JP6264642B2 - エンジンの燃料噴射システム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの各燃焼室へ燃料を供給する燃料噴射システムに関し、特に、吸気ポートとサージタンクにそれぞれインジェクタが備えられる燃料噴射システムに関する。
低燃費化に向けた燃焼促進及び有害排ガス低減のために、1シリンダ当たり2本の燃料噴射弁(インジェクタ)が装着された燃料噴射システムが知られているが、高コストとなるとともに燃料噴射装置の取り付け部の構造複雑化を伴うため、簡便な構成でコスト増加を伴わずに燃焼促進のための噴霧微粒化が可能な燃料噴射システムについて望まれている。
例えば、特許文献1(特開2012−87641号公報)には、吸燃料噴射装置について開示され、吸入空気量を調整するスロットルボディ部と、吸気ポート部に設けられる第1インジェクタと、スロットルボディ部もしくはサージタンクに設けられる第2インジェクタと、吸入空気量から負荷を求める負荷検出部と、第1、第2インジェクタの燃料噴射の分担割合を決定する分担割合決定部とを有する燃料噴射装置が示されている。
また、特許文献2(実開昭63−104680号公報)には、サージタンクと、複数の吸気ポートと、いずれかの吸気ポートに設けられた燃料噴射弁と、燃料噴射弁が設けられていない他の吸気ポートを開閉する吸気制御弁を備えた複吸気弁エンジンについて開示されている。
特開2012−87641号公報 実開昭63−104680号公報
特許文献1には、吸気ポート部に設けられる第1インジェクタと、サージタンクに設けられる第2インジェクタと、を備えた燃料噴射システムが示されているが、吸気ポート部を複数吸気ポートよって構成し、さらに複数吸気ポートを閉塞する閉塞弁を設けて、吸気流速を高めて吸気ポート噴射燃料に対して、霧化や気化を促進することまでは開示されていない。
また、特許文献2には、サージタンクと1気筒当たりの燃焼室とを連結する吸気ポート部を、複数の吸気ポートによって形成して、何れか一つの吸気ポートに燃料噴射弁が設けられる構成が開示されている。しかし、サージタンクに噴射するインジェクタまでの開示はされていない。
従って、吸気ポートインジェクタだけによって、低負荷運転から高負荷運転までの燃料量を噴射できるようにすると、一つのインジェクタによって高負荷域の燃料量まで噴射する必要があるためインジェクタが大型化する問題や、微粒化させようとすると噴射孔が小さくなり必要な燃料量の確保が困難となり、微粒化促進による燃焼改善効果が得られ難い問題を有している。
そこで、本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、吸気ポートとサージタンクにそれぞれインジェクタを備えた燃料噴射システムにおいて、それぞれのインジェクタからの噴射燃料の微粒化を促進して、低燃費化及び燃焼促進による有害排ガス低減を達成できる燃料噴射システムを提供することを目的とする。
本発明は、かかる目的を達成するもので、エンジンの燃焼室内へ吸気を導入する吸気ポートと、該吸気ポートの上流側に設けられたサージタンクと、前記吸気ポート内に燃料を噴射する吸気ポートインジェクタと、前記サージタンク内に燃料を噴射するサージタンクインジェクタと、前記エンジンの冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、を備え、前記吸気ポートは、2つの吸気ポートからなり、一方の吸気ポートに前記吸気ポートインジェクタと該吸気ポートを開閉する閉塞弁が設けられ、他方の吸気ポートにも該吸気ポートを開閉する閉塞弁が設けられ、それぞれの吸気ポートの前記閉塞弁の開閉及び前記吸気ポートインジェクタと前記サージタンクインジェクタとの燃料噴射分担割合を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、冷却水温度が所定値以下の冷態状態における前記エンジンの始動時には前記一方の吸気ポートの閉塞弁を閉じるとともに、前記他方の吸気ポートの閉塞弁を開き、前記吸気ポートインジェクタの燃料噴射分担割合を制限してゼロにし、前記サージタンクインジェクタの燃料噴射割合を増加させて前記サージタンクインジェクタのみによって燃料噴射を行うことを特徴とする。
本発明によれば、2つの吸気ポートの内、少なくとも吸気ポートインジェクタが設けられた側の吸気ポートに、該吸気ポートを開閉する閉塞弁を設置して、該閉塞弁の開閉を制御するとともに、前記吸気ポートインジェクタとサージタンクインジェクタとの燃料噴射分担割合をも制御することを特徴とする。
従って、サージタンクインジェクタからサージタンク内に噴射される燃料は、サージタンク内での霧化および、サージタンクから燃焼室内に導入される区間が吸気ポートインジェクタから燃焼室までの距離より長いため、気化が促進されて、安定燃焼に寄与する。
また、閉塞弁によって片側の吸気ポートを閉塞することによって、吸気流速を増大できる。この結果、ポート内の気化性を向上すること及び筒内での混合を促進することで点火プラグの点火栓周囲の空燃比を安定化でき、安定燃焼による低燃費化及び有害排ガス低減化を達成できる。
また、吸気ポートインジェクタとサージタンクインジェクタとによって燃料噴射を行うため、1つの吸気ポートインジェクタで噴射するシステムに対して、それぞれインジェクタの噴射燃料量の分担負荷である噴射燃料量を小さくできる。よって、それぞれのインジェクタの噴孔を小さくして噴霧の微粒化促進を図るシステムとすることができる。
また、冷態始動時には前記吸気ポートインジェクタが設けられた一方の吸気ポートの閉塞弁を閉じることで、クランキング前に今までに吸気ポートインジェクタによって噴射されて吸気ポート壁面等に付着していた燃料が、燃焼室内に投入されることで始動性が悪化することを防止できる。なお、冷態始動時は吸気ポートインジェクタからではなく、吸気ポートインジェクタに比べて助走区間(気化区間)の長いサージタンクインジェクタから燃料噴射とすることで、燃料を充分に微粒化し始動性および燃焼性が良好に得られる。
また、いくつかの実施形態では、前記制御装置は、冷却水温度が所定値を超える温態状態における前記エンジンの始動時には、前記他方の吸気ポートの閉塞弁を閉じるとともに前記一方の吸気ポートを開き、前記吸気ポートインジェクタのみの燃料噴射を行うことを特徴とする。
このような構成によると、閉塞弁によって片側の吸気ポートを閉塞することによって、吸気流速を増大し、ポート内の気化性を向上することで点火プラグの点火栓周囲の空燃比を安定化できるため、低負荷時や始動時の安定燃焼を達成できる。
温態時の再始動に際しては、吸気ポート壁面に付着している燃料は蒸発によって少なくなっているため、前記冷態始動時のような、壁面付着の燃料を考慮するよりも、燃料の気化を促進する意味で、空気と燃料との混合を促進するために、吸気ポートインジェクタが設けられていない側の閉塞弁を閉じて、吸気ポートインジェクタが設けられている側の吸気流速を高めるようにすることで、気化を促進して、再始動性を高めることができる。
また、いくつかの実施形態では、前記エンジンのエンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段を備え、前記制御装置は、冷却水温度が所定値を超える温態状態かつ中高負荷時には、前記一方の吸気ポートの閉塞弁及び前記他方の吸気ポートの閉塞弁を共に開き、前記吸気ポートインジェクタによる噴射と前記サージタンクインジェクタによる噴射とを行うとともに、前記サージタンクインジェクタの噴射を制限して前記吸気ポートインジェクタによる噴射を主体とすることを特徴とする。
このような構成によると、吸気ポートインジェクタとサージタンクインジェクタとの燃料噴射分担割合を、エンジン負荷だけではなく、冷却水温センサから信号に基づいて制御するので、運転状態に応じたきめ細かい制御ができ、低燃費化及び有害排ガス低減化を達成できる。
本発明によれば、吸気ポートとサージタンクにそれぞれインジェクタを備えた燃料噴射システムにおいて、それぞれのインジェクタからの噴射燃料の微粒化を促進して、低燃費化及び燃焼促進による有害排ガス低減を達成できる。
本発明の燃料噴射システムの全体構成図である。 燃料噴射システムの吸気ポートおよびサージタンク周りの要部を示す説明図である。 制御装置の構成を示す構成説明図である。 制御装置の第1実施形態を示す制御フローチャートである。 制御装置の第2実施形態を示す制御フローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の燃料噴射システム1の全体構成図を示す。車両用のガソリン多気筒エンジンへの適用を示している。
エンジン3は、吸気通路5の上流端部には、エアクリーナ7が設けられて、該エアクリーナ7を通って外気が導入されるようになっている。吸気通路5には、吸気上流側から吸気温度を検出する吸気温度センサ9、吸気流量を検出するエアーフローメータ(吸気量計)11、吸入空気量を調整するスロットルバルブ13が配置されている。
スロットルバルブ13の下流側には、サージタンク15が設けられている。このサージタンク15は、吸気を一時的に溜めておく容積部であり、空気密度を増して吸入効率を向上する働きをし、また、各気筒への空気の分配を均等化し、また、吸気干渉を防ぐものである。
サージタンク15の下流側には吸気マニホールド通路17が連結し、該吸気マニホールド通路17の下流側には吸気ポート19が接続されている。サージタンク15の概略を図2に示し、複数気筒の吸気ポート19が連通するようにシリンダブロック21の長手方向に沿って配置され、本発明では3気筒分の長さを有して形成されている。直列3気筒エンジンまたはV型6気筒の片バンク側を示している。
また、各気筒に対して吸気ポート19は、第1吸気ポート(吸気ポートインジェクタ23が設けられる側)19aと第2吸気ポート(吸気ポートインジェクタ23が設けられない側)19bとの2つに分離してそれぞれ独立して形成されている。それぞれの吸気ポート19a、19bは、吸気2弁の吸気弁25を介して燃焼室27内に吸気を導入するようになっている。
そして、前記サージタンク15は、略直方体の容器形状を成しており、該直方体の上面部の角部に、サージタンク15の内部に向かって燃料を噴射するように取り付けられたサージタンクインジェクタ(以下SPIという)29が設けられている。上面部の角部からサージタンク15内に噴射するため、タンク内での空気との混合空間が確保されると共に、サージタンク15の壁面に衝突して壁面に燃料が付着することも抑えられて、霧化の促進が得られる。
また、第1吸気ポート19aには、吸気弁25に向かうと共に燃焼室27内に向って燃料を噴射するように取り付けられた吸気ポートインジェクタ(以下MPIという)23が設けられている。
これらSPI29、及びMPI23への燃料供給は、燃料タンク31からの燃料を燃料ポンプ33で所定の圧力まで加圧し、SPI29へは、燃料通路35を通って供給し、MPI23へは、燃料通路37を通って供給するようになっている。
従って、SPI29、及びMPI23へはそれぞれ燃料通路35、37を別々に分けているため、互いのインジェクタの作動によって発生する脈動の影響が低減されて、影響され難くなっている。
また、燃料ポンプ33による燃料の加圧圧力は、SPI備えていない、従来のMPIだけを備えたシステムに比べて、本願発明においては高燃圧化による微粒化と流量確保のために、従来に比べて高く設定されており、例えば最大700KPa程度まで高められている。
第1吸気ポート19aと、第2吸気ポート19bとのそれぞれには、ポート通路を開閉する第1ポート(MPI側)閉塞弁39aと、第2ポート(SPI側)閉塞弁39bとが設けられている。図1に示すように第1ポート閉塞弁39aは、吸気ポートインジェクタ23が配置される位置より上流側に設けられている。
また、図1に示すように、エンジン3は、シリンダ41内を摺動するピストン43、ピストン43の上面とシリンダヘッド45との間に形成される燃焼室27、吸気弁25、排気弁47、さらに、シリンダブロック内に形成された冷却水室49を有し、燃焼室27の中央部には点火プラグ51が設けられている。さらに、吸気弁25及び排気弁47を駆動する図示しない吸排気弁駆動機構が設けられている。
また、冷却水温度を検出する冷却水温度センサ53、および排ガス中の酸素濃度よりA/F(空燃比)を検出する空燃比センサ55が排気通路57に設けられている。
以上のように構成された燃料噴射システム1の燃料噴射を制御する制御装置(ECU)61について説明する。
図1、3に示すように、制御装置61には、スロットルバルブ13の開度信号、クランク角センサ62の信号等から求められるエンジン回転数信号、吸気温度センサ9からの吸気温信号、エアーフローメータ11からの吸気流量信号、空燃比センサ55からの空燃比信号、冷却水温度センサ53からの冷却水温信号、エンジンが始動されたか判定するための信号として、エンジンのスタータの回転数や、スタータスイッチのエンジンスタート位置信号等が、それぞれ入力されている。ここで、エンジン負荷はスロットルバルブ13の開度信号、エアーフローメータ11の吸気流量信号あるいは吸気温度センサ9からの吸気温信号等を考慮して求められる。
また、制御装置61は、主に、ポート通路を開閉する第1ポート閉塞弁39aと、第2ポート閉塞弁39bとの開閉制御を行うポート閉鎖弁制御部63と、吸気ポートインジェクタ23とサージタンクインジェクタ29との負担割合を制御するインジェクタ負担割合制御部65と、運転状態に応じた、すなわち、エンジン回転数とエンジン負荷に応じた噴射燃料量の算出及び噴射タイミングの制御を行う燃料噴射制御部67と、空燃比センサ55からの信号に基づいて、気筒間の空燃比のバラツキを判定する空燃比バラツキ判定部69とを有している。
さらに、制御装置61には、エンジン始動信号から始動を判定するエンジン始動判定部71と、エンジン回転数、エンジン負荷、冷却水温度等から、エンジンの運転状態が、冷態時か温態時か、低負荷か中高負荷か等を判定するエンジン状態判定部73とを有している。
そして、制御装置61は、第1ポート閉塞弁(V1)39aと第2ポート閉塞弁(V2)39bとの開閉制御と、吸気ポートインジェクタ23とサージタンクインジェクタ29との負担割合を制御する。
なお、前記燃料噴射制御部67では、運転状態に応じた噴射燃料量の算出として、エアーフローメータ11からの信号と、吸気温度センサ9からの信号とを基に、燃焼室27に流入される空気量を算出して、その吸気流量に応じて噴射燃料量を算出してもよい。さらに、エアーフローメータ11からの信号に代えて、スロットルバルブ13の下流側の吸気圧力を検出して、該圧力を基に算出してもよい。
次に、制御装置61による燃料噴射制御について図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1で、エンジン始動時か否かを判定する。前述のように、エンジンのスタータの回転数や、スタータスイッチのエンジンスタート位置信号等を基にエンジンの始動時か否かが判定される。
始動時ではないと判定された場合は、ステップS2で、暖機完了水温に達しているか否かが判定される。具体的には、エンジン出口の冷却水温度が約80℃に達している場合には、暖機が完了したと判定する。
暖機が完了していない場合には、ステップS3に進んで、エンジン負荷を判定する。また、暖機が完了したと判定した場合には、ステップS6に進んで、エンジン負荷を判定する。
(冷態時)
暖機が完了していない場合には、ステップS3で低負荷かどうかを判定して、低負荷状態であると判定した場合には、ステップS5に進んでSPI29による燃料噴射を実施する。
冷態時には、MPI23からの燃料は、気化しきれていない(微粒化していない)状態で燃焼室27内に導入するため、このようなMPI23からの燃料の燃焼室27内への導入を制限し、SPI29の噴射量を増加する。このとき、MPI23からの燃料の導入を禁止して、SPI29だけにすることが好ましい。これにより、サージタンク15内に噴射される燃料は、サージタンク15内での霧化および、サージタンク15から燃焼室27内に導入される区間がMPI23から燃焼室27までの距離より長いため、気化が促進されて、燃焼が良好に得られる。
なお、冷態時かつ図示しないアクセルがオフ状態の際は、触媒昇温要求があるとして、MPI23の噴射禁止を解除して、MPI噴射を実施するようにしてもよい。このとき、MPI噴射はバルブオーバーラップ中に行われることが望ましい。これにより、未燃燃料が排気と共に排気管内に導入され、排気の熱によって自着火した未燃燃料が排気管内の触媒近傍で燃焼することによって、触媒が早期に昇温する。
SPI29だけでは、中高負荷の要求噴射量に対応できないため、MPI23を併用している。
但し、ステップS12では、冷却水温が閾値、例えば60℃(エンジン出口温度)を超えるまでは、エンジン保護のためエンジンの出力を制限し、全体の燃料噴射量を制限する。このとき、MPI23の負担割合を優先的に制限することが好ましい。
これにより、助走区間(気化区間)の短いMPI23の噴射量を制限しつつ、噴射燃料の助走区間(気化区間)を長く取れるサージタンクインジェクタからの噴射を中心とすることで、燃焼性への影響を抑えつつエンジンの保護を図ることが出来る。
更に、この時MPI23による燃料噴射は、シリンダ直入形態とすることが望ましい。具体的には、図示しない吸気バルブが開き動作方向に変位している際に、MPI23による燃料噴射を行うことで、燃料が吸気バルブや吸気ポート内に付着することを防ぐと共に、筒内での燃料気化を促進することができ、燃焼性を更に改善して燃費低減及び有害排ガスの低減効果を得られる。
(温態時)
また、暖機が完了した場合には、ステップS6で低負荷かどうかを判定して、低負荷状態であると判定した場合には、ステップS8に進んでSPI29による燃料噴射を実施する。
この場合、MPI23の燃料噴射を制限するとともに、主にSPI29による燃料噴射を行う。このとき、MPI23を禁止し、SPI29のみによる運転を行うことが好ましい。高燃料圧力化による微粒化促進、及びSPI29だけにすることによって、サージタンク15内に噴射される燃料は、サージタンク15内での霧化および、サージタンク15から燃焼室27内に導入される区間がMPI23から燃焼室27までの距離より長いため、気化が促進されて、燃焼が良好に得られる。
ステップS6で、低負荷でないと判定した場合には、ステップS7に進んでMPI23とSPI29による燃料噴射を実施する。この場合は、MPI23の噴射が主体になる。
但し、ステップS13では、SPI29だけでそのまま流量を上げると、ポート付着が大きくなり燃焼室27へ供給される燃料量が不安定化するため、高負荷域では予め設定した閾値の流量ラインをSPI29の噴射燃料の上限として、それ以上の燃料要求分はMPI23によって噴射にする。この場合、MPI23はシリンダ直入形態とすることが可能であり、このように燃焼室27への直入形態とすることで、図示しない吸気バルブや吸気ポートへの燃料の付着を防ぐと共に、気化潜熱により燃焼室27内を冷却しノックを抑制することも可能となる。
また、既にSPI29による噴射を行っていることから、必要燃料量に対してMPI23の燃料負担分を小さくでき、MPI23の噴霧の幅と長さがコンパクトとなり、ポート形状の自由度が増し、併せてインジェクタの取り付け位置も自由度が増す。
(始動時)
次に、ステップS1で、始動時であると判定された場合は、ステップS9へ進む。
このステップS9では、本始動(冷態時の始動)の場合か、再始動(温態時の再始動)の場合かを判定する。冷却水温が閾値tw、例えば60℃を超えるか否かによって判定される。
再始動時は直前までアイドルストップしているケースが大半であるため、ステップS2におけるは暖機完了の判定(エンジン出口の冷却水温度が約80℃に達している場合には、暖機が完了したと判定)よりも、低い温度に設定して判定している。
再始動であると判定した場合には、ステップS11に進んで、MPI噴射によって再始動を行う。このとき、MPI23のみによって燃料噴射を行うことが好ましい。MPI23による噴射は、燃焼室27の近接位置における燃料噴射であるため、燃焼室27へ短時間で到達できるため、再始動性を向上することができる。アイドリングストップ車両に対しての再始動性を向上することができる。
ステップS9で本始動(冷態再始動)であると判定した場合には、ステップS10に進んで、SPI29の噴射によって始動を行う。このとき、SPI29のみによって燃料噴射を行うことが好ましい。前述のステップS5における説明と同様に、SPI29だけにすることによって、サージタンク15内に噴射される燃料は、サージタンク15内での霧化および、サージタンク15から燃焼室27内に導入される区間がMPI23から燃焼室27までの距離より長いため、気化が促進されて、始動性が良好に得られる。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン負荷及び冷却水温度に基づいて、冷態状態及び温態状態における負荷の大小に応じて、SPI29とMPI23と、を使い分け、さらに噴射量割合までも制御することで、本始動性、再始動性、更に燃焼性を良好に達成して、低燃費化及び有害排ガスを低減できる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、制御装置61の他の例を示す第2実施形態を説明する。
第2実施形態は、第1実施形態に対して第1ポート閉塞弁(V1)39aと、第2ポート閉塞弁(V2)39bとの開閉制御が加わったものである。
図5のフローチャートより、ステップS21〜ステップS33までは、第1実施形態のステップS1〜ステップS13と同様であるため、同様のステップについては説明を省略し、異なるステップS41〜S50(図5のA部)について以下に説明する。
冷態時の中高負荷運転時には、ステップS24で、MPI23による噴射とSPI29による噴射とを行うと共に、次のステップS41において、第1ポート閉塞弁39aと、第2ポート閉塞弁39bとを共に開状態とする。
冷態時の低負荷運転時には、ステップS25で、SPI29による噴射を行うと共に、つぎのステップS42において、第1ポート閉塞弁39aを閉じて、第2ポート閉塞弁39bは開状態とする。
このように、冷態低負荷時にSPI29による噴射を行うと共に第1ポート閉塞弁39aを閉じることによって、第2吸気ポート19bだけからの吸気されることで吸気流速を上げることができ、これにより点火プラグ51の点火栓近傍のA/F(空燃比)の安定化を図ることができ(点火プラグ51の点火栓のかぶりを防止して安定燃焼化)、冷態低負荷時の安定燃焼が達成できる。
温態時の中高負荷運転時には、ステップS27で、MPI23による噴射とSPI29による噴射とを行うと共に、次のステップS43において、第1ポート閉塞弁39aと、第2ポート閉塞弁39bと、を共に開状態とする。
温態時の低負荷運転時には、ステップ28で、SPI29による噴射を行うと共に、つぎのステップS44において、第1ポート閉塞弁39aと、第2ポート閉塞弁39bとを共に開状態とする。
そして、ステップS47で、空燃比センサ55の検出信号を基に気筒間の空燃比のバラツキσを算出する。このσ(A/F値)が設定した閾値σaより大きいか否かを判定して、大きい場合には、バラツキがあると判定して、ステップS49に進む。
ステップS49では、MPI23の噴射にてバラツキを補正する。この補正の際には、ステップS50のように、第1ポート閉塞弁39aを開として、第2ポート閉塞弁39bを閉として、MPI23側の第1吸気ポート19aだけに吸気を流すとともに、該第1吸気ポート19a側に燃料噴射して、空気と燃料との混合を吸気ポート内で行わせるようにし、しかも、燃焼室27へ短時間で到達できるため、空燃比の補正を迅速に行うことができる。
ステップS47で、バラツキがないと判定した場合には、ステップS48へ進み、第1ポート閉塞弁39aと、第2ポート閉塞弁39bとを共に開状態とする。
次に、始動時の制御については、冷態時の始動時には、ステップS30で、SPI29による噴射を行うと共に、次のステップS45において、第1ポート閉塞弁39aを閉じて、第2ポート閉塞弁39bは開状態とする。
このように、冷態始動時にSPI29による噴射を行うと共に第1ポート閉塞弁39aを閉じることによって、第2吸気ポート19bだけからの吸気されることで吸気流速を上げることができ、これにより点火プラグ51の点火栓近傍のA/F(空燃比)の安定化を図ることができ(点火プラグ51の点火栓のかぶりを防止して安定燃焼化)、冷態始動性を向上できる。
また、第1ポート閉塞弁39aを閉じることによって、クランキング前に吸気ポート内壁面に付着した燃料が燃焼室27内へ投入されて、始動性が悪化することが防止される。
また、温態度の再始動時には、ステップS31で、MPI23による噴射を行うと共に、次のステップS46において、第1ポート閉塞弁39aを開いて、第2ポート閉塞弁39bは閉状態とする。
このように、温態再始動時にMPI23による噴射を行うと共に第2ポート閉塞弁39bを閉じることによって、第1吸気ポート19aだけとして、吸気流速を上げて、これにより点火プラグ51の点火栓近傍の空燃比を安定化させて、始動性が安定する。
さらに、第2ポート閉塞弁39bを閉として、MPI23側の第1吸気ポート19aだけに吸気を流すとともに、該第1吸気ポート19a側に燃料噴射して、空気と燃料との混合を吸気ポート内で行わせるようにし、しかも、燃焼室27へ短時間で到達できるため、再始動を良好に行うことができる。
以上のように、第2実施形態では、MPI23とSPI29との負担割合を調整するばかりでなく、第1ポート閉塞弁39aと第2ポート閉塞弁39bとの開閉制御を併せて行うことで、本始動性、再始動性、更に燃焼性を一層良好に達成して、低燃費化及び有害排ガスをより低減できる。
本発明によれば、吸気ポートとサージタンクにそれぞれインジェクタを備えた燃料噴射システムにおいて、それぞれのインジェクタからの噴射燃料の微粒化を促進して、低燃費化及び燃焼促進による有害排ガス低減を達成できるので、車両等に搭載のエンジンへの利用に適している。
1 燃料噴射システム
3 エンジン
5 吸気通路
9 吸気温度センサ
11エアーフローメータ
13 スロットルバルブ
15 サージタンク
19 吸気ポート
19a 第1吸気ポート
19b 第2吸気ポート
23 吸気ポートインジェクタ(MPI)
27 燃焼室
29 サージタンクインジェクタ(SPI)
39a 第1ポート閉塞弁
39b 第2ポート閉塞弁
53 冷却水温センサ
55 空燃比センサ
57 排気通路
61 制御装置
63 ポート閉鎖弁制御部
65 インジェクタ負担割合制御部
67 燃料噴射制御部
69 空燃比バラツキ判定部
71 エンジン始動判定部
73 エンジン状態判定部

Claims (3)

  1. エンジンの燃焼室内へ吸気を導入する吸気ポートと、
    前記吸気ポートの上流側に設けられたサージタンクと、
    前記吸気ポート内に燃料を噴射する吸気ポートインジェクタと、
    前記サージタンク内に燃料を噴射するサージタンクインジェクタと、
    前記エンジンの冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、を備え、
    前記吸気ポートは、2つの吸気ポートからなり、一方の吸気ポートに前記吸気ポートインジェクタと該吸気ポートを開閉する閉塞弁が設けられ、他方の吸気ポートにも該吸気ポートを開閉する閉塞弁が設けられ、
    それぞれの吸気ポートの前記閉塞弁の開閉及び前記吸気ポートインジェクタと前記サージタンクインジェクタとの燃料噴射分担割合を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、冷却水温度が所定値以下の冷態状態における前記エンジンの始動時には前記一方の吸気ポートの閉塞弁を閉じるとともに、前記他方の吸気ポートの閉塞弁を開き、前記吸気ポートインジェクタの燃料噴射分担割合を制限してゼロにし、前記サージタンクインジェクタの燃料噴射割合を増加させて前記サージタンクインジェクタのみによって燃料噴射を行うことを特徴とするエンジンの燃料噴射システム。
  2. 前記制御装置は、冷却水温度が所定値を超える温態状態における前記エンジンの始動時には、前記他方の吸気ポートの閉塞弁を閉じるとともに前記一方の吸気ポートを開き、前記吸気ポートインジェクタのみの燃料噴射を行うことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料噴射システム。
  3. 前記エンジンのエンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段を備え、
    前記制御装置は、冷却水温度が所定値を超える温態状態かつ中高負荷時には、前記一方の吸気ポートの閉塞弁及び前記他方の吸気ポートの閉塞弁を共に開き、前記吸気ポートインジェクタによる噴射と前記サージタンクインジェクタによる噴射とを行うとともに、前記サージタンクインジェクタの噴射を制限して前記吸気ポートインジェクタによる噴射を主体とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの燃料噴射システム。
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