JP6299611B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制動力を制御する制動力制御装置に関する。
従来、車両の構造に内在する左右の非対称性に起因する直進制動時の偏向を抑制する技術が多数提案されている。例えば、特許文献1では、左右非対称性に起因する直進制動時の偏向を抑制する技術が提案されている。
特開2008−037259号公報
しかしながら、特許文献1で提案された技術は、制動中に運転者が意図的に舵を切ったような場面では、運転者の操舵意思を適切に反映できないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、運転者の操舵意思を運転に適切に反映しながら偏向を抑制することができる制動力制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる制動力制御装置は、制動開始時におけるヨーレートと、制動開始後所定時間経過後におけるヨーレートとの偏差が所定の閾値を超えた場合に、車両の左右輪に対して、前記ヨーレートの偏差を抑えるような制動力差を付与する制動力差付与手段と、前記制動力差付与手段によって制動力差が付与された後における操舵角とヨーレートの差分と、制動開始時における操舵角とヨーレートの差分との偏差が所定の閾値を超えた場合に、前記左右輪に対して付与された前記制動力差を減少させる制動力調整手段と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる制動力制御装置は、重心位置の偏り等から生じる走行ルートの偏向は左右制動力差を与えて抑制しつつ、運転者が意図的に舵を切った場面では付与する左右制動力差を減少させることで、運転者の操舵意思を運転に適切に反映しつつ偏向を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置およびその周辺の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置による制動力差の付与および調整の手順を説明するための説明図である。 図3は、従来の偏向抑制技術の問題点を説明するための説明図である。 図4は、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置による制御の一例を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置による制御のその他の一例を示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置による制御のその他の一例を示すフローチャートである。
本発明の実施形態にかかる制動力制御装置の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
制動力制御装置1は、車両の制動力を制御するものである。制動力制御装置1は、図1に示すように、制動力制御装置1全体を統括的に制御するCPU等で構成された処理部11と、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)等で構成された記憶部12と、インターフェイスである入出力部13と、を備えたECU(Engine Control Unit)等の装置である。これら処理部11、記憶部12および入出力部13は互いに接続され、信号の受け渡しが可能となっている。なお、制動力制御装置1は、ハードウェア的にはコンピュータのCPUやメモリを始めとする素子や回路で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、図1ではそれらの連携によって実現される機能ブロックとして描写している。従って、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによって様々な形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
記憶部12には、車両を制御するコンピュータプログラム、各種データベースおよびテーブルなどが格納されている。また、入出力部13は、図1に示すように、制動力制御装置1の外部に設けられたヨーレートセンサ2、横加速度センサ3、操舵角センサ4、車輪速センサ5およびVSCアクチュエータ6と、例えばCAN(Controller Area Network)やワイヤーハーネス等の通信システムを介して接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
ヨーレートセンサ2は、車両で発生しているヨーレートを検出するものである。また、横加速度センサ3は、車両に作用する横方向加速度を検出するものである。また、操舵角センサ4は、車両の操舵系の回転角度である操舵角度を検出するものである。そして、車輪速センサ5は、車輪の回転速度を検出するものである。これらのセンサ類は、入出力部13を介して、検出した値を処理部11に出力する。
VSCアクチュエータ6は、車両のホイールシリンダ圧を四輪独立に個別に増圧、減圧、保持を行うことで、各車輪に生じる制動力を個別に調節するものである。VSCアクチュエータ6は、例えばブレーキオイルの油圧経路上に設けられ、ブレーキペダルのブレーキ操作とは別に制動力制御装置1による制御によって各ホイールシリンダ内の液圧を増減し、各車輪に付与する制動力を制御することで、車両のVSC(Vehicle Stability Control)制御を行う。なお、前記したVSC制御は、典型的には、制御対象輪の制動力や駆動力を制御して、アンダーステア方向またはオーバーステア方向のヨーモーメントを発生させることで、車両の横滑りを防ぐ車両安定化制御である。
以下、制動力制御装置1の処理部11の詳細について説明する。処理部11は、図1に示すように、ヨーレート偏差算出部111と、制動力差付与部112と、操舵角ヨーレート差分偏差算出部113と、制動力差調整部114と、を備えている。
ヨーレート偏差算出部111は、ヨーレートの偏差を算出するものである。ヨーレート偏差算出部111は、ヨーレートセンサ2、横加速度センサ3、操舵角センサ4および車輪速センサ5の検出結果に基づいて、制動開始時におけるヨーレートと、制動開始後所定時間経過後におけるヨーレートとの偏差を算出し、この偏差の値を制動力差付与部112に対して出力する。
制動力差付与部112は、車両の左右輪に対して制動力差(左右制動力差)を付与するものである。制動力差付与部112は、まずヨーレート偏差算出部111によって算出された、制動開始時におけるヨーレートと、制動開始後所定時間経過後におけるヨーレートとの偏差が、所定の閾値を超えているか否かを判定する。そして、制動力差付与部112は、前記偏差が所定の閾値を超えている場合に、車両の左右輪に対して、ヨーレートの偏差を抑えるような制動力差を付与する。これにより、直進制動時における偏向を抑制することができる。なお、前記した所定の閾値は、予め実験的に求められる値である。
制動力差付与部112は、例えば後記する図3に示すように重心左寄りによる右偏向や、リヤ左右制動力差による右偏向モーメントが発生している場合であっても、これらを打ち消すためのヨーモーメントを算出し、VSCアクチュエータ6を制御して、当該ヨーモーメントが発生するように左右輪に制動力差を付与する。
操舵角ヨーレート差分偏差算出部113は、操作角とヨーレートとの差分の偏差を算出するものである。操舵角ヨーレート差分偏差算出部113は、ヨーレートセンサ2、横加速度センサ3、操舵角センサ4および車輪速センサ5の検出結果に基づいて、制動力差付与部112によって制動力差が付与された後における操舵角とヨーレートの差分と、制動開始時における操舵角とヨーレートの差分とを算出するとともに、両者の偏差を算出し、この偏差の値を制動力差調整部114に対して出力する。
制動力差調整部114は、車両の左右輪に対して付与されている制動力差を調整するものである。制動力差調整部114は、操舵角ヨーレート差分偏差算出部113によって算出された、制動力差付与部112によって制動力差が付与された後における操舵角とヨーレートの差分と、制動開始時における操舵角とヨーレートの差分との偏差が、所定の閾値を超えているか否かを判定する。そして、制動力差調整部114は、前記偏差が所定の閾値を超えている場合に、左右輪に対して付与された制動力差を減少させる。これにより、運転者が意図的に舵を切った場合であっても、荷重左右差による偏向を助長する側にヨーモーメントが発生することを抑制することができる。なお、前記した所定の閾値は、予め実験的に求められる値であり、後記するようにアンダーステア(US)側の閾値である(後記図2参照)。
以下、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置1による制動力差の付与および調整の手順について、図2を参照しながら説明する。例えば図2に示すように、車両重心位置Gが車両中心線(破線)の右側にある場合、(1)に示すように直進制動を開始すると、(2)に示すように、左偏向のヨーモーメントが増大し、車両Vhが左側に偏向する。そのため、制動力制御装置1は、ヨーレート偏差算出部111によって、制動開始前後におけるヨーレートYRの偏差を算出するとともに、制動力差付与部112によって、当該偏差が所定の閾値を超えているという判定に基づいて、車両Vhの左右輪に対して、左偏向のヨーモーメントを抑えるような制動力差を付与する。
次に、例えば図2の(3)に示すように、直進制動中に運転者が意図的に左操舵した場合、操舵角とヨーレートの差分との偏差が増大する。そのため、このままの状態だと運転者が意図しない左右偏向が発生することになる(ここでは車両Vhが左側に偏向する)。そのため、制動力制御装置1は、(4)に示すように、操舵角ヨーレート差分偏差算出部113によって、制動力差付与前後における操舵角とヨーレートの差分の偏差を算出するとともに、制動力差調整部114によって、当該偏差が所定の閾値を超えているという判定に基づいて、車両Vhの左右輪に対して付与されている制動力差を減少させる。
以上のような構成を備える制動力制御装置1は、重心位置の偏り等から生じる走行ルートの偏向は左右制動力差を与えて抑制しつつ、運転者が意図的に舵を切った場面では付与する左右制動力差を減少させることで、運転者の操舵意思を運転に適切に反映しつつ偏向を抑制することができる。
なお、例えば従来、各車輪に設けられた車輪速センサを含む各種センサの検出値が入力されるEBD(Electronic Brake force Distribution)制御によって、車体速度が所定値以上かつ車体減速度が所定値以上の場合において、最大前輪車輪速度と各後輪車輪速度との差に基づいて、ブレーキ液圧の保持、弛め、再上昇を切り替えることで、前輪および後輪のブレーキ力配分が理想曲線に近似するように独立して制御した車両用ブレーキ制御装置も提案されている(特開平10−138895号公報参照)。
しかしながら、この発明は、例えば図3に示すように、リヤ輪荷重左右差と車両全体荷重左右差の方向が一致しない場合、直進制動の際に荷重左右差に起因して、偏向を助長する側にリヤ左右油圧差がついてしまうことがある。すなわち、同図に示すように、車両Vhの車両全体荷重に左右差が存在し、左側が重い場合、車両重心位置Gは車両中心線(破線)の左側となるため、直進制動の際に右側に偏向することになる。そして、この場合において、同図に示すように右側のリヤ荷重が左側よりも重い場合、この発明における独立EBD制御では、右後輪油圧が左後輪油圧よりも大きくなってリヤ輪に左右制動力差が発生し、これが右偏向モーメントとなってしまう。
さらに、この発明は、例えば制動中に運転者が意図的に舵を切ったような場面では、意図しない左右偏向が発生し、運転者の操舵意思を運転に適切に反映できないおそれもある。一方、本発明にかかる制動力制御装置1は、制動中に運転者が意図的に舵を切った場合であっても偏向を適切に抑制することが可能である。
以下、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置1による制御の一例について、図4を参照しながら説明する。なお、図4は、制動力差を付与および調整する場合の一連の手順を示したフローチャートであり、所定の周期ごとにそれぞれのルーチンが繰り返し実行される。また、以下の説明における制動力制御装置1の処理部11は、図1で説明した構成以外にも、所定の判定および設定を行う構成等を備えている。
ここで、図4において、YRはヨーレート(+値は左旋回、−値は右旋回)、YR_STPは制動開始時におけるヨーレート、DSは操舵角とヨーレートの差分(+値はUS(アンダーステア)側、−値はOS(オーバーステア)側)、DS_STPは制動開始時における操舵角とヨーレートの差分(+値はUS(アンダーステア)側、−値はOS(オーバーステア)側)、Th1はYR偏差閾値、Th2はDS偏差閾値、である。なお、より詳細には、YRは制動開始後所定時間経過後のヨーレートを示しており、DSは制動力差が付与された後における操舵角とヨーレートの差分を示している。
まず、制動力制御装置1は、処理部11内に設けられた図示しない第1判定部により、現在制動中か否かを判定する(ステップS1)。ここで、前記した第1判定部は、例えば車輪速センサ5の検出結果に基づいて、制動中か否かを判定する。
次に、制動力制御装置1は、前記した第1判定部が制動中であると判定した場合(ステップS1でYes)、処理部11内に設けられた図示しない第2判定部によって、前回制動中か否かを判定する(ステップS2)。ここで、前回制動中とは、既に制動中であって制動開始後所定時間が経過していることを示している。従って、前記した第2判定部は、例えば車輪速センサ5の検出結果の履歴に基づいて、前回制動中か否かを判定する。なお、制動力制御装置1は、前記した第1判定部が制動中ではないと判定した場合(ステップS1でNo)、本ルーチンを終了する。
次に、制動力制御装置1は、前記した第2判定部が前回制動中であると判定した場合(ステップS2でYes)、ヨーレート偏差算出部111によって、制動開始時におけるヨーレートYR_STPと、ヨーレートYRとの偏差|YR_STP―YR|を算出し、制動力差付与部112によって、この偏差|YR_STP―YR|がYR偏差閾値Th1を超えているか否かを判定する(ステップS3)。
次に、制動力制御装置1は、ヨーレート偏差算出部111が、偏差|YR_STP―YR|がYR偏差閾値Th1を超えていると判定した場合(ステップS3でYes)、制動力差付与部112によって、車両の左右輪に対して左右制動力差を付与する(ステップS4)。なお、制動力制御装置1は、ヨーレート偏差算出部111が、偏差|YR_STP―YR|がYR偏差閾値Th1を超えていないと判定した場合(ステップS3でNo)、本ルーチンを終了する。
次に、制動力制御装置1は、操舵角ヨーレート差分偏差算出部113により、操舵角とヨーレートの差分DSと、制動開始時における操舵角とヨーレートの差分DS_STPとの偏差|DS−DS_STP|を算出し、制動力差調整部114によって、この偏差|DS−DS_STP|がDS偏差閾値Th2を超えているか否かを判定する(ステップS5)。
次に、制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏差|DS−DS_STP|がDS偏差閾値Th2を超えていると判定した場合(ステップS5でYes)、制動力差調整部114によって、車両の左右輪に対して付与されている左右制動力差を減少させ(ステップS6)、本ルーチンを終了する。なお、制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏差|DS−DS_STP|がDS偏差閾値Th2を超えていないと判定した場合(ステップS5でNo)、本ルーチンを終了する。
ここで、制動力制御装置1は、前記した第2判定部が前回制動中ではないと判定した場合(ステップS2でNo)、処理部11内に設けられた図示しない第1設定部によって、ヨーレートYRを制動開始時におけるヨーレートYR_STPとし、操舵角とヨーレートの差分DSを制動開始時における操舵角とヨーレートの差分DS_STPとし(ステップS7)、本ルーチンを終了する。
なお、第1判定部、第2判定部および第1設定部は、前記したように処理部11内に独立で設けられてそれぞれ処理を行ってもよく、あるいはヨーレート偏差算出部111が第1判定部、第2判定部および第1設定部の処理を併せて行ってもよい。
以下、本発明の実施形態にかかる制動力制御装置1による制御の一例について、図5および図6を参照しながら説明する。以下では、EBD制御も合わせて行う際の処理について説明する。なお、図5および図6は、制動力差を付与および調整する場合の一連の手順を示したフローチャートであり、所定の周期ごとにそれぞれのルーチンが繰り返し実行される。また、以下の説明における制動力制御装置1の処理部11は、図1で説明した構成以外にも、所定の判定および設定を行う構成等を備えている。
ここで、図5および図6において、YRはヨーレート(+値は左旋回、−値は右旋回)、YR_STPは制動開始時におけるヨーレート、YR_EBDはEBD制動開始時におけるヨーレート、DSは操舵角とヨーレートの差分(+値はUS(アンダーステア)側、−値はOS(オーバーステア)側)、DS_STPは制動開始時における操舵角とヨーレートの差分(+値はUS(アンダーステア)側、−値はOS(オーバーステア)側)、Th1はYR偏差閾値、ThY1はYR偏差閾値の第1閾値、ThY2はYR偏差閾値の第2閾値、Th2はDS偏差閾値、Th3は制動経過時間閾値、CTは制動継続時間カウンター、である。なお、より詳細には、YRは制動開始後所定時間経過後のヨーレートを示しており、DSは制動力差が付与された後における操舵角とヨーレートの差分を示している。また、DSは、操舵角をSTR、ステアギア比をN、ホイールベースをL、車速をV、+(US側)または−(OS側)からなる符号をYR符号とした場合において、DS=(STR−(YR×N×L/V))×YR符号によって算出される。
まず、制動力制御装置1は、図5に示すように、処理部11内に設けられた図示しない第1判定部により、現在制動中か否かを判定する(ステップS11)。ここで、前記した第1判定部は、例えば車輪速センサ5の検出結果に基づいて、制動中か否かを判定する。
次に、制動力制御装置1は、前記した第1判定部が制動中であると判定した場合(ステップS11でYes)、処理部11内に設けられた図示しない第1設定部によって、制動継続時間カウンターCTの加算処理を行う(ステップS12)。なお、制動力制御装置1は、前記した第1判定部が制動中ではないと判定した場合(ステップS11でNo)、本ルーチンを終了する。
次に、制動力制御装置1は、処理部11内に設けられた図示しない第2判定部により、前回制動中か否かを判定する(ステップS13)。ここで、前回制動中とは、既に制動中であって制動開始後所定時間が経過していることを示している。従って、前記した第2判定部は、例えば車輪速センサ5の検出結果の履歴に基づいて、前回制動中か否かを判定する。次に、制動力制御装置1は、前記した第2判定部が前回制動中であると判定した場合(ステップS13でYes)、処理部11内に設けられた図示しない第2設定部によって、(今回の)偏向状態を前回偏向状態とする(ステップS14)。
次に、制動力制御装置1は、処理部11内に設けられた図示しない第3判定部により、現在の偏向状態が偏向無しであるか否かを判定する(ステップS15)。制動力制御装置1は、前記した第3判定部が、現在の偏向状態が偏向無しであると判定した場合(ステップS15でYes)、処理部11内に設けられた図示しない第3設定部によって、第1閾値ThY1をYR偏差閾値Th1とし、ヨーレート偏差算出部111によって、ヨーレートYRに対する制動開始時におけるヨーレートYR_STPの偏差ΔYRを算出する(ステップS16)。なお、制動力制御装置1は、前記した第3判定部が、現在の偏向状態が偏向無しではないと判定した場合(ステップS15でNo)、前記した第3設定部によって、第2閾値ThY2をYR偏差閾値Th1とし、ヨーレート偏差算出部111によって、ヨーレートYRに対するEBD制動開始時におけるヨーレートYR_EBDの偏差ΔYRを算出する(ステップS17)。
次に、制動力制御装置1は、処理部11内に設けられた図示しない第4判定部により、制動継続時間カウンターCTが制動経過時間閾値Th3未満であるか否かを判定する(ステップS18)。制動力制御装置1は、前記した第4判定部が、制動継続時間カウンターCTが制動経過時間閾値Th3未満であると判定した場合(ステップS18でYes)、制動力差付与部112によって、偏差ΔYRがYR偏差閾値Th1を超えているか否かを判定する(ステップS19)。制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏差ΔYRがYR偏差閾値Th1を超えていると判定した場合(ステップS19でYes)、処理部11内に設けられた図示しない第4設定部によって、偏向左を偏向状態とし、ヨーレートYRをEBD制動開始時におけるヨーレートYR_EBDとする(ステップS20)。
ここで、制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏差ΔYRがYR偏差閾値Th1を超えていないと判定した場合(ステップS19でNo)、制動力差付与部112によって、偏差ΔYRがYR偏差閾値の負数−Th1未満であるか否かを判定する(ステップS21)。制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏差ΔYRがYR偏差閾値の負数−Th1未満であると判定した場合(ステップS21でYes)、前記した第4設定部によって、偏向右を偏向状態とし、ヨーレートYRをEBD制動開始時におけるヨーレートYR_EBDとする(ステップS22)。なお、制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏差ΔYRがYR偏差閾値の負数−Th1未満でないと判定した場合(ステップS21でNo)、ステップS23に進む。
次に、制動力制御装置1は、処理部11内に設けられた図示しない第5判定部により、EBD制御中か否かを判定する(ステップS23)。制動力制御装置1は、前記した第5判定部がEBD制御中ではないと判定した場合(ステップS23でNo)、前記した第4設定部によって、偏向状態を偏向無しとし、本ルーチンを終了する(ステップS24)。なお、前記したEBD制御は、例えば特表平4−502741号公報において示されたような、後輪制動力を理論配分以下に制御して制限するようなものが挙げられる。
ここで、制動力制御装置1は、前記した第2判定部が前回制動中ではないと判定した場合(ステップS13でNo)、および前記した第4判定部が、制動継続時間カウンターCTが制動経過時間閾値Th3未満ではないと判定した場合(ステップS18でNo)、前記した第4設定部によって、ヨーレートYRを制動開始時におけるヨーレートYR_STPとし、ヨーレートYRをEBD制動開始時におけるヨーレートYR_EBDとし、操舵角とヨーレートの差分DSを制動開始時における操舵角とヨーレートの差分DS_STPとする(ステップS25)。
制動力制御装置1は、前記した第5判定部がEBD制御中であると判定した場合(ステップS23でYes)、図6のルーチンAに進み、制動力差付与部112によって、偏向が左以外でありかつ前回偏向も左以外であるか否かを判定する(ステップS26)。制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏向が左以外でありかつ前回偏向も左以外、であると判定した場合(ステップS26でYes)、制動力差付与部112によって、RL輪の油圧を減圧し、車両の左右輪に対して左右制動力差を付与する(ステップS27)。
ここで、制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏向が左以外でありかつ前回偏向も左以外、ではないと判定した場合(ステップS26でNo)、制動力差付与部112によって、偏向が右以外であり、かつ前回偏向も右以外であるか否かを判定する(ステップS28)。制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏向が右以外であり、かつ前回偏向も右以外、であると判定した場合(ステップS28でYes)、制動力差付与部112によって、RR輪の油圧を減圧し、車両の左右輪に対して左右制動力差を付与する(ステップS29)。なお、制動力制御装置1は、制動力差付与部112が、偏向が右以外でありかつ前回偏向も右以外、ではないと判定した場合(ステップS28でNo)、ステップS30に進む。
次に、制動力制御装置1は、操舵角ヨーレート差分偏差算出部113により、操舵角とヨーレートの差分DSと、制動開始時における操舵角とヨーレートの差分DS_STPとの偏差|DS−DS_STP|を算出し、制動力差調整部114によって、この偏差|DS−DS_STP|がDS偏差閾値Th2を超えているか否かを判定する(ステップS30)。
次に、制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏差|DS−DS_STP|がDS偏差閾値Th2を超えていると判定した場合(ステップS30でYes)、制動力差調整部114によって、偏向が左でありかつ前回偏向も左であるか否かを判定する(ステップS31)。制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏向が左でありかつ前回偏向も左、であると判定した場合(ステップS31でYes)、制動力差調整部114によって、RL輪の油圧を増圧し、車両の左右輪に対して付与されている左右制動力差を減少させ(ステップS32)、本ルーチンを終了する。なお、制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏差|DS−DS_STP|がDS偏差閾値Th2を超えていないと判定した場合(ステップS30でNo)、本ルーチンを終了する。
ここで、制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏向が左でありかつ前回偏向も左、ではないと判定した場合(ステップS31でNo)、制動力差調整部114によって、偏向が右でありかつ前回偏向も右であるか否かを判定する(ステップS33)。制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏向が右でありかつ前回偏向も右、であると判定した場合(ステップS33でYes)、制動力差調整部114によって、RR輪の油圧を増圧し、車両の左右輪に対して付与されている左右制動力差を減少させ(ステップS34)、本ルーチンを終了する。なお、制動力制御装置1は、制動力差調整部114が、偏向が右でありかつ前回偏向も右、ではないと判定した場合(ステップS33でNo)、本ルーチンを終了する。
なお、第1判定部、第2判定部、第3判定部、第4判定部、第5判定部、第1設定部、第2設定部、第3設定部および第4設定部は、前記したように処理部11内に独立で設けられてそれぞれ処理を行ってもよく、あるいはヨーレート偏差算出部111が第1判定部、第2判定部、第3判定部、第1設定部、第2設定部および第3設定部の処理を併せて行ってもよく、制動力差付与部112が第4判定部、第5判定部および第4設定部の処理を併せて行ってもよい。
以上、本発明にかかる制動力制御装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 制動力制御装置
2 ヨーレートセンサ
3 横加速度センサ
4 操舵角センサ
5 車輪速センサ
6 VSCアクチュエータ
11 処理部(処理手段)
12 記憶部(記憶手段)
13 入出力部(入出力手段)
111 ヨーレート偏差算出部(ヨーレート偏差算出手段)
112 制動力差付与部(制動力差付与手段)
113 操舵角ヨーレート差分偏差算出部(操舵角ヨーレート差分偏差算出手段)
114 制動力差調整部(制動力差調整手段)
G 車両重心位置
Vh 車両

Claims (1)

  1. 制動開始時におけるヨーレートと、制動開始後所定時間経過後におけるヨーレートとの偏差が所定の閾値を超えた場合に、車両の左右輪に対して、前記ヨーレートの偏差を抑えるような制動力差を付与する制動力差付与手段と、
    前記制動力差付与手段によって制動力差が付与された後における操舵角とヨーレート、ステアギア比、ホイールベースおよび車速で決まる値の差分と、制動開始時における操舵角とヨーレート、ステアギア比、ホイールベースおよび車速で決まる値の差分との偏差が所定の閾値を超えた場合に、前記左右輪に対して付与された前記制動力差を減少させる制動力調整手段と、
    を備えることを特徴とする制動力制御装置。
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