JP6270401B2 - 負圧調整ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、ユニットの下流側の圧力を一定にする負圧調整ユニットに関する。
近年の液体吐出装置では、より高速かつ高画質な記録を可能とするために、液体吐出ヘッドに高密度に液体吐出素子を設けたり、高頻度に液体を吐出したりしている。これらの要因から、液体吐出ヘッドに流れる液体の流量は大幅に増大してきており、特に1パスで高速記録を行うラインヘッドでは、ヘッド内を流れる液体の流量はかなり多くなっている。ヘッド内を流れる液体の流量が多くなると、流抵抗が増大し圧力損失が大きくなるため、吐出口における負圧が大きくなり、記録媒体への記録に影響が出る懸念がある。例えば負圧が大きくなると、吐出口での液体のメニスカスが吐出口内に引き込まれる形になるため、負圧が小さい時に比べ吐出される液体量が少なくなる。吐出される液体量が少ないと、記録媒体へ記録した際に液体のドット径が小さくなったり、ドットの濃度が薄くなったりし、所望の記録結果が得られなくなる。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1のような負圧調整ユニットが液体吐出装置に搭載されることがある。このユニットはバネの力を利用した弁を用いることで、ユニットの上流の圧力が変化するにつれて弁の開きが変化し、ユニットの下流側の負圧がほぼ一定になるようになっている。また、この負圧調整ユニットにはバネの付勢力を調整する負圧調整ネジが設けられており、負圧調整ネジにより、初期のバネ変形量を調整することで、弁が開く圧力を調整して、負圧調整ユニットごとの調整される負圧をほぼ一定にしている。
特許第4277524号公報
上述したように、液体吐出装置では、複数の吐出口における負圧に差が生じると記録媒体への記録にムラが発生するが、特に吐出口径が大きいとメニスカスの関係から、ムラは負圧変動に対してより敏感になる。そのため,負圧変動を数十mmAq(数百Pa)以内の変動に抑えるという精緻な負圧調整が必要になることがある。一方、フィルタの目詰まりや泡の混入等の要因により負圧調整ユニットの上流の流抵抗が大きく変化することがある。特に高速、高画質の記録を行う際には、高流量の液体がフィルタや液体供給管を通過するので、流抵抗変化による圧力変動は大きなものとなり、負圧調整ユニットで調整される負圧に変化が生じてしまう。そのため、流抵抗変化による広いレンジの負圧変化にも対応することが求められる。
しかしながら、特許文献1のような負圧調整ネジでは、上記のような精緻な負圧調整と、広いレンジの負圧調整の両立が困難であるという課題がある。例えば、精緻な負圧調整を行うには、バネ定数の大きなバネを負圧調整ネジで数百μm〜数mm変形させるのがよい。しかしながら、バネ定数の大きなバネで広いレンジの負圧調整を行うには、バネを百数十mmまで変形させる必要がある。そのため、広いスペースが必要であり、また、負圧調整ネジの変位が大きくなるため液体がリークする懸念も増加する。一方、スペースを取らないようにバネ定数の小さなバネを使用すると、広いレンジの負圧調整を行うにも負圧調整ネジを十数mm程度まで変位させればよい。しかし、精緻な負圧調整を行うためにネジを数μm変位させる必要があり、調整が困難になる。
そこで本発明は、精緻な負圧調整と広いレンジの負圧調整の両立が可能である負圧調整ユニットを提供することを目的とする。
本発明の圧力を調整する負圧調整ユニットは、第1の液室と、第2の液室と、第1の液室と第2の液室とをつなぐ液室接続流路と、を含む液室容器を有する。第1の液室には液体が流入する。第2の液室は、壁面の一部が可撓性のカバーからなり、液体が流出する。第1の液室には、液室接続流路を貫通する部分を有し、液室接続流路を開閉する弁部材と、弁部材を液室接続流路に向かって付勢する第1の付勢手段と、が設けられている。さらに、負圧調整ユニットには、カバーが液室接続流路に向けて移動すると弁部材を液室接続流路とは反対の方向に変位させる荷重を弁部材に付加し、弁部材に付加する荷重を変えることができる荷重付加機構が設けられている。
本発明によれば、従来のような調整ネジを用いることなく、カバーが液室接続流路に向けて移動すると荷重付加機構で弁部材に荷重を付加することができ、その荷重の大きさによって弁部材が開閉する圧力を設定することができる。さらに、弁部材に付加する荷重を変えることによって弁部材の開閉する圧力を調整することができる。
本発明によれば、調整ネジが不要なので、広いスペースを要することなく、精緻な負圧調整と広いレンジの負圧調整とを行うことができる。
液体吐出装置の液体供給システムの基本構成を示す概略図である。 従来の及び第1の実施形態の負圧調整ユニットを説明するための概略構成図である。 第2の実施形態の負圧調整ユニットを説明するための概略構成図である。
以下に、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態の詳細について説明する。なお、同一の機能を有する構成には添付図面中、同一の番号を付与し、その説明を省略することがある。
本発明の負圧調整ユニットについて、一般的な液体吐出装置を例として簡単に説明する。
なお,本明細書において「記録」とは,文字や図形など有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。さらに、広く記録媒体上に画像、模様、パターンなどを形成する場合、または媒体の加工を行う場合をも包含する。
また「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、布、プラスチックフィルム、金属板、ガラス、セラミック、木材、皮革などの液体を受容可能な物も包含する。
さらに、「液体」とは、上記「記録」の定義と同様に広く解釈されるべきであり、画像、模様、パターンなどの形成に供され得る液体を含む。したがって、記録に関して用いることが可能なあらゆる液体を包含している。
[第1の実施形態]
図1と図2を参照しながら、本発明の負圧調整ユニット21の説明を行う。図1は液体吐出装置の液体供給システムの基本構成を示したものである。また、図1(a)はシリアルヘッド系の液体吐出装置の液体供給システムを、図1(b)はラインヘッド系の液体吐出装置の液体供給システムを表している。
まず、図1(a)に示すシリアルヘッド系液体吐出装置の液体供給システムを説明する。液体タンク31と負圧調整ユニット21とは接続流路32で接続されており、接続流路32内で液体タンク31と負圧調整ユニット21の間に位置するポンプ33を駆動することで、液体タンク31内の液体を負圧調整ユニット21に送出する。負圧調整ユニット21と液体吐出ヘッド1とは供給流路2で接続されており、負圧調整ユニット21で圧力調整が行われている液体を液体吐出ヘッド1に対して供給する。供給流路2の一端は液体吐出ヘッド1内の供給流路3と連通しており、供給流路3から、液体が吐出する複数の吐出口と液体を吐出させるための液体吐出素子とを含む記録素子基板4に液体が送られ、液滴5が不図示の記録媒体に吐出される。
一方、図1(b)に示す複数の記録素子基板4が配置されたラインヘッド系液体吐出装置の液体供給システムについては、基本的な構成はシリアル系液体吐出装置の液体供給システムと同じものの、液体が循環する構成となっている点が異なる。液体吐出ヘッド1内の供給流路3は、各記録素子基板4だけでなく液体吐出ヘッド1の流出口にも繋がっており、リターン流路34を介して、液体タンク31と連通している。接続流路32内で液体タンク31と負圧調整ユニット21の間に位置するポンプ33Aを駆動することで、液体タンク31内の液体を負圧調整ユニット21に送出する。またリターン流路34内で液体吐出ヘッド1と液体タンク31との間に位置するポンプ33Bを駆動させることで、液体吐出ヘッド1から液体タンク31へと液体が送られる。
本発明は、図1に示した負圧調整ユニット21に関するものであり、図1に示したシリアルヘッド系液体吐出装置、およびラインヘッド系液体吐出装置のどちらにも適用可能となっている。
図2は従来の及び本発明の負圧調整ユニットの概略構成図であり、(a)は従来技術の負圧調整ユニットの弁が閉じた状態、(b)は従来技術の負圧調整ユニットの弁が開いた状態、(c)は本実施形態の負圧調整ユニットの弁が開いた状態である。
本発明の負圧調整ユニット21と、従来技術の負圧調整ユニット121の共通の構成について説明する。負圧調整ユニット21、121は、液室容器16、116を有している。液室容器16、116には、第1の液室24、124と、壁面の一部が可撓性カバー20、120からなる第2の液室29、129と、第1の液室24、124と第2の液室29、129とをつなぐ液室接続流路25、125とが設けられている。第1の液室24、124には、液体タンク31と繋がっている供給流路32からの液体が流入する。液体吐出ヘッド11と繋がっている供給流路2へ第2の液室29、129から液体が流出する。
第1の液室24、124内には液室接続流路25、125を開閉する弁22、122が配置されており、弁22、122は、第1の付勢手段である弁バネ23、123により液室接続流路25、125を閉塞する方向に付勢されている。また、弁22、122には液室接続流路25、125を貫通する棒状部材26、126が取り付けられている。弁22、122と液室接続流路25、125を貫通する部分である棒状部材26、126とで弁部材42、142が構成されている。第2の液室29、129内には、第2の付勢手段である負圧バネ28、128と、液室接続流路25、125と対向し、可撓性カバー20、120と接するように位置する可動板27、127とが配置されている。なお、本願発明においては、可動板27は必要に応じて設ければよい。負圧バネ28、128は、可動板27、127を液室接続流路25、125とは反対の方向に付勢している。本願発明においては、可動板27を必ずしも配置しなくてよい。そのため、負圧バネ28は、直接あるいは間接的に可撓性カバー20を液室接続流路25とは反対の方向に付勢することになる。可動板27、127と棒状部材26、126との間には間隔があるが、負圧バネ28、128が縮むことで、可動板27、127は、棒状部材26、126に当接する。液室接続流路25、125が閉塞されているときには、この可動板27、127の自重と負圧バネ208、408の力関係で記録ヘッド101(供給流路102)側の負圧が決定される。
従来の負圧調整ユニット121においては、調整ネジ131を有するネジユニット132が液室容器116に取り付けられており、調整ネジ131によって、弁バネ123の弁122方向への付勢力を調節することができる。
ここで、従来の負圧調整ユニット121に液体が流入した状態(弁122が液室接続流路125を開いた状態)について図2(b)を用いて説明を行う。記録ヘッド1で液体が消費されると、弁122により液室接続流路125が閉じているため、第1の液室124から第2の液室129には液体が供給されず、第2の液室129内の圧力が低下する。第2の液室129内の圧力が低下すると、可撓性カバー120は第2の液室129内部に引き込まれるように移動するとともに、可動板127を負圧バネ128の付勢力に逆らって第1の液室124方向に押し込む。さらに液体が消費されると、可動板127が棒状部材126と当接して押し込む。棒状部材126は可動板127に押し込まれることで弁122に液室接続流路125を開放する方向に力を与え、液室接続流路125が開放される。第2の液室125の負圧が大きければ弁122の開度は大きくなり、第2の液室129の負圧が小さければ弁122の開度は小さくなる。そして、この弁122の開度に応じて第2の液室125に流入する液体の流量が調整されるため、第2の液室129の負圧はある一定の範囲を保たれる。このように負圧調整されるとき、調整される第2の液室129内の圧力P_outは、力の釣り合いから以下の式(1)のように表せる。ここで、P_inは第1の液室124内の圧力、S_vは弁122のシール面積、S_bは可動板127と可撓性カバー120の有効面積を表している。また、k_vは弁バネ123のバネ定数、k_bは負圧バネ128のバネ定数、Δx_vは弁バネ123の弁開放方向の変位量、Δx_bは負圧バネ128の弁開放方向の変位量、mは可動板の重さ、gは重力加速度を表している。
Figure 0006270401
特許文献1のような、調整ネジ131による負圧調整は、上記式(1)のΔx_vを変化させることで行っている。例えば負圧調整ユニット121上流の不図示のフィルタや供給流路32に泡や異物が詰まった際には、上流の圧力損失が大きくなり、式(1)のP_inが低下する方向に変化することから、調整される圧力P_outも変化してしまう。特に高速、高画質で記録を行うラインヘッドでは、圧力調整ユニットの上流側の接続流路32の長さは長く、流抵抗も大きくなる傾向があり、かつ高流量の液体が流れることから、圧力変化に大きな影響を及ぼす。この圧力変化を打ち消すためには、先述したΔx_vを補正しなければならないが、高精度に補正するためにk_vを小さくしてしまうと、Δx_vを大きくせねばならず、大きなネジユニット132のスペースが必要となる。
以上のことを踏まえ、本発明では、ネジユニット132を設けずに、可撓性カバー20の弁22側への移動とともに弁22に任意の荷重を加える荷重付加機構を用いる。本実施形態の荷重付加機構41は、可動板27と、可撓性カバー20と、錘19とで構成されている(図2(c)参照)。錘19は、可動板27の直上の可撓性カバー20に配置される。また、錘19は、弁22に付加する荷重に応じて選択される。このような構成にすることで、弁バネ23や負圧バネ28に力を加えるとともに弁22を変位させて負圧調整を行っている。また、可動板27は、錘19の荷重を弁部材42に伝える荷重伝達部材として用いられる。
記録ヘッド1で液体が消費されると、弁22により液室接続流路25が閉じているため、第1の液室24から第2の液室29には液体が供給されず、第2の液室29内の圧力が低下する。第2の液室29内の圧力が低下すると、可撓性カバー20は第2の液室29内部に引き込まれるように移動するとともに、可動板27を負圧バネ28の付勢力に逆らって第1の液室124方向に押し込む。同時に、可撓性カバー20上の錘19も可撓性カバー20の移動と共に移動する。さらに液体が消費されると、可動板27が棒状部材26と当接して押し込む。棒状部材26は錘19によって荷重が加えられた可動板27に押し込まれることで弁22に液室接続流路25を開放する方向に力を与え、液室接続流路25が開放される。第2の液室25の負圧が大きければ弁22の開度は大きくなり、第2の液室29の負圧が小さければ弁22の開度は小さくなる。そして、この弁22の開度に応じて第2の液室25に流入する液体の流量が調整されるため、第2の液室29の負圧はある一定の範囲を保たれる。
このように負圧調整されるとき、調整される第2の液室29内の圧力P_outは、力の釣り合いから以下の式(2)のように表せる。P_inは第1の液室24内の圧力、S_vは弁22のシール面積、S_bは可動板27と可撓性カバー20の有効面積を表している。また、k_vは弁バネ23のバネ定数、k_bは負圧バネ28のバネ定数、Δx_vは弁バネ23の弁開放方向の変位量、Δx_bは負圧バネ28の弁開放方向の変位量、mは可動板の重さ、gは重力加速度、Mは錘19の重さを表している。
Figure 0006270401
式(2)でわかるように、従来の負圧調整とは異なり、本発明では、錘19の重さであるMを変化させることで負圧調整が可能となる。
ここで、一例を挙げる。各部材のパラメータを、S_b=156.25π[mm]、k_v=7.8[gf/mm](0.077[N/mm])、k_b=1.8[gf/mm](0.018[N/mm])とする。この場合、錘19を追加、あるいは異なる重さの錘19を用いて重さを1g変えることで圧力を約2.0[mmAq](約20[Pa])変化させることができる。一方、同じ条件で特許文献1のような調整ネジ131を用いると、1mm調整ネジ131を変位させることで圧力は約15.9[mmAq](約156[Pa])変化させることができる。この条件の時、100[mmAq](980[Pa])の調整を行おうとすると、調整ネジ131は約6.3[mm]変位させなくてはならないが、本実施形態では約49gの錘19を可撓性カバー20に載せるだけでよい。したがって、数mmAq単位での精緻な調整を調整ネジを用いて行うと、数十μm単位での調整となりかなり困難なことがわかる。一方、本実施形態では数gの錘19を載せるだけで実現可能であり、調整ネジ131を用いた場合よりも簡単であることがわかる。さらに、調整ネジを用いた場合、ネジの変化分の長さを負圧調整ユニット121に確保する必要があり、負圧調整ユニット121が大型化するが、本実施形態の負圧調整ユニット21では錘19の体積分だけスペースを用意すればよく、省スペース化が可能である。また、調整ネジ131は変化幅が大きくなると、それだけ液体がリークする懸念も増加するため、液体シール性の観点からも本実施形態の方が望ましい。
なお、本実施形態においては、可撓性カバー20で弁部材41を押し込むことができるなら、可動板27を必ずしも用いなくてよい。
以上のように、本実施形態の負圧調整ユニット21は、調整ネジ131を用いることなく弁部材41に荷重を付加することができ、この荷重の大きさによって弁部材41が開閉する圧力を容易に設定することができる。また、錘19の重さを適宜選択することで、弁部材41に付加する荷重を変えることができる。さらに、精緻な負圧調整と広いレンジの負圧調整の両立が簡単に実現可能である。
[第2の実施形態]
次に、図3を用いて本実施形態の説明を行う。第2の実施形態では、可動板27から弁22に加えられる荷重を変化させることで負圧調整を行う。具体的には、液室容器16を鉛直方向に対して傾斜させることで負圧調整を行う。図3(a)は、上流の圧力損失が小さいとき、図3(b)は上流の圧力損失が大きい場合である。
本実施形態では、荷重付加機構41は、可動板27と、可撓性カバー20と、液室容器16に取付けられた、例えばゴニオステージのような傾き調整ユニット15とで構成されている。傾き調整ユニット15によって、液室容器16は鉛直方向からの傾きを変化させることができる。
図3(a)に示すように、負圧調整ユニット21の上流での圧力損失が小さい場合での液室容器16の鉛直方向からの傾きの角度をθ0とする。すると、負圧調整が行われるときの調整される第2の液室29内の圧力P_outは、可動板27の重さが弁バネ23および負圧バネ28に作用する力がmgcosθ0と表せるので、上記の式(1)から、以下の式(3)のように表せる。
Figure 0006270401
次に、しばらく使用し負圧調整ユニット21上流のフィルタや供給流路に泡や異物が詰まったときを考える。式(3)からわかるように、液室容器16の傾きを調整することでP_outを調整できる。よって、図3(b)に示すように液室容器16の傾きの角度をθ0よりも小さいθ1にすることで、負圧バネ28に対応する力(式(3)の右辺第2項)を大きくし、P_inが小さくなった影響をキャンセルさせることができる。そのため、第2の液室29の負圧をある一定の範囲に保つことができる。
なお、本実施形態においては、可撓性カバー20で弁部材41を押し込むことができるなら、弁部材41に加える荷重は可動板27である必要はない。例えば、可動板27を用いずに、第1の実施形態のような錘19を可撓性カバー20の上に配置し、この錘19の荷重を弁部材42に付加してもよい。
以上のことから、本実施形態の負圧調整ユニット21もまた、調整ネジ131を用いることなく弁部材41に荷重を付加することができ、この荷重の大きさによって弁部材41が開閉する圧力を容易に設定することができる。また、第1の実施形態の錘19を用いることなく、液室容器16の傾きだけで弁部材41に荷重を加えることができ、さらに、弁部材41に加える荷重を変化させることもできる。そのため、使用しているうちに段々と流抵抗が変わるような液体供給系で簡便に負圧調整ができるというメリットがある。簡便に液室容器16の傾きを調整できるようにするため、液室タンク31からの液体の供給流路32や液体吐出ヘッド11への液体の供給流路2との接続部は、蛇腹部材14で構成されていることが望ましい。
なお、第1、第2の実施形態のいずれの場合でも、使用しているうちに段々と流抵抗が変わるような液体供給系では、定期的に弁に加えられる荷重を変化させることで、負圧調整を安定して行うことができる。
1 液体吐出ヘッド
15 傾き調整ユニット
16 液室容器
19 錘
20 可撓性カバー
23 弁バネ(第1の付勢手段)
24 第1の液室
25 液室接続流路
27 可動板(荷重伝達部材)
28 負圧バネ(第2の付勢手段)
29 第2の液室
41 荷重付加機構
42 弁部材

Claims (7)

  1. 圧力を調整する負圧調整ユニットにおいて、
    液体が流入する第1の液室と、壁面の一部が可撓性のカバーからなり、前記液体が流出する第2の液室と、前記第1の液室と前記第2の液室とをつなぐ液室接続流路と、を含む液室容器を有し、
    前記第1の液室には、前記液室接続流路を貫通する部分を有し、前記液室接続流路を開閉する弁部材と、前記弁部材を前記液室接続流路に向かって付勢する第1の付勢手段と、が設けられ、
    前記カバーが前記液室接続流路に向けて移動すると前記弁部材を前記液室接続流路とは反対の方向に変位させる荷重を前記弁部材に付加し、前記弁部材に付加する荷重を変えることができる荷重付加機構が設けられ
    前記荷重付加機構は、前記カバーの上に配置され、前記弁部材に付加する荷重に応じて選択される錘と、前記錘の荷重を前記弁部材に伝える荷重伝達部材と、を有する、負圧調整ユニット。
  2. 前記荷重伝達部材は、前記第2の液室に、前記液室接続流路と対向して前記カバーと接するように位置し、前記カバーとともに移動し、前記弁部材に当接することができる可動板を有する、請求項に記載の負圧調整ユニット。
  3. 圧力を調整する負圧調整ユニットにおいて、
    液体が流入する第1の液室と、壁面の一部が可撓性のカバーからなり、前記液体が流出する第2の液室と、前記第1の液室と前記第2の液室とをつなぐ液室接続流路と、を含む液室容器を有し、
    前記第1の液室には、前記液室接続流路を貫通する部分を有し、前記液室接続流路を開閉する弁部材と、前記弁部材を前記液室接続流路に向かって付勢する第1の付勢手段と、が設けられ、
    前記カバーが前記液室接続流路に向けて移動すると前記弁部材を前記液室接続流路とは反対の方向に変位させる荷重を前記弁部材に付加し、前記弁部材に付加する荷重を変えることができる荷重付加機構が設けられ
    前記荷重付加機構は、前記第2の液室に、前記液室接続流路と対向して前記カバーと接するように位置し、前記カバーとともに移動し、前記弁部材に当接することができる可動板と、前記液室容器の鉛直方向に対する角度を変化させる傾き調整ユニットとを有する、負圧調整ユニット。
  4. 前記荷重付加機構は定期的に前記弁部材に付加する荷重を変化させる、請求項に記載の負圧調整ユニット。
  5. 前記第2の液室には、前記カバーを直接あるいは間接的に前記液室接続流路とは反対の方向に付勢する第2の付勢手段が設けられている、請求項1からのいずれか1項に記載の負圧調整ユニット。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の負圧調整ユニットと、
    前記負圧調整ユニットから前記液体が供給される液体吐出ヘッドと、
    前記負圧調整ユニットに前記液体を供給する液体タンクと、
    を有する液体吐出装置。
  7. 前記液体タンクからの前記液体が流れる流路と前記液体吐出ヘッドに前記液体を供給する流路はそれぞれ前記負圧調整ユニットに蛇腹部材でつながっている、請求項に記載の液体吐出装置。
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