JP6270126B2 - 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱と圧力により未定着画像像を定着せしめるベルト定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
従来、ウォームアップ時間が短く、消費電力の少ない定着装置として、定着ベルトを挟んだ状態で加圧ローラと定着パッドを圧接させ定着ニップを形成するベルト定着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。定着ベルトは、加圧ローラが回転駆動されることによって、定着パッド上を摺動しつつ従動回転し、加熱部材によって加熱される。未定着トナー像が担持された転写材は未定着トナー像面が定着ベルトと接触する向きで定着ニップに挿入されることにより、未定着トナー像が熱と圧力で定着される。
上述したベルト定着装置においては、定着ベルトが定着パッド上を摺動しつつ回転するため、定着ベルトに摩擦による摺動負荷がかかり、定着ニップで加圧ローラの表面移動速度に比べ定着ベルトの表面移動速度が小さくなりベルト搬送性が低下してしまうことがある。このようなベルト搬送性の低下は、転写材が定着ベルトと加圧ローラとの間に介在する場合は特に顕著になる。駆動源を与えられた加圧ローラが連れ送りの転写材に駆動を伝達し、転写材が連れ送りの定着ベルトに駆動を伝達する。一方で定着ベルトと定着パッドとの間には摺動負荷が存在する。定着ベルトの搬送は駆動力の伝達と摺動の合算で決まるため、転写材が定着ベルトと加圧ローラとの間に介在する場合に最も搬送性が低下しやすい。
このようにベルト搬送性が低下すると、転写材と加圧ローラとの間、若しくは転写材と定着ベルトとの間で速度差が生じる。以下、これを転写材のスリップという。このスリップによって転写材が所定の時間で搬送されなくなると、装置は紙詰まり(JAM)と判断し、装置を停止させてしまう。また、定着ベルトと転写材との間でスリップが発生すると画像ノイズが発生し、これもまた致命的な不具合となる。
一般に、ベルト定着装置においては、定着ベルトと定着パッドとの間の摩擦力を低減するために、定着ベルトと定着パッドとの間にグリースなどの潤滑剤が塗布された摺動シートを介在させることが提案されている。特許文献1には、定着パッドに低摩擦層を設けることが提案されている。しかし、これら定着装置においても、グリースなどの潤滑剤の枯渇や、低摩擦層の摺動面の摩耗などによってベルト搬送性が低下し、転写材のスリップが生じてしまう虞がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、定着部材の搬送性の低下による転写材のスリップの発生を抑制することができる定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数の支持部材に表面移動可能に支持される無端状の定着部材と、該定着部材に対向するように設けられ該定着部材の外周面に対して加圧される回転駆動可能な加圧部材と、該支持部材のうちのひとつであって、該定着部材を介して該加圧部材からの加圧を受けることにより、転写材が通過する定着ニップを形成するニップ形成部材と、定着ニップを加熱する熱を発生する加熱源とを備え、該定着ニップに画像が形成された転写材を通過させて該転写材上の画像を定着させる定着装置において、上記ニップ形成部材以外の上記支持部材として、回転駆動可能な駆動部材と、上記定着部材に張力を付与する張力付与部材とを有し、前記駆動部材の表面移動速度を、上記加圧部材の表面移動速度よりも大きくし、上記張力付与部材の上記定着部材を押す力が0.5[N/m]以上、10[N/m]以下の範囲で設定されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、定着部材の搬送性の低下による転写材のスリップの発生を抑制することができるという優れた効果がある。
本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図。 同画像形成装置の定着装置の主要部の概略構成を示す断面図。 加熱ローラ及び加圧ローラを駆動する駆動伝達系を説明する説明図。 加圧ローラに対する加熱ローラの周速比と加圧ローラに対する定着ベルトの周速比との関係を示す特性図。 定着ベルトの張架状態を説明する説明図。 別の実施形態に係る定着装置の主要部の概略構成を示す断面図。
以下、本発明を適用した電子写真方式の画像形成装置の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。なお、本実施形態では、画像形成装置がプリンタである場合について説明するが、本発明は、プリンタ以外の複写機、ファクシミリ装置、複合機などの他の画像形成装置にも適用できる。
図1において、本実施形態に係るプリンタは、一般的な電子写真方式の作像プロセスに従って画像を形成するタンデム型の電子写真方式のカラー画像形成装置の例である。このプリンタは、光書込手段(露光手段)としての書込装置1と互いに異なる4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のトナーが封入された画像形成部としてのプロセスカートリッジ2とを備えている。トナーとしては、例えば粉砕トナー、重合トナーのどちらでもよく、外添材としてオイル含有シリカを含むトナーを好ましく用いることができる。
さらに、この画像形成装置は、一次転写手段としての一次転写装置3、転写材供給手段としての給紙装置4、二次転写手段としての二次転写装置5、定着手段としての定着装置6、転写材排出手段としての排紙ローラ7などを備えている。一次転写装置3は、プロセスカートリッジ2で形成されたトナー像を中間転写ベルト上に重ね合わせる。二次転写装置5は、一次転写装置3で転写された中間転写ベルト上のトナー像を転写材としての用紙に転写し、給紙装置4は、用紙を積載するとともに、二次転写装置5による転写位置に用紙を供給する。後述する定着装置6は、用紙上のトナー像を定着させ、排紙ローラ7は、トナー像の定着後の用紙を排出する。プロセスカートリッジ2、一次転写装置3、給紙装置4、二次転写装置5及び定着装置6はそれぞれ、装置本体に対して着脱可能なユニットとして構成される。
図2は、本実施形態に係る定着装置の主要部の概略構成を示す断面図である。定着装置6は、加熱源としてのハロゲンヒータ61を内蔵する加熱ローラ62と、定着部材としての定着ベルト65と、加圧部材として矢印A方向への駆動源が与えられている加圧ローラ66と、ニップ形成部材としての定着パッド63とを備えている。定着装置6において、定着ベルト65は、支持部材としての機能を果たす加熱ローラ62と定着パッド63により矢印B方向に回転可能に支持され、定着ベルト65を挟んで定着パッド63と加圧ローラ66との間に定着ニップが形成されている。この定着ニップ内における圧力と熱により、定着ニップ(定着ベルト65と加圧ローラ66との間)に通紙される用紙上の未定着トナー像を熱溶融させて定着せしめることができる。
なお、上記定着装置6において、図示しないが、定着ニップの用紙搬送方向上流側には用紙を定着ニップへ案内する搬送ガイドが配置されている。定着ニップの用紙搬送方向下流側には、用紙と定着ベルトの分離を図る分離手段や用紙を排紙ローラ7へ案内する搬送ガイドなどが配置されている。加熱ローラ62の周囲には、定着ベルト65に接して表面温度を検知する温度センサや電力遮断装置が設置されている。
上記加熱ローラ62は、ハロゲンヒータ61を内蔵する中空の金属ローラにより構成され、自らに対する掛け回し位置で定着ベルト65を加熱する。加熱ローラ62の材質としては、アルミ、鉄、ステンレスなどのパイプ状金属を用いることができる。本実施形態では、550Wのハロゲンヒータ61を用い、加熱ローラ62にハロゲンヒータ61の見かけ直径より1mm直径の大きい鉄パイプを使用している。また、加熱ローラ62の内部には、ハロゲンヒータ61などからの輻射熱を吸収しやすくするために黒色の塗装を施している。
上記ハロゲンヒータ61は、装置本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、図示しない温度センサによる定着ベルト65の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなハロゲンヒータ61の出力制御によって、定着ベルト65の温度を所望の定着温度に設定できるようになっている。なお、定着ベルト65を加熱する加熱源としては、ハロゲンヒータ61以外に、加熱ローラ62との空隙が小さく、加熱ローラ62の端部にほとんど隙間がなくなれば、抵抗発熱体やカーボンヒータ等を用いてもよい。
上記定着ベルト65には、ポリイミド、ポリアミド、フッ素樹脂などの樹脂材料や、ニッケル、SUSなどの金属材料を用いることができ、無端状ベルト(もしくはフィルム)とする。上記定着ベルト65の表層には、用紙上のトナーが付着しないように離型性を形成するとよく、例えば、PFA樹脂層又はPTFE樹脂層からなる離型層を形成するとよい。
また、定着ベルト65の基材と表層との間には、シリコンゴム層などの弾性層を形成するようにしてもよい。シリコンゴム層などの弾性層がない場合は熱容量が小さくなり、定着性(昇温性)が向上するが、未定着トナー画像を均一に押し潰すことが出来ず、定着の際に紙の表面の微妙な凹凸に応じたユズ肌画像が残るという不具合が生じる。これを改善するには、シリコンゴム層などの弾性層を100μm以上、0.5mm以下で設けるとよい。シリコンゴム層の変形により、微妙な凹凸が吸収されユズ肌画像が改善する。本実施形態では、ポリイミドよりなる基材と、180μm厚みのシリコンゴム層と、20μm厚みのPFAチューブを被覆してなる定着ベルト65を用いた。
上記加圧ローラ66は、スプリングにより付勢された加圧レバーなどにより定着ベルト65を挟んで定着パッド63側に押し付けられており、加圧ローラ66の弾性層が押し潰されて変形することにより、定着ニップにおいて所定のニップ幅が形成される。本実施形態では、定着ニップでのニップ圧は、用紙A4サイズで100N以上250N以下としている。また、定着ニップは、加圧レバーの移動などによりニップ圧が軽減され、無負荷にすることも可能になっている。
この加圧ローラ66には、中空もしくは中実の金属ローラに例えばシリコンゴム層などの熱的に安定な弾性層が設けられ、外表面に離型性を得るためにPFA樹脂層またはPTFE樹脂層からなる離型層が設けられている。上記加圧ローラ66におけるシリコンゴム層はソリッドゴムもしくは発泡状のスポンジゴムがよい。スポンジゴムを用いると断熱性が高まり、定着ベルト65の熱が加圧ローラ66に伝導し難くなるため望ましい。また、加圧ローラ66の内部に定着ニップを加熱する熱を発生する加熱源を設けてもよい。本実施形態では、加圧ローラ66のシリコンゴム層の厚みを6mmとし、ニップ幅を5mmとしている。加熱源となるハロゲンヒータは、加圧ローラ66内には設けず、加熱ローラ62の内部のみに設置している。
上記定着パッド63は、定着ステー64によって支持され、定着ステー64の側板の溝をスライドすることによって加圧ローラ66と対向する方向に沿って進退移動可能に保持され、荷重を受けて加圧ローラ66に押し付けられている。この定着パッド63は、シリコンゴム、フッ素ゴムなどの弾性体もしくは耐熱性の樹脂、金属から構成されており、摺動シート67を介して定着ベルト65の内周面と接触している。若しくは、摺動シートを設けず、定着パッド63の定着ベルト65と接触する面に摺動性の高い層をコートしてもよい。本実施形態では、樹脂よりなる定着パッド63と摺動シート67を用い、定着ベルト65の内周面と摺動シート67との間にはグリースもしくはシリコンオイル等の潤滑剤を介在させている。
ここで、上記加熱ローラ62及び加圧ローラ66は、装置本体側に設けられたモータなどの駆動源からギヤ列などを介して駆動力が伝達され回転駆動される。図3は、加熱ローラ及び加圧ローラを駆動する駆動伝達系を説明する説明図である。図3に示すように、加圧ローラ66の軸66aと同軸上にある被駆動ギヤとしての加圧ギヤ661は、装置本体側の駆動ギヤから伝達されてくる駆動ギヤにより、中継ギヤとしてのアイドラギヤ691を介して駆動される。また加熱ローラ62の軸62aと同軸上にある被駆動ギヤとしての加熱ギヤ621は、アイドラギヤ691、692を介して駆動される。なお、これらギヤ列は、加圧ローラ66及び加熱ローラ62の周速を互いに異なる値に変更可能な構成となっている。
上記ギヤ列を介して加圧ローラ66が回転駆動されることにより、定着ニップで定着ベルト65に駆動力が伝達され定着ベルト65が連れ回り回転する。定着ベルト65は、定着ニップにおいて定着パッド63と加圧ローラ66とで挟み込まれて回転するが、定着ニップ以外では定着パッド63に移送ガイドされている。加圧ローラ66が定着ベルト65を押す加圧力は、定着ベルト65、摺動シート67、定着パッド63と伝わり、定着パッド63若しくは加熱ローラ62で受け止めている。
上記定着装置6において、定着ベルト65の搬送は加圧ローラ66からの駆動力が支配的である。しかし、上述したように、用紙が定着ベルト65と加圧ローラ66との間に介在する場合、すなわち定着ニップに用紙を送り込む印字時に、定着ベルト65のベルト搬送性が低下してしまうことがある。
そこで、本実施形態に係る定着装置6において、ベルト搬送性が不安定な場合には、加熱ローラ62を定着ベルト65の移動方向と同方向に同速で回転駆動させるのではなく、加熱ローラ62の表面移動速度(以下、周速という)を加圧ローラ66の周速よりも大きくさせている。これにより、定着ニップに用紙が介在する場合でも、定着ベルト65の搬送性が低下せず、定着ニップにおいて定着ベルト65や用紙のスリップが発生しにくくなる。
以下、定着ニップに用紙が介在する場合と介在しない場合とで定着ベルト65の搬送性を調べた実験について説明する。図4は、加圧ローラに対する加熱ローラの周速比と、加圧ローラに対する定着ベルトの周速比との関係を示す特性図である。本実験では、トナー100重量部に対して、疎水シリカ(商品名RY50;アエロジル製)を2重量部添加し、20Lヘンシェルミキサーで周速40m/sec、5分間の混合処理を行った。その後目開き75ミクロンの篩を用いてトナーを得た。加熱ローラ62と加圧ローラ66の周速は、回転数と半径から算出した。定着ベルト65の周速は、定着ベルト65上のマーキングを1回転毎に計測し、経過時間とベルト外径から算出した。用紙には、普通紙(表面がなめらかな薄紙)を用いた。
本実験では、加圧ローラ66の周速に対する定着ベルト65の周速比[(定着ベルトの周速/加圧ローラの周速)×100]が100%のときを、ベルト搬送性が良好であると判断している。図4に示す結果からわかるように、加圧ローラ66に対する加熱ローラ62の周速比[(加熱ローラの周速/加圧ローラの周速)×100]が100%以上であれば、定着ニップでの用紙の有無にかかわらずベルト搬送性が良好であることがわかる。また、実験の結果、加圧ローラ66に対する加熱ローラ62の周速比が100%となるときよりも、100%を超えた時の方が、より確実にスリップを防止することができることが確認された。
これに対し、加圧ローラ66に対する加熱ローラ62の周速比が90%以下であると、定着ニップでの用紙の有無にかかわらず定着ベルト65のスリップが確認された。また、加圧ローラ66に対する加熱ローラ62の周速比が110%を超えると、初期的には問題は発生しないが、長期的な使用で速度差により定着ベルト65の裏面の摩耗が促進されることが確認された。
定着ベルト65のベルト搬送性を良好に保ち、用紙のスリップを確実に防止するには、加熱ローラ62の周速を加圧ローラ66の周速よりも大きくし、101%以上110%以下とすることが好ましい。加熱ローラ62の周速を加圧ローラ66の周速に対して100%に設定しても、ローラ外径や回転数のばらつきを考慮する必要がある。よって、誤差条件を含めて、本実施形態では、加熱ローラ62の周速を加圧ローラ66の周速に対して102.5±1.5%のように設定した。
なお、本実施形態に係る定着装置6において、定着ベルト65を回転させる主な駆動源は加圧ローラ66となる。そのため、加熱ローラ62を従動回転させ、加圧ローラ66による駆動源だけで定着ベルト65を回転させても、定着ニップに用紙がなければ定着ベルト65はスリップしない。また、加圧ローラ66の回転を止めて、加熱ローラ62のみを回転駆動させても、定着ベルト65は回転しない。また、加圧ローラ66を定着ベルト65から離した状態で加熱ローラ62を回転駆動させると、定着ベルト65は回転するが、若干スリップしてしまう状態である。
本実施形態において、定着ベルト65の張架状態は適切に設定する必要がある。定着ベルト65の内径がφ25mm以下であれば、50μm厚みのポリイミド基材からなる定着ベルト65は、図5に示すように、破線で示す真円状から実線で示す楕円形状にするだけで、ベルト自体がもつ強度(内部応力)により所定のテンションを得ることができる。
また、定着ベルト65の内側に板バネ68(図6に図示)を設置したり、定着ベルト65の外側にクリーニングローラ(図示せず)を設置したりすることにより、定着ベルト65に所定のテンションを付与してもよい。テンションが大きすぎると、定着ベルト65の端部の破損につながるため好ましくない。
また、加熱ローラ62と定着ベルト65との密着力は適切に設定する必要がある。加熱ローラ62と定着ベルト65との密着力が弱いと、加熱ローラ62の駆動力が定着ベルト65に伝わらず、ベルト搬送性が低下する。一方、加熱ローラ62と定着ベルト65との密着力が強いと、定着パッド63の角部で定着ベルト65が折れ曲がり、ベルト搬送性が低下する。なお、定着パッド63の角Rは、定着ベルト65が折れ曲がることがないように角R1mm以上であることが好ましい。
しかし、加熱ローラ62と定着ベルトと65との密着力は測定することができない。そこで、図6に示すように、定着ベルト65の板バネ68による張架部分に、剛板71を介して荷重計(ロードセル)72を設置し、マイクロメータ73で矢印方向に押圧し、0.5N/m以上10N/m以下となるように荷重管理を行うと、適切な密着力を得ることができる。
また、上記定着ベルト65の内周面には、定着パッド63などの部材との摺動を軽減するために、シリコンオイルやグリ−スなどの潤滑剤が塗布されていることが多い。そのため、加熱ローラ62と定着ベルト65との間に潤滑剤が介在している場合がある。加熱ローラ62は、定着ベルト65を搬送させる機能も兼ね備えているため、駆動力を伝達するために、加熱ローラ62の表面は表面粗さをRa5以下ほどに粗し、潤滑剤を保持しやすくしている。加熱ローラ62の表面を粗らす方法としては、サンドブラストのように物理的に粗らす方法や、エッチングのように化学的に粗らす方法、若しくは、小径ビーズを混ぜた塗料を塗布する方法などあるが、何れの方法も採用することができる。一方、定着ベルト65の内周面(加熱ローラ62と接触する面)の表面粗さもRa5以下とすることが好ましい。
なお、上記実施形態では、加熱源としてハロゲンヒータ61を加熱ローラ62に設けた例について説明したが、加熱ローラ62内のハロゲンヒータ61の代わりに又はそれに加えて、加圧ローラ66や定着ステー64にヒータを設けてもよい。定着ニップを加熱する熱を発生するものであれば、他の加熱源を用いてもよい。また、上記実施形態では、定着ベルト65を支持する支持部材が加熱ローラ62と定着パッド63である例について説明したが、支持部材は新たに設けたローラ部材であってもよく、回転駆動可能な支持部材も他のローラ部材であってもよい。また、上記実施形態では、ニップ形成部材が定着パッド63である例について説明したが、ニップ形成部材が例えばローラ状であってもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
加熱ローラ62、定着パッド63などの複数の支持部材に表面移動可能に支持される定着ベルト65などの無端状の定着部材と、該定着部材に対向するように設けられ該定着部材の外周面に対して加圧される回転駆動可能な加圧ローラ66などの加圧部材と、該支持部材のうちのひとつであって、定着部材を介して該加圧部材からの加圧を受けることにより、転写材が通過する定着ニップを形成する定着パッド63などのニップ形成部材と、定着ニップを加熱する熱を発生するハロゲンヒータ61などの加熱源とを備え、該定着ニップに画像が形成された転写材を通過させて、該転写材上の画像を定着させる定着装置6などの定着装置において、上記ニップ形成部材以外の上記支持部材のうちのひとつは、回転駆動可能であって、その表面移動速度は上記加圧部材の表面移動速度よりも大きいことを特徴とする定着装置。
これによれば、上記実施形態について説明したように、定着部材は、加圧部材の回転駆動によって連れ回り移動するだけではなく、支持部材の回転駆動によっても連れ回り移動する。そのため、定着ニップに転写材が通過し、加圧部材からの回転駆動が定着部材に伝達されにくくなっても、定着部材には支持部材からの回転駆動が伝達され、その表面移動速度が加圧部材の表面移動速度よりも大きいため、定着部材の搬送性が低下しにくい。よって、転写材と加圧部材、転写材と定着部材との間で速度差が生じる、いわゆる転写材のスリップの発生を抑制することができる。
(態様B)
(態様A)の定着装置において、回転駆動可能な上記支持部材の表面移動速度は、上記加圧部材の表面移動速度よりも101%以上110%以内で大きい。
これによれば、上記実施形態について説明したように、上記範囲内の表面移動速度で支持部材が回転駆動するによって、定着ニップに転写材が通過する際の定着部材の搬送性が低下することを確実に抑制することができる。また、定着部材が支持部材と摺動しても定着部材を傷つけることがなく、長期的な使用が可能となる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)の定着装置において、回転駆動可能な上記支持部材は、加熱源を内蔵する加熱ローラである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、回転駆動可能な支持部材と加熱源を内蔵する加熱ローラとの機能を兼用することで、新たに支持部材やスペースを必要とせず、低コスト化を図ることが可能である。
(態様D)
(態様A)(態様B)又は(態様C)の定着装置において、上記定着部材は、ポリイミドよりなる基材から構成される。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ポリイミドよりなる基材から構成される定着部材は、金属よりなる基材より低コスト化や小型化が容易である。
(態様E)
(態様A)(態様B)(態様C)又は(態様D)の定着装置において、回転駆動可能な上記支持部材は、金属ローラであり、表面粗さがRa5以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、支持部材の表面を少し粗くすることにより、定着部材とニップ形成部材との摺動を軽減するための潤滑剤などを保持しやすくなる。
(態様F)
(態様A)(態様B)(態様C)(態様D)又は(態様E)の定着装置において、上記定着部材と上記ニップ形成部材との間には、潤滑剤が塗布された摺動シート67などの摺動シートが介在している。
これによれば、上記実施形態について説明したように、摺動シートによって、定着部材とニップ形成部材との摺動を軽減することができ、長期的な使用が可能となる。
(態様G)
(態様A)(態様B)(態様C)(態様D)(態様E)又は(態様F)の定着装置において、上記加圧部材の駆動源と上記支持部材の駆動源とは同一である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、新たに支持部材やスペースを必要とせず、低コスト化を図ることが可能である。
(態様H)
(態様A)(態様B)(態様C)(態様D)(態様E)(態様F)又は(態様G)の定着装置において、上記定着部材は、上記支持部材又は該定着部材自体の強度により所定値以上の張力が付与されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、回転駆動可能な支持部材と回転駆動可能な加圧部材からの駆動が定着部材に適正に伝達される。
(態様I)
(態様H)の定着装置において、上記定着部材に張力を付与するべく上記支持部材を付勢する付勢手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、回転駆動可能な支持部材と回転駆動可能な加圧部材からの駆動が定着部材に適正に伝達される。
(態様J)
用紙などの転写材に対して画像を形成するプロセスカートリッジ2などの画像形成部と、該画像形成部で形成された該転写材上の画像を定着させる定着装置6などの定着手段とを備える画像形成装置において、上記定着手段として、(態様A)(態様B)(態様C)(態様D)(態様E)(態様F)(態様G)(態様H)又は(態様I)の定着装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、転写材のスリップの発生が抑制されるため、紙詰まりや画像ノイズの発生などの不具合の発生を防止することができる。
(態様K)
(態様J)の画像形成装置において、上記画像形成部は、外添剤としてオイル含有シリカを含むトナーを用いて、該転写材上に画像を形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、定着手段における定着性を向上させることができる。
1 書込装置
2 プロセスカートリッジ
3 一次転写装置
4 給紙装置
5 二次転写装置
6 定着装置
61 ヒータ
62 加熱ローラ
621 加熱ギヤ
63 定着パッド
64 定着ステー
65 定着ベルト
66 加圧ローラ
661 加圧ギヤ
67 摺動シート
68 板バネ
691 アイドラギヤ
692 アイドラギヤ
特許4206788号公報

Claims (11)

  1. 複数の支持部材に表面移動可能に支持される無端状の定着部材と、
    該定着部材に対向するように設けられ該定着部材の外周面に対して加圧される回転駆動可能な加圧部材と、
    該支持部材のうちのひとつであって、該定着部材を介して該加圧部材からの加圧を受けることにより、転写材が通過する定着ニップを形成するニップ形成部材と、
    定着ニップを加熱する熱を発生する加熱源とを備え、
    該定着ニップに画像が形成された転写材を通過させて該転写材上の画像を定着させる定着装置において、
    上記ニップ形成部材以外の上記支持部材として、回転駆動可能な駆動部材と、上記定着部材に張力を付与する張力付与部材とを有し、
    前記駆動部材の表面移動速度を、上記加圧部材の表面移動速度よりも大きくし、
    上記張力付与部材の上記定着部材を押す力が0.5[N/m]以上、10[N/m]以下の範囲で設定されていることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    回転駆動可能な上記支持部材の表面移動速度は、上記加圧部材の表面移動速度よりも101%以上110%以内で大きいことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1又は2の定着装置において、
    回転駆動可能な上記支持部材は、加熱源を内蔵する加熱ローラであることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1、2又は3の定着装置において、
    上記定着部材は、ポリイミドよりなる基材から構成されることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1、2、3又は4の定着装置において、
    回転駆動可能な上記支持部材は、金属ローラであり、表面粗さがRa5以下であることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の定着装置において、
    上記定着部材と上記ニップ形成部材との間には、潤滑剤が塗布された摺動シートが介在していることを定着装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の定着装置において、
    上記加圧部材の駆動源と回転駆動可能な上記支持部材の駆動源とは同一であることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7の定着装置において、
    上記定着部材は、上記支持部材又は該定着部材自体の強度により所定値以上の張力が付与されていることを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の定着装置において、
    上記定着部材に張力を付与するべく上記支持部材を付勢する付勢手段を備えることを特徴とする定着装置。
  10. 転写材に対して画像を形成する画像形成部と、
    該画像形成部で形成された該転写材上の画像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置において、
    上記定着手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記画像形成部は、外添剤としてオイル含有シリカを含むトナーを用いて、該転写材上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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