JP6308796B2 - ディジタル温度補償発振器 - Google Patents

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Description

本発明は、ディジタル化した温度情報に基づいて温度変化による周波数の変動を補償するディジタル温度補償発振器に関する。
近年、高機能携帯端末、例えばスマートフォンなどのモバイル環境が、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルというスモールセルになるに応じて、それらの基地局側クロックの周波数安定度に対する要求が厳しくなっている。そして、この高い周波数安定度が要求されるアプリケーション向けのクロックには、温度補償発振器が用いられるのが一般的である。
従来から、各種の温度補償発振器が知られているが、ディジタル温度補償発振器としては、温度による発振周波数の変動量が大きい温度センサを用い、温度センサによって検知された外部の温度変化情報をディジタル制御回路によってディジタルコード化するとともに、ディジタル制御回路によって生成されたこのディジタル温度補償コードをD/A変換器によってアナログ信号に変換して温度補償電圧(周波数制御電圧)を生成し、この温度補償電圧を電圧制御型発振器に入力して電圧制御型発振器の発振周波数を制御するようにした構成が知られている。そして、従来のディジタル温度補償発振器におけるD/A変換器としては、R−2R型(ラダー型)D/A変換器が使用されている(特許文献1)。
特開平1−73823号公報
従来のディジタル温度補償発振器は、D/A変換器として、抵抗素子を構成要素とするR−2R型D/A変換器を使用しているので、次のような欠点がある。
第1に、使用される各抵抗素子を製造する際に、多数の抵抗素子を完全に同一のものとして製造することは不可能なので、各抵抗素子間の精度的ミスマッチにより、8ビット程度の分解能しか得られず、高精度な周波数制御をすることができない。第2に、使用している抵抗素子の経年劣化により、抵抗値が変化することで出力電圧が変動し、これによって出力周波数が変動してしまう。第3に、使用している抵抗素子の温度ドリフトにより、抵抗値が変化することで出力電圧が変動し、これによって出力周波数が変動してしまう。
本発明は、この不都合を解消するために、D/A変換器としてΔΣモジュレータと受動素子で構成される受動型LPF(LOW PASS FILTER:ローパスフィルタ)を用いて、アナログ化した制御電圧を電圧制御型発振器に出力することによって、高分解能で、経年劣化や温度ドリフトによる出力周波数の変動が生じにくいディジタル温度補償発振器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明の請求項1に係るディジタル温度補償発振器は、環境温度の変化に対して周波数が変化する発振周波数(第1の発振周波数)を生成するとともに制御電圧によって前記第1の発振周波数の制御が可能な発振信号を生成する電圧制御型発振器と、前記環境温度の変化に対して前記電圧制御型発振器の第1の発振周波数よりも変化率が大きい発振周波数(第2の発振周波数)を生成する感温発振器と、前記電圧制御型発振器で生成された第1の発振周波数と前記感温発振器で生成された第2の発振周波数とを比較することで得られるディジタル情報を基に算出して、前記比較が行われたときの環境温度を温度ディジタルデータとして生成する温度ディジタルデータ生成部と、前記温度ディジタルデータに基づいて前記電圧制御型発振器で生成する第1の発振周波数の環境温度に対する変化を補償するための温度補償ディジタルデータを生成する温度補償回路と、ΔΣモジュレータと受動素子からなる受動型多段LPFによって構成されて前記温度補償ディジタルデータをアナログ電圧で表される前記制御電圧に変換するD/A変換器とを備え、前記ΔΣモジュレータは、パルス密度変調を行う量子化器にディザ信号を加重してなる信号を入力してなり、前記ディザ信号としてこのΔΣモジュレータの以前の回路で生成されたディジタル信号の下位の複数ビットを使用するものである。このディザ信号とするディジタル信号としては、前記感温発振器の出力を受けたカウンタの出力や、温度ディジタルデータ生成部で生成される温度ディジタルデータを用いることができる。
同じく前記目的を達成するため本発明の請求項2に係るディジタル温度補償発振器は、前記請求項1発明の構成において、前記ΔΣモジュレータは、3値以上の多値量子化器、例えば4値(4レベル)の量子化器、によるPDM(Pulse Density Modulation:パルス密度変調)出力を、同値の多パルス幅のPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)変調器、例えば4レベルのパルス幅のPWM変調器で、パルス幅が4レベルで2値のパルス信号に変換して、受動型多段LPFに出力するものである。
同じく前記目的を達成するため本発明の請求項に係るディジタル温度補償発振器は、前記請求項1発明または前記請求項2発明の構成において、前記受動型多段LPFは、各段が抵抗素子と容量素子とからなり、抵抗値の総和と容量値の総和を所望の値に設定するとともに、1段目の抵抗素子の抵抗値及び最終段目の容量素子の容量値を、他段の抵抗素子の抵抗値及び他段の容量素子の容量値よりもそれぞれ大きく設定したものである。
同じく前記目的を達成するため本発明の請求項に係るディジタル温度補償発振器は、前記請求項1〜発明のいずれか1項の発明の構成において、前記温度補償回路で生成する温度補償ディジタルデータは、フーリエ級数展開を用いた近似式によって生成するものである。
同じく前記目的を達成するため本発明の請求項に係るディジタル温度補償発振器は、前記請求項1〜発明のいずれか1項の発明の構成において、前記温度補償回路で生成する温度補償ディジタルデータは、多項式近似式、フーリエ級数展開を用いた近似式及び双曲線関数近似式のうち2つ以上を組み合わせた近似式によって生成するものである。
本発明の請求項1に係るディジタル温度補償発振器によれば、ΔΣモジュレータと受動型多段LPFからなるD/A変換器を用いることによって、高分解能を有するとともに、構成素子の経年劣化が極めて少ないためD/A変換特性の経年変化が極めて少なく、温度ドリフトも生じにくいので、長期間にわたって高精度で正確な周波数制御を行うことが可能であり、さらに、制御電圧はアナログCMOS回路を用いない回路で生成されるため、1/fノイズが少なく、発振器の位相雑音特性を悪化させにくいという効果を奏する。さらにこれらの効果に加えて、ディザ信号の生成を別途乱数発生器等を設けることなくできるので、専有面積を拡大することなく、ΔΣモジュレータの所望の作用を得ることができるという効果を奏する。
本発明の請求項2に係るディジタル温度補償発振器によれば、請求項1発明の奏する効果に加え、ΔΣモジュレータはPDM変調の後にPWM変調をして出力することによって、ΔΣ変調ノイズが小さく抑制されるので、後段の受動型多段LPFのカットオフ周波数を低くすることができ、また、受動型多段LPFの占有面積を小さくできるという効果を奏する。
本発明の請求項に係るディジタル温度補償発振器によれば、前記請求項1発明または請求項発明の奏する効果に加えて、低周波域での減衰量を大きく取れるので、低周波域に出現するアイドルトーンの除去に有効であるという効果を奏する。
本発明の請求項に係るディジタル温度補償発振器によれば、前記請求項1発明〜請求項発明のいずれか1発明の奏する効果に加えて、従来の多項式近似式で求めた温度補償ディジタルデータと比べて、より簡潔な構成及び演算で、チップ面積を削減でき、適正な温度補償ディジタルデータが得られるという効果を奏する。
本発明の請求項に係るディジタル温度補償発振器によれば、前記請求項1発明〜請求項発明のいずれか1発明の奏する効果に加えて、従来の多項式近似式で求めた温度補償ディジタルデータと比べて、より簡潔な構成及び演算で、チップ面積を削減でき、適正な温度補償ディジタルデータが得られるという効果を奏する。
本発明に係るディジタル温度補償発振器の好適な実施形態を示すブロック図。
添付図面の図1に基づいて、本発明に係るディジタル温度補償発振器の好適な構成を説明する。ディジタル温度補償発振器は、電圧制御型発振器1と、感温発振器2と、温度ディジタルデータ生成部3と、温度補償回路4と、ΔΣモジュレータ5と受動型4段LPF6からなるD/A変換器7を備えている。
電圧制御型発振器1の電圧制御型発振回路12は公知の構成で、外付けの振動子11を有している。電圧制御型発振器1は、環境温度の変化に対して周波数が変化する発振周波数(第1の発振周波数)を生成するとともに、受動型4段LPF6から出力される制御電圧によって前記第1の発振周波数の制御が可能な発振信号を生成するものである。この生成された前記第1の発振周波数を有する発振信号は、バッファ8に出力されて、分周回路9を経て温度ディジタルデータ生成部3の第1のカウンタ31に入力する一方、前記バッファ8からバッファ10を介して外部に出力される。
感温発振器2は、インバータを奇数個リング状に接続してなるリングオシレータからなり、環境温度の変化に対して前記電圧制御型発振器1で生成された第1の発振周波数よりも変化率が大きい発振周波数(第2の発振周波数)を生成するものである。この生成された前記第2の発振周波数を有する発振信号は、温度ディジタルデータ生成部3の第2のカウンタ32に出力される。
温度ディジタルデータ生成部3は、前記各カウンタ31,32と制御回路・温度変換回路33からなり、前記各カウンタ31,32は、前記制御回路の制御信号で制御されるものである。前記カウンタ31は電圧制御型発振器1で生成された第1の発振周波数をカウントし、前記カウンタ32は感温発振器2で生成された第2の発振周波数をカウントするもので、これらカウントされた前記各発振周波数は、制御回路・温度変換回路33で比較され、感温発振器2の発振周波数から環境温度がディジタルデータとして算出されて、温度ディジタルデータが生成されるものである。そして、この温度ディジタルデータは、前記制御回路・温度変換回路33から温度補償回路4の演算回路41に出力される。
温度補償回路4は、演算回路41とメモリ42とからなり、電圧制御型発振器1で生成する第1の発振周波数の環境温度に対する変化を補償するための温度補償ディジタルデータを生成するものである。この温度補償ディジタルデータは、前記電圧制御型発振器1の温度ドリフトによる発振周波数の変化をキャンセルするためのディジタルデータで、従来は多項式近似式で求めているが、本実施形態では多項式近似式とフーリエ級数展開を用いた近似式を組み合わせて求めるよう構成している。これらの近似式の演算に必要な係数などの各種データは前記メモリ42にあらかじめ格納されており、演算回路41によって、これら各種データと前記制御回路・温度変換回路33から入力した温度ディジタルデータに基づいて、温度補償ディジタルデータを生成するものである。
ここで、温度補償ディジタルデータの生成について、より詳細に説明する。例えば、環境温度が−40〜100℃の範囲で所望特性との誤差の目標値が±50ppbの場合、従来の多項式近似であれば、温度補償関数として、T13=A+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A10(T−T)10+A11(T−T)11+A12(T−T)12+A13(T−T)13という13次関数の近似式を用いる必要がある。これに対して、本実施形態の多項式近似式とフーリエ級数展開を用いた近似式の組み合わせでは、温度補償関数として、T=A+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)という7次関数と、Tsin=B+BsinB(T−TBO)というsin関数の近似式を用いることで、目標を達成できることを確認した。なお、前記7次関数は−40℃以上100℃以下の範囲で適用し、前記sin関数は85℃以上100℃以下の範囲で適用するものである。
このように、上記各温度補償関数を用いる場合には、係数の数に対応する必要なメモリ数は、従来ではA0〜13及びTに対応する15個に対して、本実施形態ではA0〜7、T、B0〜2及びTB0に対応する13個である。また、必要な乗算回数及び加算回数は、従来ではともに13回に対して、本実施形態ではともに9回である。さらに、必要な回路は、従来では乗算器、加算器、係数テーブル及びシフトレジスタであるのに対して、本実施形態では乗算器、加算器、係数テーブル及びルックアップテーブルである。またさらに、各係数のオーダは、従来では10のマイナス19乗から10の2乗までなのに対し、本実施形態では10のマイナス10乗から10の2乗までである。これらの相違点から理解できるように、本実施形態は従来技術と比較して、係数等のデータをメモリに書き込む手間が少なくなり、また、オーダを合わせるためのシフトレジスタが不要となって消費電力が減少し、さらには温度補償の応答速度が速くなる、という利点がある。
ΔΣモジュレータ5は、乗算器51と、加算器52a,52b,52cと、遅延回路53a,53b,53cと、乗算器54a,54bと、量子化器55と、PWM変調器56とからなる。前記加算器52bにはディザ信号が入力されるもので、このディザ信号は、感温発振器2の出力を受けたカウンタ32の出力の下位ビットのデータからなるものである。例えば、前記感温発振器2の出力を受けたカウンタ32の出力が18ビットのデータとすると、下位の4ビット程度のデータをディザ信号とすると好適である。
また、量子化器55は3値以上の多値量子化器であり、例えば、「00」、「01」、「10」、「11」の4つのレベルで量子化した4値のPDM信号を、PWM変調器56に出力するとともに、加算器52cに出力する。前記PWM変調器56は、3レベル以上の多レベルのパルス幅で2値のPWM信号を出力するもので、例えば、前記量子化器55が4値(4レベル)であれば、同様に「0」、「1」、「2」、「3」の4つのレベルのパルス幅のうち、入力したPDM信号のレベルに対応するレベルのパルス幅を有する2値のPWM信号に変換して、受動型4段LPF6に出力する。一方、加算器52cには、量子化器55の出力とともに、加算器52bに入力する信号も入力し、前記加算器52cからは量子化器55による量子化誤差が出力される。
遅延回路53a,53b,53cは、量子化誤差を1サイクル、2サイクル、3サイクル遅延させる。前記遅延回路53aの出力は、乗算器54aによって所定の係数が乗じられたうえ、加算器52aに入力される。前記遅延回路53bの出力は、乗算器54bによって所定の係数が乗じられて前記加算器52aに入力される。一方、前記遅延回路53cの出力は、直接前記加算器52aに入力される。そして、前記加算器52aには、これらの各入力に加えて、乗算器51の出力が入力され、前記各入力が加算されて各加算器52b、52cに出力されるのである。
受動型4段LPF6は、抵抗素子と容量素子からなるLPFを4段で構成したものである。各抵抗素子の抵抗値は、例えば、抵抗値の総和が1GΩであり、1段目の抵抗素子が700MΩで、他の3個の抵抗素子はそれぞれ100MΩに設定している。また、各容量素子の容量値は、例えば、容量値の総和が100pFであり、最終段目である4段目の容量素子が70pFで、他の3個の容量素子はそれぞれ10pFに設定している。このように、1段目の抵抗値と、最終段目の容量値を他の抵抗値あるいは容量値よりも大きく設定すると、低周波域での減衰量を大きく取れる。PWM信号はこの受動型4段LPF6を通ることでアナログ信号に変換され、このアナログ信号は、制御電圧信号として電圧制御型発振器1の電圧制御型発振回路12に入力される。
続いて、上述したディジタル温度補償発振器の動作について説明する。
電圧制御型発振器1が環境温度に応じた周波数(第1の発振周波数)の発振信号を生成して出力すると、この発振信号は、バッファ8からバッファ10を介して外部機器に出力される一方、前記バッファ8から分周回路9に入力される。前記分周回路9は、入力した発振周波数を分周して、カウンタ31に出力する。一方、感温発振器2は、環境温度に対して前記第1の周波数よりも変化率の大きい周波数(第2の発振周波数)の発振信号を生成して、カウンタ32に出力する。
これら各カウンタ31,32でカウントされた各発振周波数は、制御回路・温度変換回路33で比較され、制御回路・温度変換回路33は、比較することで得られたディジタル情報から比較が行われたときの環境温度を温度ディジタルデータとして生成して、この温度ディジタルデータを演算回路41に出力する。
演算回路41は、入力された温度ディジタルデータから、あらかじめメモリ42に格納されている7次関数及びsin関数の近似式に対応する演算式及び係数値に基づいて演算し、電圧制御型発振回路12の発振周波数の環境温度に対する変化を補償するための温度補償ディジタルデータを生成し、ΔΣモジュレータ5に出力する。
ΔΣモジュレータ5に入力された温度補償ディジタルデータは、量子化器55で4値(4レベル)のPDM信号に変換され、さらにPWM変調器56で4レベルのパルス幅で2値のPWM信号に変換される。そして、このPWM信号は、受動型4段LPF6によってアナログ化されることで、前記温度補償ディジタルデータがアナログ電圧で表される制御電圧に変換されて電圧制御型発振回路12に入力し、電圧制御型発振器1の発振周波数を制御するものである。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、ΔΣモジュレータ5は、PWM変調器56に換えて温度計コード(Thermometer Code)変換器を使用することもできる。この場合は、量子化器55が4値(4レベル)のPDM信号を出力するのであれば、温度計コード変換器は「000」、「001」、「011」、「111」の3値コード変換を行うものである。したがって、LPFは受動型4段LPF6が3組必要となり、また、これら3組の受動型4段LPF6の出力を加算するアナログ加算器が新たに必要となる。そして、前記アナログ加算器の出力電圧が制御電圧として電圧制御型発振回路12に入力される。
また、例えば、ΔΣモジュレータ5は、PWM変調器56や温度計コード変換器を設けずに、量子化器55の出力した2値のPDM信号を直接、受動型4段LPF6に入力するよう構成してもよい。この場合は、PDM信号のΔΣ変調ノイズが、PWM変調器56や温度計コード変換器を設ける構成に比べて、大きなレベルにあるため受動型4段LPF6のカットオフ周波数を低くする必要がある。
さらに、ΔΣモジュレータ5の後段に設ける受動型多段LPF6は、各抵抗素子の抵抗値を同一値に設定するとともに、各容量素子の容量値を同一に設定すると、高周波数域での減衰量を大きくとれるものとなる。また、受動型多段LPF6の段数は4段に限らない。そして、限定された総抵抗値及び総容量値の範囲内で、段数、各段の抵抗値及び容量値を適切に設定することにより、所望の減衰特性を得ることができる。
さらに、温度補償回路4における温度補償ディジタルデータの生成を、上述した多項式近似式とフーリエ級数展開を用いた近似式を組み合わせて求める構成に換えて、フーリエ級数展開を用いた近似式と双曲線関数近似式を組み合わせて求めることもできる。例えば、環境温度が−20〜70℃の範囲で所望特性との誤差の目標値が±100ppbの場合、従来の多項式近似であれば、温度補償関数として、T=A+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)+A(T−T)という7次関数の近似式を用いる必要がある。これに対して、温度補償関数として、フーリエ級数展開を用いた近似式と双曲線関数近似式では、Tsh=A+AsinA(T−T)+BsinhB(T−T)というsin関数とsinh関数の近似式を用いることで、目標を達成できることを確認した。
この場合には、係数の数に対応する必要なメモリ数は、従来ではA0〜7及びTに対応する9個に対して、この実施形態ではA0〜2、B1,2及びTに対応する6個である。また、必要な乗算回数及び加算回数は、従来ではともに7回に対して、この実施形態では乗算回数が4回で、加算回数が2回である。さらに、必要な回路は、従来では乗算器、加算器、係数テーブル及びシフトレジスタであるのに対して、この実施形態では乗算器、加算器、係数テーブル及びルックアップテーブルである。またさらに、各係数のオーダは、従来では10のマイナス10乗から10の2乗までなのに対し、この実施形態では10のマイナス4乗から10の3乗までである。この実施形態においても、従来技術と比較して、係数等のデータをメモリに書き込む手間が少なくなり、また、オーダを合わせるためのシフトレジスタが不要となって消費電力が減少し、さらには温度補償の応答速度が速くなる、という利点がある。
1 電圧制御型発振器
2 感温発振器
3 温度ディジタルデータ生成部
4 温度補償回路
5 ΔΣモジュレータ
6 受動型4段LPF
7 D/A変換器
12 電圧制御型発振回路
31,32 カウンタ
33 制御回路・温度変換回路
41 演算回路
42 メモリ
55 量子化器
56 PWM変調器

Claims (5)

  1. 環境温度の変化に対して周波数が変化する第1の発振周波数を生成するとともに制御電圧によって前記第1の発振周波数の制御が可能な発振信号を生成する電圧制御型発振器と、
    前記環境温度の変化に対して前記第1の発振周波数よりも変化率が大きい第2の発振周波数を生成する感温発振器と、
    前記第1の発振周波数と前記第2の発振周波数とを比較することで得られるディジタル情報を用いて,前記比較が行われたときの環境温度を温度ディジタルデータとして生成する温度ディジタルデータ生成部と、
    前記温度ディジタルデータに基づいて前記第1の発振周波数の環境温度に対する変化を補償するための温度補償ディジタルデータを生成する温度補償回路と、
    ΔΣモジュレータと受動素子からなる受動型多段ローパスフィルタによって構成されて前記温度補償ディジタルデータをアナログ電圧で表される前記制御電圧に変換するD/A変換器とを備え
    前記ΔΣモジュレータは、パルス密度変調を行う量子化器にディザ信号を加重してなる信号を入力してなり、前記ディザ信号としてこのΔΣモジュレータの以前の回路で生成されたディジタル信号の下位の複数ビットを使用することを特徴とするディジタル温度補償発振器。
  2. 前記ΔΣモジュレータは、3値以上のパルス密度変調を行った後、このパルス密度変調と同値の多パルス幅のパルス幅変調を行い、前記多パルス幅で2値のパルス信号を出力することを特徴とする請求項1記載のディジタル温度補償発振器。
  3. 前記受動型多段ローパスフィルタは、各段が抵抗素子と容量素子とからなり、抵抗値の総和と容量値の総和を所望の値に設定するとともに、1段目の抵抗素子の抵抗値及び最終段目の容量素子の容量値を、他段の抵抗素子の抵抗値及び他段の容量素子の容量値よりもそれぞれ大きく設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディジタル温度補償発振器。
  4. 前記温度補償回路で生成する温度補償ディジタルデータは、フーリエ級数展開を用いた近似式によって生成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のディジタル温度補償発振器。
  5. 前記温度補償回路で生成する温度補償ディジタルデータは、多項式近似式、フーリエ級数展開を用いた近似式及び双曲線関数近似式のうち2つ以上を組み合わせてなる近似式によって生成することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項記載のディジタル温度補償発振器。
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