JP6294267B2 - 換気口カバー - Google Patents

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Description

本発明は、建物の換気口に取り付ける換気口カバーに関する。
建物の外壁に設けられ、換気口への風雨の侵入を防止する換気口カバーは、換気口の屋外側端末に差し込ませる差込筒と、差込筒の前方(屋外側)を覆うフードとを備えて構成されており、この差込筒およびフードを通じて、室内の空気が建物外へ排出されるようになっている。例えば特開2014−66404号公報(特許文献1)には、その一つの従来例である換気口カバーが開示されている。
特開2014−66404号公報
この特許文献1の換気口カバーのように、換気口カバーにおいては室内の空気をスムーズに屋外に排出できるようフードの内部を空洞として気流を妨げる部位を設けない構造としたものが多い。そして、こうした通気性能における制約があることから、換気口カバーの内部に、屋外の騒音や雨滴のぶつかり音が換気口カバーから室内に届くのを防ぐための騒音対策を施すこと自体が難しく、対策を取るにしても、例えばフードの内面に吸音材を貼り付ける程度で済ませてしまっている。
以上のような従来の換気口カバーを背景になされたのが本発明である。その目的は、フードの内部に部材を設けても圧損性能を損なわない換気口カバーを提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明は以下のように構成される。
即ち、本発明は、建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、差込筒の前方を覆うフードとを備える換気口カバーにおいて、フード内に気流制御板を備えており、この気流制御板は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けて拡開する整流壁と、該整流壁に設けた通気口となる通気窓とを有することを特徴とする。
本発明の気流制御板は、フードの内部に、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けて拡開する整流壁を形成する。これを気流の流れ方向で捉えると、気流制御板は、差込筒の開口側から開口部に向けて通気路が窄んでいくような整流壁を形成し、そして通気口となる通気窓から開口部に向けて吹き出す。本発明の換気口カバーでは、フードの内部でこうした気流制御が行われることで、フードの内部に何も設けず空洞とした場合よりも圧損性能を向上させることができる。
こうした気流制御板は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けてV字状に拡開する整流壁を形成することができる。
整流壁がフード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けてV字状に拡開するため、室内からフードの内部に吹き込んだ空気の流れをV字状の整流壁で通気窓に導くことで圧損係数を低くすることができる。
通気窓は、気流制御板の中央部分を貫通するものとすることができる。通気窓を気流制御板の中央部分を貫通するものとしたため、差込筒からフードに吹き込んだ気流を整流壁により気流制御板の中央部分に集めて流し圧損性能を向上させることができる。
通気窓はまた、気流制御板の底部を分かち整流壁を逆U字状に形成するものとすることができる。通気窓を気流制御板の底部を分かち整流壁を逆U字状に形成するものとしたため、フードの正面の下側に設けた開口部に対して効果的に排気できるような通気路を確保することができる。
通気窓の外形を略八角形状とすることができる。通気窓の外形を略八角形としたため、
単に円形にするよりも圧損係数を小さくすることができる。そのため、換気性能に優れた換気口カバーとすることができる。
気流制御板については、その上部、側部および底部をフードの上面、側面および底面に接するようにし、通気窓を気流制御板の中央よりも下方に設けるようにすることができる。
気流制御板の上部、側部および底部をフードの上面、側面および底面に接するようにしたため、差込筒の開口から流入する気流の整流壁の外側への回り込みを防ぐことができる。また、通気窓を気流制御板の中央よりも下方に設けるようにしたため、差込筒の開口から流入する気流が中央よりも下方に開いた通気窓に流れ込み、フード正面の下側に位置する開口部にその気流が向かい易い。こうしたことから、フード内を空洞とするよりも圧損性能に優れた換気口カバーとすることができる。
開口部はフード正面の下側に設けたガラリとすることができる。開口部をフード正面の下側を開口するように設けたため、差込筒の開口から通気窓を通じて流入する気流を建物の下方に向けて排出することができる。また、開口部をガラリとすることでデザイン的にも優れ、建物の外観を損ねることがない。
整流壁はまた、基体となる金属又は樹脂板に空間補充材を積層させて構成することができる。
空間補充材はある程度のボリュームのある空間を充てんするものであり、金属や樹脂板のように重くなく単位体積あたりの重量がこれよりも軽い多孔質体のプラスチックや繊維状物などであり、金属や樹脂板のような音を反射する部材よりも吸収効果に優れるものである。整流壁を、基体となる金属又は樹脂板に対して吸音効果の高い空間補充材を積層させたものとしたため、建物の外部からの騒音を吸音する効果が高まり、防音効果のある換気口カバーとすることができる。また、空間補充材を簡単に取り外すことができ、洗浄や、取替えを容易に行うことができる。吸音性能に優れた素材があれば、そうした素材に簡単に取り替えて、より吸音性能の良い換気口カバーとすることができる。
整流壁は、その全体をシート状の空間補充材で形成したものとすることができる。
整流壁をシート状の空間補充材で形成したため、換言すれば、整流壁自体を金属や樹脂板よりも吸音効果のある材質で形成したため、気流の制御と吸音とを同時に行わせることができる。また、空間補充材を保持する基体となる金属や樹脂板を省くことができ、製造が容易である。そして、シート状であるため、1枚でも複数枚を重ねてでも使用することが可能である。
整流壁の厚みは、5〜50mmとすることができる。
整流壁の厚みを、5〜50mmとしたため、圧損を高めることなく、気流を効果的に排出することができる。
本発明の換気口カバーによれば、フードの内部に整流壁と通気窓を有する気流制御板を設けることで圧損性能を向上させて換気性を高めることができる。また空間補充材のような吸音材を組み込んで屋外の騒音を室内に伝え難くすることができる。さらに本発明の換気口カバーによれば、正面の下側に前方に向けて開口するガラリを有しており、外部の騒音が換気口カバーに入りやすい外観デザインとしながらも、気流制御板による排気の通気性能を高めることができ、気流制御板に空間補充材のような吸音材を用いれば、吸音性能と排気の通気性能とを両立することができる付加価値の高い換気口カバーを実現することができる。
第1実施形態の換気口カバーの正面図である。 図1の換気口カバーの背面図である。 図1の換気口カバーの平面図である。 図1の換気口カバーの底面図である。 図1の換気口カバーの左側面図である。 図1の換気口カバーの右側面図である。 図1の換気口カバーの斜視図である。 差込筒と取付枠にフード前部を取り付ける状態を中央断面で示す説明図である。 差込筒とフードとが一体となった換気口カバーを中央断面で示す説明図である。 フードの内側の気流制御板の取付け状態を説明する説明図であり、フードの取付枠を外して差込筒側から見た図である。 換気口カバーの上側(平面側)から見たフードの内側の気流制御板の取付け状態を説明する説明図である。 フード前部に背面吸音部を装着した状態で、フードの背面側(差込筒側)から見た図である。 フード前部から背面吸音部を取り除いた状態で、フードの背面側(差込筒側)から見た図である。 分図14(a)は、試料1の換気口カバーの上面側から見た気流制御板と背面吸音部の配置を説明する図と、換気口カバーの正面側から見た気流制御板の形状を説明する図である。分図14(b)は試料2の分図14(a)に相当する図である。分図14(c)は試料3の分図14(a)に相当する図である。 分図15(a)は、試料4の換気口カバーの上面側から見た気流制御板と背面吸音部の配置を説明する図と、換気口カバーの正面側から見た気流制御板の形状を説明する図である。分図15(b)は試料5の分図15(a)に相当する図である。分図15(c)は試料6の分図15(a)に相当する図である。 分図16(a)は、試料7の換気口カバーの上面側から見た気流制御板と背面吸音部の配置を説明する図と、換気口カバーの正面側から見た気流制御板の形状を説明する図である。分図16(b)は試料8の分図16(a)に相当する図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。以下の各実施形態で共通する構成については、同一の符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〜図14〕:
本実施形態の換気口カバー11の6面図を図1〜6で、その斜視図を図7で示す。この換気口カバー11は、建物の外壁Wに開口する換気口Hの屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒12と、差込筒12の前方を覆うフード13とを備え、フード13内に後述する気流制御板15が設けられている。
室内の空気は、換気口に挿入した差込筒12から換気口カバー11内に入り、フード13に設けた気流制御板15を通過し、フード13の正面に設けたガラリ16を通じて屋外へ排出されるようになっている。次に換気口カバー11を構成する各部位について説明する。
<差込筒12>
差込筒12は円筒状であり、建物の外壁Wに設けられる換気口Hに屋外側から差し込むことで取り付けることができる。図8で示すように、差込筒12の開口12aには外周側に向けて外向きフランジ12bが設けられており、後述するフード13の背面をなす取付枠13eに対してネジNなどで固定される。
<フード13>
フード13は、差込筒12の前方(屋外側)に設けられ、換気口カバー11の屋外側に突き出す部分である。フード13の形状は、略直方体状であり、略長方形をした正面13aには、その下側半分に空気を外部に排出するガラリ16が設けられている。このように本実施形態のガラリ16は、フード13の正面13aで前方に向けて開口しているため、圧力損失の低下を起こし易く、特に屋外の騒音がフード13の内部に入りやすい構造とされている。
また、この正面13aと同様に略長方形をした上面13b、側面13c、底面13dとで構成されるフード前部は、図8で示すように、後述する背面吸音部17とともに、背面部となる取付枠13eに嵌め込み、ビスN等で固定される。こうして換気口カバー11のフード13が形成される(図9参照)。
なお、フード13の正面13aに設けた開口部には、本実施形態では横方向に連続して開口する横ガラリ16を採用しているが、これに限定されず、縦方向に連続して開口する縦ガラリとしても良い。また、ガラリではなく、単なる網であっても良い。
<気流制御板15>
図10は、フード13の取付枠13eを外し、差込筒12側から見たフード13内側の気流制御板15の取付け状態を説明する説明図である。また、図11は、換気口カバー11の上側(平面側)から見たフード13内側の気流制御板15の配置を説明する説明図である。
これらの図で示すように、フード13の内部には、空気の流れを整える気流制御板15が設けられており、この気流制御板15は、フード13の正面13a(ガラリ16も設けられている面)から差込筒12に向けて拡開する形状をなし、特に本実施形態では、V字状に拡開し底面13dから上面13bに立設する立壁となる整流壁15aが形成されている。整流壁15aの中央部分には、略八角形状に開口した通気窓15bが設けられ、室内から流れ出す空気の通気口となる。
整流壁15aは金属板や樹脂板などで形成することができるが、これらを基体として吸音材として機能する空間補充材を接着剤や両面テープ等を貼り付け積層しても良い。あるいはまた整流壁15aの全体を空間補充材で形成することも可能である。本実施形態では1枚のシート状の空間補充材を幅方向の中央付近で屈曲して平面視でV字状としたものを例示している。もちろん1枚ではなく2枚以上のシート状の空間補充材をV字状に配置してもよい。
こうした空間補充材としては、ポリエステル繊維などの樹脂繊維や、こうしたプラスチック材からなる多孔質体、あるいは不織布状のものや、グラスウールなどを例示することができ、従来から換気口カバーの吸音材として用いられてきたものも含むものである。その空間補充材自体からなる整流壁15a、またはこの空間補充材と基体となる金属萬や樹脂板を積層してなる整流壁15aの厚みは、5mm〜60mmとすることが好ましく、5mm〜50mmとすることがより好ましく、15mm〜40mmとすることがなおより好ましい。5mmよりも薄いと、吸音効果が要求されるほどには望めなくなり、60mmを超えると、吸音効果は優れるものの、コスト高となる他、小型の換気口カバー11とする場合には厚みが厚すぎて収容が困難となる。15mm〜40mmとすることで圧損係数を低くして吸音効果も高めることができる。このように適用する整流壁15aの厚みには幅があるが、圧損を低下させるには薄いよりも厚い方がよい。即ち、V字状に配置した整流壁15aの厚みを厚くすればするほど、フード13の内部空間が整流壁15aにより占有され、差込筒12から吹き込む気流がフード13の内部で乱流を起こしにくくなり、整流壁15aの側面で整流されてガラリ16に誘導されるためである。
また、通気窓15bは、気流制御板15の中央部分を貫通したものであり、円形、楕円形、あるいは六角形や八角形といった多角形状にすることができる。こうした形状の通気窓15bはその周囲を整流壁で囲まれた構成とすることができるが、気流制御板15の底部、即ちフード13の底面13dに接地する部分の中央を貫通させて、整流壁15aを逆U字状(門状)に形成しても良い。図10で示した気流制御板15は、その底部を分かち整流壁15aを逆U字状の形状としている。
また、図10で示すように、気流制御板15の上部、側部および底部をフードの上面13b、側面13cおよび底面13dに接するようにし、通気窓15bを気流制御板15の中央よりも下方に設けるようにすることが好ましい。フード13の正面13aの下側に設けたガラリ16に向かって効率良く空気が流れるようにするためである。
<背面吸音部17>
フード13内には、図8で示したように、取付枠13e内に背面吸音部17を設けている。背面吸音部17は外部からの騒音を吸収する部位である。したがって、背面吸音部17には整流壁15aで利用する空間補充材と同様の材質を利用することができるが、こうした中でも吸音効果に優れた吸音材を利用することが好ましい。
背面吸音部17は、差込筒12の開口12aに対向する部位に六角形状の孔17aが開いており、その外形は取付枠13eの外形に沿った形状としている。またその厚みは、気流制御板15と同様に、5mm〜60mmとすることが好ましく、5mm〜50mmとすることがより好ましく、15mm〜40mmとすることがなおより好ましい。5mmよりも薄いと吸音効果は少なくなり、60mmを超えると、吸音効果は優れるものの、コスト高となり、また厚みが厚すぎて全体的なサイズが大きくなる。15mm〜40mmとすることで圧損係数を低くして吸音効果も高めることができる。
図12はフード前部に背面吸音部17を装着した状態で、フード13の背面側(差込筒12側)から見た図である。また、図13はフード前部から背面吸音部17を取り除いた状態で、フード13の背面側(差込筒12側)から見た図である。これらの図からもわかるように、背面吸音部17の孔17aは、差込筒12の開口12aとほぼ同じ位置で同じ大きさに形成され、フード13の中央よりもやや上方に位置している。これに対し、気流制御板15の通気窓15bは、これよりやや大きく、また、フード13の中央よりもやや下方に位置している。
<作用>
建物の屋内側から換気口Hを通って差込筒12に到達した気流はフード13の内に吹き込む。その気流はフード13の内部に広がるものの気流の出口は通気窓15bしかなく、フード13の内部に広がった空気は、通気窓15bに至る整流壁15に沿って流路を狭めながら通気窓15bに至る。このとき、気流制御板15の通気窓15bは、差込筒12の開口12aよりはやや下側に設けられているので、下方に向かって気流が進んでいく。通気窓15bを通過した気流は、その前方に設けられたガラリ16の隙間から換気口カバー11の外に排出される。
また、整流壁15aに吸音効果のある空間補充材を用いている場合は、屋外の騒音がガラリ16の隙間からフード13内に入ると、拡開する気流制御板15に当たり吸収される。気流制御板15に当たらずに気流制御板15の通気窓15bを通過した騒音も、直接的に背面吸音部17に当たって吸収されたり、フード13の内面に当たってもフード13内で反射を繰り返した後、気流制御板15や背面吸音部17に当たって吸収されたりする。こうして外部の騒音の大部分は換気口カバー11内で吸収される。したがって、室内からの排気は圧損が少なく好適に排気でき、また屋外からの騒音は効果的に気流制御板15や背面吸音部17に吸収されて室内に届く騒音は小さくなる。
第2実施形態:
本実施形態の換気口カバーもまた気流制御板の形状を変えたものである。
第1実施形態の換気口カバー11では、フード正面に設けたガラリ側から差込筒の開口側に向けてV字状に拡開する立壁で整流壁を形成したが、これに変えて、フード正面に設けたガラリ側から差込筒の開口側に向けてV字状に拡開する横板で整流壁を形成することができる。換言すれば、第1実施形態の気流制御板は、フード13の正面13aから両側壁13c,13cに向かって広がるものとしたが、本実施形態の気流制御板は、フード13の正面13aから上面13bと底面13dに向かって広がるようにしたものである。こうした気流制御板を設けても圧力損失を高めること無く換気性に優れた換気口カバーとすることができる。
実験例1:
<試験体(試料)の製造>
フード(13)の正面から見た大きさが縦232mm、横332mmであり、奥行きが127mmとなる直方体形状のフード前部をSUS製板材で形成し、このフード前部に、直径147mm、奥行きが63mmの円筒状に同板材で形成した差込筒(12)と取付枠(13e)を固定した試験体を製造した。フード(13)の正面(13a)にはその下半分に横ガラリ(16)を設けている。また、このフード(13)の内側の取付枠(13e)には、厚みが25mmでポリエステル繊維からなる背面吸音部(17)を取り付けた。背面吸音部(17)には、差込筒(12)の開口(12a)に対向する部位はくりぬいて貫通孔(17a)としている。また、ポリエステル繊維からなり厚みが25mmである以下に説明する種々の形状からなる気流制御板(15)も吸音材としてこのフード(13)内に取り付けた。
試料1として、フード(13)の正面(13a)から差込筒(12)に向けてV字状に拡開し、中央部分には底部が切り欠いた八角形状の通気窓(15b)を設けた整流壁(15a)を取り付けた。図14(a)には、その左側に、試料1の換気口カバー(11)の上面(13b)側から見た気流制御板(15)と背面吸音部(17)の配置を説明する図を示した。その右側には、正面(13a)から見た気流制御板(15)の形状を示した。
試料2は、図14(b)で示すように、整流壁(15a)に設けた通気窓(15b)の形状を楕円状とした。
試料3は、図14(c)で示すように、整流壁(15a)に設けた通気窓(15b)の形状を六角形状とした。
試料4は、図15(a)で示すように、平板状とした外枠に中央部分が試料1と同様の形状の通気窓(15b)を開けた整流壁(15a)を、フード(13)の正面(13a)と平行にその裏に設けた。
試料5は、図15(b)で示すように、通気窓(15b)の形状は試料4と同じであるが、その気流制御板(15)の配置をフード(13)の中央部分とした。
試料6は、図15(c)で示すように、通気窓(15b)の形状は試料4と同じであるが、その気流制御板(15)の配置をフード(13)の後ろ側、即ち、背面吸音部(17)に接触させて配置した。
試料7は、図16(a)で示すように、フード(13)の正面(13a)から差込筒(12)に向けて逆V字状に縮まり(差込筒(12)側からフード(13)の正面(13a)側に向けてV字状に拡開し)、中央部分には底部が切り欠いた八角形状の通気窓(15b)を設けた整流壁(15a)を取り付けた。
試料8は、図16(b)で示すように、背面吸音部(17)を設けたものの、気流制御板(15)は取り付けなかった。
<圧損係数と予測騒音>
上記試料1〜8について、圧損係数と予測騒音レベルを求めて次の表1に示す。予測騒音レベルは、リアルタイムアナライザー(株式会社小野測器社製「DS−9110」(商品名))を用い、音響インテンシティー法に基づいて音響透過損失を測定することにより外部騒音が70db時の室内予測騒音レベルを導いた。
Figure 0006294267
フードのガラリ側から差込筒の開口に向けてV字状に拡開する整流壁を設けた試料1〜3は、整流壁に設けた通気窓の形状がそれぞれ異なるものの、何れの試料も気流制御板を設けなかった試料8よりも騒音レベルが低くなるだけでなく、圧損係数も低くなり、換気性能をより向上させながら防音性能を高めることができることがわかる。圧損係数の値から、換気性能としては、通気窓の形状は角形よりも円形が好ましいことがわかる。また、同様に圧損係数の値から、気流制御板の底部に吸音材が無い試料3よりも、気流制御板の底部にも吸音材が回り込んで存在する試料1や試料2の方が換気性能に優れることがわかる。
また、この気流制御板の向きを反対にして逆V字状に設けた試料7では、圧損係数が非常に大きくなり防音効果はあるものの換気性能が悪くなる。また、気流制御板を正面と平行に設けた試料4〜6では、防音効果はあるものの、圧損係数が大きくなり換気性能を悪化させることがわかる。
実験例2:
実験例1の試料1と同様の形状の気流制御板について、その厚みを変化させたときの圧損係数の相違を調べた。その結果、フードの内部に気流制御板を設けない場合の圧損係数は2.28、厚み2mmの金属板を試料1と同形状にした気流制御板の圧損係数は2.07、厚み17mmで試料1と同材質・同形状にした場合の圧損係数は1.81、厚み25mmで試料1と同材質・同形状にした場合の圧損係数は1.72、厚み40mmで試料1と同材質・同形状にした場合の圧損係数は最も低い1.46となった。これより、気流制御板に用いる吸音材の厚みが厚くなるほど圧損係数が小さくなり、換気性能が高まることがわかる。また、防音効果は吸音材の厚みが厚いほど良い。したがって、用いる吸音材の厚みは厚いほど好ましいことがわかる。このようにV字状に配置した吸音材の厚みを厚くすればするほど、フードの内部の空間が吸音材で占有され、差込筒からフードの内部に吹き込む気流がフードの内部で乱流を起こしにくくなり、吸音材の側面を整流壁としてガラリに淀みなく誘導されることで、圧損係数が小さくなるものと推察される。
上記実施形態や実施例は本発明の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施形態の変更や、一部の削除、または公知技術の付加や、組合せ等を行い得るものであり、それらの技術もまた本発明の範囲に含まれるものである。
例えば、防音効果を高めるためには背面吸音部17を備えていることが好ましいが、背面吸音部17を設けない仕様とすることも可能である。前記実施形態では気流制御板15を1枚の吸音材を曲げてV字状に配置する例を示したが、2枚以上の吸音材をV字状に配置してもよい。前記実施形態ではフード13のガラリ16は正面13aの下側に配置する例を示したが、その他の正面13aの中央等、その他の配置形態でも良く、それに応じて通気窓15bの位置も変更され得る。フード13の形状は直方体形状としているが、その他の形状であってもよい。
11 換気口カバー
12 差込筒
12a 開口
12b 外向きフランジ
13 フード
13a 正面
13b 上面
13c 側面
13d 底面
13e 取付枠(背面部)
15 気流制御板
15a 整流壁
15b 通気窓
16 ガラリ
17 背面吸音部
17a 穴
W 外壁
H 換気口
N ビス

Claims (10)

  1. 建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、差込筒の前方を覆うフードとを備える換気口カバーにおいて、
    フード内に気流制御板を備えており、
    この気流制御板は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けて拡開する整流壁と、該整流壁に設けた通気口となる通気窓とを有し、
    前記通気窓は、前記気流制御板の底部を分かち前記整流壁を逆U字状に形成するものであることを特徴とする換気口カバー。
  2. 建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、差込筒の前方を覆うフードとを備える換気口カバーにおいて、
    フード内に気流制御板を備えており、
    この気流制御板は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けて拡開する整流壁と、該整流壁に設けた通気口となる八角形状の通気窓とを有することを特徴とする換気口カバー。
  3. 建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、差込筒の前方を覆うフードとを備える換気口カバーにおいて、
    フード内に気流制御板を備えており、
    この気流制御板は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けて拡開する整流壁と、該整流壁に設けた通気口となる通気窓とを有し、気流制御板の上部、側部および底部をフードの上面、側面および底面に接するようにし、通気窓を気流制御板の中央よりも下方に設けることを特徴とする換気口カバー。
  4. 建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、差込筒の前方を覆うフードとを備える換気口カバーにおいて、
    フード内に気流制御板を備えており、
    この気流制御板は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けて拡開する整流壁と、該整流壁に設けた通気口となる円形の通気窓とを有し、
    整流壁は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けてV字状に拡開するものであることを特徴とする換気口カバー。
  5. 整流壁は、フード正面に設けた開口部側から差込筒の開口側に向けてV字状に拡開するものである請求項1〜請求項3何れか1項記載の換気口カバー。
  6. 通気窓は、気流制御板の中央部分を貫通するものである請求項1〜請求項5何れか1項記載の換気口カバー。
  7. 開口部がフード正面の下側に設けたガラリである請求項1〜請求項6何れか1項記載の換気口カバー。
  8. 整流壁は、基体となる金属又は樹脂板に、空間補充材を積層させたものである請求項1〜請求項7何れか1項記載の換気口カバー。
  9. 整流壁は、その全体をシート状の空間補充材で形成したものである請求項1〜請求項7何れか1項記載の換気口カバー。
  10. 整流壁の厚みが15mm〜40mmである請求項8または請求項9記載の換気口カバー。
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