JP3948885B2 - 燃料電池における水素含有ガス生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱部にて水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
燃料電池発電部から排出された排燃料ガスの燃焼熱により、炭化水素系の原燃料を前記水蒸気生成部にて生成された水蒸気を用いて改質処理する改質部と、
その改質部から排出された改質処理ガスを後処理して、その後処理ガスを燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給する後処理部とが設けられた燃料電池における水素含有ガス生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる燃料電池における水素含有ガス生成装置(以下、単に水素含有ガス生成装置と記載する場合がある)は、改質部において、燃料電池発電部から排出された排燃料ガスの燃焼熱により、炭化水素系の原燃料を水蒸気生成部にて生成された水蒸気を用いて、水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガスに改質処理し、後処理部にて、改質処理ガス中の一酸化炭素ガスの含有量を少なくする後処理を行って一酸化炭素含有量の少ない水素リッチな後処理ガスを生成し、その後処理ガスを燃料ガスとして、燃料電池発電部に供給するものである。
後処理部としては、例えば、改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部にて構成したり、そのような変成処理部に加えて、変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成したりする。後処理部を、変成処理部にて構成するか、変成処理部及び選択酸化処理部にて構成するかは、例えば、燃料電池発電部に供給する燃料ガスにおいて要求される一酸化炭素濃度レベルによって選択される。
【0003】
従来は、改質部にて燃焼した排燃料ガスの燃焼ガスを水蒸気生成部の加熱部に供給し、並びに、常温の原料水を水蒸気生成部に供給するように構成して、水蒸気生成部において、改質部から排出された燃焼ガスを熱源とする加熱部によって、常温の原料水を加熱して、水蒸気を生成するように構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池発電部に対する電気負荷に応じて、改質部への原燃料の供給量が調節されることにより、燃料電池発電部への燃料ガスの供給量が調節される。
電気負荷が増加した場合、その増加に対応して、原燃料の供給量は速やかに増加調節されるが、燃料電池発電部から排出される排燃料ガス量の増加は、原燃料供給量における電気負荷変動に対応した増加調節よりも遅れる。
つまり、電気負荷の増加率(単位時間当たりの増加量)が大きくなると、電気負荷の増加に対応して原燃料の供給量は増加調節されるものの、燃料電池発電部から排出される排燃料ガスの量は、増加率が大きくなる前の電気負荷に対応した量から増加することになるので、電気負荷の増加率の大きさによっては、短時間の間であるが、排燃料ガスの量が実際の電気負荷に対応した量よりも少ない状態となる場合がある。
又、電気負荷の増加率が大きくなると、排燃料ガスの温度も、増加率が大きくなる前の電気負荷に対応した温度から上昇することになるので、電気負荷の増加率の大きさによっては、短時間の間であるが、排燃料ガスの温度が実際の電気負荷に対応した温度よりも低い状態となる場合がある。
つまり、電気負荷の増加率の大きさによっては、原燃料供給量の増加調節に対して、加熱部における加熱量の増加が遅れる状態となる。
【0005】
しかしながら、従来では、水蒸気生成部においては、改質部から排出された燃焼ガスを熱源として、常温の原料水を加熱して水蒸気を生成することから、電気負荷の増加率が大きい場合は、短時間の間であるが、水蒸気生成部においては、水蒸気生成用の熱量が不足して、電気負荷に対応した量の原燃料を改質するために必要な量の水蒸気を生成することができなくなるので、燃料電池発電部に供給する燃料ガスのガス組成が変化して(水素ガス含有量が少なくなる)、燃料電池発電部では、電気負荷に対応した発電ができなくなるという不具合が発生する。
そこで、燃料電池発電部においては、安定した発電を行うためには、単位時間当たりの発電出力の変動量を小さく設定せざるを得ず、電気負荷変動に対する応答性が悪いものであった。
【0006】
ちなみに、電気負荷の増加率が大きくなったときに、改質用水蒸気量が不足するのを防止するために、加熱部を、増加調節される原燃料の量に対応した量の水蒸気を生成するだけの加熱能力を有する電気ヒータやバーナにて構成する場合がある。あるいは、改質部から排出された燃焼ガスを熱源とする加熱部に加えて、電気ヒータやバーナ等から成る補助加熱部を設ける場合がある。
しかしながら、これらの場合は、いずれも、電気ヒータやバーナに供給するエネルギが余分に必要となることから、燃料電池における発電効率が低くなるという欠点があった。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電効率の低下を回避しながら、電気負荷増大変動に対する応答性を向上できるように燃料電池発電部に燃料ガスを供給することができるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の特徴構成は、前記加熱部は、前記改質部における前記排燃料ガスを燃焼させる燃焼部から排出される、前記排燃料ガスを燃焼させた燃焼ガスを水加熱用の熱源とするように構成され、
水素含有ガス生成装置の放熱にて加熱することにより、前記水蒸気生成部にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が設けられ、
前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が、それを構成する原料水の通流部を前記水素含有ガス生成装置の外壁部のうちの、前記改質部の燃焼部を覆う箇所に、熱伝導可能に当て付けて設けて、前記改質部の燃焼部の放熱にて前記原料水を予熱するように構成されていることにある。
請求項1に記載の特徴構成によれば、水蒸気生成部にて水蒸気生成用として使用する原料水は、予熱部にて予熱された後、水蒸気生成部に供給されるので、改質部から排出された燃焼ガスを加熱部の熱源とする場合において、電気負荷の増加率が大きくなったときに、原燃料供給量の増加調節に対して、加熱部における加熱量の増加が遅れたとしても、水蒸気生成部に供給される原料水が予熱されていることから、水蒸気生成部においては、電気負荷の増加に応じて増加調節される原燃料を改質するために必要な量の水蒸気を生成することができる。
しかも、予熱部においては、水素含有ガス生成装置の放熱にて加熱することにより、原料水を予熱するので、予熱部に対して、原料水の予熱用として、電力、燃料ガス等の新たなエネルギを供給する必要が無いので、燃料電池における発電効率を低下させることが無い。
【0009】
又、改質部から排出された燃焼ガスを熱源とする加熱部に加えて、電気ヒータやバーナ等から成る補助加熱部を設ける場合は、電気ヒータやバーナに供給するエネルギを、予熱部における原料水の予熱量に対応した分だけ、削減することができるので、燃料電池における発電効率を高くすることができる。
従って、発電効率の低下を回避しながら、電気負荷増大変動に対する応答性を向上できるように燃料電池発電部に燃料ガスを供給することができるようになった。
【0010】
〔請求項2記載の発明〕
請求項2に記載の特徴構成は、前記後処理部が、前記改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部と、その変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成されて、その選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスが前記燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給されるように構成され、
前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が設けられ、
前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が、前記変成処理部から排出された変成処理ガスにて前記原料水を予熱するように構成され
前記原料水を前記水蒸気生成部に供給する原料水供給路に、前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部、前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が記載順に上流側から下流側に並べて設けられていることにある。
請求項2に記載の特徴構成によれば、予熱部においては、変成処理部から排出された変成処理ガスにて原料水が予熱される。
つまり、選択酸化処理部における選択酸化処理温度は、変成処理部における変成処理温度よりも低くすることができるので、変成処理部から排出された変成処理ガスが選択酸化処理部に供給される前に、変成処理ガスの保有熱の一部を、予熱部において、原料水予熱用として用いることができる。
従って、燃料ガス生成に影響を与えない状態で後処理ガスの保有熱の一部を原料水予熱用として用いるように構成する上で、好ましい具体構成を提供することができる。
【0011】
〔請求項3記載の発明〕
請求項3に記載の特徴構成は、前記選択酸化処理部が、ルテニウムを触媒として前記変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化するように構成されていることにある。
請求項3に記載の特徴構成によれば、選択酸化処理部において変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化するための選択酸化触媒として、ルテニウムを用いることにより、前記選択酸化触媒として白金を用いる場合に比べて、選択酸化処理部における処理温度を低くすることができるので、予熱部において、原料水予熱用として変成処理ガスから採取する熱量を多くすることができる。
つまり、前記選択酸化触媒として、ルテニウムを用いると、白金を用いる場合に比べて、一酸化炭素の選択酸化能力が高くなって、一酸化炭素含有率が小さい燃料ガスを生成することができるのに加えて、選択酸化処理部における処理温度を低くすることができるので、予熱部において、原料水予熱用として変成処理ガスから採取する熱量を多くすることができるのである。
従って、原料水予熱用として後処理ガスの保有熱の一部を用いる場合において、予熱部における後処理ガスからの採取熱量を一層多くして、電気負荷増大変動に対する応答性を一層向上できるように燃料電池発電部に燃料ガスを供給することができるようになった。
【0012】
〔請求項4記載の発明〕
請求項4に記載の特徴構成は、前記燃料電池発電部が、高分子膜を電解質とするように構成され、
前記後処理部が、前記改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部と、その変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成され、
前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が設けられ、
前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が、前記選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスにて前記原料水を予熱するように構成され、
前記原料水を前記水蒸気生成部に供給する原料水供給路に、前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部、前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が記載順に上流側から下流側に並べて設けられ、
前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部にて前記原料水を予熱した後の前記選択酸化処理ガスが、前記燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給されるように構成されていることにある。
請求項4に記載の特徴構成によれば、予熱部において、選択酸化処理ガスが、原料水を予熱することにより冷却され、そのように予熱部にて冷却された選択酸化処理ガスが、燃料ガスとして燃料電池発電部に供給される。
つまり、電解質が高分子膜にて構成された高分子型の燃料電池発電部における発電反応温度は、選択酸化処理部における選択酸化処理温度よりも低いので、選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスを高分子型の燃料電池発電部に供給するのに適した温度にまで冷却する必要があり、その冷却のために選択酸化処理ガスから採取する熱量を、予熱部における原料水予熱用として用いるのである。
従って、燃料電池の発電に影響を与えない状態で後処理ガスの保有熱の一部を原料水予熱用として用いるように構成する上で、好ましい具体構成を提供することができる。
【0013】
〔請求項5記載の発明〕
請求項5に記載の特徴構成は、前記後処理部が、前記改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部と、その変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成されて、その選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスが前記燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給されるように構成され、
前記加熱部から排出された前記燃焼ガスにて前記変成処理部を冷却するように構成され、
前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部が設けられ、
前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部が、前記変成処理部を冷却した後の前記燃焼ガスにて前記原料水を予熱するように構成され
前記原料水を前記水蒸気生成部に供給する原料水供給路に、前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部、前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が記載順に上流側から下流側に並べて設けられていることにある。
請求項5に記載の特徴構成によれば、改質部から排出された燃焼ガスは、加熱部において水の加熱用として用いられて水加熱用の熱量が採取され、そのように加熱部にて水加熱用の熱量が採取された燃焼ガスが、発熱反応である変成処理が実行される変成処理部を冷却するために用いられ、予熱部においては、変成処理部の冷却用として用いられることにより加熱された燃焼ガスによって、原料水が予熱される。
つまり、改質部から排出された燃焼ガスを、水蒸気生成部における水の加熱用、変成処理部の冷却用、及び、予熱部における原料水予熱用として有効利用するようにすることにより、変成処理部の冷却用としての流体を別途供給する必要がなくなると共に、変成処理部を冷却した流体からの熱回収のために従来設けていた熱交換器等を、予熱部として用いることができる。
従って、構成を簡略化して実施コストを低減しながら本発明を実施する上で、好ましい具体構成を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図1ないし図4に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、水素含有ガス生成装置Pは、天然ガス等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫処理部1と、加熱部Hにて水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部2と、燃料電池発電部Gから排出された排燃料ガスの燃焼熱により、脱硫処理部1で脱硫処理された原燃料ガスを水蒸気生成部2で生成された水蒸気を用いて水素ガスと一酸化炭素ガスに改質処理する改質部Rと、その改質部Rから排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気を用いて二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部5と、その変成処理部5から排出された変成処理ガス中に残っている一酸化炭素ガスを選択的に酸化する選択酸化処理部6とを備えて構成して、その選択酸化処理部6から排出される一酸化炭素ガス濃度の低い(例えば10ppm以下)水素リッチな選択酸化処理ガスを、燃料ガスとして燃料電池発電部Gに供給するように構成してある。
【0015】
つまり、改質部Rから排出された改質処理ガスを後処理して、その後処理ガスを燃料ガスとして燃料電池発電部Gに供給する後処理部Tを、変成処理部5と選択酸化処理部6とを備えて構成してある。
【0016】
燃料電池発電部Gは、詳細な説明は省略するが、高分子膜を電解質とする固体高分子型であり、水素含有ガス生成装置Pから供給される燃料ガス中の水素と、ブロア28から供給される反応用空気中の酸素との電気化学反応により発電するように構成してある。
【0017】
改質部Rは、改質触媒が通気自在に充填されると共に、被改質ガス(脱硫原燃料ガスと水蒸気との混合ガス)を通流させて、原燃料ガスを改質処理する改質処理部3と、燃料電池発電部Gから排出された排燃料ガスを燃焼させて改質処理部3を加熱する燃焼部4とを備えて構成してある。
【0018】
更に、改質処理部3から排出された高温の改質処理ガスを通流させて、改質処理部3を保温する保温用通流部7と、高温の改質処理ガスにより改質処理部3に供給される被改質ガスを加熱する被改質ガス用熱交換器Epと、高温の改質処理ガスにより脱硫処理部1に供給される原燃料ガスを加熱する原燃料ガス用熱交換器Eaと、変成処理部5を冷却するために冷却用流体を通流させる変成部冷却用通流部8と、同じく、変成処理部6を冷却するために冷却用流体を通流させる変成部冷却用通流部9と、変成処理部5及び選択酸化処理部6を冷却する冷却用ファン10とを設けてある。
【0019】
加熱部Hは、改質部Rの燃焼部4から排出された燃焼ガスが通流する水蒸気生成部加熱用通流部11にて構成して、燃焼部4から排出された燃焼ガスを水加熱用の熱源とするように構成し、変成部冷却用通流部8には、水蒸気生成部加熱用通流部11から排出された燃焼ガスを、冷却用流体として通流させるように構成してある。
【0020】
被改質ガス用熱交換器Epは、保温用通流部7から排出された改質処理ガスを通流させる上流側改質処理ガス通流部12と、改質処理部3に供給する被改質ガスを通流させる被改質ガス通流部13とを熱交換自在に設けて構成し、原燃料ガス用熱交換器Eaは、上流側改質処理ガス通流部12から排出された改質処理ガスを通流させる下流側改質処理ガス通流部15と、脱硫処理部1に供給する原燃料ガスを通流させる原燃料ガス通流部16とを熱交換自在に設けて構成してある。
【0021】
後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、水蒸気生成部2にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する予熱部S、及び、水素含有ガス生成装置Pの放熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部Sを設けてある。
【0022】
後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、変成処理部5から排出された変成処理ガス(後処理ガスに相当する)が通流する変成処理ガス通流部17aと、原料水が通流する原料水通流部17bとを熱交換可能に設けて、変成処理ガスにて原料水を加熱するように構成した変成処理ガス利用熱交換部17にて構成してある。
又、水素含有ガス生成装置Pの放熱を利用する予熱部Sは、原料水を蛇行状に流す蛇行状通流部18にて構成してあり、その蛇行状通流部18を、水素含有ガス生成装置Pの外壁部のうちの、改質部Rの燃焼部4を覆う箇所に、熱伝導可能に当て付けて設けて、水素含有ガス生成装置Pの外壁部からの伝導熱及び輻射熱にて、蛇行状通流部18を通流する原料水を加熱するように構成してある。
【0023】
図2に示すように、水素含有ガス生成装置Pは、矩形板状の偏平な容器Bの複数を板状形状の厚さ方向に並べて設けて、各容器Bを用いて、各処理部、各通流部、水蒸気生成部2、燃焼部4等を夫々構成してある。
【0024】
複数の容器Bのうちの一部は、一つの室を備えるように形成した単室具備容器Bmにて構成し、残りは、区画された二つの室を備えるように形成した双室具備容器Bdにて構成してある。
図4に示すように、単室具備容器Bmは、皿形状容器形成部材41と平板状容器形成部材42とを周辺部を溶接接続して、一つの室を区画形成し、図3に示すように、双室具備容器Bdは、一対の皿形状容器形成部材41の間に平板状の仕切り部材43を位置させた状態で、周辺部を溶接接続して、二つの室を区画形成してある。
各単室具備容器Bmや、各双室具備容器Bdには、必要に応じて、流体供給用や流体排出用の接続ノズル44を内部の室と連通する状態で取り付けてある。
又、図示を省略するが、必要に応じて、容器Bの室内を蛇行状流路になるように構成して、流体の通流経路を長くしている。
【0025】
図2に示すように、本実施形態においては、8個の双室具備容器Bdと、1個の単室具備容器Bmを、正面視において左端から3個目に単室具備容器Bmを位置させた状態で横方向に並設してある。
8個の双室具備容器Bdの区別が明確になるように、便宜上、双室具備容器を示す符号Bdの後に、左からの並び順を示す符号1,2,3……………8を付す。
【0026】
左端の双室具備容器Bd1の左側の室を備えた部分を用いて、水蒸気生成部加熱用通流部11を構成し、右側の室を備えた部分を用いて水蒸気生成部2を構成し、両室内にステンレスウール等からなる伝熱促進材を通気可能な状態で充填してある。
左から2個目の双室具備容器Bd2にて改質部Rを構成してあり、その双室具備容器Bd2の左側の室を備えた部分を用いて燃焼部4を構成し、右側の室を備えた部分を用いて改質処理部3を構成してある。燃焼部4を構成する左側の室を、燃焼室に構成すると共に、その燃焼室内で排燃料ガスを燃焼するように改質用バーナ4bを設け、改質処理部3を構成する右側の室には、ルテニウム、ニッケル、白金等の改質用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数を通気可能な状態で充填してある。
単室具備容器Bmを用いて、保温用通流部7を構成してある。
【0027】
左から3個目の双室具備容器Bd3の左側の室を備えた部分を用いて、上流側改質処理ガス通流部12を構成し、右側の室を備えた部分を用いて、被改質ガス通流部13を構成してある。両室内には、ステンレスウール等からなる伝熱促進材を通気可能な状態で充填してある。
【0028】
左から4個目の双室具備容器Bd4の左側の室を備えた部分を用いて、脱硫処理部1を構成し、右側の室を備えた部分を用いて、原燃料ガス通流部16を構成してある。脱硫処理部1を構成する左側の室内には、脱硫用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数を通気可能な状態で充填してある。
【0029】
左から5個目の双室具備容器Bd5の左側の室を備えた部分を用いて、下流側改質処理ガス通流部15を構成し、右側の室を備えた部分を用いて、変成処理部5を構成してある。
左から6個目の双室具備容器Bd6の左側の室を備えた部分を用いて、変成処理部5を構成し、右側の室を備えた部分を用いて、変成部冷却用通流部8を構成してある。
左から7個目の双室具備容器Bd7を用いて、変成処理部5を構成してある。変成処理部を構成する各室内には、酸化鉄又は銅亜鉛の変成反応用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数を通気可能な状態で充填してある。
【0030】
左からから8個目(右端)の双室具備容器Bd8の左側の室を備えた部分を用いて、変成部冷却用通流部9を構成し、右側の室を備えた部分を用いて選択酸化処理部6を構成してある。選択酸化処理部6を構成する室内には、ルテニウムの選択酸化用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数を通気可能な状態で充填してある。
【0031】
8個の双室具備容器Bdと1個の単室具備容器Bmを含む複数の容器Bを並べるに当たっては、伝熱させる必要のあるもの同士は互いに密着させた状態で、且つ、伝熱量を調節する必要のあるもの同士の間に伝熱量調節用の断熱材19を介在させた状態で、並べてある。
つまり、左端の双室具備容器Bd1と左から2個目の双室具備容器Bd2との間に断熱材19を配置し、左から2個目の双室具備容器Bd2と単室具備容器Bmとを密接配置し、単室具備容器Bmと左から3個目の双室具備容器Bd3との間に断熱材19を配置し、左から3個目の双室具備容器Bd3と左から4個目の双室具備容器Bd4との間に断熱材19を配置し、並びに、左から4個目から8個目(右端)の双室具備容器Bd4〜Bd8を互いに密接配置してある。
【0032】
又、複数の容器Bを並設した状態において、最も高温維持が要求される改質部Rを構成する双室具備容器Bd2を、並設方向の略中間部に配置し、その改質部Rを構成する双室具備容器Bd2の一方側に断熱材19を、他方側に保温用通流部7を構成する単室具備容器Bm及び断熱材19を配置し、それらの並設方向両側夫々に、処理温度が概ね低くなる順になるように、各処理部等を構成する容器Bを並べ、並びに、並設方向端部には冷却が要求される選択酸化処理部6を構成する双室具備容器Bd8を配置することにより、放熱損失を可及的に抑制しながら、各処理部等を適切な温度に制御できるようにしてある。
【0033】
改質処理部3においては、メタンガスを主成分とする天然ガスが原燃料ガスである場合は、例えば700〜750°C程度の加熱下でメタンガスと水蒸気とが下記の反応式にて改質反応して、水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガスに改質処理される。
【0034】
【化1】
CH4 +H2 O→CO+3H2
【0035】
変成処理部5においては、改質処理ガス中の一酸化炭素ガスと水蒸気とが、例えば200°C程度の反応温度にて下記の反応式にて変成反応して、一酸化炭素ガスが二酸化炭素ガスに変成処理される。
【0036】
【化2】
CO+H2 O→CO2 +H2
【0037】
選択酸化処理部6においては、ルテニウムの触媒作用によって、100°C程度の反応温度にて、変成処理ガス中に残っている一酸化炭素ガスが選択酸化される。
【0038】
図1及び図2において、白抜き線矢印にて示すように、原燃料ガス供給路21を原燃料ガス用熱交換器Eaの原燃料ガス通流部16に接続し、並びに、原燃料ガス通流部16、脱硫処理部1、被改質ガス用熱交換器Epの被改質ガス通流部13、改質処理部3、保温用通流部7、被改質ガス用熱交換器Epの上流側改質処理ガス通流部12、原燃料ガス用熱交換器Eaの下流側改質処理ガス通流部15、各変成処理部5、選択酸化処理部6の順に流れるガス処理経路を形成するように、それらをガス処理用流路22にて接続してある。
最後段の変成処理部5と選択酸化処理部6とを接続するガス処理用流路22には、変成処理ガスから凝縮水を除去するドレントラップ34を設けてある。
【0039】
そして、原燃料ガス供給路21から供給される原燃料ガスを脱硫処理部1で脱硫処理し、その脱硫原燃料ガスと後述する水蒸気路26からの水蒸気とを混合して、改質処理部3に供給して改質処理し、その改質処理ガスを4段の変成処理部5に順次供給して、一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理し、その変成処理ガスを選択酸化処理部6に供給して一酸化炭素ガスを選択的に酸化処理する。
【0040】
その選択酸化処理部6から排出された選択酸化処理ガスを燃料ガスとして、燃料ガス路23を通じて燃料電池発電部Gに供給し、燃料電池発電部Gから排出された排燃料ガスを排燃料ガス路24を通じて、改質部Rの改質用バーナ4bに供給する。
尚、選択酸化処理部6から排出された選択酸化処理ガスの温度は110°C程度であり、高分子型の燃料電池発電部Gの動作温度は80°C程度であるので、燃料ガス路23には、選択酸化処理部6から排出された選択酸化処理ガスを、燃料電池発電部Gの動作温度付近にまで冷却する燃料ガス冷却用熱交換器33を設けてある。
【0041】
図1及び図2において、実線矢印にて示すように、水蒸気生成用の原料水を供給する原料水供給路25を水蒸気生成部2に接続し、水蒸気生成部2にて生成された水蒸気を送出する水蒸気路26を、脱硫処理部1と被改質ガス通流部13とを接続するガス処理用流路22に接続して、ガス処理用流路22を通流する脱硫原燃料ガスに改質用の水蒸気を混合させるように構成してある。
【0042】
図1及び図2において、破線矢印にて示すように、改質部Rの燃焼部4から排出された燃焼ガスを、水蒸気生成部加熱用通流部11、変成部冷却用通流部8の順に流すように、それら燃焼部4、水蒸気生成部加熱用通流部11、変成部冷却用通流部8を燃焼ガス路27にて接続して、水蒸気生成部加熱用通流部11においては、燃焼ガスによって水蒸気生成部2を加熱し、変成部冷却用通流部8においては、燃焼ガスによって、発熱反応である変成反応が行われる変成処理部5を冷却するように構成してある。
尚、水蒸気生成部加熱用通流部11から排出された燃焼ガスの温度は120°C程度であり、その燃焼ガスが変成部冷却用通流部8を通流して変成処理部5を冷却するので、変成部冷却用通流部8から排出された燃焼ガスの温度は150°C程度に上がっている。
【0043】
図1及び図2において、一点鎖線矢印にて示すように、ブロア28からの空気を燃焼用空気として、変成部冷却用通流部9を通流させてから改質部Rの改質用バーナ4bに供給するように、ブロア28、変成部冷却用通流部9、改質用バーナ4bを燃焼用空気路29にて接続すると共に、燃焼用空気を変成部冷却用通流部9を迂回させて通流させるように、燃焼用空気路29に燃焼用空気バイパス路30を接続し、ブロア28からの空気を酸化用空気として選択酸化処理部6に供給するように、ブロア28に接続した酸化用空気供給路31を、最後段の変成処理部5と選択酸化処理部6とを接続するガス処理用流路22に接続し、更に、ブロア28からの空気を反応用空気として燃料電池発電部Gに供給するように、ブロア28に接続した反応用空気路32を燃料電池発電部Gに接続してある。
【0044】
改質用バーナ4bに対して、燃焼用空気を変成部冷却用通流部9を通流させて供給する状態と、変成部冷却用通流部9を迂回させて燃焼用空気バイパス路30を通じて供給する状態とに切り換えるために、開閉弁35,36を設けてある。尚、通常は、開閉弁35,36を、燃焼用空気が燃焼用空気バイパス路30を通流する状態に切り換えるが、変成処理部5の冷却能力が不足するとき、例えば、夏期の高気温時には、開閉弁35,36を、燃焼用空気が変成部冷却用通流部9を通流する状態に切り換えて、燃焼用空気にて変成処理部5を冷却する。
【0045】
変成処理ガス利用熱交換部17の変成処理ガス通流部17aを、最後段の変成処理部5と選択酸化処理部6とを接続するガス処理用流路22におけるドレントラップ34よりも上流側の箇所に設け、原料水通流部17bを、原料水供給路25の途中に設けて、変成処理ガス利用熱交換部17において、変成処理ガスと原料水とを熱交換させて、原料水を予熱すると共に、変成処理ガスを冷却する。
【0046】
変成処理部5から排出された変成処理ガスの温度は200°C程度であり、選択酸化処理部6における反応温度は100°C程度であるので、変成処理ガス利用熱交換部17においては、変成処理ガスを選択酸化処理部6における反応温度付近の温度にまで冷却し、その冷却によって回収された熱量を原料水の予熱に用いているのである。
【0047】
蛇行状通流部18は、原料水供給路25における変成処理ガス利用熱交換部17よりも下流側の箇所に設けてある。
そして、変成処理ガス利用熱交換部17及び蛇行状通流部18によって、原料水を予熱するようにしてある。
【0048】
以下、本発明の第2〜第5の各実施形態を説明するが、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明する。
【0049】
〔第2実施形態〕
以下、図5に基づいて第2実施形態を説明する。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、水蒸気生成部2にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する予熱部S、及び、水素含有ガス生成装置Pの放熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部Sを設けてある。
【0050】
但し、水素含有ガス生成装置Pの放熱を利用する予熱部Sは、第1実施形態と同様の蛇行状通流部18にて構成してあるが、後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、選択酸化処理部6から排出された選択酸化処理ガス(後処理ガスに相当する)が通流する選択酸化処理ガス通流部37aと、原料水が通流する原料水通流部37bとを熱交換可能に設けて、選択酸化処理ガスにて原料水を加熱するように構成した選択酸化処理ガス利用熱交換部37にて構成してある。
【0051】
選択酸化処理ガス利用熱交換部37の選択酸化処理ガス通流部37aを燃料ガス路23の途中に設け、原料水通流部37bを、原料水供給路25の途中に設けて、選択酸化処理ガス利用熱交換部37において、選択酸化処理ガスと原料水とを熱交換させて、原料水を予熱すると共に、選択酸化処理ガスを冷却する。
尚、選択酸化処理部6から排出された110°C程度の温度の選択酸化処理ガスを、選択酸化処理ガス利用熱交換部37において、燃料電池発電部Gの動作温度付近にまで冷却するので、第1実施形態において設けた燃料ガス冷却用熱交換器33は省略してある。
【0052】
〔第3実施形態〕
以下、図6に基づいて第3実施形態を説明する。
第3実施形態においては、改質部Rの燃焼部4にて排燃料ガスを燃焼させた燃焼ガスの保有熱にて加熱することにより、水蒸気生成部2にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する予熱部S、及び、水素含有ガス生成装置Pの放熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部Sを設けてある。
【0053】
改質部Rの燃焼部4から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、変成部冷却用通流部8から排出された燃焼ガスが通流する燃焼ガス通流部38aと、原料水が通流する原料水通流部38bとを熱交換可能に設けて、変成部冷却用通流部8から排出された燃焼ガスにて原料水を加熱するように構成した燃焼ガス利用熱交換部38にて構成してある。
燃焼ガス利用熱交換部38の燃焼ガス通流部38aは、燃焼ガス路27における変成部冷却用通流部8よりも下流側の箇所に設け、原料水通流部38bを、原料水供給路25の途中に設ける。
水素含有ガス生成装置Pの放熱を利用する予熱部Sは、第1実施形態と同様の蛇行状通流部18にて構成してある。
【0054】
原料水の予熱用として、改質部Rの燃焼部4から排出された燃焼ガスの保有熱を利用するにしても、変成部冷却用通流部8を通流させて変成処理部8の発生熱を回収させた燃焼ガスを用いることにより、原料水の予熱能力を一層高くしている。
【0055】
〔第4実施形態〕
以下、図7に基づいて第4実施形態を説明する。
第4実施形態においては、後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、水蒸気生成部2にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する予熱部S、改質部Rの燃焼部4にて排燃料ガスを燃焼させた燃焼ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部S、及び、水素含有ガス生成装置Pの放熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部Sを設けてある。
【0056】
後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、第1実施形態と同様の変成処理ガス利用熱交換部17にて構成し、改質部Rの燃焼部4から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、第3実施形態と同様の燃焼ガス利用熱交換部38にて構成し、並びに、水素含有ガス生成装置Pの放熱を利用する予熱部Sは、第1実施形態と同様の蛇行状通流部18にて構成してある。
【0057】
変成部冷却用通流部8から排出された燃焼ガスの温度は150°C程度であり、変成処理部5から排出された変成処理ガスの温度は200°C程度であり、それらの温度よりも、水素含有ガス生成装置Pの外壁部のうちの改質部Rの燃焼部4を覆う箇所の温度は高温であるので、原料水供給路25には、燃焼ガス利用熱交換部38、変成処理ガス利用熱交換部17、蛇行状通流部18を、記載順に上流側から下流側に並べて設けてある。
【0058】
〔第5実施形態〕
以下、図8に基づいて第5実施形態を説明する。
第5実施形態においては、後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、水蒸気生成部2にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する予熱部S、改質部Rの燃焼部4にて排燃料ガスを燃焼させた燃焼ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部S、及び、水素含有ガス生成装置Pの放熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する予熱部Sを設けてある。
【0059】
後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、第2実施形態と同様の選択酸化処理ガス利用熱交換部37にて構成し、改質部Rの燃焼部4から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、第3実施形態と同様の燃焼ガス利用熱交換部38にて構成し、並びに、水素含有ガス生成装置Pの放熱を利用する予熱部Sは、第1実施形態と同様の蛇行状通流部18にて構成してある。
第1実施形態において設けてある燃料ガス冷却用熱交換器33は省略してある。
【0060】
選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスの温度は110°C程度であり、変成部冷却用通流部8から排出された燃焼ガスの温度は150°C程度であり、それらの温度よりも、水素含有ガス生成装置Pの外壁部のうちの改質部Rの燃焼部4を覆う箇所の温度は高温であるので、原料水供給路25には、選択酸化処理ガス利用熱交換部37、燃焼ガス利用熱交換部38、蛇行状通流部18を、記載順に上流側から下流側に並べて設けてある。
【0061】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
【0062】
) 変成処理部5から排出された変成処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sとしての変成処理ガス利用熱交換部17、及び、選択酸化処理部6から排出された選択酸化処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sとしての選択酸化処理ガス利用熱交換部37の両方を設けても良い。
【0065】
) 上記の実施形態においては、水素含有ガス生成装置Pは、それを構成する各部を一体的に組み付けて一体物として構成する場合について例示したが、必要に応じて、分割するようにしても良い。
【0066】
) 本発明による水素含有ガス生成装置Pが燃料ガス生成の対象とする燃料電池は、上記の実施形態において例示した固体高分子型に限定されるものではなく、リン酸型、固体電解質型、溶融炭酸塩型等、種々の型式の燃料電池を対象とすることができる。
【0067】
) 上記の実施形態においては、後処理部Tは、変成処理部5と選択酸化処理部6とを備えて構成する場合について例示したが、リン酸型や、高分子型等の燃料電池のように、一酸化炭素ガス濃度を高分子型ほどは低くする必要がない場合は、選択酸化処理部6を省略することができる。その場合、後処理部Tにて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部Sは、変成処理部5から排出された変成処理ガスを加熱源として用いるように構成する。
【0068】
) 燃料ガス生成用の炭化水素系の原燃料としては、上記の実施形態において例示した天然ガス以外に、プロパンガス、ナフサ、灯油や、メタノール等のアルコール類等、種々の原燃料を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる燃料電池における水素含有ガス生成装置の系統図
【図2】第1実施形態にかかる燃料電池における水素含有ガス生成装置の縦断面図
【図3】燃料電池における水素含有ガス生成装置を構成する双室具備容器の斜視図
【図4】燃料電池における水素含有ガス生成装置を構成する単室具備容器の斜視図
【図5】第2実施形態にかかる燃料電池における水素含有ガス生成装置の系統図
【図6】第3実施形態にかかる燃料電池における水素含有ガス生成装置の系統図
【図7】第4実施形態にかかる燃料電池における水素含有ガス生成装置の系統図
【図8】第5実施形態にかかる燃料電池における水素含有ガス生成装置の系統図
【符号の説明】
2 水蒸気生成部
4 燃焼部
5 変成処理部
6 選択酸化処理部
18 通流部
25 原料水供給路
G 燃料電池発電部
H 加熱部
T 後処理部
R 改質部
S 予熱部

Claims (5)

  1. 加熱部にて水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
    燃料電池発電部から排出された排燃料ガスの燃焼熱により、炭化水素系の原燃料を前記水蒸気生成部にて生成された水蒸気を用いて改質処理する改質部と、
    その改質部から排出された改質処理ガスを後処理して、その後処理ガスを燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給する後処理部とが設けられた燃料電池における水素含有ガス生成装置であって、
    前記加熱部は、前記改質部における前記排燃料ガスを燃焼させる燃焼部から排出される、前記排燃料ガスを燃焼させた燃焼ガスを水加熱用の熱源とするように構成され、
    水素含有ガス生成装置の放熱にて加熱することにより、前記水蒸気生成部にて水蒸気生成用として使用する原料水を予熱する水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が設けられ、
    前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が、それを構成する原料水の通流部を前記水素含有ガス生成装置の外壁部のうちの、前記改質部の燃焼部を覆う箇所に、熱伝導可能に当て付けて設けて、前記改質部の燃焼部の放熱にて前記原料水を予熱するように構成されている燃料電池における水素含有ガス生成装置。
  2. 前記後処理部が、前記改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部と、その変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成されて、その選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスが前記燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給されるように構成され、
    前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が設けられ、
    前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が、前記変成処理部から排出された変成処理ガスにて前記原料水を予熱するように構成され、
    前記原料水を前記水蒸気生成部に供給する原料水供給路に、前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部、前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が記載順に上流側から下流側に並べて設けられている請求項1記載の燃料電池における水素含有ガス生成装置。
  3. 前記選択酸化処理部が、ルテニウムを触媒として前記変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化するように構成されている請求項2記載の燃料電池における水素含有ガス生成装置。
  4. 前記燃料電池発電部が、高分子膜を電解質とするように構成され、
    前記後処理部が、前記改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部と、その変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成され、
    前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が設けられ、
    前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部が、前記選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスにて前記原料水を予熱するように構成され、
    前記原料水を前記水蒸気生成部に供給する原料水供給路に、前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部、前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が記載順に上流側から下流側に並べて設けられ、
    前記後処理部にて後処理された後処理ガスの保有熱を利用する予熱部にて前記原料水を予熱した後の前記選択酸化処理ガスが、前記燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給されるように構成されている請求項1記載の燃料電池における水素含有ガス生成装置。
  5. 前記後処理部が、前記改質部から排出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部と、その変成処理部から排出された変成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理部とを備えて構成されて、その選択酸化処理部から排出された選択酸化処理ガスが前記燃料ガスとして前記燃料電池発電部に供給されるように構成され、
    前記加熱部から排出された前記燃焼ガスにて前記変成処理部を冷却するように構成され、
    前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱にて加熱することにより、前記原料水を予熱する前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部が設けられ、
    前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部が、前記変成処理部を冷却した後の前記燃焼ガスにて前記原料水を予熱するように構成され、
    前記原料水を前記水蒸気生成部に供給する原料水供給路に、前記改質部の燃焼部から排出された燃焼ガスの保有熱を利用する予熱部、前記水素含有ガス生成装置の放熱を利用する予熱部が記載順に上流側から下流側に並べて設けられている請求項1記載の燃料電池における水素含有ガス生成装置。
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