JP6247882B2 - 5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法及びこれに用いる重合禁止剤の回収方法 - Google Patents

5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法及びこれに用いる重合禁止剤の回収方法 Download PDF

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本発明は、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンとからディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネンを製造する方法、及びその際に使用する重合禁止剤の回収方法に関する。
5-ビニル-2-ノルボルネンはシクロペンタジエンと1,3-ブタジエンを原料として、ディールス・アルダー反応により製造されている。5-ビニル-2-ノルボルネンは異性化することにより、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体などのジエンモノマーとして有用な5-エチリデン-2-ノルボルネンとして主に使用されている。
ディールス・アルダー反応は原料の1,3-ブタジエンなどの共役ジエンの重合が起こりやすい加熱下で行われる。原料の重合が起こると重合物が反応器壁に付着し、配管が閉塞したり伝熱効率が低下するので、反応が安定に進行せず、1,3-ブタジエンの損失にもつながるので、上記ディールス・アルダー反応は重合禁止剤の存在下に行われている。
重合禁止剤としては、フェノール系化合物である4-tert-ブチルカテコール(TBC)(例えば特許文献1など)、p−フェニレンジアミン(例えば特許文献2など)、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)(例えば特許文献3など)、4−オキソー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン-1-オキシル(例えば特許文献4など)、フェノチアジン(例えば特許文献5など)、キノン系の化合物であるヒドロキシキノン(例えば特許文献6など)、などが提案されている。なかでもTBCが特に好ましい。
重合禁止剤は、ディールス・アルダー反応終了後に蒸留で、目的物の5-ビニル-2-ノルボルネンを得、原料の1,3-ブタジエン、シクロペンタジエンを回収するとともに主にジシクロペンタジエンなどの二量体からなる副生物を分離した後の蒸留残渣に含まれて燃料として焼却されている。しかし、製造コストの面から、重合禁止剤を回収して反応系にリサイクルすることが望まれる。
ディールス・アルダー反応による5-ビニル-2-ノルボルネンの製造における重合禁止剤の回収・リサイクルに関する先行技術は見当たらないが、スチレンの蒸留残渣(スチレンタール)から重合禁止剤を炭素数3以下の脂肪族アルコール類およびケトン類を抽出溶剤として用いて油剤抽出する方法(例えば非特許文献1など)、あるいはスチレンタールを含酸素有機溶媒で抽出し、ついで芳香族有機溶媒と混合して蒸留により重合禁止剤の芳香族有機溶媒溶液と含酸素有機溶媒に分離することにより重合禁止剤を回収する方法(例えば特許文献7など)や、アクリル酸の製造において重合禁止剤の存在下でアクリル酸を蒸留精製する工程の缶出液から水性媒体を用いて重合禁止剤を回収しリサイクルする方法(例えば特許文献8など)がある。ただし、これらの先行技術は対象反応がディールス・アルダー反応ではないし、重合禁止剤を含有する留分または蒸留残渣の組成がディールス・アルダー反応で得られるものとは異なる。また、ディールス・アルダー反応における重合禁止剤として特に有用なTBCが例示されていない。
特公昭56−3854号公報 特公昭57−7131号公報 特開昭61−200930号公報 特開昭62−167735号公報 特開平5−271113号公報 特表2008−527135号公報 特開昭63−230659号公報 特開2003−221357号公報
「アロマティックス」第41巻、第7・8号(1989)
このような従来の重合禁止剤の回収およびリサイクルを、これらとは原料化合物および反応の種類が異なり、かつ重合禁止剤も異なるディールス・アルダー反応による5-ビニル-2-ノルボルネンの製造に適用することはできない。
ディールス・アルダー反応の反応生成物から5-ビニル-2-ノルボルネンおよび原料、副生物をそれぞれ分離回収する蒸留による精製工程の蒸留残渣から重合禁止剤を蒸留単離することは経済的に有利とはいえず、また、重合禁止剤を蒸留残渣に含まれる重質不純物と共にリサイクルできればコスト面から好ましいが、その場合には重合禁止効果が維持され、かつ製品である5-ビニル-2-ノルボルネン中の不純物を増やさないことが望まれる。更に、このようなリサイクルを反復し蒸留残渣に含まれる重質不純物と共に重合禁止剤を用いてディールス・アルダー反応を行った場合、系内の重質不純物の蓄積に伴って反応槽内のモノマー濃度の低下、または副生成物の増加によって5-ビニル-2-ノルボルネンの生産速度が低下したり、重合物の生成量が増加する等の問題がある。
このような状況から、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンのディールス・アルダー反応による5-ビニル-2-ノルボルネンの製造に適した重合禁止剤の回収方法及びこれを用いた5-ビニル-2-ノルボルネンの製造方法が求められている。
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンとのディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネンを工業的規模で製造する際に使用される重合禁止剤を、連続的に回収するとともに、回収された重合禁止剤をリサイクルさせた場合に、重合禁止剤と同伴する成分によって製品の5-ビニル-2-ノルボルネンの品質を悪化させず、かつ生産性を低下させない重合禁止剤の回収方法を提供し、これを用いた5-ビニル-2-ノルボルネンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、4-tert-ブチルカテコールを含む重合禁止剤の存在下で、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンのディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネンを生成させる反応工程、この反応生成物から蒸留により5-ビニル-2-ノルボルネンを得る精製工程、及び前記精製工程の重合禁止剤を含む蒸留残渣からメチルアルコール100質量%以下50質量%以上および水0質量%以上50質量%以下(全体で100質量%)を含む抽出溶剤を用いて4-tert-ブチルカテコールを抽出する溶剤抽出工程を有することを特徴とする重合禁止剤の回収方法に関する。
また、本発明は、4-tert-ブチルカテコールを含む重合禁止剤の存在下で、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンのディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネンを生成させる反応工程、この反応生成物から蒸留により5-ビニル-2-ノルボルネンを得る精製工程、及び前記精製工程の重合禁止剤を含む蒸留残渣からメチルアルコール100質量%以下50質量%以上および水0質量%以上50質量%以下(全体で100質量%)を含む抽出溶剤を用いて4-tert-ブチルカテコールを抽出する溶剤抽出工程を有することを特徴とする5-ビニル-2-ノルボルネンの製造方法に関する。
本発明によれば、5-ビニル-2-ノルボルネンの工業的製造工程で使用される重合禁止剤を連続的に回収することができる。また、回収した重合禁止剤をディールス・アルダー反応工程にリサイクルしても5-ビニル-2-ノルボルネンの収率および純度に悪影響を与えることはない。
本発明の重合禁止剤の回収方法の一つの実施形態を示す系統図である。
本発明の5-ビニル-2-ノルボルネンの製造方法は、重合禁止剤の存在下で、シクロペンタジエン(CPD)と1,3-ブタジエン(BD)のディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)を生成させる反応工程、およびこの反応生成物から蒸留により5-ビニル-2-ノルボルネンを得る精製工程、及び前記精製工程の重合禁止剤を含む蒸留残渣からメチルアルコール100質量%以下50質量%以上および水0質量%以上50質量%以下(全体で100質量%)を含む抽出溶剤を用いて重合禁止剤を抽出する抽出工程を有することを特徴とする。
以下、本発明の5-ビニル-2-ノルボルネンの製造方法の一例を示す図1を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ディールス・アルダー反応の原料であるシクロペンタジエン(CPD)は共役ジエンであり反応性に富み、室温においても容易に二量化してジシクロペンタジエン(DCPD)となっている。このため、ジシクロペンタジエンを加熱分解してシクロペンタジエンとする熱分解工程を経てシクロペンタジエンをディールス・アルダー反応(図中、反応工程と記す)へ供給することが好ましい。熱分解工程としては、高沸点の補助液体を用いて液相で分解を行う液相法や、DCPDを気化させて気相で分解を行う気相法などがある。液相法は約250℃で行うことができるが、副生成物として多量体が生成されることから、補助液体の種類やその添加量、加熱装置の形状等の反応条件を選択し、多量体の生成を制御する必要がある。一方、気相法は原料を気化させた後、400℃程度に加熱してCPDを生成させることから高温に耐え得る装置が必要であるものの、CPDの収率が高い点で有利である。熱分解工程において得られる加熱分解物は必要に応じて、蒸留塔(図示せず)で副生成物を除去しシクロペンタジエンを得、これをディールス・アルダー反応に供給することができる。
ディールス・アルダー反応のもう一方の原料の1,3-ブタジエン(BD)はナフサから精製して得られるものを用いることができる。1,3-ブタジエンの使用量としては、シクロペンタジエンに対する1,3−ブタジエンのモル比として0.35〜17の範囲を挙げることができる。
上記ディールス・アルダー反応に用いる重合禁止剤は原料の共役ジエンの重合を抑制することができるものであれば用いることができ、特に、1,3-ブタジエンの重合を効率よく抑制できるものが好ましい。かかる重合禁止剤としては、具体的には、フェノール系化合物である4-tert-ブチルカテコール(TBC)、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)、キノン系の化合物であるヒドロキシキノン、4−オキソー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン-1-オキシル、p−フェニレンジアミンやフェノチアジンなどを挙げることができる。これらは1種で用いても又は2種以上併用することができる。これらのうちTBCが特に好ましい。重合禁止剤の使用量は反応槽内液の全質量に対して30〜1000質量ppmが好ましい。重合禁止剤は適宜溶剤に溶解した溶液として添加するのが好ましい。溶剤としてはメチルアルコールなど低脂肪族アルコール等を用いることができ、重合禁止剤は、例えば、TBC80質量%〜90質量%、メチルアルコール10質量%〜20質量%の重合禁止剤溶液として使用することが好ましい。
ディールス・アルダー反応は撹拌下で行うことが好ましい。好ましい反応条件として、反応温度は80〜150℃、好ましくは90〜140℃、反応時間は約0.5〜3時間である。
上記ディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)の他に種々の副生物が同時に生成する。主な副生物は3a,4,7,7a-テトラヒドロインデン(THI)、4-ビニル-1-シクロヘキセン(VCH)、ジシクロペンタジエン(DCPD)、1,5-シクロオクタジエン(COD)などの二量体(ここでは、異種の化合物が2分子結合したものも含める)であり、さらにVNBやこれら二量体にCPDまたはBDが反応してさまざまな三量体(ここでは、異種の化合物が3分子結合したものも含める)が生成する。またBD同士の反応によりオリゴマーやポリマーが生成する。
上記反応工程後、蒸留によって反応生成物から目的物であるVNBを回収する。また、未反応原料のBD、CPD、および副生二量体であるDCPDをそれぞれ回収し、必要に応じて反応原料として循環使用する。反応生成物から、その他の二量体を適宜蒸留除去してもよい。蒸留操作をまとめて精製工程と称する(図面中に精製工程と記す)。精製工程において蒸留残渣として得られる重質分は三量体副生物を主成分とするものであり、重合禁止剤を含む。
この蒸留残渣から次のような溶剤抽出工程により重合禁止剤を回収する。溶剤抽出工程において重合禁止剤の抽出に使用する抽出溶剤として、メチルアルコール100質量%以下50質量%以上と水0質量%以上50質量%以下(全体で100質量%)を含む混合物を用いる。抽出溶剤の選択に際して重合禁止剤の溶解度とともに重質分の溶解度を考慮しなくてはならない。抽出溶剤として極性のあるアルコールなどの溶剤が考えられるが、イソプロピルアルコールやエチルアルコールは重合禁止剤の溶解度はあるが、重質分の溶解度が高いため、抽出液と抽出残液の分離に時間を要するので好ましくない。メチルアルコールは重合禁止剤の溶解度は満足でき、重質分の溶解度が低いので好ましい。また、メチルアルコールは反応工程において重合禁止剤溶液の溶剤として使用している場合には、反応系に新たな物質を加えることがないという利点がある。さらに、メチルアルコールと水の混合物を抽出溶剤として用いると抽出溶剤への重質分の溶解度を低下させることができ、抽出液中の重合禁止剤の純度が向上する。上記抽出溶剤中の水が10質量%で重合禁止剤の抽出率が最も高くなり、30質量%まで傾向が維持され、30質量%を越えると重合禁止剤の回収率が低下傾向となり50質量%を超えると抽出率が大幅に低下する。このため、抽出溶剤中の水の含有量は10質量%以上、50質量%以下が好ましく、より好ましくは、10質量%以上、30質量%以下である。抽出溶剤中の水の含有量が50質量%以下であれば、抽出溶剤の比重の増加が抑制され、抽出液と抽出残液の分離効率の低下や抽出設備の費用増加や重合禁止剤の抽出率の低下が抑制される。
抽出溶剤の使用量は蒸留残渣に対して5〜30質量%が好ましい。抽出溶剤の使用量が蒸留残渣に対し5質量%以上であれば、重合禁止剤を効率よく抽出することができ、30質量%以下であれば、装置の負担を抑制し重合禁止剤を効率よく回収することができる。
抽出操作の温度は20〜50℃の範囲が好ましい。抽出操作の温度が20℃以上であれば蒸留残渣が高粘度になり操作性が低下するのを抑制し効率よく抽出することができ、50℃以下であれば重合禁止剤の抽出効率の低下を抑制することができる。
溶剤抽出工程には公知の溶剤抽出装置を好ましく使用できる。好ましい例を挙げれば次のとおりである。
ラインミキサーまたは攪拌装置付きの混合槽を用いて、抽出溶剤と蒸留残渣を混合し、ついで静置分離槽で静置分離する方法が挙げられる。ラインミキサーとしては内部充填式や駆動攪拌式のものなど各種の形式のものが使用できる。静置時間は、温度との関係を考慮して適当な時間を設定する。0.2〜8時間が好ましい。25℃の場合、0.5時間でほぼ分離が完了し、4時間で完全に2層に分離するので、過剰に時間をかける必要はない。静置分離槽の底部から下層液(抽出残液)、上層液(抽出液)の順に取り出す。静置槽を複数設けて、順次切り替えて連続的に抽出液と抽出残液の排出を行うようにすることもできる。静置分離槽のかわりに遠心分離装置を使用することもできる。
または、向流接触式の連続抽出塔を用いて、下部から抽出溶剤を、上部から蒸留残渣を供給する方法が使用できる。抽出塔の形式は充填式、棚段式、空塔のいずれも使用できるが、多孔板プレートスタックの往復動による向流抽出装置や、開口部つきの垂直板を備えた2種類のトレイを交互に重ねた堰板式抽出装置などが好ましい。棚段の段数は抽出塔の形式によって異なるが3から60段が好ましい。
溶剤抽出工程において、抽出溶剤と重合禁止剤とを含む抽出液と、主として重質分を含む抽出残液が得られ、抽出液は必要に応じて抽出溶剤を蒸発分離する濃縮工程に供し、抽出溶剤と重合禁止剤とに分離し、重合禁止剤を回収するようにしてもよい。回収した重合禁止剤はディールス・アルダー反応において重合禁止剤として再利用することができ、後工程の反応工程に循環して使用できる。回収重合禁止剤は循環使用してもディールス・アルダー反応に悪影響を与えずに重合禁止剤として機能することができる。所望により更に精製処理を行いさらに高濃度の重合禁止剤として再使用することもできる。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1−4、比較例1]
重合禁止剤として4-t-ブチルカテコール(以下、TBCと略す)を用い、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンとのディールス・アルダー反応生成物から蒸留により5-ビニル-2-ノルボルネンおよびブタジエン、シクロペンタジエン、ならびにジシクロペンタジエンおよびその他の二量体をそれぞれ分離した残りの蒸留残渣の組成は、TBC0.83%を含み残りが重質炭化水素成分99.17%であった。重質炭化水素の成分は三量体が主であった。
表1に示す組成の抽出溶剤を用い、温度25℃で、内径27.2mm、長さ100mmの不規則充填物式ラインミキサーに、蒸留残渣を300kg/h、抽出溶剤を60kg/h、それぞれ2時間連続して供給し、得られた混合液を容量1,000リットルの静置分離槽に上部から供給し2時間静置した。ついで静置分離槽の底部から下相の抽出残液、上相の抽出液の順に液を取り出した。ついで、抽出液を濃縮装置で抽出溶剤を蒸発分離し回収TBCを得た。抽出液、抽出残液及び回収TBCの組成を表1に示す。実施例1〜5の回収TBCをディールス・アルダー反応工程に循環使用したが反応に支障はなかった。
Figure 0006247882

Claims (2)

  1. 4-tert-ブチルカテコールを含む重合禁止剤の存在下で、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンのディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネンを生成させる反応工程、この反応生成物から蒸留により5-ビニル-2-ノルボルネンを得る精製工程、及び前記精製工程の重合禁止剤を含む蒸留残渣からメチルアルコール100質量%以下50質量%以上および水0質量%以上50質量%以下(全体で100質量%)を含む抽出溶剤を用いて4-tert-ブチルカテコールを抽出する溶剤抽出工程を有することを特徴とする重合禁止剤の回収方法。
  2. 4-tert-ブチルカテコールを含む重合禁止剤の存在下で、シクロペンタジエンと1,3-ブタジエンのディールス・アルダー反応により5-ビニル-2-ノルボルネンを生成させる反応工程、この反応生成物から蒸留により5-ビニル-2-ノルボルネンを得る精製工程、及び前記精製工程の重合禁止剤を含む精製工程の蒸留残渣からメチルアルコール100質量%以下50質量%以上および水0質量%以上50質量%以下(全体で100質量%)を含む抽出溶剤を用いて4-tert-ブチルカテコールを抽出する溶剤抽出工程を有することを特徴とする5-ビニル-2-ノルボルネンの製造方法。
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