JP6270507B2 - 水素含有ガス生成装置の起動運転方法及び水素含有ガス生成装置 - Google Patents
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Description
前記改質処理室及び前記変成器に原燃料が充填された状態で停止している前記水素含有ガス生成部を起動させる際には、前記改質バーナの燃焼を開始する燃焼開始処理を行い、その後、前記改質処理室の温度が原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる水蒸気供給開始温度に昇温すると、前記水蒸気生成部からの水蒸気を前記改質処理室に供給して、前記改質処理室及び前記変成器に充填されている原燃料を水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、次に、前記改質処理室の温度が改質処理開始温度に昇温すると、水蒸気の混合状態で原燃料を前記改質処理室に供給する原燃料供給処理を行う水素含有ガス生成装置の起動運転方法、及び、水素含有ガス生成装置に関する。
つまり、変成器による変成処理は、発熱反応である変成反応を行うものであるため、水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスが変成触媒冷却器を通流することにより、変成処理温度(例えば200〜400°Cの範囲)となるように、CO変成触媒を冷却することになる(例えば、特許文献1参照。)。
このため、水素含有ガス生成部を起動させる際には、先ず、燃焼処理を開始したのち、改質処理室の温度が水蒸気供給開始温度に昇温すると、改質処理室や変成器に充填されている原燃料を水蒸気生成部からの水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、次に、改質処理室の温度が改質処理開始温度に昇温すると、水蒸気の混合状態で原燃料を改質処理室に供給する原燃料供給処理を行うことにより、充填されている原燃料が熱分解する不都合を回避しながら、改質ガス(水素含有ガス)を生成する通常運転状態に立ち上げる起動運転が行われる(例えば、特許文献2参照。)。
また、本発明の別の目的は、変成器内の水蒸気が結露することに起因するCO変成触媒の破損を抑制できる水素含有ガス生成装置を提供する点にある。
前記改質処理室及び前記変成器に原燃料が充填された状態で停止している前記水素含有ガス生成部を起動させる際には、前記改質バーナの燃焼を開始する燃焼開始処理を行い、その後、前記改質処理室の温度が原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる水蒸気供給開始温度に昇温すると、前記水蒸気生成部からの水蒸気を前記改質処理室に供給して、前記改質処理室及び前記変成器に充填されている原燃料を水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、次に、前記改質処理室の温度が改質処理開始温度に昇温すると、水蒸気の混合状態で原燃料を前記改質処理室に供給する原燃料供給処理を行う水素含有ガス生成装置の起動運転方法であって、その第1特徴構成は、
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記水蒸気置換処理にて前記変成器に充填された水蒸気の露点以下である場合において、燃焼排ガスが水蒸気の露点以下の温度で変成触媒冷却器を通流することを解消すべく作動する解消手段が、作動状態及び停止状態に切換自在に設けられ、
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるときには、前記解消手段を作動状態に切換え、かつ、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高いときには、前記解消手段を停止状態に切換える点を特徴とする。
前記解消手段が、前記作動状態として、前記変成触媒冷却器を迂回して前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスを通流させるバイパス流動状態と、前記停止状態として、前記変成触媒冷却器を通して前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスを通流させる冷却用流動状態とに切換自在な流路切換部である点を特徴とする。
前記解消手段が、前記作動状態として、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスを前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高温に加熱する加熱状態と、前記停止状態として、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスに対する加熱を停止する加熱停止状態とに切換自在な燃焼排ガス加熱手段である点を特徴とする。
水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度を計測する燃焼排ガス温度計測手段が設けられ、
前記燃焼排ガス温度計測手段の計測結果に基づいて、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるか否かを判定する点を特徴とする。
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が、前記燃焼開始処理を実行した後に、前記水蒸気置換処理にて前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高温になるまでの昇温用経過時間を予め定めて、
前記燃焼開始処理を実行してからの経過時間が前記昇温用経過時間を越えているか否かに基づいて、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるか否かを判定する点を特徴とする。
そして、燃焼開始処理を実行してからの経過時間が前記昇温用経過時間を越えているか否かに基づいて、水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が変成器に充填された水蒸気の露点以下であるか否かを判定する。
前記改質処理室及び前記変成器に原燃料が充填された状態で停止している前記水素含有ガス生成部を起動させる際には、前記改質バーナの燃焼を開始する燃焼開始処理を行い、その後、前記改質処理室の温度が原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる水蒸気供給開始温度に昇温すると、前記水蒸気生成部からの水蒸気を前記改質処理室に供給して、前記改質処理室及び前記変成器に充填されている原燃料を水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、次に、前記改質処理室の温度が改質処理開始温度に昇温すると、水蒸気の混合状態で原燃料を前記改質処理室に供給する原燃料供給処理を行うものであって、その特徴構成は、
前記改質処理室の温度を計測する改質温度計測手段が設けられ、
前記水素含有ガス生成部の運転を制御する運転制御手段が、起動指令が指令されると、前記燃焼開始処理を実行し、その後、前記改質温度計測手段の計測結果に基づいて、前記水蒸気置換処理及び前記原燃料供給処理を実行するように構成され、
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記水蒸気置換処理にて前記変成器に充填された水蒸気の露点以下である場合において、燃焼排ガスが水蒸気の露点以下の温度で変成触媒冷却器を通流することを解消すべく作動する解消手段が、作動状態と停止状態とに切換自在に設けられ、
前記運転制御手段が、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるときには、前記解消手段を作動状態に切換え、かつ、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高いときには、前記解消手段を停止状態に切換えるように構成されている点を特徴とする。
また、運転制御手段が、水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が変成器に充填された水蒸気の露点以下であるときには、解消手段を作動状態に切換え、かつ、水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高いときには、解消手段を停止状態に切換えることになる。
以下、本発明を燃料電池用の水素含有ガス生成装置に適用した場合の実施形態を説明する。
(全体構成)
図1に示すように、水素含有ガス生成装置は、水素ガスを主成分とする改質ガス(水素含有ガス)を生成する水素含有ガス生成部P、及び、水素含有ガス生成部Pの運転を制御する運転制御部としての制御部Cを備えるものであり、水素含有ガス生成部Pにて生成される改質ガス(水素含有ガス)が、燃料ガスとして燃料電池Gに供給されるように構成されている。
そして、並置された9個の容器Bにて、水蒸気生成部S、改質部R、改質部加熱用通流部6、脱硫前原燃料加熱用熱交換部Eb、脱硫部D、脱硫後原燃料加熱用熱交換部Ea、CO変成部T、及び、選択酸化部Uが構成されることになり、その詳細は後述する。
尚、図2においては、左端から右端側に向けて、水蒸気生成部S、改質部R、改質部加熱用通流部6、脱硫後原燃料加熱用熱交換部Ea、脱硫部D、脱硫前原燃料加熱用熱交換部Eb、CO変成部T、及び、選択酸化部Uが、記載順に並ぶ状態で設けられている。
本実施形態の燃料電池Gは、詳細な説明は省略するが、高分子膜を電解質とする固体高分子型であり、水素含有ガス生成部Pから供給される燃料ガス中の水素と、発電用ファン13から供給される反応用空気中の酸素との電気化学反応により発電するように構成されている。
(脱硫部の構成)
脱硫部Dは、脱硫触媒が装入された脱硫器5を備えて、原燃料を、脱硫器5を通して流動させるように構成されている。
脱硫触媒としては、銅−亜鉛系脱硫剤等の吸着式脱硫剤が使用され、例えば150〜300°Cの範囲の脱硫処理温度で、脱硫触媒にて原燃料中の硫黄化合物を水素化して、その水素化物を酸化亜鉛に吸着させて脱硫するように構成してある。
改質部Rは、水蒸気の混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナ1による加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質処理ガスを生成するように構成されている。
具体的には、改質部Rには、ルテニウム、ニッケル、白金等の改質触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数を通気可能な状態で装入した改質処理室11が設けられ、 改質バーナ1を備えた燃焼室12が、改質処理室11と伝熱可能に設けられている。
そして、燃焼室12の内部にて、改質バーナ1によりガス燃料を燃焼させて、改質処理室11を加熱するように構成されている。
ちなみに、改質部Rにおける改質反応は吸熱反応であるため、改質処理室11に装入された改質触媒を、燃焼室12及び改質部加熱用通流部6にて加熱することになる。
CH4+H2O→CO+3H2O −−−−−−−−(1)
水蒸気生成部Sは、改質処理室11に供給する原燃料に混合する水蒸気を改質バーナ1の燃焼排ガスによる水の加熱により生成するように構成されている。
具体的には、水蒸気生成用の原料水が供給される水蒸気生成室2Aと、改質バーナ1の燃焼排ガスが通流される加熱用排ガス通流室2Bとが伝熱可能に並設され、水蒸気生成室2Aが加熱用排ガス通流室2Bからの伝熱により加熱されて、水蒸気生成室2Aの内部に蒸気が生成されるように構成されている。
CO変成部Tは、改質処理室11からの改質処理ガスに含まれる一酸化炭素をCO変成触媒により二酸化炭素に変成処理するように構成されている。
具体的には、本実施形態では、酸化鉄系又は銅亜鉛系のCO変成触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数が装入される変成器3が備えられ、この変成器3を通して、改質部Rから供給される改質処理ガスが流動するように構成されている。
ちなみに、図1には、図面を簡略化するために、変成器3が一つだけ示されているが、図2に示すように、本実施形態においては、変成器3が、変成触媒冷却器4の両側に2個ずつ位置する状態で、4個設けられている。
ちなみに、CO変成部Tにおける変成反応は発熱反応であるため、変成器3に装入されたCO変成触媒を変成触媒冷却器4にて冷却することになる。
CO+H2O→CO2+H2 −−−−−−−−(2)
選択酸化部Uは、選択酸化触媒の触媒作用によって、変成処理後の改質処理ガス中に残存する一酸化炭素ガスを選択酸化処理するように構成されている。
具体的には、白金、ルテニウム、ロジウム等の貴金属系の選択酸化触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体が多数装入された選択酸化反応器15が設けられて、この選択酸化反応器15を通して、CO変成部Tから供給される改質処理ガスが、酸化用空気を混合した状態で通流するように構成されている。
選択酸化部Uにおける選択酸化反応は発熱反応であるため、選択酸化部Uに対して冷却風を送風する冷却用ファン8が設けられて、選択酸化部Uが冷却されるように構成されている。
つまり、外気温が高い夏期等においては、冷却用ファン8によって冷却風を送風して選択酸化部Uを冷却することに加えて、酸化部冷却用空気通流部7を通して改質バーナ1に供給される燃焼用空気を通流させて、選択酸化部Uを冷却するように構成されている。
脱硫後原燃料加熱用熱交換部Eaには、改質部加熱用通流部6から排出された改質処理ガスを通流させる上流側熱交換用通流部16と、脱硫器5から排出された後に水蒸気が混合された原燃料を通流させる脱硫後原燃料通流部17とが熱交換自在に設けられて、水蒸気の混合状態の原燃料を、改質処理ガスにて加熱するように構成されている。
脱硫前原燃料加熱用熱交換部Ebは、脱硫後原燃料加熱用熱交換部Eaの上流側熱交換用通流部16から排出された改質処理ガスを通流させる下流側熱交換用通流部18と、脱硫器5に供給する原燃料を通流させる脱硫前原燃料通流部19とを熱交換自在に設けて、脱硫器5に供給する原燃料を、改質処理ガスにて加熱するように構成されている。
水素含有ガス生成部Pは、上述した通り、複数個(本実施形態では9個)の扁平な矩形板状の容器Bを容器厚さ方向に並べて構成されるものであり、容器Bとしては、一つの扁平な室を備える単室具備容器Bmと、区画された二つの扁平な室を備える双室具備容器Bdとがある。
単室具備容器Bmは、図4に示すように、皿形状容器形成部材41と平板状容器形成部材42の周辺部を溶接接続して、一つの扁平な室を区画形成する形態に構成されている。
そして、単室具備容器Bm及び双室具備容器Bdには、必要に応じて、流体供給用や流体排出用の接続ノズル44が内部の室と連通する状態で取り付けられている。
図2に示すように、本実施形態においては、8個の双室具備容器Bdと1個の単室具備容器Bmとが設けられ、これら9個の容器Bが、左端から右端に向けて3個目に単室具備容器Bmを位置させた状態で、容器Bの厚さ方向に並設されている。
尚、8個の双室具備容器Bdの区別が明確になるように、便宜上、双室具備容器を示す符号Bdの後に、左端から右端に向けての並び順を示す符号1,2,3……………8を付す。
尚、左端から2個目の双室具備容器Bd2は、図3で示す形状とは異なり、一対の皿形状容器形成部材41の一方が、燃焼室12の形状に合わせて屈曲した形状に形成されることになるが、本実施形態では詳細な説明を省略する。
左端から5個目の双室具備容器Bd5の左側の室が、脱硫前原燃料加熱用熱交換部Ebの下流側熱交換用通流部18を形成するように構成されている。
図1及び図2において、白抜き線にて示すように、原燃料供給路23が、脱硫前原燃料加熱用熱交換部Ebの脱硫前原燃料通流部19に接続されている。
また、脱硫前原燃料通流部19、脱硫器5、脱硫後原燃料加熱用熱交換部Eaの脱硫後原燃料通流部17、改質部Rの改質処理室11、改質部加熱用通流部6、脱硫後原燃料加熱用熱交換部Eaの上流側熱交換用通流部16、脱硫前原燃料加熱用熱交換部Ebの下流側熱交換用通流部18、CO変成部Tの4段の変成器3、及び、選択酸化部Uの選択酸化反応器15の順に接続するガス処理用流路24が設けられている。
図1及び図2において、実線にて示すように、原料水供給路26が、原料水予熱用熱交換器10を経由する状態で水蒸気生成部Sの水蒸気生成室2Aに接続されている。
原料水供給路26には、原料水ポンプ28が設けられており、原料水ポンプ28にて水蒸気生成用の原料水を水蒸気生成室2Aに圧送するように構成されている。
ちなみに、脱硫処理後の原燃料に改質用の水蒸気を混合させるにあたり、混合用エジェクタ等の混合装置を設けることになるが、本実施形態では、混合装置についての説明を省略する。
図1及び図2において、破線にて示すように、改質部Rの燃焼室12、水蒸気生成部Sの加熱用排ガス通流室2B、及び、CO変成部Tの変成触媒冷却器4の順に接続する排ガス路30が設けられている。
尚、上述した如く、変成触媒冷却器4を流動する燃焼排ガスは、水素含有ガス生成部Pの起動時においては、変成器3を加熱して昇温する作用を発揮することになる。
排ガス路30における排ガスバイパス路30aの分岐箇所よりも下流側に排ガス路開閉弁30Aが設けられ、排ガスバイパス路30aに排ガスバイパス路開閉弁30Bが設けられている。
ちなみに、本実施形態では、冷却用流動状態とバイパス流動状態とに切換える流路切換部Jが、排ガスバイパス路30a、排ガス路開閉弁30A、及び、排ガスバイパス路開閉弁30Bから構成されることになる。
燃料電池Gの燃料極から排出された排ガス(以下、オフガスと称する場合がある)を改質バーナ1に供給するオフガス路31が設けられて、改質バーナ1が、オフガスを燃料として燃焼するように構成されている。
また、都市ガス(13A)を燃焼用燃料として改質バーナ1に供給するガス燃料供給路33が設けられて、改質バーナ1が、オフガスに加えて、ガス燃料供給路33から供給される燃焼用燃料にても燃焼するように構成されている。
ガス燃料供給路33には、燃料断続弁34A及び燃料調整弁34が設けられている。
酸化部経由空気供給路36は、酸化部冷却用空気通流部7を経由する形態で燃焼用ファン50からの空気を通流するものであって、酸化部冷却用空気通流部7を経由した後で、燃焼用空気供給路35に接続される。
そして、第1空気経路切換用開閉弁38と第2空気経路切換用開閉弁39とを背反的に開閉することにより、燃焼用ファン50からの燃焼用空気を、酸化部経由空気供給路36を通じて改質バーナ1に供給する酸化部経由供給状態と、燃焼用ファン50からの燃焼用空気を、酸化部冷却用空気通流部7を通流させることなく、燃焼用空気供給路35を通じて改質バーナ1に直接供給する直接供給状態とに切り換えることができるように構成されている。
ちなみに、改質バーナ1への焼用空気は、通常は直接供給状態にて供給されることになるが、選択酸化部Uの冷却能力が不足するとき、例えば、夏期の高気温時には、酸化部経由供給状態に切り換えて、燃焼用空気にて選択酸化部Uを冷却することになる。
そして、オフガス路31が第1噴出管1Aに接続され、燃焼用空気供給路35が第2噴出管1Bに接続され、また、ガス燃料供給路33が、燃焼用空気供給路35に接続されている。
ちなみに、水素含有ガス生成部Pの起動時においては、後述の如く、ガス燃料供給路33からの燃焼用燃料が燃焼用空気との混合状態で第2噴出管1Bから噴出されて燃焼する状態において、オフガス路31を通して流動する原燃料や水蒸気が第1噴出管1Aから噴出されることになり、第1噴出管1Aから噴出される原燃料は燃焼用燃料と併せて燃焼されることになる。
水素含有ガス生成部Pからの改質ガス(水素含有ガス)を燃料電池Gに導く燃料ガス路9と燃料電池Gからの排ガスを改質バーナ1に導くオフガス路31とを、燃料電池Gをバイパスする状態で接続するバイパスガス路9aが設けられている。
また、燃料ガス路9におけるバイパスガス路9aの分岐箇所よりも下流側箇所に、燃料ガス路9を開閉する燃料ガス路開閉弁9Aが設けられ、バイパスガス路9aの途中部分に、バイパスガス路9aを開閉するバイパスガス路開閉弁9Bが設けられ、オフガス路31におけるバイパスガス路9aの接続箇所よりも上流側箇所に、オフガス路31を開閉する下流側開閉弁9Cが設けられている。
水素含有ガス生成部Pを起動させる際に、脱硫器5を脱硫処理可能なように加熱する電気式の脱硫器用ヒータ20、CO変成部Tを変成処理可能なように加熱する1対の電気式の変成部用ヒータ21、及び、水蒸気生成部Sの水蒸気生成室2Aを水蒸気生成処理可能なように加熱する電気式の水蒸気生成部用ヒータ51が設けられている。
改質部Rの改質処理室11の温度を改質部温度として検出する改質温度センサT1が設けられて、後述の如く、制御部Cが、改質部温度に基づいて、起動時運転処理や停止時運転処理を実行するように構成されている。
燃焼室12の温度を燃焼室温度として検出する燃焼室温度センサT2が設けられて、後述の如く、制御部Cが、燃焼室温度に基づいて、改質バーナ1の燃焼制御を実行するように構成されている。
ちなみに、制御部Cは、冷却用ファン8の回転速度を高速に制御しても、選択酸化処理温度が設定適正温度よりも高くなるときには、燃焼用ファン50からの燃焼用空気を、酸化部経由空気供給路36を通じて改質バーナ1に供給する酸化部経由供給状態に切換えることにより、選択酸化反応器15の冷却能力を高めるように構成されている。
そして、後述の如く、制御部Cが、起動時処理を行う際に、燃焼排ガス温度に基づいて、バイパス流動状態と冷却用流動状態とに流路切換部Jを切換えて、変成器3の内部に結露が発生することを抑制するように構成されている。
制御部Cは、後述する起動時処理が終了すると、通常運転方法に対応する通常運転処理を実行するように構成されている。
通常運転処理においては、燃料電池Gの出力を現在要求されている電力負荷に対して追従させる電主運転を行うための目標出力を設定して、その目標出力に合わせて、水素含有ガス生成部Pを制御する処理が実行されることになる。
つまり、燃料電池Gの目標出力が大きくなると、改質処理室11における原燃料の改質処理量が多くなるので、その改質処理室11の温度を改質処理用設定温度に維持するためには、改質バーナ1の燃焼量を多くして、燃焼室12の目標燃焼室温度を高くすることになる。
つまり、燃料電池Gの目標出力が大きくなると、改質処理室11における原燃料の改質処理量が多くなり、それに伴って、原燃料に混合する水蒸気量が多くなるので、原料水ポンプ28の目標回転速度を、燃料電池Gの目標出力が大きくなるほど高くする。
ちなみに、S/Cは、例えば2.5〜3.0の範囲に設定する。
つまり、図9に示す出力対燃焼室温度情報に基づいて、燃料電池Gの目標出力が大きくなるほど目標燃焼室温度が高く設定され、その目標燃焼室温度に維持するために、制御部Cが、改質バーナ1への燃焼用燃料の供給量を制御することになるが、出力対燃焼ファン回転速度情報に基づいて設定した目標回転速度で燃焼用ファン50を作動させることにより、改質バーナ1の空気比を適正状態に維持できるように構成されている。
つまり、燃料電池Gの目標出力が大きくなると、選択酸化反応器15にて選択酸化処理する対象の改質処理ガスの量が多くなるので、選択酸化反応器15に供給する選択酸化用空気の流量を多くするために、燃料電池Gの目標出力が大きくなるほど選択酸化用ファン52の目標回転速度を高くする。
そして、設定した目標出力と出力対原燃料流量情報とに基づいて、目標原燃料流量を求めて、求めた目標原燃料流量になるように、原燃料調整弁25Bの開度を調整する。
ちなみに、原燃料調整弁25Bの開度を調整する際には、原燃料供給路23を流動する原燃料の流量を検出する流量センサを設けて、その検出情報に基づいて、原燃料調整弁25Bの開度を調整することになるが、本実施形態では、詳細な説明を省略する。
また、設定した目標出力と出力対燃焼室温度情報とに基づいて、目標燃焼室温度を求めて、燃焼室温度センサT2の検出温度が求めた目標燃焼室温度になるように、燃料調節弁34Bにて改質バーナ1への燃焼用燃料の供給量を調節する。
ちなみに、制御部Cは、通常運転処理において、選択酸化部温度センサT3の検出温度が設定適正温度(例えば、80〜150°C)になるように、冷却用ファン8の回転速度を調節し、かつ、必要に応じて、第1空気経路切換用開閉弁38及び第2空気経路切換用開閉弁39を開閉制御することになる。
制御部Cは、通常運転処理を実行しているときに、停止タイミングになると、停止運転方法に対応する停止時処理を実行する。
停止時処理においては、先ず、改質バーナ1の燃焼を停止した状態で、水蒸気生成部Sによる水蒸気の供給を継続する水蒸気供給処理を行い、その後、改質処理室11の温度が原燃料の熱分解を防止できかつ水蒸気の凝縮を防止できる原燃料パージ開始温度に下がると、水蒸気生成部Sによる水蒸気の供給を停止し且つ原燃料供給路23から原燃料を供給して、水素含有ガス生成部P及び燃料電池Gに原燃料を充填する原燃料充填処理を行い、最後に、水素含有ガス生成部P及び燃料電池Gに原燃料を充填した状態に封止する封止処理を行うことになる。
制御部Cは、起動タイミングになると、原燃料が充填された状態で停止している水素含有ガス生成部P及び燃料電池Gを起動する起動運転方法に対応する起動時処理を実行するように構成されている。
次に、図5〜図7に示すフローチャートに基づいて、制御部Cの制御動作を具体的に説明する。
ちなみに、以下の説明においては、1日のうちの一部の時間帯が運転時間帯として定められて、運転時間帯の開始時刻になると、起動指令が指令された起動タイミングとなり、運転時間帯の終了時刻になると、停止指令が指令された停止タイミングとなる場合を例示する。
図5に示すように、制御部Cは、起動タイミングであるか否かを判定し(#1)、起動タイミングになると起動時処理を実行し(#2)、起動時処理が終了すると、通常運転処理を実行する(#3)。
そして、通常運転処理の中において停止タイミングであるか否かを判定し(#4)、停止タイミングになると、停止時処理を実行する(#5)。
図6に示すように、起動時処理においては、先ず、改質バーナ1の燃焼を開始する燃焼開始処理が実行される(#11)。
この燃焼開始処理においては、燃料断続弁34Aを開いて燃焼用燃料の供給を開始し、目標出力を予め設定した起動用出力とした状態で、設定した起動用出力と出力対燃焼用ファン回転速度情報とに基づいて、燃焼用ファン50の目標回転速度を求めて、求めた目標回転速度になるように燃焼用ファン50の回転速度を制御する形態で、燃焼用ファン50の作動を開始する。
尚、例示はしないが、燃焼用燃料の供給を開始する際には、点火プラグ等の点火器を、着火センサにて着火が検出されるまで作動させることになる。
ちなみに、図示は省略するが、燃焼開始処理においては、燃料ガス路開閉弁9A、バイパスガス路開閉弁9B、及び、下流側開閉弁9Cの全てを閉じる封止状態に維持する。
水蒸気供給開始用温度は、原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる温度であり、例えば、例えば220〜250°Cに設定される。
すなわち、設定した起動用出力と出力対原料水ポンプ回転速度情報とに基づいて、原料水ポンプ28の目標回転速度を求めて、求めた目標回転速度になるように原料水ポンプ28の回転速度を制御する形態で、原料水ポンプ28の作動を開始する。
燃焼排ガス温度が水蒸気の露点温度(100℃)よりも高い場合には、排ガス路開閉弁30Aを開きかつ排ガスバイパス路開閉弁30Bを開く冷却用流動状態に流路切換部Jを切換え(#15)、逆に、燃焼排ガス温度が水蒸気の露点温度以下である場合には、排ガス路開閉弁30Aを閉じかつ排ガスバイパス路開閉弁30Bを開くバイパス流動状態に流路切換部Jを切換える(#16)。
改質部温度が改質処理開始温度よりも低い場合には、#14の処理に移行して、流路切換部Jを切換える処理を継続することになり、そして、改質部温度が改質処理開始温度以上になると原燃料供給処理を実行する(#18)。
改質処理開始温度は、原燃料の改質処理が可能な温度であり、例えば、600°Cに設定される。
すなわち、設定した起動用出力と出力対原燃料流量情報とに基づいて、目標原燃料流量を求めて、求めた目標原燃料流量になるように、原燃料調整弁25Bの開度を調整する形態で、原燃料の供給を開始する。
迂回処理用設定時間は、原燃料の供給開始後において、脱硫部D、改質部R、CO変成部T、及び、選択酸化部U夫々における処理が通常安定状態になって、水素含有ガス生成部Pにおける改質ガス(水素含有ガス)生成が通常安定状態になるのに要する時間、例えば、2〜10分に設定される。
この発電開始処理によって、水素含有ガス生成部Pにて生成された改質ガス(水素含有ガス)が燃料電池Gに供給される状態となって、燃料電池Gの発電が開始されることになり、その後、燃料電池Gの目標出力に応じて改質ガスの生成量を調整する通常運転処理が実行されることになる。
図7に示すように、停止時処理においては、先ず、改質バーナ1の燃焼を停止した状態で、水蒸気の供給を継続する水蒸気供給処理が実行される(#31)。
この水蒸気供給処理においては、燃料断続弁34Aを閉じ、燃焼用ファン50を停止して、改質バーナ1の燃焼が停止され、原燃料断続弁25Aが閉じられて、原燃料の供給が停止されるが、原料水ポンプ28の作動が継続されて、水蒸気の供給が継続される。
原燃料パージ開始用温度は、原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる温度であり、例えば、400°Cに設定される。
原燃料パージ用設定時間は、原燃料断続弁25Aを開弁して原燃料の供給を開始した後において、水素含有ガス生成部P及び燃料電池Gに満たされていた水蒸気が原燃料により改質バーナ1から押し出されて、原燃料が改質バーナ1に至るまでに要する時間、又は、その時間よりも少し長い時間に設定されている。
次に、第1別実施形態を説明するが、この第1別実施形態は、上記実施形態における流路切換部Jを冷却用流動状態とバイパス流動状態とに切換えるための別の制御形態を示すものであって、その他の構成は上記実施形態と同じであるので、以下、上記実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
そして、制御部Cが、起動時処理を実行する際に、燃焼開始処理を実行してからの経過時間が昇温用経過時間を越えているか否かに基づいて、水蒸気生成部Sを通流した後の燃焼排ガスの温度が変成器3に充填された水蒸気の露点以下であるか否かを判定して、その判定結果に基づいて、流路切換部Jを冷却用流動状態とバイパス流動状態とに切換えるように構成されている。
ちなみに、図13のフローチャートにおける#41〜#43の処理及び#47〜#50の処理は、図6フローチャートにおける#11〜#13の処理及び#17〜#20の処理と同じ内容であり、図13のフローチャートにおける#44〜#46の処理が、図6フローチャートにおける#14〜#16の処理と異なるものであるため、以下、図13のフローチャートの#44〜#46の処理を説明する。
そして、燃焼開始処理を実行してからの経過時間が昇温用経過時間を越えている場合には、排ガス路開閉弁30Aを開きかつ排ガスバイパス路開閉弁30Bを開く冷却用流動状態に流路切換部Jを切換え(#45)、逆に、燃焼開始処理を実行してからの経過時間が昇温用経過時間を越えていない場合には、排ガス路開閉弁30Aを閉じかつ排ガスバイパス路開閉弁30Bを開くバイパス流動状態に流路切換部Jを切換える(#46)。
次に、第2別実施形態を説明するが、この第2別実施形態は、上記実施形態における解消手段Kの別形態を例示するものであって、その他の構成は上記実施形態と同じであるので、以下、上記実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
この燃焼排ガス加熱手段Lは、水蒸気生成部Sを通流した後の燃焼排ガスを変成器3に充填された水蒸気の露点よりも高温に加熱する加熱状態と、水蒸気生成部Sを通流した後の燃焼排ガスに対する加熱を停止する加熱停止状態とに切換自在に構成されている。
次にその他の別実施形態を説明する。
(イ)上記の実施形態、第1別実施形態及び第2別実施形態においては、燃料電池Gを電力負荷に追従させる電主運転を実行させる場合を説明したが、燃料電池Gを一定の定格発電出力にて運転させる形態で実施してもよい。
この場合、水素含有ガス生成部Pは、定格発電出力に対応する量の改質ガス(水素含有ガス)を生成するように運転されることになる。
この場合、原燃料は、外部排出用バーナにて燃焼させて、燃焼排ガスとして排出ことになる。
また、硫黄分を除去する必要がない原燃料を使用する場合には、脱硫部Dを省略する形態で実施してもよい。
つまり、炭化水素系の原燃料として、硫黄化合物を含有しない又は硫黄化合物の含有量がわずかなものを用いる場合は、脱硫部Dを省略することが可能である。
3 変成器
4 変成触媒冷却器
11 改質処理室
C 運転制御手段
P 水素含有ガス生成部
J 流路切換部
K 解消手段
L 燃焼排ガス加熱手段
S 水蒸気生成部
T1 改質温度計測手段
T4 燃焼排ガス温度計測手段
Claims (6)
- 水蒸気の混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質処理ガスを生成する改質処理室、前記改質処理室に供給する原燃料に混合する水蒸気を前記改質バーナの燃焼排ガスによる水の加熱により生成する水蒸気生成部、前記改質処理室からの改質処理ガスに含まれる一酸化炭素をCO変成触媒により二酸化炭素に変成処理する変成器、及び、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの通流により前記CO変成触媒を冷却する変成触媒冷却器を備える水素含有ガス生成部が設けられ、
前記改質処理室及び前記変成器に原燃料が充填された状態で停止している前記水素含有ガス生成部を起動させる際には、前記改質バーナの燃焼を開始する燃焼開始処理を行い、その後、前記改質処理室の温度が原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる水蒸気供給開始温度に昇温すると、前記水蒸気生成部からの水蒸気を前記改質処理室に供給して、前記改質処理室及び前記変成器に充填されている原燃料を水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、次に、前記改質処理室の温度が改質処理開始温度に昇温すると、水蒸気の混合状態で原燃料を前記改質処理室に供給する原燃料供給処理を行う水素含有ガス生成装置の起動運転方法であって、
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記水蒸気置換処理にて前記変成器に充填された水蒸気の露点以下である場合において、燃焼排ガスが水蒸気の露点以下の温度で変成触媒冷却器を通流することを解消すべく作動する解消手段が、作動状態及び停止状態に切換自在に設けられ、
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるときには、前記解消手段を作動状態に切換え、かつ、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高いときには、前記解消手段を停止状態に切換える水素含有ガス生成装置の起動運転方法。 - 前記解消手段が、前記作動状態として、前記変成触媒冷却器を迂回して前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスを通流させるバイパス流動状態と、前記停止状態として、前記変成触媒冷却器を通して前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスを通流させる冷却用流動状態とに切換自在な流路切換部である請求項1記載の水素含有ガス生成装置の起動運転方法。
- 前記解消手段が、前記作動状態として、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスを前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高温に加熱する加熱状態と、前記停止状態として、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスに対する加熱を停止する加熱停止状態とに切換自在な燃焼排ガス加熱手段である請求項1記載の水素含有ガス生成装置の起動運転方法。
- 前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度を計測する燃焼排ガス温度計測手段が設けられ、
前記燃焼排ガス温度計測手段の計測結果に基づいて、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるか否かを判定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置の起動運転方法。 - 前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が、前記燃焼開始処理を実行した後に、前記水蒸気置換処理にて前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高温になるまでの昇温用経過時間を予め定めて、
前記燃焼開始処理を実行してからの経過時間が前記昇温用経過時間を越えているか否かに基づいて、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるか否かを判定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置の起動運転方法。 - 水蒸気の混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質処理ガスを生成する改質処理室、前記改質処理室に供給する原燃料に混合する水蒸気を前記改質バーナの燃焼排ガスによる水の加熱により生成する水蒸気生成部、前記改質処理室からの改質処理ガスに含まれる一酸化炭素をCO変成触媒により二酸化炭素に変成処理する変成器、及び、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの通流により前記CO変成触媒を冷却する変成触媒冷却器を備える水素含有ガス生成部が設けられ、
前記改質処理室及び前記変成器に原燃料が充填された状態で停止している前記水素含有ガス生成部を起動させる際には、前記改質バーナの燃焼を開始する燃焼開始処理を行い、その後、前記改質処理室の温度が原燃料の熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる水蒸気供給開始温度に昇温すると、前記水蒸気生成部からの水蒸気を前記改質処理室に供給して、前記改質処理室及び前記変成器に充填されている原燃料を水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、次に、前記改質処理室の温度が改質処理開始温度に昇温すると、水蒸気の混合状態で原燃料を前記改質処理室に供給する原燃料供給処理を行う水素含有ガス生成装置であって、
前記改質処理室の温度を計測する改質温度計測手段が設けられ、
前記水素含有ガス生成部の運転を制御する運転制御手段が、起動指令が指令されると、前記燃焼開始処理を実行し、その後、前記改質温度計測手段の計測結果に基づいて、前記水蒸気置換処理及び前記原燃料供給処理を実行するように構成され、
前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記水蒸気置換処理にて前記変成器に充填された水蒸気の露点以下である場合において、燃焼排ガスが水蒸気の露点以下の温度で変成触媒冷却器を通流することを解消すべく作動する解消手段が、作動状態と停止状態とに切換自在に設けられ、
前記運転制御手段が、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点以下であるときには、前記解消手段を作動状態に切換え、かつ、前記水蒸気生成部を通流した後の燃焼排ガスの温度が前記変成器に充填された水蒸気の露点よりも高いときには、前記解消手段を停止状態に切換えるように構成されている水素含有ガス生成装置。
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