JP6342273B2 - 信号保安システム - Google Patents

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Description

技術分野は、信号保安システムに関する。
特許文献1には、信号保安システムに関して、「軌道回路装置は、レールを電気的に絶縁し、一端に電源を、反対側の一端にはリレーを接続して、列車によるレール間の短絡を検知する装置で、装置の維持保守費用が高い」(特許文献1[0006]参照)こと等を課題とし、その解決手段として「予め決められた区間内を走行する列車の保安が電文に基づいて確保される信号保安システムにおいて、電文は、予め決められた区間内に存在する列車や沿線機器を巡回し、区間内が複数分割されたブロック1つ1つに列車の占有権が設定可能なブロック占有権情報を有する構成とする」(特許文献1[0010]参照)こと等が開示されている。
特開2006−232106号公報
しかし、特許文献1の信号保安システムでは、装置の故障や無線通信の異常等、何らかの原因により電文が消失してしまった場合の処理について改善の余地がある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、走行路の占有権情報を含む保安電文を、占有権情報が設定される1つ以上のブロックで構成される走行路に存在する列車間で順番に回覧させることにより保安電文を列車間で共有し、列車に走行路の各ブロックの占有権を設定する信号保安システムにおいて、列車の各々は、保安電文における占有権情報を更新した場合、保安電文を回覧する列車のうち、自列車以外の少なくとも1つ以上の列車が更新した保安電文を受信したことが確認できると、保安電文における更新内容を実行することを特徴とする。
上記手段によれば、装置の故障や無線通信の異常等、何らかの原因により電文が消失してしまった場合でも、安全に信号保安システムを復旧させることが可能となる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
実施例1における一実施形態を示す概念図 実施例1におけるエリアの範囲とブロックの区間を示す路線図 実施例1における進路上の各ブロックと転てつ器の方向とを示す概念図 実施例1における保安電文の構成図 実施例1における保安電文の復旧が必要な状況を示した概念図 実施例1における保安電文の復旧時の回覧の様子を示した概念図 実施例1における復旧時の復旧用電文の更新状況を示した概念図 実施例2における復旧時の状況を示した概念図
鉄道の信号保安システムにおいては、ある制御エリアに存在する列車や転てつ器の間で電文を回覧させ、その制御エリアを複数に分割したブロック毎の占有権、転てつ器の状態、転てつ器への転換指示などの情報を共有し、制御エリアにおける列車の間隔制御、排他制御、進路の構成制御を行うことが考案されている。
しかし、列車や転てつ器の間で回覧される電文が装置の故障や無線の異常によって消失してしまった場合、列車や転てつ器の間で共有されていたブロック占有権等の情報更新が出来なくなるため、システムは停止する。その際には、指令員や駅員がその区間内にいる列車位置を全て把握し、その現状を反映した電文を再発行する事でシステムを復旧させる事が考えられるが、これには人手や時間がかかるため稼働率が落ちる。
一方で、現状を把握せずに電文を再発行してしまうと、一つの保安電文によって実現されていた列車の間隔制御、排他制御、進路の構成制御が崩れてしまうおそれがある。
そこで以下の実施例においては、保安電文により制御される列車は、保安電文を送信してから次の保安電文を受信するまでの時間が規定時間経過した場合、保有している保安電文に基づく制御を中止し、さらに列車のうち少なくとも一つは、復旧用電文を作成し、復旧用電文をメンバーリストに従って回覧させる。また、列車は、受信した保安電文について自列車にブロック占有権を割り当てる更新を行った場合、1台以上の他の列車または転てつ器等の地上装置が当該更新された保安電文を受信したことが確認できるまでは、当該更新により割り当てた自列車へのブロック占有権を有効にしないようにする。
以下、本発明の実施例を図面に基づいてさらに詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態である信号保安システムの構成を示す。本実施形態の信号保安システムは、列車A101に設置する列車保安装置A102と、転てつ器A201、転てつ器B211、転てつ器C221に設置または接続された転てつ器保安装置A202、転てつ器保安装置B212、転てつ器保安装置C222と、その列車保安装置と転てつ器保安装置間を無線を用いて回覧させる電文である保安電文301とから構成される。列車が、複数台存在する場合や、転てつ器及び転てつ器保安装置が4つ以上存在する場合も当然ありうる。
図2に示すように、本実施形態では、列車が走行する路線全体を、予め決められた複数のエリアに分割する。次に、1つのエリアをさらに1列車分が占有を許される単位に分割し、この分割された区間をブロックと呼ぶ。図2では、エリア2を11のブロックに分割している。図2のように分割した場合、各ブロック内には転てつ器が存在するブロックと存在しないブロックがある。また、列車が走行する単位を進路と呼び、これは連続したブロックからなる。
図3はエリア2の列車の進路を示した図である。本実施形態では、進路1R、2R、3R、4L、5L、6Lが存在している。ここで4Lという進路は、ブロック11、進路4Lの開通方向が反位の転てつ器3を持つブロック10、進路4Lの開通方向が反位の転てつ器2を持つブロック5、進路4Lの開通方向が反位の転てつ器1を持つブロック4、ブロック1の5つのブロックから構成される。ブロック11、10、5、4、1の全てのブロックの占有権が1つの列車によって確保されており、各ブロック上の転てつ器の方向が全て進路4Lの開通方向を向き、鎖錠(固定)されている状態を確認できた場合に、その列車に対して進路4Lの進行許可を与える。なお、定位・反位・ブラは、転てつ器の方向を表す用語である。定位は定常の開通方向、反位は定位の逆方向、ブラは定位でも反位でもない状態のことを言う。
本実施形態では、1つのエリア内の全てのブロックの占有権と全ての転てつ器に対する方向指示と全ての転てつ器の状態とを1つの保安電文301で管理し、その保安電文301をエリア内に既に進入している全列車と、エリア内に進入しようとしている全列車と、エリア内の全転てつ器間で回覧・共有させる。もちろん、管理する内容が重複しないようにすれば、複数の保安電文で管理してもよい。尚、エリア内に進入しようとしている列車は、エリア内の列車の保安装置、あるいは転てつ器保安装置に進入通知を送信しその事を伝える。
次に、図4を用いて保安電文の一実施形態について説明する。本実施の形態では、保安電文301が、図4に示すように、エリア識別欄311、メンバーリスト欄312、ブロック占有権情報欄313、転てつ器方向指示欄314、転てつ器状態情報欄315、電文種別欄316、更新時刻欄317で構成される。
エリア識別欄311には、保安電文が管理するエリアの識別情報が記入される。
メンバーリスト欄312には、保安電文を回覧させる装置の一覧と送信する順番が記入される。
ブロック占有権情報欄313には、ブロック占有権を持つ列車の識別情報が記入される。ブロック占有権とは、列車がブロックに進入するために確保しなければならない権利である。このブロック占有権は1ブロックに対して1つ存在し、他列車による記入がない場合に、自列車の識別情報を記入することによって、ブロック占有権を確保することができる。
転てつ器方向指示欄314には、転てつ器の所属するブロック占有権を持つ列車によって、転てつ器の方向を指示するための指示情報が記入される。転てつ器は、この指示に従って転てつ器の方向を制御する。
転てつ器方向状態欄315には、転てつ器によって、転てつ器の方向状態と鎖錠状態の情報が記入される。列車は、この方向状態と鎖錠状態の欄を確認することによって、転てつ器の開通方向と鎖錠状態を認識する。
電文種別欄316には、保安電文が制御用なのか復旧用なのかが記入される。
更新時刻欄317には、各装置が保安電文を更新した時刻が記入される。
また、保安電文を通信する際には、通信の傍受又は妨害やデータの改竄,コピー,紛失がないように、相手に電文が確実に伝送されたことが確認できる方法で行う。例えば、通信の暗号化及び復号化,通し番号の付加,時刻情報の付加,通信時間のチェック,送信または受信元の認証,データの応答情報(ACK)の返信,データに対する誤り検出符号によるデータの正当性チェック等を行う。
以上のように保安電文をエリア内で回覧させ、各列車が要求する進路のブロック占有権、転てつ器状態を確認し、可能であれば電文を更新してブロックの占有権の確保や転てつ器の転換を指示する。このような仕組みで、列車の間隔制御、排他制御、進路の構成制御を実現する事で、各列車は安全に走行する事が出来る。
次に、図5のように通信エラー等が発生し、保安電文が消失した場合における保安電文301の復旧方法を図6に従い説明する。まず、エリア内の全ての装置は制御用の保安電文の回覧待ち時間が規定時間経過した場合、すなわちエリア内の装置が、各々直前の保安電文を送信してから次の保安電文を受信するまでにかかる時間が規定時間経過した場合、保安電文が消失したとみなし、直前に送信または受信した保安電文を、列車や転てつ器の制御に使用しないようにする。このように、保有している保安電文に基づいて列車制御を行うことを中止するとは、例えば、走行中の列車であればブレーキ制御を行い、停車中の列車であればブレーキ制御を維持し、また転てつ器であれば、現在の状態を維持すればよい。ただし、その保安電文の情報は記憶しておく。この保安電文を消失したとみなすまでの時間は、予め各装置に設定されておいてもよいし、ある装置が電文に記入する事にしておいてもよいし、メンバーリストの装置数などの保安電文の情報に応じた可変な値としても良い。また、規定時間経過した場合、保安電文を制御に使用しないようにするためには、保安電文にフラグを付け加えておいても良い。その他、列車制御で用いるデータエリアとは異なるデータエリアに保存し、列車制御で用いるデータエリアから削除しても良い。
図7の時系列に従って、通信エラー後のシステムを復旧させる方法を説明する。なお、復旧用電文401を作成する装置をマスター装置と呼ぶ。本実施例では、簡単のためにマスター装置が1台の場合で説明する。
時系列501:予め決めておいたマスター装置が、復旧用電文401を作成する。本実施例では、転てつ器保安装置A202をマスター装置として説明する。マスター装置は復旧用電文401の電文種別を「復旧」、転てつ器状態情報を「ブラ/非鎖錠」、他の欄は空白とし作成する。
時系列502:マスター装置は、電文種別欄、転てつ器状態情報欄を除き、直前に送信または受信した保安電文の情報を更新時刻欄も含めそのまま復旧用電文401に記入する。このようにして作成した復旧用電文401を、メンバーリストに対し回覧させる。一方、各転てつ器状態情報は「ブラ/非鎖錠」とし、その転てつ器保安装置が現在の自装置の状態を書き込む事とする。本実施例では、エリア識別欄、メンバーリスト、ブロック占有権情報欄、転てつ器方向指示欄、転てつ器Aの転てつ器状態情報欄、電文種別、更新時刻を記入する事になる。なお、直前に送信した保安電文ではなく、直前に受信した保安電文の情報を用いて復旧用電文を作成する場合は、設定された回覧待ち時間を元に、列車が存在しうる位置を推定し復旧を実施するなど、他の方法と組み合わせることでより安全性を確保できる。
時系列503:列車保安装置A102は、復旧用電文401と、直前に送信または受信した保安電文の更新時刻を比較する。もし直前に送信または受信した保安電文の更新時刻の方が新しければ、エリア識別欄、メンバーリスト、ブロック占有権情報欄、転てつ器方向指示欄、転てつ器Aの転てつ器状態情報欄、電文種別、更新時刻に関して、前回送信した保安電文の情報を更新し、古ければ更新しない。本実施例では、列車保安装置A102と転てつ器保安装置B212間で保安電文が消失した場合であり、直前に送信または受信した保安電文の更新時刻の方が新しいため、復旧用電文401を更新する事になる。
時系列504:時系列503と同様に、転てつ器保安装置B212は、復旧用電文401と、直前に送信または受信した保安電文の更新時刻を比較し、復旧用電文401を更新するかを決定する。本実施例は、列車保安装置A102と転てつ器保安装置B212間で保安電文が消失した場合であり、復旧用電文401の更新時刻の方が新しいため、復旧用電文401を更新しない。ただし、転てつ器B211の転てつ器状態情報は現在の状況に合わせて更新する。
時系列505:時系列504と同様に、転てつ器保安装置C222は、復旧用電文401と、直前に送信または受信した保安電文の更新時刻を比較し、復旧用電文401を更新するかを決定する。その結果、復旧用電文401の更新時刻の方が新しいため、転てつ器C221の転てつ器状態情報だけを現在の状況に合わせて更新する。
このように、復旧用電文401は各装置間を回覧される。そして、復旧用電文401がマスター装置である転てつ器保安装置A202に戻ってきた時、マスター装置はこの復旧用電文401の情報に基づいて、保安電文を再発行する。本実施例では、この電文の電文種別を制御用、更新時刻を現在時刻にすれば、保安電文となる。このようにする事で、保安電文が消失する前の保安電文の情報を復元し、最新の転てつ器の状態情報を把握する事ができ、システムを安全に復旧させる事が出来る。
なお、装置の故障により保安電文が消失した場合も考えられるが、このような場合には復旧用電文401の送信または受信時の際に、相手から応答がなければ故障したとみなす事が出来る。この場合、その装置が故障したという情報を復旧用電文401に追加し送信するメンバーリストから外す、またメンバーリストに含まれている故障した装置の次の装置へ復旧用電文401を送信する事で、復旧用電文401やその後の保安電文を回覧させる事が可能である。
マスター装置が上記処理により電文復旧した場合、復旧されない保安電文が発生する可能性がある。例えば上記処理において、復旧用電文が回覧される際に通信エラーが発生した場合、復旧用電文が受信できなかった車上装置は電文復旧に参加できず、その車上装置が更新した電文内容が反映されない。以下、図5の例を元に具体的に説明する。まず、車上装置102と転てつ器保安装置212との間で通信エラーが発生し、マスター装置である転てつ器保安装置202が復旧用電文を回覧したとする。回覧の際、転てつ器保安装置202と車上装置102との間で通信エラーが発生したことにより、転てつ器保安装置202は車上装置102を回覧から外し、転てつ器保安装置212へ電文を回覧したとする。
この場合、車上装置102のブロック占有情報が消去された状態で保安電文が復旧される。すなわち、復旧電文では、列車Aはブロック3のみ占有、ブロック4,5,6は非占有となる。ただし車上装置102は、自列車(列車A)がブロック3、4,5,6を占有していると認識する。
この状況において、車上装置102が保安電文を送信した直後に、自装置が更新した保安電文に基づく処理を実行した場合、復旧電文で許可されていない制御を実行する可能性がある。例えば、車上装置102は自身が更新した保安電文に基づき、列車101をブロック4へ進入させる可能性がある。復旧された保安電文ではブロック4は誰も占有していないため、他列車がブロック4を占有して同一ブロックへ進入する可能性がある。
上記問題への対策として、車上装置102は、列車101を制御するために保安電文301におけるブロック占有権情報もしくは前記転てつ器方向指示情報を更新した場合、メンバーリストに含まれる装置のうち、車上装置102以外の規定台数以上の列車および転てつ器が保安電文301を受信したことを確認する。そして、この受信確認を実施した後で、車上装置102は自装置が更新した電文の制御内容に基づく制御処理を実行する。
この対策により、車上装置102が通信エラー等によりその後の電文復旧に参加できない場合でも、車上装置102が送信した保安電文301を受信した他列車もしくは転てつ器が電文復旧へ参加することにより、車上装置102の更新内容を復旧用電文401へ反映することが可能となる。
上記対策における規定台数は、復旧用電文401の送信または受信時の際に、故障したとみなして回覧から外す装置数の上限に基づいて決定しても良い。例えば、復旧時に装置1台を上限として復旧時の回覧から外す場合、各装置は、メンバーリストに含まれる自装置以外の装置1台が自装置の更新内容を含む保安電文を受信した事を確認すれば良い。
これにより、例えば上記の例のように、車上装置102と転てつ器保安装置212との間で通信エラーが発生し、転てつ器保安装置212が保安電文を受信した事が確認できない場合、車上装置102は列車Aがブロック3のみ占有しており、ブロック4,5,6は非占有のままであると認識する。これにより、車上装置102が電文復旧に参加できない場合でも、ブロック占有の排他性が保障される。
一方、車上装置102と転てつ器保安装置212との間で通信エラーが発生しなかった場合、転てつ器保安装置212が保安電文を受信した事を確認し、車上装置102は列車Aがブロック3、4,5,6を占有したと認識する。この場合、車上装置102がその後に発生した通信エラーに対する電文復旧を受信できない場合でも、転てつ器保安装置212が車上装置102の更新内容を受信しているため、その内容を復旧用電文401へ反映することが可能となり、ブロック占有の排他性が保障される。
同様に、復旧時に装置n台を上限として復旧時の回覧から外す場合、各装置は、メンバーリストに含まれる自装置以外の装置n台が自装置の更新内容を含む保安電文を受信した事を確認することにより、復旧されない保安電文の内容が列車や転てつ器により実行されることを防止でき、ブロック占有の排他性が保障される。
なお、故障したとみなして回覧から外す装置数の上限は事前に決めておき、その上限を超える数の装置を復旧時の回覧から外した場合、復旧用電文の回覧が完了した場合でも、その復旧用電文は制御電文として利用しないものとする。
自装置以外のメンバーが自装置の更新内容を含む保安電文を受信した事を確認する方法としては、例えばメンバーリストに記載された順番で保安電文が回覧されたのち、自装置の更新内容を含む保安電文を自装置が受信したことにより確認しても良い。
この場合、各車上装置は自列車が進入したいブロックを占有することを保安電文へ記載して回覧を開始し、他の装置により回覧されて自装置に戻ってきた保安電文を再度受信した場合に、保安電文へ占有することを記載したブロックへ進入する制御を実施する。その際、車上装置が保安電文で占有したブロックを既に列車制御へ使用しているか(以下、この状態を「使用状態」と呼ぶ)、それとも未使用の状態であるか(以下、この状態を「予約状態」と呼ぶ)を表す情報を保安電文へ記載しても良い。
占有ブロックが未使用の状態とは、例えば他メンバーによる保安電文の受信確認が完了していない状態や、列車がそのブロックへ進入する時期に達していない状態を指す。例えば、回覧を開始する際には自列車がブロックを占有することを保安電文へ記載すると共に、そのブロックが予約状態であることを記載する。また、回覧が完了した後、車上装置はそのブロックは自装置が使用状態であることを記載する。車上装置は、保安電文で予約状態としているブロックには列車を進入させない。
これにより、例えば復旧電文作成時に、ブロックを予約状態のまま故障した列車が存在した場合、他メンバーは故障した列車による回覧が完了していない事を確認できれば、そのブロック占有権を消去して復旧用電文を作成しても良い。故障した列車のブロック占有権を消去することにより、他列車がそのブロックを利用することができ、他列車による運行が継続できる。ブロック占有権が消去された場合でも、予約状態のブロックは制御に使用されていない状態であるため、安全性には影響しない。
メンバーリストに含まれる装置による保安電文の受信状況を確認する方法として、例えばTCP/IPに基づく通信により実施される通信の送達確認処理によって、自装置が送信した保安電文が到達した事を確認しても良い。
また、自装置が更新した内容(ブロック占有権情報、もしくは転てつ器方向指示情報)を含む保安電文が回覧されて自列車へ戻ってきたことを確認することで、メンバーに含まれる装置が受信したと判断しても良い。
また、各装置が保安電文を回覧する際、隣接するメンバーだけでなく、マルチキャスト等の通信手段を用い、各装置が受信した保安電文をメンバーリストに含まれる装置全体へ通知することで、各装置が受信した電文を確認しても良い。
本実施例では更新時刻情報を比較することで最新の保安電文を復旧しているが、更新時刻情報の代わりに、各車上装置は回覧時に保安電文の通し番号を更新し、復旧時は各車上装置が保持している保安電文の通し番号を比較することで最新の保安電文を復旧することも可能である。
また、一部本実施例では装置間の通信は無線を前提としているが、本発明の効果は無線に限らず、有線などでも実現可能である。
実施例1では、マスター装置が1台の場合を想定しているが、予め複数の装置にマスター装置としての優先順位を個別に設定しておく事で複数の装置をマスター装置とする事が出来る。その場合、各装置の優先順位を予め決めておいた状態で、各装置がその優先順位を記入した復旧用電文を作成し回覧させ、もし自装置が復旧用電文を発行後、自分より優先順位が低い装置の復旧用電文を受信した場合、その復旧用電文の回覧を止める事で、故障していない装置の中で最も優先順位が高い復旧用電文を全装置に回覧させる事が出来る。
図8は、列車保安装置Aが故障した場合における復旧手段を示している。優先順位は、1番目を転てつ器保安装置A202、2番目を列車保安装置A102、3番目を転てつ器保安装置B212、4番目を転てつ器保安装置C222としている。この場合、故障していない各装置が復旧用電文を発行すると、実施例1で記載したように、故障した転てつ器保安装置A202を除いて復旧用電文が回覧される事になる。その結果、列車保安装置A102、転てつ器保安装置C222が発行した復旧用電文403、404は、故障していない装置の中で最も優先順位が高い転てつ器保安装置B212によって回覧されなくなり、転てつ器保安装置B212の復旧用電文402のみが故障していない全装置へ回覧される事になる。
以上のように処理を実装することにより、列車の間隔制御、排他制御、進路の構成制御を担保している保安電文が消失した時でも安全に保安電文を再発行し、システムを復旧させる事が出来る。
なお、優先順位は予め定めておいてもよいし、定期的に信頼性に基づいて変更させてもよい。更に、優先順位という概念は、装置の信頼性に基づくものであってもよいし、単なる順位付けとしてもよい。
101 列車
102 列車保安装置
201、211、221 転てつ器
202、212、222 転てつ器保安装置
301 保安電文
401〜404 復旧用電文

Claims (5)

  1. 走行路の占有権情報を含む保安電文を、前記占有権情報が設定される1つ以上のブロックで構成される走行路に存在する列車間で順番に回覧させることにより前記保安電文を前記列車間で共有し、列車に前記走行路の各ブロックの占有権を設定する信号保安システムであって、
    前記列車の各々は、前記保安電文における前記占有権情報を更新した場合、前記保安電文を回覧する列車のうち、自列車以外の少なくとも1つ以上の前記列車が更新した保安電文を受信したことが確認できると、前記保安電文における前記占有権情報を更新した内容である更新内容を実行し、
    前記列車の各々は、前記保安電文を送信してから規定時間以内に次の前記保安電文を受信しない場合、前記保安電文の消失を検知したとみなし、直前に送信または受信した前記保安電文の前記列車の制御への使用を中止し、
    前記列車のうち少なくとも一つは、前記保安電文の消失を検知した場合、直前に送信または受信した保安電文に基づいて、前記占有権情報と、前記直前に送信または受信した保安電文の更新確認情報と、を含む復旧用電文を作成し、前記復旧用電文を前記保安電文の回覧先に含まれる列車または転てつ器へ回覧することを特徴とする信号保安システム。
  2. 走行路の占有権情報と、転てつ器へ開通方向を指示する指示情報と、転てつ器が固定されているか否かの鎖錠状態情報とを含む保安電文を、前記占有権情報が設定される1つ以上のブロックで構成される走行路に存在する列車及び転てつ器間で回覧させることにより前記保安電文を前記列車及び転てつ器間で共有し、列車に前記走行路の各ブロックの占有権を設定する信号保安システムであって、
    前記列車及び転てつ器の各々は、前記保安電文における前記占有権情報、前記指示情報、及び前記鎖錠状態情報の少なくとも1つを更新した場合、前記保安電文を回覧する列車及び転てつ器のうち、自装置以外の少なくとも1つ以上の前記列車もしくは転てつ器が更新した保安電文を受信したことが確認できると、前記保安電文における前記占有権情報、前記指示情報、及び前記鎖錠状態情報の少なくとも1つを更新した内容である更新内容を実行し、
    前記列車及び転てつ器の各々は、前記保安電文を送信してから規定時間以内に次の前記保安電文を受信しない場合、前記保安電文の消失を検知したとみなし、直前に送信または受信した前記保安電文の前記列車または前記転てつ器の制御への使用を中止し、
    前記列車及び転てつ器のうち少なくとも一つは、前記保安電文の消失を検知した場合、直前に送信または受信した保安電文に基づいて、前記占有権情報と、前記指示情報と、前記直前に送信または受信した保安電文の更新確認情報と、を含む復旧用電文を作成し、前記復旧用電文を前記保安電文の回覧先に含まれる列車または転てつ器へ回覧することを特徴とする信号保安システム。
  3. 請求項1に記載の信号保安システムであって、
    前記復旧用電文を作成する前記列車は、前記保安電文を回覧する列車のうち、少なくとも1つ以上の他の列車が復旧用電文を受信したことを確認した後で、前記復旧用電文を制御用電文として使用することを特徴とする信号保安システム。
  4. 請求項2に記載の信号保安システムであって、
    前記復旧用電文を作成する前記列車または前記転てつ器は、前記保安電文を回覧する列車または転てつ器のうち、少なくとも1つ以上の他の列車または転てつ器が復旧用電文を受信したことを確認した後で、前記復旧用電文を制御用電文として使用することを特徴とする信号保安システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の信号保安システムであって、
    前記保安電文は、前記保安電文の更新を行った列車が、当該更新内容に基づく処理を実行しているか否かを示す情報を含むことを特徴とする信号保安システム。
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