水を取り除き、サンプルを清潔な表面上で風乾させた。
バイオフィルム形成のためのサンプル表面の分析
静的バイオフィルムアッセイ(上記)から得られたサンプルに対して所与の細菌で被覆された表面積の測定を、各サンプルに対して少なくとも5つの顕微鏡画像を解析して実施した。顕微鏡画像を、CCDカメラが装備されたLeica顕微鏡(モデルDM4000B、Leica Microsystems Inc.,Bannockburn,ILから入手可能)を使用して取得した。解析に使用される顕微鏡画像を40倍の倍率で撮影した。この倍率(40倍)での顕微鏡設定の視界は、345μm×290μmであった。細菌で被覆された表面の分画領域を、SigmaScanソフトウエア(Systat Software Inc.,San Jose,CAから入手可能)を使用して決定した。この画像分析プロセスには、所与の顕微鏡画像の撮影、グレースケールへの画像の変換、画像の輝度ヒストグラムの抽出、及び染色された細菌細胞を残りの画像から単離するためのヒストグラム上の強度閾値の設定を伴った。次いで、ソフトウエアは、染色された細胞を含む画像の総ピクセル面積を自動的に計算することが可能であった。次いで、細菌で被覆された分画領域に到達するように、この領域を全体の画像のピクセルサイズで割った。各サンプルでは、少なくとも5視野(顕微鏡画像)の合計を、このようにして分析した。標準偏差(Std.Dev.)を、5つの顕微鏡画像の分析に複製の数を掛けて計算する。各視野からのデータを使用して、細菌で被覆された分画面積の平均値、並びに1σ標準偏差(エラー)を計算した。
Figure 0006345935
Figure 0006345935
Figure 0006345935
緑膿菌は、ATCC 33494であった。
Figure 0006345935
人工尿の効果
加工ナノ特徴部を有する表面上のバイオフィルムの形成における、増殖媒体としての人工尿の効果を評価した。静的バイオフィルムアッセイのために、ステップ7及び8における未使用のTSBの代わりに調製された上述の人工尿を使用した。結果を下記の表10に報告する。
Figure 0006345935
総被覆率
増殖媒体に追加されたウシ血清アルブミンの効果
TSB中の3%のBSAがTSBのみの使用に代わって使用されたことを除き、上述の静的バイオフィルムアッセイを行った。TSB溶液中のBSAを、タイタープレートの各ウェルに、アッセイ工程の適切なステップで追加した。ウシ血清アルブミン(BSA)をMilwaukee,WIのSigma−Aldrichから取得した。BSAがヒトの体液のタンパク質性内容物を模倣するため、この実験を行った。結果を下記の表11及び12に示す。
Figure 0006345935
Figure 0006345935
BSAでのプレコンディショニング
ステップ4の後に、リン酸緩衝食塩水(PBS)中の2mLの量の3%のBSAをタイタープレートの各ウェルに追加したことを除き、上述の静的バイオフィルムアッセイを行った。サンプルは、PBS溶液中のそのBSA中に7日間浸漬したまま、37℃で培養した。各タイタープレートの流体レベルを毎日確認し、必要に応じて、ミクロ構造(及びナノ特徴部)が確実にPBS溶液中のBSA中で被覆される(浸漬される)のに十分なPBS溶液中の追加のBSAを追加した。BSA実験のプレコンディショニングの結果を下記の表13に示す。
Figure 0006345935
FBSでのプレコンディショニング
ステップ4の後に、Milwaukee,WIのSigma−Aldrich Chemical Companyから入手可能なハイブリドーマに好適な細胞培養に好適な、2mLの量の滅菌ろ過されたウシ胎児血清(FBS)をタイタープレートの各ウェルに追加したことを除き、上述の静的バイオフィルムアッセイを行った。サンプルは、FBS中に7日間浸漬したまま、37℃で培養した。各タイタープレートの流体レベルを毎日確認し、必要に応じて、ミクロ構造(及びナノ特徴部)が確実にFBS中で被覆されるのに十分なFBSを追加した。FBSでのプレコンディショニングの結果を下記の表14に示す。
Figure 0006345935
実施形態
1.細菌付着防止特性を有する器具であって、
加工表面を有する、本体であって、前記表面の少なくとも一部分が、複数の加工構造を含む、本体と、
前記加工構造の少なくとも一部分上に配置された、複数のランダムに分布した指向性ナノ特徴部と、を有し、
前記複数の加工構造が、少なくとも1つの周期構造を含み、前記周期構造は、少なくとも0.5ミクロンでかつ50ミクロンを超えない少なくとも1つの寸法を有し、
前記複数の加工構造の隣接構造間のピッチが少なくとも0.1ミクロンで、かつ250ミクロンを超えない、器具。
2.前記複数の加工構造が、複数のミクロ構造を含む、実施形態1に記載の器具。
3.前記ナノ特徴部が、重量基準で大半が熱硬化性ポリマーから構成されている、実施形態1又は2に記載の器具。
4.前記熱硬化性ポリマーがPDMSである、実施形態3に記載の器具。
5.前記ナノ特徴部が、少なくとも1対2でかつ10対1を超えないアスペクト比を有する、実施形態1〜4のいずれか一項に記載の器具。
6.前記加工構造が、複数の加工ナノ構造を含む、実施形態1に記載の器具。
7.前記加工表面の少なくとも一部分上の前記加工構造の配置が複数の単位セルを含み、前記複数の単位セルの各単位セルが、前記ピッチを少なくとも近似する寸法によって少なくとも部分的に画定され、かつ1つしかない加工構造を含み、並びに前記複数の単位セルがタイル状である、実施形態1に記載の器具。
8.前記複数の単位セルが、3つを超えない独自の単位セル幾何形状を含む、実施形態7に記載の器具。
9.前記加工構造が、連続構造である、実施形態1に記載の器具。
10.前記連続構造が、リブ又はレールを含む、実施形態9に記載の器具。
11.前記加工構造が、ポスト、ピラミッド、リブ、ダイヤモンド、ドーム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態1〜10のいずれか一項に記載の器具。
12.前記加工表面が、熱可塑性又は熱硬化性材料を含む基材を含み、各加工構造が、前記加工表面と同一の熱可塑性又は熱硬化性材料を含む、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の器具。
13.前記複数の加工構造の各加工構造が、エラストマー構造を含む、実施形態1または10に記載の器具。
14.前記複数の加工構造が、前記加工表面から突起する、実施形態1に記載の器具。
15.前記複数の加工構造が、前記加工表面内に突出する、実施形態1に記載の器具。
16.前記複数の加工構造が、複数の非連続的凹部を含む、実施形態15に記載の器具。
17.前記複数の単位セルの中の任意の単位セルの幾何形状が、少なくともすべての近隣する単位セルと実質的に同一である、実施形態7に記載の器具。
18.前記複数の加工構造と、指向性ナノ特徴部とを有する、前記加工表面の前記一部分上の黄色ブドウ球菌及び緑膿菌のコロニー形成は、静的バイオフィルムアッセイによって同一の材料から構成される平坦な表面上のコロニー形成と比較すると、顕著に低減される、実施形態1〜17のいずれか一項に記載の器具。
19.前記加工表面が、開口部器具の少なくとも一部分上にある、実施形態1に記載の器具。
20.前記加工表面が、尿道カテーテル、血管アクセスカテーテル、又は気管内チューブの中の少なくとも一部分上にある、実施形態19に記載の器具。
21.前記加工表面が、前記開口部器具の内部の少なくとも一部分上にある、実施形態19に記載の器具。
22.前記加工表面が、前記開口部器具の内部及び外部の両方の少なくとも一部分上にある、実施形態19に記載の医療用物品。
23.前記器具が、創傷包帯、創傷吸収剤、又は創傷接触層である、実施形態1〜18のいずれか一項に記載の医療用物品。
24.各加工構造が基部を有し、前記基部の最大の断面の寸法が、少なくとも1ミクロンでかつ2ミクロンを超えない、実施形態1〜23のいずれか一項に記載の医療用物品。
25.前記加工表面の少なくとも一部分が、抗菌剤を有する、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の医療用物品。
26.付着防止表面を作製する方法であって、
外側接触面を備える基部デバイスを準備する工程と、
前記外側接触面上に複数の加工構造を作製する工程であって、前記複数の加工構造がパターンを有し、前記パターンが周期構造を含み、前記周期構造が、少なくとも0.5ミクロンで、かつ50ミクロンを超えない少なくとも1つの寸法を有し、前記複数の構造が、少なくとも0.5ミクロンで、かつ150ミクロンを超えないピッチを有する、工程と、
前記複数の加工構造の構造のうちの少なくとも1つの上に複数の指向性ナノ特徴部を作製する工程と、を含む、方法。
27.複数の加工構造を作製する工程が、前記表面から複数の突起部を作製する工程を含む、実施形態26に記載の方法。
28.前記複数の加工構造を作製する工程が、前記接触面内に複数の別個のポケットを作製する工程を含む、実施形態26に記載の方法。
29.複数の加工構造を作製する工程は、前記接触面の少なくとも一部分上に複数のミクロ構造を複製する工程を含む、実施形態27又は28に記載の方法。
30.複数のミクロ構造を作製する工程が、
ポリマーシース上の複数のミクロ構造を複製する工程と、
前記接触面の少なくとも一部分に前記シースを固着する工程と、を含む、実施形態26に記載の方法。
31.熱に暴露されたとき、前記ポリマーシースが、少なくとも1つの寸法内で減少し、前記接触面の少なくとも一部分に前記シースを固着する工程は、前記接触面に前記シースを適用する工程と、前記シースの少なくとも一部分を加熱する工程とを含む、実施形態30に記載の方法。
32.前記加工構造が連続構造を含む、実施形態26〜31のいずれか一項に記載の方法。
33.前記複数の加工構造の少なくとも1つが、ポスト、ピラミッド、ダイヤモンド、リブ、レール、ドーム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態26〜32のいずれか一項に記載の方法。
34.複数のナノ特徴部を作製する工程が、気相蒸着を含む、実施形態26に記載の方法。
35.複数のナノ特徴部を作製する工程が、反応性イオンエッチングを含む、実施形態26に記載の方法。
36.前記複数の加工構造の少なくとも1つの加工構造上に複数のナノ特徴部を作製する工程が、
前記加工表面にナノ粒子の層を塗布する工程と、
エッチングマスクとして、前記ナノ粒子の層を使用して前記表面をエッチングし、前記ミクロ構造の少なくとも1つの上に複数のナノ構造を生成する工程と、を含む、実施形態26〜35のいずれか一項に記載の方法。
37.前記ナノ粒子が、金属酸化物ナノ粒子である、実施形態36に記載の方法。
38.前記金属酸化物が、ITO、CeO、ZrO、SiO、Al、又はTiOである、実施形態37に記載の方法。
39.前記ナノ特徴部を作製する工程が、複数のナノ特徴部をリソグラフ印刷する工程を含む、実施形態26に記載の方法。
40.前記複数の加工構造と、指向性ナノ特徴部とを含む、前記表面上の標的有機体の前記コロニー形成が、静的バイオフィルムアッセイによって試験した場合に、同一の材料から構成される平坦な表面上のコロニー形成よりも少なくとも70%少ない、実施形態26〜39のいずれか一項に記載の方法。
41.医療用物品への微生物付着を制御する方法であって、
前記表面の少なくとも一部分上の複数の加工構造と前記構造の少なくとも1つの上に配置された複数の指向性ナノ特徴部とを含む表面を有する、医療用物品を提供する工程であって、前記複数の加工構造の各構造が、少なくとも1つの断面のミクロスケールの寸法を有する基部を有し、各加工構造の前記アスペクト比が、少なくとも0.5でかつ10を超えず、前記複数の加工構造の隣接構造間の前記ピッチが、最小の断面の寸法の少なくとも1倍で、かつ5倍を超えず、並びに基部が20ミクロンを超える断面の寸法を有さない、工程と、
前記表面を組織又は流体に近接して定置する工程であって、前記複数の加工ミクロ構造を含む前記表面の前記一部分上の標的微生物のコロニー形成が、同一材料から構成される平坦な表面と比較して低減される、方法。
42.前記デバイス表面の少なくとも一部分上の前記加工構造の前記配置が、複数の単位セルを含み、前記複数の単位セルの各単位セルが、前記ピッチに少なくとも近似する寸法によって少なくとも部分的に画定され、各単位セルが境界を有し、各単位セルが、最も近い単位セルの前記境界に直接隣接し、前記複数の単位セルが、3つを超えない独自の単位セル幾何形状を含む、実施形態41に記載の方法。
本明細書中に引用される特許、特許文献、及び刊行物の完全な開示内容を、恰もそれぞれが個々に援用されたのと同様にしてそれらの全容を援用するものである。本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない本発明の様々な変更や改変は、当業者には明らかとなるであろう。本発明は、本明細書で述べる例示的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではないこと、また、こうした実施例及び実施形態は、本明細書において以下に記述する特許請求の範囲によってのみ限定されると意図する本発明の範囲に関する例示のためにのみ提示されることを理解すべきである。

Claims (8)

  1. 細菌付着防止特性を有する器具であって、
    加工表面を有する本体であって、前記表面の少なくとも一部分が複数の加工構造を含む、本体と、
    前記加工構造の少なくとも一部分上に配置された、複数のランダムに分布した指向性ナノ特徴部であって、無機ナノ粒子を含む、指向性ナノ特徴部と、を有し、
    前記複数の加工構造が、少なくとも1つの周期構造を含み、前記周期構造は、少なくとも0.5ミクロンでかつミクロンを超えない少なくとも1つの寸法を有し、
    前記複数の加工構造の隣接構造間のピッチが少なくとも前記少なくとも1つの寸法であって、かつ前記少なくとも1つの寸法の5倍を超えず、
    前記ナノ特徴部が、少なくとも1対2でかつ10対1を超えないアスペクト比を有する、器具。
  2. 前記加工表面の少なくとも一部分上の前記加工構造の配置が複数の単位セルを含み、前記複数の単位セルの各単位セルが、前記ピッチを少なくとも近似する寸法によって少なくとも部分的に画定され、かつ1つしかない加工構造を含み、並びに前記複数の単位セルがタイル状である、請求項1に記載の器具。
  3. 前記加工構造が連続構造である、請求項1に記載の器具。
  4. 前記複数の加工構造の少なくとも一部分が、前記加工表面から突出する、請求項1に記載の器具。
  5. 前記複数の加工構造の少なくとも一部分が、前記加工表面内に突出する、請求項1に記載の器具。
  6. 前記複数の加工構造と指向性ナノ特徴部とを有する、前記加工表面の前記一部分上の黄色ブドウ球菌及び緑膿菌のコロニー形成は、静的バイオフィルムアッセイによって同一の材料から構成される平坦な表面上のコロニー形成と比較すると、顕著に低減される、請求項1に記載の器具。
  7. 前記加工表面の少なくとも一部分が、抗菌剤を有する、請求項1に記載の器具。
  8. 細菌付着防止表面を作成する方法であって、
    外側接触面を備える基部デバイスを準備する工程と、
    前記外側接触面上に複数の加工構造を作成して加工表面を形成する工程であって、前記複数の加工構造がパターンを有し、前記パターンが周期構造を含み、前記周期構造が、少なくとも0.5ミクロンで、かつミクロンを超えない少なくとも1つの寸法を有し、前記複数の構造が、少なくとも前記少なくとも1つの寸法であって、かつ前記少なくとも1つの寸法の5倍を超えないピッチを有する、工程と、
    前記加工表面にナノ粒子の層を塗布し、エッチングマスクとして前記ナノ粒子の層を使用して前記表面をエッチングすることによって、前記複数の加工構造の構造のうちの少なくとも1つの上に複数の指向性ナノ特徴部を作製する工程と、
    を含み、前記ナノ特徴部が、少なくとも1対2でかつ10対1を超えないアスペクト比を有する、方法。
JP2013536887A 2010-10-28 2011-10-28 細菌付着を低減するための加工表面 Expired - Fee Related JP6345935B2 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US40782010P 2010-10-28 2010-10-28
US40780610P 2010-10-28 2010-10-28
US40781310P 2010-10-28 2010-10-28
US61/407,806 2010-10-28
US61/407,813 2010-10-28
US61/407,820 2010-10-28
US201161501541P 2011-06-27 2011-06-27
US61/501,541 2011-06-27
PCT/US2011/058409 WO2012058605A1 (en) 2010-10-28 2011-10-28 Engineered surfaces for reducing bacterial adhesion

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016255691A Division JP2017074455A (ja) 2010-10-28 2016-12-28 細菌付着を低減するための加工表面

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014504165A JP2014504165A (ja) 2014-02-20
JP2014504165A5 JP2014504165A5 (ja) 2014-12-11
JP6345935B2 true JP6345935B2 (ja) 2018-06-20

Family

ID=44947242

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013536887A Expired - Fee Related JP6345935B2 (ja) 2010-10-28 2011-10-28 細菌付着を低減するための加工表面
JP2016255691A Ceased JP2017074455A (ja) 2010-10-28 2016-12-28 細菌付着を低減するための加工表面

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016255691A Ceased JP2017074455A (ja) 2010-10-28 2016-12-28 細菌付着を低減するための加工表面

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20130211310A1 (ja)
EP (1) EP2632613B1 (ja)
JP (2) JP6345935B2 (ja)
CN (1) CN103180059A (ja)
WO (1) WO2012058605A1 (ja)

Families Citing this family (84)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102971037B (zh) * 2010-04-28 2016-05-25 金伯利-克拉克环球有限公司 用于递送类风湿性关节炎药物的装置
WO2012046149A1 (en) 2010-04-28 2012-04-12 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method for increasing permeability of an epithelial barrier
CN102985131B (zh) * 2010-04-28 2016-06-29 金伯利-克拉克环球有限公司 用于递送siRNA的医疗装置
CN102958556B (zh) * 2010-04-28 2017-02-15 金伯利-克拉克环球有限公司 细胞相互作用增强的纳米图案化医疗装置
CN103906549A (zh) 2011-10-27 2014-07-02 金伯利-克拉克环球有限公司 用于递送生物活性剂的可植入装置
RU2630610C2 (ru) 2011-10-27 2017-09-11 Кимберли-Кларк Ворлдвайд, Инк. Трансдермальная доставка высоковязких биоактивных агентов
US20170246439A9 (en) * 2011-10-27 2017-08-31 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Increased Bioavailability of Transdermally Delivered Agents
EP2825220B2 (en) 2012-03-12 2021-03-03 Smith & Nephew PLC Reduced pressure apparatus and methods
KR20150038307A (ko) 2012-08-01 2015-04-08 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 개선된 연료 유출 계수를 가진 연료 분사기
CA2912766C (en) 2013-05-21 2021-09-07 3M Innovative Properties Company Nanostructured spore carrier
US9724440B2 (en) 2013-11-15 2017-08-08 GE Lighting Solutions, LLC Environmental cleaning and antimicrobial lighting component and fixture
US9642358B2 (en) * 2013-12-12 2017-05-09 Ge Lighting Solutions Llc Antimicrobial lighting system
EP2918263B1 (en) * 2014-03-13 2017-05-03 Sabanci Üniversitesi Pharmaceutical drug delivery system
CN106459876A (zh) 2014-03-28 2017-02-22 促接合因子股份有限公司 治疗性细菌的小菌落变异株的制备
US9549816B2 (en) * 2014-04-03 2017-01-24 Edwards Lifesciences Corporation Method for manufacturing high durability heart valve
MX2014004232A (es) * 2014-04-08 2015-10-08 Equipos Médicos Vizcarra S A Sonda foley texturizada hidrofobica de baja adherencia microbiana.
US9675793B2 (en) 2014-04-23 2017-06-13 Becton, Dickinson And Company Catheter tubing with extraluminal antimicrobial coating
US10722174B2 (en) * 2014-07-11 2020-07-28 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Skin-conformal sensors
EP3174562A1 (en) * 2014-08-01 2017-06-07 SurModics, Inc. Wound packing device with nanotextured surface
CN106817894A (zh) * 2014-08-07 2017-06-09 幼鲨科技股份有限公司 用于流动控制和生物粘附控制的图案
WO2016099508A1 (en) * 2014-12-18 2016-06-23 GE Lighting Solutions, LLC An antimicrobial lighting system
CN104609029A (zh) * 2015-01-16 2015-05-13 江南大学 一种表面微图案设计的抗菌表面及抗菌膜
US10898388B2 (en) 2015-04-27 2021-01-26 Smith & Nephew Plc Reduced pressure apparatuses and methods
US20180171157A1 (en) * 2015-06-03 2018-06-21 University Of Florida Research Foundation ,Inc. Surface topographies for non-toxic bioadhesion control
US11571490B2 (en) * 2015-06-29 2023-02-07 3M Innovative Properties Company Anti-microbial articles and methods of using same
JP2017048132A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 大日本印刷株式会社 防カビ性部材、及び農業用防カビ性物品
JP6873122B2 (ja) * 2015-10-28 2021-05-19 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 撥性表面を含むスプレー塗布システム構成要素及び方法
GB201521474D0 (en) * 2015-12-04 2016-01-20 Univ Manchester Textured surfaces for implants
US10292384B2 (en) * 2015-12-18 2019-05-21 International Business Machines Corporation Nanostructures fabricated by metal assisted chemical etching for antibacterial applications
CN109310502B (zh) 2016-02-16 2021-12-03 皇家飞利浦有限公司 用于改变活细胞生理机能的表面形貌
JP6911043B2 (ja) 2016-03-07 2021-07-28 スミス アンド ネフュー ピーエルシーSmith & Nephew Public Limited Company 陰圧源が創傷被覆材内に一体化された創傷治療装置及び方法
JP7027332B2 (ja) 2016-04-26 2022-03-01 スミス アンド ネフュー ピーエルシー 流体浸入阻止構成要素を有する一体化された陰圧源を用いた創傷被覆材及び使用方法
CA3038206A1 (en) 2016-05-03 2017-11-09 Smith & Nephew Plc Optimizing power transfer to negative pressure sources in negative pressure therapy systems
AU2017259003B2 (en) 2016-05-03 2022-09-22 Smith & Nephew Plc Systems and methods for driving negative pressure sources in negative pressure therapy systems
WO2017191154A1 (en) 2016-05-03 2017-11-09 Smith & Nephew Plc Negative pressure wound therapy device activation and control
JP7303104B2 (ja) 2016-08-25 2023-07-04 スミス アンド ネフュー ピーエルシー 吸収性陰圧創傷療法被覆材
AU2017336310B2 (en) 2016-09-30 2022-12-08 Smith & Nephew Plc Negative pressure wound treatment apparatuses and methods with integrated electronics
AU2017375560B2 (en) 2016-12-12 2023-07-06 Smith & Nephew Plc Pressure wound therapy status indication via external device
CN110177462B (zh) * 2016-12-22 2022-07-05 3M创新有限公司 表面结构化制品及其制备方法
EP3342577A1 (en) * 2017-01-02 2018-07-04 Taurus Research and Development S.L.U. A plastic piece with protection against bacteria and microorganism growing in a liquid environment containing water
EP3582819A1 (en) * 2017-02-17 2019-12-25 BVW Holding AG Selective termination of superhydrophobic surfaces
EP3592312B1 (en) 2017-03-08 2024-01-10 Smith & Nephew plc Negative pressure wound therapy device control in presence of fault condition
US10610621B2 (en) * 2017-03-21 2020-04-07 International Business Machines Corporation Antibacterial medical implant surface
EP3615716A1 (en) * 2017-04-24 2020-03-04 Vestlandets Innovasjonsselskap AS Microstructured sapphire substrates
CA3062507A1 (en) 2017-05-09 2018-11-15 Smith & Nephew Plc Redundant controls for negative pressure wound therapy systems
US11701265B2 (en) 2017-09-13 2023-07-18 Smith & Nephew Plc Negative pressure wound treatment apparatuses and methods with integrated electronics
GB201718070D0 (en) 2017-11-01 2017-12-13 Smith & Nephew Negative pressure wound treatment apparatuses and methods with integrated electronics
US11497653B2 (en) 2017-11-01 2022-11-15 Smith & Nephew Plc Negative pressure wound treatment apparatuses and methods with integrated electronics
GB201718054D0 (en) 2017-11-01 2017-12-13 Smith & Nephew Sterilization of integrated negative pressure wound treatment apparatuses and sterilization methods
GB201718072D0 (en) 2017-11-01 2017-12-13 Smith & Nephew Negative pressure wound treatment apparatuses and methods with integrated electronics
CN108358156A (zh) * 2017-12-29 2018-08-03 西北工业大学 一种自清洁气动减阻微纳复合小肋结构
ES2725999A1 (es) * 2018-03-28 2019-10-01 Bsh Electrodomesticos Espana Sa Cuerpo de polimero termoplastico con una estructura superficial, proceso para su fabricacion, y aparato domestico que comprende el cuerpo de polimero termoplastico
CN111936593B (zh) 2018-04-05 2022-08-02 3M创新有限公司 包含聚二有机硅氧烷和丙烯酸类聚合物的交联共混物的凝胶粘合剂
EP3829863A1 (en) * 2018-08-30 2021-06-09 Avery Dennison Corporation Multilayer self-adhesive fouling release film with textured surface
USD898925S1 (en) 2018-09-13 2020-10-13 Smith & Nephew Plc Medical dressing
JP2022504163A (ja) 2018-10-05 2022-01-13 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 多層光学フィルム及びそれを含む物品
WO2020136557A1 (en) 2018-12-26 2020-07-02 3M Innovative Properties Company Ultraviolet c light guides
JP2020110955A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 株式会社日立製作所 抗菌部材
US20220355350A1 (en) * 2019-04-15 2022-11-10 The University Of Hong Kong Micro-/nano-structured anti-biofilm surfaces
CN110076938B (zh) * 2019-04-26 2020-04-14 清华大学 柔性成型体及其制备方法和应用
GB201907716D0 (en) 2019-05-31 2019-07-17 Smith & Nephew Systems and methods for extending operational time of negative pressure wound treatment apparatuses
WO2021033162A1 (en) 2019-08-20 2021-02-25 3M Innovative Properties Company Microstructured surface with increased microorganism removal when cleaned, articles and methods
EP4017401A1 (en) 2019-08-20 2022-06-29 3M Innovative Properties Company Medical articles with microstructured surface having increased microorganism removal when cleaned and methods thereof
US11766822B2 (en) 2019-08-20 2023-09-26 3M Innovative Properties Company Microstructured surface with increased microorganism removal when cleaned, articles and methods
US20210315441A1 (en) * 2020-04-09 2021-10-14 Covidien Lp Hydrophobic finish for medical devices
EP4153060A1 (en) 2020-05-20 2023-03-29 3M Innovative Properties Company Medical articles with microstructured surface
KR102426857B1 (ko) * 2020-06-16 2022-08-01 권현진 항균 위생 장갑
KR102177173B1 (ko) * 2020-06-29 2020-11-11 엠.씨.케이 (주) 항균제품 및 이의 제조방법
CN112661102B (zh) * 2020-11-30 2024-06-25 上海联影医疗科技股份有限公司 表面结构、表面结构制备方法以及医疗设备
JP2023553925A (ja) 2020-12-11 2023-12-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 構造化表面を有するフィルムを熱成形する方法及び物品
WO2022162528A1 (en) 2021-01-28 2022-08-04 3M Innovative Properties Company Microstructured surface with increased microorganism removal when cleaned, articles and methods
US20240114905A1 (en) * 2021-01-28 2024-04-11 3M Innovative Properties Company Antimicrobial compositions and articles and related methods
US20240099815A1 (en) 2021-02-23 2024-03-28 3M Innovative Properties Company Medical articles with microstructured surface having increased microorganism removal when cleaned and methods thereof
US11871745B2 (en) 2021-03-08 2024-01-16 Ka Shui Plastic Technology Co. Ltd. Bacteria repellant polymer composites
CN113210362B (zh) * 2021-03-25 2022-08-09 广东工业大学 一种合金微结构抗菌表面的清洁方法
US20220378622A1 (en) * 2021-05-26 2022-12-01 Tiburon Technologies, LLC Biomimetic wound dressing with articulating micropattern
CN113322431A (zh) * 2021-05-28 2021-08-31 北京京东方技术开发有限公司 抗菌膜材及其制备方法
FR3125445B1 (fr) * 2021-07-21 2024-03-22 Commissariat Energie Atomique Système amélioré de lutte contre l’encrassement biologique
CN113713164A (zh) * 2021-09-03 2021-11-30 军事科学院***工程研究院卫勤保障技术研究所 一种壳聚糖聚合物敷料的制备方法及产品
CN113576757A (zh) * 2021-09-03 2021-11-02 军事科学院***工程研究院卫勤保障技术研究所 一种壳聚糖聚合物敷料
CN113730042B (zh) * 2021-09-09 2022-10-11 北京理工大学 具有多级微纳结构的骨科植入体及其制造方法
WO2023105372A1 (en) 2021-12-07 2023-06-15 3M Innovative Properties Company Microstructured surface and articles with lower visibilty of scratches and methods
CN115354368B (zh) * 2022-07-07 2023-04-11 广东工业大学 一种分级分布微结构及其制备方法和应用
WO2024141815A1 (en) 2022-12-28 2024-07-04 3M Innovative Properties Company Multilayered articles including a uv barrier layer

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5039561A (en) 1986-08-25 1991-08-13 Minnesota Mining And Manufacturing Company Method for preparing an article having surface layer of uniformly oriented, crystalline, organic microstructures
DE19818956A1 (de) * 1997-05-23 1998-11-26 Huels Chemische Werke Ag Materialien mit mikrorauhen, bakterienabweisenden Oberflächen
US6420622B1 (en) 1997-08-01 2002-07-16 3M Innovative Properties Company Medical article having fluid control film
CN1173835C (zh) 1998-04-29 2004-11-03 3M创新有限公司 具有压纹表面的喷墨打印接受片
US7309519B2 (en) 1998-10-05 2007-12-18 3M Innovative Properties Company Friction control articles for healthcare applications
US6762339B1 (en) 1999-05-21 2004-07-13 3M Innovative Properties Company Hydrophilic polypropylene fibers having antimicrobial activity
US7223364B1 (en) 1999-07-07 2007-05-29 3M Innovative Properties Company Detection article having fluid control film
DE19950452A1 (de) * 1999-10-20 2001-04-26 Creavis Tech & Innovation Gmbh Strukturierte Oberflächen mit zelladhäsions- und zellproliferationshemmenden Eigenschaften
US7140812B2 (en) 2002-05-29 2006-11-28 3M Innovative Properties Company Diamond tool with a multi-tipped diamond
US20030235678A1 (en) 2002-06-25 2003-12-25 Graham Paul D. Complex microstructure film
US20030235677A1 (en) 2002-06-25 2003-12-25 3M Innovative Properties Company Complex microstructure film
US8309117B2 (en) * 2002-12-19 2012-11-13 Novartis, Ag Method for making medical devices having antimicrobial coatings thereon
CN100558735C (zh) 2003-08-21 2009-11-11 3M创新有限公司 全氟聚醚酰胺连接的膦酸酯、磷酸酯和其衍生物
US20050058673A1 (en) 2003-09-09 2005-03-17 3M Innovative Properties Company Antimicrobial compositions and methods
WO2005068400A1 (en) 2004-01-15 2005-07-28 Newsouth Innovations Pty Limited Hydrophobic coating composition
US9016221B2 (en) * 2004-02-17 2015-04-28 University Of Florida Research Foundation, Inc. Surface topographies for non-toxic bioadhesion control
US7258731B2 (en) * 2004-07-27 2007-08-21 Ut Battelle, Llc Composite, nanostructured, super-hydrophobic material
US9028852B2 (en) 2004-09-07 2015-05-12 3M Innovative Properties Company Cationic antiseptic compositions and methods of use
US8198326B2 (en) 2004-09-07 2012-06-12 3M Innovative Properties Company Phenolic antiseptic compositions and methods of use
US20060051384A1 (en) 2004-09-07 2006-03-09 3M Innovative Properties Company Antiseptic compositions and methods of use
US20060229715A1 (en) * 2005-03-29 2006-10-12 Sdgi Holdings, Inc. Implants incorporating nanotubes and methods for producing the same
US20070134784A1 (en) 2005-12-09 2007-06-14 Halverson Kurt J Microreplicated microarrays
US20070231542A1 (en) * 2006-04-03 2007-10-04 General Electric Company Articles having low wettability and high light transmission
US8354160B2 (en) 2006-06-23 2013-01-15 3M Innovative Properties Company Articles having durable hydrophobic surfaces
US20080315459A1 (en) * 2007-06-21 2008-12-25 3M Innovative Properties Company Articles and methods for replication of microstructures and nanofeatures
CN101827783A (zh) * 2007-06-21 2010-09-08 3M创新有限公司 制备层次制品的方法
FR2922655B1 (fr) 2007-10-23 2015-04-03 Thales Sa Systeme de mesure d'une grandeur physique et de representation cartographique de ces mesures.
MX2010013656A (es) 2008-06-12 2011-01-14 3M Innovative Properties Co Composiciones hidrofilicas biocompatibles.
TWI457149B (zh) * 2008-09-24 2014-10-21 Agency Science Tech & Res 具有抑制上方靶細胞黏附的表面之基板及其製備方法
JP2010167388A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Emprie Technology Development LLC ナノポーラス表面を有する製品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2632613B1 (en) 2017-08-30
WO2012058605A1 (en) 2012-05-03
US20130211310A1 (en) 2013-08-15
CN103180059A (zh) 2013-06-26
EP2632613A1 (en) 2013-09-04
JP2017074455A (ja) 2017-04-20
JP2014504165A (ja) 2014-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6345935B2 (ja) 細菌付着を低減するための加工表面
WO2013003373A1 (en) Microstructured surfaces for reducing bacterial adhesion
Ge et al. Micro/nano-structured TiO2 surface with dual-functional antibacterial effects for biomedical applications
Jaggessar et al. Bio-mimicking nano and micro-structured surface fabrication for antibacterial properties in medical implants
Zheng et al. Implication of surface properties, bacterial motility, and hydrodynamic conditions on bacterial surface sensing and their initial adhesion
Lorenzetti et al. The influence of surface modification on bacterial adhesion to titanium-based substrates
Liu et al. Understanding the role of polymer surface nanoscale topography on inhibiting bacteria adhesion and growth
Liu et al. Surface nano-functionalization of biomaterials
Jia et al. Bioinspired anchoring AgNPs onto micro-nanoporous TiO2 orthopedic coatings: Trap-killing of bacteria, surface-regulated osteoblast functions and host responses
Yao et al. Prolonged antibiotic delivery from anodized nanotubular titanium using a co‐precipitation drug loading method
Luong-Van et al. Micro-and nanostructured surface engineering for biomedical applications
Sengstock et al. Structure-related antibacterial activity of a titanium nanostructured surface fabricated by glancing angle sputter deposition
Echeverria et al. Physical methods for controlling bacterial colonization on polymer surfaces
Siddiquie et al. Anti-biofouling properties of femtosecond laser-induced submicron topographies on elastomeric surfaces
Fox et al. Surface modification of medical devices at nanoscale—Recent development and translational perspectives
US20210177549A1 (en) Medical articles with microstructured surface having increased microorganism removal when cleaned and methods thereof
Wang et al. Nanostructured surface modification to bone implants for bone regeneration
US20090093879A1 (en) Micro- and nano-patterned surface features to reduce implant fouling and regulate wound healing
JP2013517903A (ja) 微生物の付着を防止するための構造
Huang et al. Enhanced SaOS-2 cell adhesion, proliferation and differentiation on Mg-incorporated micro/nano-topographical TiO2 coatings
US10493793B2 (en) Nanostructured surfaces
Patil et al. Bioinspired nanostructured bactericidal surfaces
Tsui et al. Low-cost, flexible, disinfectant-free and regular-array three-dimensional nanopyramid antibacterial films for clinical applications
Georgakopoulos-Soares et al. Surface antibacterial properties enhanced through engineered textures and surface roughness: A review
EP4297917A1 (en) Medical articles with microstructured surface having increased microorganism removal when cleaned and methods thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161228

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170131

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20170331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6345935

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees