JP6277834B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Description
即ち、トロイダル型無段変速機の運転時に、各ディスク2、5、各パワーローラ6a等の弾性変形に基づき、これら各パワーローラ6aをこれら各ディスク2、5の軸方向に変位させる必要が生じると、これら各パワーローラ6aを回転自在に支持している前記スラスト玉軸受19の外輪20が、外側面に設けた部分円筒面状の凹部21と支持梁部9aの円筒状凸面18との当接面を滑らせつつ、この円筒状凸面18の中心軸イを中心として揺動変位する。この揺動変位に基づき、前記各パワーローラ6aの周面のうちで、前記各ディスク2、5の軸方向片側面と転がり接触する部分が、これら各ディスク2、5の軸方向に変位し、前記接触状態を適正に維持する。
一方、特許文献6には、上下1対の支持板同士の間に弾性部材を設け、これら両支持板に互いに離れる方向の弾力を付与する事で、トロイダル型無段変速機の変速時に、これら両支持板の側面とトラニオンの肩部とが当接するのを防止する技術が記載されている。但し、この様な特許文献6に記載された発明の場合も、前記弾性部材を設ける事で、前記トロイダル型無段変速機の製造コストが増大したり、このトロイダル型無段変速機全体が大型・重量化する可能性がある。
このうちの各ディスクは、それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ、相対回転を自在に支持されている。
又、前記各支持部材は、軸方向に関して前記各ディスクの軸方向片側面同士の間位置にそれぞれ複数個ずつ、これら各ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある傾転軸を中心とする揺動変位を自在に設けられている。
又、前記支持板は、前記各支持部材の両端部に設けられた前記各傾転軸を揺動及び軸方向の変位を許容する状態で支持する為のものである。
又、前記各パワーローラは、前記各支持部材に回転自在に支持され、球状凸面としたそれぞれの周面を、前記各ディスクの軸方向片側面にそれぞれ転がり接触させている。
又、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記グロススリップ防止手段を、走行状態を切り換える為のシフトレバーを非走行状態(Pレンジ又はNレンジ)に切り換えた状態で、前記少なくとも1箇所の対向部の間隔を拡げる方向に前記各ディスク同士の間の変速比を変更するものとする。
又、前記グロススリップ防止手段を、前記トロイダル型無段変速機の変速速度の上限値を、通常状態(前記支持板の側面と、前記各支持部材の端面との対向部のうちの総ての対向部の間隔が前記所定値よりも大きい状態)と比較して小さくしたり、前記各トラクション部を潤滑する潤滑油量を増大させるものとする事もできる。
図1〜4は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて、本発明のトロイダル型無段変速機の特徴は、各ディスク2、5(図9参照)同士の間の変速比の変更動作に伴って支持板10a、10bが傾斜した場合にも、各トラクション部でグロススリップが発生する事を有効に防止する為のグロススリップ防止手段を設けた点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図9〜16に示した構造を含め、従来から知られているトロイダル型無段変速機と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
図5は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、ステップ1aで、トラニオン7b、7bの肩部24、24と、支持板10a、10b(図1参照)の側面との対向部のうち、少なくとも1箇所の対向部の間隔Dが所定値α以下である(D≦α)と判定された場合、次のステップ2aで、入力側ディスクである外側ディスク2、2(図9参照)への入力トルクの上限値を、前記トラニオン7bの肩部24と前記支持板10a(10b)の側面とが当接(接触)した状態であっても、各トラクション部でグロススリップが発生しない大きさ(例えば前記両支持板10a、10bが水平状態にある場合の50%程度)に制限する。この為に具体的には、アクセル開度を表す信号を補正した上で、トロイダル型無段変速機の変速比を算出する制御器に入力する。或いは、前記外側ディスク2、2を回転駆動する駆動軸16(図9参照)と、エンジンの出力軸との間に設けたクラッチの締結圧を小さくして、このクラッチの締結部に滑りを生じさせる事もできる。即ち、このクラッチの締結圧を制御する制御弁(ソレノイドバルブ)への通電量を一定値以下に制限して、この締結圧を抑える。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
図6も、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のトロイダル型無段変速機の場合には、ステップ1bで、トラニオン7b、7bの肩部24、24と、支持板10a、10b(図1参照)の側面との対向部のうち、少なくとも1箇所の対向部の間隔Dが所定値α以下である(D≦α)と判定された場合、次のステップ2bで、前記トロイダル型無段変速機の変速速度の上限値を、通常状態(1対の支持板10a、10bが水平な状態乃至その近傍の状態)に於ける変速速度の上限値よりも小さくする。即ち、前記トロイダル型無段変速機の変速速度が大きくなると、各トラクション部に於けるサイドスリップに基づく発熱量が増大し、これら各トラクション部に於ける潤滑油の油温が上昇する。この結果、これら各トラクション部に於けるトラクション係数が小さくなり、これら各トラクション部でグロススリップが発生し易くなる。そこで、本例の場合、前記変速速度の上限値を小さく抑える事により、このトラクション係数が小さくなるのを抑える。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
図7も、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例のトロイダル型無段変速機の場合には、ステップ1cで、トラニオン7b、7bの肩部24、24と、支持板10a、10b(図1参照)の側面との対向部のうち、少なくとも1箇所の対向部の間隔Dが所定値α以下である(D≦α)と判定された場合、次のステップ2cで、各トラクション部を潤滑する潤滑油量を増大させる。潤滑油量を増大させる事で、これら各トラクション部に於ける潤滑油の油温の上昇を抑え、これら各トラクション部に於けるトラクション係数の低下を抑えられる。前記潤滑油の油量を増大させる方法は特に問わない。この潤滑油の油圧を制御できる場合には、この油圧を上昇したり、流量制御弁を設け、この流量制御弁を制御する事により前記油量を調整しても良い。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第3例と同様である。
図8も、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例のトロイダル型無段変速機の場合には、ステップ1dで、トラニオン7b、7bの肩部24、24と、支持板10a、10b(図1参照)の側面との対向部のうち、少なくとも1箇所の対向部の間隔Dが所定値α以下である(D≦α)と判定された場合には、次のステップ2dで、入力側ディスクである外側ディスク2、2(図9参照)への入力トルクの変化速度を、トラニオン7b(図1参照)の肩部24と支持板10a(10b)の側面とが当接(接触)した状態であっても、各トラクション部でグロススリップが発生しない大きさに制限する。即ち、前記入力トルクが急激に変化した場合、油圧式の押圧装置が目標とする押圧力を発生させるまでの油圧応答遅れが大きくなって、この押圧装置が発生する押圧力が不足し、前記各トラクション部でグロススリップが発生する可能性がある。本例の場合には、前記入力トルクの変化速度を制限する事で、前記油圧応答遅れが大きくなる事を防止して、前記各トラクション部でのグロススリップの発生を防止する。前記入力トルクの変化速度を制限する方法に就いては特に問わないが、例えば、アクセル開度を表す信号を補正した上で、前記トロイダル型無段変速機の変速比を算出する制御器に入力する事ができる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第2例と同様である。
2 外側ディスク
3 筒状部材
4 歯車
5 内側ディスク
6、6a パワーローラ
7、7a、7b トラニオン
8、8a〜8c 傾転軸
9、9a、9b 支持梁部
10、10a、10b 支持板
11 ラジアルニードル軸受
12 保持孔
13 外輪
14 ニードル
15、15a 支持軸
16 駆動軸
17 押圧装置
18 円筒状凸面
19 スラスト玉軸受
20 外輪
21 凹部
22 ラジアルニードル軸受
23 段差面
24 肩部
25 凸部
26a、26b 変位センサ
27 荷重センサ
28 アクチュエータ
29 壁部
30 補強梁
31 潤滑油流路
Claims (3)
- それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ、相対回転を自在に支持された少なくとも1対のディスクと、
軸方向に関してこれら各ディスクの軸方向片側面同士の間位置にそれぞれ複数個ずつ、これら各ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある傾転軸を中心とする揺動変位を自在に設けられた支持部材と、
これら各支持部材の両端部に設けられた前記各傾転軸を揺動及び軸方向の変位を許容する状態で支持する為の支持板と、
前記各支持部材に回転自在に支持され、球状凸面としたそれぞれの周面を、前記各ディスクの軸方向片側面にそれぞれ転がり接触させたパワーローラと
を備えるトロイダル型無段変速機に於いて、
前記支持板の側面と、前記各支持部材の端面との対向部のうち、少なくとも1箇所の対向部の間隔が所定値以下である場合に作動して、前記各ディスクの軸方向片側面と前記各パワーローラの周面との転がり接触部であるトラクション部での過大な滑りの発生を防止する、グロススリップ防止手段を備える事を特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 油圧室への油圧の導入に伴って前記各ディスク同士を互いに近付く方向に押圧する、油圧式の押圧装置を備え、
前記グロススリップ防止手段は、走行状態を切り換える為のシフトレバーを走行状態に切り換えた状態で、前記押圧装置の発生する押圧力の大きさを決定する為の計算に用いられる、前記トラクション部のトラクション係数の値を、前記支持板の側面と、前記各支持部材の端面との対向部のうちの総ての対向部の間隔が前記所定値よりも大きい場合と比較して、小さい値に設定する、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。 - 前記グロススリップ防止手段は、走行状態を切り換える為のシフトレバーを非走行状態に切り換えた状態で、前記少なくとも1箇所の対向部の間隔を拡げる方向に前記各ディスク同士の間の変速比を変更する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したトロイダル型無段変速機。
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