JP5643707B2 - 水素含有ガス生成装置 - Google Patents

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本発明は、供給される炭化水素系の原燃料を水蒸気により改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する水蒸気改質部と、燃焼用燃料を燃焼用空気にて燃焼させて前記水蒸気改質部を加熱する燃焼部と、その燃焼部から排出された燃焼排ガスにて水を加熱して前記水蒸気改質部に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、前記水蒸気改質部にて生成された改質ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部とを備えた水素含有ガス生成装置に関する。
上記のような水素含有ガス生成装置は、水蒸気生成部にて水から水蒸気を生成し、その生成された水蒸気を用いて水蒸気改質部にて原燃料を改質処理して改質ガスを生成しており、その生成された改質ガス中の一酸化炭素ガスを変成処理部にて二酸化炭素ガスに変成処理している(例えば、特許文献1参照。)。水蒸気改質部にて改質処理を行うに当たり、燃焼部にて燃焼用燃料を燃焼用空気にて燃焼させることで水蒸気改質部を加熱しており、更に、燃焼部から排出された燃焼排ガスを水蒸気生成部に供給することで、燃焼部から排出された燃焼排ガスが有する熱を用いて水蒸気を生成し、燃焼部から排出される燃焼排ガスが有する熱を有効に活用するようにしている。そして、上記特許文献1に記載の装置では、変成処理部から排出された改質ガス中に残存している一酸化炭素ガスを除去する選択酸化部も備えており、この選択酸化部にて一酸化炭素ガス含有量の少ない水素含有ガスを生成し、その生成された水素含有ガスを燃料電池の燃料等に用いている。また、上記特許文献1に記載の装置では、水蒸気改質部に供給する原燃料に水蒸気が混合された被改質ガス(原燃料と水蒸気との混合ガス)を水蒸気改質部から排出された高温の改質ガスにて予熱する被改質ガス予熱器を備えており、水蒸気改質部から排出された改質ガスが有する熱を利用して、水蒸気改質部に供給する被改質ガスの予熱を行っている。
特開2005−219991号公報
上記のような水素含有ガス生成装置では、水蒸気改質部における水を燃焼排ガスが有する熱で完全に蒸発させる必要があり、水蒸気生成部は、設計上、最大負荷時における蒸発量に基づいて伝熱面積等が決められている。そして、水素含有ガス生成装置の運転制御については、一般的に、水蒸気改質部或いは燃焼部の温度が所望温度となるように、燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の供給量を制御する温度制御が行われている。ちなみに、選択酸化部も備える装置では、選択酸化部の温度を所望温度とするような温度制御も行われている。したがって、水蒸気生成部では、起動昇温時を除いて温度制御は行われておらず、燃焼排ガスが有する熱の成り行きによって、水を蒸発させるようにしている。これにより、水蒸気生成部にて生成されて被改質ガス予熱器に供給される水蒸気の温度が成り行きとなっているので、被改質ガス予熱器から排出されて変成処理部に供給される改質ガスの温度も成り行きになり、変成処理部の温度が成り行きとなっている。
このように、変成処理部の温度については、水素含有ガス生成装置の運転中において、成り行きとなっていることから、例えば、冬季等には、水素含有ガス生成装置の設置環境や運転条件等によって、設計上想定していた温度よりも変成処理部の温度が低くなってしまう可能性があった。
そこで、上記特許文献1に記載の装置では、起動時に変成処理部を昇温させるための電気ヒーターが備えられていることから、この電気ヒーターを作動させることで、運転中における変成処理部の温度低下を防止することも考えられる。しかしながら、電気ヒーターを作動させると、例えば、生成した水素含有ガスを燃料電池の燃料として用いる場合に、燃料電池を含む発電設備内の消費電力が増加して効率が低下するという問題が生じることになる。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、運転中における変成処理部の温度低下を防止して、生成した水素含有ガスを燃料電池の燃料として用いる場合であっても、効率の低下を招くことがない水素含有ガス生成装置を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る水素含有ガス生成装置の特徴構成は、供給される炭化水素系の原燃料を水蒸気により改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する水蒸気改質部と、燃焼用燃料を燃焼用空気にて燃焼させて前記水蒸気改質部を加熱する燃焼部と、その燃焼部から排出された燃焼排ガスにて水を加熱して前記水蒸気改質部に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、前記水蒸気改質部にて生成された改質ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部とを備えた水素含有ガス生成装置において、
前記水蒸気改質部又は前記燃焼部の温度が目標温度範囲となるように、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の供給量を制御する通常温度制御を行う通常制御手段と、その通常制御手段による通常温度制御中において前記変成処理部の温度低下を検出した場合に、前記通常制御手段による通常温度制御を一時中止させて、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を前記通常温度制御の場合よりも増加させる燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行う増加制御手段とを備え
前記増加制御手段は、前記燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御において、前記水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達するまで、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量を増大させ、前記水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合に、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量の増大を停止させるように構成されている。
本特徴構成によれば、通常温度制御中に変成処理部の温度が低下した場合には、増加制御手段が燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行うので、燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量が通常温度制御の場合よりも増加される。これにより、燃焼部から排出される燃焼排ガスが有する熱が増大するので、水蒸気生成部にて生成される水蒸気の温度が上昇する。したがって、その温度上昇した水蒸気が水蒸気改質部に供給されるので、水蒸気改質部から排出される改質ガスの温度が上昇することになる。その結果、温度上昇した改質ガスが変成処理部に供給されることになり、変成処理部の温度を上昇させて、変成処理部の温度低下を防止することができる。しかも、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御によって燃焼部にて発生される燃焼熱が増大するので、水蒸気改質部での改質触媒の温度が上がり、改質反応が進むことから、水蒸気改質部にて生成される改質ガス中の一酸化炭素ガスの濃度が増加する。したがって、変成処理部における一酸化炭素ガスから二酸化炭素ガスへの変成反応量が増加することになり、その変成反応に伴う発熱量も増加するので、その変成反応に伴う発熱によっても変成処理部の温度を上昇させることができる。
以上のことから、起動時における昇温用の電気ヒーターを用いることなく、運転中における変成処理部の温度低下を防止することができ、生成した水素含有ガスを燃料電池の燃料として用いる場合であっても、効率の低下を招くことがない。
増加制御手段は、燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を増加させるので、水蒸気改質部における改質触媒の温度が上昇する。しかしながら、燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を増加させ過ぎると、改質触媒の温度が過度に上昇してしまい、改質処理を適切に行えなくなる可能性が生じる。そこで、本特徴構成によれば、増加制御手段は、水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達するまでは、燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量の増大を許容しており、水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合に、燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量の増大を停止させている。これにより、改質触媒の温度が過度に上昇することを防止しながら、運転中における変成処理部の温度低下を防止することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記増加制御手段は、前記水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合に、前記水蒸気改質部に供給する水の供給量を増加させるように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、増加制御手段は、上述の如く、水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達するまで燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を増加させる制御に加えて、水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合に、水蒸気改質部に供給する水の供給量を増加させている。これにより、水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合には、水蒸気改質部に供給する水の供給量を増加させることで、水蒸気改質部の温度を低下させることができ、改質触媒の温度が過度に上昇することを的確に防止することができながら、運転中における変成処理部の温度低下を防止することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、流体を処理する処理空間を形成する容器を密接状態に複数並べて装置本体が形成され、その装置本体を形成する前記容器として、前記水蒸気改質部を構成する水蒸気改質部用の容器と、前記燃焼部を構成する燃焼部用の容器と、前記水蒸気生成部を構成する水蒸気生成部用の容器と、前記変成処理部を構成する変成処理部用の容器とに加え、前記水蒸気改質部から排出された改質ガスに
て前記水蒸気改質部に供給する原燃料に水蒸気が混合された被改質ガスを予熱する被改質ガス予熱部を構成する被改質ガス予熱部用の容器が備えられている点にある。
本特徴構成によれば、水蒸気改質部用の容器と燃焼部用の容器と水蒸気生成部用の容器と変成処理部用の容器と被改質ガス予熱部用の容器等の複数の容器を密接状態に並べることで装置本体を形成している。このようにして、装置本体には、蒸気改質部、燃焼部、水蒸気生成部、変成処理部等の複数の反応器に加えて、容器被改質ガス予熱部も一体的に備えさせることができながら、装置本体をコンパクトに形成することができる。
そして、増加制御手段は、燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を増加させるので、その増加によって燃焼部から排出されて水蒸気生成部に供給される燃焼排ガスが有する熱が増大する。これにより、水蒸気生成部にて生成される水蒸気の温度が上昇することになり、その水蒸気と原燃料との混合ガスである被改質ガスの温度も上昇して、被改質ガス予熱部全体の温度が上昇することになる。その為に、被改質ガス予熱部から排出されて変成処理部に供給される改質ガスの温度が上昇することになり、変成処理部の温度を上昇させることができる。したがって、運転中における変成処理部の温度低下を的確に防止することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記増加制御手段は、前記燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御中において、前記変成処理部の温度が設定温度範囲内になると、前記燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を停止させて、前記通常制御手段による前記通常温度制御の実行に復帰させるように構成されている点にある。
上述の如く、増加制御手段が燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を増加させることで、変成処理部の温度が上昇することから、その変成処理部の温度が設定温度範囲内(例えば、設計上想定されている温度範囲内)に到達する。そこで、変成処理部の温度が設定温度範囲内となることで、増加制御手段が、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を停止させて、通常制御手段による通常温度制御に復帰させている。これにより、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行っている状態での運転がむやみに継続されることを防止して、本来の通常制御手段による通常温度制御に戻して、装置として安定した運転を行うことができる。また、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御では、燃焼用燃料を増加させることから、燃焼用燃料の消費量が増加することになるので、このような燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御の実行は、変成処理部の温度を設定温度範囲内まで上昇させる一時のものとして、燃焼用燃料の消費量の増加を極力抑えてエネルギー効率の低下を防止しながら、運転中における変成処理部の温度低下を防止することができる。
水素含有ガス生成装置における装置本体の断面図 装置本体を形成する容器の斜視図 制御部の動作を示すフローチャート
本発明に係る水素含有ガス生成装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
この水素含有ガス生成装置の装置本体1は、図1に示すように、流体を処理する処理空間を形成する容器Bを密接状態に複数並べて形成されている。装置本体1は、水素ガスを主成分とする改質ガスを生成するための複数の反応器(脱硫処理部2、水蒸気生成部3、燃焼部4、水蒸気改質部5、変成処理部6、選択酸化部7)を備えており、それら複数の反応器の夫々が装置本体1を形成する容器Bにて構成されている。図1は、装置本体1の断面図を示している。
まず、脱硫処理部2から選択酸化部7に至るガスの流路について説明する。
図1に示すように、脱硫処理部2に原燃料ガス供給路21を接続しており、原燃料ガス供給路21を通して原燃料ガスを脱硫処理部2に供給している。原燃料ガス供給路21には、第1制御弁S1が備えられており、その第1制御弁S1の開度を制御することで、脱硫処理部2への原燃料ガスの供給を断続自在であり且つその供給量も調整自在に構成されている。そして、脱硫処理部2、被改質ガス予熱用熱交換器E1の被改質ガス通流部11、水蒸気改質部5、保温用通流部12、被改質ガス予熱用熱交換器E1の改質ガス通流部13、変成処理部6、原料水予熱用熱交換器E2の変成処理後改質ガス通流部16の順に流れるガス処理経路を形成するように、それらをガス処理用流路22で接続している。原料水予熱用熱交換器E2の変成処理後改質ガス通流部16に変成処理後改質ガス排出路23を接続しており、変成処理後改質ガス通流部16を通流した変成処理後の改質ガスを変成処理後改質ガス排出路23にて装置本体1の外部に排出している。また、選択酸化部7に変成処理後改質ガス流入路24を接続して、装置本体1の外部に排出された変成処理後の改質ガスを変成処理後改質ガス流入路24にて選択酸化部7に供給している。
脱硫処理部2は、供給される都市ガス等の炭化水素系の原燃料ガス(炭化水素系の原燃料)を脱硫処理する。水蒸気生成部3は、燃焼部4から排出された燃焼排ガスを通流させる水蒸気生成用加熱通流部14と、供給される原料水を水蒸気生成用加熱通流部14による加熱にて蒸発させる蒸発部15とを備えている。燃焼部4は、燃焼用燃料ガス(燃焼用燃料)を燃焼用空気にて燃焼させて燃焼熱を発生させる。燃焼用燃料ガスとしては、燃料電池Nから排出された排燃料ガス(発電反応に用いられなかった水素を含むガス)を用いることができ、必要に応じて原燃料ガスを追加することができる。水蒸気改質部5は、燃焼部4で発生された燃焼熱を利用して原燃料ガスを水蒸気にて改質処理して改質ガスを生成する。具体的には、水蒸気改質部5には、ルテニウム、ニッケル、白金等の改質触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数が通気可能な状態で充填されている。そして、水蒸気改質部5に被改質ガス(脱硫原燃料ガスと水蒸気との混合ガス)を通流させて、原燃料ガスを水素と一酸化炭素と二酸化炭素とを含む改質ガスに改質する。原燃料ガスが、メタンを主成分とする天然ガスである場合、水蒸気改質部5では、燃焼部4によって例えば650℃〜750℃程度の加熱下でメタンと水蒸気とが下記の〔化1〕及び〔化2〕の反応式にて改質反応して、水素と一酸化炭素と二酸化炭素を含むガスに改質処理される。
〔化1〕
CH4+H2O→CO+3H2
〔化2〕
CH4+2H2O→CO2+4H2
変成処理部6は、水蒸気改質部5にて生成された改質ガスに含まれる一酸化炭素を低減するように処理する。具体的には、変成処理部6においては、改質処理ガス中の一酸化炭素と水蒸気とが、例えば200℃〜300℃程度の反応温度で下記の〔化3〕の反応式にて変成反応して、一酸化炭素が二酸化炭素に変成処理される。
〔化3〕
CO+H2O→CO2+H2
選択酸化部7は、変成処理部6から排出される変成処理後の改質ガス中に残留している一酸化炭素を除去する。具体的には、選択酸化部7においては、ルテニウムや白金、パラジウム、ロジウム等の触媒作用によって、100℃〜200℃程度の反応温度で変成処理後の改質ガス中に残っている一酸化炭素が、添加された空気中の酸素によって酸化される。その結果、一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)、水素リッチな燃料ガスが生成される。
生成された燃料ガスは、燃料ガス路25を通じて燃料電池Nに供給される。本実施形態では、選択酸化部7から排出された選択酸化処理ガス(燃料電池Nに供給される燃料ガス)の温度は100℃〜200℃程度であり、例えば固体高分子型の燃料電池の動作温度は70℃〜80℃程度である。そこで、燃料ガス路25には、選択酸化部7から排出された選択酸化処理ガスを、燃料電池Nの動作温度付近にまで冷却する燃料ガス冷却用熱交換器(図示せず)が設けられている。
また、燃料電池Nから排出される排燃料ガス(発電反応に用いられなかった水素を含むガス)は、排燃料ガス路26及び原燃料ガス供給路21から分岐された原燃料ガス分岐路27を通じて一対のパイプバーナ41に燃焼用燃料ガスとして供給される。
〔水蒸気生成部への原料水の供給経路〕
次に、水蒸気生成部3の蒸発部15への原料水(水)の供給経路について説明する。
原料水予熱用熱交換器E2の原料水通流部17に原料水供給路28を接続して、原料水ポンプ42により原料水を原料水供給路28にて原料水予熱用熱交換器E2に供給する。原料水通流部17と水蒸気生成部3の蒸発部15とを原料水処理用流路29にて接続しており、原料水予熱用熱交換器E2にて予熱された原料水を原料水処理用流路29にて水蒸気生成部3の蒸発部15に供給している。
〔燃焼部への燃料ガス及び燃焼用空気の供給経路〕
燃焼部4には、一対のパイプバーナ41が備えられており、一方のパイプバーナ41から燃焼用燃料ガスを噴出させ、他方のパイプバーナ41から燃焼用燃料ガスに衝突させるように燃焼用空気を噴出させて、火炎を形成する状態で燃焼させている。
一方のパイプバーナ41への燃料ガスの供給経路について説明する。
上述の如く、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料ガスとしては、燃料電池Nから排出された排燃料ガス(発電反応に用いられなかった水素を含むガス)を用いることができ、必要に応じて原燃料ガスを追加することができる。原燃料ガス供給路21から分岐された原燃料ガス分岐路27をパイプバーナ41に接続して、原燃料ガスを原燃料ガス供給路21及び原燃料ガス分岐路27にてパイプバーナ41に供給している。原燃料ガス分岐路27には、第2制御弁S2が備えられ、第2制御弁S2の開度を制御することで、パイプバーナ41への原燃料ガスの供給を断続自在で且つその供給量も調整自在に構成されている。排燃料ガス路26には、その途中部位に逆止弁Gが備えられており、原燃料ガス分岐路27の途中部位に接続されている。これにより、燃料電池Nから排出された排燃料ガスを排燃料ガス路26及び原燃料ガス分岐路27にてパイプバーナ41に供給している。
他方のパイプバーナ41への燃焼用空気の供給経路について説明する。
図1において一点鎖線矢印にて示すように、燃焼用空気供給路30をパイプバーナ41に接続して、燃焼用空気を燃焼用空気ブロア43から燃焼用空気供給路30にてパイプバーナ41に供給している。燃焼用空気ブロア43を作動させるか否か及び燃焼用空気ブロア43の回転速度を制御することで、パイプバーナ41への燃焼用空気の供給を断続自在で且つその供給量を調整自在に構成されている。
〔装置本体を通流するガスの熱交換〕
次に、装置本体1を通流するガスの熱交換について説明する。
装置本体1には、水蒸気改質部5から排出された高温の改質ガスを通流させて、水蒸気改質部5を保温する保温用通流部12と、高温の改質ガスにより水蒸気改質部5に供給される被改質ガスを加熱する被改質ガス予熱用熱交換器E1(被改質ガス予熱部に相当する)と、変成処理部6にて変成処理された改質ガスにより水蒸気生成部3に供給する原料水を予熱する原料水予熱用熱交換器E2とが備えられている。また、図示は省略するが、変成処理部6及び選択酸化部7を冷却する冷却用ファンも設けられている。
被改質ガス予熱用熱交換器E1では、保温用通流部12から排出された改質ガスを通流させる改質ガス通流部13と、水蒸気改質部5に供給する被改質ガス(脱硫原燃料と水蒸気との混合ガス)を通流させる被改質ガス通流部11との間で熱交換が行われる。
原料水予熱用熱交換器E2では、変成処理部6にて変成処理された改質ガスを通流させる変成処理後改質ガス通流部16と、原料水供給路28にて供給される原料水を通流させる原料水通流部17との間で熱交換が行われる。
〔水蒸気と原燃料ガスとの混合〕
原燃料ガス供給路21から供給される原燃料ガスを脱硫処理部2で脱硫処理し、その脱硫原燃料ガスと水蒸気路31からの水蒸気とを混合する。具体的には、図1に示すように、蒸発部15にて生成された水蒸気を送出する水蒸気路31を、脱硫処理部2と被改質ガス予熱用熱交換器E1の被改質ガス通流部11とを接続するガス処理用流路22に接続する。これにより、ガス処理用流路22を通流する脱硫原燃料ガスに改質用の水蒸気が混合される。
〔燃焼部から排出される燃焼排ガスの利用形態〕
図1において、破線矢印にて示すように、燃焼部4から排出された燃焼排ガスを、水蒸気生成部3の水蒸気生成用加熱通流部14に供給して通流させた後、装置本体1の外部に排出するように、燃焼部4と水蒸気生成用加熱通流部14とが燃焼排ガス路32により接続されている。そして、水蒸気生成用加熱通流部14においては、燃焼排ガスによって蒸発部15を加熱している。
〔装置本体の構成〕
図1及び図2に示すように、装置本体1に備えられる複数の反応器(脱硫処理部2、水蒸気生成部3、燃焼部4、水蒸気改質部5、変成処理部6、選択酸化部7)は、上記改質ガスの生成処理工程で用いられる処理空間を内部に備えた平板型モジュールとしての容器Bを用いて構成されている。図2は、平板型モジュールとしての容器Bについての斜視図である。また、装置本体1には、上述の複数の反応器だけでなく、熱交換器(被改質ガス予熱用熱交換器E1、原料水予熱用熱交換器E2)も備えられており、これらの熱交換器も平板型モジュールとしての容器Bを用いて構成されている。
容器B(平板型モジュール)については、図2に示すように、基本的には、どの容器Bも同様に構成されており、皿形状の容器形成用部材b1と板状の仕切り部材b2とから構成されている。そして、容器Bは、一対の容器形成用部材b1の間に仕切り部材b2を位置させた状態で溶接接続して、2つの処理空間を備えるように構成されている。このような容器Bを並列に密着して複数並べることで装置本体1を形成している。複数の容器Bを並べるに当たっては、上述したような伝熱させる必要のあるもの同士は互いに密着させた状態で並べ、且つ、伝熱量を調節する必要のあるもの同士の間に伝熱量調節用の断熱材18を介在させた状態で並べてある。
図1に示すように、本実施形態では、容器Bの並び方向Xにおいて左側から順に第1容器B1〜第9容器B9の9つの容器Bを密接状態で並べるように配置して装置本体1を形成している。第1容器B1、第3〜第6容器B3〜B6、第8容器B8、及び、第9容器B9については、図2(a)にて示した容器Bと同一の構成となっている。第2容器B2は、詳細な図示は省略するが、一対の容器形成用部材b1の間に仕切り部材b2を位置させた状態で溶接接続するとともに、一方の容器形成用部材b1の外側に更に別の容器形成用部材b1を溶接接続して、合計3つの処理空間を備えるように構成されている。第7容器B7は、図2(b)に示すように、一対の容器形成用部材b1の間に仕切り部材b2を位置させた状態で溶接接続して、2つの処理空間を備える構成となっているが、一方の処理空間は、容器Bの横幅方向の一方側から他方側に向けて流体を通流させ、容器Bの横幅方向の他端部にてその通流方向を反転させて、容器Bの横幅方向の他方側から一方側に向けて流体を通流させる千鳥の流路状に形成されている。
第1容器B1では、2つの処理空間の一方にて水蒸気生成用加熱通流部14が構成され、他方の処理空間にて蒸発部15が構成されており、第1容器B1は、水蒸気生成部3を構成する水蒸気生成部用の容器となっている。第2容器B2では、3つの処理空間のうち、容器Bの並び方向Xで左側の処理空間にて燃焼部4が構成されており、容器Bの並び方向Xで中央の処理空間にて水蒸気改質部5が構成されており、容器Bの並び方向Xで右側の処理空間にて保温用通流部12が構成されている。これにより、第2容器B2は、燃焼部4を構成する燃焼部用の容器と水蒸気改質部5を構成する水蒸気改質部用の容器とを兼用している。
第3容器B3は、2つの処理空間の一方にて改質ガス通流部13が構成され、他方の処理空間にて被改質ガス通流部11が構成されており、第3容器B3は、被改質ガス予熱用熱交換器E1を構成する被改質ガス予熱用熱交換器用の容器(被改質ガス予熱部用の容器に相当する)となっている。第4容器B4及び第5容器B5では、2つの処理空間の両方が脱硫処理部2として構成されており、第4容器B4及び第5容器B5は、脱硫処理部2を構成する脱硫処理部用の容器となっている。第6容器B6では、2つの処理空間の一方にて脱硫処理部2が構成され、他方の処理空間にて変成処理部6が構成されており、第6容器B6は、脱硫処理部用の容器と変成処理部用の容器とを兼用している。
第7容器B7では、2つの処理空間の一方にて変成処理後改質ガス通流部16が構成され、他方の処理空間にて原料水通流部17が構成されており、第7容器B7が原料水予熱用熱交換器E2を構成する原料水予熱用熱交換器用の容器となっている。このように、2つの処理空間の一方には水蒸気生成部3に供給する原料水(水)を通流させ、且つ、他方には予熱用流体として変成処理部6にて変成処理された改質ガスを通流させている。これにより、原料水予熱用熱交換器E2では、変成処理部6にて変成処理された改質ガスが有する熱を有効に活用して原料水の予熱を行うようにしている。そして、第7容器B7については、図2(b)に示すように、千鳥の流路状に形成された処理空間にて変成処理後改質ガス通流部16が構成されており、変成処理後の改質ガスが変成処理後改質ガス通流部16を通流する距離を極力長くして、変成処理後の改質ガスにて原料水の予熱を十分に行えるようにしている。
第8容器B8では、2つの処理空間の両方が変成処理部6として構成されており、第8容器B8は、変成処理部6を構成する変成処理部用の容器となっている。第9容器B9では、2つの処理空間の一方にて選択酸化部7が構成されており、第9容器B9は、選択酸化部7を構成する選択酸化部用の容器となっている。
このようにして、本実施形態では、装置本体1を形成する容器Bとして、原燃料水予熱用熱交換器用の容器である第7容器B7が備えられており、原料水予熱用熱交換器E2を装置本体1に一体的に備えさせている。そして、原燃料水予熱用熱交換器用の容器である第7容器B7は、容器Bの並び方向Xにおいて変成処理部用の容器である第6容器B6及び第8容器B8に隣接して配置されている。これにより、変成処理部用の容器にて原燃料水予熱用熱交換器用の容器を挟み込むように配置させており、第7容器B7を通流する原料水にて第6容器B6及び第8容器B8を冷却させて変成処理部6の冷却を行うことができるとともに、その変成処理部6の冷却を行うことで第7容器B7を通流する原料水の予熱を行うこともできる。
装置本体1には、容器Bの並び方向Xにおいて、水蒸気生成部3と燃焼部4との間、被改質ガス予熱用熱交換器E1と脱硫処理部2との間、変成処理部6と原料水予熱用熱交換器E2との間、及び、変成処理部6と選択酸化部7との間の夫々には、燃焼部4及び水蒸気改質部5を除く複数の反応器、及び、被改質ガス予熱用熱交換器E1を加熱する板状のヒーターHが備えられている。
また、装置本体1には、水蒸気改質部5及び変成処理部6の温度を検出するために第1〜第4温度センサT1〜T4が備えられている。第1温度センサT1は、水蒸気改質部5の温度を検出するものであり、例えば、水蒸気改質部用の容器である第2容器B2の壁部等に設置されている。第2〜第4温度センサT2〜T4は、変成処理部6の温度を検出するものであり、例えば、変成処理部用の容器である第6容器B6及び第7容器B7の壁部等に設置されている。
本実施形態では、水素含有ガス生成装置の運転を制御する制御部Cが備えられている。制御部Cは、第1制御弁S1及び第2制御弁S2の開度を制御するとともに、原料水ポンプ42及び燃焼用空気ブロア43の作動状態を制御するように構成されている。また、制御部Cには、第1〜第4温度センサT1〜T4の検出温度が入力されている。制御部Cには、水蒸気改質部5の温度が目標温度範囲となるように、燃焼部4のパイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の供給量を制御する通常温度制御を行う通常制御手段C1が備えられている。ここで、目標温度範囲については、改質触媒の温度として改質処理を適切に行える温度範囲として設定されており、例えば、650〜750℃に設定されている。
本実施形態では、通常制御手段C1を備えるだけでなく、水素含有ガス生成装置の運転中における変成処理部6の温度低下を防止するために、増加制御手段C2が制御部Cに備えられている。増加制御手段C2は、通常制御手段C1による通常温度制御中において変成処理部の温度低下を検出した場合に、通常制御手段C1による通常温度制御を一時中止させて、燃焼部4のパイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を通常温度制御の場合よりも増加させる燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行うように構成されている。
以下、水素含有ガス生成装置の運転中における通常制御手段C1及び増加制御手段C2の動作について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
水素ガス生成装置の運転中には、通常制御手段C1が通常温度制御を行っている(ステップ#1)。この通常温度制御では、通常制御手段C1が、第1温度センサT1の検出温度から水蒸気改質部5の温度を検出しており、その検出した水蒸気改質部5の温度が目標温度範囲となる燃焼用燃料及び燃焼用空気の目標供給量を求めている。そして、通常制御手段C1は、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料の供給量がその求めた燃焼用燃料の目標供給量となるように、第2制御弁S2の開度を制御するとともに、パイプバーナ41に供給する燃焼用空気の供給量がその求めた燃焼用空気の目標供給量となるように、燃焼用空気ブロア43の回転速度を制御している。
増加制御手段C2は、第2〜第4温度センサT2〜T4の検出温度から変成処理部6の温度を検出しており、その検出した変成処理部6の温度が温度低下しているか否かを判別している(ステップ#2)。例えば、増加制御手段C2は、第2〜第4温度センサT2〜T4の検出温度の平均温度を求めており、その平均温度が適切に変成処理を行うことができる温度範囲(例えば、200℃〜300℃程度)から設定温度(例えば、200℃)以下に低下している場合に、変成処理部6の温度が温度低下していると判別している。
増加制御手段C2は、変成処理部6の温度が温度低下していると判別した場合に、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行っている(ステップ#2のYesの場合、ステップ#3)。この燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御では、増加制御手段C2が、第1温度センサT1の検出温度から水蒸気改質部5の温度を検出しており、その検出した水蒸気改質部5の温度が設定上限温度(例えば、750℃)に達するまで、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量を増大させている。つまり、増加制御手段C2が、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を設定増加量だけ増加させて、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達していなければ、更に、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を設定増加量だけ増加させる。そして、増加制御手段C2は、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達すると、更なる設定増加量の増加を中止させて、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達したときの燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を維持している。ここで、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加については、上述の通常温度制御と同様に、増加制御手段C2が第2制御弁S2の開度を制御するとともに、燃焼用空気ブロア43の回転速度を制御することで行っている。
増加制御手段C2が燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行うことで、図1に示すように、燃焼部4から排出されて水蒸気生成部3に供給される燃焼排ガスが有する熱が増大する。これにより、水蒸気生成部3にて生成される水蒸気の温度が上昇することになり、その水蒸気と原燃料との混合ガスである被改質ガスの温度も上昇して、被改質ガス予熱用熱交換器E1の温度が上昇することになる。その為に、被改質ガス予熱用熱交換器E1から排出されて変成処理部6に供給される改質ガスの温度が上昇することになり、変成処理部6の温度を上昇させることができる。しかも、燃焼部4にて発生される燃焼熱が増大するので、水蒸気改質部5での改質触媒の温度が上がり、改質反応が進むことから、水蒸気改質部5にて生成される改質ガス中の一酸化炭素ガスの濃度が増加する。したがって、変成処理部6における一酸化炭素ガスから二酸化炭素ガスへの変成反応量が増加することになり、その変成反応に伴う発熱量も増加するので、その変成反応に伴う発熱によっても変成処理部の温度を上昇させることができる。これにより、増加制御手段C2が燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行うことで、変成処理部6の温度低下を防止することができる。
ここで、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御では、上述の如く、増加制御手段C2は、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達するまで、パイプバーナ41に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量を増大させており、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達すると、更なる増加量の増大を停止させて、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達したときの燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量に維持している。これに加えて、増加制御手段C2は、水蒸気改質部5の温度が設定上限温度に達した場合に、水蒸気改質部5に供給する原料水(水)の供給量を増加させることもできる。この原料水の供給量の増加については、増加制御手段C2が原料水ポンプ42の回転速度を制御することで行われる。このように、水蒸気改質部5に供給する原料水(水)の供給量を増加させることで、水蒸気改質部5の温度が過度に上昇し過ぎるのを防止しながら、変成処理部6の温度低下を防止することができる。
図3に戻り、増加制御手段C2は、第2〜第4温度センサT2〜T4の検出温度から変成処理部6の温度を検出しており、その検出した変成処理部6の温度が設定温度範囲内であるか否かを判別している(ステップ#4)。ここで、設定温度範囲については、変成処理を行うことができる温度範囲(例えば、200℃〜300℃程度)に設定されている。
そして、増加制御手段C2は、変成処理部6の温度が設定温度範囲内であると判別すると、燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を中止させて、通常制御手段C1による通常温度制御の実行に復帰させている(ステップ#4のYesの場合、ステップ#5)。
上述の如く、水素含有ガス生成装置の運転中には、通常制御手段C1が通常温度制御を行っており、変成処理部6の温度低下によって増加制御手段C2が燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行うようにしているが、水素含有ガス生成装置を起動させる場合には、制御部Cが、ヒーターHを作動させることで、複数の反応器を昇温させることができるようになっている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、通常制御手段C1が通常温度制御を行うに当たり、水蒸気改質部5の温度が目標温度範囲となるように、燃焼部4に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の供給量を制御しているが、これに代えて、燃焼部4の温度が目標温度範囲となるように、燃焼部4に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の供給量を制御することもできる。
(2)上記実施形態では、増加制御手段C2が変成処理部6の温度が温度低下しているか否かを判別するに当たり、第2〜第4温度センサT2〜T4の平均温度を用いるようにしているが、例えば、第2〜第4温度センサT2〜T4の夫々の検出温度について温度低下判別用の閾値と比較することで、変成処理部6の温度が温度低下しているか否かを判別することもできる。
また、第2〜第4温度センサT2〜T4の平均温度が適切に変成処理を行うことができる温度範囲(例えば、200℃〜300℃程度)から設定温度(例えば、200℃)以下に低下している場合に、変成処理部6の温度が温度低下していると判別しているが、単に、温度低下判別用の閾値を設定して、その閾値よりも平均温度が低下していると、変成処理部6の温度が温度低下していると判別することもできる。
(3)上記実施形態では、脱硫処理部2や選択酸化部7等の反応器についても装置本体1を形成する容器Bにて構成するようにしているが、例えば、装置本体1とは別に、脱硫処理部2や選択酸化部7を設けることもできる。
本発明は、供給される炭化水素系の原燃料を水蒸気により改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する水蒸気改質部と、燃焼用燃料を燃焼用空気にて燃焼させて前記水蒸気改質部を加熱する燃焼部と、その燃焼部から排出された燃焼排ガスにて水を加熱して前記水蒸気改質部に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、前記水蒸気改質部にて生成された改質ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部とを備え、運転中における変成処理部の温度低下を防止して、生成した水素含有ガスを燃料電池の燃料として用いる場合であっても、効率の低下を招くことがない各種の水素含有ガス生成装置に適応可能である。
1 装置本体
2 脱硫処理部
3 水蒸気生成部
4 燃焼部
5 水蒸気改質部
6 変成処理部
7 選択酸化部
B 容器
B1 第1容器(水蒸気生成用の容器)
B2 第2容器(燃焼部用の容器、水蒸気改質部用の容器)
B3 第3容器(被改質ガス予熱用熱交換器用の容器、被改質ガス予熱部用の容器)
B6 第6容器(変成処理部用の容器)
B8 第8容器(変成処理部用の容器)
C1 通常制御手段
C2 増加制御手段
E1 被改質ガス予熱用熱交換器(被改質ガス予熱部)

Claims (4)

  1. 供給される炭化水素系の原燃料を水蒸気により改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する水蒸気改質部と、燃焼用燃料を燃焼用空気にて燃焼させて前記水蒸気改質部を加熱する燃焼部と、その燃焼部から排出された燃焼排ガスにて水を加熱して前記水蒸気改質部に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、前記水蒸気改質部にて生成された改質ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部とを備えた水素含有ガス生成装置であって、
    前記水蒸気改質部又は前記燃焼部の温度が目標温度範囲となるように、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の供給量を制御する通常温度制御を行う通常制御手段と、その通常制御手段による通常温度制御中において前記変成処理部の温度低下を検出した場合に、前記通常制御手段による通常温度制御を一時中止させて、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量を前記通常温度制御の場合よりも増加させる燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を行う増加制御手段とを備え
    前記増加制御手段は、前記燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御において、前記水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達するまで、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量を増大させ、前記水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合に、前記燃焼部に供給する燃焼用燃料及び燃焼用空気の両者の供給量の増加量の増大を停止させるように構成されている水素含有ガス生成装置。
  2. 前記増加制御手段は、前記水蒸気改質部の温度が設定上限温度に達した場合に、前記水蒸気改質部に供給する水の供給量を増加させるように構成されている請求項1に記載の水素含有ガス生成装置。
  3. 流体を処理する処理空間を形成する容器を密接状態に複数並べて装置本体が形成され、その装置本体を形成する前記容器として、前記水蒸気改質部を構成する水蒸気改質部用の容器と、前記燃焼部を構成する燃焼部用の容器と、前記水蒸気生成部を構成する水蒸気生成部用の容器と、前記変成処理部を構成する変成処理部用の容器とに加え、前記水蒸気改質部から排出された改質ガスにて前記水蒸気改質部に供給する原燃料に水蒸気が混合された被改質ガスを予熱する被改質ガス予熱部を構成する被改質ガス予熱部用の容器が備えられている請求項1または2に記載の水素含有ガス生成装置。
  4. 前記増加制御手段は、前記燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御中において、前記変成処理部の温度が設定温度範囲内になると、前記燃焼用燃料・燃焼用空気供給量増加制御を停止させて、前記通常制御手段による前記通常温度制御の実行に復帰させるように構成されている請求項1〜の何れか1項に記載の水素含有ガス生成装置。
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