JP6311542B2 - 結晶欠陥の評価方法及びウェーハの製造方法 - Google Patents

結晶欠陥の評価方法及びウェーハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は結晶欠陥の評価方法に関し、特に、単結晶に含まれる結晶欠陥の深さ方向における分布を評価する方法に関する。また、本発明は、結晶欠陥の深さ方向における分布を評価する工程を含むウェーハの製造方法に関する。
チョクラルスキー法(CZ法)によって育成されたシリコン単結晶には、as-grownの状態(結晶成長後に何の熱処理も行っていない状態)で、空孔が凝集して形成されたボイドであるCOP(Crystal Originated Particle)や酸素析出核、転位クラスタなど種々の結晶欠陥が含まれることがある。酸素析出核には、OSF(Oxidation Induced Stacking Fault)核や微小酸素析出核などの種類があり、OSF核が含まれる領域はOSF領域、微小酸素析出核が含まれる領域はPv領域と呼ばれる。OSF核は、高温(一般的には1000℃から1200℃)で熱酸化した場合にOSFを発生し、微小酸素析出核は、低温及び高温(例えば、800℃と1000℃)の2段階の熱処理を施した場合にBMD(Bulk Micro Defect)に成長する。現在は、as-grownの状態でCOPも転位クラスタも含まないシリコン単結晶が量産されているが、このようなシリコン単結晶にも酸素析出核は含まれている。
シリコン単結晶に含まれる酸素析出核の密度を調べる方法としては、特許文献1,2に記載された方法が知られている。
特許文献1には、シリコン単結晶を熱処理することによって酸素析出核をBMDに成長させた後、Si/SiOの選択比が高い条件で反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching: RIE)を行うことにより、BMDを突起として顕在化する方法が記載されている。突起として顕在化されたBMDは円錐形状を有しており、且つ、その形状は互いに相似形であるため、円錐の底面サイズ分布を計測すれば円錐の高さ分布、つまりBMDの深さ分布を算出することができると説明されている。
また、特許文献2には、熱処理によってBMDが形成されたシリコン単結晶を斜めに研磨し、或いは、へき開することによって断面を露出した後、この断面に対してRIEを行うことによって突起を形成し、形成された突起を深さ毎にカウントすることによって、欠陥の深さ方向分布を求める方法が記載されている。
尚、特許文献3には、as-grown状態のシリコン単結晶に対してRIEを行うことにより、未成長の酸素析出核を顕在化可能であることが報告されている。
特開2000−58509号公報 特開2005−101508号公報 特許第5141495号公報
しかしながら、RIEによって形成される円錐状の突起は、実際には完全な相似形ではなく、ある程度ばらつきを持った形状を有しているため、突起の底面サイズと突起の高さとの関係にもばらつきが生じる。このため、突起の底面サイズから換算された突起の高さは必ずしも正確ではない。また、突起の底面サイズを計測する際にも計測方法に起因するばらつきが生じる。このため、実際には欠陥が深さ方向に均一に分布しているウェーハであっても、計測値から得られる突起の高さ分布は均一にはならず、ブロードな台形状の分布となってしまう。これらの問題により、特許文献1に記載された方法では、欠陥の深さ方向における正しい分布を評価することは困難である。
一方、特許文献2に記載された方法では、斜め研磨又はへき開によって露出した断面に対してエッチングを行う必要があることから、断面には研磨ダメージ、残留砥粒、へき開時の破片などが付着する。このため、RIEを行うとこれらに起因する突起が形成され、欠陥評価の外乱となるため正確な評価は困難である。また、斜め研磨やへき開したサンプルをエッチングすると、RIEに用いるエッチングチャンバーが汚染されるおそれもある。さらに、断面をRIEすることから評価できる面積が非常に狭く、低密度の欠陥を評価することは困難であった。
このような問題は、熱処理によってBMDが形成されたシリコン単結晶を評価する場合に限らず、as-grown状態のシリコン単結晶を評価する場合にも同様に生じる問題である。さらに、シリコン単結晶に限らず、他の単結晶における欠陥分布を評価する場合にも同様に生じる問題である。
本発明は、このような問題の認識に基づきなされたものであって、斜め研磨やへき開によって露出した断面に対してエッチングを行うことなく、突起の形状ばらつきや測定ばらつきを考慮して、結晶欠陥の深さ方向における分布をより正確に評価する方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような評価工程を含むウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、エッチングによって形成された突起の底面サイズを突起の高さに換算した場合、得られた値(突起の高さ)は必ずしも実際の値とは一致しておらず、得られた値を中心値とした確率分布を構成する点に着目した。このことは、多数の突起の高さ分布を評価する場合には、換算により得られた値(突起の高さ)をピンポイントの値として扱うのではなく、確率分布関数として扱えば、より正しい高さ分布が得られることを意味する。
本発明はこのような技術的知見に基づいて成されたものである。
本発明による結晶欠陥の評価方法は、単結晶に含まれる結晶欠陥の深さ方向における分布を評価する方法であって、結晶欠陥よりも単結晶に対するエッチング速度が大きい条件で反応性イオンエッチングを施すことにより、単結晶に含まれる結晶欠陥を突起として顕在化させる第1の工程と、計測により突起の底面サイズ分布を求める第2の工程と、突起の底面サイズ分布を突起の高さ分布に換算する第3の工程と、突起の高さ分布を互いに平均値の異なる複数の正規分布に換算する第4の工程と、複数の正規分布を結晶欠陥の深さ方向における分布に換算する第5の工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、突起の高さ分布を複数の正規分布に換算していることから、突起の形状ばらつきや計測ばらつきを考慮した評価を行うことが可能となる。したがって、最終的に得られる結晶欠陥の深さ分布からは、突起の形状ばらつきや計測ばらつきが実質的に排除されるため、より正確な評価が可能となる。しかも、斜め研磨やへき開によって露出した断面に対してエッチングを行う必要がないことから、広い面積に対してエッチングが可能であるとともに、異物による外乱も生じない。
本発明においては、単結晶がシリコン(Si)であり、結晶欠陥が酸化シリコン(SiO)であることが好ましい。これによれば、シリコン単結晶に含まれる酸化シリコンからなる結晶欠陥の深さ方向における分布を評価することが可能となる。
第1の工程においては、鏡面加工された単結晶の表面に対して反応性イオンエッチングを行うことが好ましい。これによれば、エッチング面の平坦度が非常に高くなることから、結晶欠陥の深さ方向における分布をより正確に評価することが可能となる。
第2の工程においては、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡又は光散乱法を用いて突起の底面サイズを計測することが好ましい。本発明における突起の底面サイズの計測は、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡及び光散乱法のいずれを用いた場合でも可能である。
第3の工程においては、実測値に基づき作成された近似式を用いて、突起の底面サイズ分布を突起の高さ分布に換算することが好ましい。これによれば、突起の形状ばらつきをより正確に考慮することが可能となる。
第4の工程においては、複数の正規分布の合成曲線が突起の高さ分布に近似するよう、複数の正規分布の標準偏差及び面積を決定することが好ましい。このように、正規分布の平均値を固定した状態で、標準偏差及び面積を用いたフィッティングを行えば、各深さ範囲における結晶欠陥密度を簡単に算出することが可能となる。
第5の工程においては、複数の正規分布の平均値及び面積に基づいて、複数の正規分布を結晶欠陥の深さ方向における分布に換算することが好ましい。これは、平均値を固定した状態でフィッティングされた正規分布は、その面積が当該深さ範囲における結晶欠陥密度を表しているからである。
また、本発明によるウェーハの製造方法は、単結晶を育成する育成工程と、単結晶からウェーハを切り出す切り出し工程と、ウェーハに含まれる結晶欠陥を、上述した評価方法によって評価する評価工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、製造されるウェーハの深さ方向における品質を確認することが可能となる。
ここで、切り出し工程においては単結晶から複数のウェーハを切り出し、評価工程は複数のウェーハの一部のみに対して行うことが好ましい。これによれば、いわゆる抜き取り検査によって、量産時におけるウェーハの品質を確認することが可能となる。
このように、本発明によれば、突起の形状ばらつきや計測ばらつきを考慮した評価を行っているとともに、広い面積に対してエッチングが可能であり、且つ、異物による外乱も生じないことから、単結晶に含まれる結晶欠陥の深さ方向における分布をより正確に評価することが可能となる。
本発明の好ましい実施形態による結晶欠陥の評価方法を説明するためのフローチャートである。 評価対象であるウェーハ10の表面を拡大して示す模式図である。 RIEによって結晶欠陥11が突起として顕在化した状態を説明するための模式図である。 突起の形状が全て相似形であると仮定して、突起の底面サイズ分布から算出した結晶欠陥の深さ方向における分布を示すグラフである。 STEP3をより詳細に説明するためのフローチャートである。 STEP4をより詳細に説明するためのフローチャートである。 突起の高さ分布の一例を示すグラフである。 正規分布S1〜S9を仮決めした状態を示すグラフである。 フィッティングが完了した状態を示すグラフである。 図9に示した複数の正規分布に基づき換算された欠陥密度を示すグラフである。 参考例による欠陥密度を示すグラフであり、図7に示した突起の高さ分布を欠陥の深さ分布に直接換算した場合を示している。 突起の底面サイズと突起の高さとの関係を示すグラフである。 サンプルA10における突起の高さ分布を示すグラフであり、フィッティングが完了した状態を示している。 サンプルA10における結晶欠陥の深さ分布を示すグラフである。 サンプルB1における突起の高さ分布を示すグラフであり、フィッティングが完了した状態を示している。 サンプルB1における結晶欠陥の深さ分布を示すグラフである。 サンプルA20における突起の高さ分布を示すグラフであり、フィッティングが完了した状態を示している。 サンプルA20における結晶欠陥の深さ分布を示すグラフである。 サンプルB2における突起の高さ分布を示すグラフであり、フィッティングが完了した状態を示している。 サンプルB2における結晶欠陥の深さ分布を示すグラフである。 サンプルA30における突起の高さ分布を示すグラフであり、フィッティングが完了した状態を示している。 サンプルA30における結晶欠陥の深さ分布を示すグラフである。 サンプルB3における突起の高さ分布を示すグラフであり、フィッティングが完了した状態を示している。 サンプルB3における結晶欠陥の深さ分布を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による結晶欠陥の評価方法を説明するためのフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態による結晶欠陥の評価方法においては、まず評価対象である単結晶の表面を鏡面加工する(STEP0)。評価対象とし得る単結晶の種類については特に限定されず、反応性イオンエッチングを行った場合に結晶欠陥に対して十分な選択比を確保可能であれば、どのような種類の単結晶であっても評価対象とすることができる。例えば、シリコン単結晶であれば、反応性イオンエッチングを行った場合に酸素析出核やBMDに対して十分な選択比を確保することが可能である。
図2は、評価対象であるウェーハ10の表面を拡大して示す模式図である。
図2に示すウェーハ10は、チョクラルスキー法によって育成されたシリコン単結晶から切り出されたものであり、as-grownの状態である。このシリコン単結晶は、COP及び転位クラスタを含まない条件で育成されており、このためas-grownの状態でウェーハ10にはOSF核や微小酸素析出核など、酸化シリコンを含むgrown-in欠陥が含まれている。尚、OSF核を含まない条件で育成することも可能である。
ウェーハ10を評価対象とする場合、as-grownの状態で評価を行うこともできるし、熱処理によってBMDを形成した後に評価を行うこともできる。前者の場合には酸化シリコンを含むgrown-in欠陥の深さ方向における分布を知ることができ、後者の場合には熱処理によって形成されたOSFやBMDの深さ方向における分布を知ることができる。
上述の通り、図2に示すウェーハ10はas-grownの状態であり、その内部には酸化シリコンを含む多数の結晶欠陥11が含まれている。チョクラルスキー法によって育成されたシリコン単結晶の場合、結晶の長さ方向、つまりウェーハ10の深さ方向におけるgrown-in欠陥の分布は基本的にほぼ一定である。
このようなウェーハ10を評価対象とする場合、STEP0においては、ウェーハ10の表面12に対して鏡面加工を施す。これにより、ウェーハ10の表面12の平坦度が非常に高くなることから、深さ方向における酸素析出核の分布をより正確に評価することが可能となる。但し、本発明において鏡面加工を行うことは必須でなく、表面の平坦性が十分に高ければこれを省略しても構わない。例えば、ウェーハ10の表面12をふっ酸と硝酸を含む水溶液でエッチングすることによって平坦化しても構わない。
次に、鏡面加工されたウェーハ10の表面に対し、反応性イオンエッチング(RIE)を施すことにより、酸化シリコンを含む結晶欠陥11をエッチング面上の突起として顕在化させる(STEP1:第1の工程)。RIEによって酸化シリコンを突起として顕在化させるためには、SiOよりもSiの方がエッチングされやすい条件、つまり、Si/SiOの選択比が高い条件でRIEを行う必要がある。これにより、酸素析出物(SiO)がほとんどエッチングされずに、突起として顕在化する。
図3は、RIEによって結晶欠陥11が突起として顕在化した状態を説明するための模式図である。
図3に示す符号12aはRIEを行う前のウェーハ10の表面を示し、符号12bはRIEを行った後のウェーハ10の表面を示している。したがって、ウェーハ10は表面12aからRIEにより深さDまでエッチングされたことになる。
RIEを行うと、ウェーハ10の表面12aから深さDの範囲に含まれる多数の結晶欠陥11が突起として顕在化する。図3には、3つの突起13a〜13cが示されている。これらの突起13a〜13cはいずれも円錐形状を有しており、その頂点の位置にはそれぞれ結晶欠陥11a〜11cが存在している。つまり、RIEによるエッチングが結晶欠陥11a〜11cの位置に到達すると、これがマスクとなって結晶欠陥11a〜11cの下方に位置するシリコンのエッチングを阻害するため、このような円錐状の突起が形成される。
このため、表面12aからより浅い位置に存在する結晶欠陥ほど大きな突起となって現れ、表面12aからより深い位置に存在する結晶欠陥ほど小さな突起となって現れる。図3に示す例では、表面12aから浅い順に結晶欠陥11a,11b,11cが存在するため、突起13aが最も大きく、突起13cが最も小さくなる。理想的には突起13a〜13cは互いに相似形であるが、実際には突起ごとにやや形状が異なっている。
図1に戻って、次に各突起の底面サイズを計測することにより、底面サイズ分布を算出する(STEP2:第2の工程)。底面サイズの計測は、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡又は光散乱法を用いて行うことができ、いずれの方法であっても突起の底面サイズをある程度正確に計測することができる。
上述の通り、各突起の形状は理想的には相似形であるが、実際には突起ごとにやや形状が相違している。また、底面サイズの計測においても多少の誤差が生じる。このため、STEP2にて得られた底面サイズ分布を、突起の形状が全て相似形であると仮定して高さ分布(すなわち深さ方向における結晶欠陥分布)に直接換算すると、得られる値は実際の結晶欠陥分布とかなり異なってしまう。
図4は、突起の形状が全て相似形であると仮定して、突起の底面サイズ分布から算出した結晶欠陥の深さ方向における分布を示すグラフである。
図4においては実線が算出した値であり、破線が実際の値である。図4に示すように、実際には深さ方向における欠陥密度が一定であるにもかかわらず、算出された値は実際の値と乖離している。例えば、表面からの深さが浅い領域(例えば約1.5μm以下の領域)における欠陥密度が実際の値よりも低く算出され、さらに、結晶欠陥が存在し得ない領域、つまり、深さがマイナスの値となる領域(表面よりも上の空間領域)に結晶欠陥が存在するという結果が得られてしまう。
このような乖離は、各突起の形状が完全な相似形ではなく、突起ごとにやや形状が相違している点、並びに、底面サイズの計測において誤差が生じる点に起因する。以下詳述する本実施形態による評価方法によれば、このような突起の形状ばらつきや測定誤差が考慮され、より現実に近い結晶欠陥分布を算出することができる。
次に、STEP2にて得られた突起の底面サイズ分布を突起の高さ分布に換算する(STEP3:第3の工程)。換算の方法については特に限定されないが、評価対象となるウェーハ10とは別のウェーハを用いた評価によって、底面サイズ分布と高さ分布との関係を実測し、実測値に基づき作成した近似式に基づいて換算を行うことが好ましい。
図5は、STEP3をより詳細に説明するためのフローチャートである。
まず、評価対象となるウェーハ10とは別のテストウェーハを用意し、その表面を鏡面加工する(STEP31)。特に限定されるものではないが、テストウェーハは評価対象となるウェーハ10と実質的に同じ特性を持ったウェーハであることが好ましい。つまり、同一のシリコン単結晶から切り出され、且つ、切り出し位置が近接していることが好ましい。但し、突起の形状ばらつきや底面サイズの計測誤差は、ウェーハの種類によって大きく変化しないことから、テストウェーハは評価対象となるウェーハ10と異なる特性を持ったウェーハであっても構わない。また、底面サイズ分布と高さ分布との関係をより正確に測定すべく、複数のテストウェーハを用いることが好ましい。
次に、テストウェーハの表面に対してRIEを施し、酸化シリコンを含む結晶欠陥を突起として顕在化させる(STEP32)。特に限定されるものではないが、エッチング条件やエッチング量は、評価対象となるウェーハ10と一致させることが好ましい。これによれば、テストウェーハの表面に形成された突起の底面サイズ分布及び高さ分布は、評価対象となるウェーハ10に形成される突起の底面サイズ分布及び高さ分布とほぼ一致するはずである。
次に、テストウェーハをへき開し(STEP33)、テストウェーハの表面に平行な方向から走査型電子顕微鏡で突起を観察することにより、突起の底面サイズと突起の高さを測定する(STEP34)。上述の通り、突起には形状ばらつきが存在するため、STEP34にて得られる突起の底面サイズと突起の高さの関係は一定にはならない。このため、STEP34にて得られた突起の底面サイズと突起の高さの関係から近似式を算出する(STEP35)。
そして、この近似式を用いて、STEP3における換算を行う。この方法によれば、突起の底面サイズ分布を実際の突起の形状に基づいて高さ分布に換算することができる。もちろん、突起には形状ばらつきが存在するため、近似式を用いて換算しても突起の実際の高さが厳密に得られるわけではないが、少なくとも、多数の突起に対して換算を行った場合、各底面サイズに対する突起の高さの中心値については、実際の高さの中心値と合致するはずである。そして、同じ底面サイズを有する複数の突起の実際の高さのばらつきは、近似式により算出された値を平均値とする正規分布を形成するはずである。
STEP3が終了すると、次に、突起の高さ分布を複数の正規分布に換算する(STEP4:第4の工程)。正規分布の個数は、評価対象とする深さ範囲の区分数とする。例えば、ウェーハ10の表面12から5μmまでの深さ範囲を0.5μmずつ10区分に区切って評価したい場合には、10個の正規分布に換算すればよい。
正規分布は、平均値、標準偏差及び面積によって定義される。このうち、平均値については、当該区分における深さの中心に設定する。例えば、深さ0.5μm〜1.0μmの区分に対応する正規分布については、平均値を0.75μmに設定すればよい。したがって、各正規分布の平均値は互いに異なる値をとる。一方、標準偏差及び面積については、STEP3にて得られた突起の高さ分布に近似するようフィッティングする。フィッティングの具体的な方法は次の通りである。
図6は、STEP4をより詳細に説明するためのフローチャートである。
まず、上述の通り評価対象とする深さ範囲とその区分数に基づいて、正規分布の個数及びそれぞれの平均値を決定する(STEP41)。次に、各正規分布に仮の標準偏差及び面積を与え(STEP42)、これら正規分布の合成曲線を生成する(STEP43)。そして、合成曲線が突起の高さ分布に合致するよう、合成曲線(及び複数の正規分布)を変形させる(STEP44)。
例えば、STEP3にて得られた突起の高さ分布が図7に示す分布を示している場合、図8に示すように、0.75μm〜4.75μmの範囲で平均値が0.5μmずつ異なる9個の正規分布S1〜S9を仮決めする。尚、図7に示す例は、エッチング量である深さDが5.0μmである場合の突起の高さ分布を示しており、×印が各プロットである。ここで、深さDよりも高い突起(5.0μm超の突起)がプロットされているのは、STEP35にて得られる近似式を用いているからである。一方、1.0μm以下の突起が少ないのは、突起が小さすぎると計測が困難となるためである。この点を考慮し、0μm〜0.5μmの範囲は評価対象外としている。
正規分布S1〜S9を仮決めした後、これらの合成曲線Gを形成する。この段階では、標準偏差及び面積が仮の値であるため、合成曲線Gは高さ分布を示す×印から大きく乖離している。そこで、図9に示すように、合成曲線Gが突起の高さ分布に合致するよう、正規分布S1〜S9を変形させる。
図9に示した例では、変形後における合成曲線GがSTEP3にて得られた高さ分布とほぼ合致している(STEP45:YES)。これは、フィッティング作業が成功したことを意味する。この場合、変形後の正規分布ごとに面積を算出する(STEP46)。得られた面積は、対応する深さ範囲に存在する突起(結晶欠陥)の個数を表しており、STEP35にて用いた近似式から乖離した突起の存在を考慮した値となっているはずである。ここで、対応する深さ範囲とは、当該正規分布の平均値と、隣接する正規分布の平均値との中間値を境界とする範囲である。例えば、各正規分布の平均値が0.5μmずつ異なる場合、平均値が0.75μmである正規分布については、0.50μm〜1.00μmが対応する深さ範囲となる。
一方、変形後における合成曲線Gが高さ分布と合致しない場合には(STEP45:NO)、標準偏差及び/又は面積の値を変更し(STEP47)、再びSTEP43に戻る。この作業は、合成曲線Gが高さ分布とほぼ合致するまで、つまりフィッティング作業が成功するまで繰り返す。これにより、各正規分布の面積が確定する。
このようにして各正規分布の面積が確定した後、次に、各正規分布の面積を結晶欠陥の深さ方向における分布に換算する(STEP5:第5の工程)。換算は、正規分布の面積、つまり結晶欠陥の個数を計測体積で割ることにより行う。これにより、各深さ範囲における欠陥密度を得ることができる。ここで、計測体積とは、突起を計測した面積とエッチング深さにより定義される。
図10は、図9に示した複数の正規分布に基づき換算された欠陥密度を示すグラフである。
図10は棒グラフであり、9個のデータT1〜T9からなる。これらデータT1〜T9はそれぞれ変形後における正規分布S1〜S9に対応している。図10に示すように、本実施形態の評価方法によって得られるデータT1〜T9は、互いに値がほぼ一致していることが分かる。図7に示した高さ分布では、突起の高さが約1.0μm以下の領域(=深さ4.0μm以上の領域)や、突起の高さが約4.5μm以上(=深さ0.5μm以下の領域)の領域で突起の個数が低下しているが、これが補正され、フラットなデータとなっていることが分かる。
図11は、参考例による欠陥密度を示すグラフであり、図7に示した突起の高さ分布を欠陥の深さ分布に直接換算した場合を示している。
図11に示すように、突起の高さ分布を欠陥の深さ分布に直接換算すると、突起の個数が低下する領域において密度が低く換算されてしまうばかりではなく、結晶欠陥が存在し得ない領域、つまり、深さがマイナスの値となる空間領域に結晶欠陥が存在するという結果が得られてしまう。
これに対し、本実施形態の評価方法によれば、正規分布を用いることによって突起の形状ばらつきや測定誤差を考慮した状態で評価することができることから、より現実に近い結晶欠陥分布を算出することが可能となる。
以上説明した評価方法は破壊検査であるが、量産時における品質確認にも応用することができる。この場合、1つの単結晶から切り出された一部のサンプルに対してのみ上述した評価を行えばよい。これにより、単結晶の他の部分から製造されるウェーハの品質を確認することができる。ここで言うサンプルは、結晶ブロック端から切り出されたものや、最終製品に至るまでの途中の工程におけるウェーハ、あるいは最終ウェーハ製品そのものであっても構わない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
以下、本発明のいくつかの実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
まず、直径300mmのCOPフリーシリコン単結晶から13枚のウェーハを切り出した。これら13枚のウェーハは、互いに隣接する位置から切り出したものであり、したがってウェーハ特性は互いに一致している。これら、as-grown状態である13枚のウェーハを鏡面研磨し、そのうち、10枚をサンプルA1〜A10とし、1枚についてはウェーハの表面エピタキシャル層を2μm成長させてサンプルB1とした。残りの2枚のウェーハは、後述する実施例2で使用する。
次に、サンプルA1〜A10及びサンプルB1の表面に対し、Si/SiOの選択比が高い(すなわちSiOがエッチングされ難い)条件の反応性イオンエッチング(RIE)を施した。RIEの雰囲気はHBr/Cl/He+O混合ガスとし、Si/SiOの選択比が100以上になるように条件を設定して約5μmエッチングを行った。その後、RIE後にふっ酸水溶液で洗浄を行ってRIE時に付着した反応生成物を除去した。
次に、サンプルA1〜A9をへき開し、ウェーハの表面に平行な方向から突起を走査型電子顕微鏡で観察することにより、突起ごとに底面サイズ(直径)と高さを測定した。測定の結果を図12に示す。図12に示すように、突起の底面サイズと高さとの関係は、ある程度のばらつきを有している。次に、図12に示すプロットから、突起の底面サイズと高さとの関係を示す近似式を算出した。得られた近似式は、図12のグラフ中に示されている。
次に、サンプルA10及びサンプルB1の表面を光学顕微鏡で撮影することにより、RIEで生じた突起を観察した。光学顕微鏡としては、微分干渉顕微鏡を用いた。突起を計測した面積は0.068cmである。そして、画像処理によって各突起の底面サイズを計測した後、図12に示した近似式を用いて各突起の底面サイズを各突起の高さに換算し、高さごとに突起の個数をグラフにプロットした。サンプルA10についてのプロット結果を図13に示し、サンプルB1についてのプロット結果を図15に示す。図13及び図15において◇印で示すプロットが当該高さを持つ突起の個数である。
次に、0.25μm〜4.75μmの範囲で突起の高さの平均値が0.5μmずつ異なる10個の正規分布S1〜S10を仮決めした。つまり、正規分布S1〜S10の平均値は、それぞれ0.25μm、0.75μm、1.25μm、1.75μm、2.25μm、2.75μm、3.25μm、3.75μm、4.25μm、4.75μmである。
そして、図6を用いて説明したように、これら正規分布S1〜S10の合成曲線Gを生成し、その形状が図13及び図15の実測値にフィットするよう、各正規分布S1〜S10の標準偏差及び面積を調整した。図13及び図15にはフィッティングが完了した状態における正規分布S1〜S10及びその合成曲線Gが示されている。フィッティングが完了すると、各正規分布の面積、つまり、各正規分布に割り当てられた突起の個数が、当該深さ範囲に存在する結晶欠陥の個数を表すことになる。
最後に、各正規分布に割り当てられた突起の個数を計測体積(=突起を計測した面積×深さ区分(0.5μm))で割ることにより、各深さ範囲における欠陥密度を算出した。サンプルA10についての算出結果を図14に示し、サンプルB1についての算出結果を図16に示す。図14及び図16に示すデータT1〜T10は、それぞれ正規分布S1〜S10に対応している。
図14に示すように、サンプルA10は深さ0μm〜4μmの範囲で欠陥密度がほぼ一定であり、これはgrown-in欠陥が深さ方向に均一に分布するという事実と整合している。尚、深さが4μm〜5μmの範囲で欠陥密度が低く現れているのは、微分干渉顕微鏡では高さが1μm以下の突起を正しく認識することができないためである。
一方、図16に示すように、サンプルB1では、エピタキシャル層からなる深さ2μm以下の領域では欠陥が検出されず、これはエピタキシャル層には酸化シリコンからなる結晶欠陥がほとんど存在しないという事実と整合している。それよりも深い2μm〜4μmの領域では、サンプルA10と同様、欠陥密度がほぼ一定であった。尚、深さが4μm〜5μmの範囲で欠陥密度が低く現れている理由は上述の通りである。
このように、本実施例により得られたデータは事実と整合しているため、光学顕微鏡を用いた場合における解析方法の妥当性が証明された。
実施例1で切り出した残り2枚のas-grown状態のウェーハのうち、一方をサンプルA20とし、他方についてはウェーハの表面にエピタキシャル層を3μm成長させてサンプルB2とした。
次に、サンプルA20及びB2の表面に対し、実施例1と同じ条件で反応性イオンエッチング(RIE)を施した。
次に、サンプルA20及びサンプルB2の表面を走査型電子顕微鏡で撮影することにより、RIEで生じた突起を観察した。突起を計測した面積は0.068cmである。そして、画像処理によって各突起の底面サイズを計測した後、図12に示した近似式を用いて各突起の底面サイズを各突起の高さに換算し、高さごとに突起の個数をグラフにプロットした。サンプルA20についてのプロット結果を図17に示し、サンプルB2についてのプロット結果を図19に示す。図17及び図19において◇印で示すプロットが当該高さを持つ突起の個数である。
次に、0.25μm〜4.75μmの範囲で突起の高さの平均値が0.5μmずつ異なる10個の正規分布S1〜S10を仮決めした。そして、図6を用いて説明したように、これら正規分布S1〜S10の合成曲線Gを生成し、その形状が図17及び図19の実測値にフィットするよう各正規分布S1〜S10の標準偏差及び面積を調整した。図17及び図19にはフィッティングが完了した状態における正規分布S1〜S10及びその合成曲線Gが示されている。
最後に、各正規分布に割り当てられた突起の個数を計測体積(=突起を計測した面積×深さ区分(0.5μm))で割ることにより、各深さ範囲における欠陥密度を算出した。サンプルA20についての算出結果を図18に示し、サンプルB2についての算出結果を図20に示す。図18及び図20に示すデータT1〜T10は、それぞれ正規分布S1〜S10に対応している。
図18に示すように、サンプルA20は深さ0μm〜4.5μmの範囲で欠陥密度がほぼ一定であり、これはgrown-in欠陥が深さ方向に均一に分布するという事実と整合している。尚、深さが4.5μm〜5μmの範囲で欠陥密度が低く現れているのは、走査型電子顕微鏡では高さが0.5μm以下の突起を正しく認識することができないためである。走査型電子顕微鏡は、微分干渉顕微鏡よりも微小な突起まで計測できるため、欠陥密度が低く現れる範囲が実施例1よりも狭くなっている。
一方、図20に示すように、サンプルB2では、エピタキシャル層からなる深さ3μm以下の領域では欠陥が検出されず、これはエピタキシャル層には酸化シリコンからなる結晶欠陥がほとんど存在しないという事実と整合している。それよりも深い3μm〜4.5μmの領域では、サンプルA20と同様、欠陥密度がほぼ一定であった。尚、深さが4.5μm〜5μmの範囲で欠陥密度が低く現れている理由は上述の通りである。
このように、本実施例により得られたデータは事実と整合しているため、走査型電子顕微鏡を用いた場合における解析方法の妥当性が証明された。
実施例1,2で用いたシリコン単結晶とは異なる、直径300mmの低欠陥COPフリーシリコン単結晶から2枚のウェーハを切り出した。これら2枚のas-grown状態のウェーハのうち、一方については表面を鏡面研磨してサンプルA30とし、他方についてはウェーハの表面を鏡面研磨した後、エピタキシャル層を0.5μm成長させてサンプルB3とした。
次に、サンプルA30及びサンプルB3に対し、as-grownの状態でSi/SiOの選択比が高い(すなわちSiOがエッチングされ難い)条件の反応性イオンエッチング(RIE)を施した。RIEの雰囲気はHBr/Cl/He+O混合ガスとし、Si/SiOの選択比が100以上になるように条件を設定して約1μmエッチングを行った。その後、RIE後にふっ酸水溶液で洗浄を行ってRIE時に付着した反応生成物を除去した。
次に、光散乱法を利用したパーティクルカウンター(KLA Tencor社製 Surfscan SP1 TBI)を用いて、RIEによって形成されたサンプルA30及びサンプルB3の表面上の突起の底面サイズ及び個数を計測した。突起を計測した面積は679cmである。そして、図12に示した近似式を用いて各突起の底面サイズを各突起の高さに換算し、高さごとに突起の個数をグラフにプロットした。サンプルA30についてのプロット結果を図21に示し、サンプルB3についてのプロット結果を図23に示す。図21及び図23において◇印で示すプロットが当該高さを持つ突起の個数である。
次に、0.05μm〜0.95μmの範囲で突起の高さの平均値が0.1μmずつ異なる10個の正規分布S1〜S10を仮決めした。そして、図6を用いて説明したように、これら正規分布S1〜S10の合成曲線Gを生成し、その形状が図21及び図23の実測値にフィットするよう各正規分布S1〜S10の標準偏差及び面積を調整した。図21及び図23にはフィッティングが完了した状態における正規分布S1〜S10及びその合成曲線Gが示されている。
最後に、各正規分布に割り当てられた突起の個数を計測体積(=突起を計測した面積×深さ区分(0.1μm))で割ることにより、各深さ範囲における欠陥密度を算出した。サンプルA30についての算出結果を図22に示し、サンプルB3についての算出結果を図24に示す。図22及び図24に示すデータT1〜T10は、それぞれ正規分布S1〜S10に対応している。
図22に示すように、サンプルA30は深さ0μm〜0.9μmの範囲で欠陥密度がほぼ一定であり、これはgrown-in欠陥が深さ方向に均一に分布するという事実と整合している。尚、深さが0.9μm〜1μmの範囲で欠陥密度が低く現れているのは、パーティクルカウンターでは高さが0.1μm以下の突起を正しく認識することができないためである。パーティクルカウンターは、走査型電子顕微鏡よりも微小な突起まで計測できるため、欠陥密度が低く現れる範囲が実施例2よりもさらに狭くなっている。
一方、図24に示すように、サンプルB3では、エピタキシャル層からなる深さ0.5μm以下の領域では欠陥が検出されず、これはエピタキシャル層には酸化シリコンからなる結晶欠陥がほとんど存在しないという事実と整合している。それよりも深い0.5μm〜0.9μmの領域では、サンプルA30と同様、欠陥密度がほぼ一定であった。尚、深さが0.9μm〜1μmの範囲で欠陥密度が低く現れている理由は上述の通りである。
このように、本実施例により得られたデータは事実と整合しているため、パーティクルカウンターを用いた場合における解析方法の妥当性が証明された。
10 ウェーハ
11,11a,11b,11c 結晶欠陥
12,12a,12b ウェーハの表面
13a〜13c 突起
G 合成曲線
S1〜S10 正規分布
T1〜T9 欠陥密度

Claims (11)

  1. 単結晶に含まれる結晶欠陥の深さ方向における分布を評価する方法であって、
    前記結晶欠陥よりも前記単結晶に対するエッチング速度が大きい条件で反応性イオンエッチングを施すことにより、前記単結晶に含まれる前記結晶欠陥を突起として顕在化させる第1の工程と、
    計測により前記突起の底面サイズ分布を求める第2の工程と、
    前記突起の底面サイズ分布を突起の高さ分布に換算する第3の工程と、
    前記突起の高さ分布を互いに平均値の異なる複数の正規分布に換算する第4の工程と、
    前記複数の正規分布を前記結晶欠陥の深さ方向における分布に換算する第5の工程と、を備えることを特徴とする結晶欠陥の評価方法。
  2. 前記単結晶はシリコン(Si)であり、前記結晶欠陥は酸化シリコン(SiO)であることを特徴とする請求項1に記載の結晶欠陥の評価方法。
  3. 前記第1の工程においては、鏡面加工された前記単結晶の表面に対して前記反応性イオンエッチングを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶欠陥の評価方法。
  4. 前記第2の工程においては、光学顕微鏡を用いて前記突起の底面サイズを計測することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  5. 前記第2の工程においては、走査型電子顕微鏡を用いて前記突起の底面サイズを計測することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  6. 前記第2の工程においては、光散乱法を用いて前記突起の底面サイズを計測することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  7. 前記第3の工程においては、実測値に基づき作成された近似式を用いて、前記突起の底面サイズ分布を前記突起の高さ分布に換算することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  8. 前記第4の工程においては、前記複数の正規分布の合成曲線が前記突起の高さ分布に近似するよう、前記複数の正規分布の標準偏差及び面積を決定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  9. 前記第5の工程においては、前記複数の正規分布の平均値及び面積に基づいて、前記複数の正規分布を前記結晶欠陥の深さ方向における分布に換算することを特徴とする請求項8に記載の結晶欠陥の評価方法。
  10. 前記単結晶を育成する育成工程と、
    前記単結晶からウェーハを切り出す切り出し工程と、
    前記ウェーハに含まれる前記結晶欠陥を、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の評価方法によって評価する評価工程と、を備えることを特徴とするウェーハの製造方法。
  11. 前記切り出し工程においては、前記単結晶から複数のウェーハを切り出し、
    前記評価工程は、前記複数のウェーハの一部のみに対して行うことを特徴とする請求項10に記載のウェーハの製造方法。
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