JP6337739B2 - ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品Info
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Description
従って、本発明の目的は、イソソルビド等のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を少なくとも含み、ヘーズを低く保ったまま、色調(プレートYI)が低く、離型性に優れたポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品を提供することにある。
(1)下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含むポリカーボネート樹脂(A)、フェノール系酸化防止剤(B)、ホスファイト系酸化防止剤(C)および脂肪酸エステル化合物(D)を含有する樹脂組成物であって、
以下の測定条件で測定されたポリカーボネート樹脂(A)のヘーズ値が0.8以下であり、
脂肪酸エステル化合物(D)が下記式(2)で表される脂肪酸エステル化合物であり、
ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、下記式(2)で表される脂肪酸エステル化合物を0.01〜3重量%含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.05重量部、トリス(2,4−ジ−tertブチルフェニル)ホスファイト0.1重量部を含有したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、80℃で4時間予備乾燥した。次に乾燥したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、日本製鋼所製J75EII型射出成形機で、シリンダー温度230℃、成形サイクル45秒、金型温度60℃の成形条件にて、60mm×60mm×3mmtの平板を成形する。
日本電色工業社製ヘーズメーターNDH2000を使用し、D65光源にて成形した平板のヘーズを測定する。
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
本発明に使用するポリカーボネート樹脂(A)は、下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂である。
ポリカーボネート樹脂(A)の耐熱性を考えると、他のジヒドロキシ化合物としては、脂環式ジヒドロキシ化合物が好ましく、脂環式ジヒドロキシ化合物の中でも、耐熱性と耐衝撃性の面より、シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
また、本発明に使用するポリカーボネート樹脂(A)を製造する際には、異物の混入を防止するため、フィルターを設置することが望ましい。フィルターの設置位置は押出機の下流側が好ましく、フィルターの異物除去の大きさ(目開き)は、99%除去の濾過精度として通常100μm以下が好ましい。特に、フィルム用途等で微少な異物の混入を嫌う場合は、40μm以下が好ましく、さらには10μm以下が好ましい。
また、押出されたポリカーボネート樹脂(A)を冷却しチップ化する際は、空冷、水冷
等の冷却方法を使用するのが好ましい。空冷の際に使用する空気は、ヘパフィルター等で空気中の異物を事前に取り除いた空気を使用し、空気中の異物の再付着を防ぐのが望ましい。水冷を使用する際は、イオン交換樹脂等で水中の金属分を取り除き、さらにフィルターにて、水中の異物を取り除いた水を使用することが望ましい。用いるフィルターの目開きは、99%除去の濾過精度として10μm〜0.45μmであることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.05重量部、トリス(2,4−ジ−tertブチルフェニル)ホスファイト0.1重量部を含有したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、80℃で4時間予備乾燥した。次に乾燥したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、日本製鋼所製J75EII型射出成形機で、シリンダー温度230℃、成形サイクル45秒、金型温度60℃の成形条件にて、60mm×60mm×3mmtの平板を成形する。
本発明に使用するポリカーボネート樹脂(A)の分子量は、還元粘度で表すことができ、還元粘度は、通常0.30dL/g以上が好ましく、0.35dL/g以上がより好ましい。還元粘度の上限は、通常1.20dL/g以下が好ましく、1.00dL/g以下がより好ましく、0.80dL/g以下が更に好ましい。
尚、ポリカーボネート樹脂の還元粘度は、溶媒として塩化メチレンを用い、ポリカーボネート樹脂濃度を0.6g/dLに精密に調製し、温度20.0℃±0.1℃でウベローデ粘度管を用いて測定する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、フェノール系酸化防止剤を含有する。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6
−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール等の化合物が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に、フェノール系酸化防止剤を添加する場合、その添加量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、通常0.001質量部以上が好ましく、より好ましくは0.002質量部以上、更に好ましくは0.005質量部以上であり、通常5質量部以下が好ましく、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ホスファイト系酸化防止剤を含有する。
ホスファイト系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく使用される。
これらの化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ホスファイト系酸化防止剤の添加量が5質量部より多いと、成形時、金型を汚染し、優れた表面外観の成形品が得られないことがある。一方、0.001質量部未満であると、耐候試験に対する十分な改良効果が得られない傾向がある。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、式(2)で表される脂肪酸エステル化合物をポリカーボネート樹脂100質量部に対して、100〜30000重量ppm含む。
置換若しくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基のアルキル基としては、炭素数の下限値が1以上であることを特徴としており、上限値としては、6以下であることを特徴としており、5以下が好ましく、4以下が最も好ましい。
式(2)で表される脂肪酸エステル化合物としては、具体的には、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸プロピル、ステアリン酸ブチル,ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ペンチル、ステアリン酸ヘキシル、エルカ酸メチル、エルカ酸エチル、エルカ酸プロピル、エルカ酸ブチル,エルカ酸ペンチル、エルカ酸ヘキシル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、カプロン酸ステアリル等が挙げられる。
量%以下が特に好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、耐擦傷性や原着鮮映性を維持できる範囲において、上述の酸化防止剤以外の酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、上述の式(2)で表される脂肪酸エステル化合物以外の離型剤、着色剤、中和剤、帯電防止剤、滑剤、潤滑剤、可塑剤、難燃剤、充填剤等を添加することも出来る。
酸化防止剤としては樹脂に使用される一般的な酸化防止剤が使用できるが、酸化安定性、熱安定性、漆黒性等の観点からイオウ系酸化防止剤が好ましい。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ラウリルステアリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、グリセロール−3−ステアリルチオプロピオネート、ビス[2−メチル−4−(3−ラウリルチオプロピオニルオキシ)−5−tert−ブチルフェニル]スルフィド、オクタデシルジスルフィド、メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−6−メチルベンズイミダゾール、1,1’−チオビス(2−ナフトール)等が挙げられる。
これらの化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に、イオウ酸化防止剤を添加する場合、その添加量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、通常0.001質量部以上が好ましく、より好ましくは0.002質量部以上、更に好ましくは0.005質量部以上であり、通常5質量部以下が好ましく、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下である。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられ、その分子量は、1000以下が好ましく、900以下がより好ましい。分子量が1000を超えると、成形品としたときに耐候性が十分得られない可能性がある。また分子量は300以上が好ましく、400以上がより好ましい。分子量が300未満では、耐熱性に乏しく、成形時に金型を汚染し、優れた表面外観の成形品が得られないことがある。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、特に、ピペリジン構造を複数有する化合物が好ましく、それら複数のピペリジン構造がエステル構造により連結されている化合物が好ま
しい。
光安定剤の添加量が5質量部より多いと、着色する傾向にあり、着色剤を添加したとしても、例えば深みと清澄感のある漆黒を得難い。一方、0.001質量部未満であると、自動車内外装品としたときに耐候性が十分得られない可能性がある。
着色剤としては、無機顔料、有機顔料及び有機染料等の有機染顔料が挙げられる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック;酸化チタン、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;等が挙げられる。
これら着色剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に着色剤を添加する場合、その添加量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、通常0.05質量部以上5質量部以下であり、好ましくは0.05質量部以上3質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上2質量部以下である。
着色剤の添加量が0.05質量部未満では鮮映性のある原着成形品を得難い。一方、5質量部より多いと、成形品の表面粗さが大きくなり、鮮映性のある原着成形品を得難い。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、意匠性を維持できる範囲において、ガラス繊維、ガラスミルドファイバー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、シリカ、アルミナ、酸化チタン、硫酸カルシウム粉体、石膏、石膏ウィスカー、硫酸バリウム、タルク、マイカ、ワラストナイト等の珪酸カルシウム、カーボンブラック、グラファイト、鉄粉、銅粉、二硫化モリブデン、炭化ケイ素、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ素、窒化ケイ素繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、チタン酸カリウム繊維、これらのウィスカー等の無機充填剤や、木粉、竹粉、ヤシ澱粉、コルク粉、パルプ粉などの粉末状有機充填剤;架橋ポリエステル、ポリスチレン、スチレン・アクリル共重合体、尿素樹脂などのバルン状・球状有機充填剤;炭素繊維、合成繊維、天然繊維などの繊維状有機充填剤を添加することもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記成分を所定の割合で同時に、または任意の順序でタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等の混合機により混合して製造することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形品を成形する際、任意の成形法を用いることができるが、射出成形、射出圧縮、射出プレス成形が好適に用いられる。その際に用いるランナーも、通常のコールドランナー方式だけでなく、ホットランナー方式を用いることも可能である。また、インサート成形、インモールドコーティング成形、二色成形、サンドイッチ成形等も可能である。さらに意匠性を得るために、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形を用いることも可能である。
以下において、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品の物性ないし特性の評価は次の方法により行った。
ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、熱風乾燥機を用いて、90℃で6時間乾燥した。次に、乾燥したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを射出成形機(日本製鋼所
社製J75EII型)に供給し、樹脂温度230℃、金型温度60℃、成形サイクル45秒間の条件で、射出成形板(幅60mm×長さ60mm×厚さ3mm)を成形した。
前記(1)で得られた射出成形板をJIS K7105(1981年)に準拠し、ヘーズメーター(日本電色工業社製NDH2000)を使用し、D65光源にて前記試験片のヘーズを測定した。なお、ヘーズは10%以下を合格とした。
前記(2)で得られた射出成形板についてJIS K7105(1981年)に準拠し、分光色差計(日本電色工業社製SE2000)を使用し、C光源透過法にて前記試験片のイエローインデックス(YI)値を測定した。YI値が小さい程、黄色味がなく品質が優れることを示し、30以下を合格とした。
ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、熱風乾燥機を用いて、90℃で6時間乾燥した。次に、乾燥したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを射出成形機(日本製鋼所社製J75EII型)に供給し、樹脂温度240℃、金型温度60℃、成形サイクル40秒間の条件で、射出成形板(幅100mm×長さ100mm×厚さ3mm)を計10ショット成形し、下記基準により離形性を評価した。
○:何れの成形品にも離形性不良の発生が認められない。
△:一部の成形品に離形性不良が認められる。
×:全ての成形品に離形性不良が認められる。
また、以下の実施例及び比較例で用いた化合物の略号は次の通りである。
ISB:イソソルビド(ロケットフルーレ社製、商品名POLYSORB)
CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール(イーストマン社製)
DPC:ジフェニルカーボネート(三菱化学(株)製)
<フェノール系酸化防止剤>
IRGANOX1010:イルガノックス1010(BASFジャパン社製)
<ホスファイト系酸化防止剤>
AS2112:アデカスタブ2112(ADEKA社製)
撹拌翼及び100℃に制御された還流冷却器を具備した重合反応装置に、ISB及びCHDMと、蒸留精製して塩化物イオン濃度を10ppb以下にしたDPC及び酢酸カルシウム1水和物を、モル比率でISB/CHDM/DPC/酢酸カルシウム1水和物=0.70/0.30/1.00/1.3×10-6になるように仕込み、十分に窒素置換した(酸素濃度0.0005〜0.001体積%)。
れるモノマー成分を重合反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は続いて45℃の温水を冷媒として用いた凝縮器に導いて回収した。
このようにしてオリゴマー化させた内容物を、一旦大気圧にまで復圧させた後、撹拌翼及び前記同様に制御された還流冷却器を具備した別の重合反応装置に移し、昇温及び減圧を開始して、60分で内温220℃、圧力200Paにした。その後、20分かけて内温230℃、圧力133Pa以下にして、所定撹拌動力になった時点で復圧し、内容物をストランドの形態で抜出し、回転式カッターでペレット(ポリカーボネート樹脂1)にした。
離型剤としてステアリン酸ブチルの代わりにエルカ酸メチルを用い、下記の表1に示した組成となるようにしたこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリカーボネート樹脂組成物の製造と評価を行い、結果を表1に示した。
[比較例1]
離型剤を用いず、下記の表1に示した組成となるようにしたこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリカーボネート樹脂組成物の製造と評価を行い、結果を表1に示した。
離型剤としてステアリン酸を用い、下記の表1に示した組成となるように添加量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリカーボネート樹脂組成物の製造と評価を行い、結果を表1に示した。
[比較例3]
離型剤としてステアリルアルコールを用い、下記の表1に示した組成となるように添加量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリカーボネート樹脂組成物の製造と評価を行い、結果を表1に示した。
離型剤としてステアリン酸ステアリルを用い、下記の表1に示した組成となるように添加量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリカーボネート樹脂組成物の製造と評価を行い、結果を表1に示した。
[比較例5]
離型剤としてステアリン酸モノグリセリドを用い、下記の表1に示した組成となるように添加量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリカーボネート樹脂組成物の製造と評価を行い、結果を表1に示した。
な透明性、色調を兼ね備え、建築材料分野、電気・電子分野、自動車分野、光学部品分野等において好適に用いることができることが分かる。
Claims (4)
- 下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含むポリカーボネート樹脂(A)、フェノール系酸化防止剤(B)、ホスファイト系酸化防止剤(C)および脂肪酸エステル化合物(D)を含有する樹脂組成物であって、
以下の測定条件で測定されたポリカーボネート樹脂(A)のヘーズ値が0.8以下であり、
脂肪酸エステル化合物(D)が下記式(2)で表される脂肪酸エステル化合物であり、
ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、下記式(2)で表される脂肪酸エステル化合物を0.01〜3重量%含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
(ヘーズ測定条件)
ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.05重量部、トリス(2,4−ジ−tertブチルフェニル)ホスファイト0.1重量部を含有したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、80℃で4時間予備乾燥した。次に乾燥したポリカーボネート樹脂組成物のペレットを、日本製鋼所製J75EII型射出成形機で、シリンダー温度230℃、成形サイクル45秒、金型温度60℃の成形条件にて、60mm×60mm×3mmtの平板を成形する。
日本電色工業社製ヘーズメーターNDH2000を使用し、D65光源にて成形した平板のヘーズを測定する。 - ポリカーボネート樹脂(A)が、式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)以外のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(b)を含む共重合ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリカーボネート樹脂の重縮合が触媒の存在下で行われ、該触媒が長周期型周期表第2族の金属及びリチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
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