JP6248814B2 - 画像形成装置、画像形成方法、及び制御プログラム - Google Patents
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Description
これらのアプリにより、PDF作成、名刺管理、帳簿管理等の機能を画像形成装置に追加することが可能になる。また、アプリによりカメラ等の機器との連携を行うことも可能である。
本発明の画像形成装置は、前記機器制御プラットフォームは、前記拡張アプリケーションプラットフォームから前記標準アプリケーションの機能に対応する前記ハードウェア資源を利用するためのインターフェイスを提供するプラットフォームサービスインターフェイス部を更に備えることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、ハードウェア資源を備えた画像形成装置により実行される画像形成方法であって、オペレーティングシステム上で前記ハードウェア資源を管理し、管理された前記ハードウェア資源を利用する標準アプリケーションを実行し、拡張アプリケーションを実行し、前記拡張アプリケーションから実行される前記標準アプリケーションの機能を前記拡張アプリケーションに利用させ、前記ハードウェア資源を利用させ、前記標準アプリケーションと、前記標準アプリケーションの機能を利用するためのインターフェイスとして、前記標準アプリケーションの機能に対応した共通のインターフェイスとを提供し、前記共通のインターフェイスは、前記標準アプリケーションの機能に対応する標準アプリケーションインターフェイスを有する前記標準アプリケーションインターフェイスを備え、前記拡張アプリケーションの実行に伴い、前記拡張アプリケーションに特定の標準アプリケーションの機能を利用させるとき、前記特定の標準アプリケーションの有無を検索し、前記特定の標準アプリケーションが存在しない場合は、標準アプリケーションサービスインターフェイスによる前記特定の標準アプリケーションの機能の呼び出しを禁止して、前記拡張アプリケーションからの前記特定の標準アプリケーションの機能の以降の利用を無効化することを特徴とする。
本発明の制御プログラムは、ハードウェア資源を備えた画像形成装置により実行される画像形成装置の制御プログラムであって、前記画像形成装置に、オペレーティングシステム上で前記ハードウェア資源を管理させ、管理された前記ハードウェア資源を利用する標準アプリケーションを実行させ、拡張アプリケーションを実行し、前記拡張アプリケーションから実行される前記標準アプリケーションの機能を前記拡張アプリケーションに利用させ、前記ハードウェア資源を利用させ、前記標準アプリケーションと、前記標準アプリケーションの機能を利用させるためのインターフェイスとして、前記標準アプリケーションの機能に対応した共通のインターフェイスとを提供させ、前記共通のインターフェイスは、前記標準アプリケーションの機能に対応する標準アプリケーションインターフェイスを有する前記標準アプリケーションインターフェイスを備え、前記拡張アプリケーションの実行に伴い、前記拡張アプリケーションに特定の標準アプリケーションの機能を利用させるとき、前記特定の標準アプリケーションの有無を検索し、前記特定の標準アプリケーションが存在しない場合は、標準アプリケーションサービスインターフェイスによる前記特定の標準アプリケーションの機能の呼び出しを禁止して、前記拡張アプリケーションからの前記特定の標準アプリケーションの機能の以降の利用を無効化することを特徴とする。
標準アプリケーションの機能に対応した共通のインターフェイスで、標準アプリケーションの機能を利用させるため、既存のアプリケーションを変更せずにユーザーに提供する機能を拡張可能であり、開発コストを低減可能な画像形成装置を提供することができる。
〔画像形成装置1のシステム構成〕
次に、図1により、画像形成装置1のシステム構成について説明する。画像形成装置1は、画像処理部11、原稿読取部12、原稿給送部13、搬送部14、ネットワーク送受信部15、操作パネル部16、画像形成部17、FAX送受信部18、及び記憶部19等が、制御部10に接続されている。各部は、制御部10によって動作制御される。
制御部10は、記憶部19のROMやHDDに記憶されている制御プログラムを読み出して、この制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、後述する機能ブロックの各部として動作させられる。また、制御部10は、図示しない外部の端末や操作パネル部16から入力された指示情報に応じて、装置全体の制御を行う。
画像処理部11は、原稿読取部12で読み取られた画像を、記憶部19に印刷データとして記憶する。この際、画像処理部11は、印刷データをPDFやTIFF等のフォーマットのファイル単位に変換することも可能である。
原稿給送部13は、原稿読取部12で読み取られる原稿を搬送する。
搬送部14は、給紙カセットから記録紙を搬送し、画像形成部17で画像形成させ、その後にスタックトレイへ搬送する。
画像形成部17は、ユーザーの出力指示により、記憶部19に記憶され、原稿読取部12で読み取られ、又は外部の端末から取得されたデータから記録紙への画像形成を行わせる。
ネットワーク送受信部15は、データ通信用の回線ではデータを送受信し、音声電話回線では音声信号を送受信する。
ネットワーク送受信部15は、ネットワークを介して、図示しないPC(Personal Computer)やスマートフォンやPDA(Personal Data Assistant)や携帯電話等の外部の端末、サーバー等に接続されていてもよい。
操作パネル部16は、ユーザーの指示を取得する。このユーザーの指示は、後述する拡張アプリ400(図2)(Application Software、アプリケーション)のインストールや使用の指示を含む。また、ユーザーの指示により、各ユーザーの情報を入力、変更することも可能である。このため、操作パネル部16は、専用の制御部とROMやRAM等の記憶媒体を備えて、制御部10と連携してGUI(Graphical User Interface)の制御を行ってもよい。拡張アプリ400のインストールや使用時の操作パネル部16の制御の詳細については後述する。
また、操作パネル部16には、USBメモリーやフラッシュメモリーカードの記憶媒体や記憶媒体を内蔵した外部機器を接続するための接続部が備えられていてもよい。
FAX送受信部18は、原稿読取部12で読み取られた画像データやネットワーク送受信部15から受信したファイル等を描画してファクシミリ送信する。また、FAX送受信部18は、記憶部19に記憶され、ファクシミリ受信された画像データを画像形成部17で画像形成させ、ネットワーク送受信部15から外部の端末へ送信する。
記憶部19のROMやフラッシュメモリーやHDDには、画像形成装置1の動作制御を行うための制御プログラム及びデータが記憶されている。これらの制御プログラム及びデータは、ファームウェアのような形式で提供されていてもよい。また、これらの制御プログラムとデータとは、実行時にRAM等に展開されて、制御部10により実行される。
また、記憶部19は、各種ジョブデータ、原稿読取部12でスキャンされた画像データ、画像処理部11で画像処理された画像データ、他の端末(図示せず)から送信された印刷文書等のファイル、接続された記憶媒体から読み出された各種ファイル、サムネイル画像のデータ等を記憶してもよい。
また、記憶部19は、ユーザーのアカウント設定も記憶してもよい。また、記憶部19には、ユーザー毎の文書ボックスの領域が含まれていてもよい。
また、制御部10及び画像処理部11は、RAMやROMやフラッシュメモリー等を内蔵していてもよい。
次に、図2により、画像形成装置1の制御構成について説明する。
画像形成装置1は、三つの階層的なブロック構造として、標準アプリ実行部100(標準アプリケーション実行部)、機器制御プラットフォーム200、拡張アプリプラットフォーム300(拡張アプリケーションプラットフォーム)、及び拡張アプリ400を備えている。制御部10が本発明の制御プログラムを実行することにより、標準アプリ実行部100、機器制御プラットフォーム200、拡張アプリプラットフォーム300が実現される。更に、制御部10は、図2に示す制御構成に基づいて、拡張アプリ400、標準アプリ120、OS230を実行することができる。具体的には、拡張アプリプラットフォーム300上で拡張アプリ400が実行される構成となっている。
機器制御プラットフォーム200は、標準アプリ120の実行基盤となるAPI(Application Programming Interface)やミドルウェアやランタイムやリンカー等(以下、「API等」という。)、OS230上のサービス(Service、Daemon、以下「サービス等」という。)、スクリプト言語や中間言語の翻訳や実行を行うインタプリター(Interpreter)やJIT(Just In Time compiler)やバーチャルマシン等(以下、「バーチャルマシン等」という。)を含むプログラムやデータである。また、拡張アプリプラットフォーム300自体も、OS230上で動作している。
拡張アプリプラットフォーム300は、拡張アプリ400の実行基盤となるAPI等やサービス等やバーチャルマシン等を含むプログラムやデータである。また、拡張アプリプラットフォーム300自体も、OS230上で動作している。
標準アプリ120は、ユーザーの指示を取得し、このユーザーの指示により画像形成装置の各種機能を利用する。また、標準アプリ120は、例えば、Java(登録商標)等の中間言語のアプリや、各種スクリプト言語等で記載されていてもよい。
コピーアプリ121は、操作パネル部16からのユーザーによるコピーの指示を取得すると、原稿読取部12から原稿を読み取って、画像形成部17により画像形成させる。
プリンターアプリ122は、外部の端末(図示せず)からの指示等により、ネットワーク送受信部15で受信したPDL(Page Description Language)等のファイルを描画して、画像形成部17により画像形成させる。また、プリンターアプリ122は、操作パネル部16によるユーザーの指示により、記憶部19の文書ボックス内のファイル等を描画して、画像形成部17により画像形成させてもよい。
FAXアプリ123は、ユーザーの操作パネル部16からのファクシミリ送信の指示を取得すると、原稿読取部12から原稿を読み取って、FAX送受信部18によりファクシミリ送信する。また、FAXアプリ123は、外部の端末から受信したファイル等を描画して、FAX送受信部18により送信してもよい。また、FAXアプリ123は、FAX送受信部18により受信されたファクシミリの画像データを、画像形成部17により画像形成させる。また、FAXアプリ123は、受信されたファクシミリの画像データを記憶部19の文書ボックスに記憶してもよい。
なお、画像形成装置1の使用開始後に標準アプリ120がインストールされてもよい。つまり、例えば、FAX送受信部のFAXボードが取り付けられた際に、FAXアプリ123がインストールされる等の処理が行われてもよい。
また、ハードウェアの構成に関わらず、独自の標準アプリ120をユーザーがインストールすることも可能である。
標準アプリサービスIF部110は、例えば、Java(登録商標)等のクラス、Java(登録商標)言語上のインターフェイス、ルーチン、関数、ヘッダーファイル、オブジェクト、ライブラリー等として提供されていてもよい。また、標準アプリサービスIF部110は、OS230上のサービス等として提供されていてもよい。また、標準アプリサービスIF部110は、標準アプリ120毎に異なるインターフェイスを提供していてもよい。
また、標準アプリサービスIF部110は、拡張アプリプラットフォーム300の標準機能サービス310により標準アプリ120の機能を利用するためのインターフェイスとして、標準アプリ120の機能に対応した共通のインターフェイスを提供する。この共通のインターフェイスの詳細については後述する。
なお、標準アプリサービスIF部110は、標準アプリ120の実行、インストール、設定の変更、削除等を行うことも可能である。
プラットフォームサービスIF部210は、各部制御用サービス220を呼び出して、画像形成装置1の各部のハードウェア資源を利用させる。プラットフォームサービスIF部210は、例えば、API等、又はOS230上のサービス等として提供されていてもよい。また、プラットフォームサービスIF部210は、C言語の構造体、C++言語のクラス、その他のオブジェクト、ルーチン、関数、ヘッダーファイル、オブジェクト、ライブラリー等(以下、「クラス等」という。)として提供されていてもよい。また、プラットフォームサービスIF部210は、例えば、Java(登録商標)等の中間言語で提供されていてもよい。
各部制御用サービス220は、例えば、プラットフォームサービスIF部210からの呼び出しに対応して、画像処理部11、操作パネル部16、ネットワーク送受信部15等を操作する。また、各部制御用サービス220は、コピー機能、ネットワークスキャン機能、文書ボックス機能等を呼び出すことができる。
また、各部制御用サービス220は、製品系列別に、異なるサービス等、API等、クラス等を組み合わせたものがファームウェアに含まれていてもよい。
また、デバイス操作サービス222は、画像形成装置1にオプション機器、例えばフィニッシャーが存在した場合は製本やステープル等、ICカードや生体認証によるユーザー認証部が存在した場合は当該ユーザー認証部によるユーザー認証、カメラが存在した場合はカメラ画像の取得や視線検出等の各機能を呼び出すことも可能である。また、デバイス操作サービス222は、例えば搬送部のモーターの一つを駆動させるといった、より機器のハードウェアの構成に近い制御を行ってもよい。また、デバイス操作サービス222は、各部の状態の取得等の処理も行ってもよい。
標準機能サービス310は、拡張アプリ400からの各標準アプリ120の各機能を指定した呼び出しを受け、標準アプリサービスIF部110に送信して、当該標準アプリ120の当該機能を実行させる。
拡張機能サービス320は、拡張アプリ400からの画像形成装置1の各部の機能を指定した呼び出しを受け、プラットフォームサービスIF部210に送信して、当該各部の当該機能を実行させる。
拡張アプリ管理部340は、拡張アプリ400のインストール、画像形成装置1から使用可能な状態とするアクティベーション、実行、実行終了、アンインストール等を拡張アプリプラットフォーム300のAPIにより管理する(以下、これらの処理を拡張アプリ400の「ライフサイクル」の管理という。)。
また、拡張アプリ管理部340は、操作パネル部16等から認証情報を取得した場合、拡張アプリ400をアクティベーションして、使用可能な状態としてもよい。
OSインストールサービス330は、OS230上にデバイスドライバーやスクリプト等の制御プログラムをインストールする。この場合、OSインストールサービス330は、ROMやフラッシュメモリー等に記憶されたファームウェアは変更せず、追加的な変更を行ってもよい。この上で、OSインストールサービス330は、OS230の設定ファイルの内容を変更することも可能である。このため、OSインストールサービス330は、例えば、「var」等のディレクトリーに保存されたファイルを作成、変更、削除等したり、レジストリー等のデータベースを変更したりしてもよい。
なお、OSインストールサービス330は、ファームウェアの一部又は全体を変更又はアップデート等することも可能である。
また、拡張アプリ400は、拡張アプリプラットフォーム300上で動作する実行ファイルと、クラス情報を含む各種データとを含んで構成されてもよい。この場合、拡張アプリ400の実行ファイルは、例えば、各種スクリプト言語のファイルや、Java(登録商標)アプリの中間言語のファイルや、「ネイティブ」の実行ファイル等のアプリのバイナリのファイルであってもよい。拡張アプリ400は、処理スピードや必要メモリー容量等のリソースの制限が少ない場合はスクリプト言語のファイルや中間言語のファイルで記載されていてもよい。また、拡張アプリ400は、リソースの制限がある場合にはパフォーマンスに優れるC言語やC++言語やアセンブラ言語等で記載されていてもよい。拡張アプリ400は、この他にも、必要なデータを含んでいてもよい。
拡張アプリ400は、例えば、OCR(Optical Character Recognition、光学文字認識)、監視カメラアプリ、ウォーターマーク作成、請求書作成、社員名簿管理、伝票管理、契約書管理、名刺管理、PDF作成、帳簿管理、グループ管理等の実用アプリを含む。また、拡張アプリ400は、OS230上のデバイスドライバーやファームウェア等の追加変更を行うインストーラーアプリ、その他の管理アプリ等であってもよい。
また、複数の拡張アプリ400が備えられていてもよい。また、拡張アプリ400は、画像形成装置1や他の端末等(図示せず)からインストールされて記憶部19に記憶されてもよい。また、拡張アプリ400は、外部の記憶媒体に記憶されていてもよい。また、拡張アプリ400は、画像形成装置1の機種固有情報に対応して実行可能か否かが選択されてもよい。また、各拡張アプリ400をインストールや実行する場合、当該画像形成装置1と対応付けられて使用可能な状態にする「アクティベーション」が必要であってもよい。なお、画像形成装置1の機種毎に別々の拡張アプリ400がインストールされてもよい。
図3により、標準アプリサービスIF部110と、標準機能サービス310と、各アプリとの関係について詳細に説明する。
標準アプリサービスIF部110は、標準アプリ120の機能に対応した共通のインターフェイスを提供する。このため、標準アプリサービスIF部110は、標準機能サービス310から利用可能な各機能に対応したインターフェイスをそれぞれ備えている。
また、標準アプリサービスIF部110は、標準アプリ120の有無を検索し、当該標準アプリ120が存在しない場合は、拡張アプリ400からの標準機能サービス310の利用を無効化する。
コピーアプリサービスIF111は、コピーアプリ121の機能に対応するインターフェイスである。
プリンターアプリサービスIF112は、プリンターアプリ122の機能に対応するインターフェイスである。
FAXアプリサービスIF113は、FAXアプリ123の機能に対応するインターフェイスである。
また、標準アプリサービスIF部110は、標準アプリ120に含まれているアプリが機種やバージョン等で異なる場合、それぞれ対応してもよい。このような場合でも、標準機能サービス310からは、共通のインターフェイスで、当該標準アプリ120にアクセス可能である。
また、図2、図3に示す各部は、図1に示すハードウェア資源である各部にアクセスして制御したり、各種データの読み書き、送受信等を行うことが可能である。
次に、図4〜図6を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置1による標準アプリ機能呼び出し処理の説明を行う。
本実施形態の標準アプリ機能呼び出し処理では、拡張アプリ400を実行した際に、標準アプリ120の機能を呼び出す処理を行う。
本実施形態に係る標準アプリ機能呼び出し処理は、主に、画像形成装置1の制御部10が、記憶部19に記憶されたプログラムを、各部と協働し、ハードウェア資源を用いて実行する。
以下で、図4のフローチャートを参照して、標準アプリ機能呼び出し処理の詳細をステップ毎に説明する。
まず、拡張アプリ管理部340が、拡張アプリ実行開始処理を行う。
拡張アプリ管理部340は、接続された記憶媒体、図示しないサーバーや端末等から拡張アプリ400がインストールされ、ユーザーから実行の指示があった場合、この拡張アプリ400の実行を開始させる。
なお、拡張アプリ管理部340は、拡張アプリ400をインストールせずに実行させてもよい。
ここで、標準機能サービス310が、標準アプリ120を呼び出すか否かを判断する。標準機能サービス310は、拡張アプリ400が標準アプリ120の機能を利用するための呼び出しを行う場合にYes、それ以外の場合はNoと判断する。
Yesの場合、標準機能サービス310は、処理をステップS103に進める。
Noの場合、標準機能サービス310は、標準アプリ機能呼び出し処理を終了する。
標準アプリ120の呼び出しを行う場合、標準機能サービス310及び標準アプリサービスIF部110が、標準アプリ機能利用処理を行う。
図5によると、標準機能サービス310は、拡張アプリ400からの拡張アプリ管理部340を介した標準機能サービス310の呼び出しがあった場合、これを標準アプリサービスIF部110に通知する。
標準アプリサービスIF部110は、拡張アプリプラットフォーム300の標準機能サービス310から呼び出された機能に対応する標準アプリ120の機能を選択する。
標準機能サービス310は、選択された機能に対応する標準アプリ120が存在し、機能を利用可能か否かを検索する。標準機能サービス310は、例えば、標準アプリサービスIF部110の共通のインターフェイスによる標準アプリ120へのアクセスの応答等から、標準アプリ120の存在の有無、機能の利用可否等を検索してもよい。
次に、標準アプリサービスIF部110は、選択された機能が呼び出し可能であるか否かを判断する。標準アプリサービスIF部110は、検索の結果として標準アプリ120が存在し、機能を利用可能である場合、Yesと判断する。標準アプリサービスIF部110は、それ以外の場合、つまり対応する標準アプリ120が存在しない場合、Noと判断する。また、標準アプリサービスIF部110は、呼び出された機能に対応する標準アプリ120が存在しても、記憶部19のメモリー容量が減少している等、対応する各部の状態により機能を利用不可能な場合にも、Noと判断してもよい。
Yesの場合には、標準アプリサービスIF部110は、処理をステップS105に進める。
Noの場合には、標準アプリサービスIF部110は、処理をステップS106に進める。
選択された機能が呼び出し可能な場合、標準アプリサービスIF部110は、機能利用処理を行う。
標準アプリサービスIF部110は、選択された機能に対応するインターフェイスにより、対応する標準アプリ120の機能を呼び出す。
図5によると、例えば、標準アプリサービスIF部110は、コピーアプリ121を呼び出す場合、コピーアプリサービスIF111により、コピーアプリ121の機能を呼び出す。この場合、標準アプリサービスIF部110は、例えば、コピーの開始の画面を操作パネル部16に表示してもよい。また、標準アプリサービスIF部110は、コピーの解像度や色等のプロパティーを表示する等、アプリの一部を呼び出して当該機能を利用させてもよい。
また、標準アプリサービスIF部110は、例えば、プリンターアプリ122を呼び出す場合、プリンターアプリサービスIF112により、プリンターアプリ122の機能を呼び出す。この場合、標準アプリサービスIF部110は、例えば、拡張アプリ400が取得したり指定したりした各種ジョブデータやファイル等を、画像形成部17で記録紙に出力等させてもよい。
また、標準アプリサービスIF部110は、例えば、FAXアプリ123を呼び出す場合、FAXアプリサービスIF113により、FAXアプリ123の機能を呼び出す。この場合、標準アプリサービスIF部110は、例えば、FAX送受信部18で受信したファクシミリの画像データを指定して拡張アプリ400に取得させてもよい。また、標準アプリサービスIF部110は、拡張アプリ400に指定されたファイル等を、FAX送受信部18から送信させたりしてもよい。
これらの機能の呼び出し後、標準アプリサービスIF部110は、標準アプリ機能呼び出し処理を終了する。
なお、標準アプリサービスIF部110は、拡張アプリ400から標準アプリ120をインストールしたり、削除したり、設定変更をしたりするような処理も可能である。
選択された機能の呼び出しが不可能の場合、標準機能サービス310は、機能利用無効化処理を行う。
図6は、例えば、FAX送受信部18が取り外された等でファクシミリ送受信の機能に対応するFAXアプリ123がアンインストールされた状態の標準アプリ130の例を示している。このような場合、標準機能サービス310は、例えば、FAXアプリサービスIF113によるファクシミリ送受信の機能の呼び出しを禁止するように設定する。これにより、以降、ファクシミリ送受信の機能の利用が無効化される。
なお、図6の例と同様に、元々、FAX送受信部18が存在しない単機能プリンターの場合でも、標準アプリサービスIF部110に、共通のインターフェイスとしてFAXアプリサービスIF113が設定されていてもよい。
以上により、本実施形態に係る標準アプリ機能呼び出し処理を終了する。
従来、特許文献1に記載されたような従来のプラットフォームでは、ユーザーに提供する機能を拡張する場合、既存のアプリ等を変更する、又はプラットフォームが提供する機能を用いて新たなアプリを開発しなければならないという問題があった。
既存のアプリを変更するためには、既存のアプリ等を熟知している必要があった。加えて、既存のアプリを変更すると、他のアプリとの関係で成り立っている標準機能サービスも影響を受けていた。このため、拡張した際のプラットフォーム全体への影響を明確に把握することが困難となり、アプリの品質維持が難しかった。実際に、アプリの品質を維持しようとすると、拡張した機能だけでなく既存機能の評価が必要となり、開発工数が多くなっていた。
一方、新たなアプリを開発すると、プラットフォームが提供する機能を利用するための制御処理と同等の制御処理を、既存のアプリとは別に構築しなければならなくなる。つまり、標準機能サービスにおいて、標準アプリ内部の複雑な制御処理を熟知した上で、標準アプリ相当の制御処理を実現するプログラムを作成しなければならなかった。このため、開発難易度が高くなり、多くの開発工数を要していた。
結果として、既存のプラットフォームで機能を拡張すると、多大な開発コストがかかっていた。
このように構成することで、標準アプリ120の機能を共通のインターフェイスにより拡張アプリプラットフォーム300に公開し、そのインターフェイスを用いて拡張アプリプラットフォーム300から標準アプリ120の機能を利用可能とすることができる。このように、標準アプリ120の機能を、標準アプリサービスIF部110から利用することで、標準アプリ120の機能を容易に利用することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1は、標準アプリ120内部の制御処理を知らなくても拡張アプリ400を開発することができる。また、標準アプリ120を変更せずに機能の拡張が可能となるため、標準アプリ実行部100や機器制御プラットフォーム200への影響を少なくすることが可能となる。よって、画像形成装置1全体の品質、及び標準アプリ120の品質の維持と向上につながる。また、機能を拡張した場合に影響範囲が明確になり、拡張された機能に絞って評価が可能になるため、評価時間を短縮することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1は、拡張アプリプラットフォーム300から、各標準アプリサービスIF部110の共通のインターフェイスにより、各標準アプリ120の機能を利用する。このため、拡張アプリ400を開発するユーザーは、標準アプリ120内部の複雑な制御処理を熟知する必要がなくなる。また、標準アプリ120の制御処理と同様なプログラムをわざわざ別途作成して拡張アプリ400に含ませる必要もなくなる。加えて、共通のインターフェイスにより公開される機能、又は拡張が必要な機能に対応した開発が可能になる。このため、拡張アプリ400の開発が容易となり、開発工程も従来より少なくすることが可能となる。
つまり、拡張される機能の開発を容易にし、開発効率を向上させ、開発期間を短縮させることが可能となり、開発コストを削減することができる。
このため、異なる機種でも同じ標準アプリ実行部100、拡張アプリプラットフォーム300を使用可能となる。結果として、同一の拡張アプリ400を、異なる機種でも利用可能とすることができる。
つまり、本実施形態の画像形成装置1は、標準アプリ120の機能を利用するだけでよい場合は、スクリプト言語等で素早く開発を行うことができる。逆に、ハードウェア資源を直接制御するカスタマイズの必要がある場合、標準アプリ120を経由せず、各部の機能を呼び出すことが可能となる。このように、本実施形態の画像形成装置1は、様々な顧客の要望に対応して、必要なカスタマイズのレベルの違いを、階層化された拡張アプリプラットフォーム300で吸収する。これにより、必要なカスタマイズのレベルの違いに容易に対応できる。また、階層化したサービスの拡張を行うことで、カスタマイズの対応範囲を明確にして、拡張アプリ400の開発を容易にすることが可能である。また、わざわざレベルの異なるSDK(Software Development Kit)とNDK(Native Development Kit)等を用意する必要もなくなる。
また、本実施形態の画像形成装置1は、プラットフォームを階層化するソフトウェアアーキテクチャーであるため、顧客の所望する新しいサービスへの対応した製品に対応した画像形成装置1を、開発期間を短くして提供できる。つまり、顧客が求める新しい技術をいち早く反映させ、最適な性能と機能を備えた画像形成装置の製品を安く早く提供することが可能となる。
また、標準アプリ120の機能と、機器制御プラットフォーム200により利用されるハードウェア資源とを別々に拡張アプリ400から実行可能となる。このため、拡張アプリ400の実行時のスピード等のパフォーマンスを向上させることができる。
これに対して、本実施形態に係る画像形成装置1は、標準機能サービス310が、標準アプリ120の有無を検索し、標準アプリ120が存在しない場合は、拡張アプリ400からの標準機能サービス310の利用を無効化することを特徴とする。
このように構成することで、拡張アプリ400では、当該画像形成装置1の標準アプリ120の有無に対応した制御処理の変更やテストが必要なくなる。このため開発コストを削減することができる。また、機能を追加する度にファームウェア全体を更新する必要もなくなり、ユーザーの使い勝手を向上させられる。
なお、上述の実施形態では、標準アプリサービスIF部110に共通のインターフェイスとして、コピーアプリサービスIF111、プリンターアプリサービスIF112、FAXアプリサービスIF113等を含むように説明した。
しかしながら、標準アプリサービスIF部110ではなく、標準機能サービス310側で共通のインターフェイスを含むように構成してもよい。
これにより、標準アプリサービスIF部110として、機種毎に別々のインターフェイスを用意しておき、標準機能サービス310で差異を吸収するような構成が可能となる。つまり、標準アプリサービスIF部110のインターフェイスが機種毎に異っていても、これに対応する標準機能サービス310で、これらの異なるインターフェイスに対応させることが可能になる。
しかしながら、拡張アプリ400が、各標準アプリ120固有のインターフェイスにより、直接、各標準アプリ120にアクセスして機能を利用することが可能な構成であってもよい。この場合も、同一の拡張アプリ400から、異なる機種の各標準アプリ120の機能を使用可能としてもよい。
このように構成することで、柔軟な標準アプリ120の制御が可能となり、標準アプリ120の固有の機能を利用した拡張アプリ400の作成が容易になる。また、標準アプリ120のバージョン等の違いに依存した拡張アプリ400の作成も可能となる。
このように構成することで、拡張アプリ400により画像形成装置1を柔軟に制御することが可能となり、又、セキュリティを高めることができる。
しかしながら、画像形成装置1に接続した外部の記憶媒体(図示せず)、外部のサーバーに接続した記憶媒体、ネットワーク経由で接続された外部の端末等から、別途、標準アプリ120及び拡張アプリ400をインストールして記憶部19に記憶させることも可能である。この場合、当該標準アプリ120及び拡張アプリ400は、インストールしたユーザー、画像形成装置1、又は端末からのみ使用可能なように設定してもよい。
このように構成することで、機能の拡張を柔軟に実現することができ、管理コストを低減できる。
このように構成することで、拡張アプリプラットフォーム300のアプリと外部アプリとを柔軟に使い分けて、ユーザーの使い勝手をよくすることができる。
10 制御部
11 画像処理部
12 原稿読取部
13 原稿給送部
14 搬送部
15 ネットワーク送受信部
16 操作パネル部
17 画像形成部
18 FAX送受信部
19 記憶部
100 標準アプリ実行部
110 標準アプリサービスIF部
111 コピーアプリサービスIF
112 プリンターアプリサービスIF
113 FAXアプリサービスIF
120、130 標準アプリ
121 コピーアプリ
122 プリンターアプリ
123 FAXアプリ
200 機器制御プラットフォーム
210 プラットフォームサービスIF部
220 各部制御用サービス
221 画像処理機能サービス
222 デバイス操作サービス
223 ネットワーク通信サービス
230 OS
300 拡張アプリプラットフォーム
310 標準機能サービス
320 拡張機能サービス
330 OSインストールサービス
340 拡張アプリ管理部
400 拡張アプリ
Claims (4)
- オペレーティングシステム上でハードウェア資源を管理する機器制御プラットフォームと、
前記機器制御プラットフォームで管理された前記ハードウェア資源を利用する標準アプリケーションを実行する標準アプリケーション実行部と、
拡張アプリケーションを実行し、前記拡張アプリケーションから前記標準アプリケーション実行部により実行される前記標準アプリケーションの機能を前記拡張アプリケーションに利用させる標準機能サービスを含む拡張アプリケーションプラットフォームとを備え、
前記標準アプリケーション実行部は、前記標準アプリケーションと、前記拡張アプリケーションプラットフォームの前記標準機能サービスにより前記標準アプリケーションの機能を利用するためのインターフェイスとして、前記標準アプリケーションの機能に対応した共通のインターフェイスとを提供する標準アプリケーションサービスインターフェイス部を備え、
前記標準アプリケーションサービスインターフェイス部は、前記標準アプリケーションの機能に対応する標準アプリケーションインターフェイスを有する前記標準アプリケーションインターフェイスを備え、
前記標準機能サービスは、前記拡張アプリケーションの実行に伴い、前記拡張アプリケーションに特定の標準アプリケーションの機能を利用させるとき、前記特定の標準アプリケーションの有無を検索し、前記特定の標準アプリケーションが存在しない場合は、前記標準アプリケーションサービスインターフェイス部による前記特定の標準アプリケーションの機能の呼び出しを禁止して、前記拡張アプリケーションからの前記特定の標準アプリケーションの機能の以降の利用を無効化する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記機器制御プラットフォームは、前記拡張アプリケーションプラットフォームから前記標準アプリケーションの機能に対応する前記ハードウェア資源を利用するためのインターフェイスを提供するプラットフォームサービスインターフェイス部を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - ハードウェア資源を備えた画像形成装置により実行される画像形成方法であって、
オペレーティングシステム上で前記ハードウェア資源を管理し、
管理された前記ハードウェア資源を利用する標準アプリケーションを実行し、
拡張アプリケーションを実行し、前記拡張アプリケーションから実行される前記標準アプリケーションの機能を前記拡張アプリケーションに利用させ、前記ハードウェア資源を利用させ、
前記標準アプリケーションと、前記標準アプリケーションの機能を利用するためのインターフェイスとして、前記標準アプリケーションの機能に対応した共通のインターフェイスとを提供し、
前記共通のインターフェイスは、前記標準アプリケーションの機能に対応する標準アプリケーションインターフェイスを有する前記標準アプリケーションインターフェイスを備え、
前記拡張アプリケーションの実行に伴い、前記拡張アプリケーションに特定の標準アプリケーションの機能を利用させるとき、前記特定の標準アプリケーションの有無を検索し、前記特定の標準アプリケーションが存在しない場合は、標準アプリケーションサービスインターフェイスによる前記特定の標準アプリケーションの機能の呼び出しを禁止して、前記拡張アプリケーションからの前記特定の標準アプリケーションの機能の以降の利用を無効化する
ことを特徴とする画像形成方法。 - ハードウェア資源を備えた画像形成装置により実行される画像形成装置の制御プログラムであって、前記画像形成装置に、
オペレーティングシステム上で前記ハードウェア資源を管理させ、
管理された前記ハードウェア資源を利用する標準アプリケーションを実行させ、
拡張アプリケーションを実行し、前記拡張アプリケーションから実行される前記標準アプリケーションの機能を前記拡張アプリケーションに利用させ、前記ハードウェア資源を利用させ、
前記標準アプリケーションと、前記標準アプリケーションの機能を利用させるためのインターフェイスとして、前記標準アプリケーションの機能に対応した共通のインターフェイスとを提供させ、
前記共通のインターフェイスは、前記標準アプリケーションの機能に対応する標準アプリケーションインターフェイスを有する前記標準アプリケーションインターフェイスを備え、
前記拡張アプリケーションの実行に伴い、前記拡張アプリケーションに特定の標準アプリケーションの機能を利用させるとき、前記特定の標準アプリケーションの有無を検索し、前記特定の標準アプリケーションが存在しない場合は、標準アプリケーションサービスインターフェイスによる前記特定の標準アプリケーションの機能の呼び出しを禁止して、前記拡張アプリケーションからの前記特定の標準アプリケーションの機能の以降の利用を無効化する
ことを特徴とする制御プログラム。
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