JP6272702B2 - 車両用パッド部材の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用パッド部材の取付構造に関し、特に、車両のサイドレールに固定され、頭部衝突のエネルギーを吸収する機能とエアバッグの膨出を案内する機能とを併せ持つ車両用パッド部材の取付構造に関する。
自動車等の車両において、車体パネルと内装パネル(例えば、センターピラートリム等)との間に、衝突時のエネルギーを吸収するパッド部材を設けることが知られている。また、車両側面窓上方にエアバッグ装置(カーテンエアバッグ)を備えた車両においては、エアバッグの膨出を案内するガイド部材を設けることが知られている。
例えば、特許文献1には、頭部衝突時には変形して衝突エネルギーを吸収すると共に、エアバッグ膨出時には該エアバッグを案内する金属板成形部材が開示されている。該金属板成形部材は、車室内に向かって斜め下方に傾斜して延びる発射傾斜路のような傾斜面を有し、該傾斜面が衝突によって膨らむエアバッグを車室内へと案内する。この金属板成形部材は、車体の屋根枠区域(サイドレール)に溶接されている。
また、特許文献2には、ルーフレールインフォースメントとルーフサイドレールとを連結して強度を高めるコーナガゼットに、カーテンエアバッグを所定方向に膨張、展開させるガイド部を形成することが開示されている。このガイド部は、コーナーガゼットの下方から延設され、車室内側に向けて傾斜面を構成している。ガイド部を有するコーナーガゼットは、ボルトによって、車体の一部分であるルーフインフォースメント及びルーフサイドレールに固定されている。
また一般に、車両の内装パネル等の取付構造として、合成樹脂製のクリップを用いることが知られている。例えば、特許文献3には、車両パネルの取付孔に挿入される錨状または笠形状のパネル係止部が形成された可撓性を有するクリップを用いて、ハーネス用プロテクタを車体パネルに取り付ける構造が開示されている。同文献記載の取付構造では、ハーネス用プロテクタにクリップホルダを設け、該クリップホルダに前記クリップをスライド挿入している。尚、クリップホルダの基壁及びクリップの座部には、クリップ外れ防止用の係止部が形成されている。
また、特許文献4には、合成樹脂製のクリップ及び台座を用いて、ドアトリムをドア本体のインナーパネルに取り付ける構造が開示されている。前記台座には、一端が開放する支持スリットが形成され、該支持スリットにクリップの首部が挿入される。また、前記支持スリットにクリップの首部よりも幅が狭い挿通抵抗部を形成すると共に、挿入口にクリップの鍔部と係合する爪部を形成し、クリップの脱落を防止している。
特開2000−255367号公報(第3頁、第2図) 特開2009−56873号公報(第5−6頁、第3図) 特開2003−343526号公報(第3−5頁、第1図) 特開2003−314516号公報(第3−5頁、第4図)
しかしながら、上記した従来技術では、衝突変形時のエネルギー吸収性能とエアバッグ膨出時のガイド性能とを両立させると共に組み立て作業性を向上させる観点から改善の余地があった。
具体的には、溶接やボルト締結は、パッド部材と車体とを強固に固定することができるので、エアバッグによる押圧力に耐え、エアバッグを適切にガイドする観点からは好ましい。その反面、パッド部材と車体とが強く結合されるので、パッド部材の変形が制限され、パッド部材のエネルギー吸収性能が低下する傾向にある。そのため、パッド部材の車体との接合部以外の部分で十分な変形量と衝突エネルギー吸収量を確保する必要がある。
また、溶接やボルト締結は、溶接工具や締結工具等を考慮した作業スペースを確保する必要があるので、作業スペースを確保できない形状の場合には、採用が難しい。また、溶接の場合には、パッド部材の材質も限定される。
他方、樹脂製のクリップ等を用いてパッド部材を取り付ける構造では、当該クリップ部分がエアバッグの膨出荷重に耐えられず、クリップが折れたり、外れたりする恐れがある。パッド部材のクリップ接合が外れると、エアバッグの膨出を適切な方向にガイドする機能が損なわれてしまう。
また、合成樹脂製のグロメットにピン等を挿入することにより該グロメットを拡径して固定する、いわゆるツーピースクリップを採用することにより、接合部の強度を高めることができる。しかしながら、クリップの接合強度を上げてエアバッグ膨出時の耐荷重性を高めると、前述の溶接やボルトを採用する場合と同様に、パッド部材の変形が制限されエネルギー吸収性能が低下するという問題点がある。
また、ツーピースクリップを採用すると、部品点数が増加し、クリップを取り付ける作業の工程数が増加するという問題点がある。そのため、組み立て作業の効率が低下してしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、衝突エネルギー吸収性能とエアバッグ案内機能とを両立でき、且つ組み立て作業性に優れた車両用パッド部材の取付構造を提供することを目的とする。
本発明の車両用パッド部材の取付構造は、エアバッグの膨出を下方から案内する案内部を有する車両用パッド部材を、クリップを用いて車両のサイドレールに取り付ける構造であって、前記車両用パッド部材は、前記案内部の前記サイドレール側の端部から該サイドレールに沿って上方に延設されるフランジ部と、前記フランジ部に形成されて前記クリップが装着される装着孔と、前記装着孔につながり該装着孔を下方に開口させる開口部と、を有し、前記クリップは、前記開口部を通過して前記フランジ部の下方から前記装着孔に装着されて前記サイドレールに形成された取付孔に挿入されるグロメットと、該グロメットのピン孔に挿入され該グロメットを拡径して前記取付孔に係合させるピンと、を有し、前記グロメットは、座部と、前記座部の一主面から立設されて前記装着孔及び前記取付孔に挿入される係止部と、を有し、前記座部は、前記グロメットを前記装着孔に装着した状態において、前記一主面が前記フランジ部の車内側の面に当接し、前記車両用パッド部材は、前記開口部に形成され前記係止部の外径より開口幅が小さい挿通抵抗部と、前記開口部につながり前記座部を前記フランジ部の下方から該フランジ部の車内側へと挿通させる座部挿通部と、を有することを特徴とする。
本発明の車両用パッド部材の取付構造によれば、クリップを装着する装着孔につながり該装着孔を下方に開口させる開口部を有する。これにより、頭部衝突時に前記クリップが前記開口部を通過してフランジ部が上方に移動することが許容され、車両用パッド部材の変形量とエネルギー吸収量を大きく確保することができる。
また、エアバッグ膨出時には、前記クリップは、前記開口部を通過せず、前記フランジ部を支持して該フランジ部の移動を抑える。これにより、車両用パッド部材の案内部は、膨出するエアバッグを好適に案内することができる。
また、前記クリップは、グロメットと、該グロメットを拡径してサイドレールの取付孔に係合させるピンと、を有する。これにより、クリップによる結合力を高め、エアバッグ膨出時の耐荷重性を向上させることができる。
また、前記開口部には、グロメットの係止部の外径より開口幅が小さい挿通抵抗部が形成される。これにより、装着孔へ仮装着したクリップが下方に脱落することを防止でき、組み立て作業の効率を向上させることができる。
また、車両用パッド部材は、装着孔に装着された状態のグロメットに車内側から当接する当接部を有する。これにより、装着孔へ仮装着したクリップが傾いたり、車内側に抜け落ちたりすることを防止でき、作業性が更に向上する。
また、グロメットの座部の端面に係止突起を形成すると共にフランジ部に係止受部を形成し、前記係止受部の当接部で前記係止突起を支えても良い。これにより、仮装着されたクリップを支持する機能を更に高めることができる。
また、グロメットにピンを仮挿入した状態のクリップを装着孔に仮装着してから、そのクリップ付き車両用パッド部材をサイドレールに取り付けても良い。これにより、車両用パッド部材を取り付ける作業が容易になり、生産性が向上する。
また更に、前記案内部に当接して該案内部を下方から支える押さえ部材を設けても良い。これにより、エアバッグ膨出時の耐荷重性を更に高め、エアバッグを案内する機能を好適に維持することができる。
また、前記押さえ部材を前記案内部から分離可能に構成しても良い。これにより、前記押さえ部材は、車両用パッド部材の案内部及びフランジ部が頭部衝突時に上方へと変形することを阻害せず、エネルギー吸収性能を更に高めることができる。
本発明の実施形態に係るサイドレールパッドを備えた車両を示す斜視図である。 同上、サイドレールパッドの取付構造を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るサイドレールパッドの斜視図である。 同上、取付構造を示す断面図(図3のZ−Z線断面に相当)である。 同上、取付構造を示す分解斜視図である。 同上、係止受部を示す斜視図である。 同上、取り付け工程を示す断面図(図4と同一断面)である。 同上、衝突エネルギーの吸収を示す断面図(図4と同一断面)である。 同上、エアバッグの案内を示す断面図(図4と同一断面)である。 本発明の他の実施形態を示す断面図(図4の断面に相当)である。
以下、本発明の実施形態に係るサイドレールパッド10(車両用パッド部材)の取付構造を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、サイドレールパッド10を備えた車両1の車室内を示す斜視図である。図1は、車室内の右側を前方斜め上から見た状態を示しており、図1において、紙面左斜め下方向が車両の前方、紙面左斜め上方向が車室外方向(車両1の右側)である。
サイドレールパッド10は、図1に鎖線円Xで示すように、座席9の横に位置するセンターピラ7の上部、且つエアバッグ5の下方に設けられる。サイドレールパッド10は、例えば、射出成形された合成樹脂等から成り、サイドレール2に固定されて、頭部衝突のエネルギーを吸収する機能とエアバッグ5の膨出を案内する機能とを併せ持つ。
図2は、サイドレールパッド10の取付構造を示す分解斜視図であり、図1の鎖線円X付近を拡大して表している。図2に示すように、サイドレール2は、車両1の前後方向に延在し、ルーフパネル6の左右両側に一対(図2においては、右側のみ現れる。)設けられる。
前述の通り、サイドレール2の車室内側には、サイドレールパッド10が配設される。具体的には、サイドレールパッド10は、サイドレール2に形成された取付孔3に、クリップ30を用いて固定される。
また、サイドレールパッド10の車室内側には、図示しない内装パネル(ルーフサイドトリム、センターピラートリム等)が取り付けられる。
図3は、車両1の右側に設けられるサイドレールパッド10の上部を車内前方斜め上から見た斜視図である。図3において、紙面左斜め下方向が車両の前方、紙面右斜め下方向が車室内方向(車幅方向内側)である。
図3に示すように、サイドレールパッド10は、上部付近が車内側に突設されており、その上面は、膨出するエアバッグ5(図1参照)を車室内方向へと案内する案内部11を構成している。
案内部11の車外側の端部からは、サイドレールパッド10をサイドレール2(図2参照)に取り付けるためのフランジ部12が、上方に向かって延設されている。そして、フランジ部12には、このフランジ部12を車幅方向に貫通する装着孔14が形成されている。サイドレールパッド10は、装着孔14に挿入されるクリップ30(図4参照)によってサイドレール2に固定される。
このクリップ30による固定箇所(装着孔14等)は1か所でも良いが、本実施形態では、2か所の固定箇所を設けている。このように、複数箇所を固定することにより、エアバッグ5(図1参照)による荷重を複数の固定箇所で分散して受けることができる。また、サイドレールパッド10が回転してしまうことを防止できる。
以下、図3に鎖線円Yで示す一の固定箇所を例として、サイドレールパッド10の取付構造を詳細に説明する。尚、複数箇所を固定する場合には、各々の固定箇所について同様の固定方法を採用することができる。
図4は、サイドレールパッド10の取付構造を示す断面図であり、図3のZ−Z線断面に相当し、装着孔14の中心軸を含む鉛直断面を表している。図4において、紙面右側が車室内方向、紙面左側が車外方向である。
図4に示すように、サイドレールパッド10は、エアバッグ5の下方に配置され、該エアバッグ5の膨出を案内する案内部11を有する。案内部11の上面である案内面11aは、車室内側に向かって斜め下方に傾斜している。案内部11の車外側端部から折れ曲がるように立設されるフランジ部12は、サイドレール2に沿って上方に延在する。
前述の通り、フランジ部12には、装着孔14が形成されている。装着孔14には、グロメット31及びピン32から構成されるクリップ30が挿通される。そして更に、装着孔14に装着されたクリップ30は、サイドレール2に形成された取付孔3にも挿入される。このように、サイドレールパッド10とサイドレール2とは、クリップ30によって固定される。
図5は、サイドレールパッド10の取付構造を示す分解斜視図であり、図3に示す鎖線円Y付近の拡大図に相当する。
図5に示すように、クリップ30のグロメット31は、略四角形平板状の座部34と、座部34の一主面34a(紙面に表れない裏面)から立設される係止部33と、を有する。
座部34は、クリップ30でサイドレールパッド10を固定する際にフランジ部12を車内側から押さえる部分である。座部34の一主面34aは、グロメット31を装着孔14に装着した状態で、フランジ部12の車内側の面に当接する。具体的には、座部34の一主面34aは、グロメット装着面13に当接する。
係止部33は、サイドレールパッド10の装着孔14及びサイドレール2(図2参照)の取付孔3(図2参照)に挿入され、両者を固定する部分である。係止部33の中心軸付近には、この中心軸に沿って係止部33及び座部34を貫通するピン孔37か形成されている。
ピン孔37の内径は、ピン32の外径より僅かに小さく形成されている。これにより、ピン孔37にピン32を挿入することで係止部33が径方向に拡がり、係止部33を装着孔14及び取付孔3に係合させることができる。尚、ピン32は、座部34の一主面34aの反対側となる他の主面34b側から、挿入されるよう構成されている。
ここで、係止部33に、軸方向に延在するスリット35を形成し、係止部33の先端側を分割可能に構成しても良い。これにより、ピン32を挿入した際の係止部33の拡がりが大きくなり、クリップ30による支持力を高めることができる。また、係止部33の側面に係合力を高めるための突起(例えば、笠形状の鍔等)を形成しても良い。
サイドレールパッド10に形成されたフランジ部12の車内側には、グロメット装着面13が形成されている。そして、フランジ部12のグロメット装着面13には、車幅方向に貫通する装着孔14が形成されている。
装着孔14は、下方、即ちエアバッグ5(図4参照)に対して反対側となる方向が開口している。具体的には、装着孔14の下部には、この装着孔14につながる開口である開口部15が形成されている。これにより、この開口部15を通過させて、グロメット31の係止部33をフランジ部12の下方から装着孔14に装着することができる。
また、開口部15には、グロメット31の係止部33の外径より開口幅が僅かに小さい挿通抵抗部16が形成されている。これにより、サイドレールパッド10を取り付ける作業において、装着孔14に仮装着したクリップ30の脱落を防止できる。
即ち、クリップ30を装着孔14に装着する際は、クリップ30を押し込むことにより、係止部33及び挿通抵抗部16が弾性変形し、係止部33の通過が許容される。他方、クリップ30が装着された後は、挿通抵抗部16が係止部33の通過を妨げるので、クリップ30が下方に脱落することを防止できる。
また、フランジ部12の下端付近(案内部11の車外側端部付近)には、開口部15につながり車内側に広がる座部挿通部17が形成されている。座部挿通部17は、上下方向に貫通しており、座部34をフランジ部12の下方からこのフランジ部12の車内側へと挿通させる開口である。
また、座部挿通部17の車内側には、この座部挿通部17につながり更に車内側に広げられた開口であるピン挿通部18が形成されている。ピン挿通部18は、グロメット31に仮挿入されたピン32を通過させる開口である。
ここで、グロメット31を装着孔14に装着した状態において、座部34の車内側の主面34b(他の主面34b)の少なくとも一部分は、座部挿通部17を構成する周囲面の少なくとも一部分に当接する。具体的には、座部挿通部17の車内側の周囲面には、ハッチングで示す当接部17aが形成され、当接部17aは、座部34の主面34bの下端付近両側のハッチングで示す当接箇所34cに当接する。
これにより、座部挿通部17の当接部17aで座部34の車内側の当接箇所34cを支えるので、サイドレールパッド10を取り付ける作業において、装着孔14に仮装着したクリップ30が車内側に脱落してしまうことを防止できる。
また、座部34の上端面には、爪形状の係止突起40が形成されている。係止突起40は、装着孔14の上方のフランジ部12に形成された係止受部20に挿入される。
図6は、係止受部20を説明する斜視図であり、装着孔14付近を斜め下方から見た状態を表している。図6において、紙面上方向が車内側であり、紙面右斜め下方が下方向である。
図6に示すように、係止受部20は、フランジ部12のグロメット装着面13を形成する凹部の上方周囲壁19に形成された下方に向かって開口する凹部または貫通孔である。係止受部20を構成する周囲面の車内側には当接部20aが形成されている。
再び図5を参照して説明すると、グロメット31を装着孔14に装着した際に、座部34に形成された係止突起40は、フランジ部12に形成された係止受部20に嵌入される。そして、係止突起40の車内側の当接面40aの少なくとも一部分は、係止受部20に形成された当接部20aに当接する。
これにより、係止受部20の当接部20aで係止突起40の車内側の当接面40aを支えるので、サイドレールパッド10を取り付ける作業において、装着孔14に仮装着したクリップ30が車内側に脱落してしまうことを防止できる。
また更に、係止受部20の当接部20aによる係止突起40の支持と、前述の座部挿通部17の当接部17aによる当接箇所34cの支持と、を併せることにより、クリップ30の傾きを抑えることができる。これにより、クリップ30の係止部33をサイドレール2(図2参照)の取付孔3(図2参照)に挿入する作業の効率を高めることができる。
尚、当接部17a、20aに代えて或いは追加して、サイドレールパッド10に、グロメット31のその他の部分へ車内側から当接する当接部を形成しても良い。また、当接部17aに当接する当接箇所34cを凸形状に形成しても良い。これにより、クリップ30を装着孔14に挿入する作業が容易になると共に、当接部17aによる押圧力を増すことができる。
次に、図7及び図4ないし図5を参照して、サイドレールパッド10の取り付け作業工程を説明する。尚、図7は、取り付け工程の一部を説明する断面図であり、図4と同一の断面を表している。
先ず、図5に矢印Aで示すように、グロメット31のピン孔37にピン32を仮挿入して、クリップ30を仮組みする。ここでは、ピン32を最奥まで挿入せず、係止部33は、拡径されない。
次に、矢印Bで示すように、仮組みされたクリップ30をフランジ部12の下方から装着孔14に仮装着する。具体的には、グロメット31の係止部33は、開口部15を通過させ、座部34は、座部挿通部17を通過させ、仮挿入されたピン32は、ピン挿通部18を通過させる。
ここで、開口部15に形成された挿通抵抗部16の幅は、係止部33の外径よりも僅かに小さいので、仮装着されたクリップ30は、下方に脱落しない。また、座部34の車内側の主面34b(当接箇所34c)が座部挿通部17の当接部17aに当接し、係止突起40の車内側の当接面40aが係止受部20の当接部20aに当接するので、仮装着されたクリップ30は、車内側にも脱落しない。
次に、図7に矢印Cで示すように、クリップ30が仮装着された状態のサイドレールパッド10をサイドレール2に取り付ける。具体的には、グロメット31の係止部33をサイドレール2の取付孔3に挿入する。
ここで、前述の通り、仮装着されたクリップ30は、当接部17a及び当接部20aによって各々当接支持されているので、車内側(破線矢印C2)に脱落しない。また、クリップ30の傾きやズレも抑えられ、挿入作業を容易に行うことができる。
そして最後に、矢印Dで示すように、仮挿入されたピン32を最奥まで押し込む。これにより、図4に示すように、グロメット31の係止部33が径方向に拡げられ、この係止部33が取付孔3及び装着孔14に係合固定される。その結果、サイドレールパッド10がサイドレール2に固定される。
以上説明のように、本実施形態では、クリップ30をサイドレールパッド10に予め仮装着し、その仮装着されたクリップ30の脱落やズレを防止しつつ、効率良く、サイドレールパッド10をサイドレール2に取り付けることができる。
次に、図8を参照して、サイドレールパッド10による衝突エネルギーの吸収について詳細に説明する。図8は、衝突エネルギーの吸収を説明する断面図であり、図4と同一断面を表している。図8において、衝突時の変形したサイドレールパッド10を実線で示し、衝突前(変形前)のサイドレールパッド10xを鎖線で示している。
図8に矢印Fで示すように、例えば、乗員の頭部等が室内側から衝突し、サイドレールパッド10に衝撃荷重が作用した際、サイドレールパッド10は、車幅方向に潰されるように変形し、衝突のエネルギーを吸収する。
特に、本実施形態では、矢印B1で示すように、フランジ部12が上方にスライド可能であることが特徴である。即ち、クリップ30が装着されている装着孔14は、開口部15につながって下方に開口しているので、クリップ30から外れて上方に移動することができる。
つまり、衝突時には、クリップ30のグロメット31と装着孔14との係合が外れるので、クリップ30はサイドレール2の取付孔3に挿入されたまま移動しなくても、フランジ部12のみがサイドレール2に沿って上方に移動する。
ここで、前述の通り、開口部15には、仮装着したクリップ30の脱落を防止する挿通抵抗部16が形成されている。しかし、衝突時の衝撃荷重が作用すれば、クリップ30及び挿通抵抗部16が弾性変形し、クリップ30のグロメット31は、挿通抵抗部16を通過することができる。
このように、室内衝突時には、フランジ部12が上方にスライド可能であるので、サイドレールパッド10の変形量及びエネルギー吸収量を大きく確保することできる。これにより、サイドレールパッド10は、優れた衝突エネルギー吸収性能を発揮する。
次に、図9を参照して、サイドレールパッド10によるエアバッグ5の案内について詳細に説明する。図9は、エアバッグ5の案内を説明する断面図であり、図4と同一断面を表している。
図示しない衝突センサ等が車両1の衝突を検知すると、図9に矢印Pで示すように、エアバッグ5が下方に膨出、展開する(エアバッグ5xは、膨出する過程におけるエアバッグ5のイメージを表している)。
この時、下方に勢い良く膨らむエアバッグ5xは、サイドレールパッド10の案内部11に衝突し、この案内部11を下方に押す。換言すれば、案内部11は、膨出するエアバッグ5xによる押圧荷重を受ける。
このエアバッグ5xによる荷重は、フランジ部12に伝達され、クリップ30を下方(破線矢印B2の方向)に押圧するよう作用する。具体的には、装着孔14の上部面が、グロメット31の上部面に強く当接し、このグロメット31を下方に押圧する。
ここで、装着孔14につながる開口部15は、装着孔14の下方に開口しているので、上記のようにフランジ部12からクリップ30を下方に押すような荷重が作用しても、クリップ30が開口部15を通過して外れることはない。
つまり、エアバッグ5が膨らむ際、その膨出するエアバッグ5xの荷重によってクリップ30が開口部15を通過して装着孔14から外れることはなく、サイドレールパッド10のフランジ部12は、破線矢印B2の方向に移動しない。
また、本実施形態では、グロメット31とピン32とを用いたクリップ30を採用しているので、一体成形されたクリップに比べ、締め代を大きく確保できる。これにより、クリップ30は、優れた引抜耐力を発揮する。また、ピン32の材料を適切に選択することにより、クリップ30の装着作業性能を低下させずに、クリップ30の抗折力を高めることができる。
以上のように、本実施形態の取付構造は、エアバッグ5の膨出荷重に耐え得る高い結合強度を発揮する。これにより、エアバッグ5が膨出する際、サイドレールパッド10がサイドレール2から外れて大きく変形することを防止できる。その結果、案内部11の案内面11aによって、膨出するエアバッグ5xを車室内方向へと適切に案内することができる。
次に、図10を参照して、実施形態を変形した例について詳細に説明する。図10は、本発明の実施形態の変形例を示す断面図であり、図4の断面に相当する断面を表している。尚、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用、効果を奏する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、案内部11を下方から支える押さえ部材としての緩衝部材25を備えている。緩衝部材25は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂材料からなる発泡部材であり、衝突時のエネルギーを吸収して、その衝撃を和らげると共に、案内部11を下方から支える機能を有する。
緩衝部材25は、その上面26が、案内部11の案内面11aの反対側になる面11bに当接可能に配設される。これにより、緩衝部材25は、エアバッグ5が膨出する際の押圧荷重を受け、案内部11を下方から支えることができる。
このように、緩衝部材25で案内部11を下方から支えることにより、クリップ30に作用する荷重を低減することができ、クリップ30の折れや外れを防止することができる。これにより、サイドレールパッド10のフランジ部12が、破線矢印B2のように、下方に脱落することを防止できる。
また、緩衝部材25は、案内部11を下方から支持するので、エアバッグ5が膨出する際の案内面11aの変形を抑えることができる。このように、緩衝部材25を設けることにより、エアバッグ5膨出時の耐荷重性を更に高めることができ、案内部11によるエアバッグ5の案内機能を好適に維持することができる。
また、緩衝部材25の車室内側には、緩衝部材25とサイドレールパッド10との間に空間29が形成されている。即ち、緩衝部材25は、上面26及び下面27がサイドレールパッド10に当接し、車室内側の側面28はサイドレールパッド10と当接せずに空間29を残して配設される。これにより、頭部衝突時にサイドレールパッド10の変形が許容され、衝突エネルギーを効果的に吸収することができる。
また、緩衝部材25は、案内部11と分離可能に設けられる。即ち、緩衝部材25は、案内部11に接着等されずに、または接着等されても容易に剥離できるよう設けられる。また、緩衝部材25の上面26若しくは下面27の何れか一方のみをサイドレールパッド10に接着し、他方をサイドレールパッド10から分離可能に設けても良い。
これにより、頭部衝突の際、サイドレールパッド10は、緩衝部材25に妨げられることなく、図8を参照して説明したように変形することができる。具体的には、サイドレールパッド10のフランジ部12及び案内部11は、緩衝部材25から離れて上方に移動変形する。これにより、サイドレールパッド10の衝突エネルギー吸収性能を好適に維持できる。
また、緩衝部材25は、頭部衝突時に車幅方向に潰され、衝突エネルギーを吸収する機能を発揮する。これにより、衝突エネルギー吸収性能を更に高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 車両
2 サイドレール
3 取付孔
5、5x エアバッグ
6 ルーフパネル
7 センターピラ
9 座席
10 サイドレールパッド
10x サイドレールパッド
11 案内部
11a 案内面
11b 面
12 フランジ部
13 グロメット装着面
14 装着孔
15 開口部
16 挿通抵抗部
17 座部挿通部
17a 当接部
18 ピン挿通部
19 上方周囲壁
20 係止受部
20a 当接部
25 緩衝部材
26 上面
27 下面
28 側面
29 空間
30 クリップ
31 グロメット
32 ピン
33 係止部
34 座部
34a 一主面
34b 他の主面
34c 当接箇所
35 スリット
37 ピン孔
40 係止突起
40a 当接面

Claims (6)

  1. エアバッグの膨出を下方から案内する案内部を有する車両用パッド部材を、クリップを用いて車両のサイドレールに取り付ける構造であって、
    前記車両用パッド部材は、前記案内部の前記サイドレール側の端部から該サイドレールに沿って上方に延設されるフランジ部と、前記フランジ部に形成されて前記クリップが装着される装着孔と、前記装着孔につながり該装着孔を下方に開口させる開口部と、を有し、
    前記クリップは、前記開口部を通過して前記フランジ部の下方から前記装着孔に装着されて前記サイドレールに形成された取付孔に挿入されるグロメットと、該グロメットのピン孔に挿入され該グロメットを拡径して前記取付孔に係合させるピンと、を有し、
    前記グロメットは、座部と、前記座部の一主面から立設されて前記装着孔及び前記取付孔に挿入される係止部と、を有し、
    前記座部は、前記グロメットを前記装着孔に装着した状態において、前記一主面が前記フランジ部の車内側の面に当接し、
    前記車両用パッド部材は、前記開口部に形成され前記係止部の外径より開口幅が小さい挿通抵抗部と、前記開口部につながり前記座部を前記フランジ部の下方から該フランジ部の車内側へと挿通させる座部挿通部と、を有することを特徴とする車両用パッド部材の取付構造。
  2. 前記車両用パッド部材は、前記装着孔に装着された状態の前記グロメットの少なくとも一部分に車内側から当接する当接部を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用パッド部材の取付構造。
  3. 前記当接部は、前記座部挿通部を構成する周囲面の少なくとも一部分に形成され、前記座部の前記一主面の反対側となる他の主面に当接することを特徴とする請求項に記載の車両用パッド部材の取付構造。
  4. 前記座部の端面には係止突起が形成され、
    前記フランジ部には前記係止突起が挿入される係止受部が形成され、
    前記当接部は、前記係止受部に形成され前記係止突起に当接することを特徴とする請求項または請求項に記載の車両用パッド部材の取付構造。
  5. 前記グロメットは、前記ピンが仮挿入された状態で、前記装着孔に仮装着され、
    その後、前記係止部が前記取付孔に挿入され、前記ピンが押し込まれることにより前記車両用パッド部材が前記サイドレールに固定されることを特徴とする請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の車両用パッド部材の取付構造。
  6. 前記案内部の下方には、該案内部と分離可能に当接して該案内部を下方から支える押さえ部材が設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の車両用パッド部材の取付構造。
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