JP6252162B2 - 画像読取装置、画像形成装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取装置、画像形成装置およびプログラムに関する。
特許文献1には、照明光を発して、ブロックに分割されている光源と前記光源により照明されている原稿画像に対応した光を光電変換し、ブロック分割されて構成されている光電変換部と、前記光電変換部は、ブロック分割して前記原稿画像に対応した光を光電変換するように構成されており、前記光電変換部が出力した画像情報のシェーディングを補正するシェーディング補正部と、前記シェーディング補正部により得られるシェーディング補正用の基準板を読み取った基準板データに基づいて、前記光電変換部の何れのブロックの光電変換に異常があるかを判定する異常判定処理部とを備え、前記異常判定処理部は、
前記シェーディング補正部により得られる前記基準板データに基づいて、前記光電変換部を構成するブロックに対応する光電変換ブロックの平均値データをそれぞれ求め、他の光電変換ブロックの平均値データに対して特異値を持つ1つの前記光電変換部のブロックを異常であると判定し、前記光源は、複数の点光源をブロック分割して当該ブロックごとに光量制御部により照明するように構成されており、前記異常判定処理部は、前記基準板データに基づいて、前記光電変換ブロックのデータ採取範囲とは異なりかつ前記光量制御部に対応したブロックに対応する点光源のブロックの平均値データをそれぞれ求め、他の点光源のブロックの平均値データに対して特異値を持つ1つの前記光源のいずれのブロックに異常があるかを判定し、前記異常判定処理部は、前記光電変換ブロックの各ブロックに対応する平均値のうちデータ特異値を示すブロックについて、前記光源の複数のブロックに跨る前記光電変換部の1つのブロックの画素データの全てが異常である場合に、当該光源のブロックには異常はなく当該光電変換部の1つのブロックが異常であると判定し、前記光源の複数のブロックに跨る前記光電変換部の1つのブロックの画素データのうち、当該光源のブロックの一方の位置に対応する平均値データのみが特異性を呈するものである場合に、当該光源のブロックが異常であると判定することを特徴とする画像読取装置が開示されている。
特許第4894247号公報
本発明の課題は、故障個所の特定が可能で、かつ簡易な故障診断画手段を備えた画像読取装置、画像形成装置およびプログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像読取装置は、校正に用いる複数の基準色が彩色された色基準部と、前記色基準部を照明する照明光を照射する照明手段と、前記照明手段で照明された色基準部を予め定められた色空間を形成する複数の色の各々に分光して読み取り、複数の基準色の各々について前記複数の色毎の分光強度からなる分光強度の組を出力する読取手段と、複数の基準色の各々の分光強度の組に基づいて、前記照明手段の点灯不良の有無の検知を行う第1検知、並びに、前記分光強度の組によって表される前記色空間内の前記複数の基準色の各々の色度に基づいて算出された基準色の色度差に基づいて、前記照明手段の特性変化の有無、及び少なくとも1つの基準色の特性変化の有無の少なくとも1つを検知する第2検知の少なくとも一方の検知を行うとともに、前記複数の基準色毎の分光強度の組毎に求めた合計分光強度から2つずつ選択して得た合計分光強度の比の各々と閾値とを比較して前記照明手段の点灯不良の有無を検知する検知手段と、を含むものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記検知手段は、前記色度差の各々を表す前記色空間内の点を連結して形成される図形の重心、及び前記図形の各辺の長さの合計値に対する各辺の長さの比を各辺毎に求め、前記重心の予め定められた位置からの乖離量が予め定められた量を越え、かつ、予め定められた基準値からの変化量が予め定められた量を越える前記比が2つ存在する場合に、該2つの前記比に対応する辺に共通する基準色の特性変化有りと検知するものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記検知手段は、前記色度差の各々を表す前記色空間内の点を連結して形成される図形の重心、及び前記図形の各辺の長さの合計値に対する各辺の長さの比を各辺毎に求め、前記重心の予め定められた位置からの乖離量が予め定められた量を越え、かつ、予め定められた基準値からの変化量が予め定められた量を越える前記比が存在しない場合に、前記照明手段の特性変化有りと検知するものである。
さらに、上記目的を達成するために、請求項に記載の画像形成装置は、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の画像読取装置と、画像情報に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記検知手段による検知の結果前記点灯不良及び前記特性変化が検知されなかった場合に、予め定められた検査用の画像情報に基づいて記録媒体に検査用画像を形成し、該検査用画像を前記画像読取装置で読み取って得た画像情報と前記検査用の画像情報との差分に基づいて前記画像形成手段の故障の有無を判定する判定手段と、を含むものである。
一方、上記目的を達成するために、請求項に記載のプログラムは、校正に用いる複数の基準色が彩色された色基準部と、前記色基準部を照明する照明光を照射する照明手段と、前記照明手段で照明された色基準部を予め定められた色空間を形成する複数の色の各々に分光して読み取り、複数の基準色の各々について前記複数の色毎の分光強度からなる分光強度の組を出力する読取手段と、を含む画像読取装置を制御するためのプログラムであって、コンピュータを、複数の基準色の各々の分光強度の組に基づいて、前記照明手段の点灯不良の有無の検知を行う第1検知、並びに、前記分光強度の組によって表される前記色空間内の前記複数の基準色の各々の色度に基づいて算出された基準色の色度差に基づいて、前記照明手段の特性変化の有無、及び少なくとも1つの基準色の特性変化の有無の少なくとも1つを検知する第2検知の少なくとも一方の検知を行うとともに、前記複数の基準色毎の分光強度の組毎に求めた合計分光強度から2つずつ選択して得た合計分光強度の比の各々と閾値とを比較して前記照明手段の点灯不良の有無を検知する検知手段として機能させるためのものである。
請求項1及び請求項に記載の発明によれば、本発明を適用しない場合に比較して、故障個所の特定が可能で、かつ簡易な故障診断画手段を備えた画像読取装置およびプログラムが提供される、という効果が得られる。また、本発明を適用しない場合に比較して、照明手段の点灯不良が簡易に検知される、という効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、本発明を適用しない場合に比較して、色基準部の特性変化が簡易に検知される、という効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、本発明を適用しない場合に比較して、照明手段の特性変化が簡易に検知される、という効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、本発明を適用しない場合に比較して、画像形成手段の故障の有無が判定される、という効果が得られる。
実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略構成図である。 実施の形態に係る画像形成装置に設けられた内蔵イメージセンサの構成の一例を示す概略構成図である。 実施の形態に係る基準ロールの斜視図である。 実施の形態に係る画像形成装置に設けられた内蔵イメージセンサの一部を示す斜視図である。 実施の形態に係るランプと各色基準面との配置関係を説明するための模式図である。 実施の形態に係る画像形成装置における電気系の要部構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に係る読取信号処理部の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に係る第1白色基準面の読取位置に対応した読取値を示すグラフである。 実施の形態に係る各色基準面の読取値をRGB色空間内にプロットした状態を示すグラフである。 第1の実施の形態に係る故障診断処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートの一部である。 第1の実施の形態に係る故障診断処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートの一部である。 第1の実施の形態に係る故障診断結果のディスプレイへの表示の一例を示す模式図である。 第2の実施の形態に係る故障診断処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る画像形成装置に設けられた内蔵イメージセンサによる読取対象とされる検査用画像の一例を示す概略図である。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明を実施するための実施の形態の一例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置10の概略構成を示す図であり、図2は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置10に設けられた内蔵イメージセンサ200の一例を示す図である。
(全体構成)
本実施の形態に係る画像形成装置10は、フルカラー画像および白黒画像を選択的に形成するものであり、図1に示すように、第1筐体10Aと、第1筐体10Aに接続された第2筐体10Bと、を備えている。第2筐体10Bの上部には、コンピュータ等の外部装置から供給される画像データに対して画像処理を施す画像信号処理部13が設けられている。一方、第1筐体10Aの上部には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kが設けられている。
なお、第1特別色および第2特別色としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の色(透明を含む)が例示される。また、以下の説明では、各構成部品について第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別する場合は、符号としての数字の後にV、W、Y、M、C、Kのいずれかの英字を付して説明し、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別しない場合は、V、W、Y、M、C、Kを省略する。
トナーカートリッジ14の下側には、各色のトナーに対応する6つの画像形成ユニット16が、各トナーカートリッジ14に対応するように設けられている。
画像形成ユニット16毎に設けられた露光装置40(40V、40W、40Y、40M、40C、40K)は、前述した画像信号処理部13によって画像処理を施された画像データを画像信号処理部13から受け取り、この画像データに応じて変調した光ビームLを後述の像保持体18(18V、18W、18Y、18M、18C、18K)へ照射するように構成されている。
各画像形成ユニット16は、一方向に回転駆動される像保持体18を備えている。各露光装置40から各像保持体18へ光ビームLが照射されることにより、各像保持体18には静電潜像が形成される。
各像保持体18の周囲には、像保持体18を帯電するコロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器と、露光装置40によって像保持体18に形成された静電潜像を現像剤の一例であるトナーで現像する現像装置と、転写後の像保持体18に残留する現像剤を除去するブレードと、転写後の像保持体18に光を照射して除電を行う除電装置とが設けられている。なお、スコロトロン帯電器、現像装置、ブレード、および除電装置は、
像保持体18の表面と対向して、像保持体18の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
また、各画像形成ユニット16の下側には、転写部32が設けられている。転写部32は、各像保持体18と接触する環状の中間転写ベルト34と、各像保持体18に形成されたトナー画像を中間転写ベルト34に多重転写させる一次転写ロール36とを含んで構成されている。
中間転写ベルト34は、モータ(図示省略)で駆動される駆動ロール38と、中間転写ベルト34に張力を付与する張力付与ロール41と、後述する二次転写ロール62に対向する対向ロール42と、複数の巻掛ロール44とに巻き掛けられており、駆動ロール38により、一方向(図1における反時計回り方向)に循環移動されるようになっている。
各一次転写ロール36は、中間転写ベルト34を挟んでそれぞれの各画像形成ユニット16の像保持体18と対向配置されている。また、一次転写ロール36は、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により、像保持体18に形成されたトナー画像が中間転写ベルト34に転写されるようになっている。
中間転写ベルト34を挟んで駆動ロール38の反対側には、ブレードを中間転写ベルト34に接触させて、中間転写ベルト34上の残留トナーや紙粉等を除去する除去装置46が設けられている。
転写部32の下方には、用紙等の媒体の一例としての記録媒体Pが収容される記録媒体収容部48が複数設けられている。記録媒体収容部48の各々は、第1筐体10Aから引き出し自在とされている。各記録媒体収容部48の一端側(図1における正面視右側)の上方には、各記録媒体収容部48から記録媒体Pを搬送経路60へ送り出す送出ロール52が設けられている。
各記録媒体収容部48内には、記録媒体Pが載せられる底板50が設けられている。この底板50は、記録媒体収容部48が第1筐体10Aから引き出されると、制御手段(図示省略)の指示によって下降するようになっている。底板50が下降することで、ユーザが記録媒体Pを補充する空間が記録媒体収容部48に形成される。
第1筐体10Aから引き出された記録媒体収容部48を第1筐体10Aに装着すると、
底板50が、制御手段の指示によって上昇するようになっている。底板50が上昇することで、底板50に載せられた最上位の記録媒体Pと送出ロール52とが当るようになっている。
送出ロール52の記録媒体搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という場合がある)には、記録媒体収容部48から重なって送り出された記録媒体Pを1枚ずつに分離する分離ロール56が設けられている。分離ロール56の下流側には、記録媒体Pを搬送方向下流側に搬送する複数の搬送ロール54が設けられている。
記録媒体収容部48と転写部32との間に設けられる搬送経路60は、記録媒体収容部48から送り出された記録媒体Pを第1折返部60Aで図1における正面視左側に折り返し、さらに、第2折返部60Bで図1における正面視右側に折り返すように、二次転写ロール62と対向ロール42との間の転写位置Tへ延びている。
二次転写ロール62は、給電部(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像が、二次転写ロール62によって、搬送経路60に沿って搬送されてきた記録媒体Pに二次転写される構成となっている。
搬送経路60の第2折返部60Bへ合流するように、第1筐体10Aの側面から延びる予備経路66が設けられている。第1筐体10Aに隣接して配置される別の記録媒体収容部(図示省略)から送り出された記録媒体Pが予備経路66を通って搬送経路60に入り込めるようになっている。
転写位置Tの下流側には、トナー画像が転写された記録媒体Pを第2筐体10Bに向けて搬送する複数の搬送ベルト70が第1筐体10Aに設けられ、搬送ベルト70に搬送された記録媒体Pを下流側に搬送する搬送ベルト80が第2筐体10Bに設けられている。
複数の搬送ベルト70および搬送ベルト80のそれぞれは、環状に形成されており、一対の巻掛ロール72に巻き掛けられている。一対の巻掛ロール72は、記録媒体Pの搬送方向上流側と下流側とにそれぞれ配置されており、一方が回転駆動することにより、搬送ベルト70(搬送ベルト80)を一方向(図1における時計回り方向)に循環移動させる。
搬送ベルト80の下流側には、記録媒体Pの表面に転写されたトナー画像を記録媒体Pに熱と圧力で定着させる定着ユニット82が設けられている。
定着ユニット82は、定着ベルト84と、定着ベルト84に対して下側から接触するように配置された加圧ロール88と、を備えている。定着ベルト84と加圧ロール88との間には、記録媒体Pを加圧加熱してトナー画像を定着させる定着部Nが形成されている。
定着ベルト84は、環状に形成されており、駆動ロール89および従動ロール90に巻き掛けられている。駆動ロール89は、加圧ロール88に対して上側から対向しており、
従動ロール90は、駆動ロール89よりも上側に配置されている。
駆動ロール89および従動ロール90は、それぞれに、ハロゲンヒータ等の加熱部が内蔵されている。これにより、定着ベルト84が加熱される。
図1に示されるように、定着ユニット82の下流側には、定着ユニット82から送り出された記録媒体Pを下流側へ搬送する搬送ベルト108が設けられている。
搬送ベルト108の下流側には、定着ユニット82によって加熱された記録媒体Pを冷却する冷却ユニット110が設けられている。
冷却ユニット110は、記録媒体Pの熱を吸収する吸収装置112と、記録媒体Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114とを備えている。吸収装置112は、搬送経路60に対する一方側(図1における上側)に配置され、押付装置114は、他方側(図1における下側)に配置されている。
吸収装置112は、記録媒体Pと接触し、記録媒体Pの熱を吸収する環状の吸収ベルト116を備えている。吸収ベルト116は、吸収ベルト116へ駆動力を伝達する駆動ロール120と、複数の巻掛ロール118とに巻き掛けられている。
吸収ベルト116の内周側には、吸収ベルト116と面状に接触して吸収ベルト116が吸収した熱を放熱させる、たとえばアルミニウム材料で形成されたヒートシンク122が設けられている。
さらに、ヒートシンク122から熱を奪い熱気を外部へ排出させるためのファン128が、第2筐体10Bの裏側(図1に示す紙面奥側)に配置されている。
記録媒体Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114は、記録媒体Pを吸収ベルト116へ押し付けながら記録媒体Pを搬送する環状の押付ベルト130を備えている。押付ベルト130は、複数の巻掛ロール132に巻き掛けられている。
冷却ユニット110の下流側には、記録媒体Pを挟んで搬送し、記録媒体Pの湾曲(カール)を矯正する矯正装置140が設けられている。
矯正装置140の下流側には、記録媒体Pに定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、
画像欠陥、画像位置欠陥等を検出する内蔵イメージセンサ200が設けられている。なお、内蔵イメージセンサ200については、詳細を後述する。
内蔵イメージセンサ200の下流側には、片面に画像が形成された記録媒体Pを第2筐体10Bの側面に取り付けられた排出部196に排出する排出ロール198が設けられている。
一方、両面に画像を形成させる場合は、内蔵イメージセンサ200から送出された記録媒体Pは、内蔵イメージセンサ200の下流側に設けられた反転経路194に搬送されるようになっている。
反転経路194には、搬送経路60から分岐する分岐パス194Aと、分岐パス194Aに沿って搬送される記録媒体Pを第1筐体10A側に向けて搬送する用紙搬送パス194Bと、用紙搬送パス194Bに沿って搬送される記録媒体Pを逆方向に向けて折返してスイッチバック搬送させて表裏を反転させる反転パス194Cが設けられている。
この構成により、反転パス194Cでスイッチバック搬送された記録媒体Pは、第1筐体10Aに向けて搬送され、さらに、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に入り込み、転写位置Tへ再度送り込まれるようになっている。
つぎに、画像形成装置10の画像形成工程について説明する。
画像信号処理部13で画像処理が施された画像データが、各露光装置40に送られる。
各露光装置40では、画像データに応じて各光ビームLを出射して、スコロトロン帯電器によって帯電した各像保持体18に露光し、静電潜像が形成される。
像保持体18に形成された静電潜像は、現像装置によって現像され、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像が形成される。
図1に示されるように、各画像形成ユニット16V、16W、16Y、16M、16C、16Kの像保持体18に形成された各色のトナー画像は、6つの一次転写ロール36V、36W、36Y、36M、36C、36Kによって中間転写ベルト34に順次多重転写される。
中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像は、二次転写ロール62によって、記録媒体収容部48から搬送されてきた記録媒体P上に二次転写される。トナー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト70によって第2筐体10Bの内部に設けられた定着ユニット82に向けて搬送される。
記録媒体P上の各色のトナー画像が定着ユニット82により加熱・加圧されることで記録媒体Pに定着する。さらに、トナー画像が定着された記録媒体Pは、冷却ユニット110を通過して冷却された後、矯正装置140に送り込まれ、記録媒体Pに生じた湾曲が矯正される。
湾曲が矯正された記録媒体Pは、内蔵イメージセンサ200によって画像欠陥等が検出された後、排出ロール198によって排出部196に排出される。
一方、画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)は、内蔵イメージセンサ200を通過後に、記録媒体Pが反転経路194で反転され、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に送り込まれて、前述した手順で裏面にトナー画像が形成される。
なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、第1特別色および第2特別色の画像を形成するための部品(画像形成ユニット16V・16W、露光装置40V・40W、トナーカートリッジ14V・14W、一次転写ロール36V・36W)は、ユーザの選択により、追加部品として第1筐体10Aに装着自在に構成されている。従って、画像形成装置10としては、第1特別色および第2特別色の画像を形成するための部品を有さない構成、第1特別色および第2特別色のうちいずれか1色の画像を形成するための部品のみを有する構成としてもよい。
次に、内蔵イメージセンサ200について説明する。
以下の説明では、画像形成装置10の長さ方向(記録媒体Pの搬送方向である副走査方向)をX方向、装置の高さ方向をY方向、装置の奥行き方向(主走査方向)をZ方向ということとする(図2、図4参照)。
本実施の形態に係る内蔵イメージセンサ200は、一例として、画像形成ユニット16によって記録媒体Pに形成された画像に異常があるか否かを検出するため等に用いられるものであり、この場合の内蔵イメージセンサ200は、画像形成ユニット16の階調再現性や色再現性の計測手段としての機能を有する。また、当該計測手段としての機能を正常に維持するために、定期または不定期に内蔵イメージセンサ200の校正(キャリブレーション)が実行される場合がある。
(内蔵イメージセンサの基本構成、機能)
図2に示されるように、画像読取装置の一例である内蔵イメージセンサ200は、画像が記録された記録媒体Pに向けて光を照射する照明部202と、照明部202から照射されて記録媒体Pで反射された光を読取部の一例としてのCCDセンサ204に結像する結像光学系206を備えた結像部208と、内蔵イメージセンサ200の使用時やキャリブレーション時の各種基準等が設けられた設定部210とを備えている。なお、本実施の形態におけるCCDセンサ204は、各々主走査方向に対応する方向に沿って配置された複数の受光素子(たとえばフォトダイオード)を含んで構成された、赤用イメージセンサ、
緑用イメージセンサおよび青用イメージセンサとを備える。各色用イメージセンサは、受光素子の受光面に各色成分の光を透過させるフィルタを設けている。各色用イメージセンサは、受光素子が受光した光の各色成分の光量に応じて蓄積した電荷を信号として外部に出力する。
照明部202は、記録媒体Pの搬送経路60の上側に配置されており、Z方向(主走査方向)に長手とされた一対の第1ランプ212Aおよび第2ランプ212B(以下、第1ランプ212Aおよび第2ランプ212Bを区別しない場合は、単に「ランプ212」という場合がある)を有する。ランプ212としては、たとえば蛍光ランプ、キセノンランプや、主走査方向に沿って配列された複数の白色LED等が用いられるが、図5に示すように、本実施の形態では、複数の白色LED304を用いている。また、本実施の形態では、白色LED304を1列あるいは複数列搭載したLED基板302を主走査方向に複数並べて、ランプ212が構成されている。むろん、複数の白色LED304を搭載する基板は単一の基板であってもよい。なお、ランプ212のLED基板302も含めた構成の詳細は、後述する。
さらに、ランプ212の照射範囲の長さは搬送される最大の記録媒体Pの幅よりも大とされている。ランプ212は、記録媒体Pにて反射されて結像部208に向かう光軸OA(設計上の光軸)に対し対称に配置されている。より具体的には、ランプ212は、記録媒体Pへの照射角がそれぞれ、たとえば45°以上50°以下となるように光軸OAに対し対称に配置されている。
詳細には、一対のランプ212は、記録媒体Pの搬送経路60に沿って並べられ、記録媒体Pの搬送方向の上流側に配置された第1ランプ212Aと、第1ランプ212Aに対して記録媒体Pの搬送方向の下流側に配置された第2ランプ212Bと、を備えている。
そして、第1ランプ212Aおよび第2ランプ212Bから照射される光が、第1ランプ212Aと第2ランプ212Bとの間の搬送経路60上の透明なウィンドウガラス286(図4も参照)の照射位置Dに照射されるように構成されている。
また、結像光学系206は、光軸OAに沿って導かれた光をX方向(本実施の形態では記録媒体Pの搬送方向下流側)に反射する第1ミラー214と、第1ミラー214が反射した光を上向きに反射する第2ミラー216と、第2ミラー216が反射した光を記録媒体Pの搬送方向上流側に反射する第3ミラー218と、第3ミラー218が反射した光をCCDセンサ204に集光(結像)するレンズ220と、を主要部として構成されている。CCDセンサ204は、光軸OAに対し記録媒体Pの搬送方向上流側に配置されている。
第1ミラー214のZ方向の長さは、最大の記録媒体Pの幅よりも大とされている。そして、第1ミラー214 第2ミラー216および第3ミラー218は、結像光学系206に入射された記録媒体Pの反射光をそれぞれZ方向(主走査方向)に絞りながら(集光しつつ)反射するようになっている。これにより、略円柱状のレンズ220に対し記録媒体Pの幅方向各部からの反射光を入射させる構成である。
内蔵イメージセンサ200は、CCDセンサ204が、結像された光すなわち画像濃度に応じた信号を、画像形成装置10の制御装置20(図1、図6参照)に出力(フィードバック)するように構成されている。制御装置20は、内蔵イメージセンサ200から入力された信号に基づいて、画像形成ユニット16において形成される画像を補正する処理を実施する。画像を補正する処理の一例としては、内蔵イメージセンサ200から入力された信号に基づく露光装置40による照射光の強度、画像の形成位置などの補正が挙げられる。
また、結像光学系206における第3ミラー218とレンズ220との間には、光量絞り部224(224L、224S、224U))が設けられている。光量絞り部224は、光路をZ方向に横切ってCCDセンサ204に結像する光の光量をY方向(主走査方向との交差方向)に絞ると共に、外部から操作することで光量絞り量を調整自在に構成されている。光量絞り部224による光量絞り量は、経時によりランプ212の発光量が変化してもCCDセンサ204に結像される光量が予め定めた量以上となるように調整されるようになっている。
また、内蔵イメージセンサ200は、基準ロール226を回転させるためのモータである基準ロール回転モータ22(図6参照)を制御する回路基板262が設けられた制御回路100を備えている。
設定部210は、Z方向に長手の基準ロール226を備えている。基準ロール226は、周方向に予め定められた数の面が形成された多角形筒状に形成されるが、図3に示すように、本実施の形態では10面を有する多角形筒状とされている。
基準ロール226は、記録媒体Pの画像検出を行う際に搬送経路60側に向けられる検出基準面228と、内蔵イメージセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行わない場合に搬送経路側に向けられる退避面230と、第1白色基準面232と、黄色基準面234と、複数の検査パターンが形成された複合検査面236と、を備えている。
基準ロール226は、回転軸226A周りに回転することで、搬送経路60側に向けるべき面を切り替える構成とされている。この基準ロール226の面の切替は、回路基板262に設けられた制御回路100によって行われる。また、基準ロール226は、十角形筒状に形成されることで、各面の周方向中央と面間の角部との回転中心に対する距離差が小さく抑えられている。これにより、基準ロール226の各面とランプ212の照射位置(ウィンドウガラス286)との距離を小さく抑えながら、基準ロール226の面間の角部が照明部202と干渉しない構成とされている。
検出基準面228は、周方向の幅が他の面よりも小とされており、その周方向両側の面は上記した各基準としての機能を有しない案内面238とされている。検出基準面228は、搬送される記録媒体Pの被検出(被読み取り)面をランプ212による照射位置に位置決めする位置基準面とされている。
退避面230は、周方向の幅が他の面よりも大とされている。この退避面230は、内蔵イメージセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行わない場合に、記録媒体Pを案内する案内面であり、検出基準面228よりも回転軸226Aの軸心からの距離が小とされている。これにより、内蔵イメージセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行わない場合には、内蔵イメージセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行う場合よりも、
照明部202(ウィンドウガラス286)との間隔が広い搬送経路が形成されるようになっている。
複合検査面236は、基準ロール226の回転方向(記録媒体Pの搬送方向)の位置を補正するための位置調整パターンと、フォーカス検出パターンと、深度検出パターンとが同一面に配置されて形成されている。
第1白色基準面232は、ランプ212あるいはCCDセンサ204に起因する主走査方向の明度むらの補正、つまり、いわゆるシェーディング補正を行うための基準面であり、たとえば白色フィルムが貼着されて構成されている。ランプ212からの照射光が第1白色基準面232に照射されると、第1白色基準面232で反射された反射光が読取信号として結像光学系206を介しCCDセンサ204に入力される構成となっている。
黄色基準面234は、ランプ212あるいはCCDセンサ204に起因する主走査方向の色相・彩度むらを補正するための基準面(色見本)であり、たとえば、黄色のフィルムが貼着されて構成されている。ランプ212からの照射光が黄色基準面234に照射されると、黄色基準面234で反射された反射光が読取信号として結像光学系206を介しCCDセンサ204に入力される構成となっている。なお、本実施の形態において、黄色の色見本を用いている理由は、本実施の形態に係るランプ212が、青色LEDチップと黄色の蛍光物質を含む白色LEDを備えて構成されているからである。
すなわち、本実施の形態に係るランプ212で使用する白色LEDは、青色LEDチップと黄色の蛍光物質を含有させた透明樹脂とが積層されて構成されている。そして、青色LEDチップの放つ青色光によりチップ周囲の黄色蛍光物質を励起させて、黄色の蛍光を発生させる。それにより、補色関係にある青色と黄色とを足し合わせて(合成させて)、
白色光を生成する。そのため、たとえば、白色LEDの製造時において、青色LEDチップの青色のばらつき、あるいは黄色蛍光物質の特性や添加量や分散状態等のばらつきが生じると、白色LEDにより生成される光の色温度が、黄色方向や青色方向に変動することがあるからである。
なお、白色LEDは、上記の青色LEDチップと黄色の蛍光物質の組み合わせに限られず、他の色のLEDチップと蛍光物質との組合せでもよい。この場合、白色LEDの構成、色に応じて基準面の色を変えてもよい。
図4は、本実施の形態に係る照明部202およびその周辺の構成を示す斜視図である。
図4に示すように、照明部202は、ランプ212(第1ランプ212Aおよび第2ランプ212B)の光を記録媒体Pに向けて透過させるウィンドウガラス286を備えている。ウィンドウガラス286は、基準ロール226とは別に設けられた白色基準である第2白色基準面(サイドリファレンス)286Aを有している。第2白色基準面286Aは、
複数枚の記録媒体Pを連続して読み取る場合の、記録媒体Pごとの明度ばらつきを補正するための基準面であり、たとえば、白色フィルムが貼着されて構成されている。なお、以下では、第1白色基準面232、第2白色基準面286A、および黄色基準面234を区別しない場合には、単に「色基準面」という場合がある。
ウィンドウガラス286において、ランプ212から光が照射される照射領域は、設定部210上で記録媒体Pの画像形成領域が通過する領域に重なる領域であって、搬送経路60上の記録媒体Pに形成された画像がCCDセンサ204によって読み取られる領域として予め定められた領域(画像読取領域)と、第2白色基準面286Aが配置された領域(第2白色基準面領域)と、を含んで構成されている。第2白色基準面領域は、画像読取領域に主走査方向(Z方向)に隣接しており、CCDセンサ204による読取対象領域とされている。従って、CCDセンサ204による画像読取領域に対する読み取りが実施される時期に併せて第2白色基準面286Aに対する読み取りも実施される。また、第2白色基準面領域は、記録媒体Pに形成された画像(画像形成領域)と重ならない位置に存在するため、記録媒体Pが内蔵イメージセンサ200を通過している間に画像に含まれるトナーの付着が抑制される。よって、仮に第2白色基準面286Aが透光性を有する白色板であったとしても第2白色基準面286Aにトナーが付着することによって光の反射率が低下するという事態の発生が抑制される。
ここで、図5を参照して、ランプ212と各色基準面との位置関係について説明する。
ランプ212(第1ランプ212Aおよび第2ランプ212B)は、各々複数の白色LED304が1列または複数列並べて配置されたLED基板302を複数個並べて構成されている。ランプ212の主走査方向の長さは、第1白色基準面232および黄色基準面234の主走査方向の長さよりも長く(第1白色基準面232と黄色基準面234とはほぼ同じ長さである。)、第2白色基準面286Aに対向する領域まで延びている。そして、本実施の形態に係る内蔵イメージセンサ200では、第1白色基準面232および黄色基準面234には、図5に示すように、主として、第1白色基準面232および黄色基準面234に対向する第1光源部306からの照射光が照射される。また、第2白色基準面286Aには、図5に示すように、主として、第2白色基準面286Aに対向する第2光源部308からの照射光が照射される。なお、以下では、第1光源部306および第2光源部308を区別しない場合には、単に「光源部」という場合がある。
(制御装置の概略構成)
図6は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置10における電気系の要部構成を示すブロック図である。
制御装置20は、上述したように、内蔵イメージセンサ200からの信号に基づいて、
画像形成ユニット16において形成される画像を補正する機能を備えている。また、制御装置20は、内蔵イメージセンサ200のキャリブレーション(たとえば、上述のCCDセンサ204のキャリブレーション等)を制御する機能も備えている。
制御装置20は、より具体的には、図6に示すように、CPU(Central Processing Unit)20A、ROM(Read Only Memory)20B、RAM(Random Access Memory)20C、および入出力ポート20Dを備えており、それぞれがアドレスバス、データバス、および制御バス等のバス20Eを介して互いに接続されている。
ROM20Bには、各種プログラムが記憶されており、CPU20AがRAM20Cにプログラムを展開して実行することにより、各種制御が行われるようになっている。
入出力ポート20Dには、ユーザ・インタフェース(UI)パネル30、ランプ212、制御回路100、および読取信号処理部350が接続されている。UIパネル30は、
一例として、ディスプレイ上に透過型のタッチパネルが重ねられたタッチパネルディスプレイ等から構成され、各種情報がディスプレイの表示面に表示されると共に、ユーザがタッチパネルに触れることにより情報や指示が受け付けられる。なお、本実施の形態では、
UIパネル30を適用した形態例を挙げて説明しているが、これに限らず、液晶ディスプレイなどの表示部とテンキーや操作ボタンなどが設けられた操作部とが別々に設けられた形態としてもよい。
ランプ212は、先述したように、内蔵イメージセンサ200によって記録媒体Pに形成された画像あるいは各色基準面(第1白色基準面232、第2白色基準面286A、および黄色基準面234)の読み取りを行うための光を照射するものであり、制御装置20によってそのオンオフ(光の照射または非照射)が制御される。
また、制御回路100は、上述したように、基準ロール226の各面(検出基準面228、退避面230、複合検査面236、案内面248、第1白色基準面232、黄色基準面234)の切り替えを制御し、制御装置20の指示に基づいて制御回路100に接続された基準ロール回転モータ22の駆動を制御する。
一方、読取信号処理部350は、制御装置20の指示に従って内蔵イメージセンサ200の各種キャリブレーション、および後述するランプ212あるいは各色基準面の故障の検知を行う。内蔵イメージセンサ200のキャリブレーションとしては、たとえば、CCDセンサ204の出力上下限値の補正を行うオフセットおよびゲイン補正、第1白色基準面232の読取画像のプロファイルを基に読取画像の主走査方向の明度分布を補正するシェーディング補正があげられる。また、各色基準面(本実施の形態では黄色基準面234)の読取画像のプロファイルを基に行う読取画像に対する主走査方向の色相・彩度むら補正、第2白色基準面286Aの読取画像のプロファイルを基に記録媒体Pに形成された画像を連続して読み取る場合の各記録媒体P間の明度ばらつきの補正等があげられる。
図7に、読取信号処理部350の構成の一例を示す。図7に示すように、読取信号処理部350は、S&H(サンプル アンド ホールド)部352、増幅部354、A/D変換部356、シェーディング補正部358、色変換部360、および故障判定部362を含んで構成されている。
S&H部352は、CCDセンサ204から転送された赤(R)色のアナログの読取信号S、緑(G)色のアナログの読取信号S、青色(B)のアナログの読取信号Sをサンプリング(標本化)するとともに、一定期間ホールド(保持)するサンプリングホールドを行う。
増幅部354は、S&H部352でサンプリングホールドされた読取信号S、S
を増幅する。S&H部352と増幅部354との間には、サンプリングホールドされた読取信号S、S、Sについて、読み取られた画像(以下、「読取画像」という場合がある)の黒の出力レベルが予め定められた黒レベル(ゼロレベル)になるように補正処理を行う黒レベル調整回路が設けられる場合もある。
A/D変換部356は、増幅部354により増幅された読取信号S、S、SをA/D(アナログ/デジタル)変換し、デジタルデータである画像データ(R,G,B)を得る。
シェーディング補正部358は、A/D変換部356によりデジタル信号に変換された画像データ(R,G,B)に対して、ランプ212やCCDセンサ204に起因する画像の読取出力の明度むらを補正するとともに、読取画像の白レベルと画像形成ユニット16での画像形成における白レベルとが一致するように補正する。
色変換部360は、色変換係数群(色変換パラメータ)を用いて、RGB色空間(デバイス依存色空間)の画像データ(R,G,B)を輝度色差色空間であるL色空間(デバイス非依存色空間)の画像データ(L,a,b)に変換する。本実施の形態に係る画像形成装置10では、色変換部360で色変換処理された画像データ(L,a,b)は、たとえば入出力ポート20Dに接続された画像処理部(図示省略)に転送され、出力色空間であるCMYK色空間(デバイス依存色空間)の画像データ(C,M,Y,K)への色変換処理が行われる。
なお、本実施の形態では、画像データ(R,G,B)を変換する輝度色差色空間としてL色空間を適用した形態を例示して説明したが、これに限定されず、たとえば、別の輝度色差色空間であるYCbCr色空間等を適用した形態としてもよい。
続けて図7を参照し、故障判定部362は、A/D変換部356でデジタル信号に変換された画像データ(R,G,B)を用いて、以下で説明する本実施の形態に係る内蔵イメージセンサ200における故障の判定を行い、該判定の結果を故障判定結果として出力する。
本実施の形態に係る読取信号処理部350を構成する上記各部は、入出力ポート20Dを介して入力されるCPU20Aからの制御信号によって制御される。
ところで、先述した第1白色基準面232、第2白色基準面286A、および黄色基準面234を校正手段とする各種キャリブレーションが正確に行われるためには、画像形成装置10の当初(たとえば出荷時)から各色基準面の色特性(反射率、色度)が一定に維持されていること、すなわち各色基準面に色特性の経時的な変化(変色等)を生じていないことが望まれる。また、白色LED304で構成されたランプ212については、各色基準面と同様に色特性(色度)が経時的に変化していないことに加えて、一部の白色LED304に点灯不良(未点灯あるいは極端な光量低下等)が発生していないことが望まれる。なお、以下、色特性の経時的な変化については代表的な変色を例にとって説明する。
そこで、本実施の形態に係る画像形成装置10の内蔵イメージセンサ200では、第1白色基準面232、第2白色基準面286A、黄色基準面234の各色基準面のCCDセンサ204による読取値の比に基づいて、ランプ212に点灯不良が発生しているか否かを診断する故障診断処理を実行するようにしている。また、各色基準面の読取値から算出した色差に基づいて、ランプ212および各色基準面に変色が発生しているか否かを診断する故障診断処理を実行するようにしている。つまり、本実施の形態に係る内蔵イメージセンサ200では、ランプ212あるいは各色基準面の色相や彩度の経時変化を検出して故障診断処理を実行している。
以下、本実施の形態に係る上記故障診断処理における故障診断の手法について説明する。本実施の形態に係る故障診断手法では、まず、基準ロール226の第1白色基準面232、黄色基準面234、および第2白色基準面286Aの各色基準面にランプ212からの照射光を照射する。そして、各色基準面からの反射光を内蔵イメージセンサ200のCCDセンサ204で読み取って各読取値を取得し、該読取値に対して演算処理を実行することにより故障診断を行っている。
より具体的には、基準ロール226の第1白色基準面232、および黄色基準面234を切り替えつつ搬送経路60側に向け、ランプ212により照射光を照射する。この場合、ランプ212のうちの図5に示す第1光源部306からの光が主として照射される。そして、第1白色基準面232からの反射光をCCDセンサ204で読み取り、(R,G,B)の各成分で表された読取値(Rw1,Gw1,Bw1)を取得する。また、黄色基準面234からの反射光をCCDセンサ204で読み取り、(R,G,B)の各成分で表された読取値(R,G,B)を取得する。
また、第2白色基準面286Aに向けてランプ212により照射光を照射する。この場合、ランプ212のうちの図5に示す第2光源部308からの光が主として照射される。
そして、第2白色基準面286Aからの反射光をCCDセンサ204が読み取り、(R,G,B)の各成分で表された読取値(Rw2,Gw2,Bw2)を取得する。
なお、本実施の形態に係る内蔵イメージセンサ200では、上記各読取値は、図7に示す読取信号処理部350におけるA/D変換部356の出力を用いている。
つぎに、各読取値の取得方法についてより具体的に説明する。
図8に、ランプ212の主として第1光源部306からの照射光が照射されて取得された、主走査方向の位置に対する第1白色基準面232の(R,G,B)の各成分の読取値のプロファイルを示す。図8の横軸は主走査方向の位置を示し、図8の例では、画像読取領域の一方の端Pを基準とし、画像読取領域の他方の端Pまでの、+Z方向(図4参照)へ向けた画素数で表されている。また、縦軸は、一例として16ビットの階調で表された読取値を示している。したがって、図8に示す縦軸の最大値Nmaxは、Nmax=65535である。なお、図8に示す読取値のプロファイルはレンズ220の収差等の特性含んだプロファイルであり、図8にR、G、Bで示す各曲線が左右の肩部で減少しているのは当該レンズ220の特性に起因している。
黄色基準面234についてもランプ212の主として第1光源部306からの照射光が照射され、図8と同様の(R,G,B)の各成分の読取値のプロファイルが取得される。
また、横軸の幅は図8より狭くなるが、ランプ212の主として第2光源部308からの照射光が照射されて第2白色基準面286Aについても同様の読取値のプロファイルが取得される。
そして、本実施の形態では、第1白色基準面232の読取値(Rw1,Gw1,Bw1)を、図8において読取位置Pで示された画像読取領域の中央付近で読み取るようにしている。黄色基準面234の読取値(R,G,B)を読み取る位置についても同様である。また、第2白色基準面286Aの読取値(Rw2,Gw2,Bw2)を読み取る位置は、第2白色基準面領域の中央付近としている。なお、各色基準面の読取値は各色基準面の中央付近を読み取ることに限られず、たとえば、画像読取領域全体にわたる読取値の平均値を用いてもよい。
本実施の形態に係る内蔵イメージセンサ200では、上記各読取値(Rw1,Gw1,Bw1)、(Rw2,Gw2,Bw2)、および(R,G,B)を用いて以下に示す演算処理を行い、ランプ212(第1光源部306および第2光源部308)の点灯不良、ランプ212の変色、および各色基準面の変色を原因とする各故障の有無について判定する。以下で、各故障を判定する(切り分ける)場合の具体的な演算方法について説明する。
(点灯不良の故障診断)
まず、下記の式(1)により、上記各色基準面の読取値から、各々の色基準面について(R,G,B)の各成分を合計した読取値(以下、「合計読取値」という場合がある)Pw1、Pw2、Pを算出する。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(2)に示す条件を満たす場合に、照明部202のランプ212(第1光源部306および第2光源部308)が正常に点灯されていると判定する。本実施の形態に係る故障診断処理においては、第1光源部306および第2光源部308の点灯不良を、各基準面の合計読取値Pw1、Pw2、P相互の比で判定する。ここで、式(2)中のthないしthは、予め定められた合計読取値の比についての閾値である。これらの閾値は、シミュレーションまたは実機を用いた評価等により予め求めた値、あるいは画像形成装置10の出荷時の検査等で取得した値を標準値とし、ROM20B等の記憶部に記憶させておいてもよい。

本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(3)に示す条件を満たす場合に、第1光源部306に点灯不良が発生していると判定する。上述したように、第1光源部306は、ランプ212の第1白色基準面232または黄色基準面234に対向する部位であり、主としてこれらの色基準面に照射光を照射する光源部である。当該第1光源部306が未点灯であればPw1またはPが0になる。また、第1光源部306に光量低下が発生すればPw1またはPが初期値より小さくなるため、Pw2/Pw1が閾値thより大きくなり、Pw2/Pが閾値thより大きくなるので、第1光源部306に点灯不良が生じていると判定する。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(4)に示す条件を満たす場合に、第2光源部308に点灯不良が発生していると判定する。上述したように、第2光源部308は、ランプ212の第2白色基準面286Aに対向する部位であり、主として当該色基準面に照射光を照射する光源部である。当該第2光源部308が未点灯であればPw2が0になる。また、第2光源部308に光量低下が発生すればPw2が初期値より小さくなるため、Pw2/Pw1が閾値thより小さくなり、Pw2/Pが閾値thより小さくなるので、第2光源部308に点灯不良が生じていると判定する。
(変色の故障診断)
つぎに、ランプ212および各色基準面の変色に関する故障診断について説明する。
まず、下記の式(5)により、第1白色基準面232の読取値(Rw1,Gw1,Bw1)を正規化し、RGB色空間内の座標(以下、「RGB色度座標」という場合がある)w(rw1,gw1,bw1)、第2白色基準面286Aの読取値(Rw2,Gw2,Bw2)のRGB色度座標w(rw2,gw2,bw2)、および黄色基準面234の読取値(R,G,B)のRGB色度座標y(r,g,b)を算出する。
つぎに、下記の式(6)から、RGB色空間内の点w、点w、点yで構成される三角形の各辺の長さlを算出する。式(6)において、lw1_w2は点wと点wとを結ぶ辺の長さ(つまり、点w−点w間の距離)であり、lw1_yは点wと点yとを結ぶ辺の長さ(つまり、点w−点y間の距離)であり、ly_w2は点yと点wとを結ぶ辺の長さ(つまり、点y−点w間の距離)である。長さlw1_w2、lw1_y、ly_w2の各々は、RGB色空間内の点w、点w、点y相互の色差を表している。
また、下記の式(7)から、上記三角形の各辺の長さの合計値(全周長:lw1_w2+lw1_y+ly_w2)に対する各辺の長さの比kを算出する。式(7)において、kw1_w2は三角形の全周長に対するlw1_w2の比であり、kw1_yは三角形の全周長に対するlw1_yの比であり、kw2_yは三角形の全周長に対するlw2_yの比である。以下、この比kを距離比という場合がある。
また、下記の式(8)から、上記三角形の重心νの座標ν(ν,ν,ν)を求める。
ここで、上記距離比kの初期値を各々k0,w1_w2,k0,w1_y,k0,w2_yとし、重心νの座標の初期値をν(ν0r,ν0g,ν0b)とする。これらの初期値は、たとえば出荷検査時において予め取得し、その結果をROM20B等の記憶手段に記憶しておいてもよいし、標準値として予め設定しておき、ROM20B等の記憶手段に記憶しておいてもよい。
また、ユーザの使用に供してから、たとえば定期または不定期に実行される内蔵イメージセンサ200のキャリブレーション等において取得した上記各距離比kの値をkt,w1_w2,kt,w1_y,kt,w2_yとし、同様にキャリブレーション等において取得した重心νの座標をν(νtr,νtg,νtb)とする。
以上の演算結果を元に、下記の式(9)に示す重心評価値dνを算出する。dνは、キャリブレーション時の重心νが初期値からどの程度変動しているかを示している。
また、以上の演算結果を元に、下記の式(10)に示す各距離評価値dkを算出する。
各dkは、キャリブレーション時の距離比kが初期値からどの程度変動しているかを示している。
本実施の形態に係る故障診断処理では、上記演算で求めた重心評価値dν、および各距離評価値dkを用いて、以下の各式に基づく演算により変色に関する故障診断を行う。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(11)に示す条件を満たす場合に、ランプ212および各基準面に変色が生じていないと判定する。式(11)における、Thνは重心評価値dνについての予め定められた閾値、Thw1_w2、Thw1_y、およびThw2__yは距離評価値dkについての予め定められた閾値である。重心評価値dν、および各距離評価値dkのいずれも予め定められた閾値以下であるので、ランプ212および各色基準面の色特性(色度)の変動は許容範囲内にあると判定する。なお、上記各閾値は、予めROM20B等の記憶部に記憶させておいてもよい。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(12)に示す条件を満たす場合に、ランプ212に変色が生じていると判定する。各距離評価値dkは閾値以下であるので三角形w−w−yの形状に大きな変化はなく(あっても相似形で変化している)、したがって各色基準面に変色はないかまたは変色は許容変動内であると判断される。一方、重心評価値dνが閾値以上に変動しているので三角形w−w−yの重心が許容変動量以上に移動しており、各色基準面に対し同じ条件で照射されるランプ212に変色が生じていると判断されるからである。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(13)に示す条件を満たす場合に、第1白色基準面232に変色が生じていると判定する。重心評価値dνが閾値以上に変動し、かつ、点w−点w間の距離評価値dkw1_w2、および点w−点y間の距離評価値dkw1_yが閾値以上に変動しているので、両距離評価値に共通する点wの座標に変動が生じていると考えられるからである。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(14)に示す条件を満たす場合に、第2白色基準面286Aに変色が生じていると判定する。重心評価値dνが閾値以上に変動し、かつ、点w−点w間の距離評価値dkw1_w2、および点w−点y間の距離評価値dkw2_yが閾値以上に変動しているので、両距離評価値に共通する点wの座標に変動が生じていると考えられるからである。
本実施の形態に係る故障診断処理においては、下記の式(15)に示す条件を満たす場合に、黄色基準面234に変色が生じていると判定する。重心評価値dνが閾値以上に変動し、かつ、点w−点y間の距離評価値dkw1_y、および点w−点y間の距離評価値dkw2_yが閾値以上に変動しているので、両距離評価値に共通する点yの座標に変動が生じていると考えられるからである。
<数値例>
つぎに、演算に基づく上記故障診断手法について、数値を用いてより具体的に説明する。以下の数値例は、第2光源部308に点灯不良が発生した場合、および第1白色基準面232に変色が発生した場合の例である。
(第2光源部308の点灯不良を検知する場合の数値例)
まず、正常時の第1白色基準面232の読取値、第2白色基準面286Aの読取値、および黄色基準面234の読取値を各々以下のように仮定する。
(Rw1,Gw1,Bw1)=(53429,55509,55864)
(Rw2,Gw2,Bw2)=(39912,44120,44585)
(R,G,B)=(44424,37838,6783)
また、光源部の点灯不良を検知する場合の各閾値ThないしThを以下のように仮定する。
Th=0.73
Th=0.83
Th=1.34
Th=1.54
Th=0.49
Th=0.59
このとき、上記各色基準面の読取値を式(1)に代入して、各合計読取値Pw1、Pw2、Pの値は以下のようになる。
w1=164802
w2=128617
=89045
この場合、式(2)に示す以下の不等式が成立するので、光源部は正常に点灯いていると判定される。
0.73=Th<Pw2/Pw1≒0.78<Th=0.83
1.34=Th<Pw2/P≒1.44<Th=1.54
0.49=Th<P/Pw1≒0.54<Th=0.59
w1=164802>Pw2=128617>P=89045>0
つぎに、内蔵イメージセンサ200のキャリブレーション等において、新たな読取値が取得されたものとする。本数値例では、第2白色基準面286Aの読取値が以下のように変化し、第1白色基準面232の読取値および黄色基準面234の読取値には変化がないものと仮定する。
(Rw1’,Gw1’,Bw1’)=(53429,55509,55864)
(Rw2’,Gw2’,Bw2’)=(33296,35296,35222)
(R’,G’,B’)=(44424,37838,6783)
このとき、各合計読取値Pw1’、Pw2’、P’の値は以下のように変化する。
w1’=164802
w2’=103814
’=89045
この場合、式(4)に示す以下の不等式が成立する。
0.62≒Pw2’/Pw1’<Th=0.73
1.1≒Pw2’/P’<Th=1.34
0.49=Th<P’/Pw1’≒0.54<Th=0.59
したがって、第2光源部308に点灯不良が発生していると判定される。
(第1白色基準面232の変色を検知する場合の数値例)
まず、正常時の第1白色基準面232の読取値、第2白色基準面286Aの読取値、および黄色基準面234の読取値を各々以下のように仮定する。
(Rw1,Gw1,Bw1)=(53429,55509,55864)
(Rw2,Gw2,Bw2)=(39912,44120,44585)
(R,G,B)=(44424,37838,6783)
このとき、式(5)より各RGB色度座標は以下のようになる。
(rw1,gw1,bw1)=(0.3242,0.3368,0.3390)
(rw2,gw2,bw2)=(0.3103,0.3430,0.3466)
y(r,g,b)=(0.4989,0.4249,0.0762)
また、式(6)より各辺の長さは以下のようになる。
w1_w2=0.01701
w1_y=0.3276
y_w2=0.3397
また、式(7)より各距離比kの初期値は以下のようになる。
0,w1_w2=0.02486
0,w1_y=0.4786
0,w2_y=0.4964
一方、重心の初期値νは式(8)より以下のようになる。
ν=(νr0,νg0,νb0)=(0.3778,0.3682,0.2539)
図9(a)は、上記w、w、y、νをRGB色空間内にプロットした状態を示している。
つぎに、内蔵イメージセンサ200のキャリブレーション等において、新たな読取値が取得されたものとする。本数値例では、第1白色基準面232に変色が生じて第1白色基準面232の読取値が以下のように変化したものと仮定し、第2白色基準面286Aの読取値、および黄色基準面234の読取値には変化がないものと仮定する。
(Rw1’,Gw1’,Bw1’)=(53429,55509,49160)
(Rw2’,Gw2’,Bw2’)=(39912,44120,44585)
(R’,G’,B’)=(44424,37838,6783)
また、色特性異常判定用の閾値を以下のように仮定する。
Thw1_w2=0.5
Thw1_y=0.05
Thw2_y=0.01
Thν=0.01
このとき、式(5)より各RGB色度座標は以下のようになる。
’(rw1’,gw1’,bw1’)=(0.3379,0.3511,0.3109)
’(rw2’,gw2’,bw2’)=(0.3103,0.3430,0.3466)
y’(r’,g’,b’)=(0.4989,0.4249,0.0762)
また、式(6)より各辺の長さは以下のようになる。
l’w1_w2=0.04585
l’w1_y=0.2940
l’y_w2=0.3397
また、式(7)より各距離比kの値は以下のようになる。
t,w1_w2=0.06746
t,w1_y=0.4327
t,w2_y=0.4999
一方、式(8)より重心νは以下のようになる。
ν(νrt,νgt,νbt)=(0.3824,0.3730,0.2446)
図9(b)は、上記w’、w’、y’、νをRGB色空間内にプロットした状態を示している。
以上の手順によって求めた、k0,w1_w2、k0,w1_y、k0,w2_y、ν(νr0,νg0,νb0)、kt,w1_w2、kt,w1_y、kt,w2_y、ν(νrt,νgt,νbt)を用いて、式(9)から重心評価値dν、式(10)から各距離評価値dkw1_w2、dkw1_y、dkw2_yを算出し、閾値Thw1_w2、Thw1_y、Thw2_y、Thνと比較すると以下のようになる。
0.01146≒dν>Thν=0.01
1.714≒dkw1_w2>Thw1_w2=0.5
0.09628≒dkw1_y>Thw1_y=0.05
0.007028≒dkw2_y<Thw2_y=0.01
したがって、式(13)が成立しているので、第1白色基準面232に色特性異常が発生していると判定される。
つぎに、図10および図11を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10で実行される故障診断処理について説明する。図10および図11は、本実施の形態に係る故障診断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図10は、本実施の形態に係る故障診断処理のうち、光源部(第1光源部306および第2光源部308)の点灯不良に関する故障診断処理のフローチャートを、図11は、ランプおよび各色基準面の変色に関する故障診断処理のフローチャートを各々示している。
本実施の形態に係る画像形成装置10では、図10および図11に示す処理は、ユーザがUIパネル30等を介して故障診断の開始を指示することで、CPU20AがROM20B等の記憶手段に記憶された故障診断処理プログラムを読み込み、実行することによりなされる。なお、図10および図11に示す処理は、ユーザの指示による実行に限られず、たとえば、定期または不定期に自動的に実行するようにしてもよい。また、本実施の形態においては、ランプあるいは光源部の故障診断処理を実行する際、第1ランプ212Aおよび第2ランプ212Bの双方を点灯させて実行してもよいし、どちらに故障があるかを切り分けたい場合にはいずれか一方を点灯させて実行してもよい。
また、本実施の形態では、本故障診断処理プログラムをROM20B等の記憶手段に予め記憶させておく形態を例示して説明するが、これに限られず、本故障診断処理プログラムがコンピュータにより読み取り可能な可搬型の記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
さらに、本実施の形態では、本故障診断処理を、プログラムを実行することによるコンピュータを利用したソフトウエア構成により実現しているが、これに限らない。たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を採用したハードウエア構成や、ハードウエア構成とソフトウエア構成の組み合わせによって実現してもよい。
図10に示すように、まず、ステップS100で、フラグF1およびF2に0を代入して初期化する。フラグF1は、第1光源部306および第2光源部308に異常がなかった場合を識別するためのフラグであり、フラグF2は、ランプ212および各色基準面に変色がなかった場合を識別するためのフラグである。
つぎのステップS102では、第1白色基準面232、第2白色基準面286A、および黄色基準面234の各基準面にランプ212(第1光源部306および第2光源部308)からの照射光が照射されるようにランプ212を制御し、各色基準面からの反射光をCCDセンサ204で読み取り、第1白色基準面232の読取値(Rw1,Gw1,Bw1)、第2白色基準面286Aの読取値(Rw2,Gw2,Bw2)、および黄色基準面234の読取値(R,G,B)を取得する。当該読取値は、たとえばRAM20C等の記憶手段に記憶させてもよい。
つぎのステップS104では、各閾値、すなわち、各光源部の点灯不良の診断に関する閾値thないしthおよび、ランプおよび各色基準面の変色の診断に関する閾値Thν、Thw1_w2、Thw1_y、およびThw2_yをROM20B等の記憶手段から読み込む。
つぎのステップS106では、先述した距離比kの初期値k0,w1_w2,k0,w1_y,k0,w2_y、重心νの座標の初期値ν(ν0r,ν0g,ν0b)をROM20B等の記憶手段から読み込む。
つぎのステップS108では、ステップS102で取得した各色基準面についての読取値を式(1)に代入して合計読取値Pw1、Pw2、を算出する。
つぎのステップS110では、ステップS104で読み込んだ閾値thないしthと、ステップS108で算出した合計読取値Pw1、Pw2、に基づき式(2)が成立するか否かを判定する。
ステップS110で否定判定となった場合にはステップS116に移行するとともに、
肯定判定となった場合にはステップS112に移行して、各光源部(ランプ212)が正常に点灯していることを報知する。当該報知は、たとえばUIパネル30のディスプレイ等に表示してもよいし、図示しないスピーカ等から音声で報知してもよいし、また、画像形成装置10で記録媒体Pに画像形成(印刷)して報知してもよい。本実施の形態では、
UIパネル30のディスプレイに表示する形態を適用しており、図12に当該表示の一例を示す。図12の表示例では、OKボタンとともに、「ランプは正常に点灯しています。
」のメッセージが表示されている。
つぎのステップS114では、フラグF1に1を代入し、ステップS126に移行する。
一方、ステップS116では、式(3)が成立するか否かを判定する。
ステップS116で否定判定となった場合にはステップS120に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップS118に移行し、第1光源部306に点灯不良が発生している旨報知する。当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。
つぎのステップS120では、式(4)が成立するか否か判定し、当該判定が否定判定となった場合にはステップS122に移行してエラー表示をする一方、肯定判定となった場合にはステップS124に移行し、第2光源部に点灯不良が発生している旨報知する。
当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。なお、ステップS122でエラー表示するのは、ステップS110でいずれかの光源部に異常があると判定されたにもかかわらず、以降の処理でいずれの光源部の不良判定にも該当しなかったためである。ステップS122におけるエラー表示は、図12に準じて、たとえば、「サービスエンジニアに光源の点灯状態を確認させてください。」とのメッセージをUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。ステップS120で否定判定となる原因としては、たとえば、ランプの点灯を制御する点灯回路に異常が生じ、第1光源部306および第2光源部308の双方で同時に点灯異常が発生した場合等が挙げられる。本実施の形態に係る画像形成装置10では、このような場合には、ユーザに保守担当者(サービスエンジニア)への保守の依頼を促すようにしている。
図11に示すように、つぎのステップS126では、ステップS102で取得した各色基準面の読取値、すなわち、第1白色基準面232の読取値(Rw1,Gw1,Bw1)、第2白色基準面286Aの読取値(Rw2,Gw2,Bw2)、黄色基準面234の読取値(R,G,B)、およびステップS106で読み込んだ距離比kの初期値k0,w1_w2,k0,w1_y,k0,w2_y、重心νの座標の初期値ν(ν0r,ν0g,ν0b)に基づき、式(5)ないし式(10)を使用して、重心評価値dνおよび各距離評価値dkを算出する。
つぎのステップS128では、ステップS104で読み込んだ各閾値Thν、Thw1_w2、Thw1_y、、Thw2_y、およびステップS126で算出した重心評価値dν、各距離評価値dkを用いて、式(11)が成立するか否か判定する。ステップS128で否定判定となった場合にはステップS134に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップS130に移行して、ランプおよび各色基準面の色特性は正常である旨報知する。当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。
つぎのステップS132では、フラグF2に1を代入した後、本故障診断処理プログラムを終了する。
ステップS134では、式(12)が成立するか否か判定する。当該判定が否定判定となった場合にはステップS138に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップS136に移行して、ランプ212の色特性に異常が発生している旨報知する。当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。
ステップS138では、式(13)が成立するか否か判定する。当該判定が否定判定となった場合にはステップS142に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップS140に移行して、第1白色基準面232の色特性に異常が発生している旨報知する。当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。
ステップS142では、式(14)が成立するか否か判定する。当該判定が否定判定となった場合にはステップS146に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップS144に移行して、第2白色基準面286Aの色特性に異常が発生している旨報知する。
当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。
ステップS146では、式(15)が成立するか否か判定する。当該判定が否定判定となった場合にはステップS148に移行してエラー表示を行った後、本故障診断処理プログラムを終了する。一方、当該判定が肯定判定となった場合にはステップS150に移行して、黄色基準面234の色特性に異常が発生している旨報知した後、本故障診断処理プログラムを終了する。当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。ステップS148におけるエラー表示は、図12に準じて、たとえば、「サービスエンジニアに光源および各色基準板の変色を確認させてください。」とのメッセージをUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。ステップS146で否定判定となる原因としては、たとえば、画像形成装置10の内部にトナーが粉塵として飛翔し、各色基準面(本実施の形態では、第1白色基準面232、黄色基準面234、および第2白色基準面286A)のうちの複数の色基準面に同時に汚れが発生した場合等が挙げられる。本実施の形態に係る画像形成装置10では、このような場合には、ユーザに保守担当者(サービスエンジニア)への保守の依頼を促すようにしている。
以上の説明で明らかなように、本実施の形態に係る画像読取装置および画像形成装置によれば、故障診断において検査用画像を用いたり専用の装置を付加したりする必要がないので、故障個所の特定が可能で、かつ簡易な故障診断画手段を備えた画像読取装置、画像形成装置が提供される。
なお、上記実施の形態では、式(2)ないし(4)、式(11)ないし(15)が成立するか否かの判定をこの順序で行う形態を例示して説明したが、これに限られず、いずれの順序で行ってもよい。
また、上記実施の形態では、図10に示す光源部の点灯不良に関する故障診断処理と、
図11に示すランプおよび各色基準面の変色に関する故障診断処理の両方を実行する形態を例示して説明したが、これに限られず、いずれか一方のみを実行してもよい。
[第2の実施の形態]
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る故障診断処理において、内蔵イメージセンサ200が正常(ランプの点灯不良、あるいはランプおよび各色基準に色特性不良が発生していない)と判定された場合に、引き続き画像形成装置10(主として画像形成ユニット16)の故障診断を実施する形態である。
内蔵イメージセンサを有する画像形成装置において、たとえば記録媒体Pに形成した画像に不具合が発生している場合には、当該不具合が内蔵イメージセンサの故障に起因するものなのか画像形成ユニットに起因するものなのかを切り分ける必要が生じる場合がある。
本実施の形態に係る画像形成装置10では、第1の実施の形態の故障診断処理で述べたように、画像形成とは無関係に内蔵イメージセンサ200の故障診断が行われる。したがって、第1の実施の形態に係る故障診断処理を実行し、当該故障診断処理の結果、内蔵イメージセンサ200に異常がないと判定された場合には、引き続き画像形成ユニット16の故障診断処理を実行することにより、画像形成ユニット16について異常の有無が判定される。なお、第1の実施の形態に係る故障診断処理を実行した結果、内蔵イメージセンサ200に故障が検知された場合には、当該故障についてのメンテナンス(保守)を実行して当該故障を除去した後、本実施の形態に係る故障診断処理を実行してもよい。
また、本実施の形態に係る故障診断処理においては、画像形成処理で記録媒体Pに検査用画像を形成し、当該検査用画像をCCDセンサ204で読み取った結果に基づいて、画像形成処理によって形成された画像の濃度に異常があるかないかを判定することにより画像形成ユニット16における異常の有無を判定している。なお、検査用画像の画像データは、予めROM20B等の記憶手段に記憶しておいてもよい。
図13を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10で実行される故障診断処理について説明する。図13は、本実施の形態に係る故障診断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図13に示す故障診断処理プログラムは、図10および図11に示す故障診断処理プログラムにおけるステップS150に引き続き実行されるプログラムである。
本実施の形態に係る故障診断処理においても、第1の実施の形態と同様ユーザがUIパネル30等を介してすでに故障診断の開始を指示しているものとする。また、本実施の形態に係る故障診断処理も、CPU20AがROM20B等の記憶手段に記憶された故障診断処理プログラムを読み込み、実行することによりなされる。なお、図13に示す処理は、ユーザの指示による実行に限られず、たとえば、定期または不定期に自動的に実行するようにしてもよい。
図13に示すように、まず、ステップS200で、フラグF1およびF2(図10および図11参照)がともに1であるか否かを判定する。当該判定結果が肯定判定となった場合にはステップS202に移行する一方、否定判定となった場合には本故障診断処理プログラムを終了する。内蔵イメージセンサ200において、光源部の点灯不良、または、ランプ212、各色基準面の色特性不良が検知された場合は、本故障診断処理プログラムの対象外であるからである。
ステップS202では、検査用画像の画像データ(検査用画像データ)をROM20B等の記憶手段から読み込む。図14に当該検査用画像データの一例を示す。本実施の形態における検査用画像は、一例として、画像濃度についての検査用画像であり、図14に示すように、画像濃度を変えたカラー画像領域を各色ごとに配置した画像となっている。
つぎのステップS204では、上記検査用画像を画像形成(印刷)するように画像形成装置10を制御する。
つぎのステップS206では、印刷した検査用画像を読み取るように内蔵イメージセンサ200を制御する。
つぎのステップS208では、印刷された検査用画像を内蔵イメージセンサ200で読み取って取得した画像データ(R,G,B)の平均値と、印刷された検査用画像に対応する基準画像の画像データ(R,G,B)の平均値を比較して差分を抽出する。基準画像の画像データは、ステップS202で読み込んだ検査用画像データであってもよい。
つぎのステップS210では、印刷画像に濃度異常があるか否かを判定する。当該判定は、ステップS208で抽出した差分が、予め定められた大きさよりも大きい場合に異常と判定するようにしてもよい。
ステップS210で否定判定となった場合にはステップS212に移行して、画像形成装置10における画像形成動作は正常である旨報知する。一方、ステップS210で肯定判定となった場合にはステップS214に移行し、画像形成装置10における画像形成動作に異常がある旨報知する。当該報知は図12に準じてUIパネル30のディスプレイに表示してもよい。
以上の説明で明らかなように、本実施の形態に係る画像読取装置および画像形成装置によっても、故障個所の特定が可能で、かつ簡易な故障診断画手段を備えた画像読取装置、
画像形成装置が提供される。本実施の形態に係る画像形成装置によれば、特に、画像読取装置および画像形成ユニットの双方の故障診断処理が実行される。
なお、上記各実施の形態では、内蔵イメージセンサが2面の白色基準面および黄色基準面を有する形態の故障診断を例示して説明したが、これに限られず、たとえば、内蔵イメージセンサが複数の有彩色基準面を有する形態の故障診断に適用してもよい。
10 画像形成装置
10A 第1筐体
10B 第2筐体
13 画像信号処理部
14 トナーカートリッジ
16 画像形成ユニット
18 像保持体
20 制御装置
20A CPU
20B ROM
20C RAM
20D 入出力ポート
20E バス
22 基準ロール回転モータ
30 UIパネル
32 転写部
34 中間転写ベルト
36 一次転写ロール
38 駆動ロール
40 露光装置
41 張力付与ロール
42 対向ロール
44 巻掛ロール
46 除去装置
48 記録媒体収容部
50 底板
52 送出ロール
54 搬送ロール
56 分離ロール
60 搬送経路
60A 第1折返部
60B 第2折返部
62 二次転写ロール
66 予備経路
70、80 搬送ベルト
72 巻掛ロール
82 定着ユニット
84 定着ベルト
88 加圧ロール
89 駆動ロール
90 従動ロール
100 制御回路
108 搬送ベルト
110 冷却ユニット
112 吸収装置
114 押付装置
116 吸収ベルト
118 巻掛ロール
120 駆動ロール
122 ヒートシンク
128 ファン
130 押付ベルト
132 巻掛ロール
140 矯正装置
194 反転経路
194A 分岐パス
194B 用紙搬送パス
194C 反転パス
196 排出部
198 排出ロール
200 内蔵イメージセンサ
202 照明部
204 CCDセンサ
206 結像光学系
208 結像部
210 設定部
212 ランプ
212A 第1ランプ
212B 第2ランプ
214 第1ミラー
216 第2ミラー
218 第3ミラー
220 レンズ
224 光量絞り部
226 基準ロール
226A 回転軸
228 検出基準面
230 退避面
232 第1白色基準面
234 黄色基準面
236 複合検査面
238 案内面
262 回路基板
286 ウィンドウガラス
286A 第2白色基準面(サイドリファレンス)
302 LED基板
304 白色LED
306 第1光源部
308 第2光源部
350 読取信号処理部
352 S&H部
354 増幅部
356 A/D変換部
358 シェーディング補正部
360 色変換部
362 故障判定部
L 光ビーム
N 定着部
OA 光軸
P 記録媒体
T 転写位置

Claims (5)

  1. 校正に用いる複数の基準色が彩色された色基準部と、
    前記色基準部を照明する照明光を照射する照明手段と、
    前記照明手段で照明された色基準部を予め定められた色空間を形成する複数の色の各々に分光して読み取り、複数の基準色の各々について前記複数の色毎の分光強度からなる分光強度の組を出力する読取手段と、
    複数の基準色の各々の分光強度の組に基づいて、前記照明手段の点灯不良の有無の検知を行う第1検知、並びに、前記分光強度の組によって表される前記色空間内の前記複数の基準色の各々の色度に基づいて算出された基準色の色度差に基づいて、前記照明手段の特性変化の有無、及び少なくとも1つの基準色の特性変化の有無の少なくとも1つを検知する第2検知の少なくとも一方の検知を行うとともに、前記複数の基準色毎の分光強度の組毎に求めた合計分光強度から2つずつ選択して得た合計分光強度の比の各々と閾値とを比較して前記照明手段の点灯不良の有無を検知する検知手段と、
    を含む画像読取装置。
  2. 前記検知手段は、前記色度差の各々を表す前記色空間内の点を連結して形成される図形の重心、及び前記図形の各辺の長さの合計値に対する各辺の長さの比を各辺毎に求め、前記重心の予め定められた位置からの乖離量が予め定められた量を越え、かつ、予め定められた基準値からの変化量が予め定められた量を越える前記比が2つ存在する場合に、該2つの前記比に対応する辺に共通する基準色の特性変化有りと検知する
    請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記検知手段は、前記色度差の各々を表す前記色空間内の点を連結して形成される図形の重心、及び前記図形の各辺の長さの合計値に対する各辺の長さの比を各辺毎に求め、前記重心の予め定められた位置からの乖離量が予め定められた量を越え、かつ、予め定められた基準値からの変化量が予め定められた量を越える前記比が存在しない場合に、前記照明手段の特性変化有りと検知する
    請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    画像情報に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
    前記検知手段による検知の結果前記点灯不良及び前記特性変化が検知されなかった場合に、予め定められた検査用の画像情報に基づいて記録媒体に検査用画像を形成し、該検査用画像を前記画像読取装置で読み取って得た画像情報と前記検査用の画像情報との差分に基づいて前記画像形成手段の故障の有無を判定する判定手段と、
    を含む画像形成装置。
  5. 校正に用いる複数の基準色が彩色された色基準部と、
    前記色基準部を照明する照明光を照射する照明手段と、
    前記照明手段で照明された色基準部を予め定められた色空間を形成する複数の色の各々に分光して読み取り、複数の基準色の各々について前記複数の色毎の分光強度からなる分光強度の組を出力する読取手段と、
    を含む画像読取装置を制御するためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    複数の基準色の各々の分光強度の組に基づいて、前記照明手段の点灯不良の有無の検知を行う第1検知、並びに、前記分光強度の組によって表される前記色空間内の前記複数の基準色の各々の色度に基づいて算出された基準色の色度差に基づいて、前記照明手段の特性変化の有無、及び少なくとも1つの基準色の特性変化の有無の少なくとも1つを検知する第2検知の少なくとも一方の検知を行うとともに、前記複数の基準色毎の分光強度の組毎に求めた合計分光強度から2つずつ選択して得た合計分光強度の比の各々と閾値とを比較して前記照明手段の点灯不良の有無を検知する検知手段
    として機能させるためのプログラム。
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