JP6329794B2 - 杭引抜き方法 - Google Patents

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Description

本発明は、杭引抜き方法に係り、特に、管状の引抜き治具を用いて、地盤に埋設された構造物支持用の杭を引き抜くための杭引抜き方法に関する。
従来、既存の構造物を撤去して地盤を復帰させる等を目的として、地盤に予め埋設された構造物支持用の杭を引き抜く技術が知られている。
例えば、地盤が崩壊しないようにショベルカー等で周辺を掘削して杭を吊り上げる技術が知られているが、ショベルカーの掘削によって杭を損傷させたり、杭の深度が深くなるほど掘削範囲が広くなってコスト、時間がかかったりする等の問題が生じている。
そこで、上記問題を解消すべく特許文献1のような杭引抜き方法が種々提案されているところである。
特許文献1に記載の鋼管杭の引抜き方法は、地盤に埋設された鋼管杭の外径よりも大きな内径を有する鋼管ケーシングを、鋼管杭の外周地盤に回転挿入して、鋼管杭と地盤との摩擦抵抗力を低減させた後、鋼管ケーシングを地盤から引き抜き、その後、鋼管杭を地盤から引き抜く方法である。
上記シンプルな構成により、建物が密集して掘削のためのスペースが十分確保できない現場等でも、鋼管杭を引き抜くことができる。
特許第4169774号公報
しかしながら、特許文献1のような鋼管ケーシングを利用することで、鋼管杭と地盤との摩擦力を低減できる一方で、鋼管ケーシングの回転挿入時に鋼管ケーシングと鋼管杭との間で生じる摩擦力によって、鋼管杭が損傷してしまう虞があった。その結果、鋼管杭を引き抜くときに一部が地盤中に残ってしまう等の虞があった。
特に、構造物支持用の杭が、セメント系固化剤と水とを混合させたセメントミルクを地盤の土に注入撹拌することで形成する柱状改良杭の場合には、鋼管杭と比較して強度が低くなることから、一層杭の損傷が発生する恐れがあった。
しかも、柱状改良杭は鋼管杭と比較して幅広となることから、柱状改良杭と鋼管ケーシングとの摩擦力が大きくなるため、鋼管ケーシングの回転挿入時、又は引抜き時に一層杭の損傷が発生する虞があった。
そのため、複雑な構成を必要としないで、地盤に埋設された杭を損傷させることなく引き抜くことが可能な技術が必要とされていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、シンプルな構成で、地盤を損傷させることなく、かつ、地盤に埋設された構造物支持用の杭を損傷させることのない杭引抜き方法を提供することにある。
特に、構造物支持用の杭が柱状改良杭の場合であっても、杭を損傷させることなく引き抜くことが可能な杭引抜き方法を提供することにある。
前記課題は、本発明の杭引抜き方法によれば、地盤に埋設された構造物支持用の杭を引き抜くための杭引抜き方法であって、前記地盤を掘削して前記杭の周囲に、前記杭の軸方向における中央部分よりも深い位置まで到達する掘削孔を形成する工程と、前記掘削孔を形成した後に、前記杭の外径よりも広い内径を有する管状の引抜き治具を回転させながら、前記杭の軸方向に沿って該杭を囲むようにして前記地盤に圧入する工程と、前記地盤に圧入された前記引抜き治具によって前記杭を保持する工程と、前記杭が保持された状態で、前記引抜き治具と共に前記杭を引き抜く工程と、を備えること、により解決される。
上記のように、地盤を掘削して杭の周囲に掘削孔を形成する工程では、掘削孔の先端が杭の軸方向における中央部分よりも深い位置まで到達するように、掘削孔を形成しているため、その後、管状の引抜き治具を回転圧入するときに、予め形成しておいた掘削孔に、引抜き治具の回転圧入に伴う土壌の掘削痕を逃がすことができる。
すなわち、余剰の掘削痕を掘削孔に逃がすことで、引抜き治具と杭との間で掘削痕を挟んで生じる摩擦力を低減し、当該摩擦力によって杭が損傷してしまうことを抑制することができる。
従来では、引抜き治具を用いて杭を引き抜く作業において、杭の上端部分が露出する程度まで杭の周囲を予め掘削することはあっても、杭の軸方向における中央部分よりも深い位置まで掘削するような技術は確立していなかった。
すなわち、引抜き治具の回転圧入に伴う土壌の掘削痕を、予め形成しておいた掘削孔に逃がして杭の損傷を抑制するという技術が確立していなかった。
従って、上記のように、シンプルな構成で、地盤を広範囲にわたって損傷させることなく、かつ、杭の損傷を抑制することが可能な杭引抜き方法を実現することができる。
このとき、杭は、セメント系固化剤から形成される柱状改良杭からなると良い。
上記のように、構造物支持用の杭が、セメント系固化剤と水とを混合させたセメントミルクを地盤の土に注入撹拌することで形成する柱状改良杭の場合には、鋼管杭と比較して強度が低くなることから、杭の損傷が一層起こり易くなる。
しかも、柱状改良杭は鋼管杭と比較して幅広となることから、柱状改良杭と引抜き治具との間で生じる摩擦力が大きくなるため、引抜き治具の回転圧入時、又は引抜き時に杭の損傷が一層起こり易くなる。
従って、本発明に係る杭引抜き方法の効果がより有意義なものとなる。
このとき、前記引抜き治具を前記地盤に圧入する工程では、前記引抜き治具の先端から液体を注ぎながら、前記引抜き治具を前記地盤に回転圧入すると良い。
上記構成により、地盤の土壌を液体の注水によって比較的柔らかい状態に保ちながら、引抜き治具を回転圧入することができるため、引抜き治具や杭に負荷がかかることなく、杭引抜き作業を効率的に進めることができる。
このとき、前記掘削孔を形成する工程では、前記杭の周囲を囲むように前記掘削孔を形成し、前記掘削孔の先端が前記杭の先端付近まで到達すると良い。
上記のように、杭の周囲を囲むように、かつ、掘削孔の先端が杭の先端付近まで到達するように掘削孔を予め形成しているため、その後、引抜き治具を回転圧入するときに、引抜き治具の回転圧入に伴う土壌の掘削痕を掘削孔に効率的に逃がすことができる。
その結果、引抜き治具と杭との間で掘削痕を挟んで生じる摩擦力を低減し、杭の損傷を一層抑制することができる。
このとき、前記掘削孔を形成する工程では、前記杭の周囲に前記掘削孔を複数形成し、前記杭を挟む位置に複数の前記掘削孔を配置すると良い。
上記構成により、引抜き治具を回転圧入するときに、引抜き治具の回転圧入に伴う土壌の掘削痕を掘削孔に一層効率的に逃がすことができる。
その結果、杭の損傷を一層抑制できる。
このとき、前記引抜き治具と共に前記杭を引き抜く工程では、前記引抜き治具を引き抜くときに、該引抜き治具の外表面に設けられた開口孔にスリング部材を掛け止めて吊り上げると良い。
上記構成により、例えば、杭打ち機等に接続された引抜き治具を引き上げることが出来ない場合には、引抜き治具の外表面に予め設けられた開口孔に、杭打ち機が備えるスリング部材を掛け止めて吊り上げることで、引抜き治具と共に杭を引き抜くことが一層確実なものとなる。
本発明の杭引抜き方法によれば、シンプルな構成で、地盤を損傷させることなく、かつ、地盤に埋設された構造物支持用の杭を損傷させることのない杭引抜き方法を実現することができる。
特に、構造物支持用の杭が柱状改良杭の場合であっても、杭を損傷させることなく引き抜くことが可能な杭引抜き方法を実現できる。
本実施形態に係る杭引抜き方法を説明する図であって、引抜き治具を用いて地盤に埋設された杭を引き抜く様子を示す図である。 引抜き治具を示す斜視図である。 引抜き治具を用いた杭引抜き方法を示す工程図である。 杭の周囲にオーガーで掘削孔を形成している状態を説明する図である。 杭の周囲に形成された掘削孔を説明する図である。 杭の周囲に形成された掘削孔を説明する平面図である。 杭の周囲に引抜き治具を回転圧入している状態を説明する図である。 引抜き治具と共に杭を引き抜いている状態を説明する図である。 図8の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る杭引抜き方法について、図1〜図9を参照しながら説明する。
本実施形態は、地盤から構造物支持用の杭を引き抜く方法であって、杭の周囲を囲むように掘削孔を形成する工程と、管状の引抜き治具を回転させながら、杭の軸方向に沿って杭を囲むようにして地盤に圧入する工程と、引抜き治具によって杭を保持した状態で、引抜き治具と共に杭を引き抜く工程と、を備えており、予め形成した掘削孔の先端が杭の先端付近まで到達していることを特徴とする杭引抜き方法の発明に関するものである。
本実施形態に係る杭引抜き方法は、図1に示すように、地盤に埋設された杭1の周囲を予め穿孔掘削した後、杭打ち機10に接続された引抜き治具20を用いて杭1を保持した状態で引き抜く方法である。
なお、杭1の周囲を予め穿孔掘削する工程では、杭打ち機10に図4に示すオーガドリル30を接続させて作業する。
杭1は、セメント系固化材から形成される柱状改良杭からなり、各種構造物を下方から支持するために、地盤補強用として地盤に複数埋設される基礎杭である。
詳しく言うと、杭1は、湿式柱状改良工法に基づいて形成される改良杭であって、セメント系固化材と水とを混合撹拌して形成したセメントミルクを、地盤に予め形成しておいた孔に注入し、地盤の土壌とセメントミルクとを混合撹拌することで形成されている。
なお、杭1は、湿式柱状改良工法に限定されることなく、乾式柱状改良工法に基づいて形成される柱状改良杭であっても良い。
また、杭1は、柱状改良杭に限定されることなく、鋼管杭工法に基づいて形成される鋼管杭であっても良いし、コンクリート杭又は木杭等であっても良い。
杭打ち機10は、図1に示すように、建設工事の基礎を造成するために用いられる建設機械であって、例えば、杭打ち機10に設けられた被接続部11にオーガドリル30を接続することで、地盤に杭1を埋設するための埋設穴を掘削形成したり、被接続部11に引抜き治具20を接続することで、地盤に埋設された杭1を引き抜いたりすることができる。
詳しく言うと、杭打ち機10の被接続部11には、回転駆動装置12が設けられており、回転駆動装置12の駆動力をオーガドリル30や、引抜き治具20に伝達することで、オーガドリル30や、引抜き治具20が軸を中心として回転可能な構成となっている。
引抜き治具20は、図1、図2に示すように、地盤に埋設された杭1を引き抜くための管状の工具からなり、略円筒状に形成された長尺な治具本体部21と、治具本体部21の長尺方向の先端側に形成され、地盤を掘削するための刃部22と、治具本体部21の長尺方向の末端側に形成され、杭打ち機10の被接続部11と接続される軸部23と、から主に構成されている。
また、引抜き治具20には、軸部23側から治具本体部21の外表面に沿って刃部22側まで延びて、刃部22側周辺から注水することが可能な注水パイプ24が取り付けられている。
引抜き治具20は、回転駆動装置12の駆動力によって軸を中心として回転することで、地盤を掘削することができる。
治具本体部21は、杭1の外径よりも広い内径を有し、治具本体部21の先端側から杭1を収容可能な構成となっている。
治具本体部21の外表面には、円周方向に所定の間隔を空けて略矩形状の開口孔21aが複数形成されており、また、各開口孔21aは、治具本体部21の長尺方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。
刃部22は、治具本体部21の外表面において円周方向に所定の間隔を空けて複数設けられており、治具本体部21の先端側から張り出すように形成されている。
軸部23は、略正六角柱形状からなる接続部であって、治具本体部21の末端側から凸状に張り出しており、杭打ち機10に設けられた凹状の被接続部11と接続されている。
注水パイプ24は、一端側が引抜き治具20の軸部23に接続され、軸部23を介して杭打ち機10に設けられた不図示の注水装置と連結されている。
注水パイプ24は、当該注水装置から流入される水を他端側に設けられた注水口25に流出する構成となっている。
上記構成により、杭打ち機10は、引抜き治具20の先端にある注水口25から水を注ぎながら、引抜き治具20を地盤に回転圧入することが可能となる。
オーガドリル30は、図4に示すように、地盤に掘削孔を形成するための工具であって、その長尺方向の先端側には螺旋状の刃部31が形成され、末端側には杭打ち機10の被接続部11と接続される不図示の接続部が形成されている。
オーガドリル30は、回転駆動装置12の駆動力によって軸を中心として回転することで、地盤に略円柱状の掘削孔40を形成することができる。
なお、オーガドリル30は、杭1の周囲に複数の掘削孔40を形成するほか、地盤に杭1を埋設するための埋設孔を形成するために用いることができる。
<引抜き治具20を用いた杭引抜き方法>
次に、杭打ち機10に接続された引抜き治具20、オーガドリル30を用いて、地盤に予め埋設された杭1を引き抜く方法について、図3〜図9に基づいて説明する。
図3は、杭引抜き方法を示す作業工程図である。
杭引抜き方法では、最初に、杭打ち機10に接続されたオーガドリル30を用いて地盤を穿孔掘削することで、杭1の周囲に掘削孔40を形成する作業工程(ST01)から始まる。
詳しく言うと、図4、図5に示すように、オーガドリル30を用いて掘削孔40の先端が杭1の先端付近まで到達するように穿孔掘削する。そして、杭1の周囲に掘削孔40を複数形成し、複数の掘削孔40が杭1を挟む位置に設けられる。
さらに詳しく言うと、図6に示すように、杭1の周囲を囲むように掘削孔40を複数形成し、複数の掘削孔40が周方向に所定の間隔を空けて設けられる。具体的には、上方から地盤を見たときに杭1を中心として、複数の掘削孔40が略正六角形の各頂点に相当する位置に設けられる。
次に、杭打ち機10に接続された引抜き治具20を回転させながら、杭1の軸方向に沿って杭1を囲むようにして地盤に圧入する工程(ST02)に進む。
詳しく言うと、図7に示すように、引抜き治具20の先端から水を注ぎながら、同時に軸を中心として回転することで引抜き治具20を地盤に回転圧入する。
このとき、引抜き治具20は、杭1の周囲に予め形成された各掘削孔40の略中央部分、又は杭1側寄りの部分を通過するようにして回転圧入される。
引抜き治具20は、その先端が杭1の先端付近に到達するまで回転圧入される。
次に、地盤に回転圧入された引抜き治具20によって杭1を保持する工程(ST03)に進む。
詳しく言うと、図7、図8に示すように、地盤に回転圧入された引抜き治具20と杭1との間で土壌の掘削痕を挟み込んだ状態となっており、引抜き治具20と杭1との間で掘削痕を介して摩擦抵抗力が生じている。当該摩擦抵抗力によって、引抜き治具20が杭1を保持する構成となっている。
次に、杭1が引抜き治具20によって保持された状態で、引抜き治具20と共に杭1を引き抜く工程(ST04)に進む。
詳しく言うと、図8に示すように、杭打ち機10に接続された引抜き治具20を逆回転させながら、杭1の軸方向に沿って引抜き治具と共に杭1を引き抜く。
そして、図3の作業工程を終了する。
上記ステップ01(ST01)のように、予め杭1の周囲に掘削孔40を形成しておくことで、その後、引抜き治具20を地盤に回転圧入するときに、引抜き治具20の回転圧入に伴う土壌の掘削痕を掘削孔40に逃がすことができる。
すなわち、余剰の掘削痕を掘削孔40に逃がすことで、引抜き治具20と杭1との間で掘削痕を挟んで生じる摩擦力を低減し、当該摩擦力によって杭が損傷してしまうことを抑制することができる。
また、上記ステップ01では、図4〜図6に示すように、オーガドリル30を用いて掘削孔40の先端が杭1の先端付近まで到達するように穿孔掘削し、かつ、杭1の周囲を囲むように掘削孔40を等間隔で形成している。そのため、引抜き治具20を回転圧入するときに、引抜き治具20の回転圧入に伴う土壌の掘削痕を掘削孔40に効率的に逃がすことができる。
また、上記ステップ02では、図7に示すように、引抜き治具20の先端から水を注ぎながら、引抜き治具20を地盤に回転圧入している。そのため、地盤の土壌を注水によって比較的柔らかい状態に保ちながら、引抜き治具20を回転圧入することができるため、引抜き治具20や杭1に過剰な負荷がかかることなく、杭引抜き作業を効率的に進めることができる。
また、上記ステップ02では、引抜き治具20を地盤に回転圧入するときに、引抜き治具20の外表面に設けられた開口孔21aを利用して、引抜き治具20と杭1との間に挟まった掘削痕を掘削孔40に逃がしている。そのため、引抜き治具20と杭1との間で余剰な掘削痕が挟まって生じる摩擦力を低減し、当該摩擦力によって杭1が損傷してしまうことを抑制できる。
また、上記ステップ03では、図8に示すように、地盤に回転圧入された引抜き治具20と杭1との間で所定量の掘削痕を挟み込んだ状態となっている。このとき、上述したように余剰の掘削痕を掘削孔40に逃がして、引抜き治具20と杭1との間に介在する掘削痕を調整することで、引抜き治具20と杭1との間で生じる摩擦力を調整できる。
そのため、当該摩擦力を調整することで、杭1を損傷してしまうことなく引抜き治具20が杭1を保持することができる。
また、上記ステップ04において、杭打ち機10に接続された引抜き治具20を引き上げることができない場合には、図9に示すように、引抜き治具20を逆回転させながら引き抜くと同時に、引抜き治具20の外表面に設けられた開口孔21aにスリング部材50を掛け止めて吊り上げると良い。
スリング部材50は、杭打ち機10に設けられた不図示のウインチ装置に一端側が巻き付けられており、ウインチ装置の回転駆動によって他端側に掛け止めされた引抜き治具20を吊り上げることが可能となっている。
なお、スリング部材は、ポリエステル製の長尺なロープスリングのほか、ナイロン製のベルトスリング等であっても良い。
上記構成により、引抜き治具20と共に杭1を引き抜くことが一層確実なものとなる。
<その他の実施形態>
上記実施形態の杭引抜き方法では、図4、図5に示すように、オーガドリル30を用いて掘削孔40の先端が杭1の先端付近まで到達するように穿孔掘削しているが、例えば、掘削孔40の先端が杭1の軸方向における中央部分よりも深い位置まで到達していれば良い。
また、上記実施形態では、図6に示すように、杭1の周囲を囲むように掘削孔40を複数形成しているが、例えば、杭1の周囲において杭1を挟む位置に少なくとも2本以上の掘削孔40が形成されていれば良い。
上記実施形態では、主として本発明に係る杭引抜き方法に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 杭
10 杭打ち機
11 被接続部
12 回転駆動装置
20 引抜き治具
21 治具本体部
21a 開口孔
22 刃部
23 軸部
24 注水パイプ
25 注水口
30 オーガドリル
31 刃部
40 掘削孔
50 スリング部材

Claims (6)

  1. 地盤に埋設された構造物支持用の杭を引き抜くための杭引抜き方法であって、
    前記地盤を掘削して前記杭の周囲に、前記杭の軸方向における中央部分よりも深い位置まで到達する掘削孔を形成する工程と、
    前記掘削孔を形成した後に、前記杭の外径よりも広い内径を有する管状の引抜き治具を回転させながら、前記杭の軸方向に沿って該杭を囲むようにして前記地盤に圧入する工程と、
    前記地盤に圧入された前記引抜き治具によって前記杭を保持する工程と、
    前記杭が保持された状態で、前記引抜き治具と共に前記杭を引き抜く工程と、を備えることを特徴とする杭引抜き方法。
  2. 前記杭は、セメント系固化剤から形成される柱状改良杭からなることを特徴とする請求項1に記載の杭引抜き方法。
  3. 前記引抜き治具を前記地盤に圧入する工程では、
    前記引抜き治具の先端から液体を注ぎながら、前記引抜き治具を前記地盤に回転圧入することを特徴とする請求項1又は2に記載の杭引抜き方法。
  4. 前記掘削孔を形成する工程では、
    前記杭の周囲を囲むように前記掘削孔を形成し、
    前記掘削孔の先端が前記杭の先端付近まで到達することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の杭引抜き方法。
  5. 前記掘削孔を形成する工程では、
    前記杭の周囲に前記掘削孔を複数形成し、
    前記杭を挟む位置に複数の前記掘削孔を配置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の杭引抜き方法。
  6. 前記引抜き治具と共に前記杭を引き抜く工程では、
    前記引抜き治具を引き抜くときに、該引抜き治具の外表面に設けられた開口孔にスリング部材を掛け止めて吊り上げることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の杭引抜き方法。
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