JP6318114B2 - 藻類由来成分含有飲食物 - Google Patents

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Description

本発明は、藻類由来の成分を含有する飲食物に関し、更に詳細には、糖質として、ブドウ糖を使用せず、果糖を配合することによって藻類由来の成分特有の不快臭が抑制された飲食物に関する。
生理活性効果等を有する機能性成分等、健康にとって有効な成分が藻類中に含まれていることはよく知られており、現在広く利用されている。しかしながら、藻類にはこれ特有の不快臭と表現されるような風味を持つものがあり、藻類から得られる成分を飲食物として利用する場合、その除去やマスキングが必要となる場合があった。
例えば、アスタキサンチンは、カロテノイドの一種で、そのものの有する強力な抗酸化作用による、抗疲労作用、抗炎症作用、美肌作用等の効果を発揮するため、一般的に健康食品や美容食品によく使用されているが、現在では、このアスタキサンチンとして藻類由来のもの、特にヘマトコッカス属に属する淡水性単細胞藻から抽出されるものが主に使用されている。
しかしながら、アスタキサンチンは、上記したように主に藻類由来であるため、飲食物に一定以上添加すると、海苔のような独特の不快臭が発生し、飲食物自体の香りや風味に影響を及ぼす問題があった。
一方、ドコサヘキサエン酸は、多価不飽和脂肪酸の一種で、例えば、血小板凝集抑制作用、血中中性脂質低下作用、記憶学習能改善作用、アレルギーの改善作用等の種々の生理活性を発現することが知られている。このものも、藻類由来のものとしては、例えばシゾキトリウム属に属する微細藻類から抽出したものが使用されており、やはり藻類独特の不快臭が発生し、飲食物自体の香りや風味に影響を及ぼす問題があった。
上記のような藻類由来の成分は、種々の効果を有するため、なるべく多くの量を飲食物中に配合したいという要望がある。そして、このためには、これら藻類由来成分の含有量を多くした場合の不快臭を抑制することが強く求められている。
これまで、藻類由来アスタキサンチンを含有する飲食物に、糖質として果糖ブドウ糖液糖が添加されたものが報告されているが、果糖ブドウ糖液糖を添加した場合には、不快臭が依然として残るため、更に不快臭の発生を抑制する必要があった(特許文献1)。
特開2008−174537号公報
従って、本発明の課題は、アスタキサンチン、ドコサヘキサエン酸等の藻類由来の成分を含有する飲食物での、藻類由来成分特有の不快臭の発生を抑制すること及び風味を改善する手段を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、藻類由来の成分を配合する飲食物の不快臭を低減させるべく、その組成に関し鋭意研究した結果、藻類由来の成分を配合した飲食物中に、果糖を添加することで、藻類由来成分特有の不快臭の発生を顕著に抑制でき、風味も良好になることを見出した。
また更に、藻類由来成分と果糖を配合した飲食物中にブドウ糖を添加すると、その配合により不快臭が増強されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、藻類由来の成分と果糖を含有し、実質的にブドウ糖を含有しないことを特徴とする藻類由来成分含有飲食物である。
また、本発明は、更に酸味料を含有する上記の飲食物である。
更に本発明は、藻類由来の成分を含有する飲食物に果糖を配合し、実質的にブドウ糖を配合しないことを特徴とする藻類由来成分含有飲食物の不快臭の抑制方法である。
本発明によれば、藻類由来の成分に特有の不快臭は、糖質として果糖、あるいはこれと酸味料の組合せにより抑制され、さらに飲食物としての風味も良好なものとなる。
従って、本発明の飲食物によれば、飲食物としての風味等を損なうことなく、十分な機能性を有する量の藻類由来成分を配合することが可能となる。
本明細書中において、藻類とは、酸素を発生する光合成を行う生物の中からコケ植物、シダ植物、および種子植物を除いた残りのすべてを指し、具体的には褐藻類、紅藻類、藍藻類、ケイ藻類等を指す。
また、本明細書中において、保健機能成分とは、経口的に摂取することで生理活性効果等の機能性が期待され、身体の健康維持や増進に役立つ成分を意味し、具体的には、アスタキサンチン等のカロテノイド、ドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸などの油脂、多糖類等が挙げられる。このような藻類由来の成分の中でも、アスタキサンチンやドコサヘキサエン酸が特に好ましく、これらの成分は1種または2種以上含まれていてもよい。
本明細書中において、藻類由来の成分の不快臭とは、藻類に独特の磯臭さやえぐみを指し、以下、海藻臭と表現することがある。藻類由来の成分は精製工程で取り除けない夾雑物等が残り、このような海藻臭が感じられる。
更に本発明の飲食物は、成分として藻類由来成分と、糖質として果糖を含有するものであり、糖質としてのブドウ糖を実質的に含有しないものである。
本発明の飲食物に用いられる藻類由来成分の例としては、藻類由来のアスタキサンチン、特にヘマトコッカス属に属する淡水性単細胞藻から得られるアスタキサンチンを挙げることができる。この藻類由来のアスタキサンチンは、例えば、特許文献特開2002−218994に記載のような抽出方法により得ることができる。また、アスタキサンチン抽出物をそのまま使用することもできるが、乳化製剤、オイル製剤、乾燥粉末製剤など加工された製剤も使用することができ、このような製剤としては、市販品であるアスタキサンチン製剤、例えばサンアクティブ(太陽化学株式会社)やアスタレッド(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社)などが挙げられる。
本発明の飲食物において、藻類由来成分としてアスタキサンチンを利用する場合、その含有量は0.003質量%(以下、単に「%」という)以上が好ましく、0.003〜1%がさらに好ましく、特に好ましくは0.003〜0.5%である。アスタキサンチンの含有量が、0.003%未満であるとアスタキサンチン由来の不快臭はないが、十分なアスタキサンチンの効果を得ることができない場合があり、1%より多い場合には、粘度が上昇してしまい、飲食用には不向きである。また、製剤に一般的に含まれる乳化剤等の安定剤の味が強くなりすぎるため、飲食物の風味レベルの低下が懸念される。
また、本発明の飲食物に用いられる藻類由来成分の別の例としては、藻類由来のドコサヘキサエン酸、特にシゾキトリウム属に属する微細藻類から抽出したドコサヘキサエン酸を挙げることができる。この藻類由来のドコサヘキサエン酸は、例えば、藻体を乾燥させ、有機溶媒によって抽出処理を行うことにより得ることができるものであり、市販もされているものでもある。
本発明の飲食物において、藻類由来成分としてドコサヘキサエン酸を利用する場合、その含有量は0.001%以上が好ましく、0.001〜0.2%がさらに好ましく、特に好ましくは0.001〜0.02%である。ドコサヘキサエン酸の含有量が0.001%未満であると藻類由来の不快臭はないが、十分なドコサヘキサエン酸の効果を得ることができない場合があり、0.2%より多い場合には、製剤中に、一般的に含まれる乳化剤等の安定剤の味が強くなりすぎるため、飲食物の風味レベルの低下が懸念される。
本発明の飲食物において、藻類由来成分と組み合わせる果糖は、特に限定されず、トウモロコシやジャガイモ、サツマイモ等の由来のものであってもよい。本発明の飲食物において、果糖の含量は、藻類由来成分を含有する飲食物に対して4〜15%が好ましく、さらに好ましくは6〜15%であり、特に好ましくは、8〜14%である。藻類由来成分を含有する飲食物に対して果糖の含有量が4%未満であると、不快臭抑制効果が十分に得られない場合があり、また、15%より多い場合には、糖度が高くなりすぎて、飲食物自体の風味に影響を与えてしまう可能性がある。
また、飲食物中に含まれる藻類由来成分と果糖は、質量比を1:4〜5000とすることが好ましく、更に好ましくは1:800〜3200、特に好ましくは1:1200〜3000である。
なお、前記したように、糖質であるブドウ糖、例えば果糖ブドウ糖液糖を配合すると、藻類由来成分の不快臭は抑制されず、逆に増強される傾向があるので、本発明の飲食品はブドウ糖を実質的に含有しないこと、例えば、含有するにしても2%以下であることが必要であり、1%以下であることが好ましく、0.05%以下であることがさらに好ましい。なお、ブドウ糖含量が上記範囲であれば、糖質として果糖を含む果汁等を使用することもできる。
また、本発明の飲食物には、更に酸味料を含有させることが好ましい。これにより更に藻類由来成分特有の不快臭が抑制され、また風味のよい飲食物となる。
ここで使用される酸味料としては、飲食物に通常用いることのできる酸味料であれば特に限定されず、例えば、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。これらの酸味料は1種または2種以上使用することができる。このうち、不快臭の抑制効果が強いことから、クエン酸またはアスコルビン酸を使用することが好ましく、更に、これら2種を混合して用いると特に好ましい。
本発明の飲食物において、酸味料の含有量は、クエン酸相当酸度として0.2%以上とすることが好ましく、0.2〜1%とすることがより好ましく、0.2〜0.6%とすることがさらに好ましく、0.35〜0.55%が特に好ましい。酸味料の含有量がクエン酸相当酸度として0.2%未満であると、めりはりがなく清涼感のない風味であり、また、1%より多い場合には、酸味が強く飲みにくいため、飲食物自体の風味に影響を与えてしまう可能性がある。なお、クエン酸相当酸度とは、飲料中に含まれる全ての酸をクエン酸と仮定した場合のクエン酸の質量パーセント濃度を指し、特許文献特開2012−60893に記載されたように飲料10gを0.1規定の水酸化ナトリウムを用いてpH=8となるまで滴定し、その滴定量から算出することができる。なお、アスコルビン酸を単独で使用する場合は、アスコルビン酸を0.55〜2.75%(クエン酸相当酸度0.2〜1%)使用することが好ましい。
更にまた、本発明の飲食物においては、クエン酸塩を配合することもできる。このクエン酸塩は、前記酸味料の酸味を抑え、飲食物にマイルド感を与えるものである。なお、クエン酸塩は上記酸味料には含まれない。使用可能なクエン酸塩の例としては、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム等が挙げられ、クエン酸ナトリウムが特に好ましい。
本発明の飲食物においては、さらにアセロラフレーバー、ザクロフレーバー、チェリーフレーバー及びストロベリーフレーバーよりなる群から選ばれる香料を含有することにより、より風味が良い飲食物とすることが可能である。香料は、1種又は2種以上混合して使用してもよい。また、上記香料の中でも、特にアセロラフレーバーが好ましい。香料の飲食物中の濃度は、0.01〜0.2%が好ましく、0.05〜0.18%がより好ましい。このような範囲であれば、良好な風味の飲食物が得られる。
本発明の飲食物は基本的に上記した成分により構成されるが、必要により本発明の効果を損なわない範囲で、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンE等のビタミン類、酸化防止剤、安息香酸ナトリウム等の保存剤、増粘剤、乳化剤、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛、鉄、マンガン、銅等のミネラル類、高甘味度甘味料等の果糖およびブドウ糖以外の甘味料、ハトムギエキス等の植物抽出物、グルタミン酸ナトリウム、リジン塩酸塩、カルニチン、シトルリン、アルギニン、オルニチン等のアミノ酸やその塩、グルタチオン等のペプチド、コラーゲン等のタンパク質、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等のグリコサミノグリカン、セラミド等のスフィンゴ脂質、イソフラボン、レスベラトロール等のポリフェノール類等を配合することができる。
本発明飲食物の製造方法の好ましい一態様としては、以下の方法が挙げられる。まず、精製水に、藻類由来成分、果糖および必要に応じて酸味料等や任意成分を添加し、撹拌する。次いで、これをプレートヒーター等を用いて90〜140℃で3〜60秒間殺菌し、容器に充填することにより製造することができる。
斯くして得られる本発明の飲食物は、藻類由来成分を含有しているにも関わらず、藻類由来成分特有の不快臭が抑制されたものである。従って、本発明の飲食物は、特に限定されず、飲料としては、スポーツ飲料、炭酸飲料、茶系飲料、乳性飲料、清涼飲料、乳飲料、発酵乳飲料、野菜飲料、果汁混合野菜飲料等とすることができる。これらの飲料の中でも特に、スポーツ飲料、茶系飲料、清涼飲料が好ましい。また、食料品としては、ゼリー、プリン、ヨーグルト、生クリーム、液状スープ、マヨネーズ、ドレッシングなど液状及び半固形状の食料品が挙げられる。
以下、本発明を実施例及び参考例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。
参 考 例 1
アスタキサンチンの海藻臭及び風味の試験:
表1に記載のように、アスタキサンチン製剤(サンアクティブ;ヘマトコッカス属由来)を水に希釈し、種々の濃度のアスタキサンチン水溶液を得た。下記の評価基準にしたがって、アスタキサンチン水溶液の海藻臭及び風味を評価した。結果を併せて表1に示す。
Figure 0006318114
<海藻臭評価基準>
1:海藻臭が全く無い
2:海藻臭がほとんど感じられない
3:海藻臭が若干感じられるが、許容範囲内である
4:海藻臭が感じられる
5:海藻臭が非常に感じられる
<風味評価基準>
◎:とても風味が良い
○:風味が良い
△:どちらでもない
×:風味が悪い
以上の結果より、アスタキサンチンの含有量が0.003%以上の場合、海藻臭が強く、風味が悪くなることが分かった。したがって、以下の実施例で説明するように、本発明では、アスタキサンチンの含有量が0.003%以上の場合において、不快臭の抑制や風味の改善に効果を有するものである。
実 施 例 1
糖質の比較試験(1):
以下の表2に記載のように、参考例1で用いたアスタキサンチン製剤0.488%(アスタキサンチン0.00488%に相当)及びその他の原料を全て精製水に溶解し、90℃に加熱して5秒間殺菌した。次いで、これをペットボトルに充填した後、冷却してアスタキサンチン含有飲料を得た。この飲料を上記の判定基準と同様に、海藻臭を評価した。結果を併せて表2に示す。
Figure 0006318114
以上の結果より、糖質として果糖を使用すると、アスタキサンチンの海藻臭が抑制されることが分かった。また、果糖が4.5%以上で海藻臭を十分に抑制できることが確認された。発明品と比較品1(ブドウ糖を4.3%含む)および比較品2(ブドウ糖を6.15%含む)より、ブドウ糖を含有することによって、果糖が含まれていた場合でも海藻臭が増強されるため、糖質としてブドウ糖を含有すべきではないことが分かった。
実 施 例 2
酸味料の試験:
以下の表3に記載のように、アスタキサンチン製剤0.488%(アスタキサンチン0.00488%に相当)及びその他の原料を全て精製水に溶解し、90℃に加熱して5秒間殺菌した。次いで、これをペットボトルに充填した後、冷却してアスタキサンチン含有飲料を得た。この飲料を上記の判定基準と同様に、風味と海藻臭を評価した。結果を併せて表3に示す。
Figure 0006318114
発明品3〜5及び発明品8から、特に、クエン酸とアルコルビン酸が海藻臭を抑制するため、酸味料としては、これらが好ましいことが分かった。また、発明品6〜発明品12では、何れも海藻臭が全くないため、クエン酸は0.2%以上で使用することが好ましいことが分かった。また、風味の面からクエン酸は0.38〜0.51%で使用すると更に好ましいことが確認された。さらに、発明品13及び発明品14より、クエン酸ナトリウムを併用すると、風味がとても良く、また、海藻臭も全くないため、より好ましいことが分かった。これは、クエン酸ナトリウムを併用することにより、酸味がよりマイルドになるからである。
実 施 例 3
果糖配合量の試験:
以下の表4に記載のように、アスタキサンチン製剤0.488%(アスタキサンチン0.00488%に相当)及びその他の原料を全て精製水に溶解し、90℃に加熱して5秒間殺菌した。次いで、これをペットボトルに充填した後、冷却してアスタキサンチン含有飲料を得た。この飲料を上記の判定基準と同様に、風味と海藻臭を評価した。結果を併せて表4に示す。
Figure 0006318114
発明品15〜発明品24より、果糖の配合量が4〜15%のときに海藻臭が抑制されることが確認された。さらに、果糖の含有量が6〜15%の場合、海藻臭が全くないため、好ましいことが分かった。さらに、発明品19〜発明品23より、果糖の含有量が8〜14%の場合、飲料の風味も良く、海藻臭が全くないため、特に好ましいことが分かった。また、飲食物中に含まれるアスタキサンチンと果糖は、質量比1:820〜3125で効果が確認され、特に1:1230〜2869で海藻臭が全くなくなることが確認された。
実 施 例 4
香料添加による風味の検討:
以下の表5に記載のように、発明品8に香料をそれぞれ0.1%を添加して飲料を調製した。各飲料について、下記の評価基準にしたがって、各飲料の風味を3段階で評価した。結果を表5に併せて示す。
Figure 0006318114
<風味評価基準>
+++:アスタキサンチンの風味と合い、とても風味が良い
++ :アスタキサンチンの風味と合い、風味が良い
+ :どちらでもない
アセロラ、ザクロ、チェリー、ストロベリーの香料はアスタキサンチンの風味と相性がよく、飲みやすい飲料となった。また、特にアセロラは、アスタキサンチンや果糖の風味と相性がよく、非常に飲みやすい飲料となった。一方、パッションフルーツの香料は、発明品8と比較して、風味はあまり向上しなかった。
実 施 例 5
糖質の比較試験(2):
以下の表6に記載のように、シゾキトリウム属由来のドコサヘキサエン酸及びその他の原料を全て精製水に溶解し、ドコサヘキサエン酸含有飲料を得た。この飲料を上記の判定基準と同様に、海藻臭を評価した。結果を併せて表6に示す。
Figure 0006318114
以上の結果より、糖質として果糖を使用することで、藻類由来のドコサヘキサエン酸の海藻臭が抑制されることが分かった。また、実施例1と同様に、ブドウ糖を含有することによって、果糖が含まれていた場合でも海藻臭が増強されるため、糖質としてブドウ糖を含有すべきではないことが分かった。
実 施 例 6
アスタキサンチン含有飲料の調製:
下記の表7の処方により飲料を調製し、海藻臭のない良好な風味の飲料を得た。
Figure 0006318114
実 施 例 7
アスタキサンチンおよびドコサヘキサエン酸含有飲料の調製:
下記の表8の処方により飲料を調製し、海藻臭のない良好な風味の飲料を得た。
Figure 0006318114
本発明の飲食物は、藻類由来成分に特有の不快臭の発生を抑制することができ、また風味も改善することができる。
従って、本発明の飲食物は、藻類由来の成分を機能成分として十分な量で配合することができ、これら成分を摂取することのできる飲食物として、飲料、健康食品の分野において有利に利用できるものである。

以 上

Claims (12)

  1. 藻類由来の成分と、4〜15質量%の果糖を含有し、ブドウ糖の含有量が2質量%以下の藻類由来成分含有飲食物であって、藻類由来成分がアスタキサンチンである場合は、その含有量が0.003〜1質量%、藻類由来の成分がドコサヘキサエン酸である場合は、その含有量が0.001〜0.2質量%であることを特徴とする藻類由来成分含有飲食物。
  2. アスタキサンチンがヘマトコッカス属由来のものである請求項1に記載の藻類由来成分含有飲食物。
  3. ドコサヘキサエン酸がシゾキトリウム属由来のものである請求項1に記載の藻類由来成分含有飲食物。
  4. 更に、酸味料を含有する請求項1ないし3の何れかの項に記載の藻類由来成分含有飲食物。
  5. 酸味料が、クエン酸および/またはアスコルビン酸であり、その含有量が、クエン酸相当酸度で0.2〜1質量%である請求項4に記載の藻類由来成分含有飲食物。
  6. 更に、クエン酸塩を含有する請求項4または5に記載の藻類由来成分含有飲食物。
  7. 更に、アセロラフレーバー、ザクロフレーバー、チェリーフレーバー及びストロベリーフレーバーよりなる群から選ばれる香料を含有する請求項1ないし6の何れかの項に記載の藻類由来成分含有飲食物。
  8. 藻類由来の成分としてアスタキサンチンおよび/またはドコサヘキサエン酸を含有し、ブドウ糖の配合量が2質量%以下の飲食物に、果糖を配合することを特徴とする藻類由来成分含有飲食物の不快臭の抑制方法。
  9. 藻類由来の成分がアスタキサンチンであり、その配合量が飲食物に対して0.003〜1質量%である請求項8記載の藻類由来成分含有飲食物の不快臭の抑制方法。
  10. 藻類由来の成分がドコサヘキサエン酸であり、その配合量が飲食物に対して0.001〜0.2質量%である請求項8記載の藻類由来成分含有飲食物の不快臭の抑制方法。
  11. 更に酸味料を配合する、請求項8ないし10の何れかの項に記載の藻類由来成分含有飲食物の不快臭の抑制方法。
  12. 酸味料が、クエン酸および/またはアスコルビン酸であり、その配合量が、クエン酸相当酸度で0.2〜1質量%である請求項11に記載の藻類由来成分含有飲食物の不快臭の抑制方法。
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