JP6308122B2 - データ収集装置 - Google Patents

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Description

本発明は、分析装置等で得られたデジタルデータを収集してデータ処理に供するデータ収集装置に関し、さらに詳しくは、複数回の繰り返し測定のそれぞれにおいて得られたデータを積算して収集するデータ収集装置に関する。
質量分析装置などの分析装置においては、検出器により得られたアナログ検出信号が所定のサンプリング時間間隔でサンプリングされ、そのサンプル値がアナログ/デジタル変換器(以下「ADC」と称す)においてデジタルデータに変換されてデータ処理部に入力される。近年の分析装置では、多くの場合、データ処理部の機能は汎用のパーソナルコンピュータ上で専用のデータ処理ソフトウエア(プログラム)を実行することによって達成される。
例えば飛行時間型質量分析計(以下「TOFMS」と称す)では、通常、1回のイオン飛行動作によって分析されるイオンの量が少ないために分析感度が低い。そのため、同じ試料に対して複数回の測定を繰り返し行い、それぞれの測定において得られた飛行時間とイオン強度(信号強度)との関係を示す飛行時間スペクトルデータを積算することでSN比を向上させるようにしている。そうして得られた飛行時間スペクトルにおける飛行時間を質量電荷比に換算することによって、質量電荷比と信号強度との関係を示すマススペクトルを得ることができる。例えば特許文献1に記載のTOFMSでは、複数回の繰り返し測定においてそれぞれ得られた飛行時間スペクトルデータを積算したものが、データ処理部に供給されメモリに書き込まれるようになっている。
ADCによりデジタル値に変換されたあとの飛行時間スペクトルデータを積算してデータ処理部へ転送するデータ収集回路は、一般に、積算途中のデータを一時的に記憶するメモリと、データの加算処理を行う加算器と、を備える。加算処理には高速性が要求されるため、加算器はFPGA(Field Programmable Gate Array)などによるハードウエア回路で構成され、メモリとしては、汎用のQDR(Quad Data Rate)系SRAMやDDR(Double Data Rate)系SDRAMが用いられることが多い。
図5(a)〜(c)は、従来一般的である、積算処理を行うデータ収集回路の概略構成を示す図である。
図5(a)は、メモリとしてQDR系SRAMを用いたデータ収集回路の概略構成図である。TOFMSの検出器41で得られたアナログ検出信号はアンプ42で増幅されたあと、ADC43においてサンプリングされ、サンプル毎にデジタルデータへ変換される。FPGA50はADC値取込部51と加算部52とを含み、このFPGA50にQDR系SRAM60が接続されている。ADC値取込部51はADC43から出力されたデータを読み込んで加算部52に送る。加算部52はADC値取込部51からデータを受け取るとともにQDR系SRAM60に格納されているその直前までの積算データ(積算中データ)を読み出し、両者を加算して、QDR系SRAM60において上記積算中データにその新たなデータを上書きする。こうした加算動作を所定回数繰り返すことで、所定回数分のデータを加算した積算データが得られたならば、そのデータを図示しないデータ処理部へと転送する。
QDR系SRAMではデータの読出しポートと書込みポートとが独立に設けられているため、データ読出し動作と書込み動作とを並行して実行することができる。そのため、制御上の制約が少ない。また、加算処理間のアイドル時間を実質的に必要とせず、高速処理が可能であって、測定の繰り返し速度を上げるのに有利である。その反面、同じ記憶容量である場合、QDR系SRAMはDDR系SDRAMの数十倍の価格であり、コストの点ではかなり不利である。
図5(b)は、メモリとしてDDR系SDRAMを用いたデータ収集回路の概略構成図である。図5(a)と同じ構成要素には同じ符号を付している。
DDR系SDRAMはコマンドによる制御が必要であるため、FPGA50にDDRコントローラ53が内蔵されており、このDDRコントローラ53を介してDDR系SDRAM61へのデータの読み書きが行われる。DDR系SDRAMはQDR系SRAMに比べて格段に安価であるから、図5(b)に示した構成の利点はコストの圧倒的な低さである。その反面、DDR系SDRAMでは読み出し動作と書き込み動作とを並行して実行できないために、加算処理とデータの取込みとをパイプライン処理で行うことができない。また、アクセスも低速であるために、加算処理と次の加算処理との間にアイドル時間が必要となり、そのために測定の繰り返し速度を上げることが難しい。
図5(c)は、汎用メモリを使用せずにFPGA50に内蔵した内部SRAM54を用いたデータ収集回路の概略構成図である。この構成では、外部との配線を介したメモリのアクセスが不要であるため、制御は容易であるものの、内部SRAMをFPGAに内蔵するためにFPGAが大規模になり、コストは最も高くなる。
また上記いずれの構成においても、所定回数の積算処理が終了してメモリに格納されているデータを該メモリから読み出してデータ処理部等へと転送する必要があるが、そのデータの読み出し動作時にはメモリを用いた新たな積算処理を行うことができないために、測定の待ち時間が発生する。そのため、この待ち時間の分だけ測定に時間が余計に掛かり、分析のスループットが低下する、という共通の問題がある。
特開2008−70122号公報(段落[0035]等) 特開2010−19655号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、コストをできるだけ抑えつつ、積算終了後のデータの転送時に測定の待ち時間が生じるという従来の構成に共通の問題を解決して分析のスループットを向上させることができるデータ収集装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、所定回数の繰り返し測定でそれぞれ得られたデータを積算して一つの測定データを取得するという動作を繰り返し実施することにより、測定データを収集するデータ収集装置において、
a)積算途中のデータを一時的に格納するための、SRAMである第1のメモリと、
b)前記第1のメモリに格納されている積算途中のデータを読み出して該データと1回の測定に対して新たに得られたデータとを加算し、それにより得られたデータを前記第1のメモリに書き込む、という動作を繰り返すことで、N回(Nは2以上の整数)積算されたデータを取得する第1の加算部と、
c)前記第1のメモリ及び前記第1の加算部によってN回積算されたあとのデータを格納するための、DDR系SDRAMである第2のメモリと、
d)前記第2のメモリに格納されているN回積算済みであるデータと、その直前に格納されたN回積算済みであるデータ又はN回積算済みデータをさらにM−1回(Mは2以上の整数)積算したデータとを読み出してそれらデータ同士を加算し、その加算されたデータを前記第2のメモリに書き込む、という動作をM回(Mは2以上の整数)繰り返すことで、N×M回積算されたデータを取得する第2の加算部と、
e)前記第2のメモリに格納されているN×M回積算済みであるデータを読み出して外部へと転送するデータ転送部と、
を備え、SRAMである前記第1のメモリ、前記第1の加算部、前記第2の加算部、及び前記データ転送部1チップの集積回路に含まれることを特徴としている。
本発明に係るデータ収集装置の典型的な一態様として、前記1チップの集積回路はフィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)である構成とするとよい。この場合、第1のメモリは該FPGAに含まれるSRAMである
本発明に係るデータ収集装置には、例えば特許文献2などに開示されている液体クロマトグラフ−イオントラップ飛行時間型質量分析装置(LC−IT−TOFMS)などの検出器で時々刻々と得られるアナログ検出信号をアナログ/デジタル変換器で変換したデジタルデータが入力される。TOFMSでは、1回の測定で所定の質量電荷比範囲に対応する所定の飛行時間範囲に亘るスペクトルデータ(飛行時間スペクトルデータ)が得られ、このデータが積算される。つまりは、飛行時間スペクトル上の飛行時間毎にイオン強度が積算される。
アナログ/デジタル変換器から入力されるデータに対するN回の積算は、第1の加算部と第1のメモリとにより行われる。即ち、1回の測定に対するデータが新たに入力されると、第1の加算部は、第1のメモリに格納されている積算途中のデータを読み出して該データに新たなデータを加算し、その加算されたデータを第1のメモリ上の、上記積算途中のデータと同じ記憶領域に書き込む。つまりデータを上書きする。これをN回繰り返すことで、N回分のデータの積算が行われる。なお、N回の積算の初期状態では第1のメモリに格納されている積算途中のデータの値はゼロにリセットしておけばよい。
第1の加算部と第1のメモリとによりN回データを積算する毎に、その積算済みのデータを第2のメモリに書き込む。また、上記N回のデータ積算を行う毎に、第2の加算部は第2のメモリに格納されているN回積算済みのデータ同士の積算を実行し、得られた積算値を第2のメモリに書き込む。この第2の加算部及び第2のメモリによってM=3回以上の積算を実行する場合には、該第2の加算部において加算される一方のデータはすでにこの加算部においてM−1回積算されたデータである。これによって、第2のメモリには、N×M回分のデータの積算値が格納される。そして、第2の加算部においてM回の積算を行ったあとに、データ転送部は、第2のメモリに格納されているN×M回積算済みのデータを測定データとして読み出し例えばデータ処理部へと転送する。第2の加算部と第2のメモリとによる積算は、第1の加算部と第1のメモリとによるN回の積算と並行して行われる。
第1のメモリと第1の加算部とはいずれも1チップの集積回路に含まれるから、該第1の加算部と第1のメモリとによる積算は、第2のメモリに対するアクセスを全く行うことなく遂行される。一方、第2のメモリは上記集積回路とは別のDDR系SDRAMであるため、第1のメモリを用いた積算に比べて時間が掛かるものの、そのための第2のメモリのアクセスに要する時間は第1の加算部と第1のメモリとによるN回の積算が実行されている期間のうちの一部である。したがって、第1の加算部と第1のメモリとによるN回の積算が行われている期間中の一部では、第2のメモリはN回積算済みのデータ同士の加算のためのデータのアクセスに利用されるものの、それを除く期間には、第2のメモリから自由にデータを読み出して転送することが可能である。
それによって、本発明に係るデータ収集装置では、積算が終了したデータをデータ処理部などへ転送する際にも、アナログ/デジタル変換器からのデータの読込み、つまりは測定を継続させることができ、測定の待ち時間を設ける必要がない。また、第1のメモリとしてSRAMを用いることで第1の加算部による加算処理の間のアイドル時間も必要なく、測定の繰り返し速度を上げることができる。さらにまた、集積回路の外部に設けるメモリは低廉な汎用のDDR系SDRAMでよいので、コストも十分に低く抑えることができる。
なお、本発明に係るデータ収集装置では、積算した結果は第1のメモリ上の積算前のデータに上書きされるので、積算回数を増やしてもメモリの必要記憶容量が増えるわけではない。一方、積算するデータの量が多いほど第1のメモリの必要記憶容量は増大する。特に、集積回路に含まれる第1のメモリの記憶容量の増加はコスト増加の大きな要因となるから、コストを抑えるためには積算するデータの量は少ないほうが望ましい。したがって、本発明に係るデータ収集装置は、1回の測定によって得られるデータの量が比較的少なく、一つの測定データを得るために多くの回数の積算が必要であるような分析装置に好適である。この点で、上述したTOFMS(例えばLC−IT−TOFMS)は本発明に好適な分析装置であるといえる。
本発明に係るデータ収集装置によれば、加算処理と次の加算処理との間のアイドル時間や積算済みデータの転送のための時間を設ける必要がないので、実質的に測定の待ち時間を設ける必要がない。また、一部の積算に低速なDDR系SDRAMを用いているものの、それに合わせて測定の繰り返し速度を落とす必要もなく、高速に且つ測定の待ち時間なく繰り返し測定を行うことができる。そのため、分析のスループットを向上させることができる。また、FPGAなどの集積回路に設ける内部メモリの記憶容量を抑え、その代わりに低廉なDDR系SDRAMを用いればよいので、コストを十分に低く抑えることができる。
本発明の一実施例によるデータ収集装置のブロック構成図。 本実施例のデータ収集装置における積算処理の概念図。 本実施例のデータ収集装置における処理のタイミング図。 図1中のDDR3−SDRAMのメモリ領域を示す概念図。 従来一般的である積算処理を行うデータ収集回路の概略構成を示す図。
以下、本発明に係るデータ収集装置の一実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は本実施例によるデータ収集装置のブロック構成図、図2は本実施例のデータ収集装置における積算処理の概念図、図3は本実施例のデータ収集装置における処理のタイミング図、図4は図1中のDDR3−SDRAMのメモリ領域を示す概念図、である。
本実施例のデータ収集装置では、図示しない液体クロマトグラフ−イオントラップ飛行時間型質量分析装置(LC−IT−TOFMS)の検出器で得られたアナログ検出信号がADC43に入力され、ADC43でデジタル値に変換されたデータ(AD値)がFPGA1に入力される。FPGA1には外部メモリとしてDDR3−SDRAM2が接続されている。FPGA1は、ADC値取込部10と、32回積算部11と、内部SRAM121、データ転送部122などを含むI/Fバッファ部12と、並列積算部13と、DDRコントローラ14と、を機能ブロックとして含む。
図1〜図3により、本実施例のデータ収集装置における積算処理を伴うデータ収集動作を概略的に説明する。これは、本発明に係るデータ収集装置においてN=32、M=2としたときの動作の一例である。
図示しないLC−IT−TOFMSでは、1回の測定(イオントラップからの1回のイオン射出に対するTOFMSでの所定飛行時間範囲のイオン強度の測定)によって、図2に示すような飛行時間スペクトルを構成するデータが得られる。測定の繰り返しによって、所定時間範囲の飛行時間スペクトルデータが次々に得られ、こうしたデータがFPGA1のADC値取込部10に順次入力される。
1回の測定が行われる毎に、FPGA1において32回積算部11は内部SRAM121を利用して、順次与えられる飛行時間スペクトルデータを飛行時間毎に加算する操作を行い、これを連続するN=32回の測定(例えば図3(a)中の「1−32 #1」)に対して繰り返す。これによって、32回分の測定で得られた飛行時間スペクトルデータを積算したデータが得られる。具体的には、32回積算部11は1回の測定に対する新たな飛行時間スペクトルデータを受け取ると、内部SRAM121の所定の記憶領域から積算途中のデータ(31回以下の積算中データ)を読み出し、飛行時間毎にイオン強度を加算して求めたデータを、内部SRAM121の上記所定の記憶領域に書き込む。これにより、積算途中のデータは上書きされ、その値は更新される。これを32回繰り返すことで、32回の連続的な測定に対する積算済みデータが得られる。
この32回分の積算済みデータが得られる毎に、該データをDDRコントローラ14を介して外部のDDR3−SDRAM2の所定の記憶領域に書き込む(図3(c)参照)。一方、DDR3−SDRAM2へのデータの書き込みと並行して、内部SRAM121の所定の記憶領域をクリアする。これによって、32回積算部11は内部SRAM121と協働して、次の32回の連続的な測定に対するデータの積算を行うことができる。
同様にして次の32回の連続的な測定(例えば図3(b)中の「33−64 #1」)に対する飛行時間スペクトルデータの積算が行われると、そのデータがDDRコントローラ14を介してDDR3−SDRAM2の上記所定の記憶領域とは別の記憶領域に書き込まれる。32回積算部11及び内部SRAM121では引き続き次の32回の連続的な測定(例えば図3(b)中の「1−32 #2」)に対するデータ積算が実施されるが、それと並行して、並列積算部13はDDRコントローラ14を介してDDR3−SDRAM2から二つの32回積算データ(「1−32 #1」の連続的な測定に対する積算データ及び「33−64 #1」の連続的な測定に対する積算データ)を読み出し、それら二つのデータについて飛行時間毎にイオン強度を加算することで、64回分の測定に対する積算データを算出する。そして、その積算データをDDR3−SDRAM2のさらに別の記憶領域に書き込む。
内部SRAM121とは異なり、DDR3−SDRAM2のデータ読出し、書込みには時間が掛かるため、後述するように、DDR3−SDRAM2から積算データを読み出し、そのあと積算したデータを書き込むまでに、最大で10回分の測定に相当するだけの時間を要する(図3(d)参照)。それでも、32回の連続的な測定に対応する期間のうち10回分の測定に対応する時間をDDR3−SDRAM2を用いたデータ積算に充てればよいから、残りの22回の連続的な測定に相当する時間がDDR3−SDRAM2へのアクセスに利用可能である。そこで、データ転送部122はこの期間中に、DDR3−SDRAM2から64回分の測定に対する積算データを読み出し、これを例えばパーソナルコンピュータにより具現化されるデータ処理部へと転送する(図3(e)参照)。
以上のようにして、本実施例のデータ収集装置では、32回積算部11と内部SRAM121とによるデータ積算と、並列積算部13とDDR3−SDRAM2とによるデータ積算とを並行して行うことで、64回の連続的な測定に対する積算データを64回の測定を実施する期間中に求めるともに、十分に余裕をもった期間中にその積算データをデータ処理部へと転送することができる。
次に、本実施例のデータ収集装置におけるより具体的な素子を想定した構成例を説明する。
TOFMSにおいて高い質量分解能を実現するには、ADC43におけるサンプリング周波数を高くする必要がある。そこで、ADC43としては、ビット数が10ビット、サンプリング周波数が5GHzである素子を使用する。また、FPGA1のシステムクロック周波数を250MHzとする。DDR3−SDRAM2としては、800MHz対応で記憶容量が1GbitsであるDDR3−SDRAMを4個用い、データビット幅が64ビット、バースト長(BL)が128(1024アドレス)、1回の測定の所要時間が100μsecであるとする。また、上述したように、FPGA1内部でのメモリアクセスによる積算回数Nは32回、DDR3−SDRAM2のアクセスによる積算回数Mは2回とし、全積算回数を32×2=64回とする。FPGA1内部でのメモリアクセスによる積算回数が32回であることを考慮して、1サンプル当たり5ビットのビット長の余裕を確保すると、積算に必要なFPGA1内部のメモリ、つまり内部SRAM121の記憶容量は、[サンプリング周波数]×[測定の所要時間]×[ビット長]=(5×109)×(100×10-6)×(10+5)=7.5×106=7.5[Mbits]と計算できる。
ADC43のサンプリング周波数が5GHz、FPGA1のシステムクロック周波数は250MHzであるので、ADC43で変換されたデータをFPGA1の内部SRAM121に取り込むには、5G/250M=20以上の並列なメモリ幅が必要である。1サンプルのビット数は10ビットであるから、20×10=200[bits]以上のメモリ幅が必要である。ただし、上述したように1サンプル当たり5ビットの余裕を見込むとすると、20×(10+5)=300[bits]以上のメモリ幅が必要である。周知のようにメモリ構成を容易にするには2のべき乗が望ましいから、ここでは、32並列で各ビット幅を16ビットとする。そこで、内部SRAM121は8Mbitsのメモリ容量とする。また、内部SRAM121のアクセスレートは16×5G=80[Gbps]である。
DDR3−SDRAM2のバースト長が128であるとき、一般に、実効アクセス効率はFPGAのIP(Intellectual Property)コアをデフォルトの設定で使用すると85%程度である。そこで、ここでは最大限の余裕を考慮して実効アクセス効率が80%であると見積もる。DDR3−SDRAM2に対するアクセスは、1回の積算処理において、今回値の読み出し、前回値の読み出し、及び、前回値と今回値とを加算した結果の書き込み、の合計3回である。実効アクセス効率が上述のように80%である場合、DDR3−SDRAM2の実効アクセスレートは、ダブルレートでデータビット幅が64ビットであることから、800M[Hz]×2×64×0.8=81.9[Gbps]となる。
内部SRAM121を用いて積算を行う場合、該SRAMはデュアルポートであるので書き込み動作と読み出し動作とを同時に行うことができ、しかも、処理遅延(レイテンシ)が非常に小さいため、ADC43からのデータの取り込みとほぼ同時に積算処理を行うことができる。一方、外部のDDR3−SDRAM2を用いた積算の場合、書き込み動作と読み出し動作とを同時に行うことができず、32回積算処理済みのアドレス領域からのデータ読み出し動作、全積算処理済みのアドレス領域からのデータ読み出し動作、FPGA1の並列積算部13での積算後の全積算処理済みアドレス領域へのデータの書き込み動作、という3倍の処理時間が必要となる。また、それぞれレイテンシが長いため、実際にはさらに長い処理時間が必要である。
このため、DDR3−SDRAM2にアクセスすることによる積算処理に要する時間は、内部SRAM121にアクセスすることによる積算処理の所要時間の4倍程度必要である。また、DDR3−SDRAM2にアクセスすることによる積算は全積算回数を増やしたい場合に有効であり、特に1回の測定でのイオン強度が低い場合には、積算回数を増やす必要が生じることが想定される。そこで、積算回数が増した場合でも対応できるようにしようとすると、1アドレス4データ(1データは最大16ビット)ではなく1アドレス2データ(1データは最大32ビット)で読み書きを行うほうが制御は容易である。こうしたことから、DDR3−SDRAM2にアクセスすることによる積算処理に要する時間は内部SRAM121にアクセスすることによる積算処理の所要時間の8倍程度必要となると考えられる。そこで、ここではさらに余裕をみて、DDR3−SDRAM2にアクセスすることによる積算処理に要する時間が内部SRAM121にアクセスすることによる積算処理の所要時間の最大10倍になると見込んでいる。
こうした想定の下でも、本実施例のデータ収集装置では、上述したように、DDR3−SDRAM2において積算のための処理が行われずに空いている、32回の測定期間のうちの22回の測定期間中に、DDR3−SDRAM2から全積算データを読み出して転送すればよい。
図4は、上述したような積算動作に使用されるDDR3−SDRAM2のメモリ領域を示す概念図である。図4は1Gbitsの1個のメモリのメモリ領域であり、これが4個存在する。上述したようにメモリ幅を64ビットとすると、1個のメモリの縦方向には16Mのアドレス領域が形成される。このうち、4Mのアドレス領域を32回の測定に対するデータを積算して得られたデータの一時格納領域としている。上述したように、内部SRAM121を用いて32回の積算で得られたデータを格納するアドレス領域は1アドレスで4データ格納としている一方、32回積算値をさらに積算することで得られるデータを格納するアドレス領域は1アドレスで2データ格納としており、これに対応するようにアドレス領域を割り当てている。
もちろん、上述したメモリの使用方法は一例であり、これ以外の適宜の方法でも上述したような積算処理を伴ったデータ収集を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
例えば、上記実施例ではN=32、M=2としていたが、これはそれぞれ2以上の任意の値とすることができる。ただし、上記説明から明らかなように、Nの数が小さくなるほどDDR3−SDARMに格納されている積算済みのデータを転送するための時間的な余裕が短くなるし、Nが或る値(上記例では10程度)よりも小さくなると、内部SRAMを用いたデータ積算の一つのサイクル中にDDR3−SDARMを用いた1回のデータ積算が終了しなくなるおそれがある。そうなると、測定の待ち時間を設ける必要が生じるため、Nを或る値以下にすることは実質的に意味がない。
1…FPGA
10…ADC値取込部
11…32回積算部
12…I/Fバッファ部
13…並列積算部
14…DDRコントローラ
2…DDR3−SDRAM
43…アナログ/デジタル変換器

Claims (2)

  1. 所定回数の繰り返し測定でそれぞれ得られたデータを積算して一つの測定データを取得するという動作を繰り返し実施することにより、測定データを収集するデータ収集装置において、
    a)積算途中のデータを一時的に格納するための、SRAMである第1のメモリと、
    b)前記第1のメモリに格納されている積算途中のデータを読み出して該データと1回の測定に対して新たに得られたデータとを加算し、それにより得られたデータを前記第1のメモリに書き込む、という動作を繰り返すことで、N回(Nは2以上の整数)積算されたデータを取得する第1の加算部と、
    c)前記第1のメモリ及び前記第1の加算部によってN回積算されたあとのデータを格納するための、DDR系SDRAMである第2のメモリと、
    d)前記第2のメモリに格納されているN回積算済みであるデータと、その直前に格納されたN回積算済みであるデータ又はN回積算済みデータをさらにM−1回(Mは2以上の整数)積算したデータとを読み出してそれらデータ同士を加算し、その加算されたデータを前記第2のメモリに書き込む、という動作をM回(Mは2以上の整数)繰り返すことで、N×M回積算されたデータを取得する第2の加算部と、
    e)前記第2のメモリに格納されているN×M回積算済みであるデータを読み出して外部へと転送するデータ転送部と、
    を備え、SRAMである前記第1のメモリ、前記第1の加算部、前記第2の加算部、及び前記データ転送部1チップの集積回路に含まれることを特徴とするデータ収集装置。
  2. 請求項1に記載のデータ収集装置であって、
    前記1チップの集積回路はフィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)であることを特徴とするデータ収集装置。
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