JP2015196827A - 多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤 - Google Patents

多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2015196827A
JP2015196827A JP2014077134A JP2014077134A JP2015196827A JP 2015196827 A JP2015196827 A JP 2015196827A JP 2014077134 A JP2014077134 A JP 2014077134A JP 2014077134 A JP2014077134 A JP 2014077134A JP 2015196827 A JP2015196827 A JP 2015196827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
polyunsaturated fatty
oil
fat
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014077134A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6393501B2 (ja
Inventor
勇輝 笠間
Yuki Kasama
勇輝 笠間
悦子 冨永
Etsuko Tominaga
悦子 冨永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Kagaku KK filed Critical Taiyo Kagaku KK
Priority to JP2014077134A priority Critical patent/JP6393501B2/ja
Priority to EP14851739.4A priority patent/EP3056090A4/en
Priority to CN201480055710.2A priority patent/CN105658073A/zh
Priority to KR1020167011817A priority patent/KR101948398B1/ko
Priority to PCT/JP2014/076767 priority patent/WO2015053252A1/ja
Priority to US15/027,919 priority patent/US11382980B2/en
Publication of JP2015196827A publication Critical patent/JP2015196827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6393501B2 publication Critical patent/JP6393501B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Seasonings (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

【課題】多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味を長期間改善し得る風味改善剤、該風味改善剤を含有する組成物、該風味改善剤又は組成物を含有する飲食品、医薬組成物、あるいは化粧料、ならびに、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善方法を提供すること。【解決手段】塩基性ペプチド、好ましくはポリリジン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、ヒストン、及びプロタミンからなる群より選ばれる1種以上を含有してなる、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤、ならびに、多価不飽和脂肪酸を含む油脂と前記塩基性ペプチドを含有してなる、多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤に関する。より詳しくは、多価不飽和脂肪酸を含む油脂の風味改善剤、該風味改善剤を含有する組成物、該風味改善剤又は組成物を含有する飲食品、医薬組成物、あるいは化粧料、ならびに、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善方法に関する。
魚油中に含まれる多価不飽和脂肪酸、なかでもドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)は血中中性脂質の低下作用、血圧コントロール作用、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、認知症の予防、抗炎症作用、学習機能向上といった生理活性作用を有する物質である。また、植物種子由来の油脂や乳製品等に含まれるリノール酸のうち、共役リノール酸は体脂肪低減作用、抗疲労作用、筋力増強、動脈硬化抑制、アレルギー症状の改善といった生理活性作用を有する物質である。この多価不飽和脂肪酸は生体内でほとんど生合成できないため、必須脂肪酸として体外から取り入れる必要がある。
一方で、これらの多価不飽和脂肪酸を様々な加工食品に添加して摂取しようとするものの、時間の経過と共に酸化されて不快な味や風味を生じるようになる。この不快な味や風味はいわゆる戻り臭(オフフレーバー)と言われており、戻り臭の発生を抑制して風味を改善するために種々の検討が行われている。
例えば、従来、単独で酸化防止剤や抑臭剤として用いられていた化合物を組み合わせる検討が行われ、特許文献1には、茶抽出物1〜20重量%、δ−トコフェロールを特定量で含むトコフェロール80〜98.9重量%、アスコルビン酸及び/又はその脂肪酸エステル0.1〜5重量%を組み合わせた魚油戻り臭抑制剤が、特許文献2には、トコフェロール、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル、及び茶抽出物を組み合わせたDHAの酸化防止剤が開示されている。これらの文献には、さらに乳化剤を組み合わせて、各成分を乳化ないし分散させることも記載されている。
また、特許文献3には、L−アスコルビン酸エステルをDHA等の多価不飽和脂肪酸含有油脂に100〜2000ppm含有させることで、油脂の戻り臭を抑制できると記載されている。その際、該L−アスコルビン酸エステルがステアリン酸又はパルミチン酸のエステルである場合には、トコフェロールを20〜200ppm及び/又はレシチンを0.01〜2%さらに含有させることも開示されている。特許文献4には、δ−トコフェロールを1600ppm以上含有させることで多価不飽和脂肪酸含有油脂の戻り臭を抑制できることが開示されており、そこにL−アスコルビン酸エステルを100ppm以上添加して効果を高めることも記載されている。
一方、特許文献5には、組成物全体として、酸化に対して安定であり、臭気の発生がなく、長期間の保存が可能なものとなるよう、DHAやEPAを含有する天然油と、該天然油を乳化し得る成分としてHLB10以上のポリグリセリン脂肪酸エステル(脂肪酸の炭素数12〜20)単独あるいはこれとショ糖脂肪酸エステル(脂肪酸の炭素数12〜20)及び/又はレシチンとの混合物と、酸化防止剤と、多価アルコールもしくは含水多価アルコールの親水性媒体とを組み合わせた乳化組成物が開示されている。ここでは、酸化防止剤としては、アスコルビン酸類、カテキン類が好適例として挙げられている。また、特許文献6には、魚油などに、ポリアルコール系の乳化剤の中でも特にモノグリセライドを添加することにより、油脂の酸化安定性を格段に向上することができると記載されている。
さらに、特許文献7には、魚油を減圧下で合成吸着剤、イオン交換樹脂等と接触させて脱臭、脱色を効率よく行う精製方法が開示されている。また、特許文献8には、脂肪乳剤を糖、アミノ酸、電解質及びビタミン類等の注射剤と混合する際に、ビタミンB類を存在させることで乳化状態を安定化させる方法が開示されており、脂肪乳剤としては植物油や魚油が例示されている。
このように、従来の酸化防止剤や抑臭剤を用いて、魚油などの多価不飽和脂肪酸含有油脂の戻り臭を抑制したり、安定な乳化状態とする技術が多数報告されている。
ところで、特許文献9には、特定の塩基性アミノ酸又はその塩を、ノネナール、ヘキセナール、ノナジエナール等の不飽和アルデヒド類と反応させてイミン化合物を形成して不揮発化することで、悪臭を低減できることが開示されている。
また、特許文献10には、魚油等の食用油にアミノ酸と吸着剤とを接触させて、好ましくない味や臭いの原因となるアルデヒドを油中から除去する方法が開示されている。アミノ酸としてはリジン、システイン、アルギニンが挙げられており、該アミノ酸とアルデヒドが反応し、反応物が吸着剤により除去されると記載されている。特許文献11には、油にアミノ酸を接触させて、アニシジン価を低減する方法が開示されている。
特開平5−287294号公報 特開平9−111237号公報 特開平5−140584号公報 特開平9−263784号公報 特開平7−227227号公報 特開平10−140178号公報 特開平8−302382号公報 特開2008−290968号公報 特開2011−156227号公報 特表2013−521004号公報 WO2007/075632号パンフレット
しかしながら、従来提案された技術はそれなりの成果はあるものの、長期保存によって戻り臭が発生するなど必ずしも満足できるものではなく、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味を改善する素材の開発が求められている。
本発明は、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味を長期間改善し得る風味改善剤、該風味改善剤を含有する組成物、該風味改善剤又は組成物を含有する飲食品、医薬組成物、あるいは化粧料、ならびに、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善方法を提供することを課題とする。
本発明は、下記〔1〕〜〔9〕に関する。
〔1〕 塩基性ペプチドを含有してなる、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤。
〔2〕 多価不飽和脂肪酸を含む油脂と塩基性ペプチドを含有してなる、多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物。
〔3〕 前記〔2〕記載の油脂組成物を含有してなる飲食品。
〔4〕 前記〔2〕記載の油脂組成物を含有してなる医薬組成物。
〔5〕 前記〔2〕記載の油脂組成物を含有してなる化粧料。
〔6〕 多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する飲食品に、塩基性ペプチドを配合してなる飲食品。
〔7〕 多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する医薬組成物に、塩基性ペプチドを配合してなる医薬組成物。
〔8〕 多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する化粧料に、塩基性ペプチドを配合してなる化粧料。
〔9〕 炭素数が18以上で二重結合を2個以上有する多価不飽和脂肪酸を含む油脂に、塩基性ペプチドを含有させることを特徴とする、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味を改善させる方法。
本発明の多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤は、多価不飽和脂肪酸含有油脂からの不快な味及び風味の発生を長期間に亘って抑制することができるという優れた効果を奏するものである。
本発明の多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤は、塩基性ペプチドを含有することを特徴とする。なお、以降において、本発明の多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤のことを、単に本発明の風味改善剤と記載することもある。
多価不飽和脂肪酸、なかでもドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、リノール酸(なかでも共役リノール酸)は優れた生理活性作用を有しながらも、時間の経過と共に酸化されて不快な味や風味、いわゆる戻り臭(オフフレーバー)を生じる。この戻り臭は、その成分や発生機構が複雑であることから、その抑制メカニズムが未だ十分解明されていない。しかしながら、本発明では、驚くべきことに、多価不飽和脂肪酸含有油脂に、塩基性ペプチドを混ぜ合わせたところ、戻り臭の発生が長期間に亘って抑制されることが判明した。その詳細なメカニズムは定かではないが、前記多価不飽和脂肪酸含有油脂から発生する悪臭成分の末端カルボニル基と塩基性ペプチドのアミノ基とが反応してイミン化合物が形成され高分子化されることにより、悪臭成分が不揮発化されると推定される。
本発明における塩基性ペプチドとしては、構成アミノ酸に塩基性アミノ酸を含む等電点が生理的条件よりアルカリ側にあるペプチドをいう。塩基性アミノ酸としては、前記アミノ酸が挙げられ、好ましくは、リジン、アルギニン、及びヒスチジンからなる群より選ばれる1種以上を含む。ペプチドの重合度は通常2個以上、好ましくは5個以上であり、好ましくは200個以下、より好ましくは100個以下、さらに好ましくは60個以下である。好適な塩基性ペプチドとしては、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、ヒストン、及びプロタミンが挙げられる。
塩基性ペプチドは、公知の方法に従って合成したものを用いてもよく、市販品を用いることができる。
本発明においては、塩基性ペプチドを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよく、本発明の効果を損なわない範囲内で、他のペプチドやアミノ酸と組み合わせて用いることができる。
本発明の風味改善剤は塩基性ペプチドを含有するのであれば、その他の成分は特に限定されない。本発明の風味改善剤における塩基性ペプチドの含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1.0重量%以上、さらに好ましくは実質的に100重量%であることから、本発明の風味改善剤は、塩基性ペプチドからなるものであってもよい。
本発明の風味改善剤は、多価不飽和脂肪酸含有油脂からの不快な味及び風味の発生を長期間に亘って抑制することができることから、本発明ではさらに、本発明の風味改善剤を含有する多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物を提供する。
本発明の多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸含有油脂と本発明の風味改善剤を含有するのであれば特に限定はない。なお、以降において、本発明の多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物のことを、単に本発明の油脂組成物と記載することもある。
多価不飽和脂肪酸含有油脂とは、多価不飽和脂肪酸を含む油脂のことであり、多価不飽和脂肪酸を含むのであれば特に限定されない。本発明における多価不飽和脂肪酸とは、炭素数18以上で分子内に二重結合を2個以上有する脂肪酸又はこれを構成成分とする化合物を総称するものであり、その二重結合の位置によりn−3系とn−6系に大別される。n−3系脂肪酸としては、α−リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ドコサペンタエン酸(DPA)が、n−6系の脂肪酸としてはリノール酸、γ−リノレン酸、アラキドン酸といった脂肪酸が例示される。
これらの脂肪酸はそれらの誘導体の形でも利用できる。例えば、脂肪酸塩やグリセリン、エタノールとのエステル、リン脂質の構成成分であってもよい。なかでも、グリセリンエステルであるトリグリセリドは、簡便に使用できることから好適に使用することができる。
天然由来の植物油、魚油、動植物プランクトンの抽出油又は油脂、ならびに合成により得られる油脂には、多価不飽和脂肪酸がトリグリセリドとして含まれており、そのまま本発明において使用できる。これらは目的に応じて適宜選択すればよいが、生理的効果を期待するならば多価不飽和脂肪酸の含有量が高い方が望ましいことから、合成油脂、ならびに魚油及び植物プランクトンからの抽出油又は油脂が好適に利用できる。
これらの油脂における多価不飽和脂肪酸の含有量としては、生理的効果が高いことが好ましいことから、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、99重量%以下が好ましく、95重量%以下がより好ましい。ここでいう多価不飽和脂肪酸の含有量とは、複数の多価不飽和脂肪酸を含有する場合は合計含有量を意味する。なお、多価不飽和脂肪酸の含有量が20〜90重量%程度の油脂が市販されており、これらを使用することも可能である。また、天然由来の抽出油脂に他の原料由来の油脂や合成油を加えて多価不飽和脂肪酸含量を調節してもよい。
本発明の油脂組成物における多価不飽和脂肪酸の含有量は、0.1重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましく、5重量%以上がさらに好ましく、99重量%以下が好ましく、95重量%以下がより好ましい。
本発明の油脂組成物における多価不飽和脂肪酸含有油脂の含有量は、0.1重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましく、6重量%以上がさらに好ましく、99.9重量%以下が好ましく、99重量%以下がより好ましい。
また、本発明の油脂組成物における本発明の風味改善剤の含有量は、塩基性ペプチドの含有量が以下のようになるのであれば特に限定されない。塩基性ペプチドの含有量は、本発明の油脂組成物中、0.001重量%以上が好ましく、0.01重量%以上がより好ましく、0.1重量%以上がさらに好ましく、50重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。ここでいう塩基性ペプチドの含有量とは、複数の塩基性ペプチドを含有する場合は合計含有量を意味する。
多価不飽和脂肪酸に対する塩基性ペプチドの重量比(多価不飽和脂肪酸/塩基性ペプチド)は、0.005/1〜10000/1が好ましく、0.1/1〜5000/1がより好ましい。
本発明の油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸含有油脂及び塩基性ペプチド以外に、塩基性ペプチドを分散させる観点から、乳化剤を含有することができる。
乳化剤としては、公知の乳化剤を用いることができるが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、リン脂質、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上が好ましく、中でも、多価不飽和脂肪酸を安定に保つことができることから、グリセリン脂肪酸エステルがより好ましい。
本発明の油脂組成物における乳化剤の含有量は、10重量%以下が好ましく、7.5重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。ここでいう乳化剤の含有量とは、複数の乳化剤を含有する場合は合計含有量を意味する。
また、本発明の油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸を安定に保つ観点から、抗酸化剤及び/又は酸化防止剤をさらに含有することができる。
抗酸化剤及び/又は酸化防止剤としては、特に限定はなく、公知のものが用いられる。例えば、トコフェロール類;ポリフェノール類;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT);ブチルヒドロキシアニソール(BHA);グルコン酸、コウジ酸、フィチン酸、ポリリン酸、フェルラ酸、エラグ酸、クエン酸、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、エリソルビン酸、没食子酸、クロロゲン酸、キナ酸、核酸又はこれらの塩もしくは脂肪酸エステル;カテキン類;ブドウ種子抽出物、ローズマリー抽出物、ヒマワリ抽出物、ヤマモモ抽出物、アムラ抽出物、食用カンナ抽出物、ブルーベリー葉抽出物、セリ抽出物、ヘゴ・イチョウ抽出物、ホウセンカ抽出物、キュウリ抽出物、パセリ抽出物、ザクロ抽出物、酵素処理ルチン、ケルセチン、レスベラトロール、ユビキノン、α−リポ酸、アントシアン;茶抽出物等のポリフェノール類含有天然抽出物;アスタキサンチン、リコピン、ルテイン等のカロテノイド類;カンゾウ抽出物、ナタネ抽出物、ゴマ油不けん化物、γ−オリザノール、ドクダミ抽出物、アオイ花抽出物、ピメンタ抽出物、ヘスペリジン、ヘスペレチン、セサモリン、セサモール、キチン、キトサン等が挙げられる。これらのなかでも、トコフェロール、カテキン類、及びアスコルビン酸からなる群より選ばれる1つ以上を用いることができる。
本発明の油脂組成物における抗酸化剤及び/又は酸化防止剤の含有量は、0.001重量%以上が好ましく、0.01重量%以上がより好ましく、0.1重量%以上がさらに好ましく、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。ここでいう抗酸化剤及び/又は酸化防止剤の含有量とは、複数の抗酸化剤及び/又は酸化防止剤を含有する場合は合計含有量を意味する。
本発明の油脂組成物は、前記以外の他の成分として、本発明の効果を損なわない範囲で、他の有用成分を併用して組成物の安定性や付加価値を向上させることも可能である。そのような成分を例示するならば、水、アルコール、カンゾウ抽出物、サッカリンナトリウム、アスパルテーム等の甘味料、アラビアガム、ペクチン、カラギーナン、ファーセレラン、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アルギン酸、メチルセルロース、オリゴ糖、デキストリン、サイクロデキストリン、水溶性食物繊維、非水溶性食物繊維等の多糖類、クチナシ色素、トマト色素、ヘマトコッカス藻色素、マリーゴールド色素、カロテノイド色素、黄色4号等の着色料、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ヒノキチオール等の保存料、クエン酸、フィチン酸等の酸味料、イノシン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、柑橘系フレーバー、ミルクフレーバー、ヨーグルトフレーバー、マスキングフレーバー等の香料、緩衝剤、pH調整剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ剤、消泡剤、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンB群、パントテン酸等のビタミン類、L−グリシン、L−トレオニン、L−トリプトファン、L−テアニン、L−グルタミン酸塩等のアミノ酸類、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、マグネシウム等のミネラル類又はその塩、セサミン、イソフラボン、ラクトフェリン、ラクチュロース、乳酸菌、フィトステロール、コラーゲン、エラスチン、セラミド、コンドロイチン硫酸、N−アセチルグルコサミン、ヒアルロン酸、プラセンタ、スクワレン、クルクミン、硫化アリル、アリイン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン、クマリン、ローヤルゼリー、プロポリス、アガリクス茸末、霊芝末、スピルリナ末、クロレラ末、冬虫夏草抽出物、桑の葉抽出物、高麗人参抽出物、田七人参抽出物、グリチルリチン酸等の機能性素材、ガランタミン、リバスチグミンドネペジル等のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、メバスタチン、フェノフィブラート、コレスチミド等の高脂血症改善剤、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸ケトチフェン、塩酸セチリジン等の抗ヒスタミン剤、乳清タンパク、ホエイペプチド、卵ペプチド、大豆ペプチド、酵素等のタンパク質等が挙げられる。これらの含有量は、特に限定されず公知技術に従って適宜設定することができる。
アルコールとしては1価のアルコール、多価アルコールが挙げられる。1価のアルコールとしては、1価の低級アルコール、1価の高級アルコールが含まれ、1価の低級アルコールとしては、具体的には、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノールが、1価の高級アルコールとしては、具体的には、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコールが例示される。多価アルコールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビタン、キシロース、アラビノース、マンノース、乳糖、砂糖、カップリングシュガー、ブドウ糖、酵素水飴、酸糖化水飴、麦芽糖水飴、麦芽糖、異性化糖、果糖、還元麦芽糖水飴、還元澱粉糖化物、蜂蜜、果糖ブドウ糖液糖、及びこれらの水溶液が例示できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いることができ、なかでも製剤の調製のしやすさ、安定性から、多価アルコールが好ましく、プロピレングリコール、グリセリン、還元澱粉糖化物がより好ましい。なお、本明細書において多価アルコールとは、1分子中に水酸基を2個以上有する化合物を意味する。
本発明の油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸含有油脂及び塩基性ペプチドを含有するのであれば、その調製方法は特に限定されない。例えば、攪拌機、乳化装置等を用いて前記原料を混合して調製することができる。例えばプロペラ型、アンカー型、パドル型、ディスクタービン型等の攪拌翼を具える攪拌機、ローター・ステーター型乳化機、ミル型乳化機、高圧ノズル型乳化機、高圧衝突型乳化機、超音波乳化機、膜乳化機、マイクロチャンネル乳化機、スタティックミキサー、粉末溶解機といったものが例示できる。これらは単独で使用できるほか、2種以上を組み合わせて使用してもよいが、なかでも、パドル翼攪拌機、ローター・ステーター型乳化機、高圧ノズル型乳化機、高圧衝突型乳化機は、汎用性が高い点から好適に使用することができる。
本発明の油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸からの不快な味や風味の発生を長期に亘って抑制することができることから、不快な味や風味を呈することなく多価不飽和脂肪酸による生理活性作用を発現するために、例えば、飲食品、医薬組成物、化粧料又はこれらの原料として好適に用いられる。
それらの形態としては、油脂組成物を体内に摂取、又は皮膚等に外用することができる形態であれば特に限定はなく、本発明の油脂組成物そのままの状態で、あるいは、本発明の油脂組成物を乳化した物や粉末化した物、該乳化物をさらに粉末化させた物として摂取することができる。
これらの具体的な形態としては、例えば、油脂組成物や該組成物を乳化させた場合には、ドライシロップ剤、液剤〔懸濁剤、乳剤、シロップ剤、リモナーデ剤等を含む〕等が挙げられる。また、粉末化させた場合には、散剤、粉末剤、細粒剤、顆粒剤等が例示される。これらのなかでも、液剤、粉末剤が好ましい。
上記形態を有する本発明の油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸含有油脂及び塩基性ペプチドを含有するのであれば、常法に従って調製することができる。例えば、液剤の場合、多価不飽和脂肪酸含有油脂に、塩基性ペプチド及び必要により他の添加剤を順次混合して調製することが出来る。
また、本発明の油脂組成物は、その形態に応じて特に限定なく利用することができる。例えば、血中中性脂質の低下作用、血圧コントロール作用、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、認知症の予防、抗炎症作用、学習機能向上、体脂肪低減作用、抗疲労作用、筋力増強作用、動脈硬化抑制といった生理活性作用の発現や向上のために用いることができる。
本発明の油脂組成物の使用量は、その形態、使用方法、使用目的及び該組成物の使用対象者の年齢、体重、症状によって適宜設定され一定ではないが、例えば、経口摂取する場合には、多価不飽和脂肪酸のDHA及びEPAの合計量が1g以上/日となる量、あるいは共役リノール酸では1〜4g/日となる量が好ましい摂取量として挙げられる。経皮により吸収させる場合には、多価不飽和脂肪酸のDHA及びEPAの合計量が1g以上/日となる量、あるいは共役リノール酸では1〜4g/日となる量が好ましい使用量として挙げられる。また、所望の使用量範囲内において、1日内において単回で又は複数回で使用してもよく、使用時間も期間も任意である。
本発明の油脂組成物の使用対象者としては、好ましくは血中中性脂質の低下作用、血圧コントロール作用、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、認知症の予防、抗炎症作用、学習機能向上といった生理活性作用の向上を必要とするヒトを挙げることができる。また、本発明の油脂組成物は、安全な組成物であるため、他の疾患を併発している患者や一般的な健常人も使用対象者とすることができ、更にペット等の動物等であってもよい。
本発明はまた、本発明の油脂組成物を含むことを特徴とする組成物を提供する。該組成物としては、具体的に、例えば、本発明の油脂組成物を含有する態様、即ち、多価不飽和脂肪酸含有油脂と塩基性ペプチドを共に配合する態様が、また別の態様として、多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する組成物に塩基性ペプチドを配合する態様が挙げられる。かかる特徴を有することにより、これらの組成物は例えば、飲食品、医薬組成物、又は化粧料として好適に使用され得る。
飲食品としては、本発明の油脂組成物をいずれの形態のものであっても含有すればよく、例えば、血中中性脂質の低下作用、血圧コントロール作用、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、認知症の予防、抗炎症作用、学習機能向上、体脂肪低減作用、抗疲労作用、筋力増強作用、動脈硬化抑制といった生理活性作用の発現や向上のための飲食品が挙げられる。具体的には、特定保健用食品、栄養機能食品、老人用食品、特別用途食品、機能性食品、健康補助食品(サプリメント)として、例えば、前記作用の発現や向上あるいは維持のために用いられるものである旨の表示を付して提供することが可能になると考えられる。
かかる飲食品としては、例えば、即席麺、カップ麺、レトルト・調理食品、調理缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・シチュー、即席みそ汁・吸い物、スープ缶詰、フリーズドライ食品等の即席食品、炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、清涼飲料水(果汁入りも含む)、果肉飲料、果粒入り果実食品、野菜系飲料、豆乳・豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の嗜好飲料類、パン、マカロニ・スパゲッティ、麺類、ケーキミックス、から揚げ粉・パン粉、ギョーザ・春巻の皮等の小麦粉食品、キャラメル・キャンディー、チューイングガム、チョコレート、クッキー・ビスケット、ケーキ・パイ、スナック・クラッカー、和菓子・米菓子・豆菓子・焼菓子、ゼリー、プリン、ババロア、デザート菓子等の菓子類、しょうゆ、みそ、ソース類、トマト加工調味料、みりん類、食酢類、甘味料、魚醤、ニョクマム等の基礎調味料、風味調味料、調理ミックス、カレーの素、たれ類、ドレッシング、麺つゆ、スパイス等の複合調味料、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂食品、牛乳・加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、発酵乳飲料、乳酸菌飲料、チーズ、アイスクリーム、調製粉乳、乳児用調製粉乳、クリーム等の乳・乳製品、液卵、粉末卵、錦糸玉子等の卵加工食品、半調理冷凍食品、調理済冷凍食品等の冷凍食品、水産缶詰・ペースト類、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品、水産珍味類、水産乾物類、佃煮等の水産加工品、畜産缶詰・ペースト類、畜肉ハム・ソーセージ、畜産珍味類等の畜産加工品、農産缶詰、果実缶詰、フルーツソース、フルーツプレパレーション、ジャム・マーマレード類、漬物、煮豆、農産乾物類、シリアル等の農産加工品、流動食、ベビーフード、離乳食、ふりかけ、お茶漬けのり、バー食品等の栄養食品、サプリメント、丸剤、ハードカプセル剤、錠剤〔素錠、糖衣錠、口腔内速崩壊錠、咀嚼可能錠(チュアブル錠)、発泡錠、トローチ剤、フィルムコーティング錠等を含む〕等を例示できる。なお、これらは、既成の食品に対して本発明の油脂組成物を調製時に添加させたものであればよく、添加時期や添加方法については特に限定されるものではない。
医薬組成物としては、医薬品、医薬部外品等として幅広く利用することができる。例えば、血中中性脂質の低下作用、血圧コントロール作用、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、認知症の予防、抗炎症作用、学習機能向上、体脂肪低減作用、抗疲労作用、筋力増強作用、動脈硬化抑制といった生理活性作用の発現や向上が望まれている任意の疾患の治療や予防のために用いることができる。具体的には、高脂血症、アレルギー症状、動脈硬化等の治療や予防の用途に好適に用いることができる。なお、本発明の医薬組成物は、本発明の油脂組成物と同じ作用を有する他の成分等を共に配合して調製することもできる。
医薬組成物の製剤形態としては、本発明の油脂組成物をいずれの形態のものであっても含有するのであれば特に制限されず、具体的には、散剤、粉末剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、錠剤〔素錠、糖衣錠、口腔内速崩壊錠、咀嚼可能錠(チュアブル錠)、発泡錠、トローチ剤、フィルムコーティング錠等を含む〕、ドライシロップ剤、フィルム剤、液剤〔懸濁剤、乳剤、シロップ剤、リモナーデ剤等を含む〕、ゼリー剤が例示され、製菓剤〔キャンディー(飴)、グミ剤、ヌガー剤等〕も包含される。なお、カプセル剤としては、ハードカプセル剤の他に、本発明の油脂組成物をそのまま充填したソフトカプセル剤も含まれる。
化粧料としては、例えば、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、血行促進作用、抗炎症作用、抗シワ作用といった生理活性作用の発現や向上のための化粧料が挙げられる。具体的には、炎症やシワ等の改善や予防の用途に好適に用いることができる。
化粧料としては、本発明の油脂組成物をいずれの形態のものであっても含有すればよく、免疫機能活性化、アレルギー症状の改善、血行促進作用、抗炎症作用、抗シワ作用といった生理活性作用の発現や向上を目的とした化粧水、乳液、クリーム等が挙げられる。また、剤型は特に限定されるものではなく、溶液、乳液、クリーム剤、ジェル剤、軟膏剤、液剤、パウダー剤、ペースト剤、パップ剤、プラスター剤、エアゾール剤等、外用適用可能な様々な剤型とすることができる。
本発明の飲食品、本発明の医薬組成物、及び本発明の化粧料は、前記の本発明の油脂組成物の他に製剤分野や食品分野等において通常使用される担体、基剤、及び/又は添加剤等を本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合して調製することができる。なお、これらの飲食品、医薬組成物、及び化粧料における本発明の油脂組成物の含有量は、前記した本発明の油脂組成物の好適な使用量、例えば、経口摂取する場合には、多価不飽和脂肪酸のDHA及びEPAの合計量が1g以上/日となる量、あるいは共役リノール酸では1〜4g/日となる量であり、経皮により吸収させる場合には、多価不飽和脂肪酸のDHA及びEPAの合計量が1g以上/日となる量、あるいは共役リノール酸では1〜4g/日となる量において、常法に従って適宜設定することができる。
本発明の油脂組成物は、多価不飽和脂肪酸を含有しながらも、不快な味や風味の発生が抑制されるという効果を奏するものである。よって、本発明はまた、炭素数が18以上で二重結合を2個以上有する多価不飽和脂肪酸を含む油脂に、塩基性ペプチドを含有させることを特徴とする、多価不飽和脂肪酸含有油脂の戻り臭を低減させる方法を提供する。
多価不飽和脂肪酸含有油脂の戻り臭を低減させる方法としては、具体的には、多価不飽和脂肪酸含有油脂に、塩基性ペプチドを含有させるのであれば特に限定はない。
なお、前記多価不飽和脂肪酸含有油脂の戻り臭を低減させる方法において、使用する塩基性ペプチドの種類、それらの含有量、含有割合、その他に添加配合される成分の種類、調製方法、用途、製剤形態、摂取対象等については、前記本発明の油脂組成物と同様である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
試験例1
表1に示すペプチドのDHA・EPA含有魚油の脱臭及び戻り臭抑制効果を確認した。
具体的には、DHA・EPA含有精製魚油(マルハニチロ食品社製、DHA含量22重量%、EPA含量5重量%)99gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しながら、表1に示す種類の微粒のペプチド1gを徐々に添加した。その後、10分間よく攪拌し、DHA・EPA含有精製魚油製剤を得た〔多価不飽和脂肪酸/ペプチド(重量比)=26.73/1〕。
得られた製剤を三等分して密栓し、25℃で10分間静置したサンプルを初期魚臭評価サンプル、55℃で24時間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルA、37℃で3ヶ月間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルBとした。
それぞれの保存後サンプルの魚臭について官能評価を行った。具体的には、得られたサンプルを開栓し、そのまま臭気を確認して、魚臭がしない場合を0、強く感じられる場合を10として、パネラーが感じた官能の程度をスコアとして、パネラー10人のスコア平均値を算出した。その際、参考例1の初期魚臭評価サンプルのスコア平均値が5.0となるように標準化を行い、サンプル間の比較を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015196827
表1より、塩基性ペプチドが、初期魚臭及び戻り臭を効果的に抑制すること、ならびに、長期にわたりその効果が持続することが明らかとなった。一方、酸性ペプチド、中性ペプチドを添加した比較例では、初期魚臭及び戻り臭の抑制効果は僅かにしか認められず、なかでも、酸性ペプチドはその効果が持続しなかった。
試験例2
表2に示すペプチドの共役リノール酸含有油脂の脱臭及び戻り臭抑制効果を確認した。
具体的には、共役リノール酸含有油脂(日清オイリオグループ社製、共役リノール酸含量80重量%)99.7gにホモミキサーで3000rpmで攪拌しながら、表2に示す種類の微粒のペプチド0.3gを徐々に添加した。その後、10分間よく攪拌し、共役リノール酸含有油脂製剤を得た〔多価不飽和脂肪酸/ペプチド(重量比)=265.87/1〕。
得られた製剤を三等分して密栓し、25℃で10分間静置したサンプルを初期臭気評価サンプル、55℃で1週間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルA、37℃で4ヶ月間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルBとした。
それぞれの保存後サンプルの臭気について官能評価を行った。具体的には、得られたサンプルを開栓し、そのまま臭気を確認して、臭気がしない場合を0、強く感じられる場合を10として、パネラーが感じた官能の程度をスコアとして、パネラー10人のスコア平均値を算出した。その際、参考例2の初期臭気評価サンプルのスコア平均値が5.0となるように標準化を行い、サンプル間の比較を行った。結果を表2に示す。
Figure 2015196827
表2より、塩基性ペプチドが、初期臭気及び戻り臭を効果的に抑制すること、ならびに、長期にわたりその効果が持続することが明らかとなった。一方、酸性ペプチド、中性ペプチドを添加した比較例では、初期臭気及び戻り臭の抑制効果は僅かにしか認められず、なかでも、酸性ペプチドはその効果が持続しなかった。
試験例3
表3に示すペプチドのEPA含有魚油の脱臭及び戻り臭抑制効果を確認した。
具体的には、EPA含有精製魚油(日油社製、EPA含量28重量%)99.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しながら、表3に示す種類の微粒のペプチド0.5gを徐々に添加した。その後、10分間よく攪拌し、EPA含有精製魚油製剤を得た〔多価不飽和脂肪酸/ペプチド(重量比)=55.72/1〕。
得られた製剤を三等分して密栓し、25℃で10分間静置したサンプルを初期魚臭評価サンプル、55℃で24時間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルA、37℃で3ヶ月間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルBとした。
それぞれの保存後サンプルの魚臭について官能評価を行った。具体的には、得られたサンプルを開栓し、そのまま臭気を確認して、魚臭がしない場合を0、強く感じられる場合を10として、パネラーが感じた官能の程度をスコアとして、パネラー10人のスコア平均値を算出した。その際、参考例3の初期魚臭評価サンプルのスコア平均値が5.0となるように標準化を行い、サンプル間の比較を行った。結果を表3に示す。
Figure 2015196827
表3より、塩基性ペプチドが、初期魚臭及び戻り臭を効果的に抑制すること、ならびに、長期にわたりその効果が持続することが明らかとなった。一方、酸性ペプチド、中性ペプチドを添加した比較例では、初期魚臭および戻り臭の抑制効果は僅かにしか認められず、なかでも、酸性ペプチドはその効果が持続しなかった。
試験例4
表4に示すペプチドのDHA・EPA含有魚油の脱臭及び戻り臭抑制効果を確認した。
具体的には、DHA・EPA含有精製魚油(マルハニチロ食品社製、DHA含量19重量%、EPA含量3.5重量%)50gに、ホモジナイザーで6000rpmで攪拌しながら、表4に示す種類の微粒のペプチド50gを徐々に添加した。その後、10分間よく攪拌し、DHA・EPA含有精製魚油製剤を得た〔多価不飽和脂肪酸/ペプチド(重量比)=0.225/1〕。
得られた製剤を三等分して密栓し、25℃で10分間静置したサンプルを初期魚臭評価サンプル、55℃で1週間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルA、37℃で6ヶ月間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルBとした。
それぞれの保存後サンプルの魚臭について官能評価を行った。具体的には、得られたサンプルを開栓し、そのまま臭気を確認して、魚臭がしない場合を0、強く感じられる場合を10として、パネラーが感じた官能の程度をスコアとして、パネラー10人のスコア平均値を算出した。その際、参考例4の初期魚臭評価サンプルのスコア平均値が5.0となるように標準化を行い、サンプル間の比較を行った。結果を表4に示す。
Figure 2015196827
表4より、塩基性ペプチドが、初期魚臭及び戻り臭を効果的に抑制すること、ならびに、長期にわたりその効果が持続することが明らかとなった。一方、酸性ペプチド、中性ペプチドを添加した比較例では、初期魚臭および戻り臭の抑制効果は僅かにしか認められず、なかでも、酸性ペプチドはその効果が持続しなかった。
試験例5
表5に示すペプチドのDHA・EPA含有魚油の脱臭及び戻り臭抑制効果を確認した。
具体的には、DHA・EPA含有精製魚油(マルハニチロ食品社製、DHA含量38重量%、EPA含量4.2重量%)99.98gに、ホモジナイザーで6000rpmで攪拌しながら、表5に示す種類の微粒のペプチド0.02gを徐々に添加した。その後、10分間よく攪拌し、DHA・EPA含有精製魚油製剤を得た〔多価不飽和脂肪酸/ペプチド(重量比)=2109.6/1〕。
得られた製剤を三等分して密栓し、25℃で10分間静置したサンプルを初期魚臭評価サンプル、55℃で24時間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルA、37℃で1ヶ月間静置したサンプルを戻り臭評価サンプルBとした。
それぞれの保存後サンプルの魚臭について官能評価を行った。具体的には、得られたサンプルを開栓し、そのまま臭気を確認して、魚臭がしない場合を0、強く感じられる場合を10として、パネラーが感じた官能の程度をスコアとして、パネラー10人のスコア平均値を算出した。その際、参考例5の初期魚臭評価サンプルのスコア平均値が5.0となるように標準化を行い、サンプル間の比較を行った。結果を表5に示す。
Figure 2015196827
表5より、塩基性ペプチドが、初期魚臭及び戻り臭を低濃度でも効果的に抑制すること、ならびに、長期にわたりその効果が持続することが明らかとなった。一方、酸性ペプチド、中性ペプチドを添加した比較例では、初期魚臭および戻り臭の抑制効果は僅かにしか認められず、なかでも、酸性ペプチドはその効果が持続しなかった。
本発明の多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤は、多価不飽和脂肪酸からの不快な味及び風味の発生を長期間に亘って抑制することができることから、例えば、飲食品、医薬組成物、及び化粧料の原料として好適に使用することができる。

Claims (15)

  1. 塩基性ペプチドを含有してなる、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤。
  2. 塩基性ペプチドが、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、ヒストン、及びプロタミンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1記載の風味改善剤。
  3. 多価不飽和脂肪酸が炭素数が18以上で二重結合を2個以上有する脂肪酸である、請求項1又は2記載の風味改善剤。
  4. 多価不飽和脂肪酸が、DHA、EPA、及びリノール酸からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1〜3いずれか記載の風味改善剤。
  5. 多価不飽和脂肪酸を含む油脂と塩基性ペプチドを含有してなる、多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物。
  6. 多価不飽和脂肪酸が炭素数が18以上で二重結合を2個以上有する脂肪酸である、請求項5記載の油脂組成物。
  7. 多価不飽和脂肪酸が、DHA、EPA、及びリノール酸からなる群より選ばれる1種以上である、請求項5又は6記載の油脂組成物。
  8. 請求項5〜7いずれか記載の油脂組成物を含有してなる飲食品。
  9. 請求項5〜7いずれか記載の油脂組成物を含有してなる医薬組成物。
  10. 請求項5〜7いずれか記載の油脂組成物を含有してなる化粧料。
  11. 多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する飲食品に、塩基性ペプチドを配合してなる飲食品。
  12. 多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する医薬組成物に、塩基性ペプチドを配合してなる医薬組成物。
  13. 多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有する化粧料に、塩基性ペプチドを配合してなる化粧料。
  14. 炭素数が18以上で二重結合を2個以上有する多価不飽和脂肪酸を含む油脂に、塩基性ペプチドを含有させることを特徴とする、多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味を改善させる方法。
  15. 塩基性ペプチドが、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、ヒストン、及びプロタミンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項14記載の方法。
JP2014077134A 2013-10-08 2014-04-03 多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤 Active JP6393501B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014077134A JP6393501B2 (ja) 2014-04-03 2014-04-03 多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤
EP14851739.4A EP3056090A4 (en) 2013-10-08 2014-10-07 Oil/fat composition containing polyunsaturated fatty acid
CN201480055710.2A CN105658073A (zh) 2013-10-08 2014-10-07 含多元不饱和脂肪酸的油脂组合物
KR1020167011817A KR101948398B1 (ko) 2013-10-08 2014-10-07 다가 불포화 지방산 함유 유지 조성물
PCT/JP2014/076767 WO2015053252A1 (ja) 2013-10-08 2014-10-07 多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物
US15/027,919 US11382980B2 (en) 2013-10-08 2014-10-07 Oil/fat composition containing polyunsaturated fatty acid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014077134A JP6393501B2 (ja) 2014-04-03 2014-04-03 多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015196827A true JP2015196827A (ja) 2015-11-09
JP6393501B2 JP6393501B2 (ja) 2018-09-19

Family

ID=54546726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014077134A Active JP6393501B2 (ja) 2013-10-08 2014-04-03 多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6393501B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017150559A1 (ja) * 2016-03-02 2018-12-27 不二製油株式会社 高度不飽和脂肪酸含有チョコレート様食品
JP2019089009A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 株式会社日立製作所 抽出装置およびその方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11228381A (ja) * 1998-02-13 1999-08-24 Shiyaroone:Kk 化粧料
JP2001192328A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Nof Corp 乳化化粧料
JP2003306690A (ja) * 2002-02-18 2003-10-31 Nooburu:Kk 多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物
JP2006271276A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Adeka Corp 乳化油脂組成物
JP2007143432A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Adeka Corp 油中水型乳化油脂組成物
JP2007516711A (ja) * 2003-12-30 2007-06-28 オメガ フォー ライフ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新規脂質粉末
JP2009108065A (ja) * 2008-10-30 2009-05-21 Chisso Corp ポリリジン製剤およびこれを含有する化粧料組成物
JP2012001640A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Katayama Chem Works Co Ltd 抗酸化組成物及びその製造方法
WO2012063820A1 (ja) * 2010-11-09 2012-05-18 持田製薬株式会社 血糖値上昇抑制剤
JP2013079278A (ja) * 2001-06-18 2013-05-02 Neptune Technologies & Bioressources Inc 心臓血管疾患、関節炎、皮膚ガン、糖尿病、月経前症候群および経皮送達の予防および/または治療のためのオキアミおよび/または海洋生物の抽出物
JP2013521004A (ja) * 2010-03-09 2013-06-10 ステパン スペシャルティー プロダクツ, エルエルシー 食用油の処理方法
JP2013147636A (ja) * 2011-12-22 2013-08-01 Snow Brand Milk Products Co Ltd 酸化抑制剤およびこれを用いた油脂含有飲食品
WO2013147132A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 花王株式会社 油脂組成物

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11228381A (ja) * 1998-02-13 1999-08-24 Shiyaroone:Kk 化粧料
JP2001192328A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Nof Corp 乳化化粧料
JP2013079278A (ja) * 2001-06-18 2013-05-02 Neptune Technologies & Bioressources Inc 心臓血管疾患、関節炎、皮膚ガン、糖尿病、月経前症候群および経皮送達の予防および/または治療のためのオキアミおよび/または海洋生物の抽出物
JP2003306690A (ja) * 2002-02-18 2003-10-31 Nooburu:Kk 多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物
JP2007516711A (ja) * 2003-12-30 2007-06-28 オメガ フォー ライフ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新規脂質粉末
JP2006271276A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Adeka Corp 乳化油脂組成物
JP2007143432A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Adeka Corp 油中水型乳化油脂組成物
JP2009108065A (ja) * 2008-10-30 2009-05-21 Chisso Corp ポリリジン製剤およびこれを含有する化粧料組成物
JP2013521004A (ja) * 2010-03-09 2013-06-10 ステパン スペシャルティー プロダクツ, エルエルシー 食用油の処理方法
JP2012001640A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Katayama Chem Works Co Ltd 抗酸化組成物及びその製造方法
WO2012063820A1 (ja) * 2010-11-09 2012-05-18 持田製薬株式会社 血糖値上昇抑制剤
JP2013147636A (ja) * 2011-12-22 2013-08-01 Snow Brand Milk Products Co Ltd 酸化抑制剤およびこれを用いた油脂含有飲食品
WO2013147132A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 花王株式会社 油脂組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
日本食品工業学会誌, 1989, VOL.36, NO.7, P.563-568, JPN6018005652, ISSN: 0003742926 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017150559A1 (ja) * 2016-03-02 2018-12-27 不二製油株式会社 高度不飽和脂肪酸含有チョコレート様食品
JP2019089009A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 株式会社日立製作所 抽出装置およびその方法
US11364452B2 (en) 2017-11-13 2022-06-21 Hitachi, Ltd. Extraction device and method for same

Also Published As

Publication number Publication date
JP6393501B2 (ja) 2018-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11382980B2 (en) Oil/fat composition containing polyunsaturated fatty acid
JP6393468B2 (ja) 多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物
KR100951756B1 (ko) 유지 조성물
JP4887499B2 (ja) 野生種スイカ抽出物を含有する活性酸素消去剤ならびに保湿剤
JP2007526918A (ja) 抗酸化組成物およびその使用方法
EA014369B1 (ru) Пищевой продукт, содержащий микрокапсулу для доставки полезного вещества, и способ доставки полезного вещества
JP7017043B2 (ja) 粉末油脂、これを含有する飲食品
JP5177772B2 (ja) 乳化状態の遊離長鎖脂肪酸を含有する飲食品
JP4852683B2 (ja) 大麦を発酵に付したものを有効成分とする血管新生阻害の作用を有する組成物
JP4512036B2 (ja) 揮発性アルデヒド類の生成及び/又は脂肪酸類の分解を抑制する方法とその用途
JP2014019660A (ja) 活性酸素抑制剤
JP2008178341A (ja) 多価不飽和脂肪酸含有組成物
JP2022082685A (ja) 味質向上剤
JPWO2009048120A1 (ja) アスタキサンチン含有水溶性組成物
JP5013588B2 (ja) 血中脂質改善剤
JP5027361B2 (ja) ヒアルロン酸産生促進剤
JP6393501B2 (ja) 多価不飽和脂肪酸含有油脂の風味改善剤
JP5095893B2 (ja) 活性酸素消去剤
JP4382465B2 (ja) 粘膜免疫賦活剤
ES2715086T3 (es) Un método para suprimir la decoloración térmica de la lecitina
JP4672304B2 (ja) 脂肪分解促進剤
KR20110130036A (ko) 아스타잔틴 함유 나노에멀젼 조성물
JP4873605B2 (ja) 穀類由来の成分を有効成分とする血管新生阻害の作用を有する組成物
JP2006219389A (ja) 低比重リポタンパク酸化抑制剤
JP2007068480A (ja) 耐熱性多価不飽和脂肪酸製剤およびそれを含有する食品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6393501

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250