以下、実施の形態に係る照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
以下、実施の形態に係る照明装置について各図を参照しながら説明する。
[照明装置の全体構成]
まず、図1および図2を用いて、実施の形態に係る照明装置の構成の概要について説明する。
図1は、実施の形態に係る照明装置100の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態に係る照明装置100の分解斜視図である。
図1および図2に示すように、実施の形態1に係る照明装置100は、発光装置110と、発光装置110からの光が端面から内部に入射される導光板120と、発光装置110を収容し、導光板120の当該端面を含む端部を保持する筐体130とを備える。
照明装置100は、さらに、情報を表示する、可撓性および透光性を有する表示シート150を備える。
表示シート150は、導光板120の、発光装置110側の端面を挟んで両側に位置する側面のうちの一方である第一側面121に沿って配置された場合に、第一側面121から放出される光によって情報を表示する。
表示シート150は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)を素材とする透明なシート状の基材に、文字または図形等(以下、単に「図形等」という。)が印刷された部材であり、厚さは、例えば0.5mm程度である。
なお、上記基材への図形等の印刷は、例えば、インクジェットプリンタによって行うことができるため、多種多様な図形等の印刷を容易に行うことができる。また、印刷される図形等の色についても各種の色を用いることができる。
さらに、表示シート150において、内側の面(導光板120側の面)に、図形等を印刷することで、例えば清掃のために、表示シート150の外側の面を布等で擦られた場合であっても、印刷された図形等が削り取られるようなことがない。
また、本実施の形態における照明装置100では、表示シート150の筐体130に対する着脱が容易である。そのための構成として、表示シート150は、表示シート150の端部において所定の距離をあけて配置された第一係合部151および第二係合部152を有する。筐体130は、第一係合部151と係合する第一取付部141と、第二係合部152と係合する第二取付部142とを有する。
表示シート150は、第一係合部151と第二係合部152との距離を縮ませるように撓まされた状態で、筐体130に対する取り付けおよび取り外しが行われる。
照明装置100が有する、表示シート150の筐体130に対する着脱のための構造(着脱構造)および着脱の手順等については、図4〜図8を用いて後述する。
筐体130は、図2に示すように、発光装置110を点灯させるための駆動回路170が配置された本体部131と、発光装置110と導光板120とを保持する保持体132と、本体部131および保持体132を覆うカバー133とを有する。
なお、筐体130は、上記のように複数の部材で構成されている必要はなく、発光装置110および導光板120等の要素を保持することが可能な、単一の部材で構成されていてもよい。
また、照明装置100は、外部からの電力を駆動回路170に供給する電線および駆動回路170から発光装置110に発光のための電力を供給するリード線等の他の要素も備えている。しかし、本実施の形態に係る照明装置100の特徴を明確に説明するために、これら他の要素の図示および説明は省略する。
上記構成を有する照明装置100は、例えば、屋内の天井面に配置される。具体的には、筐体130が天井面に取り付けられ、導光板120が、筐体130から下方に向けて吊り下げられた姿勢となる。この状態において、照明装置100は、導光板120の側面に沿って配置された表示シート150に描かれた図形等によって情報を報知することができる。
[発光装置および導光板について]
次に、上記構成を有する照明装置100の、発光装置110および導光板120の位置関係等について図3Aおよび図3Bを用いて説明する。
図3Aは、発光装置110および導光板120を、導光板120の第一側面121の側から見た場合の部分拡大図であり、図3Bは、発光装置110および導光板120を、発光装置110の長手方向から見た場合の部分拡大図である。なお、図3Aおよび図3Bにおいて、保持体132等の、発光装置110および導光板120以外の要素の図示は省略されている。
図3Aおよび図3Bに示すように、発光装置110は、長尺状の基板111と、基板111に実装された複数の発光素子112とを有する。発光装置110は、「発光モジュール」とも呼ばれる。
複数の発光素子112のそれぞれは、例えば表面実装型(SMD:Surface Mount Device)のLED素子であり、基板111の長手方向に並んで配置されている。表面実装型のLED素子とは、樹脂成型されたキャビティの中にLEDチップを実装して当該キャビティ内に蛍光体含有樹脂を封入したパッケージ型のLED素子である。
例えば、青色LEDチップと黄色蛍光体含有樹脂との組み合わせにより白色光を放出する表面実装型LED素子が、発光素子112として採用される。
なお、発光装置110が有する複数の発光素子112のそれぞれは、LEDチップそのものであってもよい。つまり、発光装置110は、基板111上に複数のLEDチップが直接実装された、COB(Chip On Board)型の発光装置(発光モジュール)であってもよい。この場合、例えば、基板111上に並んで配置された複数の青色LEDチップを、黄色蛍光体含有樹脂で封止することで、発光装置110から白色光が放出される。
複数の発光素子112のそれぞれから放出された光は、図3Bに示すように、導光板120の端面125から導光板120の内部に入射し、第一側面121および第二側面122から外方に放出される。
なお、導光板120の第一側面121は、導光板120の端面125を挟んで両側に位置する側面のうちの一方であり、第二側面122は、導光板120の端面125を挟んで両側に位置する側面のうちの他方である。
導光板120は、厚みが5mm程度の透明度の高い板材であり、例えばアクリル樹脂によって形成されている。
より詳細には、本実施の形態では、導光板120の、第一側面121および第二側面122のそれぞれには、複数の凹または凸が形成されており、これにより、第一側面121および第二側面122それぞれにおける光の取出し効率が向上されている。
つまり、第一側面121に複数の凹または凸が形成されていることで、導光板120の内部から様々な角度で第一側面121に入射する光の反射(界面における反射)が抑制される。その結果、第一側面121に複数の凹または凸が形成されていない場合よりも、第一側面121における光の取出し効率が向上する。このことは、第二側面122においても同じである。
なお、図2および図3A等において、第一側面121に描かれた細かなドット群は、第一側面121に形成された複数の凹または凸を表している。つまり、第一側面121では、複数の凹または凸が形成された領域である凹凸領域の周囲に、複数の凹または凸が形成されていない領域である平坦領域が存在する。また、第二側面122にも同様に、凹凸領域とその周囲の平坦領域とが存在する。さらに、導光板120の4つの端面は平坦領域である。
つまり、簡単にいうと、導光板120において、表示シート150が沿って配置される領域以外は平坦領域であり、これにより、表示シート150による情報の表示に用いられない光が、特定の位置または領域に集光することが抑制される。具体的には、例えば、図1における導光板120の下端面から放出された光によって、直下の床面に光の筋が現れることが抑制される。
なお、このような凹凸領域を導光板120の表面に形成するための手法に特に限定はなく、例えば、レーザを用いた加工によって、導光板120の第一側面121および第二側面122のそれぞれの所定の領域内に、微細な凹または凸が複数形成されてもよい。
また、例えば、エッチング処理によって細かな凹凸が形成された金型を用いて導光板120を成形することで、凹凸領域を有する導光板120を得ることも可能である。
本実施の形態では、このような加工によって効率よく光を放出する第一側面121に沿って、表示シート150が配置されており、その結果、表示シート150に描かれた図形等を、視認性の高い状態で多数の人に提示することができる。
また、図1〜図3Bには図示していないが、本実施の形態に係る照明装置100は、第二側面122に沿って配置された表示シート150も備えており、第二側面122側においても、図形等を視認性の高い状態で提示することができる。
[表示シートの着脱構造および着脱の手順]
次に、照明装置100における、表示シート150の筐体130に対する着脱構造およびその手順等について、図4〜図8を用いて説明する。
図4は、表示シート150が有する一対の係合部の間隔と、筐体130が有する一対の取付部の間隔との関係を示す図である。
図5は、筐体130が有する第一取付部141および第二取付部142の構成概要を示す図である。
図6は、表示シート150の第一係合部151が筐体130の第一取付部141と係合する様子を示す図である。
図4の(a)に示すように、第一取付部141および第二取付部142は、筐体130における、導光板120の第一側面121側および第二側面122側の双方に配置されている。
つまり、表示シート150は、第二側面122側に配置された第一取付部141および第二取付部142を利用して、第二側面122に沿うように筐体130に取付可能である。
具体的には、表示シート150は、第一係合部151が第二側面122側の第一取付部141と係合し、第二係合部152が第二側面122側の第二取付部142と係合することで第二側面122に沿って配置される。この場合、表示シート150は、第二側面122から放出される光によって情報を表示する。
なお、第一側面121に沿って配置される表示シート150と、第二側面122に沿って配置される表示シート150とは、同一種類であってもよく、異なる種類であってもよい。つまり、照明装置100において導光板120の第一側面121側に表示される情報と、導光板120の第二側面122側に表示される情報とは同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、図4の(b)に示すように、表示シート150が有する第一係合部151と第二係合部152との間隔をL1とし、図4の(a)に示すように、筐体130が有する第一取付部141と第二取付部142との間隔をL2とした場合、L2<L1である。
さらに、本実施の形態では、第一係合部151および第二係合部152のそれぞれは、表示シート150の厚み方向に突出する突出部を有する。具体的には、第一係合部151は第一突出部151aを有し、第二係合部152は第二突出部152aを有する。
このような構成において、表示シート150を撓ませることで、第一係合部151と第二係合部152との間の距離が、第一取付部141と第二取付部142との間の距離に合わせられ、この状態で、筐体130に対する着脱が行われる。
より詳細には、図5に示すように、第一取付部141は、第一係合部151の第一突出部151aを有する部分の差し込みが可能な大きさの孔または切り欠きを形成する第一差込部141aを有する。第一取付部141はさらに、第一差込部141aから、第一取付部141と第二取付部142とを結ぶ方向(X軸に平行な双方向、以下同じ)に沿って延設された第一空隙部141bを有する。本実施の形態では、第一空隙部141bは、第一差込部141aから第二取付部142とは反対側(図5における左側)に延設されている。
第一空隙部141bは、第一差込部141aに差し込まれた第一係合部151の、第一取付部141と第二取付部142とを結ぶ方向への移動(本実施の形態では、第二取付部142とは反対側への移動)を許容し、かつ、差し込みの方向とは逆方向への抜け出しを許容しない大きさの空隙を形成する部分である。
また、第二取付部142は、第二係合部152の第二突出部152aを有する部分の差し込みが可能な大きさの孔または切り欠きを形成する第二差込部142aを有する。第二取付部142はさらに、第二差込部142aから、第一取付部141と第二取付部142とを結ぶ方向に沿って延設された第二空隙部142bを有する。本実施の形態では、第二空隙部142bは、第二差込部142aから第一取付部141とは反対側(図5における右側)に延設されている。
第二空隙部142bは、第二差込部142aに差し込まれた第二係合部152の、第一取付部141と第二取付部142とを結ぶ方向への移動(本実施の形態では、第一取付部141とは反対側への移動)を許容し、かつ、差し込みの方向とは逆方向への抜け出しを許容しない大きさの空隙を形成する部分である。
なお、本実施の形態では、第一差込部141aおよび第二差込部142aのそれぞれは、筐体130の導光板120が貫通するスリットの縁に、切り欠きを形成するように設けられている。しかし、第一差込部141aおよび第二差込部142aのそれぞれは、当該スリットの近傍に、孔を形成するように設けられていてもよい。
ここで、例えば第一係合部151に着目すると、図6に示すように、第一係合部151の第一突出部151aを有する部分が第一差込部141aに差し込まれることで、第一突出部151aが筐体130の内方に挿入される。その後、第一係合部151を、第一空隙部141bに沿って左方に移動させる。その結果、第一突出部151aが、筐体130の内面に引っかかり、第一係合部151が抜け出せない状態となる。
つまり、第一空隙部141bの、平面視において長手方向に交差する方向の幅は、表示シート150の厚み以上であり、かつ、第一突出部151aの同方向の幅よりも小さい。
また、図示は省略するが、第二係合部152についても同様に、第二差込部142aに差し込んで右方に移動させることで、第二突出部152aが、筐体130の内面に引っかかり、第二係合部152が抜け出せない状態となる。
なお、第一突出部151aおよび第二突出部152aのそれぞれは、例えば、表示シート150に後付けの別部品として作製することができる。
図7は、第一突出部151aの構成例を示す図である。
図7に示すように、第一突出部151aは、軸を有する軸部材151bと、軸と嵌合する嵌合部材151cとを有する。また、表示シート150の端部には、軸部材151bの軸が貫通する取付孔156が形成されている。
具体的には、表示シート150は、第一係合部151を配置すべき位置に設けられた係合片部155を有し、係合片部155に取付孔156が形成されている。つまり、軸部材151bの軸が取付孔156を貫通した状態で、当該軸と嵌合部材151cとが嵌合し、これにより第一突出部151aを有する第一係合部151が表示シート150に設けられる。
なお、軸部材151bおよび嵌合部材151cのそれぞれは、例えば、PET等の樹脂を素材とする成形品であり、作製が容易で、かつ、表示シート150への取り付け(組み込み)も容易である。
このように、第一突出部151aを、表示シート150の本体(第一突出部151a以外の部分)とは別部品として作製することで、例えば、第一係合部151の筐体130との係合における強度の向上、および、表示シート150の作製の容易化等が図られる。
なお、第二突出部152aについても第一突出部151aと同様に、軸部材と嵌合部材とによって構成することができる。
また、第一突出部151aおよび第二突出部152aのそれぞれは、別部品ではなく、表示シート150の一部によって形成されていてもよい。例えば、係合片部155の先端を塑性変形させることで、第一突出部151aが形成されてもよい。
以上のように構成された照明装置100における、表示シート150の着脱の手順について図8を用いて説明する。
図8は、照明装置100における表示シート150の取り付けの手順を示す図である。
図8に示すように、まず、表示シート150の、第一係合部151および第二係合部152を、筐体130の、第一取付部141および第二取付部142が設けられた面に向ける。なお、この状態は、図8において点線の表示シート150によって表現されている。
次に、表示シート150の第一係合部151と第二係合部152との距離を縮めるように、表示シート150を撓ませる。これにより、第一係合部151を第一取付部141に係合させ、第二係合部152を第二取付部142に係合させることができる。
ここで、図4の(a)に示す距離L2は、例えば、第一取付部141の第一差込部141aと第二取付部142の第二差込部142aとの間の距離として規定される。また、図4の(b)に示す距離L1は、例えば、第一係合部151の第一突出部151aと、第二係合部152の第二突出部152aとの間の距離として規定される。
この場合、表示シート150を撓ませることで、第一突出部151aと第二突出部152aとの間の距離L1を、第一差込部141aと第二差込部142aとの間の距離L2と一致(略一致も含む、以下同じ)させる。つまり、第一突出部151aを第一差込部141aの位置に合わせ、かつ、第二突出部152aの位置を第二差込部142aの位置に合わせる。
この状態で、第一突出部151aを第一差込部141aに差し込み、第二突出部152aを第二差込部142aに差し込み、さらに、表示シート150の撓みを元に戻す。具体的には、表示シート150を撓ませていた力を解放することで、表示シート150の弾性によって、表示シート150は撓みのない状態に戻る(自然長になる)。
その結果、図6を用いて説明したように、第一係合部151が第一取付部141に係合し、第二係合部152が第二取付部142に係合し、表示シート150の筐体130への取り付けが完了する。
また、表示シート150の筐体130からの取り外しは、上記手順の逆の手順によって行われる。つまり、表示シート150を撓ませることで、第一突出部151aの位置を、第一差込部141aの位置に合わせ、かつ、第二突出部152aの位置を、第二差込部142aの位置に合わせる。
この状態で、第一突出部151aを第一差込部141aから抜き出し、第二突出部152aを第二差込部142aから抜き出す。これにより、表示シート150の筐体130からの取り外しが完了する。
なお、図8では、導光板120の第一側面121に沿って表示シート150を取り付ける手順を示しているが、導光板120の第二側面122に沿って表示シート150を取り付ける手順もこれと同じである。
図9は、導光板120の第二側面122に沿って表示シート150が配置される様子を示す図である。
なお、図9では、第一側面121に沿って配置される表示シート150を表示シート150aと表記し、第二側面122に沿って配置される表示シート150を表示シート150bと表記している。
導光板120の第二側面122に沿って表示シート150bを取り付ける場合、表示シート150bを撓ませることで、第一突出部151aの位置を、第二側面122側の第一差込部141aの位置に合わせる。さらに、第二突出部152aの位置を、第二側面122側の第二差込部142aの位置に合わせる。
この状態で、第一突出部151aを第一差込部141aに差し込み、第二突出部152aを第二差込部142aに差し込み、かつ、表示シート150bの撓みを元に戻す。これにより、表示シート150bの筐体130への取り付けが完了する。
また、表示シート150bの筐体130からの取り外しは、上記手順の逆の手順であり、表示シート150bを撓ませた状態で、第一突出部151aを第一差込部141aから抜き出し、第二突出部152aを第二差込部142aから抜き出す。これにより、表示シート150bの筐体130からの取り外しが完了する。
なお、導光板120の第一側面121および第二側面122の両方に、表示シート150を配置した場合、裏側の表示シート150の図形等が透ける可能性もある。つまり、照明装置100を、第二側面122側から見た場合、表示シート150bの向こう側に存在する表示シート150aの図形等が見える可能性もある。
しかし、本実施の形態に係る導光板120には、上述のように、第一側面121および第二側面122の両方に凹凸領域が形成されている。そのため、これら凹凸領域は、裏側の表示シート150の図形等を透け難くする要素としても機能する。
以上のように、本実施の形態に係る照明装置100は、可撓性を有する表示シート150を備え、導光板120の側面に沿って配置された表示シート150を裏面から照らす構成を有している。つまり、導光板120の当該側面から放出する光の一部が、表示シート150を透過し、これにより、表示シート150に描かれた図形等による情報の報知が行われる。
また、例えば図8を用いて説明したように、表示シート150を撓ませて上下方向に移動させることで、筐体130への着脱を行うことができるため、表示シート150の交換が容易である。
従って、本実施の態様に係る照明装置100によれば、照明装置100が表示する情報の変更を容易に行うことができる。
なお、実施の形態に係る照明装置100は、情報の表示に関する構成として、図1〜図9を用いて説明された構成以外の構成を有してもよい。そこで、照明装置100の構成についての各種の変形例を、上記実施の形態との差分を中心に以下に説明する。
(実施の形態の変形例1)
図10は、実施の形態の変形例1に係る照明装置100の構成概要を示す斜視図である。
図10に示す照明装置100は、第一側面121と表示シート150とに挟まれて配置され、第一側面121から放出される光を拡散して透過させる光拡散シート250を備える点に特徴を有する。
光拡散シート250は、例えば、乳半板と呼ばれる光透過性を有する乳白色の部材である。光拡散シート250を導光板120と表示シート150との間に挟むことで、例えば、光拡散シート250を通過して表示シート150に向かう光量の均一性が向上する。
また、基材が透明である表示シート150の場合、光拡散シート250自身の色によって、表示シート150に描かれた図形等に背景色を与えることができるため、例えば、表示シート150に描かれた図形等をより明瞭化させることも可能である。
つまり、光拡散シート250は、導光板120の側面(例えば第一側面121)から放出される光を拡散し、かつ、当該光の色を変換して透過させることができる。また、変換後の色としては、各種の色を採用することができる。
なお、光拡散シート250は、表示シート150と同様に、可撓性を有し、光拡散シート250の端部が、筐体130の第一取付部141および第二取付部142と係合することで、筐体130に着脱自在に取り付けられる。
具体的には、光拡散シート250は、端部において並んで配置された第一係合部251と第二係合部252を有する。
第一係合部251は、光拡散シート250の厚み方向に突出する第一突出部251aを有し、第二係合部252は、光拡散シート250の厚み方向に突出する第二突出部252aを有する。
なお、第一突出部251aおよび第二突出部252aのそれぞれは、例えば図7に示すような軸部材と嵌合部材とによって構成されており、光拡散シート250の端部に設けられた取付孔に、軸部材の軸が貫通した状態で当該端部に配置されている。
つまり、光拡散シート250は、筐体130に着脱自在に取り付けられるための構成として、表示シート150と同様に、一対の係合部(251、252)を有しており、表示シート150と同様の手順で、筐体130に対する着脱が行われる。
すなわち、光拡散シート250を筐体130に取り付ける場合、光拡散シート250を撓ませることで、第一突出部251aの位置を、筐体130の第一差込部141aの位置に合わせ、かつ、第二突出部252aの位置を第二差込部142aの位置に合わせる。
この状態で、第一突出部251aを第一差込部141aに差し込み、第二突出部252aを第二差込部142aに差し込み、かつ、光拡散シート250の撓みを元に戻す。これにより、光拡散シート250の筐体130への取り付けが完了する。
また、光拡散シート250の筐体130からの取り外しは、上記手順の逆の手順であり、光拡散シート250を撓ませた状態で、第一突出部251aを第一差込部141aから抜き出し、第二突出部252aを第二差込部142aから抜き出す。これにより、光拡散シート250の筐体130からの取り外しが完了する。
なお、例えば導光板120の第一側面121側に、光拡散シート250と表示シート150とを取り付ける場合、図10に示すように、光拡散シート250の上に重ねられるように表示シート150が取り付けられる。そのため、第一係合部251および第二係合部252の間の距離は、表示シート150の第一係合部151および第二係合部152の間の距離L1(図4の(b)参照)よりも長い。これにより、光拡散シート250の第一係合部251および第二係合部252が、表示シート150の第一係合部151および第二係合部152と干渉することが防止される。
つまり、表示シート150の取り付けの際における、表示シート150の撓んだ状態から元の状態に戻る動きに対し、光拡散シート250の第一係合部251および第二係合部252が邪魔にならないようにこれらを配置することができる。
また、光拡散シート250と表示シート150とを重ねて、2組の軸部材151bおよび嵌合部材151c(図7参照)によって光拡散シート250と表示シート150とを1つにまとめた状態で、筐体130に取り付けてもよい。
つまり、第一突出部151aの側に着目すると、軸部材151bを、光拡散シート250の端部に形成された取付孔、および、表示シート150の端部に形成された取付孔(例えば図7に示す取付孔156)に軸が貫通した状態で、嵌合部材151cと嵌合させる。光拡散シート250は、第一突出部151aが第一取付部141と係合することで、表示シート150とともに、筐体130に着脱自在に取り付けられる。
すなわち、分解および組み立てが容易な第一突出部151aおよび第二突出部152aを表示シート150と光拡散シート250とで共用することで、表示シート150と光拡散シート250とを一括して筐体130に取りけることも可能である。
また、図10では、導光板120の第一側面121側に、光拡散シート250と表示シート150とが取り付けられる様子が図示されているが、導光板120の第二側面122側にも同様に、光拡散シート250と表示シート150とを取り付けることが可能である。
(実施の形態の変形例2)
図11は、実施の形態の変形例2に係る照明装置100の構成概要を示す斜視図である。
図11に示す照明装置100は、導光板120の両側面(121、122)に沿って配置される部分を一体に有する表示シート160を備える点に特徴を有する。
表示シート160は、上記実施の形態に係る表示シート150と同じく、例えば、PETを素材とする透明なシート状の基材に、図形等が印刷された部材であり、厚さは、例えば0.5mm程度である。
表示シート160は、第一側面121に沿って配置される第一シート部160aと、第二側面122に沿って配置される第二シート部160bとを一体に有している。また、第一シート部160aおよび第二シート部160bのそれぞれは、第一係合部151および第二係合部152を有している。
つまり、表示シート160は、例えば図9に示す表示シート150aと表示シート150bとを各々の下端で接続したような形状を有している。
この表示シート160は、第一シート部160aおよび第二シート部160bのそれぞれが、例えば図8に示す手順で筐体130に取り付けられることで、情報を表示する部材として機能する。
なお、図11では、表示シート160を、第一シート部160aと第二シート部160bとが互いに平行になる状態で図示しているが、表示シート160は、この形状で固定されている必要はない。
例えば、表示シート160は、筐体130への取り付け前は、両端のそれぞれに第一係合部151および第二係合部152が配置された平板状のシートであり、筐体130への取り付けの際に中央付近で折り曲げられることで、図11に示す形状になってもよい。
本変形例に係る表示シート160は、第一シート部160aの筐体130と係合していない端部と、第二シート部160bの筐体130と係合していない端部とが接続されている。そのため、例えば、第一シート部160aおよび第二シート部160bが風または振動等によってめくれ上がることが防止される。
また、仮に、導光板120が鉛直方向に対して傾いた姿勢となる状態で照明装置100が設置された場合であっても、第一シート部160aおよび第二シート部160bのそれぞれを、導光板120の側面に沿った状態に維持させることができる。
(実施の形態の変形例3)
図12は、実施の形態の変形例3に係る照明装置100の構成概要を示す斜視図である。
図12に示す照明装置100は、導光板120が上向きになるように設置されている点で、上記実施の形態に係る照明装置100とは異なる。
つまり、照明装置100の設置の態様に特に限定はなく、例えば、床面またはテーブル等の上に、図12に示すように、導光板120を上向きにして設置することも可能である。
なお、この場合、表示シート150に換えて、上記変形例2に係る表示シート160(図11参照)を取り付けることで、情報を表示する面(第一シート部160a、第二シート部160b)を、導光板120に安定的に沿わせることができる。
また、照明装置100の設置の態様としては、上述の天井面への設置、床面またはテーブル等への設置のほか、ワイヤ等を用いた天井面からの吊り下げが例示される。また、導光板120が壁面に平行となる姿勢で、照明装置100を当該壁面に設置することも可能である。
(実施の形態の変形例4)
図13は、実施の形態の変形例4に係る照明装置100の構成概要を示す図である。
図13に示す照明装置100は、設置位置の変更を容易に行うことができる点で、上記実施の形態に係る照明装置100とは異なる。
具体的には、照明装置100は、天井面に配置された、または、天井面から吊り下げられた配線ダクト200に取り付けられており、配線ダクト200に沿った位置であれば、ユーザの所望の位置に、照明装置100を設置することができる。
配線ダクト200は、照明装置100への電力供給を行う電力線が内部に配置されたレールであり、レールに沿って移動可能なプラグ220を介して、照明装置100に点灯のための電力を供給する。なお、配線ダクト200は、「ライティングレール」等とも呼ばれる。
また、本変形例では、照明装置100を回動可能に軸支する軸支部材210によって、プラグ220と照明装置100とが接続されている。
これにより、ユーザは、照明装置100を、表示シート150が所定の方向に向くように、水平面内において回動させることができる。
すなわち、本変形例に係る照明装置100は、配線ダクト200に沿った方向への位置変更と、表示シート150の向きの変更とが可能である。
例えば、店舗またはイベント会場などにおいて配線ダクト200が設置されている場合、配線ダクト200を利用して図13に示す態様で照明装置100を設置することで、報知すべき情報を、当該情報に適した位置および向きで表示することができる。
なお、プラグ220および軸支部材210は、照明装置100の一部であってもよく、照明装置100とは別部品として実現されてもよい。
(その他)
以上、本発明に係る照明装置について、上記実施の形態およびその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態およびその変形例に限定されるものではない。
例えば、表示シート150が有する第一係合部151および第二係合部152の両方が突出部を有する必要はない。
例えば、第二取付部142が表示シート150の厚み方向に突出する突起を有する場合、第二係合部152は、第二突出部152aを有さず、当該突起に係合する切り欠きまたは孔を有していてもよい。
この場合、第二係合部152を当該突起に係合させた状態で、表示シート150を撓ませて、第一係合部151を、図6に示すように第一取付部141に係合させる。
この場合であっても、表示シート150の筐体130に対する着脱を容易に行うことができる。
また、L1<L2となるように構成しても構わない。この場合には、図6とは逆に、第一係合部151を第一取付部141に係合させ、第一差込部141aに沿って右方に移動させた後に、第二係合部152を第二取付部142に係合させる。その後に、第一係合部151および第二係合部152を含む表示シート150を左側に移動させる。
このようにしても、表示シート150を筐体130に取り付けることができ、逆の手順により取り外すことができる。
また、表示シート150、160において、図形等は印刷されている必要はない。例えば、透光性の高い基材に、所定の形状に切り取られたフィルムを貼り付けることで、情報を表示する表示シート150、160が作製されてもよい。
また、発光装置110が有する発光素子112は、表面実装型LED素子またはLEDチップであるとした。しかし、発光装置110が有する発光素子112の種類は、LEDに限定されない。発光装置110は、例えば、半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)または無機EL等の発光素子を有してもよい。
また、発光装置110が有する光源は、半導体発光素子でなくてもよい。発光装置110は、光源として1以上の蛍光管を有してもよい。つまり、発光装置110は、1以上の蛍光管から放出される光を導光板120に入射してもよい。
その他、上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、および、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態および変形例における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。