JP6285803B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置に関する。
近年、太陽光発電パネル、二次電池等をエネルギ源とする分散型電源システムが普及しつつある。分散型電源システムには、前記したエネルギ源(直流電源)から入力される直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を電力系統に供給する電力変換装置が設置されている。このような電力変換装置の効率を向上させたり、ノイズを低減したりするために、電力変換装置の回路構成やスイッチング方法に関する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、低周波でスイッチング動作する第1のインバータ回路と、高周波でスイッチング動作する第2のインバータ回路と、を備える電力変換装置について記載されている。なお、第1のインバータ回路の交流側出力端と、第2のインバータ回路の交流側出力端と、は直列接続され、第1、第2のインバータ回路の出力電圧の総和が負荷側に供給されるようになっている。
また、特許文献2には、直流電源から入力される直流電圧を交流のパルス電圧に変換するブリッジ回路と、前記したパルス電圧を平滑化するフィルタ回路と、ブリッジ回路の動作を制御する制御手段と、を備える系統連系インバータ装置について記載されている。なお、制御手段は、電力系統を流れる電流の歪みを抑えるモード1と、ブリッジ回路が有する複数のスイッチの損失を低減するモード2と、を交互に実行する。
国際公開第2011/033698号 国際公開第2012/153368号
例えば、特許文献1に記載の電力変換装置を用いて、太陽光発電パネルの発電電力(直流電力)を交流電力に変換し、この交流電力を単相三線式のシステムによって電力系統に供給する場合について考える。
詳細については後記するが、特許文献1に記載の制御方法では、電力系統側に電圧を出力するインバータ回路の個数を変更する際、電力変換装置の対地電圧が変動しやすくなる。対地電圧の変動が大きくなると、太陽光発電パネルと、この太陽光発電パネルの設置架台と、の間の接地容量によって、電力系統から電力変換装置を介して漏洩電流が流れる。
前記した漏洩電流が比較的大きくなった場合、異常事態でないにも関わらず、漏電ブレーカによって電力系統への電力供給が遮断されてしまう可能性がある。
なお、特許文献2に記載の技術を特許文献1に記載の発明に適用した場合でも、同様の問題が生じる。
そこで、本発明は、漏洩電流を低減可能な電力変換装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る電力変換装置は、複数の直流電源と一対一で接続され、前記直流電源から入力される直流電圧を交流電圧に変換し、変換した交流電圧を電力系統側に出力する複数の電力変換器と、複数の前記電力変換器の動作を制御する制御部と、を備え、複数の前記電力変換器はそれぞれ、前記直流電源の正側に接続される第1スイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される第2スイッチング素子と、が直列接続されてなる一方のスイッチングレグと、前記直流電源の正側に接続される第3スイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される第4スイッチング素子と、が直列接続されてなる他方のスイッチングレグと、が並列接続されたブリッジ回路を有し、複数の前記電力変換器からの電圧の総和が前記電力系統側に出力されるように、複数の前記電力変換器の出力端が直列接続され、前記制御部は、複数の前記電力変換器それぞれに関して、電圧を出力する期間と、電圧を出力しない期間と、が交互に繰り返されるように制御すると共に、前記電圧を出力しない期間において、前記第1スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子を含む上アームを介して電流を流す上アーム循環モード、又は、前記第2スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を含む下アームを介して電流を流す下アーム循環モードを実行し、前記上アーム循環モードと、前記下アーム循環モードと、を前記電圧を出力する期間を挟んで交互に繰り返すことを特徴とする。
なお、詳細については、発明を実施するための形態において説明する。
本発明によれば、漏洩電流を低減可能な電力変換装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る電力変換装置を含む電力変換システムの回路構成図である。 電力変換システムが備える直流電源の詳細な構成、及び、制御部に接続された絶縁素子を示す回路構成図である。 各インバータ回路が有するスイッチング素子のオン/オフに基づく9つの運転モードを示す説明図である。 電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合において、電力変換装置の各運転モードの状態を示す表である。 電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。 電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが正である期間を含むタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合において、電力変換装置の各運転モードの状態を示す表である。 電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。 電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合におけるタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電力変換装置を含む電力変換システムの回路構成図である。 電力変換装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 電力変換装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。 電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。 電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが正である期間を含むタイムチャートである。 本発明の第3実施形態に係る電力変換装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 電力系統の電圧Vacがゼロクロス点付近の場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacがゼロクロス点付近ではなく、かつ、電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも高い場合におけるタイムチャートである。 本発明の第4実施形態に係る電力変換装置を含む電力変換システムの回路構成図である。 電力系統の電圧Vacが電圧Va未満である場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが電圧Va以上、かつ、電圧(Va+Vb)未満である場合におけるタイムチャートである。 電力系統の電圧Vacが電圧(Va+Vb)以上である場合におけるタイムチャートである。 比較例に係る電力変換装置を含む電力変換システムの構成図である。 比較例に係る電力変換装置において、電力系統の電圧Vacが正である期間を含むタイムチャートである。
≪第1実施形態≫
<電力変換システムの構成>
図1は、本実施形態に係る電力変換装置を含む電力変換システムの回路構成図である。
電力変換システムSは、直流電源10a,10bから入力される直流電圧を電力変換装置20によってパルス状の電圧に変換し、このパルス状の電圧を平滑フィルタ30等によって平滑化して交流電圧とし、この交流電圧を電力系統Fに出力するシステムである。
電力変換システムSは、直流電源10a,10bと、本実施形態に係る電力変換装置20と、平滑フィルタ30と、EMCフィルタ40と、を備えている。
図2は、電力変換システムが備える直流電源の詳細な構成、及び、制御部に接続された絶縁素子を示す回路構成図である。なお、図2では、EMCフィルタ40(図1参照)の図示を省略した。
直流電源10aは、太陽光発電パネル11aと、コンバータ12aと、コンデンサ13aと、を有している。
太陽光発電パネル11aは、太陽光の光エネルギを電気エネルギに変換するものであり、複数の太陽電池セルを有している。
コンバータ12aは、太陽光発電パネル11aから入力される電圧を所定電圧に調整するDC/DCコンバータであり、太陽光発電パネル11aに接続されている。
コンデンサ13aは、コンバータ12aから入力される電圧を平滑化するための蓄電素子であり、コンバータ12aの出力側に並列接続されている。
直流電源10bは、太陽光発電パネル11bと、コンバータ12bと、コンデンサ13bと、を有している。直流電源10bに関しては、前記した直流電源10aと同様の構成であるから説明を省略する。
なお、本実施形態では、図1に示す直流電源10aの電圧Vaと、直流電源10bの電圧Vbと、が等しいものとする(Va=Vb)。また、Va,Vb<(電力系統Fの電圧Vacの最大電圧)、かつ、Va+Vb>(電力系統Fの電圧Vacの最大電圧)となるように電圧Va,Vbが設定されている。
再び、図1に戻って説明を続ける。電力変換装置20は、電力変換器21a,21bと、制御部22と、を備えている。
電力変換器21aは、直流電源10aから入力される直流電圧をパルス状の電圧(交流電圧)に変換し、変換した電圧を電力系統F側に出力するインバータ回路である。なお、電力変換器21aは、その入力側が直流電源10aと一対一で接続されている。
電力変換器21aは、ブリッジ形に接続された4個のスイッチング素子Q1〜Q4と、各スイッチング素子Q1〜Q4に設置された還流ダイオードD1〜D4と、を有している。
スイッチング素子Q1(第1スイッチング素子)は、直流電源10aの正側に接続され、スイッチング素子Q2(第2スイッチング素子)は、直流電源10aの負側に接続されている。スイッチング素子Q1,Q2が直列接続されることで、一方のスイッチングレグ211aが構成される。
スイッチング素子Q3(第3スイッチング素子)は、直流電源10aの正側に接続され、スイッチング素子Q4(第4スイッチング素子)は、直流電源10aの負側に接続されている。スイッチング素子Q3,Q4が直列接続されることで、他方のスイッチングレグ212aが構成される。
電力変換器21aは、前記した一方のスイッチングレグ211aと、他方のスイッチングレグ212aと、が並列接続されたブリッジ回路を有している。
それぞれのスイッチング素子Q1〜Q4には、転流による破壊を防止するための還流ダイオードD1〜D4が逆並列に接続されている。なお、スイッチング素子Q1〜Q4として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。
電力変換器21bは、直流電源10bから入力される直流電圧をパルス状の電圧(交流電圧)に変換し、変換した電圧を電力系統F側に出力するインバータ回路である。なお、電力変換器21bは、その入力側が直流電源10bと一対一で接続されている。
電力変換器21bは、スイッチング素子Q5〜Q8と、還流ダイオードD5〜D8と、を有している。なお、電力変換器21bに関しては、前記した電力変換器21aと同様の構成であるから説明を省略する。
以下では、電力変換器21aのスイッチング素子Q1,Q3、又は、電力変換器21bのスイッチング素子Q5,Q7を指す場合、「上アーム」と記す。また、電力変換器21aのスイッチング素子Q2,Q4、又は、電力変換器21bのスイッチング素子Q6,Q8を指す場合、「下アーム」と記す。
図2に示すように、スイッチング素子Q1〜Q8のゲートには、後記する駆動信号生成部222から絶縁素子G1〜G8を介してPWM(Pulse Width Modulation)制御に基づく駆動信号が入力される。これによって、スイッチング素子Q1〜Q8のオン/オフが切り替えられる。
その他、スイッチング素子Q1〜Q8を駆動するためのドライバ回路(図示せず)や、このドライバ回路に電力供給する補助電源(図示せず)が設置されている。
図1に示すように、電力変換器21aのスイッチング素子Q1,Q2間のノードNd1は、配線k1を介して平滑フィルタ30に接続されている。電力変換器21aのスイッチング素子Q3,Q4間のノードNd2と、電力変換器21bのスイッチング素子Q5,Q6間のノードNd3と、は配線k2を介して互いに接続されている。電力変換器21bのスイッチング素子Q7,Q8間のノードNd4は、配線k3を介して平滑フィルタ30に接続されている。
つまり、電力変換器21aの出力電圧VinvAと、電力変換器21bの出力電圧VinvBと、の和が電力系統F側に出力されるように、電力変換器21a,21bの出力端が直列接続されている。
制御部22は、電力変換器21a,21bの動作を制御するものであり、記憶部221と、駆動信号生成部222と、を有している。制御部22は、例えばマイコン(Microcomputer:図示せず)であり、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行するようになっている。
記憶部221には、駆動信号生成部222を動作させるためのプログラムや、直流電源10a,10bの電圧値が格納されている。前記したように、直流電源10aの出力電圧Va、及び、直流電源10bの出力電圧Vbは互いに等しい(Va=Vb)。
駆動信号生成部222は、電力系統Fの電圧Vacに応じてスイッチング素子Q1〜Q8のオン/オフを制御する機能を有している。駆動信号生成器222には、配線k1,k3の電位差、(つまり、電力系統Fの電圧Vacの値)が、図2に示す絶縁素子Jを介して入力される。なお、駆動信号生成部222が実行する処理については後記する。
平滑フィルタ30は、電力変換器21a,21bから入力されるパルス状の電圧を平滑化するものであり、電力変換器21a,21bの出力側に接続されている。平滑フィルタ30は、正側の配線k1に設置された交流リアクトル31と、負側の配線k3に設置された交流リアクトル32と、交流リアクトル31,32の出力側を架け渡すように接続されたコンデンサ33と、を有している。
図1に示すEMC(ElectroMagnetic Compatibility)フィルタ40は、スイッチング周波数成分を除去したり、ノイズ(高周波ノイズ、サージ等)を低減したりするものであり、平滑フィルタ30の出力側に接続されている。EMCフィルタ30によってノイズが低減された交流電力は、単相三線式である中性線h0及び2本の電圧線h1,h2を介して電力系統Fに供給される。
<電力変換装置の運転モード>
図3は、各インバータ回路が有するスイッチング素子のオン/オフに基づく9つの運転モードを示す説明図である。なお、図3では、交流リアクトル31,32(図1参照)及びEMCフィルタ40(図1参照)、及び制御部22(図1参照)の図示を省略した。
電力変換装置20の制御部22は、以下で説明する各モードを経時的に切り替えることで電力変換を行う。
以下では、図3に示す電力変換器21aの上アーム(スイッチング素子Q1,Q3)を介して電流を循環させるモード6,7,8を「電力変換器21aの上アーム循環モード」と記す。
また、電力変換器21aの下アーム(スイッチング素子Q2,Q4)を介して電流を循環させるモード2,3,4を「電力変換器21aの下アーム循環モード」と記す。
同様に、「電力変換器21bの上アーム循環モード」は、図3に示すモード8,1,2である。また、「電力変換器21bの下アーム循環モード」は、図3に示すモード4,5,6である。
(モード1)
図3に示すモード1は、電力変換器21a(図1参照)を介して直流電源10aから電圧Va(図1参照)を出力し、電力変換器21b(図1参照)の上アームを介して電流を循環させる運転モードである。なお、図3に示す太線矢印は、電流が流れる経路を表している。
モード1を実行する場合、制御部22はスイッチング素子Q1,Q4,Q5,Q7をオン状態とし、他のスイッチング素子Q2,Q3,Q6,Q8をオフ状態とする。これによって、電力変換装置20の出力電圧Vinv(図1参照)が直流電源10aの電圧Vaになる。
図4は、電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合において、電力変換装置の各運転モードの状態を示す表である。なお、循環モード(A)は、電力変換器21a(図1参照)の循環モード(上アーム循環モード、下アーム循環モード)を表している。循環モード(B)は、電力変換器21bの循環モードを表している。
前記したモード1の実行中、直流電源10aの出力電圧Vaは、電圧ゼロの中性点O(図1参照)を基準として正側・負側に均等に配分される。その結果、直流電源10aの正側(ノードPa:図1参照)の対地電圧VPa-OはVa/2になり、直流電源10aの負側(ノードNa:図1参照)の対地電圧VNa-Oは(−Va/2)になる。
また、直流電源10bの正側(ノードPb:図1参照)の対地電圧VPb-Oは、直流電源10aの負側の対地電圧VNa-Oと同一の(−Va/2)になる。また、直流電源10bの負側(ノードNb:図1参照)の対地電圧VNb-Oは、ノードNaよりも電圧Vaだけ低い(−3Va/2)になる。前記したように、直流電源10bの出力電圧Vbは、直流電源10aの出力電圧Vaに等しいからである。
なお、図4では、漏洩電流の発生に関わる負側の対地電圧VNa-O,VNb-Oについて記載し、正側の対地電圧VPa-O,VPb-Oについては省略した。
(モード2)
図3に示すモード2は、電力変換器21a(図1参照)の下アーム、及び電力変換器21b(図1参照)の上アームを介して電流を循環させ、電力変換装置20から電力系統Fへの出力電圧をゼロにする運転モードである。
詳細な説明は省略するが、モード2の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-OはVa、負側の対地電圧VNa-Oはゼロになる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-Oはゼロ、負側の対地電圧VNb-Oは(−Va)になる(図4参照)。
(モード3)
図3に示すモード3は、電力変換器21b(図1参照)を介して直流電源10bから電圧Vb(=Va)を出力し、電力変換器21a(図1参照)の下アームを介して電流を循環させる運転モードである。
モード3の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-Oは3Va/2、負側の対地電圧VNa-OはVa/2になる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-OはVa/2、負側の対地電圧VNb-Oは(−Va/2)になる(図4参照)。
(モード4)
図3に示すモード4は、電力変換器21a(図1参照)の下アーム、及び電力変換器21b(図1参照)の下アームを介して電流を循環させ、電力変換装置20から電力系統Fへの出力電圧をゼロにする運転モードである。
モード4の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-OはVa、負側の対地電圧VNa-Oはゼロになる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-OはVa、負側の対地電圧VNb-Oはゼロになる(図4参照)。
(モード5)
図3に示すモード5は、電力変換器21a(図1参照)を介して直流電源10aから電圧Vaを出力し、電力変換器21b(図1参照)の下アームを介して電流を循環させる運転モードである。
モード5の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-OはVa/2、負側の対地電圧VNa-Oは(−Va/2)になる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-OはVa/2、負側の対地電圧VNb-Oは(−Va/2)になる(図4参照)。
(モード6)
図3に示すモード6は、電力変換器21a(図1参照)の上アーム、及び電力変換器21b(図1参照)の下アームを介して電流を循環させ、電力変換装置20から電力系統Fへの出力電圧をゼロにする運転モードである。
モード6の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-Oはゼロ、負側の対地電圧VNa-Oは(−Va)になる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-OはVa、負側の対地電圧VNb-Oはゼロになる(図4参照)。
(モード7)
図3に示すモード7は、電力変換器21b(図1参照)を介して直流電源10bから電圧Vb(=Va)を出力し、電力変換器21a(図1参照)の上アームを介して電流を循環させる運転モードである。
モード7の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-OはVa/2、負側の対地電圧VNa-Oは(−Va/2)になる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-OはVa/2、負側の対地電圧VNb-Oは(−Va/2)になる(図4参照)。
(モード8)
図3に示すモード8は、電力変換器21a(図1参照)の上アーム、及び電力変換器21b(図1参照)の上アームを介して電流を循環させ、電力変換装置20から電力系統Fへの出力電圧をゼロにする運転モードである。
モード8の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-Oはゼロ、負側の対地電圧VNa-Oは(−Va)になる(図4参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-Oはゼロ、負側の対地電圧は(−Va)になる(図4参照)。
(モード9)
図3に示すモード9は、電力変換器21a(図1参照)を介して直流電源10aから電圧Vaを出力し、電力変換器21b(図1参照)を介して直流電源10bから電圧Vb(=Va)を出力する運転モードである。この場合、電力変換装置20から電力系統Fへの出力電圧は2Vaになる。
モード9の実行中、直流電源10aの正側の対地電圧VPa-OはVa、負側の対地電圧VNa-Oはゼロになる(図8参照)。また、直流電源10bの正側の対地電圧VPb-Oはゼロ、負側の対地電圧VNb-Oは(−Va)になる(図8参照)。
このように、直流電源10a,10bの正側・負側の対地電圧は、運転モードによって異なった値になる。本実施形態では、特に負側の対地電圧VNa-O,VNb-Oが急変しないように、制御部22によって経時的に運転モードを切り替えて電力変換を行うようにした。
図4に示すように、直流電源10a,10bから電力系統F側への電圧Vaの出力、前記した上アーム循環モード、及び下アーム循環モードの三態様のうち、電力変換器21a,21bが同時に行う態様の組合せによって、モード1〜8が設定されている。
以下で説明するように、制御部22は、各運転モードを予め決められた順序で経時的に切り替える。なお、このような制御方式を「既定モード切替方式」と記す。
<電力変換装置の動作>
(Vac<Vaの期間)
図5は、電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合における各モードの実行順序を示す説明図である。
電力系統F(図1参照)の電圧Vacが、直流電源10aの電圧Va未満である場合(Vac<Va=Vb)、駆動信号生成部222は、「モード1→モード2→モード3→モード4→モード5→モード6→モード7→モード8→モード1→…」のように、モード1〜8を番号順に繰り返し実行する。つまり、駆動信号生成部222は、図4に示す矢印の順序で運転モードを切り替える。
ちなみに、前記した順序とは逆に、「モード8→モード7→モード6→モード5→モード4→モード3→モード2→モード1→モード8→…」の順序で運転モードを切り替えてもよい。
図6は、電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合におけるタイムチャートである。図6の最上段に示すVacは、電力系統Fの電圧である(図1参照)。電圧Vacの下段には、駆動信号生成部222(図1参照)からスイッチング素子Q1〜Q8に出力される駆動信号(オン/オフ)を図示した。
図6に示す運転モードは、前記したモード1〜9(図3参照)のいずれに対応しているかを表している。また、VinvAは電力変換器21a(図1参照)の出力電圧であり、VinvBは電力変換器21b(図1参照)の出力電圧である。また、Vinvは、電力変換装置20の出力電圧であり(Vinv=VinvA+VinvB)、VNa-OはノードNa(図1参照)の対地電圧である。なお、ノードNb(図1参照)の対地電圧VNb-Oについては後記する。
以下では、主として、電力系統Fの電圧Vacの極性が正である場合について説明し、極性が負である場合については説明を省略する。
図6に示すように、スイッチング素子Q1,Q2は相補的に(一方がオンのときに他方がオフとなるように)スイッチングされる。同様に、スイッチング素子Q3,Q4、スイッチング素子Q5,Q6、スイッチング素子Q7,Q8もそれぞれ相補的にスイッチングされる。
また、電力変換器21a(図1参照)のスイッチング素子Q1,Q4に入力される駆動信号は、互いに位相がずれており、そのオン期間が重なったときに直流電源10aから正のパルス電圧Vaが出力される(電力変換器21bのスイッチング素子Q5,Q8についても同様)。
図4、図6に示すように、制御部22は、電力変換器21aに関して、電圧VinvAを出力する期間と、電圧VinvAを出力しない期間と、が交互に繰り返されるようにスイッチング素子Q1〜Q4を制御する(電力変換器21bについても同様)。
図6において電力系統の電圧が負から正に切り替わる時刻t0から説明する。
図6に示す例では、時刻t0において制御部22がモード8を実行している。この場合、電力変換器21a(図1参照)のスイッチング素子Q1,Q3はオン状態、スイッチング素子Q2,Q4はオフ状態になっている。また、電力変換器21b(図1参照)のスイッチング素子Q5,Q7はオン状態、スイッチング素子Q6,Q8はオフ状態になっている。そうすると、図5のモード8に示すように、電力変換器21aの上アームと、電力変換器21bの上アームと、を介して循環電流が流れる。
この場合において出力電圧VinvA,VinvB,Vinvはそれぞれゼロであり、前記したように、対地電圧VNa-Oは(−Va)である(図4、図6参照)。
次に制御部22は、モード8からモード1に切り替える。つまり、制御部22は、モード8の状態からスイッチング素子Q3をオフ、スイッチング素子Q4をオンに切り替える。そうすると、図4に示すように、直流電源10aの正側から電力系統Fに電流が流れ、電力系統Fからの電流が電力変換器21b(図1参照)の上アームを介して直流電源10aの負側に戻る。
この場合において出力電圧VinvA=Va、VinvB=0、Vinv=Vaであり、前記したように、対地電圧VNa-Oは(−Va/2)である(図4、図6参照)。
次に制御部22は、モード1からモード2に切り替える。つまり、制御部22は、モード1の状態からスイッチング素子Q1をオフ、スイッチング素子Q2をオンに切り替える。そうすると、図4に示すように、電力変換器21a(図1参照)の下アームと、電力変換器21b(図1参照)の上アームと、を介して循環電流が流れる。
この場合において出力電圧VinvA,VinvB,Vinvはそれぞれゼロであり、前記したように、対地電圧VNa-Oはゼロである(図4、図6参照)。
なお、モード3以降の処理については説明を省略する。
このようにして制御部22は、「モード1→モード2→モード3→モード4→モード5→モード6→モード7→モード8→モード1→…」を順次実行する(図4、図5)。
つまり、制御部22は、電力変換器21a,21bの一方から電力系統Fに電圧Vaを出力する運転モード(モード1,3,5,7)と、電力変換器21a,21bの出力電圧をゼロにする運転モード(モード2,4,6,8)と、を交互に繰り返す。
その結果、電圧Vaと電圧ゼロとが交互に繰り返されるパルス状の電圧Vinvが電力変換装置20から出力される(図6参照)。当該パルス状の電圧Vinvのオンデューティは、電圧Vinvの時間平均が電力系統Fの電圧Vacに一致するようにPWM制御に基づいて設定される。
図7は、電力系統の電圧Vacが正である期間を含むタイムチャートである。なお、図6を用いて説明した「Vac<Vaの期間」は、図7に示す時刻t0〜t1に対応している。また、図7に示す循環モード:「上」は、前記した「上アーム循環モード」を表し、循環モード:「下」は、前記した「下アーム循環モード」を表している。
また、VNa-Qとは、対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値であり、VNb-Qとは、対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値である。つまり、VNa-Q,VNb-Qは、EMCフィルタ40(図1参照)によってスイッチング周波数成分等が除去された後の対地電圧を表している。
図7の「循環モード(A)」(時刻t0〜t1)に示すように、電力変換器21aから電圧を出力しない(VinvA=0)期間において、制御部22は、上アーム循環モードと下アーム循環モードを交互に繰り返す。前記したように、電力変換器21aの上アーム循環モードはモード6,7,8であり、下アーム循環モードはモード2,3,4である(図4参照)。
また、図7の「循環モード(B)」(時刻t0〜t1)に示すように、電力変換器21bから電圧を出力しない(VinvB=0)期間において、制御部22は、上アーム循環モードと下アーム循環モードが交互に繰り返す。前記したように、電力変換器21bの上アーム循環モードはモード8,1,2であり、下アーム循環モードはモード4,5,6である(図4参照)。
図4に示す対地電圧VNa-Oに着目すると、モード1〜8の1サイクル中、電圧(−Va/2)よりも高い電圧(Va/2)が1回、電圧(−Va/2)よりも低い電圧(−Va)が2回現れている。
したがって、図7に示す対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値VNa-Qで考えると、電圧(−Va/2)を基準としたプラス側・マイナス側への変動が、前記した電圧(−Va),(Va/2)によって互いに緩和(相殺)される。その結果、対地電圧の平均値VNa-Qの変動を抑制し、電力変換器21a(図1参照)からの漏洩電流を低減できる。
また、図4に示す対地電圧VNb-Oに着目すると、モード1〜8の1サイクル中、電圧(−Va)よりも高い電圧(−Va/2)が3回、電圧(−Va)よりも低い電圧(−3/2Va)が1回現れている。
したがって、図7に示す対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値VNb-Qで考えると、電圧(−Va)を基準としたプラス側・マイナス側への変動が緩和され、平均値VNb-Qの時間的な変化がなだらかになる。つまり、対地電圧の平均値VNb-Qが急変しないため、電力変換器21b(図1参照)からの漏洩電流を低減できる。
(Vac≧Vaの期間)
図8は、電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合において、電力変換装置の各運転モードの状態を示す表である。
なお、各運転モードにおける出力電圧VinvA,VinvB,Vinv、循環モード、対地電圧VNa-O,VNb-Oの対応関係については、図4と同様である。
電力系統F(図1参照)の電圧Vacが、直流電源10aの電圧Va以上である場合(Vac≧Va=Vb)、制御部22は、「モード1→モード9→モード7→モード9→モード5→モード9→モード3→モード9→モード1→…」の順序で各モードを繰り返し実行する。つまり、制御部22は、図8に示す矢印の順序で運転モードが切り替わるようにスイッチング素子Q1〜Q8のオン/オフを制御する。
図9は、電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。制御部22は、電力変換器21a,21bの一方から電圧Vaを出力する運転モード(モード1,3,5,7)と、電力変換器21a,21bの両方から電圧Va(合計で電圧2Va)を出力するモード9と、を交互に繰り返す。
図10は、電力系統の電圧Vacが直流電源10aの電圧Va以上である場合におけるタイムチャートである。図10に示す時刻t2の直後から説明する。
図10に示す例では、時刻t2において制御部22はモード1を実行している。図9に示すように、モード1では直流電源10aの正側から電力系統Fに電流が流れ、電力系統Fからの電流は電力変換器21b(図1参照)の上アームを介して直流電源10aの負側に戻る。この場合において出力電圧はVinvA=Va、VinvB=0、Vinv=Vaであり、対地電圧VNa-Oは(−Va/2)である(図8、図10参照)。
次に制御部22は、モード1からモード9に切り替える。そうすると、図9に示すように、直流電源10aの正側からの電流が電力系統Fを介して直流電源10bの負側に戻る。この場合において出力電圧はVinvA=Va、VinvB=Va、Vinv=2Vaであり、対地電圧VNa-Oはゼロである(図8、図10参照)。
次に制御部22は、モード9からモード7に切り替える。そうすると、図9に示すように、直流電源10bの正側から電力変換器21aの上アームを介して電力系統Fに電流が流れ、電力系統Fからの電流が電力変換器21bの負側に戻る。この場合において出力電圧はVinvA=0、VinvB=Va、Vinv=Vaであり、対地電圧VNa-Oは(−Va/2)である(図8、図10参照)。
なお、これ以降の処理については説明を省略する。
このように、モード1→モード9→モード7→モード9→モード5→モード9→モード3→モード9→モード1→…を順次実行することで、電圧Vaと電圧Va+Vb(=2Va)とが交互に繰り返されるパルス状の電圧Vinvが電力変換装置20から出力される(図10参照)。
前記したVac<Vaの期間と併せると、電力系統Fの電圧Vacに同期するように、電力変換装置20から絶対値0、Va、2Vaの3レベルの電圧Vinvが出力される(図7参照)。
なお、運転モードの実行順序(図4、図8)は、電力系統F側に電圧を出力する電力変換器の個数(0個、1個、又は2個)と、上アーム循環モード又は下アーム循環モードを実行する電力変換器の個数(2個、1個、又は0個)と、を段階的に変化させるように設定されている。これによって、電力系統の電圧Vacに応じたパルス状の電圧Vinvが、電力変換装置2から出力される(図7参照)。
図7の「循環モード(A)」(時刻t1〜t3)に示すように、電力変換器21aから電圧を出力しない(VinvA=0)期間において、制御部22は、上アーム循環モードと下アーム循環モードとを交互に繰り返す。なお、電圧Vac≧Vaの期間において、電力変換器21aの上アーム循環モードはモード7であり、下アーム循環モードはモード3である(図8、図9参照)。
また、図7の「循環モード(B)」(時刻t1〜t3)に示すように、電力変換器21bから電圧を出力しない期間において、駆動信号生成部222は、上アーム循環モードと下アーム循環モードとを交互に繰り返す。なお、電圧Vac≧Vaの期間において、電力変換器21bの上アーム循環モードはモード1であり、下アーム循環モードはモード5である(図8、図9参照)。
このように、電圧Vac<Vaの期間と、電圧Vac≧Vaの期間のいずれにおいても、電力変換器21aから電圧を出力する(VinvA=Va)期間を挟んで、上アーム循環モードと下アーム循環モードとが交互に繰り返される。
同様に、電力変換器21bから電圧を出力する(VinvB=Vb)期間を挟んで、上アーム循環モードと下アーム循環モードとが交互に繰り返される。
また、図7、図8に示す対地電圧VNa-Oに着目すると、各運転モードが遷移する1サイクル中、電圧ゼロよりも高い電圧(Va/2)が1回、電圧ゼロよりも低い電圧(−Va/2)が3回現れている。
したがって、対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値VNa-Qで考えると、電圧ゼロを基準としたプラス側・マイナス側への変動が、前記した電圧(−Va/2),(Va/2)によって緩和される。その結果、対地電圧の平均値VNa-Qの急変を抑制し、電力変換器21aからの漏洩電流を低減できる。
また、図7、図8に示す対地電圧VNb-Oに着目すると、各運転モードが遷移する1サイクル中、電圧(−Va)よりも高い電圧(−Va/2)が3回、電圧(−Va)よりも低い電圧(−3/2Va)が1回現れている。
したがって、対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値VNb-Qで考えると、電圧(−Va)を基準としたプラス側・マイナス側への変動が緩和され、平均値VNb-Qの時間的な変化がなだらかになる。つまり、対地電圧の平均値VNb-Qが急変しないため、電力変換器21bからの漏洩電流を低減できる。
<効果>
本実施形態によれば、制御部22は、電力変換器21aの出力電圧が、電圧ゼロ(上アーム循環モード)→電圧Va→電圧ゼロ(下アーム循環モード)→電圧Va→…となるようにスイッチング素子Q1〜Q8のオン/オフを制御する。なお、電力変換器21bに関しても同様である。これによって、対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値VNa-Q、及び対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値VNb-Qを時間的になだらかに変化させることができる。
なお、Vac>0である場合について説明したが、Vac≦0である場合でも同様に、対地電圧の平均値VNa-Q、VNb-Qをなだらかに変化させることができる。
したがって、本実施形態によれば、対地電圧の平均値VNa-Q、VNb-Qの急変に伴う漏洩電流を効果的に低減できる。その結果、電力変換システムSが正常であるにも関わらず、漏電ブレーカ(図示せず)によって電力供給が遮断されるという事態を回避できる。
<比較例>
図27は、比較例に係る電力変換装置を含む電力変換システムの構成図である。電力変換システムScは、複数の電力変換器71,72,…,7nの出力端が直列接続された多段の電力変換装置70を有する単相三線式のシステムである。図27に示すように、電力系統Fの中性点O、及び、太陽光発電パネル11の設置架台80は、それぞれ接地されている。なお、符号Cは、それぞれの太陽光発電パネル11と設置架台80との間の接地容量を模式的に表している。
図28は、比較例に係る電力変換装置において、電力系統の電圧Vacが正である期間を含むタイムチャートである。なお、当該タイムチャートは、出力端が直列接続された二つの電力変換器71,72によって電力変換装置70を構成し、前記した特許文献1に記載の方法で電力変換器71,72を制御した場合の各電圧値の変化を表している。
図28に示すように、一方の電力変換器71ではスイッチング動作を低周波で行っている(出力電圧VinvAを参照)。また、他方の電力変換器72ではPWM制御に基づくスイッチング動作を高周波で行っている(出力電圧VinvAを参照)。
なお、Vac<Vaである場合、比較例に係る電力変換装置70は、図3に示すモード7→モード8→モード7→モード8→…のようにモード7,8を交互に実行している。また、Vac≧Vaである場合、電力変換装置70は、図3に示すモード1→モード9→モード1→モード9→…のようにモード1,9を交互に実行している。
つまり、一方の電力変換器71の出力電圧をゼロとする際、電力変換装置70は、前記した上アーム循環モード(モード7,8)のみを実行している。なお、他方の電力変換器72についても同様である。
そうすると、例えば、電力系統Fの電圧Vacが直流電源10aの電圧Vaを超える際(時刻t2)、モード7からモード9に遷移することで、対地電圧VNb-Oが(−Vb/2)から(−3Vb/2)まで一気に落ち込む。その結果、対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値VNb-Qが上昇から転じて急減し、それに伴って大きな漏洩電流(図27の太線矢印を参照)が流れてしまう。同様に、電圧Vacが電圧Vaを超える(又は下回る)点付近で、対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値VNa-Qも大きく変動している。
また、詳細な説明は省略するが、比較例では、電圧Vacのゼロクロス点付近でも対地電圧の平均値VNa-Q,VNb-Qが大きく変動している。
これに対して本実施形態によれば、前記した順序で運転モードを切り替えることで、対地電圧の平均値VNa-Q、VNb-Qを時間的になだらかに変化させることができる。したがって、漏洩電流を低減し、電力変換装置20(図1参照)によって電力系統Fへの電力供給を継続できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、第1実施形態に係る電力変換システムSに電圧検出器50a,50b(図11参照)を追加した点、及び、制御部22A(図11参照)が運転モード決定部223を備える点が第1実施形態とは異なっている。また、直流電源10aの電圧Vaと、直流電源10bの電圧Vbと、が変動し、電圧Va,Vbを所定の目標値Vrefに近づけるように制御部22Aが動作する点が第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
<電力変換システムの構成>
図11は、本実施形態に係る電力変換装置を含む電力変換システムの回路構成図である。電圧検出器50aは、直流電源10aの電圧Vaを検出するものであり、直列接続された抵抗R1,R2を有している。電圧検出器50aによって検出された電圧Vaの値は、後記する運転モード決定部223に入力される。
電圧検出器50bは、直流電源10bの電圧Vbを検出するものであり、直列接続された抵抗R3,R4を有している。電圧検出器50bによって検出された電圧Vbの値は、後記する運転モード決定部223に入力される。
制御部22Aは、第1実施形態で説明した記憶部221及び駆動信号生成部222に加えて、運転モード決定部223を有している。運転モード決定部223は、電圧Va,Vb、及び電力系統Fの電圧Vacの値に基づいて、次回に行う運転モード(モード1〜9:図3参照)を決定する。運転モード決定部223によって決定された運転モードに関する情報は、駆動信号生成部222に入力される。
また、直流電源10aの電圧Vaと、直流電源10bの電圧Vbと、に関する所定の目標値Vrefが予め設定され、記憶部221に格納されている。運転モード決定部223は、電圧Va,Vbが目標値Vrefに近づくように運転モードを切り替える。なお、電圧Va,Vbの高さは等しいとは限らず、一方が他方よりも高くなっていることが多い。
<電力変換装置の動作>
図12は、電力変換装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101において制御部22Aは、電圧Vac,Va,Vbの瞬時値を読み込む。前記したように、電圧Vaは電圧検出器50a(図11参照)によって検出され、電圧Vbは電圧検出器50b(図11参照)によって検出される。
ステップS102において制御部22Aは、電圧Vacが電圧Va,Vbよりも低いか否かを判定する。例えば、制御部22Aは、電圧Va,Vbのうち高い方の値と、電圧Vacと、の大小を比較することでステップS102の判定処理を行う。
電圧Vacが電圧Va、Vbよりも低い場合(S102→Yes)、制御部22Aの処理はステップS103に進む。
図14は、電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。以下では、図14を参照しつつ、図12のステップS103〜S115の処理について説明する。
ステップS103において制御部22Aは、現在実行中のモードが、モード1,3,5,7のいずれかに該当するか否かを判定する。つまり、制御部22Aは、現時点において、電力変換器21a,21bの一方から電力系統F側に電圧が出力されている否かを判定する。
現在実行中のモードが、モード1,3,5,7のいずれかに該当する場合(S103→Yes)、制御部22Aの処理はステップS104に進む。
ステップS104において制御部22Aは、現在実行中のモードNに対して、前回実行したのがモード(N+1)であるか否かを判定する。
前回実行したのがモード(N+1)である場合(S104→Yes)、制御部22Aの処理はステップS105に進む。
ステップS105において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード(N−1)に決定する。例えば、現時点でモード3(図14参照)を実行しており(S103→Yes)、前回実行したのがモード4である場合(S104→Yes)、制御部22Aは次回の運転モードをモード2に決定する(S105)。
なお、モード1(モードN)における、モード(N−1)をモード8とする。即ち、現時点でモード1(図14参照)を実行しており、前回実行したのがモード2である場合、制御部22Aは次回の運転モードをモード8に決定する。
一方、前回実行したのがモード(N+1)でない場合(S104→No)、つまり、前回実行したのがモード(N−1)である場合、制御部22Aの処理はステップS106に進む。なお、Vac<Vaである場合、次に実行されるのはモード(N−1)及びモード(N+1)のいずれかである(図14参照)。
ステップS106において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード(N+1)に決定する。例えば、現時点でモード3(図14参照)を実行しており(S103→Yes)、前回実行したのがモード2である場合(S104→No)、制御部22Aは次回の運転モードをモード4に決定する(S106)。
つまり、制御部22Aは、電力変換器21b(図11参照)から電圧を出力しない期間において、上アーム循環モード(例えば、モード2)と下アーム循環モード(例えば、モード4)とを交互に繰り返す。なお、電力変換器21aの出力電圧をゼロとする際の制御に関しても同様である。
ステップS107において制御部22Aは、決定した運転モードに対応する駆動信号を駆動信号生成部222(図11参照)によって生成する。
ステップS108において制御部22Aは、駆動信号生成部222によってスイッチング素子Q1〜Q8(図11参照)に駆動信号を出力し、電力変換器21a,21bを駆動する。
ステップS108の処理を実行した後、制御部22Aの処理は「START」に戻る(RETURN)。
また、ステップS103において、現在実行中のモードがモード1,3,5,7のいずれにも該当しない場合(S103→No)、制御部22Aの処理はステップS109に進む。
ステップS109において制御部22Aは、現在実行中のモードが、モード2,6のいずれかに該当するか否かを判定する。現在実行中のモードが、モード2,6のいずれかに該当する場合(S109→Yes)、制御部22Aの処理はステップS110に進む。
ステップS110において制御部22Aは、直流電源10aの電圧Vaが、直流電源10bの電圧Vbよりも高いか否かを判定する。電圧Vaが電圧Vbよりも高い場合(S110→Yes)、制御部22Aの処理はステップS111に進む。
ステップS111において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード(N−1)に決定する。例えば、現時点でモード2(図14参照)を実行しており(S109→Yes)、電圧Vaが電圧Vbよりも高い場合(S110→Yes)、制御部22Aは次回の運転モードをモード1に決定する(S111)。
つまり、制御部22Aは、直流電源10a,10bのうち現時点での電圧(発電電力)が高い直流電源10aから電力系統Fに電力供給させる。これによって、直流電源10aの電圧Vaを低下させ、電圧Vaを目標電圧Vrefに近づける(電圧Va,Vbの差を縮める)ことができる。
一方、電圧Vaが電圧Vb以下である場合(S110→No)、制御部22Aの処理はステップS112に進む。ステップS112において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード(N+1)に決定する。この場合、例えば、モード3(図14参照)が実行されることで、直流電源10bから電力系統Fに電力供給される。
ステップS109において現在実行中のモードが、モード2,6のいずれにも該当しない、つまり、モード4,8のいずれかである場合(S109→No)、制御部22Aの処理はステップS113に進む。
ステップS113において制御部22Aは、直流電源10aの電圧Vaが、直流電源10bの電圧Vbよりも高いか否かを判定する。電圧Vaが電圧Vbよりも高い場合(S113→Yes)、制御部22Aの処理はステップS114に進む。
ステップS114において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード(N+1)に決定する。例えば、現時点でモード4(図14参照)を実行しており(S109→No)、電圧Vaが電圧Vbよりも高い場合(S113→Yes)、制御部22Aは次回の運転モードをモード5に決定する(S114)。つまり、制御部22Aは、直流電源10a,10bのうち現時点での電圧(発電電力)が高い直流電源10aから電力系統F側に電力を供給させる。
なお、ステップS114において、モード8(モードN)における、モード(N+1)をモード1とする。即ち、現時点でモード8(図14参照)を実行しており、電圧Vaが電圧Vbよりも高い場合、制御部22Aは次回の運転モードをモード1に決定する。
一方、電圧Vaが電圧Vb以下である場合(S113→No)、制御部22Aの処理はステップS115に進む。
ステップS115において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード(N−1)に決定する。この場合、例えば、モード3(図14参照)が実行されることで、直流電源10bから電力系統Fに電力供給される。
なお、図12に示す例では、運転モードを遷移させるたびに電圧Va,Vbの大小を判定しているが、電圧Vacの1周期又は複数周期において電圧Va,Vbの大小を1回だけ判定し、当該期間中はその判定結果に基づく制御を継続してもよい。
このように制御部22Aは、直流電源10a,10bのうち相対的に高電圧のものに接続された電力変換器(例えば、電力変換器21a)を介して電圧を出力する頻度を、他の電力変換器(例えば、電力変換器21b)よりも高くする。このような運転モードの切替方式を、以下では「電圧対応切替方式」と記す。なお、電圧Va,Vbの大小関係が変動するため、第2実施形態では運転モードの遷移が一義的ではない。
図15は、電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合におけるタイムチャートである。図15に示す例では、太陽光発電パネル11a(図2参照)の発電電力が過多であるため(Va>Vb)、電力変換器21a,21bに関して、3:1の頻度で電圧が出力されている(出力電圧VinvA,VinvBを参照)。
図15に示すように、制御部22Aは、Vacがゼロを超えた直後(時刻t0)から、モード8→モード1→モード2→モード1→モード8→モード1→モード2→モード3→モード4→モード5→…のように運転モードを切り替えている。これによって、電圧Vacに応じたパルス状の電圧Vinvが電力変換装置20A(図11参照)から出力される。なお、対地電圧VNa-O等ついては後記する。
再び、図12に戻って説明を続ける。図12のステップS102において電圧Vacが電圧Va,Vb以上である場合(S102→No)、制御部22Aの処理は、図13のステップS116に進む。
図16は、電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合における各運転モードの実行順序を示す説明図である。以下では、図16を参照しつつ、図13のステップS116〜S124の処理について説明する。
ステップS116において制御部22Aは、現在実行中の運転モードがモード9であるか否かを判定する。前記したように、モード9(図16参照)の実行中、電力変換装置20Aから電力系統F側に電圧(Va+Vb)が出力される。
現在実行中の運転モードがモード9である場合(S116→Yes)、制御部22Aの処理はステップS117に進む。
ステップS117において制御部22Aは、電圧Vaが電圧Vbよりも高いか否かを判定する。電圧Vaが電圧Vbよりも高い場合(S117→Yes)、制御部22Aの処理はステップS118に進む。
ステップS118において制御部22Aは、前回、直流電源10aのみから電力供給した際にモード1であったか否かを判定する。
前回、直流電源10aのみから電力供給した際にモード1であった場合(S118→Yes)、制御部22Aの処理はステップS119に進む。ステップS119において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード5に決定する。
ステップS118において、前回、直流電源10aのみから電力供給した際にモード1でなかった場合(S118→No)、制御部22Aの処理はステップS120に進む。ステップS120において制御部22Aは、次回の運転モードをモード1に決定する。
すなわち、電圧Vacが電圧Va,Vb以上であり(S102→No)、かつ、電圧Vaが電圧Vbよりも高い状態が継続している場合(S117→Yes)、モード9→モード1→モード9→モード5→モード9→モード1→モード9→モード5…のように運転モードが切り替えられる。これによって、直流電源10aからの電力供給を促し、電圧Vaを低下させて目標電圧Vrefに近づける(電圧Va,Vbの差を縮める)ことができる。
また、制御部22Aは、電力変換器21bから電圧を出力しない期間において、上アーム循環モード(モード1)と下アーム循環モード(モード5)とを交互に繰り返す。詳細については後記するが、これによって対地電圧の平均値VNa-Q,VNb-Qの変動を抑制し、漏洩電流を低減できる。
図13のステップS117において電圧Vaが電圧Vb以下である場合(S117→No)、制御部22Aの処理はステップS121に進む。ステップS121において制御部22Aは、前回、直流電源10bのみから電力供給した際にモード3であったか否かを判定する。
前回、直流電源10bのみから電力供給した際にモード3であった場合(S121→Yes)、制御部22Aの処理はステップS122に進む。ステップS122において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード7に決定する。
ステップS121において、前回、直流電源10bのみから電力供給した際にモード3でなかった場合(S121→No)、制御部22Aの処理はステップS123に進む。ステップS123において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード3に決定する。
すなわち、電圧Vacが電圧Va,Vb以上であり(S102→No)、かつ、電圧Vaが電圧Vb以下である状態が継続している場合(S117→No)、モード9→モード7→モード9→モード3→モード9→モード7→モード9→モード3→…のように運転モードが切り替えられる。これによって、直流電源10bからの電力供給を促し、電圧Vbを低下させて目標電圧Vrefに近づける(電圧Va,Vbの差を縮める)ことができる。
また、制御部22Aは、電力変換器21aの出力電圧をゼロとする際、上アーム循環モード(モード7)と下アーム循環モード(モード3)とを交互に繰り返す。
図13のステップS116において現在実行中のモードがモード9でない場合(S116→No)、つまり、現在実行中のモードがモード1,3,5,7のいずれかである場合、制御部22Aの処理はステップS124に進む。
ステップS124において制御部22Aは、運転モード決定部223によって、次回の運転モードをモード9に決定する。
図17は、電力系統の電圧Vacが電圧Va以上である場合におけるタイムチャートである。図17に示す例において制御部22Aは、時刻t2の直後から、モード1→モード9→モード5→モード9→モード1→モード9→…のように運転モードを切り替えている。これによって、電圧Vacに応じた電圧Vinvが電力変換装置20Aから出力される。また、モード1,5(図16参照)を実行することで、直流電源10aからの電力供給を促し、電圧Vaを所定の目標値Vrefに近づけることができる。
図18は、電力系統の電圧Vacが正である期間を含むタイムチャートである。
図18に示すように、制御部22Aは、電力変換器21a,21b(図11参照)に関して、上アーム循環モードと、下アーム循環モードと、を電圧を出力する期間を挟んで交互に繰り返す。なお、当該制御は、電圧Vacと電圧Va,Vbとの大小に関わりなく継続される。
例えば、電圧Vac<Vaの期間において対地電圧VNa-Oに着目すると、電圧(−Va/2)よりも高い電圧ゼロと、電圧(−Va/2)よりも低い電圧(−Va)と、が現れている。したがって、対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値VNa-Qで考えると、電圧(−Va/2)を基準としたプラス側・マイナス側の変動が抑制される。
なお、対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値VNb-Qに関しても同様である。また、電圧Vac≧Vaの期間や、電圧Vacの極性が負である期間に関しても、対地電圧の平均値VNa-Q,VNb-Qの変動が抑制されている。
<効果>
本実施形態によれば、前記したように、対地電圧のスイッチング周期における平均値VNa-Q,VNb-Qの変動を抑制し、漏洩電流を低減できる。また、直流電源10a,10bの電圧のうち一方が他方よりも高い場合、電圧の高い方から重点的に電力供給させる。これによって、直流電源10a,10bの電圧を所定の目標値Vrefに近づけるとともに、直流電源10a,10bの電圧を均等化できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、電力系統F(図11参照)の電圧Vacに応じて、第1実施形態で説明した制御(既定モード切替方式)と、第2実施形態で説明した制御(電圧対応切替方式)と、を切り替える点が異なるが、電力変換システムSの構成については第2実施形態(図11参照)と同様である。
したがって、以下では、本実施形態に係る電力変換装置20の構成に関する説明を省略し、その動作について説明する。
<電力変換装置の動作>
図19は、本実施形態に係る電力変換装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201において制御部22A(図11参照)は、電圧Vac,Va,Vbの瞬時値を読み込む。
ステップS202において制御部22Aは、ステップS201で読み込んだ電圧Vacがゼロクロス点付近であるか否かを判定する。例えば、制御部22Aは、電圧Vacを所定の閾値Vth(図20参照)と比較することでステップS202の判定処理を行う。
電圧Vacがゼロクロス点付近である、つまり、電圧Vacの絶対値が閾値Vth未満である場合(S202→Yes)、制御部22Aの処理はステップS203に進む。ステップS203において制御部22Aは、第1実施形態で説明した既定モード切替方式を実行する。
なお、ゼロクロス点付近では電圧Vacが電圧Vaよりも小さいことは明らかである。したがって、制御部22Aは、第1実施形態(図4、図5)で説明したように、モード1〜8を番号順に実行する。
ステップS204において制御部22Aは、ステップS203の既定モード切替方式によって設定した運転モードに対応し、駆動信号生成部222(図11参照)によって駆動信号を生成する。
ステップS205において制御部22Aは、ステップS204で生成した駆動信号をスイッチング素子Q1〜Q8(図11参照)に出力し、電力変換器21a,21bを駆動する。
ステップS205の処理を実行した後、制御部22Aの処理は「START」に戻る(RETURN)。
図20は、電力系統の電圧Vacがゼロクロス点付近の場合におけるタイムチャートである。なお、図20の最上段に示す閾値Vth(0<Vth<Va)は、前記したように、電圧Vacがゼロクロス点付近であるか否かを判定する際の判定基準となる値であり、予め設定されている。
ちなみに、図20では、第1実施形態で説明した図6(Vac<Vaの場合)と同様に各電圧が変化している。このように既定モード切替方式を実行することで、対地電圧VNa-Oのスイッチング周期における平均値VNa-Q、及び対地電圧VNb-Oのスイッチング周期における平均値VNb-Qの変動を抑制し、漏洩電流を低減できる。
なお、第1実施形態で説明した既定モード切替方式の方が、第2実施形態で説明した電圧対応切替方式よりも対地電圧の平均値VNa-Q,VNb-Qの抑制効果が大きい。第2実施形態では、直流電源10a,10bのうち重点的に電力供給させる方のスイッチング素子のオン・オフ期間が比較的短くなる(図15のスイッチング素子Q1〜Q4を参照)。これに対して第1実施形態では、対地電圧の平均値VNa-Q,VNb-Qをなだらかに変化させるように各モードの実行順序が予め設定されているからである(図4、図7参照)。
このように、特に対地電圧の平均値VNa-Q,VNb-Qの変動が起こりやすいゼロクロス点付近で既定モード切替方式を行うことで、漏洩電流を効果的に低減できる。
再び、図19に戻って説明を続ける。ステップS202において電圧Vacがゼロクロス点付近でない、つまり、電圧Vacの絶対値が閾値Vth以上である場合(S202→No)、制御部22Aの処理はステップS206に進む。ステップS206において制御部22Aは、第2実施形態で説明した電圧対応切替方式を実行する。
図21は、電力系統の電圧Vacがゼロクロス点付近ではなく、かつ、電圧Vacが電圧Vaよりも低い場合におけるタイムチャートである。
図21に示す例では、太陽光発電パネル11a(図2参照)の発電電力が過多であり、電力変換器21a(図11参照)から重点的に電力供給されている(出力電圧VinvA,VinvBを参照)。なお、電圧Vacが電圧Va未満である期間では、第2実施系形態で説明したフローチャート(図12参照)のステップS101〜S115の処理に基づいて電力変換器21a,21bが制御される。
図22は、電力系統の電圧Vacが電圧Vaよりも高い場合におけるタイムチャートである。
図22に示す例でも、太陽光発電パネル11a(図2参照)の発電電力が過多であり、電力変換器21a(図11参照)から重点的に電力供給されている(出力電圧VinvA,VinvBを参照)。なお、電圧Vacが電圧Va以上である期間では、第2実施系形態で説明したフローチャート(図13参照)のステップS116〜S124の処理に基づいて電力変換器21a,21bが制御される。
<効果>
本実施形態によれば、対地電圧のスイッチング周期における平均値VNa-Q,VNb-Qが特に変化しやすいゼロクロス点付近において平均値VNa-Q、VNb-Qの変動を抑制し、漏洩電流を低減できる。
また、電圧Vacのゼロクロス点付近以外の箇所では第2実施形態の制御を行うことで、電源10a,10bの電圧を所定の目標値Vrefに近づけると共に、直流電源10a,10bの電圧を均等化できる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、3個の電力変換器21a,21b,21cの出力端が直列接続された3段の電力変換装置20Bである点が第1実施形態とは異なるが、その他(スイッチング素子Q1〜Q12の制御方法)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
<電力変換システムの構成>
図23は、本実施形態に係る電力変換装置を含む電力変換システムの回路構成図である。電力変換システムSは、直流電源10a,10b,10cと、本実施形態に係る電力変換装置20Bと、平滑フィルタ30と、EMCフィルタ40と、を備えている。なお、直流電源10a,10b,10c、平滑フィルタ30、及びEMC回路40については第1実施形態と同様の構成である。
なお、直流電源10aの電圧Va、直流電源10bの電圧Vb、及び直流電源10cの電圧Vcは等しい(Va=Vb=Vc)。また、電力系統Fの電圧Vacの最大値が、電圧Vaの2倍以上かつ3倍以下となるように電圧Va等が設定されている。
電力変換装置20Bは、電力変換器21a,21b,21cと、制御部22と、を備えている。
電力変換器21a,21b,21cそれぞれの構成は、第1実施形態で説明した電力変換器21a,21b(図1参照)と同様である。
図23に示すように、電力変換器21aのスイッチング素子Q1,Q2間のノードNd1は、配線k1を介して平滑フィルタ30に接続されている。電力変換器21aのスイッチング素子Q3,Q4間のノードNd2と、電力変換器21bのスイッチング素子Q5,Q6間のノードNd3と、は配線k2を介して接続されている。
電力変換器21bのスイッチング素子Q7,Q8間のノードNd4と、電力変換器21cのスイッチング素子Q9,Q10間のノードNd5と、は配線k3を介して接続されている。電力変換器21cのスイッチング素子Q11,Q12間のノードNd6は、配線k4を介して平滑フィルタ30に接続されている。
このように電力変換装置20Bは、電力変換器21a,21b,21cの出力端が直列接続された多段(3段)の構成になっている。つまり、電力変換装置20Bの出力電圧Vinvは、電力変換器21aの出力電圧VinvAと、電力変換器21bの出力電圧VinvBと、電力変換器21cの出力電圧VinvCと、の総和になっている(Vinv=VinvA+VinvB+VinvC)。
制御部22では、第1実施形態で説明した既定モード切替方式に基づき、電力系統Fの電圧Vacに応じて、電力変換器21a,21b,21cを制御する。
図24は、電力系統の電圧Vacが電圧Va未満である場合におけるタイムチャートである。なお、図24に示す「上アーム」は、前記した「上アーム循環モード」を表し、「下アーム」は、前記した「下アーム循環モード」を表している。
電圧Vacが電圧Va未満である場合、制御部22(図23参照)は、電力変換装置20Bの出力電圧Vinv(スイッチング周期の平均値)が電圧Vacに一致するようにスイッチング素子Q1〜Q12のオン/オフを制御する。これによって、0<Vac<Vaの区間では、電圧ゼロ,Vaが交互に繰り返されるパルス状の電圧Vinvが電力変換装置20Bから出力される。
図24に示すように、制御部20Bは、電力変換器21a,21b,21cのぞれぞれに関して、上アーム循環モードと、下アーム循環モードと、を電圧を出力する期間を挟んで交互に繰り返す。第1実施形態で説明したように、これによって対地電圧VNa-O(図24参照)、及び対地電圧VNb-O,VNc-O(図示せず)に関して、スイッチング周期における平均値の変動を抑制し、漏洩電流を低減できる。
図25は、電力系統の電圧Vacが電圧Va以上、かつ、電圧(Va+Vb)未満である場合におけるタイムチャートである。この場合、電力変換装置20Bからは電圧Va,電圧(Va+Vb)が交互に繰り返されるパルス状の電圧Vinvが出力される。
図26は、電力系統の電圧Vacが電圧(Va+Vb)以上である場合におけるタイムチャートである。この場合、電力変換装置20Bからは電圧(Va+Vb)、電圧(Va+Vb+Vc)が交互に繰り返されるパルス状の電圧Vinvが出力される。
すなわち、本実施形態に係る電力変換装置20Bは、電圧0,Va,(Va+Vb),(Va+Vb+Vc)の4レベルの電圧を出力するようになっている。また、図24〜図26に示すように、電力変換器21a,21b,21cのぞれぞれに関して、その出力電圧をゼロとする際、上アーム循環モードと下アーム循環モードとが交互に繰り返されている。
<効果>
本実施形態によれば、3個の電力変換器21a,21b,21cの出力端が直列接続された3段の電力変換装置20Bにおいて、電力変換器21a,21b,21cの対地電圧の変動を抑制できる。したがって、電力変換器21a,21b,21cから流れる漏洩電流を低減できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る電力変換装置20,20A,20Bについて各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、直流電源10a,10b(図2参照)が太陽光発電パネル11a,11bを有する場合について説明したが、これに限らない。例えば、直流電源10a,10bが風力発電機等の発電機や熱電変換素子を有する構成でもよい。また、太陽光発電パネル11a,11bに代えて、鉛電池、リチウム電池等の二次電池(蓄電池)を用いてもよいし、燃料電池を用いてもよい。なお、前記した発電機の発電電力が交流電力である場合、コンバータ12a,12b(図2参照)としてAC−DCコンバータを用いるものとする。
ちなみに、コンバータ12a,12bは、絶縁型及び非絶縁型のいずれを用いてもよいし、単方向動作をするコンバータに代えて双方向動作をするコンバータを用いてもよい。
また、例えば、第1実施形態で説明したモード1(図3参照)を実行する際、制御部22がスイッチング素子Q1,Q4,Q5,Q7をオン状態にする場合について説明したが、モード1の電流の流れを許容するダイオードD7が設置されたスイッチング素子Q7に関しては、オフ状態としてもよい。この場合でも、ダイオードD7を介してモード1と同様の経路で電流が流れるからである。なお、他の運転モードについても同様である。
また、第3実施形態では、電圧Vacがゼロクロス点付近であるか否かを判定し(S202:図19参照)、その判定結果に基づいて第1実施形態の制御方式と、第2実施形態の制御方式と、を切り替える場合について説明したが、これに限らない。例えば、直流電源10a,10bと地面との接地容量によって流れる漏洩電流を検出する電流検出器(電流検出手段:図示せず)を設置し、漏洩電流の大きさに応じて各制御方式を切り替えるようにしてもよい。
すなわち、漏洩電流の絶対値が所定閾値未満である場合、制御部22Aは、第2実施形態で説明した電圧対応切替方式を実行する。一方、漏洩電流の絶対値が所定閾値以上である場合、制御部22Aは、第1実施形態で説明した既定電圧切替方式を実行する。
これによって、漏洩電流が比較的小さい場合には、電圧対応切替方式によって直流電源10a,10bの電圧を均等化できる。また、漏洩電流が比較的大きい場合には、既定電圧切替方式によって漏洩電流を効果的に低減できる。
また、第1、第2、第3実施形態では3レベルの電圧を出力する2段の電力変換装置20,20Aについて説明し(図1、図11参照)、第4実施形態では4レベルの電圧を出力する3段の電力変換装置20B(図23参照)について説明したが、これに限らない。すなわち、5レベル以上の電圧を出力する多段の電力変換装置についても各実施形態を適用できる。
また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。例えば、第4実施形態に第2実施形態を適用し、出力電圧の高い直流電源に接続された電力変換器から重点的に電力供給させるようにしてもよい。
また、第4実施形態に第3実施形態を適用し、電圧Vacがゼロクロス点付近である場合には第1実施形態の制御方式を適用し、電圧Vacがゼロクロス点付近を外れた場合には第2実施形態の制御方法を適用するようにしてもよい。
また、前記した各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加える事も可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
S 電力変換システム
10a,10b,10c 直流電源
11a,11b 太陽光発電パネル
20,20A,20B 電力変換装置
21a,21b,21c 電力変換器
Q1,Q5,Q9 スイッチング素子(第1スイッチング素子)
Q2,Q6,Q10 スイッチング素子(第2スイッチング素子)
Q3,Q7,Q11 スイッチング素子(第3スイッチング素子)
Q4,Q8,Q12 スイッチング素子(第4スイッチング素子)
211a スイッチングレグ(一方のスイッチングレグ)
211b スイッチングレグ(他方のスイッチングレグ)
22 制御部
221 記憶部
222 駆動信号生成部
223 運転モード決定部
30 平滑フィルタ
40 EMCフィルタ
50a,50b 電圧検出器
F 電力系統

Claims (7)

  1. 複数の直流電源と一対一で接続され、前記直流電源から入力される直流電圧を交流電圧に変換し、変換した交流電圧を電力系統側に出力する複数の電力変換器と、
    複数の前記電力変換器の動作を制御する制御部と、を備え、
    複数の前記電力変換器はそれぞれ、
    前記直流電源の正側に接続される第1スイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される第2スイッチング素子と、が直列接続されてなる一方のスイッチングレグと、
    前記直流電源の正側に接続される第3スイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される第4スイッチング素子と、が直列接続されてなる他方のスイッチングレグと、が並列接続されたブリッジ回路を有し、
    複数の前記電力変換器からの電圧の総和が前記電力系統側に出力されるように、複数の前記電力変換器の出力端が直列接続され、
    前記制御部は、
    複数の前記電力変換器それぞれに関して、電圧を出力する期間と、電圧を出力しない期間と、が交互に繰り返されるように制御すると共に、
    前記電圧を出力しない期間において、
    前記第1スイッチング素子及び前記第3スイッチング素子を含む上アームを介して電流を流す上アーム循環モード、
    又は、
    前記第2スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を含む下アームを介して電流を流す下アーム循環モードを実行し、
    前記上アーム循環モードと、前記下アーム循環モードと、を前記電圧を出力する期間を挟んで交互に繰り返すこと
    を特徴とする電力変換装置。
  2. 前記直流電源から前記電力系統側への電圧の出力、前記上アーム循環モード、及び前記下アーム循環モードの三態様のうち、複数の前記電力変換器が同時に行う態様の組合せによって複数の運転モードが設定され、
    前記制御部は、
    複数の前記運転モードを予め定められた順序で経時的に切り替える既定モード切替方式を実行すること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 予め定められた前記順序は、
    前記電力系統側に電圧を出力する前記電力変換器の個数と、前記上アーム循環モード又は前記下アーム循環モードを実行する他の前記電力変換器の個数と、を前記電力系統の交流電圧に応じて段階的に変化させるように定められていること
    を特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御部は、
    複数の前記直流電源のうち相対的に高電圧のものに接続された前記電力変換器を介して電圧を出力する頻度を、他の前記電力変換器よりも高くする電圧対応切替方式を実行すること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記直流電源から前記電力系統側への電圧の出力、前記上アーム循環モード、及び前記下アーム循環モードの三態様のうち、複数の前記電力変換器が同時に行う態様の組合せによって複数の運転モードが設定され、
    前記制御部は、
    前記電力系統の交流電圧の絶対値が所定閾値未満である場合、
    複数の前記運転モードを予め定められた順序で経時的に切り替える既定モード切替方式を実行し、
    前記電力系統の交流電圧の絶対値が前記所定閾値以上である場合、
    複数の前記直流電源のうち相対的に高電圧のものに接続された前記電力変換器を介して電圧を出力する頻度を、他の前記電力変換器よりも高くする電圧対応切替方式を実行すること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記直流電源と地面との間の接地容量によって流れる漏洩電流を検出する電流検出手段を備え、
    前記直流電源から前記電力系統側への電圧の出力、前記上アーム循環モード、及び前記下アーム循環モードの三態様のうち、複数の前記電力変換器が同時に行う態様の組合せによって複数の運転モードが設定され、
    前記制御部は、
    前記電流検出手段によって検出される漏洩電流の絶対値が所定閾値未満である場合、
    複数の前記直流電源のうち相対的に高電圧のものに接続された前記電力変換器を介して電圧を出力する頻度を、他の前記電力変換器よりも高くする電圧対応切替方式を実行し、
    前記電流検出手段によって検出される漏洩電流の絶対値が前記所定閾値以上である場合、
    複数の前記運転モードを予め定められた順序で経時的に切り替える既定モード切替方式を実行すること
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  7. 複数の前記直流電源は、太陽光発電パネル、蓄電池、燃料電池、又は発電機を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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