JP6332018B2 - 搬送ロボット、及びその制御方法 - Google Patents

搬送ロボット、及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、カートを搬送する搬送ロボット及びその制御方法に関するものである。
周囲に物体との接触を検出するための複数のセンサを備える無人搬送車が知られている(特許文献1参照)。
特開平11−024749号公報
ところで、例えば、搬送ロボットが家庭内などの狭い環境内でカート牽引し搬送を行う場合、カートが周囲の環境と接触する虞がある。これに対し、上記特許文献1のようにカート周囲に複数のセンサを設けることが考えられるが、システムが複雑となり、コスト増加を招く可能性がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成で、カートが環境と接触したときのその接触力を緩和できる搬送ロボット及びその制御方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、ロボット本体と、前記ロボット本体に設けられ、移動する移動手段と、前記ロボット本体に設けられ、カートを牽引し、並進方向及び旋回方向に移動可能なアームと、前記アームに対し並進方向に作用する並進力を検出する並進力検出手段と、前記アームに対し旋回方向に作用する旋回力を検出する旋回力検出手段と、を備える搬送ロボットであって、前記並進力検出手段により検出された並進力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する並進力の変化量を算出する並進力変化量算出手段と、前記旋回力検出手段により検出された旋回力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する旋回力の変化量を算出する旋回力変化量算出手段と、前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量及び前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量、のうちの少なくとも一方に倣うように倣い制御を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする搬送ロボットである。
この一態様において、前記制御手段は、前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量が第1閾値以上、及び前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量が第2閾値以上、のうちの少なくとも一方となるとき、前記倣い制御を変更してもよい。
この一態様において、前記制御手段は、前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量が第1閾値以上、及び前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量が第2閾値以上、のうちの少なくとも一方となるとき、前記移動手段を制御して、前記カートを所定位置まで後退させ、前記カートの進行方向に対して、該カートに作用する外力の位置と反対側へ前記カートを所定量移動させる復帰制御を行なってもよい。
この一態様において、前記並進力変化量算出手段は、前記カートの各車輪の転がり抵抗に基づいて該カートに外力が作用していないときの並進力の想定値を算出し、前記並進力検出手段により検出された並進力と該算出した並進力の想定値とに基づいて前記並進力の変化量を算出し、前記旋回力変化量算出手段は、前記カートの各車輪の転がり抵抗に基づいて該カートに外力が作用していないときの旋回力の想定値を算出し、前記旋回力検出手段により検出された旋回力と該算出した旋回力の想定値とに基づいて前記旋回力の変化量を算出してもよい。
この一態様において、当該搬送ロボットが移動する環境内の領域毎に、前記転がり抵抗が設定された環境地図情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記並進力変化量算出手段及び旋回力変化量算出手段は、前記記憶手段の環境地図情報と、当該搬送ロボットの現在位置情報と、に基づいて、前記転がり抵抗を算出し、該算出した転がり抵抗に基づいて、前記並進力の想定値及び前記旋回力の想定値を夫々算出してもよい。
この一態様において、前記制御手段は、前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量に基づいて、前記並進力のインピーダンス制御又はアドミタンス制御を行ない、前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量に基づいて、前記旋回力のインピーダンス制御又はアドミタンス制御を行なってもよい。
この一態様において、当該搬送ロボットが走行する斜面の傾斜を検出する傾斜検出手段を更に備え、前記並進力変化量算出手段は、前記傾斜検出手段により検出された前記斜面の傾斜に基づいて補正した前記並進力の想定値を算出し、該補正した並進力の想定値に基づいて前記並進力の変化量を算出し、前記旋回力変化量算出手段は、前記傾斜検出手段により検出された前記斜面の傾斜に基づいて補正した前記旋回力の想定値を算出し、該補正した旋回力の想定値に基づいて前記旋回力の変化量を算出してもよい。
この一態様において、当該搬送ロボットが移動する環境内の領域毎に、前記カートの各車輪の転がり抵抗が設定された環境地図情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記記憶手段の環境地図情報と、当該搬送ロボットの現在位置情報と、に基づいて、前記第1及び第2閾値を変更してもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、ロボット本体と、前記ロボット本体に設けられ、移動する移動手段と、前記ロボット本体に設けられ、カートを牽引し、並進方向及び旋回方向に移動可能なアームと、を備える搬送ロボットの制御方法であって、前記アームに対し並進方向に作用する並進力を検出するステップと、前記アームに対し旋回方向に作用する旋回力を検出するステップと、前記検出された並進力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する並進力の変化量を算出するステップと、前記検出された旋回力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する旋回力の変化量を算出するステップと、前記算出された並進力の変化量及び前記算出された旋回力の変化量、のうちの少なくとも一方に倣うように倣い制御を実行するステップと、を含むことを特徴とする搬送ロボットの制御方法であってもよい。
本発明によれば、簡易な構成で、カートが環境と接触したときのその接触力を緩和できる搬送ロボット及びその制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る搬送ロボットの概略的構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る搬送ロボットの概略的なシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る搬送ロボットの各関節部の構成を示す図である。 搬送ロボットがカートを牽引するときの状態を上方から見た概略図である。 並進移動時に、カートの各車輪に作用する転がり抵抗の一例を示す図である。 旋回移動時に、転がり抵抗により旋回軸に作用する旋回トルクを示す図である。 カートが環境に接触しカートに対し外力が作用した場合の図である。 並進力のインピーダンス制御のブロック線図である。 並進力のインピーダンス制御の模式図である。 旋回トルクのインピーダンス制御のブロック線図である。 旋回トルクのインピーダンス制御の模式図である。 カートXが環境に接触した状態から回避する方法を示す図である。 カートXが環境に接触した状態から回避する方法を示す図である。 本発明の実施形態2に係る復帰制御の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る復帰制御の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る復帰制御の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る復帰制御の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る制御部が実行する復帰制御のフローを示すフローチャートである。 環境地図情報の領域毎に設定された転がり抵抗係数の一例を示す図である。 傾斜路面上でカートを牽引する場合を説明するための側面図である。 傾斜路面上でカートを牽引する場合を説明するための上面図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る搬送ロボットの概略的構成の一例を示す斜視図である。本実施形態1に係る搬送ロボットは、例えば、図1に示すようにカートを牽引し自律的に搬送する自律型ロボットとして構成されている。
図2は、本発明の実施形態1に係る搬送ロボットの概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施の形態1に係る搬送ロボット1は、ロボット本体2と、ロボット本体2を移動させる移動装置3と、カートを把持し牽引するアーム装置4と、移動装置3及びアーム装置4を制御する制御装置5と、環境情報を検出する環境センサ6と、各関節部のトルクを検出するトルクセンサ7と、各関節部の角度を検出する角度センサ8と、を備えている。
移動装置3は、制御装置5からの制御信号に応じて、例えば、モータなどを駆動させることで複数の車輪を回転させ、ロボット本体2を所望の位置に移動させる。移動装置3は、例えば、並進2自由度、および、旋回1自由度の制御自由度を有し、全方位へ移動可能なホロノミック台車として構成されている。移動装置3には、胴体関節部21を介してロボット本体2が連結されている。ロボット本体2は、胴体関節部21の関節軸(旋回軸)を中心にして、移動装置3に対して旋回方向に相対回動する(図3)。
胴体関節部21には、胴体関節部21を駆動するモータなどのアクチュエータ22が設けられている。アクチュエータ22は、制御装置5からの制御信号に応じて胴体関節部21を駆動しロボット本体2を旋回させる。ロボット本体2には、アーム装置4が連結されている。したがって、アクチュエータ22は、ロボット本体2を旋回させることでアーム装置4を旋回させることができる。
アーム装置4は、例えば、物体を把持する把持部41と、把持部41に第1関節部42を介して連結される第1リンク43と、第1リンク43に第2関節部44を介して連結される第2リンク45と、各第1及び第2関節部42、44を駆動するモータなどのアクチュエータ46と、第2リンク45を昇降させる昇降機構47と、からなる多関節型アームとして構成されている。把持部41は、例えば、把持爪を開閉駆動することで物体を把持することができる。アーム装置4は、第1及び第2関節部42、44を回転させることで把持部41を並進方向(搬送ロボット1の進行方向)に移動させる。アーム装置4は、昇降機構47を昇降させることで、第2リンク45を昇降させ把持部41をカートのハンドル部の高さ位置に移動させる。そして、把持部41は、カートのハンドル部を把持しハンドル部と連結する。なお、上記アーム装置4の構成は、一例でありこれに限定されない。また、ロボット本体2の胴体関節部21が回転することで、ロボット本体2及びアーム装置4が旋回しているが、これに限定されない。アーム装置4の第2リンク45が関節部を介してロボット本体2に連結され、この関節部を中心にしてアーム装置4が旋回してよい。
カートXは、例えば、複数の車輪を有し、任意の方向へ移動可能なホロノミック台車として構成されている。また、把持部41とカートXのハンドル部とが非連結状態のときカートXの各車輪は制動され、把持部41とカートXのハンドル部とが連結状態のとき、カートXの各車輪は制動が解除されるように構成されている。
第1乃至2関節部42、44、及び胴体関節部21には、各関節軸のトルクを検出するトルクセンサ7が夫々設けられている。トルクセンサ7は、検出した各関節軸のトルクを制御装置5に出力する。第1乃至2関節部42、44及び胴体関節部21には、各関節軸の回転角を検出する角度センサ8が夫々設けられている。角度センサ8は、例えば、ポテンショメータ、ロータリーエンコーダなどで構成されている。角度センサ8は、検出した各関節軸の回転角を制御装置5に出力する。
環境センサ6は、搬送ロボット1周囲に存在する障害物や操作対象物との距離などの環境情報を検出する。環境センサ6は、検出した環境情報を制御装置5に送信する。環境センサ6は、例えば、カメラ、超音波センサ、ミリ波センサなどの距離センサで構成されている。なお、上記搬送ロボット1の構成は、一例でありこれに限定されない。
制御装置5は、環境センサ6から出力される環境情報と、各トルクセンサ7から出力される各関節軸のトルクと、下記メモリなどに記憶された環境地図情報と、に基づいて、移動装置3およびアーム装置4のフィードバック制御などを行う。
なお、制御装置5は、例えば、演算処理、制御処理等を行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される演算プログラム、制御プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)からなるメモリ、外部と信号の入出力を行うインターフェイス部(I/F)、などからなるマイクロコンピュータを中心にして、ハードウェア構成されている。CPU、メモリ、及びインターフェイス部は、データバスなどを介して相互に接続されている。
図4は、搬送ロボットがカートを牽引するときの状態を上方から見た概略図である。搬送ロボット1は、例えば、カートXのハンドル部を把持し、牽引することでカートXを搬送する。このとき、環境センサ6は、カートXとは反対方向の進行方向の環境情報を検出する。搬送ロボット1とカートXは、例えば、距離可変の状態で点線内で一体になって移動する。このとき、アーム装置4の把持部41とカートXのハンドル部との連結部P1には並進方向の並進力fが作用し、ロボット本体2の胴体関節部21の関節軸(以下、旋回軸)P2周りには旋回方向の旋回トルクτが作用する。
制御装置5は、並進力検出部51と、旋回力検出部52と、並進力変化量算出部53と、旋回力変化量算出部54と、制御部55と、を備えている。
並進力検出部51は、並進力検出手段の一具体例である。並進力検出部51は、アーム装置4に対し並進方向に作用する並進力を算出する。並進力検出部51は、例えば、アーム装置4の第1及び第2関節部42、44のトルクセンサ7から出力される各関節軸のトルクに基づいて、アーム装置4の把持部41とカートXのハンドル部との連結部P1に対して並進方向に作用する並進力fを算出する。並進力検出部51は、算出した並進力fを並進力変化量算出部53に出力する。
旋回力検出部52は、旋回力検出手段の一具体例である。旋回力検出部52は、アーム装置4に対し旋回方向に作用する旋回力を検出する。旋回力検出部52は、例えば、ロボット本体2の胴体関節部21のトルクセンサ7から出力される関節軸のトルクに基づいて、アーム装置4に対して旋回方向に作用する旋回力である、ロボット本体2の胴体関節部21の旋回軸周りの旋回トルクτを算出する。旋回力検出部52は、算出した旋回トルクτを旋回力変化量算出部54に出力する。
並進力変化量算出部53は、並進力変化量算出手段の一具体例である。並進力変化量算出部53は、並進力検出部51から出力される並進力fに基づいて、カートXに対して外力が作用したときのアーム装置4に対する並進力の変化量(以下、並進力変化量)Δfを算出する。並進力変化量算出部53は算出した並進力変化量Δfを制御部55に出力する。
旋回力変化量算出部54は、旋回力変化量算出手段の一具体例である。旋回力変化量算出部54は、旋回力検出部52から出力される旋回トルクτに基づいて、カートXに対して外力が作用したときのアーム装置4に対する旋回力の変化量(以下、旋回力変化量)τΔを算出する。旋回力変化量算出部54は算出した旋回力変化量Δτを制御部55に出力する。
制御部55は、制御手段の一具体例である。制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量Δfと、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτと、に基づいて、これら並進力変化量Δf及び旋回力変化量Δτに倣うように、第1乃至第2関節部42、44及び胴体関節部21のアクチュエータ46と、昇降機構47と、を制御する。
なお、並進力検出部51及び旋回力検出部52は、第1乃至第2関節部42、44及び胴体関節部21に設けられたトルクセンサ7のトルクに基づいて、並進力fおよび旋回トルクτを算出しているが、これに限定されない。並進力検出部51及び旋回力検出部52は、第1乃至第2関節部42、44及び胴体関節部21に設けられた電流センサ(モータの駆動電流を検出)、把持部41に設けられた力覚センサ(6軸力力覚センサなど)、ロードセルセンサ、バネ変位センサ、などのセンサ値に基づいて、並進力fおよび旋回トルクτを算出してもよい。
ここで、例えば、搬送ロボット1がカートXを牽引し一定速度で並進移動する場合を想定する。連結部P1に作用する並進力fは、図5に示す如く、カートXの各車輪の転がり抵抗fr1〜fr4の並進方向成分(x軸方向成分)の和となり、下記式で算出できる。
f=f=fr1x+fr2x+fr3x+fr4x
ロボット本体2の胴体関節部21の旋回軸P2周りの旋回トルクτは、τ=0となる。
搬送ロボット1がカートXを牽引し速度を変化させて並進移動する場合、連結部P1に作用する並進力fは、慣性力f=maと転がり抵抗fとの和となり、下記式で算出できる。但し、積載物を含むカートXの質量をmとし、並進加速度をaとする。
f=f+f
ロボット本体2の胴体関節部21の旋回軸P2周りの旋回トルクτは、τ=0となる。
搬送ロボット1がカートXを牽引し一定角速度で旋回移動する場合を想定する。胴体関節部21の旋回軸P2とカートXの各車輪を結んだ線分をl〜lとし、その各線分の方向を第2軸、第2軸と直交する軸を第1軸とする(図6)。なお、線分l〜lは、カートXの各車輪の取付位置及び搬送ロボット1の寸法などに基づいて求めることができる。カートXの各車輪の転がり抵抗fr1〜fr4を第1及び第2軸の成分に分解したとき、第1軸方向の成分が旋回方向に作用する。このため、転がり抵抗による旋回軸P2の旋回トルクτは、下記式で表すことができる。
τ=lr11+lr21+lr31+lr41
並進力fはfのx成分により相殺されるため、f=f=0となる。
搬送ロボット1がカートXを牽引し角速度を変化させて旋回移動する場合を想定する。胴体関節部21の旋回軸P2周りのカートXの慣性モーメントをIとし、角速度をωとする。胴体関節部21の旋回軸P2の旋回トルクτは、慣性モーメントτ=I(dω/dt)と、転がり抵抗によるトルクτと、の和となり、下記式で表すことができる。なお、下記式において、説明を簡略化するために遠心力およびコリオリ力を省略している。
τ=τ+τ、f=0
搬送ロボット1がカートXを牽引し速度を変化させて並進移動しつつ、角速度を変化させて旋回移動する場合は、並進力f及び旋回トルクτは下記式で表すことができる。
f=f+f、τ=τ+τ
ここで、搬送ロボット1が一定加速度a、aで動作したときの並進力f、fは、下記式により求めることができる。
=ma+f
=ma+f
m=(f−f)/(a−a
搬送ロボット1が一定速度で並進移動したときの並進力f(=f)と、カートXの4つの各車輪の転がり抵抗fr1〜fr4とが、簡略化のために同一と仮定する。この場合、カートXの各車輪の転がり抵抗fr1〜fr4をf/4として同定できる。カートXの各車輪への荷重F〜Fを簡略化のため同一と仮定する。カートXの各車輪の転がり抵抗係数をCとすると、例えば、カートXの各車輪の転がり抵抗fri=C、F=mg/4(i=1〜4)が成立し、カートXの各車輪の転がり抵抗係数Cを下記式のように同定できる。
=fri/F
=(f/4)/(mg/4)
=f/mg
以上から、搬送ロボット1が所望の移動動作を行うときの(環境と非接触で移動動作を行うときの)必要な並進力の想定値(以下、並進力想定値)f′は下記式を用いて求めることができる。
f′=f+f
=ma+Cmg
なお、搬送ロボット1が所望の移動動作を行うときの必要な旋回トルクの想定値(旋回力想定値)τ′についても上記並進力想定値f′と同様にして求めることができる。並進力変化量算出部53は、上記式を用いて、搬送ロボット1が所望の移動動作を行うときに必要な並進力想定値f′を算出する。同様に、旋回力変化量算出部54は、上記式を用いて、搬送ロボット1が所望の移動動作を行うときに必要な旋回力想定値τ′を算出する。
例えば、図7に示すように、搬送ロボット1がカートXを牽引する際に、カートXが環境に接触しカートXに対し外力fが作用した場合を想定する。
このとき、並進力検出部51は、アーム装置4の第1及び第2関節部42、44のトルクセンサ7から出力される各関節軸のトルクに基づいて、連結部P1の並進力fを算出する。並進力変化量算出部53は、並進力検出部51から出力される並進力fと、上記算出した並進力想定値f′と、に基づいて、式(f=f′+Δf、Δf=f )を用いて、並進力変化量Δfを算出する。なお、この場合、並進力変化量Δfは、外力fによる並進力の変化量である。
同様に、旋回力検出部52は、ロボット本体2の胴体関節部21のトルクセンサ7から出力される胴体関節部21の関節軸のトルクに基づいて、胴体関節部21の旋回トルクτを算出する。旋回力変化量算出部54は、旋回力検出部52から出力される旋回トルクτと、上記算出した旋回力想定値τ′と、に基づいて、式(τ=τ′+Δτ、Δτ=−l)を用いて、旋回力変化量Δτを算出する。なお、旋回力変化量Δτは、外力fによって変化する旋回トルクの変化量である。
カートXに外力fが作用した場合に、上述のように、並進力変化量Δf及び旋回力変化量Δτが発生する。そして、制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量Δfと、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτと、に基づいて、ロボット本体2の胴体関節部21を旋回方向へかつアーム装置4の第1及び第2関節部42、44を並進方向へコンプライアントに制御(倣い制御、コンプライアント制御)する。すなわち、並進力変化量Δf及び旋回トルク変化量Δτが発生すると、それらに倣うように、アーム装置4の第1及び第2関節部42、44の並進自由度、および、胴体関節部21の旋回自由度を制御する。これにより、外力fによって生じた並進力変化量Δf及び旋回トルク変化量Δτが過大にならないように抑制でき、環境との接触時に生じる接触力を緩和することができる。さらに、上記コンプライアント制御は、カートXに特別なセンサなどを設ける必要が無いため、搬送ロボット1の構成を簡素化できる。すなわち、簡易な構成で、カートXが環境と接触したときのその接触力を緩和できる。
制御部55は、上記コンプライアント制御として、例えば、インピーダンス制御やアドミタンス制御を行なう。これにより、カートXの仮想的な慣性が小さくなるように制御でき、上記のようなカートXの慣性によって生じる環境との接触力を十分に小さくできる。
次に、制御部が上記実行するインピーダンス制御の一例について詳細に説明する。図8は、並進力のインピーダンス制御のブロック線図である。図9は、並進力のインピーダンス制御の模式図である。
ここで、仮想的な慣性をM、仮想的なバネ係数をKf1、外力に倣う仮想力係数をKf2、仮想的なダンパー係数をD、並進変位量(第2関節部44と連結部P1間の距離)をl、並進変位の中立位置(連結部P1に力が作用していないときの第2関節部44と連結部P1間の距離)をlc0、仮想制御力をf、目標のインピーダンス挙動となる変位目標値(第2関節部44と連結部P1間の目標距離)をl 、として設定する。なお、制御部53は、第1及び第2関節部42、44の角度センサ8から出力される各関節軸の回転角と、第1及び第2リンク43、45の寸法と、第2リンク45の高さ位置と、に基づいて、上記並進変位量lを算出する。
制御部55は、仮想バネによる仮想復元力fを下記式により算出する。
=Kf1Δl=Kf1(lc0−l
制御部55は、外力に倣う仮想倣い力fを下記式より算出する。
=Kf2Δf=Kf2(f−f′)
制御部55は、仮想ダンパーによる粘性力fを下記式より算出する。
=Ddl/dt
制御部55は、上記算出した仮想復元力f、仮想倣い力f、及び粘性力fに基づいて仮想制御力fを下記式より算出する。
=f+f−f
運動力学から仮想制御力f=Md/dtの関係が成立する。したがって、制御部55は、(並進変位量lの加速度)=f/Mとなるように並進変位量lを制御する。なお、制御部55は、図8の(1)のクローズドループの制御系(例えば、位置のPID制御)を用いて、並進変位量lの制御を行なう。以上のインピーダンス制御を行なうことで、並進力変化量Δfが発生すると、その並進力変化量Δfに倣ってアーム装置4の第1及び第2関節部42、44が動作する。このため、過大な並進方向の外力の作用を避けることができる。
制御部55は、旋回トルクのインピーダンス制御も上記並進力のインピーダンス制御と同様に実行する。図10は、旋回トルクのインピーダンス制御のブロック線図である。図11は、旋回トルクのインピーダンス制御の模式図である。
ここで、仮想的な慣性モーメントをJ、仮想的なねじりバネ係数をKτl、外力トルクに倣う仮想トルク係数をKτ2、仮想的なねじりダンパー係数をDτ、旋回変位量をθ、旋回変位の中立位置をθc0、仮想制御トルクをτ、目標のインピーダンス挙動となる変位目標値をθ 、旋回力検出部52から出力される胴体関節部21の旋回トルクをτ、として設定する。なお、制御部55は、胴体関節部21の角度センサ8から出力される関節軸の回転角に基づいて、上記旋回変位量θを算出する。
制御部55は、仮想ねじりバネによる仮想復元力τを下記式により算出する。
τ=Kτ1Δθ=Kτ1(θc0−θ
制御部55は、外力トルクに倣う仮想倣いトルクτを下記式より算出する。
τ=Kτ2Δτ=Kτ2(τ−τ′)
制御部55は、仮想ねじりダンパーによる粘性トルクτを下記式より算出する。
τ=Dτdθ/dt
制御部55は、上記算出した仮想復元力τ、仮想倣いトルクτ、及び粘性トルクτに基づいて仮想制御トルクτを下記式より算出する。
τ=τ+τ−τ
運動力学から仮想制御トルクτ=Jdθ/dtの関係が成立する。制御部55は、(アーム装置4の旋回変位量θの加速度)=τ/Jとなるように旋回変位量θを制御する。なお、制御部55は、図10の(1)のクローズドループの制御系(例えば、位置のPID制御)を用いて、並進変位量lの制御を行なう。これにより、旋回力変化量Δτが発生すると、その旋回力変化量Δτに倣ってロボット本体2の胴体関節部21は動作する。このため、過大な旋回方向の外力の作用を避けることができる。
制御部55は、旋回力変化量Δτが発生すると、上記インピーダンス制御を実行してロボット本体2の胴体関節部21を動作させ、カートXを旋回させる。この場合、カートXは、例えば、図7に示す環境に引っ掛った状態から、図12に示すように、その引っ掛りを回避した状態となる。制御部55は、図12に示す如く、移動装置3を制御して進行方向へ真直ぐ牽引できる。なお、このとき、カートXは進行方向に対して傾いた状態であり環境と接触している。このため、カートXには外力が作用しており、この外力が牽引の抵抗となる。したがって、制御部55は、移動装置3を制御して、図13に示す如く、ロボット本体2を環境反対側の横方向へ移動させる経路補正を行う。これにより、カートXは進行方向に向いた状態となり環境と接触しない状態となる。このため、搬送ロボット1は、環境からの接触抵抗を受けずにカートXを牽引することができる。
以上、本実施形態1に係る搬送ロボット1において、制御装置5の制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量及び旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量に倣うようにコンプライアント制御を実行する。これにより、簡易な構成で、カートXが環境と接触したときのその接触力を緩和できる。
実施形態2
並進力変化量Δf及び/又は旋回力変化量Δτが過大となる場合、例えば、カートXが動けなくなるロック状態の可能性が高い。例えば、カートXが環境と接触し、その接触摩擦力によりロック状態になる場合、カートXの車輪が路面の段差に引っ掛りロック状態になる場合、カートXが周辺の環境と多点で接触してロック状態になる場合などが想定される。制御装置5の制御部55がそのまま上記倣い制御を継続しても、カートXを牽引するのは困難である。
これに対し、本発明の実施形態2に係る制御装置5の制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量Δfが第1閾値以上となり、及び/又は旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが第2閾値以上となるとき、コンプライアント制御を変更して、上記ロック状態を回避し復帰する制御(以下、復帰制御)を実行する。これにより、カートXがロック状態であることを察知し、そのロック状態の回避を確実に行うことができる。
例えば、図14に示す如く、制御部55は、復帰制御において、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτの正負号に基づいて、外力fが旋回軸P2を通る進行方向に平行な線(以下、平行線)Lに対して上下どちら側に作用しているかを判断する。例えば、旋回力変化量Δτが時計方向であれば正とし、反時計方向を負とする。外力fは、平行線Lに対して上側に作用していると推定する。
制御部55は、移動装置3を制御して、並進力変化量Δf及び/又は旋回力変化量Δτが過大となる前の位置及び姿勢(以下、位置)Pまで、搬送ロボット1を後退させる(図14)。この位置Pは、ロック状態を回避できる退避可能位置Pである。例えば、制御部55は並進力変化量Δfが第1閾値Δfmaxよりも小さく、かつ、旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmaxよりも小さくなるときの移動装置3の位置を予め記憶し、その記憶した位置を上記退避可能位置Pとしている。
制御部55は、移動装置3を制御して、平行線Lに対して外力fが作用している側と反対側方向(この場合、y軸負方向)へ搬送ロボット1を所定量Δy移動させる(図15)。なお、この所定量Δyは、例えば、搬送ロボット1の移動環境、搬送ロボット1及びカートXの寸法などに基づいて予め設定される。
制御部55は、上記復帰制御を終了して、移動装置3を制御して搬送ロボット1及びカートXを進行方向へ移動させる(図16)。
図18は、本実施形態2に係る制御部が実行する復帰制御のフローを示すフローチャートである。制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量Δfが第1閾値以上であるか否かを判断する(ステップS201)。
制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量Δfが第1閾値Δfmax以上であると判断したとき(ステップS201のYES)、復帰制御を開始し、下記(ステップS203)の処理に移行する。一方、制御部55は、並進力変化量算出部53により算出された並進力変化量Δfが第1閾値Δfmaxよりも小さいと判断したとき(ステップS201のNO)、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmax以上であるか否かを判断する(ステップS 202)。
制御部55は、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmax以上であると判断したとき(ステップS202のYES)、復帰制御を開始し、下記(ステップS203)の処理に移行する。
制御部55は、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが0以上であるか否か(旋回力変化量Δτの正負号)を判断する(ステップS203)。
制御部55は、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが0以上(時計方向で正符号)であると判断すると(ステップS203のYES)、移動装置3の制御量ΔP=Δyに設定する(ステップS204)。一方、制御部55は、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが0よりも小さい(反時計方向で負符号)であると判断すると(ステップS203のNO)、移動装置3の制御量ΔP=−Δyに設定する(ステップS205)。
制御部55は、移動装置3の制御目標位置P′に退避可能位置Pを設定する。そして、制御部55は、退避可能位置Pまで後退するように、移動装置3を制御する(ステップS206)。
制御部55は、移動装置3の制御目標位置P′に(現在位置P+制御量Δy)を設定することで、カートXと環境との接触を回避する方向へ移動装置3を制御する(ステップS207)。
制御部55は、旋回力変化量算出部54により算出された旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmaxよりも小さいと判断したとき(ステップS202のNO)、搬送ロボット1の現在位置Pを退避可能位置Pとして記憶する。
なお、制御部55は、並進力変化量Δfが第1閾値Δfmax以上となり、及び/又は旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmax以上となるとき、復帰制御を実行しているが、これに限定されない。例えば、制御部55は、並進力変化量Δfが第1閾値Δfmax以上となり、及び/又は旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmax以上となるとき、移動装置3を減速させる制御を行なってもよい。さらに、制御部55は、並進力変化量Δfが第1閾値Δfmax以上となり、及び/又は旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmax以上となるとき、移動装置3を減速停止させる制御を行なってもよい。なお、制御部55は、並進力変化量Δfが第1閾値Δfmax以上となり、及び/又は旋回力変化量Δτが第2閾値Δτmax以上となるとき、警告装置を用いてユーザに対して警告を行ってもよい。警告装置は、例えば、警告音を出力するスピーカ、警告灯を点灯/点滅させるライト装置、警告表示を行う表示装置、警告振動を発生する振動装置、管理者などに通知する通信装置などを含む。
実施形態3
本発明の実施形態3において、メモリに記憶された環境地図情報には、カートXの各車輪の転がり抵抗係数Cが記憶されている。例えば、図19に示すように、環境地図情報の領域毎には予め算出された転がり抵抗係数Cが設定されている。制御部55は、メモリの環境地図情報と、搬送ロボット1の現在位置情報と、に基づいて、現在走行している領域の転がり抵抗Cを随時参照する。制御部55は、参照した転がり抵抗係数Cに基づいて、並進力想定値f′および旋回力想定値τ′を算出する。これにより、より高精度な転がり抵抗を用いて旋回力想定値τ′および並進力想定値f′を算出できるため、より高精度に上記コンプライアント制御を実行できる。なお、制御部55は、例えば、メモリの環境地図情報と、環境センサ6から出力される環境情報と、に基づいて、環境地図情報上における搬送ロボット1の現在位置を算出できる。
さらに、制御部55は、メモリに記憶された転がり抵抗係数Cを含む環境地図情報と、搬送ロボット1の現在位置情報と、に基づいて、上記第1閾値Δfmax及び/又は第2閾値Δτmaxを変更してもよい。例えば、制御部55は、メモリに記憶された転がり抵抗係数Cを含む環境地図情報と、搬送ロボット1の現在位置情報と、に基づいて、搬送ロボット1が段差などの転がり抵抗係数Cが高い領域に進入すると判断すると、上記第1閾値Δfmax及び/又は第2閾値Δτmaxを増加させるようにしてもよい。これにより、乗越え可能な段差を回避するなどの無駄な動作を抑制でき、効率的なカート運搬が可能となる。
実施形態4
本発明の実施形態4に係る制御装置5の制御部55は、路面の傾斜角度θに基づいて、並進力想定値f′および旋回力想定値τ′を補正する。これにより、搬送ロボット1が傾斜路面上でカートXを牽引する場合でも、その傾斜路面による重力成分を考慮して、高精度にカートXと環境との接触を推定し倣い制御が実行できる。
まず、並進力想定値f′のみを補正する場合について説明する。例えば、搬送ロボット1が、図20に示すような傾斜路面上でカートXを牽引する場合を想定する。制御部55は、搬送ロボット1のロボット本体2に設けられたジャイロセンサや加速度センサから出力されるセンサ値に基づいて、路面の傾斜角度θを算出できる。
カートXに作用する重力の並進力fは、f=mgsinθとなる。また、路面に対し垂直な車輪荷重が傾斜により変化する。このため、カートXの各車輪の転がり抵抗による作用力f′は、傾斜のない場合の作用力fにcosθを乗算した値f′=fcosθとなる。
したがって、並進力変化量算出部53は、路面の傾斜角度θに基づいて下記式を用いて、補正後の並進力想定値f′を算出できる。
f′=f+f′+f
次に、並進力想定値f′及び旋回力想定値τ′を補正する場合について説明する。例えば、図21に示す如く、搬送ロボット1及びカートXの方向と路面の傾斜方向が角度θとなる。なお、図21は、上記搬送ロボットが傾斜角度θの傾斜路面上でカートXを牽引する状態を上方から見た図である。
この場合、カートXに作用する重力の並進力f′=fcosθとなる。
傾斜面での重力により作用する旋回トルクτ′は、mgsinθの旋回方向成分mgsinθsinθと、 モーメントアームlとに基づいて、下記式で算出できる。
τ′=lmgsinθsinθ
また、路面に対し垂直な車輪荷重が傾斜により変化する。このため、カートXの各車輪の転がり抵抗による作用力τ′は、傾斜のない場合の作用力τにcosθを乗算した値τ′=τcosθとなる。
以上から、並進力変化量算出部53及び旋回力変化量算出部54は、路面の傾斜角度θに基づいて、下記式を用いて、補正後の並進力想定値f′及び旋回力想定値τ′を夫々算出できる。
並進力の想定値f′=f+f′+f
旋回トルクの想定値τ′=τ+τ′+τ
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
上記実施形態において、アーム装置の第1及び第2関節部をプーリあるいは平行リンク機構で連動させてもよい。これにより、駆動自由度を減らし、連結部の姿勢を一定に保つことができる。さらに、アーム装置は、第1リンクに第4関節部を介して第3リンクが連結され、第3リンクに第2関節部を介して第2リンクが連結される構成であってもよい。この場合、アーム装置は、第1、第2及び第4関節部を回転させることで、把持部を並進方向へ移動させることができる。
上記実施形態において、制御装置5の制御部55は、並進力変化量Δf及び旋回力変化量Δτのコンプライアント制御を行なっているが、これに限定されない。制御部55は、並進力及び旋回トルクのうち一方のみのコンプライアント制御を行なってもよい。
また、本発明は、例えば、図18に示す処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
1 搬送ロボット、2 ロボット本体、3 移動装置、4 アーム装置、5 制御装置、6 環境センサ、7 トルクセンサ、8 角度センサ、51 並進力検出部、52 旋回力検出部、53 並進力変化量算出部、54 旋回力変化量算出部、55 制御部

Claims (9)

  1. ロボット本体と、
    前記ロボット本体に設けられ、移動する移動手段と、
    前記ロボット本体に設けられ、カートを牽引し、並進方向及び旋回方向に移動可能なアームと、
    前記アームに対し並進方向に作用する並進力を検出する並進力検出手段と、
    前記アームに対し旋回方向に作用する旋回力を検出する旋回力検出手段と、
    を備える搬送ロボットであって、
    前記並進力検出手段により検出された並進力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する並進力の変化量を算出する並進力変化量算出手段と、
    前記旋回力検出手段により検出された旋回力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する旋回力の変化量を算出する旋回力変化量算出手段と、
    前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量及び前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量、のうちの少なくとも一方に倣うように、前記カートが環境と接触したときの該接触力を緩和する倣い制御を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする搬送ロボット。
  2. 請求項1記載の搬送ロボットであって、
    前記制御手段は、前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量が第1閾値以上、及び前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量が第2閾値以上、のうちの少なくとも一方となるとき、前記倣い制御を変更する、ことを特徴とする搬送ロボット。
  3. 請求項2記載の搬送ロボットであって、
    前記制御手段は、前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量が第1閾値以上、及び前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量が第2閾値以上、のうちの少なくとも一方となるとき、前記移動手段を制御して、前記カートを所定位置まで後退させ、前記カートの進行方向に対して、該カートに作用する外力の位置と反対側へ前記カートを所定量移動させる復帰制御を行なう、ことを特徴とする搬送ロボット。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の搬送ロボットであって、
    前記並進力変化量算出手段は、前記カートの各車輪の転がり抵抗に基づいて該カートに外力が作用していないときの並進力の想定値を算出し、前記並進力検出手段により検出された並進力と該算出した並進力の想定値とに基づいて前記並進力の変化量を算出し、
    前記旋回力変化量算出手段は、前記カートの各車輪の転がり抵抗に基づいて該カートに外力が作用していないときの旋回力の想定値を算出し、前記旋回力検出手段により検出された旋回力と該算出した旋回力の想定値とに基づいて前記旋回力の変化量を算出する、ことを特徴とする搬送ロボット。
  5. 請求項4記載の搬送ロボットであって、
    当該搬送ロボットが移動する環境内の領域毎に、前記転がり抵抗が設定された環境地図情報を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記並進力変化量算出手段及び旋回力変化量算出手段は、前記記憶手段の環境地図情報と、当該搬送ロボットの現在位置情報と、に基づいて、前記転がり抵抗を算出し、該算出した転がり抵抗に基づいて、前記並進力の想定値及び前記旋回力の想定値を夫々算出する、ことを特徴とする搬送ロボット。
  6. 請求項4又は5記載の搬送ロボットであって、
    前記制御手段は、
    前記並進力変化量算出手段により算出された並進力の変化量に基づいて、前記並進力のインピーダンス制御又はアドミタンス制御を行ない、
    前記旋回力変化量算出手段により算出された旋回力の変化量に基づいて、前記旋回力のインピーダンス制御又はアドミタンス制御を行なう、ことを特徴とする搬送ロボット。
  7. 請求項4乃至6のうちいずれか1項記載の搬送ロボットであって、
    当該搬送ロボットが走行する斜面の傾斜を検出する傾斜検出手段を更に備え、
    前記並進力変化量算出手段は、前記傾斜検出手段により検出された前記斜面の傾斜に基づいて補正した前記並進力の想定値を算出し、該補正した並進力の想定値に基づいて前記並進力の変化量を算出し、
    前記旋回力変化量算出手段は、前記傾斜検出手段により検出された前記斜面の傾斜に基づいて補正した前記旋回力の想定値を算出し、該補正した旋回力の想定値に基づいて前記旋回力の変化量を算出する、ことを特徴とする搬送ロボット。
  8. 請求項2記載の搬送ロボットであって、
    当該搬送ロボットが移動する環境内の領域毎に、前記カートの各車輪の転がり抵抗が設定された環境地図情報を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段の環境地図情報と、当該搬送ロボットの現在位置情報と、に基づいて、前記第1及び第2閾値を変更する、ことを特徴とする搬送ロボット。
  9. ロボット本体と、
    前記ロボット本体に設けられ、移動する移動手段と、
    前記ロボット本体に設けられ、カートを牽引し、並進方向及び旋回方向に移動可能なアームと、を備える搬送ロボットの制御方法であって、
    前記アームに対し並進方向に作用する並進力を検出するステップと、
    前記アームに対し旋回方向に作用する旋回力を検出するステップと、
    前記検出された並進力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する並進力の変化量を算出するステップと、
    前記検出された旋回力に基づいて、前記カートに対して外力が作用したときの前記アームに対する旋回力の変化量を算出するステップと、
    前記算出された並進力の変化量及び前記算出された旋回力の変化量、のうちの少なくとも一方に倣うように、前記カートが環境と接触したときの該接触力を緩和する倣い制御を実行するステップと、を含むことを特徴とする搬送ロボットの制御方法。
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