以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返されない。
図1は、本実施の形態による車両1の全体ブロック図である。車両1は、エンジン10と、第1モータジェネレータ(以下、第1MGと記載する)20と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGと記載する)30と、動力分割装置40と、減速機50と、PCU(Power Control Unit)60と、バッテリ70と、駆動輪80と、インレット110と、ECU(Electronic Control Unit)200と、充電装置300とを備える。
車両1は、いわゆるプラグインハイブリッド自動車である。すなわち、車両1は、エンジン10および第2MG30の少なくとも一方の動力で走行可能であるとともに、車両外部の系統電源400から供給される電力でバッテリ70を充電することが可能である。なお、本発明を適用可能な車両は、図1に示される形式のハイブリッド自動車に限定されるものではない。本発明は、たとえば、図1に示される形式以外の形式(たとえば、シリーズ方式あるいはパラレル方式)のハイブリッド自動車や、エンジンを備えない電気自動車にも適用可能である。
エンジン10、第1MG20および第2MG30は、動力分割装置40を介在させて連結される。エンジン10が発生する動力は、動力分割装置40によって2経路に分割される。すなわち、2経路のうちの一方は減速機50を経由して駆動輪80へ伝達される経路であり、もう一方は第1MG20へ伝達される経路である。
第1MG20および第2MG30は、交流電動機であり、たとえば、三相交流同期電動機である。第1MG20は、動力分割装置40によって分割されたエンジン10の動力を用いて発電する。第2MG30は、バッテリ70に蓄えられた電力および第1MG20により発電された電力の少なくとも一方を用いて駆動力を発生する。そして、第2MG30の駆動力は、減速機50を経由して駆動輪80に伝達される。なお、車両の制動時等には、駆動輪80により第2MG30が駆動され、第2MG30が発電機として動作する。すなわち、第2MG30は回生ブレーキとしても機能する。第2MG30により発電された電力(回生電力)は、バッテリ70に蓄えられる。
動力分割装置40は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車機構である。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤを自転可能に支持するとともに、エンジン10のクランクシャフトに連結される。サンギヤは、第1MG20の回転軸に連結される。リングギヤは第2MG30の回転軸および減速機50に連結される。このように、エンジン10、第1MG20および第2MG30が動力分割装置40を介して連結されることで、エンジン回転速度、第1MG回転速度および第2MG回転速度は、共線図において直線で結ばれる関係(いずれか2つの回転速度が決まると残りの回転速度も決まる関係)になる。
バッテリ70は、第1MG20および/または第2MG30を駆動するための電力を蓄える直流の蓄電装置であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等を含んで構成される二次電池である。バッテリ70の出力電圧は、たとえば200V程度である。なお、蓄電装置としては、再充電が可能な直流電源であればよく、たとえば、二次電池に代えてまたは加えてキャパシタ等が用いられてもよい。
PCU60は、システムリレー71を介してバッテリ70に接続される。PCU60は、ECU200からの制御信号によって制御され、バッテリ70と第1MG20との間またはバッテリ70と第2MG30との間で電力変換を行なう。
インレット110は、車両外部の系統電源400からの電力(以下「外部電力」という)を受けるための電力インターフェースである。インレット110は、車両外部の系統電源400に接続されたプラグ410と接続可能に構成される。
充電装置300は、インレット110とバッテリ70との間に設けられる。充電装置300は、充電リレー72およびシステムリレー71を経由してバッテリ70に接続される。充電装置300は、ECU200からの制御信号に基づいて、インレット110に入力された外部電力(交流)をバッテリ70に充電可能な電力(直流)に変換してバッテリ70に出力する。これにより、外部電力によってバッテリ70が充電される。以下の説明では、外部電力でバッテリ70を充電することを「外部充電」という。
さらに、車両1は、監視センサ11と、表示装置12と、タイマースイッチ13と、プラグ接続センサ14と、プラグロック装置15とを備える。
監視センサ11は、バッテリ70の状態(バッテリ電流Ib、バッテリ電圧Vb、バッテリ温度Tb)を検出し、検出結果をECU200に出力する。
表示装置12は、ユーザがさまざまな情報を入力するための入力部12Aと、ユーザにさまざまな情報(たとえば現在時刻など)を表示するための表示部12Bとを含む。なお、表示装置12は、たとえばタッチパネル式のディスプレイであってもよい。また、表示部12Bは、バッテリ70が充電中であるか否かあるいは後述するタイマー充電を行なうための待機中であるか否かを点灯状態によって示す充電インジケータを含む。充電インジケータは、たとえば、点滅状態である場合には、タイマー充電を行なうための待機中であることを示し、常時点灯状態である場合には、バッテリ70が充電中であることを示し、消灯状態である場合には、充電中でも待機中でもないことを示す。
タイマースイッチ13は、ユーザがタイマー充電の設定および解除を行なう操作を行なうためのスイッチである。なお、ユーザは、同様の操作を表示装置12の入力部12Aに対しても行なうことができる。ユーザがタイマースイッチ13あるいは入力部12Aに対してタイマー充電を設定する操作を行なうと、その旨を示す信号がECU200に入力される。ユーザがタイマースイッチ13あるいは入力部12Aに対してタイマー充電を解除する操作を行なうと、その旨を示す信号がECU200に入力される。
プラグ接続センサ14は、インレット110にプラグ410が接続されたか否かを検出する検出装置である。プラグ接続センサ14は、インレット110にプラグ410が接続されている場合に、その旨を示す信号をECU200に出力する。プラグ接続センサ14は、インレット110からプラグ410が取り外されると当該信号の出力を停止するか、あるいは、インレット110からプラグ410が取り外されたことを示す信号をECU200に出力する。
プラグロック装置15は、インレット110に設けられ、インレット110にプラグ410が接続された場合に、インレット110からプラグ410が取り外されることを抑制する。プラグロック装置15は、たとえば、インレット110にプラグ410に接続されている場合に、所定形状の規制部材を初期位置からプラグ410を解除側に操作する場合の移動軌跡上であって、かつ、プラグ410に当接する規制位置に移動させてプラグ410の移動を規制することによってインレット110からプラグ410が取り外されることを抑制する。
本実施の形態において規制部材は、たとえば、ECU200によって動作が制御されるモータ等のアクチュエータによって移動されるものとする。すなわち、ECU200は、たとえば、プラグ接続センサ14によってインレット110にプラグ410が接続されたことが検出された場合に、規制部材を初期位置から規制位置に移動するようにアクチュエータを制御する。以下の説明においては、アクチュエータの制御により規制部材を初期位置から規制位置に移動する動作をオートロックと記載する。
また、ECU200は、プラグ410に設けられるアンロックボタン412が操作されたり、あるいは、予め定められたアンロック条件が成立したりする場合に規制部材を規制位置から初期位置に移動するようにアクチュエータを制御する。以下の説明において規制部材が規制位置から初期位置に移動する動作をアンロックと記載し、アンロックボタン412の操作をアンロック操作と記載する。なお、アンロックボタン412が操作される場合には、プラグ接続センサ14からの出力電圧が変化する回路が形成されており、ECU200は、プラグ接続センサ14からの出力電圧の変化によりアンロック操作が行なわれたか否かを判定するものとする。
ECU200は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵し、当該メモリに記憶された情報や各センサ等からの情報に基づいて所定の演算処理を実行する。ECU200は、その演算結果に基づいて車両1の各機器を制御する。
ECU200は、監視センサ11による検出結果に基づいて、バッテリ70の蓄電量(以下「SOC」(State Of Charge)という)を算出する。
ECU200は、ユーザがプラグ410をインレット110に接続する操作(以下「プラグイン操作」という)を行なった場合、システムリレー71および充電リレー72を閉じかつ充電装置300を作動させることで、外部充電を自動的に行なう。外部充電によってバッテリ70が満充電状態になる(SOCが充電目標値に達する)と、ECU200は、外部充電が完了したと判定し、充電装置300を停止させかつシステムリレー71および充電リレー72を開いて外部充電を終了させる。
なお、外部充電は、一時的に停止される場合がある。この場合に、仮にシステムリレー71および充電リレー72をそのまま閉じた状態に維持しておくと、一時停止時間が長い場合にはバッテリ70を放電させてしまうなどの不都合が生じてしまう。そのため、本実施の形態によるECU200は、外部充電の一時停止時にもシステムリレー71および充電リレー72を一時的に開き、外部充電の再開時にシステムリレー71および充電リレー72を再び閉じる。
ECU200は、即時充電モードおよびタイマー充電モードのどちらかのモードで外部充電を行なう。即時充電モードは、プラグイン操作後すぐに外部充電を開始する充電モードである。タイマー充電モードは、ユーザによって入力された時刻に基づいて外部充電の実行を予約し、予約にしたがって外部充電を行なう充電モードである。
ECU200は、ユーザによってタイマー充電が解除されている場合、即時充電モードで外部充電を行なう。即時充電モードでは、ECU200は、プラグイン操作が行なわれた時にすぐに外部充電を開始し、バッテリ70が満充電状態になるまで外部充電を継続する。そして、バッテリ70が満充電状態になった時点で、ECU200は外部充電を終了させる。
このように、即時充電モードではプラグイン操作時にすぐに外部充電が行なわれる。そのため、次回の走行に備えて外部充電を短時間で完了させることができる。その一方で、次回の走行開始までの時間が長くなる、すなわち高SOC状態(SOCが高い状態)での放置が長くなる。そのため、バッテリ70の劣化を促進してしまうおそれがある。このような問題を解消するためのモードとしてタイマー充電モードがある。
ECU200は、ユーザによってタイマー充電が設定されている場合、タイマー充電モードで外部充電を行なう。タイマー充電モードでは、ECU200は、プラグイン操作が行なわれた場合に、すぐに外部充電を開始するのではなく、ユーザによって予め設定された完了予定時刻までに外部充電が完了するように充電スケジュールを設定し、設定された充電スケジュールに沿って外部充電を行なう。
ユーザは、表示装置12の入力部12Aを操作することにより、ECU200が充電スケジュールを設定する際に考慮すべき情報(以下「タイマー情報」という)を予め設定しておくことができる。タイマー情報には、上述の完了予定時刻に加えて、外部充電を行ないたい時間帯、外部充電を禁止したい時間帯などが含まれる。なお、ユーザが上記以外の情報(たとえば外部充電を開始させたい時刻、外部充電を行ないたい曜日など)をタイマー情報として設定できるようにしてもよい。
以上のような構成を有する車両1において、ユーザによるタイマースイッチ13あるいは入力部12Aに対する操作によってタイマー充電が設定されている場合に、タイマースイッチ13や入力部12Aの故障などが発生すると、タイマー充電を解除できない場合がある。そのため、ユーザが即時充電モードの選択を希望する場合に、タイマー充電が解除できないことによってユーザの意図した充電を開始できない場合がある。
そこで、本実施の形態においては、ECU200が、インレット110にプラグ410が接続されている状態であって、かつ、外部充電の実行が予約されている場合には、予め定められた期間内に、インレット110からプラグ410を抜き差しする操作が予め定められた回数だけ繰り返されるときに、外部充電の実行の予約を解除する点を特徴とする。
このようにすると、タイマースイッチ13や入力部12Aの故障などが発生しても、インレット110からプラグ410を抜き差しする操作によってタイマー充電を解除することができる。
図2を参照して、本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200で実行される制御処理の一例について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU200は、プラグ410がインレット110に接続されているか否かを判定する。ECU200は、プラグ接続センサ14の検出結果に基づいてプラグ410がインレット110に接続されているか否かを判定する。プラグ410がインレット110に接続されていると判定される場合(S100にてYES)、処理はS101に移される。もしそうでない場合(S100にてNO)、この処理は終了する。S101にて、ECU200は、プラグ410のオートロックを行なう。ECU200は、その後処理をS102に移す。
S102にて、ECU200は、タイマー充電が設定されているか否かを判定する。ECU200は、たとえば、ユーザがタイマースイッチ13や入力部12Aを操作することによってタイマー充電が設定されるときにオン状態にされるフラグの状態に基づいてタイマー充電が設定されているか否かを判定する。タイマー充電が設定されていると判定される場合(S102にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S102にてNO)、処理はS124に移される。
S104にて、ECU200は、タイマー充電解除の受付期間内であるか否かを判定する。タイマー充電解除の受付期間は、プラグ410がインレット110に接続されてから第1時間が経過した時点を始期とし、第1時間が経過した時点から第2時間が経過した時点を終期とする期間である。タイマー充電解除の受付期間は、たとえば、10秒程度の予め定められた期間である。タイマー充電解除の受付期間内であると判定される場合(S104にてYES)、処理はS106に移される。もしそうでない場合(S104にてNO)、この処理は終了する。
S106にて、ECU200は、アンロック操作が行なわれるか否かを判定する。ECU200は、上述したとおりプラグ接続センサ14の検出結果に基づいてアンロック操作が行なわれるか否かを判定する。アンロック操作が行なわれると判定される場合(S106にてYES)、処理はS109に移される。もしそうでない場合(S106にてNO)、処理はS108に移される。
S108にて、ECU200は、受付期間が終了したか否かを判定する。ECU200は、上述したように第1時間が経過した時点から第2時間が経過した場合に、受付期間が終了したと判定する。受付期間が終了したと判定される場合(S108にてYES)、この処理は終了する。もしそうでない場合(S108にてNO)、処理はS106に戻される。
S109にて、ECU200は、アクチュエータを制御してプラグロック装置15の規制部材を初期位置に移動させて、プラグ410をアンロックする。ECU200は、その後処理をS110に移す。
S110にて、ECU200は、受付期間を予め定められた期間だけ延長する。ECU200は、たとえば、受付期間が終了するまでの時間が5秒未満である場合には、5秒だけ受付期間を延長する。
S112にて、ECU200は、受付期間が終了したか否かを判定する。ECU200は、プラグ410が操作されない状態が予め定められた期間(たとえば、5秒)継続する場合に、受付期間が終了したと判定する。受付期間が終了したと判定される場合(S112にてYES)、処理はS114に移される。もしそうでない場合(S112にてNO)、処理はS116に移される。
S114にて、ECU200は、解除フラグがオン状態であるか否かを判定する。解除フラグについては後述する。解除フラグがオン状態であると判定される場合(S114にてYES)、処理はS122に移される。もしそうでない場合(S114にてNO)、処理はS126に移される。
S116にて、ECU200は、プラグ410の抜き差し操作が行なわれたか否かを判定する。ECU200は、プラグ接続センサ14の検出結果に基づいてプラグ410の抜き差し操作が行なわれたか否かを判定する。具体的には、ECU200は、プラグ410の接続が解除された後に予め定められた時間(たとえば、5秒)が経過するまでにプラグイン操作が行なわれる場合に、プラグ410の抜き差し操作が行なわれたと判定する。プラグ410の抜き差し操作が行なわれたと判定される場合(S116にてYES)、処理はS118に移される。もしそうでない場合(S116にてNO)、処理はS112に戻される。
S118にて、ECU200は、プラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数以上行なわれたか否かを判定する。本実施の形態において、予め定められた回数は、たとえば、3回であるものとして説明するが特に3回に限定されるものではないが、好ましくは、複数回であることが望ましい。プラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数以上行なわれたと判定される場合(S118にてYES)、処理はS120に移される。もしそうでない場合(S118にてNO)、処理はS112に戻される。
S120にて、ECU200は、解除フラグをオン状態にする。ECU200は、その後処理をS112に戻す。
S122にて、ECU200は、タイマー充電モードを解除する。S124にて、ECU200は、即時充電モードを選択する。S126にて、ECU200は、オートロックを行なう。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200の動作について図3を用いて説明する。
たとえば、プラグ410がインレット110に未接続の状態である場合(S100にてNO)を想定する。このとき、表示部12Bの充電インジケータは、消灯状態となる。
時間T(0)にて、プラグ410がインレット110に接続されると(S100にてYES)、オートロックが行なわれて(S101)、プラグ410がインレット110に対してロック状態となる。
時間T(0)から第1時間が経過した時間T(1)において、タイマー充電が設定されている場合(S102)、充電インジケータが点滅状態になるととともに、タイマー充電解除の受付期間が開始される。そして、受付期間内である時間T(2)にて(S104にてYES)、アンロック操作が行なわれると(S106にてYES)、プラグ410がアンロック状態になるとともに(S109)、受付期間が延長される(S110)。
延長された受付期間が終了する前の(S112にてNO)、時間T(3)と時間T(4)とにおいて1回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ(S116にてYES)、時間T(5)と時間T(6)とにおいて2回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ(S116にてYES)、時間T(7)と時間T(8)とにおいて3回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれると(S116にてYES、S118にてYES)、解除フラグがオン状態となる(S120)。
時間T(9)にて、受付期間が終了する場合(S112にてYES)、解除フラグがオン状態であるため(S114にてYES)、タイマー充電モードが解除され(S122)、即時充電モードが選択された後に(S124)、オートロックが行なわれる(S126)。そのため、すぐに外部充電が行なわれることとなる。その結果、充電インジケータは、点灯状態になる。
なお、プラグ410の抜き差し操作が3回以上行なわれない場合には、解除フラグがオン状態にならないため(S114にてNO)、タイマー充電モードが維持されたまま、オートロックが行なわれる(S126)。そのため、外部充電は行なわれず待機状態となる。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両1によると、インレット110からプラグ410を抜き差しする操作によってタイマー充電を解除することができるため、タイマー充電を設定するために操作するタイマースイッチ13や入力部12Aが故障した場合にも、必要に応じてタイマー充電を解除することができる。したがって、ユーザによって設定された時刻に基づいた外部充電の実行の予約を必要に応じて解除可能とする車両を提供することができる。
さらに、プラグ410の抜き差し操作を複数回行なうことによってタイマー充電を解除することができるため、ユーザが意図せずにタイマー充電解除の受付期間内にプラグ410の抜き差し操作を1回行なった場合に、タイマー充電が解除されることを抑制することができる。
以下、変形例について説明する。
本実施の形態においては、タイマー充電解除のプラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数以上行なわれることによってタイマー充電を解除することができるとして説明したが、たとえば、抜き差し操作に代えてまたは加えてアンロックボタンの操作が予め定められた回数以上行なわれることによってタイマー充電を解除してもよい。
さらに、本実施の形態においては、プラグロック装置15を用いたプラグ410のオートロックが可能な車両に本発明を適用する場合を一例として、タイマー充電解除の受付期間内にプラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数以上行なわれた場合に、タイマー充電を解除するものとして説明したが、本発明は、特に、オートロックが可能な車両に限定して適用されるものではない。たとえば、本発明をオートロックが可能でない車両に適用することも可能である。
以下に、本発明をオートロックが可能でない車両に適用する場合の一例について説明する。この場合、受付期間の延長は、受付期間内にプラグ410の接続が解除されることによって行なわれるものとする。
すなわち、ECU200は、プラグ410が接続された後にタイマー充電解除の受付期間内にプラグ410の接続が解除された場合に当該受付期間を延長し、延長された受付期間内にプラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数以上行なわれた場合に、タイマー充電を解除する。
この場合におけるECU200の具体的な動作について図4を用いて説明する。
たとえば、プラグ410がインレット110に未接続の状態である場合を想定する。このとき、表示部12Bの充電インジケータは、消灯状態となる。
時間T(10)にて、プラグ410がインレットに接続される場合には、タイマー充電が設定されていると、時間T(10)から第1時間が経過した時間T(11)において、充電インジケータが点滅状態になるとともに、タイマー充電解除の受付期間が開始される。そして、受付期間内である時間T(12)にて、プラグ410の接続が解除されると、受付期間が予め定められた期間(たとえば、5秒)だけ延長される。
そして、時間T(12)と時間T(13)とにおいて1回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ、時間T(14)と時間T(15)とにおいて2回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ、時間T(16)と時間T(17)とにおいて3回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれる場合には、解除フラグがオン状態となり、受付期間が終了する時間T(18)において、タイマー充電モードが解除され、即時充電モードが選択されることとなる。そのため、表示部12Bの充電インジケータは、点灯状態になる。
このようにすると、オートロックが可能でない車両においても、プラグ410の操作によってタイマー充電の解除が可能となる。なお、受付期間が終了する場合にタイマー充電モードが解除されたものとして説明したが、たとえば、プラグロック装置15を手動で作動可能な場合であって、かつ、プラグロック装置15が手動でロック状態になったことが検出可能である場合には、受付期間が終了する前であっても、ロック状態の検出によってタイマー充電モードが解除されるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態においては、プラグ410の操作によってタイマー充電が解除されるものとして説明したが、たとえば、タイマー充電の解除後に(すなわち、即時充電モードの選択時に)、プラグ410の操作によって即時充電モードが解除されるようにしてもよい。
すなわち、ECU200は、即時充電モードの選択中にアンロック操作が行なわれた場合に即時充電モード解除の受付期間(5秒または10秒)を開始し、受付期間内にプラグ410の接続が解除される場合に受付期間を延長するとともに、延長された受付期間内にプラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数(3回)以上行なわれると、即時充電モードが解除され、タイマー充電モードが選択されるようにしてもよい。
この場合におけるECU200の具体的な動作について図5を用いて説明する。
たとえば、即時充電モードの選択中であって、かつ、プラグ410がインレット110に接続された状態である場合を想定する。このとき、充電インジケータは点灯状態となる。
時間T(20)にて、プラグ410においてアンロック操作が行なわれる場合に、受付期間が開始される。このとき、充電インジケータは点灯状態が維持されるが、アンロック操作が行なわれたことによって外部充電は停止されるものとする。そして、受付期間内である時間T(21)にて、プラグ410の接続が解除されると、受付期間が予め定められた期間(たとえば、5秒)だけ延長される。
そして、時間T(21)と時間T(22)とにおいて1回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ、時間T(23)と時間T(24)とにおいて2回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ、時間T(25)と時間T(26)とにおいて3回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれる場合には、受付期間が終了する時間T(27)において、即時充電モードが解除され、タイマー充電モードが選択されることとなる。そのため、充電インジケータは、点滅状態になる。
このようにすると、インレット110からプラグ410を抜き差しする操作によって即時充電モードを解除することができるため、タイマー充電を設定するために操作するタイマースイッチ13や入力部12Aが故障した場合にも、必要に応じて即時充電モードを解除して、タイマー充電モードを選択することができる。なお、充電インジケータは、プラグ410がインレット110から取り外されたときに消灯状態にしてもよい。
さらに、上述のプラグ410の操作によって即時充電モードを解除する動作としては、オートロックが可能な車両を一例として説明したが、オートロックが可能でない車両であっても実現可能である。
すなわち、ECU200は、即時充電モードの選択中にプラグ410の接続が解除された場合に即時充電モード解除の受付期間(5秒または10秒)を開始し、受付期間内にプラグ410の抜き差し操作が予め定められた回数(3回)以上行なわれると、即時充電モードが解除され、タイマー充電モードが選択されるようにしてもよい。
この場合におけるECU200の具体的な動作について図6を用いて説明する。
たとえば、即時充電モードの選択中であって、かつ、プラグ410がインレット110に接続された状態である場合を想定する。このとき、充電インジケータは点灯状態となる。
時間T(30)にて、プラグ410の接続が解除される場合に、受付期間が開始される。そして、時間T(30)と時間T(31)とにおいて1回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ、時間T(32)と時間T(33)とにおいて2回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれ、時間T(34)と時間T(35)とにおいて3回目のプラグ410の抜き差し操作が行なわれる場合には、受付期間が終了する時間T(36)において、即時充電モードが解除され、タイマー充電モードが選択されることとなる。そのため、充電インジケータは、点滅状態なる。
このようにすると、オートロックが可能でない車両においても、インレット110からプラグ410を抜き差しする操作によって即時充電モードを解除することができる。そのため、タイマー充電を設定するために操作するタイマースイッチ13や入力部12Aが故障した場合にも、必要に応じて即時充電モードを解除して、タイマー充電モードを選択することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。