JP6334337B2 - 車両用衝突感知センサ取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両前部に設けられて歩行者等との衝突を感知する車両用衝突感知センサの取付構造に関する。
車両が歩行者等に衝突した際に歩行者等に与える損傷を軽減するため、車両前部に設けられる車両用衝突感知センサによって歩行者等との衝突を感知して、フロントフード上に設けられるエアバッグ等の歩行者保護装置を作動させることが知られている。
この種の車両用衝突感知センサ取付構造として、例えば、特許文献1に開示された車両用衝突検知装置では、略密閉状で内部にチャンバ空間を形成するチャンバ部材がバンパレインフォースメントの前面上部に配設されている。また、バンパレインフォースメントの前面下部には、チャンバ部材に沿ってアブソーバが設けられる。このような構成により、車両が歩行者等に衝突すると、チャンバ部材が押圧されて車両前後方向に潰れ、チャンバ空間内の圧力が上昇する。そして、この衝突時のチャンバ空間内の圧力変化を圧力センサにより検出して、該圧力センサの出力に応じて、歩行者保護装置を作動させている。
また、特許文献2に開示された歩行者衝突検知装置においても、バンパリインフォースメントの前面上部に、衝突を感知するための圧力チャンバを形成するチャンバ部材が配設されている。同文献の歩行者衝突検知装置では、バンパリインフォースメントの前面下部に設けられるアブソーバは、チャンバ部材の下方から前方に延設されている。
また、車両が障害物等に接触したことを検知する装置として、例えば、特許文献3に開示された後退時障害物検知装置が知られている。同文献に開示された後退時障害物検知装置では、障害物等との接触を検知するための導電部材を金属製の後部パンパの表側に該バンパとは絶縁状態にして横設している。そして、外力によって導電部材が押されると、導電部材がバンパと接触して通電状態となり、警報が発せられる。
また、特許文献4に開示された車両用障害物検知装置のセンサ取付構造では、バンパの内側形状に合わせて形成された発泡樹脂から成る取付部材にセンサハーネスを嵌め込むための溝を形成し、その溝にセンサハーネスを嵌め込んでいる。
特開2010−100075号公報(第5−7頁、第2図) 特開2011−245910号公報(第7−8頁、第2図) 実開昭52−122436号公報(第2−4頁、第3図) 特開昭63−312252号公報(第2頁、第3図)
このような歩行者保護装置を作動させるための車両用衝突感知センサ取付構造では、歩行者保護のための衝突エネルギ吸収量を確保しつつ、高信頼且つ安定的に衝突を感知可能であることが求められる。
即ち、歩行者等が衝突した際には、衝突エネルギを吸収すると共に、歩行者保護装置を確実に作動させなければならない。他方、小動物やボール等が衝突した際に歩行者保護装置が作動してしまうことは好ましくない。
しかしながら、上記した従来技術では、衝突エネルギを吸収して歩行者を保護しつつ、歩行者等との衝突を精度良く感知して、小動物等との小衝突と判別することが難しいという問題点があった。
例えば、特許文献1若しくは特許文献2に開示された従来技術のようにチャンバ部材を前後方向に圧縮変形させて、その内部の圧力変化を検出する方法では、衝突当初からチャンバ部材が変形して内部の圧力が上昇する。そのため、小動物等との衝突によってもチャンバ空間内部の圧力が大きく上昇し、その時の圧力変化と、歩行者、特に、女性や子供等との衝突による圧力変化との差が小さく、その判別が難しかった。
また、チャンバ部材と並列に設けられるアブソーバは、衝突エネルギを吸収して歩行者等の損傷を軽減する効果を発揮するが、その剛性が高すぎるとチャンバ部材の変形を阻害して、衝突の感知を妨げる恐れがある。また、特許文献4に開示された取付部材についても同様に、硬すぎると、センサハーネスの変形を妨げる恐れがある。
また、特許文献3に開示された従来技術は、導電部材が金属製のバンパに直接接触することにより障害物等との接触を検知するので、緩速における接触検知に適している。しかしながら、衝突エネルギを吸収して、衝突による歩行者への損傷を軽減する観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、歩行者保護のための衝突エネルギ吸収量を確保しつつ、歩行者等との衝突を高信頼且つ安定的に感知することができ、且つ歩行者等との衝突とその他の小衝突とを高精度に判別可能な車両用衝突感知センサ取付構造を提供することにある。
本発明の車両用衝突感知センサ取付構造は、車幅方向に延在するバンパフェイスとバンパビームとの間に配設されて車幅方向に延在する衝撃吸収部材と、前記衝撃吸収部材に配設されて前記バンパフェイスに作用する衝撃を感知する衝突感知センサと、を有し、前記衝撃吸収部材は、前記バンパビームの前面上部に対向して延在する上部後面と、前記バンパビームの前面下部に対向して延在する下部後面と、前記上部後面の下端と連続して前方に延在する凸部上面と、前記下部後面の上端と連続して前方に延在する凸部下面と、前記凸部上面及び前記凸部下面の前端と連続して前記バンパフェイスの裏面に面する凸部前面と、を具備し、前記凸部前面には、後方に向かって凹み前記衝突感知センサが嵌め込まれる溝部が形成され、前記凸部前面の上端及び下端の近傍には段差部が形成され、前記凸部前面と前記凸部上面とをつなぐ曲折部及び前記凸部前面と前記凸部下面とをつなぐ曲折部は、夫々前記溝部よりも後方に位置することを特徴とする。
本発明の車両用衝突感知センサ取付構造によれば、バンパフェイスとバンパビームとの間に配設される衝撃吸収部材には、前方に突出する凸部が形成され、その凸部前面に形成される溝部に衝突感知センサが嵌め込まれる。そして、凸部前面の上端及び下端の近傍には段差部が形成され、凸部前面と凸部上面若しくは凸部下面とをつなぐ上下の曲折部は、夫々前記溝部よりも後方に位置する。
これにより、車両が歩行者等に衝突した際、凸部前面がバンパフェイスによって後方に押されることにより、前記溝部が上下方向に潰され、衝突感知センサを上下方向に圧縮して潰れ変形させることができる。その結果、衝突エネルギを吸収しつつ、歩行者等の衝突を高精度且つ安定的に感知することができる。
また、前記段差部は、凸部前面から後方に向かって曲折される段差面と、段差面の後端に連続して上方若しくは下方に延在して前記曲折部に連続する後段面と、を有する。これにより、前方から凸部前面に作用する荷重を段差面及び後段面を介して前記曲折部に効率良く伝達して、前記曲折部を支点として凸部前面を折り曲げ変形させることができる。その結果、前記溝部の潰れ変形による衝突感知センサへの圧縮力を高め、歩行者等との衝突を高感度に感知することができる。
また、凸部前面は、バンパフェイスの裏面から離間して配設されても良い。また、衝突感知センサは、凸部前面の最前部よりも後方に配設されても良い。これらにより、小動物やボール等が衝突する小衝突の際には、衝突感知センサが潰されることなく、歩行者等との衝突との判別を容易且つ正確に行うことができる。
また、凸部前面には、前方に向かって突設される突起片が形成されても良い。これにより、衝突初期から衝突感知センサが潰れ変形するまでのバンパフェイス及び衝撃吸収部材の変形量を調節することができ、衝突感知のタイミングを好適に設定することができる。その結果、歩行者等との衝突とその他の小衝突とを高精度に判別することができる。また、溝部の潰れ変形を大きく確保して、衝突感知センサの圧縮力を高めることができる。
また、衝突感知センサを嵌める溝部の底壁は、凸部前面の他の部分よりも薄肉に形成されても良い。また、溝部の底壁は、その内角が鋭角に形成されても良い。これらにより、溝部が潰れ変形し易くなり、衝突感知センサの感知性能を高めることができる。
また、凸部前面は、横断面略円弧状に形成されても良い。また、凸部前面は、溝部の上方部分及び下方部分が夫々後方に膨出するよう形成されても良い。これらにより、衝突による荷重を前記溝部に効果的に伝達して、衝突感知センサを潰れ変形させる上下方向の圧縮力を更に高めることができる。これにより、高信頼且つ安定的に衝突を感知することができる。
本発明の実施形態に係る車両用衝突感知センサ取付構造を示す車両用バンパの横断面図である。 同上、衝突時の衝撃吸収部材の変形状態を示す横断面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用バンパの横断面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用バンパの横断面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用バンパの横断面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用バンパの横断面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用バンパの横断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用衝突感知センサ取付構造を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用衝突感知センサ取付構造を示す車両用バンパ1の横断面図である。図1において、紙面左側が車両の前方、紙面右側が車両の後方である。図1に示すように、本実施形態では、歩行者等との衝突を感知する衝突感知センサ5は、車両の前部に設けられて車幅方向に延在する車両用バンパ1の内部に取り付けられる。衝突感知センサ5によって、車両が歩行者等に衝突したことを感知すると、フロントフード(図示せず)に配設されるエアバッグ(図示せず)が膨張展開して歩行者を二次衝突から保護する。
車両用バンパ1は、衝突の際に潰れ変形することで衝撃荷重を吸収するものであり、車体側に取り付けられるバンパビーム3と、バンパビーム3の前方に配設される衝撃吸収部材4と、衝撃吸収部材4の前方に配設されるバンパフェイス2と、を有する。そして、衝突感知センサ5は、衝撃吸収部材4に取り付けられる。
バンパビーム3は、車幅方向に伸びる金属製の部材であり、衝撃吸収部材4を支持し、且つ、大衝突時のエネルギを吸収する。低速走行時の衝撃では、バンパビーム3は、基本的には変形しない。バンパビーム3は、例えば、車両同士が衝突する等の結果、大きな衝撃が作用した際に、その衝撃を吸収して車体を保護するための部材である。
バンパフェイス2は、合成樹脂材料を所定形状に成形した部材であり、車幅方向に延在し、衝撃吸収部材4を被覆して車両の外装の一部を構成する。また、バンパフェイス2は、歩行者等との衝突の際、衝撃吸収部材4と共に変形して衝突エネルギを吸収する。
衝突感知センサ5は、合成樹脂等から成り、その内部に略密閉状の計測用空間が形成される略チューブ状の部材を有する。衝突感知センサ5は、車幅方向に延在し、車両用バンパ1の左右両端部近傍まで連続して配設される。衝突感知センサ5は、その内部の計測用空間の圧力変化を検出する圧力センサ(図示せず)を備えており、その圧力センサの出力に基づいて、歩行者等の衝突を感知する。
衝撃吸収部材4は、厚みが2.5mmから3.0mm程度のポリプロピレン(PP)等の合成樹脂材料等を所定形状に成形した部材であり、車幅方向に延在し、バンパビーム3にネジ止めされる等して固定される。衝撃吸収部材4は、低速走行時の衝突で発生する衝撃を吸収する機能を有する。また、衝撃吸収部材4は、衝突感知センサ5を支持すると共に、衝突により生じる荷重を衝突感知センサ5に好適に伝達する機能を有する。
以下、衝撃吸収部材4の構成及び衝突感知センサ5の取付構造について詳細に説明する。衝撃吸収部材4は、バンパビーム3の前面上部に面する上部後面11と、バンパビーム3の前面下部に面する下部後面12と、上部後面11の上端から前方に伸びる上面13と、下部後面12の下端から前方に伸びる下面15と、を有している。
衝撃吸収部材4の上面13の前端部14は、バンパフェイス2と嵌合され、またはビス若しくはクリップ等によって結合される。衝撃吸収部材4の下面15の前端部近傍は、バンパフェイス2とビス若しくはクリップ等によって結合されている。これにより、バンパフェイス2と衝撃吸収部材4とで略箱の如き形状が実現され、衝撃時に略箱形状の両者が潰れ変形することで効率的に衝突エネルギが吸収される。
衝撃吸収部材4の後面を構成する上部後面11と下部後面12との間には、前方に向かって横断面略コ字状に突出する凸部10が形成される。具体的には、衝撃吸収部材4は、上部後面11の下端と連続して前方に延在する凸部上面16と、下部後面12の上端と連続して前方に延在する凸部下面17と、凸部上面16及び凸部下面17の前端と連続してバンパフェイス2の裏面に面する凸部前面18と、有する。衝突時には、この凸部10も潰れ変形して衝撃荷重を吸収する。
凸部前面18の上下方向略中央には、後方に向かって凹み車幅方向に延在する溝部20が形成される。溝部20の上下方向開口幅は、衝突感知センサ5の直径に略等しい。そして、この溝部20に衝突感知センサ5が嵌め込まれる。衝突時には、溝部20が上下方向に潰れ変形し、衝突感知センサ5が上下方向に潰される。
ここで、例えば、凸部前面18と凸部上面16とをつなぐ曲折部30及び凸部前面18と凸部下面17とをつなぐ曲折部31が夫々溝部20に対して前後方向に同位置若しくは前方に位置する場合には、衝突時に衝突感知センサ5を上下に圧縮することができない。なぜならば、凸部前面18が前方から押されて後方に変位しても、溝部20は、上下方向の開口幅が広がるように変形するからである。即ち、凸部前面18は、溝部20の上方部分及び下方部分が夫々曲折部30、31を支点として回動するよう変形し、溝部20の上壁21と下壁22とは、離間するように変位する。
これに対して、本実施形態では、凸部前面18の上端近傍には段差部24が、下端近傍には段差部25が夫々形成される。即ち、凸部前面18の上下端近傍は、後方に向かって段差状に変位している。具体的には、段差部24は、凸部前面18の上端近傍において後方に向かって曲折される段差面26と、段差面26の後端に連続して上方に延在して曲折部30に連続する後段面28と、を有する。同様に、段差部25は、凸部前面18の下端近傍において後方に向かって曲折される段差面27と、段差面27の後端に連続して下方に延在して曲折部31に連続する後段面29と、を有する。
このように、凸部前面18の上下端近傍には段差部24、25が形成されるので、凸部前面18と凸部上面16とをつなぐ曲折部30及び凸部前面18と凸部下面17とをつなぐ曲折部31は、夫々溝部20よりも後方に位置する。これにより、衝突時に凸部前面18が前方から押圧されて後方に変位すると、溝部20の上壁21と下壁22とが近づいて上下方向の開口幅が狭まり、衝突感知センサ5を上下方向に押し潰すことができる。
ここで、凸部前面18は、段差部24の段差寸法、即ち凸部前面18の最前部から後段面28までの略水平方向の長さL2が、溝部20の上壁21から段差面26までの略垂直方向の長さL1よりも短くなるよう形成される。これにより、段差面26が先に変形して衝突エネルギが吸収されることが抑制され、曲折部30を支点とした変形が発生し易くなる。その結果、衝突による荷重を効率良く伝達して、衝突感知センサ5に上下方向の圧縮力を作用させることができる。段差部25についても同様である。
また、後方に向かって曲折される段差面26、27を略水平に形成することにより、段差面26、27の曲げ変形が抑制され、前方から作用する衝突荷重を効率良く後段面28、29及び曲折部30、31に伝達することができる。これにより、衝突荷重による曲折部30、31回りのモーメントが効率的に作用し、凸部前面18は、曲折部30、31を支点として溝部20を内側に折り曲げるように変形する。
また、曲折部30、31の剛性を他の部分より低く設定しても良い。具体的には、曲折部30、31近傍の厚みを他の部分よりも薄く形成しても良い。これにより、衝突時に曲折部30、31を支点とした変形をより確実に発生させることができる。
また、凸部前面18は、バンパフェイス2の裏面から離間して配設される。即ち、凸部前面18とバンパフェイス2との間には、前後方向の離間長さL3の間隙が確保される。これにより、小動物やボール等が衝突した際には、凸部前面18が押圧されることなく、バンパフェイス2と衝撃吸収部材4の主に上面13及び下面15が変形して衝撃のエネルギを吸収する。その結果、歩行者等との衝突とその他の小衝突とを高精度に判別することができ、不必要なタイミングでエアバッグが作動するいわゆる誤爆を防止することができる。
また、衝突感知センサ5は、凸部前面18の最前部よりも後方に配設される。換言すれば、溝部20は、衝突感知センサ5の直径と略同一の深さ若しくはそれよりも深く形成される。これにより、小動物等との衝突の際に、バンパフェイス2の裏面が凸部前面18よりも先に衝突感知センサ5に接触して衝突感知センサ5を直接押圧することを防止できる。よって、歩行者等との衝突とその他の小衝突とを判別する精度を高めることができる。
また、衝突感知センサ5が溝部20から外れ難くなり、歩行者等が衝突して凸部10が変形する際には、溝部20の上壁21と下壁22とによって効率的に衝突感知センサ5に圧縮力を作用させることができる。
なお、衝撃吸収部材4に、その剛性を高めるための補強構造、例えば、補強リブ等を形成しても良い。例えば、車両の左右両端近傍のバンパビーム3よりも外側となる部分の衝撃吸収部材4に補強リブを形成することにより、当該部分における衝突感知の性能を高めることができる。この場合、従来技術のように、衝突荷重を受け止めて衝突感知センサ5を効果的に押し潰すための荷重受け部材等を別途設ける必要がなく、高感度に衝突を感知することができる。
次に、図2を参照して、歩行者等が衝突した際の衝撃吸収部材4の変形及び衝突感知センサ5による衝突の感知について説明する。図2は、衝突時の衝撃吸収部材4の変形状態を示す横断面図である。なお、図2において、二点鎖線は、各部材の変形前の形状を示し、バンパフェイス2については、変形状態の表示を省略している。
先ず、車両が低速で歩行者等に衝突したら、バンパフェイス2が歩行者等に接触する結果、衝撃荷重がバンパフェイス2を経由して衝撃吸収部材4の主に上面13及び下面15に作用する。その結果、バンパフェイス2と衝撃吸収部材4とは一体的に潰れ変形して衝撃を吸収する。
具体的には、衝撃吸収部材4は、上面13が上方(外側)に下面15が下方(外側)に夫々膨らむように潰れ変形する。更に詳しくは、上面13及び下面15は、夫々折り畳まれるように途中部分が面座屈(提灯座屈)を起こして略蛇腹状に潰れ変形する。これにより、衝突エネルギが効率良く吸収される。
そして、上記の潰れ変形が進行すると、後方に変位するバンパフェイス2の裏面が衝撃吸収部材4の凸部前面18に接触し、そこを押圧する。凸部前面18は、バンパフェイス2を介する衝撃荷重によって後方に押されると、溝部20の上方部分及び下方部分が夫々曲折部30、31を支点として回動するように変形する。そして、凸部前面18は、溝部20を折り曲げ箇所として、略く字状に折り曲げられる。
即ち、溝部20及びそこに取り付けられる衝突感知センサ5は、後方に変位する。ここで、前述の通り、凸部前面18の上下端近傍には段差部24、25が形成されており、凸部前面18と凸部上面16若しくは凸部下面17とをつなぐ曲折部30及び曲折部31は、夫々溝部20よりも後方に位置する。これにより、凸部前面18が前方から押圧されて溝部20が後方に変位すると、溝部20は上下方向に潰れ変形する。
つまり、溝部20の上壁21と下壁22とが近づいて溝部20の上下方向の開口幅が狭まる。これにより、上壁21と下壁22とによって衝突感知センサ5を上下方向に挟んで圧縮し、押し潰すことができる。
衝突感知センサ5が上下方向に圧縮されて潰れ変形すると、その内部に形成される略密閉状の計測用空間の圧力が上昇する。この圧力上昇は、図示しない圧力センサで検出されて、圧力上昇の情報が図示しないエンジンコントロールユニット(ECU)に出力される。これにより、歩行者等に接触したことを高精度に感知することができる。
車両が歩行者等に衝突したと判断されたら、ECUの出力に基づいて、例えば、エアバッグをフロントフードの上面に膨張展開させる等の歩行者保護装置を作動させて、歩行者を保護する。
なお、ECUによる衝突判断において、圧力変化の時間情報、例えば、圧力が変化し始めてから一定のセンサ出力値に達するまでの時間等の情報を利用しても良い。また、衝突感知センサ5からの圧力情報に加えて、図示しない速度センサ等から入力される車速情報等を利用し、それら複数の情報に基づいて所定の演算を実行して、車両が歩行者に衝突したか否かの判断を行っても良い。これらによって、より高精度な判断が可能となる。
そして、上記の潰れ変形が更に進行すると、凸部10も潰れて衝突エネルギを吸収する。具体的には、凸部10の凸部上面16及び凸部下面17は、衝突荷重によって夫々折り畳まれるように途中部分が面座屈を起こして略蛇腹状に潰れ変形する。これにより、衝突エネルギを高効率に吸収して衝突による歩行者へのダメージを軽減することができる。
次に、図3ないし図7を参照して、実施形態を変形した例について詳細に説明する。なお、図3ないし図7において、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用、効果を奏する構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3は、本発明の他の実施形態に係る車両用バンパ101の横断面図である。図3に示すように、車両用バンパ101の衝撃吸収部材104では、衝突感知センサ5を嵌める溝部120は、凸部前面18の他の部分よりも薄肉に形成される。特に、溝部120の少なくとも底壁123は、薄く形成される。これにより、衝突時に溝部120が上下方向に潰れ変形し易くなり、衝突感知センサ5の感知性能を高めることができる。
また、溝部120の底壁123は、内角が鋭角に形成される。即ち、上壁121及び下壁122は、衝突感知センサ5の半径よりも大きな曲率半径で溝部120の内側に向かって湾曲し、底壁123近傍で両者は鋭角に交差する。底壁123における内側の曲率半径は、衝突感知センサ5の半径よりも小さい。
このように底壁123の内角を鋭角に形成することにより、底壁123近傍に曲げ応力が集中し、そこを折り曲げ点として溝部120が潰れ変形し易くなる。これにより、衝突感知センサ5への圧縮力が高められ、高精度に衝突を感知することができる。
なお、溝部120は、部分的に底壁123を形成せずに、前後に開口した状態とし、上壁121と下壁122とによって衝突感知センサ5を挟持する構成を採用しても良い。このような構成によっても溝部120が潰れ変形し易くなる。
図4は、本発明の他の実施形態に係る車両用バンパ201の横断面図である。図4に示すように、車両用バンパ201の衝撃吸収部材204は、凸部前面18から前方に向かって突設されて車幅方向に延在する突起片235、236を有する。突起片235、236の前端は、バンパフェイス2の裏面から所定の離間長さL4を確保して離間している。
突起片235、236の前端は、凸部前面18の最前部となり、衝突時には、これら前端にバンパフェイス2の裏面が最初に接触する。そのため、突起片235、236の高さを好適に設定することにより、バンパフェイス2との離間長さL4を好適に設定し、衝突初期から衝突感知センサ5が潰れ変形するまでのバンパフェイス2及び衝撃吸収部材204の変形量を調節することができる。つまり、衝突感知のタイミングを好適に設定することができる。その結果、歩行者等との衝突とその他の小衝突とを高精度に判別することができる。
また、突起片235、236を形成することにより、溝部120の変位を大きく確保できるので、衝突感知センサ5への圧縮力を高めることができ、衝突感知の精度を高めることができる。
また、突起片235及び突起片236は、夫々段差部24、25の近傍に設けられる。具体的には、突起片235、236は、段差面26、27の前端から連続して略水平に前方に延在する。これにより、衝突初期においては、衝突による荷重によって突起片235、236自体が変形することが抑えられ、衝突荷重を効率良く段差面26、27や後段面28、29に伝達することができる。その結果、曲折部30、31を支点とする曲げモーメントを作用させて凸部前面18を内曲げ変形させ、衝突感知センサ5を効率良く押し潰すことができる。
図5は、本発明の他の実施形態に係る車両用バンパ301の横断面図である。図5に示すように、車両用バンパ301の衝撃吸収部材304は、凸部前面318が前方に膨出するように横断面略円弧状に形成される。凸部前面318の上下端部近傍に形成される段差面326及び段差面327は、後段面28、29の内側端部から斜め内側に延びて凸部前面318の円弧状部に滑らかに連続する。
衝突時には、横断面略円弧状の凸部前面318がバンパフェイス2に押されて円弧状部分が上下方向に伸びるので、溝部120の潰れ変形を大きく確保することができる。そして、衝突感知センサ5を潰れ変形させる上下方向の圧縮力を更に高めることができ、これにより、高信頼且つ安定的に衝突を感知することができる。
また、凸部前面318が横断面略円弧状に形成されるので、変位の小さい小衝突時には、バンパフェイス2との接触範囲が小さい局所圧縮となり、変位の大きい衝突時には、接触範囲が広い広域圧縮となる。これにより、衝突の感知精度を高めつつ、衝突エネルギ吸収効率を高めて歩行者の損傷を軽減することができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る車両用バンパ401の横断面図である。図6に示すように、車両用バンパ401の衝撃吸収部材404は、横断面略円弧状の凸部前面418と、凸部前面418から前方に突設される突起片235、236と、を有する。これにより、前述した突起片235、236の効果と凸部前面418を円弧状にする効果とによって、衝突感知センサ5による衝突感知精度を高めることができる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る車両用バンパ501の横断面図である。図7に示すように、車両用バンパ501の衝撃吸収部材504では、溝部120の上方の凸部前面518a及び下方の凸部前面518bが夫々後方に膨出するよう横断面略円弧状に形成される。また、衝撃吸収部材504は、凸部前面518から前方に突設される突起片235、236を有する。
これにより、衝突による荷重を溝部120に効果的に伝達して、溝部120の潰れ変形を大きく確保し、衝突感知センサ5への上下方向の圧縮力を更に高めることができる。その結果、高信頼且つ安定的に衝突を感知することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1、101、201、301、401、501 車両用バンパ
2 バンパフェイス
3 バンパビーム
4、104、204、304、404、504 衝撃吸収部材
5 衝突感知センサ
10 凸部
11 上部後面
12 下部後面
13 上面
15 下面
16 凸部上面
17 凸部下面
18、318、418、518 凸部前面
20、120 溝部
23、123 底壁
24、25 段差部
26、27 段差面
28、29 後段面
30、31 曲折部
235、236 突起片

Claims (9)

  1. 車幅方向に延在するバンパフェイスとバンパビームとの間に配設されて車幅方向に延在する衝撃吸収部材と、
    前記衝撃吸収部材に配設されて前記バンパフェイスに作用する衝撃を感知する衝突感知センサと、を有し、
    前記衝撃吸収部材は、前記バンパビームの前面上部に対向して延在する上部後面と、前記バンパビームの前面下部に対向して延在する下部後面と、前記上部後面の下端と連続して前方に延在する凸部上面と、前記下部後面の上端と連続して前方に延在する凸部下面と、前記凸部上面及び前記凸部下面の前端と連続して前記バンパフェイスの裏面に面する凸部前面と、を具備し、
    前記凸部前面には、後方に向かって凹み前記衝突感知センサが嵌め込まれる溝部が形成され、
    前記凸部前面の上端及び下端の近傍には段差部が形成され、前記凸部前面と前記凸部上面とをつなぐ曲折部及び前記凸部前面と前記凸部下面とをつなぐ曲折部は、夫々前記溝部よりも後方に位置することを特徴とする車両用衝突感知センサ取付構造。
  2. 前記段差部は、前記凸部前面から後方に向かって曲折される段差面と、前記段差面の後端に連続して上方若しくは下方に延在して前記曲折部に連続する後段面と、を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  3. 前記凸部前面は、前記バンパフェイスの裏面から離間して配設されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  4. 前記衝突感知センサは、前記凸部前面の最前部よりも後方に配設されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  5. 前記凸部前面には、前方に向かって突設されて車幅方向に延在する突起片が形成されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  6. 前記溝部の底壁は、前記凸部前面の他の部分よりも薄肉に形成されることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  7. 前記溝部の底壁は、内角が鋭角に形成されることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  8. 前記凸部前面は、横断面円弧状に形成されることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
  9. 前記凸部前面は、前記溝部の上方及び下方が夫々横断面円弧状に形成されて後方に膨出することを特徴とする請求項8に記載の車両用衝突感知センサ取付構造。
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