JP6262960B2 - 基板分断装置 - Google Patents
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Description
図9並びに図10は、片面に樹脂層または金属層を有するアルミナ基板やLTCC基板(低温焼成セラミックス基板)を3点曲げ方式でブレイクして単位製品を取り出す一般的なブレイク工程を説明するための図である。なお、上記樹脂層または金属層は、コンデンサやインダクタとしての機能を発揮させるため、またはデバイス保護のために形成されている。
回路パターンを表面または内部に形成した基板本体11の表面に、薄い樹脂層または金属層(以下「表面層12」という)を積層した基板Wを、ダイシングリング13に支持された弾力性のある粘着フィルム14に貼り付ける。基板本体11の下面には前工程で複数条のスクライブライン(切り溝)Sが形成されている。
図10に示すように、スクライブラインSを跨いでその左右位置で基板Wの下面を受ける一対の受刃15、15が配置されている。基板WのスクライブラインSに相対する部位の上方にはブレイク刃16が配置されている。このブレイク刃16を図10(b)に示すように基板Wに押しつけることによって、基板を撓ませてスクライブラインSからブレイクしている。この際、ブレイク刃16によって最初に押しつけられる表面層12は、ブレイク刃16の刃先によってまず切断され、その後さらなるブレイク刃16の押しつけによって基板Wが撓んでスクライブラインSから分断される。
また、基板Wの分断にブレイク刃16を使用する場合、ブレイク刃16を反復して上下動させる昇降機構が必要となって装置が大掛かりとなる。加えて、ブレイク時に基板Wの分断すべきスクライブラインSがブレイク刃16の直下となるように正確に位置決めして停止させなければならないので、位置検知のための複雑な機構を必要とする。また、ブレイク毎に基板Wを停止させなければならないので、基板分断に要するトータル時間が長くなるといった問題点があった。
また、前記***部は、コンベアベルトの下面から持上げ部材でコンベアベルトを持ち上げて形成してもよく、あるいはコンベアを前部コンベアと後部コンベアとに分割して、これら前後のコンベアの間に前記***部を形成してもよい。
これにより、基板が弾性部材の下方を通過する際に、前記コンベアによる搬送と、回転ベルトの基板送り方向への回動によって基板を滑らかに搬送することができる。
これにより、加工対象となる基板の厚みや素材の種類に応じて***部の***量を分断に最適な状態に調整することができる。
これにより、加工対象となる基板の厚みに応じて弾性部材の上下位置を微調整することができ、基板の移動を滑らかに行うことができる。
この基板Wは、以下で述べる本発明の基板分断装置によって、まずX方向のスクライブラインS1に沿って分断されて図1(b)に示すような長方形の短冊状基板W1に加工され、次いでY方向のスクライブラインS2に沿って分断されて、図1(c)に示す単位製品W2が取り出される。
本実施例において***部4は、コンベア3のコンベアベルト3aの下面から持上げ部材4aでコンベアベルト3a(および載置された基板W)を一旦上方に***させ、その後すぐに下降するように形成されている。この***部4は、基板Wが当該***部4を乗り越える際に上方に盛り上がって撓むように、コンベア3の水平な載置面aより高さhだけ上方に***して形成されている。
持上げ部材4aは、自由回転する回転ローラで形成するのがよい。これにより、コンベアベルト3aの滑動を滑らかに行うことができる。なお、この持上げ部材4aは、図4(a)に示すように、上面を滑らかな円弧状の凸面とした凸状材4b、または図4(b)に示すように滑らかな略三角状の凸面とした凸状材4cで形成することもできる。
まず、図2に示すように、分断すべきX方向のスクライブラインS1を送り方向と直交する方向かつ下向きにした状態で、基板Wをコンベア3の上流位置に載置して下流方向(図の矢印方向)に移動させる。基板Wは、図3(a)に示すように弾性部材5の下方を水平に移動して***部4に到達する。なおこの際、基板Wが滑らかに移動できるように、弾性部材5の下面が基板Wの表面に近接する位置にあるか、あるいは軽く接触する程度に、弾性部材5の位置を予め調整しておく。
次いで、図3(c)に示すように、スクライブラインS1’の部分が***部4の頂部にくると、基板Wの湾曲によってスクライブラインS1’がV字状に開くと共に、そのときの引張応力によって表面層2の上記脆弱となった部分が分断される。これにより基板WはスクライブラインS1’から完全に分断される。
このような動作を図3(d)に示すように順次繰り返すことにより、基板Wは図1で示すX方向の全てのスクライブラインS1から分断されてコンベア3で下流に移動され、複数の短冊状基板W1が取り出される。
コンベア3の載置面aと弾性部材5との間隔L:0.45mm
弾性部材5の厚み:3mm
***部4としてのローラの直径:1mm
ローラの突出量(コンベア3の載置面aからの突出高さ)h:0.15mm
スクライブラインのピッチ:4mm
コンベア3による基板Wの送り速度:30mm/sec
結果はいずれの場合も良好で、きれいに分断することができた。
この実施例では、弾性部材5を保持する支持部材6の周りに回転ベルト7が設けられており、この回転ベルト7の一部が弾性部材5の下面に面接した状態で配置されている。回転ベルト7は複数の、例えば4つの輪体8によって保持され、コンベア3で送られてくる基板Wとの接触によって基板送り方向に自由回転するように取り付けられている。回転ベルト7は、図5(b)で示すように、基板Wが***部4で持ち上がったときに、弾性部材5と共に上方に凹むことができるようにゴム等の薄い弾性帯状部材で形成されている。これにより、基板Wの搬送を容易にしている。
なお、回転ベルト7を、コンベア3の送り速度と同期して回動するようにすることも可能である。その際には駆動源(モータ)を1つにして同期させてもよい。
なお、回転ローラ4dに代えて、図7(a)に示すように上面を滑らかな円弧状の凸面とした凸状材4e、または図7(b)に示すように滑らかな略三角状の凸面とした凸状材4fで形成することもできる。
これにより、分断すべき基板Wの厚みや素材の種類に応じて***部4の***量を分断に最適な状態に調整することができる。
W 基板
1 基板本体
2 表面層
3 コンベア
3a コンベアベルト
4 ***部
4a 持上げ部材
5 弾性部材
6 支持部材
7 回転ベルト
9 上下調整機構
Claims (6)
- 基板本体の上面に樹脂または金属の表面層が積層され、前記基板本体の下面に所定のピッチで複数条のスクライブラインが形成されている脆性材料基板をブレイクする基板分断装置であって、
前記脆性材料基板の前記スクライブラインを送り方向と直交する方向にした状態で、かつ、下向きにした状態で前記脆性材料基板を載置して搬送するコンベアと、
前記コンベアの送り方向中間位置に形成され、搬送中の前記脆性材料基板が上方に***した後にすぐに下降するように移動させる***部と、
前記***部の上方で、前記コンベアにより送られてくる前記脆性材料基板の上面に弾力的に接触する弾性部材とからなり、
前記***部は、前記脆性材料基板が当該***部を乗り越えるように移動する際に前記脆性材料基板が上方に撓むように形成されている基板分断装置。 - 前記***部は、前記コンベアのベルトの下方から持上げ部材でベルトを持ち上げるように形成されている請求項1に記載の基板分断装置。
- 前記コンベアが前部コンベアと後部コンベアとに分割され、これら前後のコンベアの間に前記***部が形成されている請求項1に記載の基板分断装置。
- 前記弾性部材が支持部材に保持され、前記弾性部材の下面に接した状態で基板送り方向に回動することが可能な回転ベルトが前記支持部材に取り付けられており、前記回転ベルトは、前記***部で前記脆性材料基板が上方に撓んだときに前記弾性部材と共に凹むことができるように弾性材料で形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の基板分断装置。
- 前記***部が上下位置調整可能に形成されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の基板分断装置。
- 前記弾性部材が上下位置調整可能に形成されている請求項1〜請求項5のいずれかに記載の基板分断装置。
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