JP5487871B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置を構成する構成体の一つとして定着装置がある。この定着装置は、周知のとおり、ローラ状やベルト状の定着部と、主としてローラ状の加圧部とからなる一対の回転体を回転可能に圧接して形成された定着ニップに、未定着のトナー像を担持したシート状の記録材を通して、熱と圧力でトナー像を記録材に溶融定着させるものである。
この定着装置は、サイズ、厚さ、材質などが異なる様々な記録材を定着ニップに通すことで、定着部の表面に傷が付いたり、定着部から記録材を分離させる分離爪により定着部の表面に傷が付いたりして、その結果、定着後の記録材にスジ状の光沢ムラが生じる場合があった。
そこで、かかる問題を解決するものとして、例えば、ベルト状の定着部にコロ状の研磨手段を押し当てて、定着部の回転により研磨するようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
上述の研磨手段を設けた定着装置は、定着部の表面に傷が付いても即座にその傷を消すことから好適であるものの、しかしながら、研磨手段がベルト状の定着部に常に接触しているため、定着ベルトの表層である離型層の寿命、ひいては定着装置の寿命が短くなってしまう。
また、研磨手段が定着ベルトの外側に設けられて突出しているため、装置が大型化してしまう恐れがあった。仮に、研磨手段をベルト状の定着部に進退可能に設けた場合、定着ベルトの寿命は延びるものの、装置が大型化してしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決できる定着装置及び画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる定着装置及び画像形成装置は、下記の技術
的手段を講じた。
請求項1にかかる発明は、一対の回転体を回転可能に圧接して形成された定着ニップに、未定着のトナー像を担持したシート状の記録材を通して、熱と圧力で前記トナー像を前記記録材に定着可能に構成された、定着動作を行う定着手段と、前記定着動作の非実行時に実行可能に構成され、所定のタイミングで所定時間、前記一対の回転体に線速差を持たせて前記回転体の表面を研磨させる、研磨動作を行う研磨モード制御手段と、を備えた定着装置において、前記研磨動作を行う時の前記回転体の回転方向は、前記定着動作を行うときのそれと同方向であり、前記定着手段は、前記一対の回転体の軸距を延ばして前記定着ニップの圧力を減圧可能に構成され、前記研磨モード制御手段は、前記圧力を減圧させた後であって、前記定着手段の温度を所定の温度域内にした後に、前記一対の回転体に線速差を持たせる研磨動作を実行することを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1において、前記定着手段は、前記トナー像を溶融さ
せて前記記録材に密着させる第一の定着手段と、前記一対の回転体を備え、前記第一の定
着手段を経て前記記録材に密着した前記トナー像に平滑性を付与させて前記記録材に定着
させる第二の定着手段とを備えたことを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2において、前記所定のタイミングは、前記定
着ニップに前記記録材を通した枚数又は前記一対の回転体の回転時間若しくは回転走行距
離の何れかが予め設定された所定値以上になった場合、又は、これら3つから任意の2つ
の組み合わせのものが前記所定値以上になった場合、又は、これら全てが前記所定値以上
になった場合であることを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項3において、前記所定値は、前記記録材の種類、前記
記録材の厚さ、前記記録材のサイズに応じて複数設定され、前記研磨モード制御手段は、
前記記録材の種類、前記記録材の厚さ、前記記録材のサイズの変更に応じて、適宜、前記
所定値を変更可能に構成されていることを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4の何れか1項において、前記一対の回転体のうち、前記記録材の前記トナー像側の回転体の表面が研磨されるように、前記一対の回転体が構成されていることを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置を特徴とする。
本発明によれば、所定のタイミングで所定時間、定着ニップを形成する一対の回転体に線速差を持たせて回転体の表面を研磨させる研磨モード制御手段を備えたことで、定着装置の寿命を短くすることなく、回転体の表面に付いた傷を消すことが可能である上に、研磨モード制御手段が突出することがないから、装置が大型化する恐れを払拭できる。
本実施の形態にかかる定着装置を備えた画像形成装置の概略を示した模式図である。 実施の形態1にかかる定着装置の概略を示した模式図である。 実施の形態1にかかる定着装置の動作を示したフローチャートその1である。 実施の形態1にかかる定着装置の動作を示したフローチャートその2である。 実施の形態1にかかる定着装置の他の態様その1を示した模式図である。 実施の形態1にかかる定着装置の他の態様その2を示した模式図である。 実施の形態2にかかる定着装置の概略を示した模式図である。 実施の形態2にかかる定着装置の他の態様その1を示した模式図である。 実施の形態2にかかる定着装置の他の態様その2を示した模式図である。
本発明にかかる定着装置を備えた画像形成装置の実施の形態を説明する。
本実施の形態にかかる画像形成装置は、筐体の側面中途部に排紙トレイ部1を設けた、所謂、胴内排紙タイプのフルカラー出力可能な画像形成装置が例示されており、各実施の形態を説明する前に、先ず、各実施の形態において共通する画像形成にかかる構成部の概略を説明する。
本実施の形態にかかる画像形成装置は、一側面の中途部が内方に向かって略コ字状に形成されて排紙トレイ部1が設けられると共に、内部に各構成部を支持させる装置機枠2と、装置機枠2の頂面部に開閉可能に設けられた開閉扉3と、装置機枠2の頂面部内に設けられた原稿ガラス4を備え、その原稿ガラス4に載置された原稿の画像を光学的に読み取る画像読取部5と、装置下部に設けられた複数の給紙トレイ6と、装置中間部に設けられ、画像読取部5で読み取られた画像データに基づいて感光体7にトナー像を形成させる複数の作像ユニット8と、感光体7に形成したトナー像を転写させて搬送させる中間転写ベルト9と、中間転写ベルト9で搬送されたトナー像を搬送中のシート状の記録材に転写させる転写部10と、その転写部10に向かって所定のタイミングでシート状の記録材を送り出すレジストローラ11と、転写部10の近傍に設けられ、トナー像をシート状の記録材に定着させる定着装置12と、複数のガイド板や搬送ローラ、切り替え爪、一対の排紙ローラ14等を備え、転写部10、定着装置12を介して、給紙トレイ6から排紙トレイ部1へシート状の記録材を搬送すると共に、定着装置12から出たシート状の記録材を再度転写部10へ反転しながら搬送する記録材搬送部13とを備える。
このように構成された画像形成装置は、原稿ガラス4に載置した原稿の画像を画像読取部5が読み取って生成した画像データに基づいて、複数の作像ユニット8が夫々の感光体7上に対応した色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を形成し、各色のトナー像が重畳するように中間転写ベルト9に転写し、その中間転写ベルト9がトナー像を転写部10へ搬送する。
一方、給紙トレイ6内のシート状の記録材は、記録材搬送部13により搬送を開始し、レジストローラ11が挟持して待機する。レジストローラ11は、トナー像が転写部10へ位置する直前に所定のタイミングでシート状の記録材を転写部10へ送り出すことで、転写部10によってシート状の記録材にトナー像が転写される。トナー像を担持したシート状の記録材は、記録材搬送部13により定着装置12へ移動し、定着装置12が、トナー像を担持したシート状の記録材に熱と圧力を加えてトナー像をシート状の記録材に定着する。排紙ローラ14は、定着装置12から排出してきたトナー像定着済みのシート状の記録材を、排紙トレイ部1に向かって排出する。なお、片面印刷のシート状の記録材は、画像形成面が下向きになって排紙トレイ部1に排出される。
次に、本発明の要部である定着装置を詳述する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる定着装置12は、図2に示すように、定着手段と、研磨モード制御手段26とを備えて構成される。
定着手段は、定着ローラ15と、加熱ローラ16と、定着ベルト17と、熱源18と、加圧ローラ19と、駆動部と、定着温度制御手段22とを備えて構成される。なお、定着ローラ15と加熱ローラ16と定着ベルト17とを備えて定着部が構成され、加圧ローラ19を備えて加圧部が構成され、さらに、その定着部と加圧部とで一対の回転体が構成される。
定着ローラ15は、アルミニウムやステンレススチール、または鉄等の芯金の上に、発泡シリコンゴム等による断熱性の高い弾性層が設けられてなり、定着装置12の機枠に回転可能に支持されている。このように、弾性層に発泡シリコンゴムを用いることで、熱伝導率を小さくし、後述の定着ベルト17からの熱の移動を防いで、見かけ上の熱容量を小さくすることが可能となる。この定着ローラ15の具体的な径方向の寸法値としては、外径がφ30〜50、弾性層が2〜15mmである。
加熱ローラ16は、ステンレススチール(例えばSUS304)等の非磁性材料で所要の強度を確保可能な薄肉円筒体状に形成されると共に、フェライト等の強磁性材料からなるコアが後述する熱源18に対向するように筒内に設けられてなり、定着装置12の機枠の、定着ローラ15から所要の距離離れた位置に回転可能に支持されている。この加熱ローラ16は、所要の強度の薄肉円筒体状に形成することで、熱容量が小さくなり、短時間で所望の温度に昇温可能となる。この加熱ローラ16の具体的な径方向の寸法値としては、外径がφ15〜25、円筒の肉厚が300〜1000μmである。
定着ベルト17は、ポリイミド樹脂等からなるベース層の上に、シリコンゴム等による弾性層が設けられており、さらに、その上に、フッ素化合物等による離型層(表層)が設けられた多層構造の無端状に形成されており、定着ローラ15と加熱ローラ16とに回転可能に掛け渡されている。上述した離型層によって、トナーに対する離型性が確保されている。この定着ベルト17の具体的な寸法値としては、ベース層が50〜200μm、弾性層が70〜300μm、離型層が5〜50μmである。
熱源18は、馬蹄状に形成された枠体にIHコイルが組み込まれて構成され、加熱ローラ16の、定着ローラ15側とは反対側の半周面を覆うように設けられている。このように構成された熱源18は、IHコイルへの通電によりコアが誘導加熱されて加熱ローラ16を加熱させるようになっている。なお、加熱ローラ16の熱は、定着ベルト17へ伝達される。
加圧ローラ19は、アルミニウムやステンレススチール、または鉄等の芯金の上にフッ素ゴムやシリコンゴム等による高い弾性層が設けられ、さらに、その上に、フッ素化合物等による離型層が設けられてなり、定着ベルト17を挟んで定着ローラ15の弾性層が弾性変形するように定着装置12の機枠に取り付けられたリンク機構(図示せず)に回転可能に支持されている。定着ベルト17を挟んで定着ローラ15と加圧ローラ19とが圧接した部分を定着ニップNとしている。この加圧ローラ19の具体的な径方向の寸法値としては、外径がφ30〜50、弾性層が1〜10mm、離型層が5〜50μmである。
また、定着ニップNの入口側には、記録材の搬送を案内するガイド板20が設けられると共に、定着ニップNの出口側には、記録材の搬送を案内し、定着ベルト17から記録材を分離するのを促進する分離爪21が設けられている。
駆動部(図示せず)は、加圧ローラ19に設けられた第一の歯車と、その第一の歯車と噛み合わされたピニオンギアを備えた駆動モータMと、定着ローラ15に内輪(クラッチCの)が取り付けられたクラッチCと、そのクラッチCの外輪に取り付けられ第一の歯車と噛み合った第二の歯車と、加圧ローラ19を回転可能に支持すると共に定着ローラ15に対して加圧ローラ19を進退可能(一対の回転体の軸距を延ばすことが可能)に構成されたリンク機構とを備える。なお、上述した第一の歯車と第二の歯車の夫々の歯数は、定着ローラ15の外径と加圧ローラ19の外径とが同じ場合であっても異なっている。
このように構成された駆動部は、通常の定着動作時において、駆動モータMによるピニオンギアの回転が第一の歯車に伝達されて加圧ローラ19が回転し、第一の歯車の回転が伝達した第二の歯車はクラッチC(クラッチCの切り状態)により空転して、定着ニップNを介して定着ローラ15が加圧ローラ19に従動回転するようになっている。
後述する研磨モード時は、クラッチCが入り状態となって、第一の歯車や第二の歯車などを介して駆動モータMにより加圧ローラ19は強制的に回転させられる。このとき、第一の歯車と第二の歯車との歯数が相違(または歯数の相違及び定着ローラ15と加圧ローラ19の外径の相違)していることから、定着ベルト17の線速と加圧ローラ19の線速とに差が生じ、定着ニップNの領域でスリップが生じ、その結果、画像品質を左右する定着ベルト17の傷が研磨され均されるようになっている。この際の線速差は実験結果から5%前後が好ましい。
定着温度制御手段22は、IH制御部23と、定着制御部24とを備える。
IH制御部23は、誘導加熱用のインバータ回路を備えて構成され、熱源18と、電源と、後述する定着制御部24とに電気的に接続されている。
定着制御部24は、定着ベルト17の温度を検知可能に設けられたサーミスタ25と、電源と、IH制御部23とに電気的に接続され、サーミスタ25による検知温度に基づいて定着ベルト17の温度が所定の定着温度となるようにIH制御部23を介して熱源18を制御している。
研磨モード制御手段26は、定着ニップNに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離の各物理量を検知する手段(図示せず)を備え、所定のタイミングで所定時間、一対の回転体である定着ベルト17と加圧ローラ19との間に、線速差を持たせるように駆動部を制御して、主として定着ベルト17の表面を研磨させる(研磨モード)ようになっている。
この所定のタイミングとは、サイズ、厚さ、材質などが異なる様々な記録材を定着ニップNに通すことで定着ベルト17の表面に傷が付いたり、定着ベルト17から記録材を分離させる分離爪21により定着ベルト17の表面に傷が付いていたりする恐れはあるものの、定着後の記録材にスジ状の光沢ムラとして発生する直前の、定着ニップNに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離について、予め所定値Xとして予め記憶しておき、その都度検知した、定着枚数、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離のすべてが、上述の所定値X(予め設定されている)より上回った場合としている。
この所定のタイミングの他の例としては、定着ニップNに記録材を通した枚数(積算数)、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離のこれら3つから任意の2つの組み合わせを用いた構成にしたり、何れか一つのものを用いた構成にしたりしても良い。
次に、以上のように構成された実施の形態1にかかる定着装置12の研磨モード制御手段26による動作を、図3を参照しながら説明する。
先ず、定着ニップNに記録材を通過させる定着動作を開始し(S11)、その都度、定着ニップNに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離の各物理量を検知する(S12)。
この各物理量と各物理量に対応した所定値Xとを比較演算(S13)し、すべての物理量が所定値Xを上回ったとき(S13;Yes)、研磨モードへ移行し、駆動部を制御して、定着ベルト17と加圧ローラ19とに線速差を所定時間だけ発生させる(S14)。この研磨動作が終わったら、定着ニップNに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離の各物理量を初期化して(S15)一連の動作が終了、次の定着動作に備える。
S13において、すべての物理量が所定値Xを上回らなかったとき(S13;No)研磨モードに移行する必要性はなしと判断して、次の定着動作に備える。
このように実施の形態1によれば、所定のタイミングで所定時間、定着ベルト17と加圧ローラ19とに線速差を持たせて、主として定着ベルト17の表面を研磨させる研磨モード制御手段26を備えたことで、定着装置12の寿命を短くすることなく、定着ベルト17の表面に付いた傷を消すことが可能である上に、定着ベルト17と加圧ローラ19とに線速差を持たせて、主として定着ベルト17の表面を研磨する手段(研磨モード制御手段26)としたことから、この研磨モード制御手段26が物理的に突出することがなく、装置が大型化する恐れを払拭できる。
上述した実施の形態1は、すべての物理量が所定値Xを上回ったとき即座に研磨モードへ移行するものを例示したが、この他に、例えば、印刷枚数が複数枚で、その印刷の途中で、すべての物理量が所定値Xを上回ったとき、すべての印刷が終了した時点で研磨モードへ移行させたり、画像形成装置がスリープ時になった際に研磨モードへ移行させたり、定着装置12のウォームアップ時に研磨モードへ移行させたりする等、研磨モードへの移行をいったん保留し、ユーザーによる画像形成装置の使用の妨げにならない時点になってから、研磨モードへ移行しても良いもので、この場合、ユーザービリティが向上する。
また、上述した研磨モード制御手段26の例では、定着ベルト17の温度制御と研磨モードは夫々独立動作するものを例示したが、定着ベルト17の表層の硬度を下げて研磨時間を短縮するために(あるいは研磨時間が長引かないように)、定着温度制御手段22と連係して定着ベルト17の温度を所定温度まで昇温させて定着ベルト17の表層の硬度を下げてから、研磨モードに移行させても良い。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1で例示した研磨モード制御手段26の変形例である。すなわち、実施の形態2にかかる研磨モード制御手段は、実施の形態1にかかる研磨モード制御手段26の構成に加え、所定値Xを、記録材の種類、記録材の厚さ、記録材のサイズに応じて複数設定しておき、記録材の種類、記録材の厚さ、記録材のサイズの変更や選択に応じて、適宜、所定値Xを変更可能に構成した例である。
例えば、記録材の厚さが厚い場合などは、定着ベルト17(図2)が記録材のエッジで受けるダメージが大きいことや、同じ幅の記録材を連続的に定着ニップN(図2)に通した場合と、異なる幅の記録材を連続的に定着ニップNに通した場合とでは、前者の場合が定着ベルト17の所定位置に早く傷が発生することや、同一の幅及び厚さでも記録材のコシの相違によって、定着ベルト17が受けるダメージが異なること等、記録材に応じて様々であるため、所定値Xのデータを、定着ニップNに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルト17の回転時間、回転走行距離のほかに、記録材の種類、記録材の厚さ、記録材のサイズに応じて複数設定し、適宜、所定値Xを変更して、研磨モードに移行するか否かを判断するようになっている。また、所定値Xを変更のみならず、条件によっては研磨モードの動作時間を長くしたりする。
このように構成することで、実施の形態1と比較して、傷を研磨する装置としての信頼性が向上する。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1または2で例示した構成に加え、加圧ローラ19(図2)を回転可能に支持すると共に定着ローラ15(図2)に対して加圧ローラ19を進退可能に構成されたリンク機構を、研磨モードに連係させて動作するようにした例である。
この実施の形態3にかかる定着装置の研磨モード制御手段による動作を、図4を参照しながら説明すると、先ず、定着ニップに記録材を通過させる定着動作を開始し(S31)、その都度、定着ニップNに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルトの回転時間、回転走行距離の各物理量を検知する(S32)。
この各物理量と各物理量に対応した所定値Xとを比較演算(S33)し、すべての物理量が所定値Xを上回ったとき(S33;Yes)、研磨モードへ移行する。そして、定着ローラ15(図2)から加圧ローラ19(図2)が後退するようにリンク機構を作動させて定着ニップN(図2)の圧力を下げ(S34)、その定着ニップNの圧力が所定量下がってから、駆動部を制御して、定着ベルトと加圧ローラとに線速差を所定時間だけ発生させる(S35)。この研磨動作が終わったら、定着ニップに記録材を通した枚数(定着枚数)、定着ベルトの回転時間、回転走行距離の各物理量を初期化して(S36)一連の動作が終了、次の定着動作に備える。
S33において、すべての物理量が所定値Xを上回らなかったとき(S33;No)研磨モードに移行する必要性はなしと判断して、次の定着動作に備える。
このように構成することで、各構成部の負担が軽減されると共に、定着ベルトを徐々に緩やかなに研削することにより研磨状態(定着ベルト17の表面粗さ)の向上が期待できる。
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態1から3の構成のうち、画像品質を大きく左右する定着ベルト17(図2)の表面が確実に研磨されるように、定着ベルト17と加圧ローラ19(図2)とを最適化したものを例示している。
すなわち、定着ベルト17の離型層(表層)と加圧ローラ19の離型層(表層)の表面粗さを異ならせた構成にしている。例えば、定着ベルト17の離型層を通常のフッ素系樹脂であるPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)で構成し、加圧ローラ19の離型層は、フッ素系樹脂にカーボンフィラーを添加したものにすることで、それぞれの表層の表面粗さを異ならせることができる。カーボンフィラー入りで構成した加圧ローラ19の方が、表面粗さが粗く、研磨モード時に、定着時の画像面側となる定着ベルト17の離型層の傷をより効率よく研磨可能になる。
上述した実施の形態1〜4の定着装置12は、熱源18を誘導加熱式にした定着ベルト17タイプの定着装置12を例示したが、例えば、図5〜図9に示す定着装置にも適用可能である。以下、図5〜図9に示す定着装置を説明する。なお、実施の形態1と共通する構成部は、実施の形態1と同一符号を付しておく。
図5に示す定着装置27は、IHコイルが組み込まれた熱源に換えて、加熱ローラ16内にハロゲンヒータ28を用いたものである。この場合、当然のことながら誘導加熱用のインバータ回路を備えたIH制御部23は不要となる。
図6に示す定着装置29は、定着ベルトタイプの定着装置に換えて、定着ローラタイプの定着装置とし、熱源18としてIHコイルが組み込まれた熱源18にしたものである。図示しないが、定着ローラタイプの定着装置とし、熱源18として定着ローラ15内にハロゲンヒータ28を用いたものでも良い。
さらに、定着装置の中には、図7〜図9に示すように、トナー像を溶融させて記録材に密着させる第一の定着手段と、第一の定着手段を経て記録材に密着したトナー像に平滑性を付与させて記録材に定着させる第二の定着手段とを備えたものがある。この場合、画像品質に大きく影響を与える第二の定着手段を一対の回転体で構成し、その第二の定着手段に対して、上述した研磨モード制御手段による制御を行うようにする。
図7に示す定着装置30は、第一の定着手段31として、図5と同一の構成のものを、第二の定着手段32として、熱源18としてのハロゲンヒータ28を内部に設けた定着ローラとしての光沢付与ローラ39と、その光沢付与ローラ39に圧接させた加圧ローラ40とを備えた定着ローラタイプのものとし、この第二の定着手段32に対して、上述した研磨モード制御手段26による制御を行うようにしたものである。なお、光沢付与ローラ39と加圧ローラ40の構成は以下の通りである。
光沢付与ローラ39は、アルミニウムやステンレススチール、または鉄等の芯金の上に、発泡シリコンゴム等による断熱性の高い弾性層が設けられ、さらにその上に、フッ素化合物等からなる離型層(表面層)が設けられてなり、定着装置の機枠に回転可能に支持されている。この光沢付与ローラの具体的な径方向の寸法値としては、外径がφ30〜50、弾性層が0.5〜5mm、離型層が5〜50μmである。
加圧ローラ40は、アルミニウムやステンレススチール、または鉄等の芯金の上に、フッ素ゴムやシリコンゴム等による弾性層が設けられ、さらにその上に、フッ素化合物等からなる離型層(表面層)が設けられてなり、定着装置の機枠に回転可能に支持されている。この加圧ローラ40の具体的な径方向の寸法値としては、外径がφ30〜50、弾性層が1〜30mm、離型層が5〜50μmである。
図8に示す定着装置33は、第一の定着手段34と第二の定着手段35の双方を、図5と同一の構成の定着手段で構成し、この第二の定着手段35に対して、上述した研磨モード制御手段による制御を行うようにしたものである。
図9に示す定着装置36は、第一の定着手段37を、図5と同一の構成の定着手段で構成し、第二の定着手段38を、図5の定着手段を構成する定着ローラ15に換えて一対の小径の定着ローラ41、42とすると共に、記録材の搬送下流側の一方の定着ローラ42を駆動モータMによる駆動ローラとし、第二の定着手段38に上述した研磨モード制御手段26を備えたものである。
このように本発明の要部である定着装置は、一対の回転体で定着ニップNを形成するような構成の定着装置であれば、いずれも適用可能である。
以上、本発明にかかる定着装置を備えた画像形成装置の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
12‥定着装置 15‥定着ローラ 16‥加熱ローラ 17‥定着ベルト 18‥熱源 19‥加圧ローラ 20‥ガイド板 21‥分離爪 22‥定着温度制御手段 23‥IH制御部 24‥定着制御部 25‥サーミスタ 26‥研磨モード制御手段 28‥ハロゲンヒータ N‥定着ニップ M‥駆動モータ C‥クラッチ
特開2006−317881号公報

Claims (6)

  1. 一対の回転体を回転可能に圧接して形成された定着ニップに、未定着のトナー像を担持したシート状の記録材を通して、熱と圧力で前記トナー像を前記記録材に定着可能に構成された、定着動作を行う定着手段と、
    前記定着動作の非実行時に実行可能に構成され、所定のタイミングで所定時間、前記一対の回転体に線速差を持たせて前記回転体の表面を研磨させる、研磨動作を行う研磨モード制御手段と、
    を備えた定着装置において、
    前記研磨動作を行う時の前記回転体の回転方向は、前記定着動作を行うときのそれと同方向であり、
    前記定着手段は、前記一対の回転体の軸距を延ばして前記定着ニップの圧力を減圧可能に構成され、
    前記研磨モード制御手段は、前記圧力を減圧させた後であって、前記定着手段の温度を所定の温度域内にした後に、前記一対の回転体に線速差を持たせる研磨動作を実行することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着手段は、
    前記トナー像を溶融させて前記記録材に密着させる第一の定着手段と、
    前記一対の回転体を備え、前記第一の定着手段を経て前記記録材に密着した前記トナー像に平滑性を付与させて前記記録材に定着させる第二の定着手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記所定のタイミングは、前記定着ニップに前記記録材を通した枚数又は前記一対の回転体の回転時間若しくは回転走行距離の何れかが予め設定された所定値以上になった場合、又は、これら3つから任意の2つの組み合わせのものが前記所定値以上になった場合、又は、これら全てが前記所定値以上になった場合であることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記所定値は、前記記録材の種類、前記記録材の厚さ、前記記録材のサイズに応じて複数設定され、
    前記研磨モード制御手段は、前記記録材の種類、前記記録材の厚さ、前記記録材のサイズの変更に応じて、適宜、前記所定値を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記一対の回転体のうち、前記記録材の前記トナー像側の回転体の表面が研磨されるように、前記一対の回転体が構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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