JP6276942B2 - ソレノイドアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、コイルのまわりに発生する磁界によってプランジャが軸方向に移動するソレノイドアクチュエータに関する。
特許文献1には、コイルからの磁界によって軸方向に移動するプランジャを備え、プランジャのシャフトを支持する軸受に複数のボールが用いられるソレノイドアクチュエータが開示されている。
特許文献2には、コイルからの磁界によって軸方向に移動する可動磁極(プランジャ)を備え、可動磁極のシャフトを支持する軸受に円筒状のブッシュが用いられるソレノイドアクチュエータが開示されている。
特開2005−351447号公報 特開2005−142257号公報
車両の変速機等に用いられるソレノイドバルブ(電磁弁)にあっては、バルブを開閉駆動するソレノイドアクチュエータが作動油に埋没した状態で使用される。このような油浸タイプのソレノイドアクチュエータは、作動油に含まれるコンタミ等に起因する作動不良を防止する必要がある。
この対処方法として、油浸タイプのソレノイドアクチュエータにおいて、プランジャの外周を摺動自在に支持する樹脂製のブッシュを用い、ブッシュとプランジャ間のクリアランスを適度に確保することによって、作動油に含まれるコンタミ等の影響を受けにくい構成とすることが考えられる。
プランジャの外周を樹脂製のブッシュによって摺動自在に支持するソレノイドアクチュエータにあっては、後述するように、プランジャの中央部が非磁性材のブッシュによって覆われるため、ブッシュに覆われないプランジャの端部によってコイルからの磁気を導く磁路が構成される(図5A参照)。プランジャが軸方向に移動すると、コイルからの磁気を導くプランジャの端部が非磁性材のブッシュの内側に入ることによってコイルの磁路断面積が減少する(図5B参照)。このため、プランジャのストローク端付近でプランジャに与えられる駆動力が低下するという問題が生じる。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ソレノイドアクチュエータにおいて、コンタミ等の影響を抑えるとともに、プランジャのストローク端付近で駆動力の低下を抑えることを目的とする。
本発明は、コイルに通電することで発生する磁界によってプランジャが軸方向に移動するソレノイドアクチュエータであって、磁性材からなり、プランジャを収容する筒状のスリーブと、スリーブに嵌合してプランジャを摺動自在に支持する筒状のブッシュと、を備える。ブッシュは、非磁性材からなり、プランジャの外周面に摺接する環状の第一摺接部材及び第二摺接部材と、磁性材からなり、第一摺接部材及び第二摺接部材が内周に固着される筒状の本体部と、を備える。本体部は、第一摺接部材と第二摺接部材の間に位置してプランジャの外周面に対峙する磁路構成部を有し、磁路構成部はコイルに発生する磁気をプランジャとスリーブにわたって導く磁気回路を構成することを特徴とする。
本発明では、プランジャを支持する第一摺接部材と第二摺接部材が磁路構成部を介してプランジャの軸方向について離されるため、プランジャの傾きが抑えられる。これにより、ブッシュとプランジャ間のクリアランスを十分に確保してコンタミ等の影響を抑えられる。
磁路構成部が第一摺接部材と第二摺接部材の間に位置してプランジャの外周面に対峙するため、プランジャが軸方向に移動しても、プランジャの外周面に対峙する磁路構成部の面積が変化しない。これにより、プランジャのストローク端付近でプランジャの駆動力が低下することを抑えられる。
本発明の実施形態に係るソレノイドアクチュエータを含むアクチュエータ装置の断面図である。 バルブ装置の閉弁状態を示すアクチュエータ装置の断面図である。 ブッシュの断面図である。 ソレノイドアクチュエータに送られる電流とバルブ装置を流れる流体の流量の関係を示す特性図である。 比較例に係るアクチュエータ装置の開弁状態を示す断面図である。 比較例に係るアクチュエータ装置の閉弁状態を示す断面図である。
以下、図1〜図4を参照して、本発明の実施形態によるソレノイドアクチュエータ20を含むアクチュエータ装置1について説明する。
図1に示すアクチュエータ装置1は、車両の変速機等に用いられる油浸タイプのソレノイドバルブ(電磁弁)であり、バルブ装置10を駆動するソレノイドアクチュエータ20が作動油に埋没した状態で使用される。
アクチュエータ装置1は、駆動対象機器としてのバルブ装置10と、バルブ装置10を駆動するソレノイドアクチュエータ20と、を備える。
バルブ装置10は、作動油(作動流体)が流れる流路に設置されるスプール弁である。バルブ装置10は、円筒状のバルブスリーブ11と、バルブスリーブ11内に摺動自在に設けられるスプール12と、スプール12を開弁方向(図1において右方向)に付勢するスプリング13と、を有している。バルブスリーブ11は、スプール12を収容するハウジングとして構成されており、アルミニウムによって形成されている。スプール12は、ソレノイドアクチュエータ20によって駆動される可動部として構成されており、バルブスリーブ11内を軸O方向に移動する。
バルブ装置10は、スプール12の中心軸O方向の位置に応じて、バルブスリーブ11を通過して流路に流れ込む作動油の流量を調整するように構成されている。
ソレノイドアクチュエータ20は、アクチュエータケースとしてのケース30と、ボビン40に巻き回されたコイル41と、ボビン40の内周面40Cに嵌め込まれるスリーブ50及びベース60と、可動鉄心としてのプランジャ70と、を備える。ソレノイドアクチュエータ20は、コイル41に通電することで発生する磁界によって、プランジャ70を中心軸O方向に移動させる電磁アクチュエータである。
ケース30は、磁性材(例えば鉄)によって形成された有底円筒状部材であって、ソレノイドアクチュエータ20を構成する各種部材を収容する収容枠である。ケース30の先端は開口端30Aであって、この開口端30Aはバルブ装置10のバルブスリーブ11のフランジ部11Aをかしめ固定するかしめ部31として構成されている。
ボビン40は、両端に鍔部40A、40Bを有する円筒状部材である。ボビン40は、電気絶縁性の樹脂によって形成されている。鍔部40A、40Bの間のボビン胴体部の外周面に巻き回された導電性線材がコイル41を構成する。ボビン40の鍔部40Aには、コイル41に電気的に接続されるターミナル42が設けられている。
ボビン40は、コイル41が巻き回された状態でケース30内に配置される。このように配置された状態では、ボビン40のターミナル42は、ケース30の切欠部32を通じて外部に突出する。ターミナル42を介してコイル41に電流を流すことで、コイル41の周囲に磁界が発生する。
ボビン40の内側には、磁路を構成する部材としてスリーブ50及びベース60が設置される。
スリーブ50は、磁性材(例えば鉄)によって形成された円筒状の第1磁性体である。スリーブ50はボビン40の基端寄りの内周面に圧入され、このように圧入された状態においてスリーブ50の基端面はケース30の底面に当接する。
ベース60は、磁性材(例えば鉄)によって形成された円筒状の第2磁性体である。ベース60は、その基端部分がボビン40の先端寄りの内周面に圧入されるように構成されている。ボビン40の内側に配設されるベース60及びスリーブ50は軸O方向に並んで設置される。ベース60はケース30内において開口端30A側に配置され、スリーブ50はケース30内において底面側に配置される。
ベース60及びスリーブ50は、非磁性材によって形成される円筒状のフィラーリング21によって連結されている。フィラーリング21の一端はスリーブ50の先端外周面に形成された環状凹部51に外嵌めされ、フィラーリング21の他端はベース60の基端外周面に形成された環状凹部61に外嵌めされる。このようにフィラーリング21が固定されることで、スリーブ50とベース60とが軸O方向に離間した状態となり、スリーブ50の先端とベース60の基端との間に間隙が形成される。
ベース60の先端には、径方向外側に突出する鍔部64が形成されている。ベース60がボビン40に取り付けられた状態では、ベース60の鍔部64とボビン40の鍔部40Aが対向する。ベース60の鍔部64とボビン40の鍔部40Aとの間には、リング状のウェーブワッシャ22が配設される。ボビン40は、ウェーブワッシャ22によって鍔部40Bがケース30の底面に当接するように付勢された状態で、ケース30内に設けられる。これにより、ケース30内におけるボビン40の中心軸O方向のガタつきを抑制することができる。
プランジャ70は、磁性材(例えば鉄)によって形成された円筒状部材である。プランジャ70は、非磁性材(例えばステンレス鋼)によって形成された円柱状のシャフト75の外周面にかしめ固定されている。このように、プランジャ70とシャフト75を別部材とし、プランジャ70をシャフト75にかしめ固定することで、プランジャアッシーとしての組立ばらつき等を低減することが可能となる。
シャフト75は、プランジャ70の貫通孔を通じて、当該プランジャ70を軸O方向に貫通している。シャフト75は、プランジャ70の両端面から突出し、軸O方向に延設される。シャフト75は、その先端面がバルブ装置10のスプール12の端面に当接するように構成されている。プランジャアッシーを構成するプランジャ70及びシャフト75は、スリーブ50及びベース60の内部に移動可能に配設される。
スリーブ50の先端側の内部は円形孔状の第1凹部53として形成されており、スリーブ50の基端側の内部は第1凹部53よりも小径の貫通孔52として形成されている。第1凹部53及び貫通孔52は、ケース30の中心軸O方向に延設されている。貫通孔52の一端はスリーブ50の基端面(ケース30の底面側端面)に開口し、貫通孔52の他端は第1凹部53の底面に開口する。なお、第1凹部53の内径はプランジャ70の外径よりも僅かに大きく形成されており、貫通孔52の内径はシャフト75の外径よりも大きく形成されている。
一方、ベース60の基端側の内部は円形孔状の第2凹部63として形成されており、ベース60の先端側の内部は第2凹部63よりも小径の貫通孔62として形成されている。第2凹部63及び貫通孔62は、ケース30の軸O方向に延設されている。ベース60の第2凹部63は、スリーブ50の第1凹部53に対向して設けられている。貫通孔62の一端はベース60の先端面(ケース開口端側端面)に開口し、貫通孔62の他端は第2凹部63の底面に開口する。なお、第2凹部63の内径はプランジャ70の外径よりも僅かに大きく形成されており、貫通孔62の内径はシャフト75の外径よりも大きく形成されている。
スリーブ50の第1凹部53及びベース60の第2凹部63は、シャフト75に固定されたプランジャ70が中心軸O方向に移動可能なプランジャ室23を形成する。スリーブ50の貫通孔52は、シャフト75が中心軸O方向に移動可能なシャフト室25を形成する。ベース60の貫通孔62は、シャフト75が中心軸O方向に移動可能なシャフト室24を形成する。
スリーブ50の第1凹部53の内周面には、プランジャ70を摺動可能に支持する軸受部材としてブッシュ80が設置されている。プランジャ70の外周面70Aは、ブッシュ80を介して摺動自在に支持されることで、第1凹部53及び第2凹部63の内周面との接触が防止される。
プランジャ70の外周面70Aには、連通溝71が軸O方向に沿って複数形成されている。連通溝71は、ベース60側のプランジャ室23と、スリーブ50側のプランジャ室23とを連通する。
バルブ装置10に連結されるソレノイドアクチュエータ20のベース60及びスリーブ50内は、作動油で満たされる。プランジャ室23及びシャフト室24、25内の作動油は、プランジャ70の移動に伴い連通溝71を通じて移動するので、プランジャ70の移動が作動油によって妨げられない。
アクチュエータ装置1では、ソレノイドアクチュエータ20のコイル41に電流が通電されていないバルブ装置10の全開状態では、図1に示すように、シャフト75は、スプリング13によって付勢されたスプール12を介して図1中右方向に押され、シャフト75の一端がケース30の底面に当接した状態で停止する。このとき、プランジャ70は、第1凹部53と第2凹部63によって形成されるプランジャ室23内において初期位置に位置している。この全開状態では、作動油が図1に白抜き矢印で示すようにバルブスリーブ11の流路を流れる。
これに対して、ソレノイドアクチュエータ20のコイル41に電流が通電されると、コイル41の周囲に磁界が発生し、この磁界によってプランジャ70が軸O方向に移動する。つまり、プランジャ70は、スリーブ50の第1凹部53とベース60の第2凹部63との間を第2凹部63の底面に向かって、図1中左方向に移動する。スプール12は、プランジャ吸引力とスプール12を付勢するスプリング13の付勢力とが釣り合う位置まで移動する。このようにスプール12が移動したバルブ装置10の開弁状態では、バルブスリーブ11の流路を通過する作動油の流量が調整される。なお、プランジャ70を左方向に移動させるプランジャ吸引力は、コイル41に通電する電流値を調整することで制御可能となっている。
さらにコイル41に通電される電流が増やされると、図2に示すように、プランジャ70が図1中左方向に移動し、スプール12がバルブスリーブ11の流路を閉塞する。
ベース60の第2凹部63の底面には、リング状のワッシャ27が設けられている。ワッシャ27は、非磁性材によって形成されている。ワッシャ27は、プランジャ70の最大駆動位置(最大ストローク量)を規定するストッパ部材として機能する。
次に、ブッシュ80に関連する構成について説明する。
図3に示すように、ブッシュ80には、スリーブ50の内周に嵌合される本体部として筒状の裏金90が設けられる。裏金90の内周には、環状の第一摺接部材81及び第二摺接部材82が固着される。
裏金90は、磁性材(例えば鉄)によって形成された円筒状部材であって、その外周面90Bをスリーブ50の第1凹部53の内周面に嵌合(圧入)してスリーブ50に固定される。
裏金90の内周面は、第一摺接部材81の外周が固着される第一端部91と、第二摺接部材82の外周が固着される第二端部92と、第一端部91と第二端部92よりも内側に向けて環状に突出する磁路構成部93と、によって形成される。第一摺接部材81及び第二摺接部材82は、それぞれの側部が磁路構成部93の両側部に当接することによって軸O方向の位置決めが行われる。
磁路構成部93の内周面93Aは、第一摺接部材81と第二摺接部材82の間に位置してプランジャ70の外周面70Aに間隙96を持って対峙する円筒面状に形成される。
第一摺接部材81及び第二摺接部材82は、低摩擦材として例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の樹脂材によって形成され、非磁性材からなる。
第一摺接部材81及び第二摺接部材82は、金型(図示省略)に裏金90をセットした状態で溶融した樹脂材を充填してインサート成型される。金型内で樹脂材が固化することによって裏金90の第一端部91の内周面91A及び第二端部92の内周面92Aに第一摺接部材81及び第二摺接部材82がそれぞれ固着される。
なお、上述した構成に限らず、第一摺接部材81及び第二摺接部材82を金型(図示省略)によって円筒状に成型した後に、裏金90の第一端部91の内周面91A及び第二端部92の内周面92Aにそれぞれ圧入してもよい。
ブッシュ80は、裏金90の第一端部91及び第二端部92に第一摺接部材81及び第二摺接部材82が固着された状態で第一摺接部材81の内周面81Aと第二摺接部材82の内周面82Aと磁路構成部93の内周面93Aがそれぞれ切削加工によって所定の内径を有する円筒面状に形成される。
上記切削加工は、ワークとしてのブッシュ80が切削機(図示省略)にセットされた状態で、第一摺接部材81の内周面81Aと第二摺接部材82の内周面82Aと磁路構成部93の内周面93Aとが続けて切削される。これにより、第一摺接部材81の内周面81Aと第二摺接部材82の内周面82Aと磁路構成部93の内周面93Aとの同軸度が確保され、製品毎の寸法バラツキを低減できる。
磁路構成部93の内径D1が第一摺接部材81及び第二摺接部材82の内径D2より大きく形成される。両者の寸法差(D1−D2)/2は、ソレノイドアクチュエータ20の作動時に予想される第一摺接部材81及び第二摺接部材82の摩耗量より大きくなるように設定される。
次に、ソレノイドアクチュエータ20の動作について説明する。
ソレノイドアクチュエータ20では、コイル41への通電時に、コイル41のまわりに発生する磁気が、ケース30、ベース60、プランジャ70、ブッシュ80の磁路構成部93、スリーブ50を通じてループ状に導かれる。この磁気回路においてプランジャ70とベース60の間に生じる磁界によって、プランジャ70をベース60に引き寄せるプランジャ吸引力が発生する。コイル41への通電量が大きくなるのに伴ってプランジャ70はスプリング13に抗して図1の紙面上にて左方向に移動し、バルブ装置10を通じて流れる作動油の流量が減少する。図2には、コイル41の通電量が最大になり、プランジャ70がストローク端付近に移動した状態が示される。このとき、バルブ装置10を通じて流れる作動油の流量が最小になる。
図4は、コイル41に送られる電流とバルブ装置10を流れる作動油の流量の関係を示す特性図である。バルブ装置10の開弁作動時には、コイル41に送られる電流が大きくなるのに伴って作動油の流量が次第に減少する。一方、バルブ装置10の閉弁作動時には、コイル41に送られる電流が小さくなるのに伴って作動油の流量が次第に増大する。コイル41に送られる電流値が同じであっても、バルブ装置10の開弁作動時と閉弁作動時とでは、流量ヒステリシスとして作動油の流量差が生じる。
プランジャ70の外周面70Aを支持する第一摺接部材81と第二摺接部材82が磁路構成部93を介して軸O方向に離して設けられるため、軸Oに対するプランジャ70の傾きを小さく抑えられる。これにより、プランジャ70とスプール12の同軸度が確保され、プランジャ70の摩擦抵抗が小さく抑えられるため、上記バルブ装置10の流量ヒステリシスを低減できる。
軸Oに対するプランジャ70の傾きが抑えられることによって、作動油中に含まれるコンタミ等に対してブッシュ80とプランジャ70間のクリアランスを十分に確保することが可能になる。これにより、ブッシュ80とプランジャ70の間にコンタミ等が介在しても、プランジャ70の移動が円滑に行われる。
コイル41からの磁気は、図1、図2に矢印で示すように、ブッシュ80の磁路構成部93を通じてプランジャ70からスリーブ50へと導かれる。磁路構成部93が第一摺接部材81と第二摺接部材82の間に位置してプランジャ70の外周面70Aに対峙しているため、プランジャ70が軸O方向に移動しても、磁気が磁路構成部93によって導かれる磁路面積は変化しない。
図5A、図5Bには、比較例のアクチュエータ装置101を示す。アクチュエータ装置101は、プランジャ170の外周をブッシュ180によって摺動自在に支持するものである。ブッシュ180は裏金190の内周全面にわたって樹脂製の摺接部材181が設けられている。
コイル141からの磁気が、図5A、図5Bに矢印で示すように、ブッシュ180に覆われないプランジャ170の端部を通じてプランジャ170からスリーブ150へと導かれる。
図5Aに示す開弁状態では、プランジャ170の端部のおいてコイル141からの磁気を導く磁路の断面幅がL1となっている。一方、図5Bに示す閉弁状態では、プランジャ170がストローク端付近に移動する。プランジャ170の端部が非磁性材のブッシュ180の内側に入ることによって、プランジャ170の端部のおいてコイル141からの磁気を導く磁路の断面幅がL2となって減少し、磁気回路の磁束密度が過剰に高まる磁気飽和が生じる。これにより、プランジャ170の駆動力が低下する。
これに対して、本実施形態のアクチュエータ装置1では、上述した通り、プランジャ70が軸O方向に移動しても、プランジャ70に面する磁路構成部93の断面幅及び磁路面積は変化しない。このため、図2に示すように、プランジャ70がストローク端付近にある状態でも、磁路構成部93において磁束密度が過剰に高まることが抑えられる。これにより、プランジャ70のストローク端付近でプランジャ70の駆動力が低下することを防止できる。
以上の実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
ソレノイドアクチュエータ20は、磁性材からなり、プランジャ70を収容する筒状のスリーブ50と、スリーブ50に対してプランジャ70を摺動自在に支持する筒状のブッシュ80と、を備える。ブッシュ80は、非磁性材からなり、プランジャ70の外周面70Aに摺接する環状の第一摺接部材81及び第二摺接部材82と、磁性材からなり、第一摺接部材81及び第二摺接部材82が固着される筒状の裏金90と、を備える。裏金90は、第一摺接部材81と第二摺接部材82の間に位置してプランジャ70の外周面70Aに対峙する磁路構成部93を有し、磁路構成部93は、コイル41に発生する磁気をプランジャ70とスリーブ50にわたって導く磁気回路を構成する。
これにより、ソレノイドアクチュエータ20は、プランジャ70を支持する第一摺接部材81と第二摺接部材82が磁路構成部93を介して軸方向に離されるため、プランジャ70の傾きを抑えることによって、ブッシュ80とプランジャ70間のクリアランスを十分に確保してコンタミ等の影響を抑えることができる。
磁路構成部93が第一摺接部材81と第二摺接部材82の間に位置してプランジャ70の外周面70Aに対峙しているため、プランジャ70が軸方向に移動しても、磁路構成部93がプランジャ70の外周面70Aに対峙する面積が変化しないため、プランジャ70のストローク端付近でプランジャ70の駆動力が低下することを防止できる。
プランジャ70が移動しても磁路構成部93による磁路面積が変化しないため、プランジャ70の軸O方向及び径方向の寸法を小さくして、ソレノイドアクチュエータ20の小型軽量化が図れる。これにより、ソレノイドアクチュエータ20の可動質量が低減され、ソレノイドアクチュエータ20の作動応答性を高められる。
磁路構成部93の内径D1が第一摺接部材81及び第二摺接部材82の内径D2より大きく形成され、磁路構成部93とプランジャ70の外周面70Aの間に間隙96が設けられる。
これにより、磁路構成部93とプランジャ70の外周面70Aの間に間隙96が設けられるため、磁路構成部93がプランジャ70の外周面70Aに摺接することが回避され、プランジャ70の摩擦抵抗を抑えられる。
裏金90の内周面は、第一摺接部材81の外周が固着される第一端部91と、第二摺接部材82の外周が固着される第二端部92と、第一端部91と第二端部92よりも内側に向かって環状に突出する磁路構成部93と、によって形成される。
これにより、磁路構成部93は、その内径D1が第一端部91の内径D3と第二端部92の内径D3よりも小さい円筒状であるため、磁路構成部93をプランジャ70の外周面70Aに近づけることが可能になる。これにより、磁路構成部93を介して導かれる磁束密度を高められ、プランジャ70の駆動力を高められる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態によるアクチュエータ装置1は、ソレノイドアクチュエータ20によってバルブ装置10のスプール12を駆動するように構成されている。しかしながら、ソレノイドアクチュエータ20によってバルブ装置10以外の駆動対象機器の駆動部を駆動するように、アクチュエータ装置1を構成してもよい。
20 ソレノイドアクチュエータ
41 コイル
50 スリーブ
70 プランジャ
70A 外周面
80 ブッシュ
81 第一摺接部材
82 第二摺接部材
90 裏金(本体部)
91 第一端部
92 第二端部
93 磁路構成部
96 間隙

Claims (3)

  1. コイルに通電することで発生する磁界によってプランジャが軸方向に移動するソレノイドアクチュエータであって、
    磁性材からなり、前記プランジャを収容するスリーブと、
    前記スリーブに嵌合して前記プランジャを摺動自在に支持する筒状のブッシュと、を備え、
    前記ブッシュは、
    非磁性材からなり、前記プランジャの外周面に摺接する環状の第一摺接部材及び第二摺接部材と、
    磁性材からなり、前記第一摺接部材及び前記第二摺接部材が内周に固着される筒状の本体部と、を備え、
    前記本体部は、前記第一摺接部材と前記第二摺接部材の間に位置して前記プランジャの外周面に対峙する磁路構成部を有することを特徴とするソレノイドアクチュエータ。
  2. 前記磁路構成部の内径が前記第一摺接部材及び前記第二摺接部材の内径より大きく形成され、
    前記磁路構成部と前記プランジャの外周面の間に間隙が設けられることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドアクチュエータ。
  3. 前記本体部は、
    前記第一摺接部材の外周が固着される第一端部と、
    前記第二摺接部材の外周が固着される第二端部と、を有し、
    前記磁路構成部の内径が前記第一端部の内径と前記第二端部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のソレノイドアクチュエータ。
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