JP6240864B2 - プレス加工装置 - Google Patents

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本発明は、加圧方向に相対移動する第1加圧部及び第2加圧部に第1加工具と第2加工具との間にワークを配置し、精密に位置合わせしてプレス加工するプレス加工装置に関する。
板状のワークを一対の加工具で精密に位置合わせしてプレス加工する方法は、極めて一般的な加工方法であり、各種の製品加工に広く利用されている。この加工法では、雌雄一対からなる金型を利用し、被加工材料を挟んで加圧することにより多様な形状を生み出す加工を実施する。そのための加工装置や、金型に関した技術開発も広く行われており、多数の発明も提案されている。
プレス加工技術が対象とする製品についても大きな拡がりがあるが、中でも微細な製品の加工についてはニーズが高い。とりわけ、インクジェットプリンタヘッド等のMEMS(Micro Electro−Mechanical Systems)製品をプレス加工により製造する研究が進められている。このほか、自動車用部品、家電製品等も、小型軽量化に併せ、微細部品、精密部品の拡がりが増している。
これらの部品では、加工寸法が小さいところで1mm未満が通常であり、0.1mmを切る製品も一般化されようとしている。また利用する板材も、0.1mm以下が通常となり、0.01mmという薄膜の利用も増加している。
金型によるプレス加工では、雌雄の型それぞれの高精度加工が重要であるが、それに加え、雌雄の型の組み合わせ時における精度の向上が必要である。特に金型のクリアランスと板厚の関係は重要であり、加工部においては、板厚以下の精度、板厚の10%未満が通常求められる精度となる。0.01mmの板厚の薄板材を例にみれば、その10%は0.001mmであり、すなわち1μm未満の寸法精度が求められる。
ところが現在使用されている金型の加工については、その精度は1マイクロメートルについては保証できるが、それ以下については、未だ十分となっておらず、再現性の低い状況にある。
プレス加工の高度化を実現するためには、雌雄型の加工精度を向上するほか、組み合わせの相対位置精度の向上が必須であるが、既存技術では熟練工によるすり合わせ調整が通常であり、再現性が得られず十分な精度といえない。さらに金型の調整は基本的には一度分解し、組み直すため、各部品の精度公差を超えた調整は不可能である。
板状のワークを一対の加工具で精密に位置合わせしてプレス加工する装置として、例えば下記特許文献1,2等が知られている。
特許文献1では、フィルム状のプレス対象物を上下の金型でプレス加工するプレス装置が提案されている。
このプレス装置では、移動装置に上下の金型が支持されており、プレス対象物の位置合わせマークを撮像装置で観察して位置合わせすることで、プレス対象物と上下の金型との位置合わせが行われる。そして上流側と下流側とに設けられた吸着保持装置により、プレス対象物の下側の面を真空吸着して固定し、上下の金型によりプレス加工が施される。
しかしながら、特許文献1のようなプレス加工装置では、加工対象位置を精密に調整することが目的であり、一対の金型を対のまま移動する。そのため、上下の金型間に位置ずれが生じている場合に関しては加工誤差や加工不良を修正することが出来ない。上下の金型間の位置を精密に合わせるには、移動装置に支持される上下の金型の昇降機構やガイド機構などを構成する各部位をそれぞれ高精度に構成しなければならない。特許文献1の装置には雌雄の型を個別に調整動作させる機構は含まれておらず、公差の限界を超えることができない。
特許文献2では、1ピンダイと1本のポンチで薄板に所定高精度で整列させて多数の微***を形成するための微***プレス機が提案されている。
ここでは薄板状ワークをワークスタンドの大きな窓を覆うように配置し、取付治具を孔に嵌合することで薄板状ワークを固定し、ダイの穴とポンチの先端面とが同芯となるように微動装置で位置調整し、ワークスタンドを水平2軸方向に移動させながら多数の微***を加工している。
この特許文献2では、多数の穴を一対のダイ・ポンチを用いて穿孔するため、ダイ・ポンチを移動させる機構を有するほか、ダイ穴映像を確認しながら、ポンチ位置を調整する機構を備える。
しかしながら、この機構は多数の穴を開ける際にポンチとダイの位置が合わないと穿孔できないため、その位置調整を行うだけであり、相対位置の調整精度も±0.003mmと大きい。
さらにこの特許文献2では、薄板状ワークの孔に取付治具を嵌合して固定するため薄板状ワークに歪みが生じ易い。
特開2004−268175号公報 特開2002−254121号公報
そこで本発明では、プレス加工装置の多数箇所を精密に構成することなく、ナノオーダーの加工を行うことができる簡素な構成のプレス加工装置を提供することを第1の目的とし、精密な位置調整を容易に行うことができ耐久性のあるプレス加工装置を提供することを第2の目的とする。
本発明者らは、精密プレス加工部品の加工精度を向上し、微細製品の実現を目指し、製品の品質を向上することを鋭意検討した。
精密部品の精度向上は金型の精度向上が求められる。各部品の工作精度、組み立て精度については、それぞれの加工時の精度向上が求められるが、この場合全ての部品の精度を相当に向上させる必要があり、現状では解決の方策がない。そこで、組み立て時までは公差内での精度が得られているものとした上で、精度が不足する組み合わせ位置精度について精度の向上を行った。
その結果、プレス製品の加工精度を向上し、微細な製品の実現を図ることができ、さらに製品の品質を向上することができたことにより、本発明をなすに至った。
上記第1の目的を達成する本発明の第1のプレス加工装置は、加圧方向に相対移動する第1加圧部及び第2加圧部と、各加圧部に装着された第1加工具及び第2加工具と、を備え、第1加工具と第2加工具との間でワークを加工するプレス加工装置であって、各加圧部は、加工時にワークを挟持するように互いに対向配置され開口部を有する支持部を備え、少なくとも一方の加圧部は、加圧方向と交差する方向に1μm以下の位置調整が可能な位置調整部を有し、位置調整部は、互いに異なる方向に位置調整可能な精密駆動機構からなる第1調整部材及び第2調整部材を有し、第1調整部材が第2調整部材に支持され、加工具が第1調整部材に支持されて支持部の開口部に配置され、加工具と開口部との間の間隙の範囲で位置調整可能なものである。
上記第2の目的を達成する本発明の第2のプレス加工装置は、上記のようなプレス加工装置において、少なくとも一方の加圧部は、基部と、基部に固設されて加工時に他方の加圧部からの荷重を支持する中空の支持部と、支持部の中空部に配置されて基部に装着された位置調整部と、を備えているものである。
これらのプレス加工装置では、支持部は、一方の加圧部の基部に加圧方向に移動可能に装着されたストリッパを備え、ストリッパの加圧方向に設けられた貫通孔に加工具が配置されているのがよい。その場合、貫通孔における他方の加圧部側に、加工具の加工端側を進退可能に支持する加工端支持部を有していてもよい。
これらのプレス加工装置では、位置調整部を作動させる駆動部と、駆動部を制御する制御部と、加工具の変位を検出する検出部と、を備え、制御部は、予め設定された駆動部への入力値と検出部の検出値とを用いてフィードバッグ制御を行う構成とすることができる。
その場合、検出部は、第1加工具及び第2加工具のうちの少なくとも一方の変位を検出するセンサを備え、制御部は変位を用いてフィードバック制御を行うのがよい。
これらのプレス加工装置では、第1加圧部及び第2加圧部のうちの少なくとも一方の支持部には、加圧方向に貫通孔が設けられ、加工具が貫通孔内で加圧方向に位置調整されて支持されているのがよい。この第1加工具及び第2加工具のうちの少なくとも一方に、加圧方向の圧力を検出する検出部を備え、検出部の検出値に基づいて第1加工具と第2加工具との相対位置のズレを判定することもできる。
これらのプレス加工装置では、 第1及び第2加圧部並びに第1及び第2加工具を収容する収容容器と、収容容器内を所定温度範囲に保つ温度調整装置と、を備えているのがよい。
またこれらのプレス加工装置では、巻回された帯状のワークを第1加圧部と第2加圧部との間に順次送り出すワーク供給部と、加工後のワークを順次巻き取るワーク回収部と、を備え、第1及び第2加圧部並びに第1及び第2加工具を所定温度範囲に保たれる収容容器内に配置し、ワーク供給部及びワーク回収部を外部に配置したものとするのが好適である。
本発明の第1のプレス加工装置によれば、加圧方向に相対移動する第1加圧部及び第2加圧部の少なくとも一方に位置調整部を有し、この位置調整部に加工具が支持されているので、第1加圧部と第2加圧部とが誤差を有して構成されていても、位置調整部により第1加工具と第2加工具との相対位置を精密に調整することができる。そのためプレス加工装置の多数の部位を精密に構成する必要がなく、構成を簡素化できる。
また、各加圧部がワークを挟持するように互いに対向配置された支持部を備え、加圧方向と交差する方向に1μm以下の位置調整が可能な位置調整部に支持された加工具が、支持部の開口部に配置されているので、支持部により挟持されたワークをナノオーダーで位置調整された加工具により加工することができる。そのためワークの変形や歪みがなくナノオーダーの位置精度で加工することが可能である。その結果、ナノオーダーの加工を行うことができる簡素な構成のプレス加工装置を提供することができる。
本発明に係る第2のプレス加工装置によれば、加圧方向に相対移動する第1加圧部及び第2加圧部の少なくとも一方が位置調整部を備えていて、この位置調整部に加工具が支持されているので、加工具間の相対位置を調整する際、各加圧部全体を変位させて加圧部の位置調整を行う必要がなく、位置調整部により加工具だけを変位させればよいため、精密な位置調整を容易に行うことができる。
また加工時に他方の荷重を支持する支持部の中空部に、加工具を位置調整可能に支持する位置調整部が配置され、この位置調整部が基部に装着されているので、第1加工具と第2加工具との間でワークを加工する際、ワークを加工するための荷重のみを位置調整部に負荷し、他の荷重を支持部に負荷させることができる。そのため位置調整部に加工具を支持させていても、位置調整部に過剰な荷重の負荷を防止でき、精密な調整が可能な位置調整部の劣化や損傷を防止できる。
よって精密な位置調整を容易に行うことができ、耐久性のあるプレス加工装置を提供することが可能である。
本発明の第1実施形態に係るプレス加工装置の概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係るプレス加工装置の加圧部及び加工具の断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプレス加工装置の加圧部及び加工具の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るプレス加工装置の加工具を拡大して示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプレス加工装置の位置調整部の制御系を示すブロック図である。 (a)〜(d)は本発明の第1実施形態に係るプレス加工装置の動作を説明する図である。 (a)及び(b)は第2実施形態に係るプレス加工装置の検出部を説明する部分拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係るプレス加工装置の位置調整部における制御系を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るプレス加工装置の位置調整部を示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて詳細に説明する。
[第1実施形態]
この実施形態では、帯状のワークWにパンチ及びダイを用いて微細な孔開け加工を行うプレス加工装置の例を用いて説明する。
[全体構成]
図1に示すように、プレス加工装置10は、巻回された帯状のワークWを供給するワーク供給部11と、供給されたワークWを加工する加工部12と、加工後のワークWを順次巻き取るワーク回収部13と、を備えている。
[ワーク供給部及びワーク回収部]
ワーク供給部11及びワーク回収部13は、帯状のワークWをそれぞれリールに巻回する構成であるが、詳細な図示は省略している。ここでは帯状のワークWを間欠的に所定長さづつ引き出し及び巻き取るように構成されている。
またワーク供給部11とワーク回収部13との一方又は双方により、加工部12に配置されるワークWに所定のテンションを負荷できるようになっている。
[加工部]
加工部12は、加圧方向に相対移動する第1加圧部14及び第2加圧部15と、各加圧部14,15に装着された第1加工具16及び第2加工具17と、を備え、収容容器18内に配置されている。第1及び第2加圧部14,15には、加工時にワークWを挟持するように互いに対向配置された第1及び第2支持部21,22が設けられており、第1加工具16と第2加工具17との間でワークWを加工可能となっている。
[第1加圧部]
図2及び図3に示すように、第1加圧部14は、図示しない架台に固定された第1基部としてのダイセット24と、ダイセット24に固設されて加工時に第2加圧部15からの荷重を支持する中空の第1支持部21と、第1支持部21の中空部25に配置されてダイセット24に装着された位置調整部26と、を備える。
第1支持部21は、略筒状に配置されて内側に中空部25を形成する縦壁からなる第1バッキングプレート27と、第1バッキングプレート27の上端部に固定された横壁からなるダイプレート28と、を備えている。
ダイプレート28には、上面にワークWと対向して当接する平坦な第1ワーク当接面28aが設けられ、第1ワーク当接面28a内の中間部分には、第1加工具16のダイ32を配置するために加圧方向に貫通したダイ貫通孔28bが設けられている。また周囲には、後述するストリッパプレート36のガイドロッド37を精密に案内するために、例えばリニアボールガイド等のリニアガイド29が加圧方向に貫通して配設されている。
ダイプレート28は厚肉に形成されて周囲が第1バッキングプレート27に強固に固定されることで、加工時に変位及び変形が生じないようになっている。
[位置調整部]
図2及び図3に示すように、第1加圧部14の位置調整部26は、第1支持部21の中空部25に配置され、ダイセット24に、第1支持部21とは分離した状態で装着されている。この位置調整部26は、互いに異なる方向に位置調整可能な第1調整部材26a及び第2調整部材26bを有している。第2調整部材26bがダイセット24に装着され、この第2調整部材26bに第1調整部材26aが支持され、さらに第1調整部材26aに第1加工具16が支持されている。
第1加工具16は、複数の調整部材26a,26bを積層することで、加圧方向と交差する方向、例えばダイプレート28の第1ワーク当接面28aに平行なXY方向に移動可能である。必要に応じて例えば別の調整部材を積層して回転方向に移動可能にしてもよい。
この位置調整部26は、加圧方向と交差する方向に1μm以下の位置調整が可能なものを使用している。特に限定されるものではないが、第1調整部材26a及び第2調整部材26bには、それぞれピエゾ素子等の精密駆動機構からなる伸縮駆動部が用いられている。
[第1加工具]
図2及び図3に示すように、第1加工具16は、位置調整部26の第1調整部材26aに固定されて支持されたダイ支持治具31と、ダイ支持治具31に加圧方向に貫通して設けられたダイ貫通孔28bに収容されて加圧方向に変位可能なダイ32と、ダイ貫通孔28bに収容されてダイ32と位置調整部26との間に配置された高さ調整材33と、を備えている。
第1加圧部14のダイプレート28における中空部25側に、ダイ凹部28cが設けられており、このダイ凹部28c内にダイ支持治具31の上部側が、周囲に位置調整用の間隙を設けて配置されている。
またダイ32のワークWに配置される加工端側が、ダイプレート28の第1ワーク当接面28aに開口しているダイ貫通孔28bの内側に、位置調整用の間隙を設けて配置されている。
さらに高さ調整材33の高さを精密に調整することで、ダイ32のワーク側端部となる加工端が、第1ワーク当接面28aの近傍、好ましくは略同等の高さ位置に配置されている。
この第1加工具16は、位置調整部26に支持されることにより、加圧方向と交差する方向に、少なくとも第1加圧部14及び第2加圧部15の最大公差の範囲で位置調整可能となっている。ここでは、第1加工具16とダイ貫通孔28bの開口部28dとの間の間隙の範囲全体で第1加工具16が位置調整可能であってもよい。
[第2加圧部]
図2及び図3に示すように、第2加圧部15は、図示しない架台に固定されたサーボモータ等からなる加圧駆動部23と、加圧駆動部23にフリーシャンク構造で連結された第2基部としての第2バッキングプレート35と、第2バッキングプレート35に連結されてワークWを第1支持部21との間で挟持するための第2支持部22と、を備えている。
第2支持部22は、第2バッキングプレート35に固定されたパンチプレート38と、パンチプレート38に相対変位可能に連結されたストリッパプレート36と、を備えている。
パンチプレート38には、中央付近に第2加工具17が配置され、その周囲に後述するストリッパプレート36のガイドロッド37を精密に案内するための、例えばリニアボールガイド等のリニアガイド42が加圧方向に貫通して配設され、さらにストリッパプレート36を連結するための連結部43が設けられている。
連結部43では、パンチプレート38の厚みより長いカラー44を配置して締結具でパンチプレート38とストリッパプレート36とを締結することで、ストリッパプレート36を連結している。これによりパンチプレート38の厚みとカラー44の長さとの差分、ストリッパプレート36が加圧方向に移動可能となっている。この距離はワークWの厚みより長く設定されている。
さらにカラー44の周囲に設けた圧縮バネの付勢力により、ストリッパプレート36がパンチプレート38から離間する側に加圧されている。
ストリッパプレート36は、下面にワークWと対向して当接する平坦な第2ワーク当接面36aを有し、第2ワーク当接面36a内の中間部分には、後述するパンチ貫通孔36bが設けられ、その周囲にはガイドロッド37を精密に加圧方向に配置するためのガイドロッド配置部36cが貫通して設けられている。
[第2加工具]
図4に示すように、第2加工具17は、パンチプレート38に係止されたパンチ支持治具41と、パンチ支持治具41に支持されたパンチ39と、を備えている。パンチ支持治具41には、加圧方向に貫通してワークW側が縮径するようにパンチ支持孔が設けられており、加工端側が縮径して形成されたパンチ39がこのパンチ支持孔に加圧方向に変位可能に収容されて支持されている。
パンチプレート38には、パンチ凹部38a及びパンチ貫通孔38bが加圧方向に貫通して設けられており、パンチプレート38のパンチ貫通孔38bにパンチ支持治具41が係止されている。パンチ凹部38a内には押圧部46及び荷重センサ47が配置されており、これらが第2バッキングプレート35とパンチ39との間に配置されることで、第2バッキングプレート35からの加圧力がパンチ39に負荷されるようになっている。
ストリッパプレート36には、パンチ貫通孔36bが加圧方向に貫通して、パンチ貫通孔38bと同軸に設けられている。ストリッパプレート36のパンチ貫通孔36bには、パンチ39の加工端側を加圧方向に沿って進退可能に支持する加工端支持部45が固定されている。加工端支持部45は、パンチ貫通孔36bにおける第1加圧部14側の端部に固設されており、端面がストリッパプレート36の第2ワーク当接面36aと略同一高さとなっている。この加工端支持部45には、ワーク側ほど縮径するようにテーパー孔形状に形成されており、パンチ39の微細に形成された加工端側が収容されている。
パンチ39の加工端は、ストリッパプレート36がワークWに当接して圧縮バネ54の加圧力に抗してパンチプレート38側に相対変位すると、加工端支持部45から突出してダイ32に挿入される。一方、パンチプレート38とストリッパプレート36とが離間するように相対変位すると、パンチ39の加工端が加工端支持部45のテーパー孔に収容されるように位置調整されている。
[位置制御系]
このプレス加工装置10には、第1加工部12のダイ32と第2加工部12のパンチとの相対位置を1μm以下の精度で位置合わせするための位置制御系が構築されている。この位置制御系では、図2に示すように、第1位置調整部26を作動させる調整駆動部51と、調整駆動部51を制御する制御部52と、第1加工具16の変位を検出する位置センサ53や荷重センサ47等の位置検出部と、を備えている。
[収容容器]
収容容器18は、第1及び第2加圧部14,15並びに第1及び第2加工具16,17を収容するカバーであり、図示しない温度調整装置が設けられており、収容容器18内が所定温度範囲に保たれている。この実施形態では、第2加圧部15の加圧駆動部23は収容容器18の外部に配置され、ワーク供給部11及びワーク回収部13も収容容器18の外部に配置されており、容積を出来るだけ小さく抑えている。
[動作]
次に、このプレス加工装置10の動作について説明する。
まず図2及び図3に示すように、ワークW及びプレス加工の態様に応じて第1加圧部14及び位置調整部26に第1加工具16を装着するとともに、第2加圧部15に第2加工具17を装着する。このとき第1加工具16と第2加工具17とが公差範囲内の相対位置となる。
詳細には、まず、ダイ32は、ダイセット24に対し、位置調整部26、ダイ支持治具31、及び高さ調整材33を介して装着される。そのためダイ32の加工端は、これらの部材毎の製造公差及び各部材の組立公差が積算された状態で配置される。
一方、パンチ39は、ダイセット24に対し、第1バッキングプレート27、ダイプレート28、リニアガイド29、ガイドロッド37、リニアガイド42、パンチプレート38及び第2バッキングプレート35、並びにパンチ支持治具41を介して装着される。そのためパンチ39の加工端は、これらの部材毎の製造公差及び各部材の組立公差が積算された状態で配置される。
さらに、パンチ39の加工端を支持する加工端支持部45は、ダイセット24に対し、第1バッキングプレート27、ダイプレート28、リニアガイド29、ガイドロッド37、ストリッパプレート36を介して装着される。そのため加工端支持部45の開口は、これらの部材毎の製造公差及び各部材の組立公差が積算された状態で配置される。
このプレス加工装置10では、このような第1加工具16におけるダイ32の加工端と、第2加工具17におけるパンチ39の加工端と、第2支持部22における加工端支持部45の開口と、をナノオーダーで精密に位置合わせする。
ここでは第1加工具16のダイ支持治具31とダイプレート28のダイ凹部28cとの間に、調整可能な間隙を有するとともに、ダイ32とダイ貫通孔28bとの間に、調整可能な間隙を有しており、第1加工具16全体が位置調整部26に支持されている。そのためダイ32の加工端は、ダイセット24に対して横方向、即ちX軸及びY軸方向に精密に位置調整可能となっている。
一方、第2加圧部15及び第2加工具17は加圧駆動部23により縦方向、即ちZ軸方向に変位可能となっている。ここでは第2加圧部15及び第2加工具17は、第1加圧部14に対して、リニアガイド29、42、ガイドロッド37、カラー44等を複合させて安定に配置され、さらに第2ワーク当接面36aを有するストリッパプレート36に加工端支持部45が固定して設けられていることで、横方向の変位が防止された状態で縦方向に変位可能となっている。
これにより、位置調整部26によりダイ32の加工端を位置調整することで、第1加工具16におけるダイ32の加工端と、第2加工具17におけるパンチ39の加工端と、第2支持部22における加工端支持部45の開口と、をナノオーダーで精密に位置合わせすることができる。
この実施形態の装置では、このような精密な位置合わせを図2に示すような位置制御系により行うことができる。
例えば相対位置のずれを判定した後、図5に示すように、制御部52の記憶部に予め設定されているテーブルに基づいて制御位置指令を調整駆動部51に入力し、調整駆動部51から第1調整部材26a及び第2調整部材26bに駆動電圧が印加される。
駆動電圧によりピエゾ素子等の精密駆動機構が伸縮することで、第1調整部材26a及び第2調整部材26bが変位して第1加工具16が変位する。この変位が位置センサ53により検出されて、制御部52に伝達される。
制御部52では、制御位置指令と第1加工具16の変位計指示値とでフィードバック制御を行うことで、第1調整部材26aに装着された第1加工具16の位置を第2加工具17とナノオーダーで精度よく位置合わせする。
その後、第1加圧部14と第2加圧部15との間に、ワーク供給部11から帯状のワークWを間欠的に順次送り込んで各位置にプレス加工を施す。
このプレス加工では、図6(a)に示すように、第1加圧部14と第2加圧部15とを離間させて型開きし、ダイプレート28の第1ワーク当接面28aにワークWを載置する。図6(b)に示すように、第2加圧部15を下降させると、圧縮バネ54で加圧されているストリッパプレート36の第2ワーク当接面36aがワークWに当接して、ワークWを挟持する。
さらに第2加圧部15を下降させると、図6(c)に示すように、パンチプレート38及び第2バッキングプレート35が下降して、荷重センサ47を介して押圧部46によりパンチ39が加圧されて、パンチ支持治具41及びパンチ39が下降する。
このとき、パンチ39の加工端が加工端支持部45のテーパー孔を通して第2ワーク当接面36aから突出する。ダイ32とパンチ39とがナノオーダーで精密に位置合わせされているため、パンチ39がダイ32の中心に挿入されて、精密な孔加工が施される。
その後、第2加圧部15を上昇させると、図6(d)に示すように、ストリッパプレートが加圧力によりワークWを支持した状態で、パンチ39が上昇してワークWから剥がれ、さらに第2加圧部15を上昇させることで、ストリッパプレート36が上昇して型開きされる。
そしてワークWの加工後の領域をワーク回収部13に巻き取り、次の領域を第1加圧部14と第2加圧部15との間に配置し、再びプレス加工を行う。
[作用効果]
以上のようなプレス加工装置10によれば、加圧方向に相対移動する第1加圧部14に位置調整部26を有し、この位置調整部26に第1加工具16が支持されているので、第1加圧部14と第2加圧部15とが誤差を有して構成されていても、位置調整部26により第1加工具16と第2加工具17との相対位置を精密に調整することができる。そのためプレス加工装置10の多数の部位を精密に構成する必要がなく、構成を簡素化できる。
また、各加圧部14,15がワークWを挟持するように互いに対向配置された第1及び第2支持部21,22を備え、加圧方向と交差する方向に1μm以下の位置調整が可能な位置調整部26に支持された第1加工具16のダイ32が、第1支持部21におけるダイ貫通孔28bの開口部28dに配置されているので、第1支持部21及び第2支持部22により挟持されたワークWをナノオーダーで位置調整された第1加工具16により加工することができる。
よってワークWの変形や歪みがなく、1μm以下の変位量で位置を調整して加工するようなナノオーダーの位置精度の加工が可能である。
さらに第1加工具16のダイ32と第2加工具17のパンチ39との相対位置を1μm以下で調整できると、ダイ32とパンチ39との間のクリアランスを1μm以下に設定することが可能となる。
この実施形態では、ダイ32とパンチ39との間のクリアランスを1μm以下にすることは必須ではないものの、クリアランスを1μm以下に設定した場合には、ダイ32の加工端の形状とパンチ39の加工端の形状とを精密に近似できることで、ワークWをより精密な形状に加工することが可能となる。
即ち、第1加圧部14と第2加圧部15とを精密に製造及び組み付けたとしても、1μm以下の精度で相対位置を合わせることは不可能である。そのため、第1加圧部14と第2加圧部15との精度で第1加工具16と第2加工具17とを装着する場合には、加工時にダイ32とパンチ39とが互いに衝突することを防止するためにクリアランスを1μmより大きく設定しなければならない。その場合には、ダイ32の加工端の形状とパンチ39の加工端の形状との差が大きくて加工形状の精度が低下する。
ところが、位置調整部26により第1加工具16を1μm以下の変位量で位置調整可能であるため、第1加圧部14と第2加圧部15との間に1μmより大きな位置ズレを生じていても、加工時にダイ32とパンチ39とが互いに衝突しないように位置ズレを修正できる。従って、ダイ32とパンチ39との間のクリアランスを1μm以下に設定してワークWをより精密な形状に加工することが可能となる。
このプレス加工装置10によれば、加圧方向に相対移動する第1加圧部14及び第2加圧部15の一方が位置調整部26を備えていて、この位置調整部26に第1加工具16が支持されているので、第1及び第2加工具16,17間の相対位置を調整する際、各加圧部14,15全体を変位させて位置調整を行う必要がなく、位置調整部26により第1加工具16だけを変位させればよい。そのため、精密な位置調整を容易に行うことができる。
また加工時に他方の荷重を支持する第1支持部21の中空部25に、第1加工具16を位置調整可能に支持する位置調整部26が配置され、この位置調整部26がダイセット24に装着されているので、第1加工具16と第2加工具17との間でワークWを加工する際、ワークWを加工するための荷重のみを位置調整部26に負荷し、他の荷重を第1支持部21に負荷させることができる。
例えば、ワークWを挟持する際に当接して生じる衝撃、ワークWを挟持して所定位置に支持するための荷重、加工時にワークWを圧迫して変形を阻止するための荷重、加工完了時に第1及び第2加工具16,17の相対移動を停止するための衝撃、などを、第1支持部21により受けることで、第1加工具16に負荷されないようにすることができる。このため、位置調整部26に第1加工具16を支持させていても、位置調整部26に過剰な荷重が負荷されることを防止でき、精密な調整が可能な位置調整部26の劣化や損傷を防止できる。
このプレス加工装置10によれば、位置調整部26が、第1加工具16のダイ32と貫通孔28bの開口部との間の間隙の範囲で第1加工具16を位置調整可能であるので、間隙を小さくすることで、位置調整部26の調整範囲を小さくできる。
このプレス加工装置10では、位置調整部26が、互いに異なる方向に位置調整可能なピエゾ素子等の精密駆動機構からなる第1調整部材26a及び第2調整部材26bを有し、第1調整部材26aが第2調整部材26bに支持され、第1調整部材26bに第1加工具16が支持されている。そのため、各調整部材26a,26bに供給する電気的エネルギーを調整することで、簡素な構成で、第1加工具16をナノオーダーの精度で精密に複数の方向に位置調整することができる。
このプレス加工装置10では、第2支持部22が、第2加圧部15の第2バッキングプレート36に加圧方向に移動可能に装着されたストリッパプレート36からなり、ストリッパプレート36に加圧方向に設けられたパンチ貫通孔38bに第2加工具17のパンチ39が配置されている。そのため、第2バッキングプレート36の昇降と時間的に前後させてストリッパプレート36を昇降させ、例えば第2加工具17のパンチ39が下降してワークWに当接する前にストリッパプレート36でワークWを挟持するように動作させれば、ワークWを変形なく安定して保持できる。また第2加工具17のパンチ39が上昇してワークWから離脱した後で、ストリッパプレート36をワークWから離間するように動作させれば、ワークWから第2加工具17のパンチ39を確実に離脱させることができる。
このプレス加工装置10では、パンチ貫通孔38bにおける第1加圧部14側に、第2加工具17のパンチ39の加工端側を進退可能に支持する加工端支持部45を有するので、第2加工具17の微細な加工端側を案内することができ、加工時の変形や損傷を防止できる。
このプレス加工装置10では、フィードバッグ制御により第1加工具15のナノオーダーの変位量を調整するため、容易に精度よく移動量を調整できる。
このプレス加工装置10では、支持部21,22に加圧方向の貫通孔28b,38bが設けられ、加工具16,17のダイ32やパンチ39が貫通孔28b,38b内で加圧方向に支持されて、相対位置を微量に調整できる。そのため支持部21,22によりワークWを挟持する荷重と加工具16,17によりワークWを加工する荷重とを、適切に調整することができる。
このプレス加工装置10では、第1及び第2加圧部14,15並びに第1及び第2加工具16,17を所定温度範囲に保たれた収容容器18内に配置したので、各部の温度変化による位置ずれの発生を防止できることに加え、装置の動作部分における摩擦抵抗の変化などを防止でき、装置の安定した動作を確保でき、加工精度を向上できる。
しかもワーク供給部11及びワーク回収部13を外部に配置した状態で、第1及び第2加圧部14,15及び第1及び第2加工具16,17を収容容器18内に収容したので、収容容器18の容積を小さくでき、その結果、温度調整が顕著に容易である。
このプレス加工装置10では、第1支持部21が貫通孔28bを囲む複数箇所で固定されているので、第1支持部21の強度を確保し易く、加工時に第1支持部21に荷重が負荷されても変形や倒れなどが生じにくい。
このプレス加工装置10では、巻回された帯状のワークWを第1加圧部14と第2加圧部15との間に順次送り出すワーク供給部11と、加工後のワークWを順次巻き取るワーク回収部13と、を備えているので、ワークWの長手方向の異なる位置に、順次、ナノオーダーの加工をすることができる。その際、ワークWが帯状であるため、第1加圧部14と第2加圧部15との間の外側に配置された部位を利用して位置合わせを行うことができ、ナノオーダーの加工位置を特定することができる。
[第2実施形態]
図7及び図8は第2実施形態のプレス加工装置の図面である。
第1実施形態では、第1加工具16と第2加工具17と精密な位置合わせを行う際、位置センサ53を使用していたが、この第2実施形態では、図2に示すように、パンチプレート38のパンチ凹部38aに配置された圧力検出部としての荷重センサ47を用いて精密な位置合わせを行う他は、第1実施形態と同様である。
第1加圧部14と第2加圧部15とを接近させた際、図7(a)に示すように、パンチ39に対してダイ32が精密に位置合わせされていない場合には、荷重センサ47に負荷される加圧方向の圧力は大きい。ところが、図7(b)に示すように、パンチ39に対してダイ32が精密に位置合わせされている場合は、荷重センサ47に負荷される圧力は小さくなる。
そこでこの実施形態では、荷重センサ47で検出される圧力の検出値に基づいて、パンチ39とダイ32との相対位置のズレを判定する。
荷重センサ47により検出される圧力を用いて位置を制御するには、図8に示すように、当初の相対位置のずれを判定した後、図8に示すように、制御部52の記憶部に予め設定されているテーブルに基づいて制御荷重指令を調整駆動部51に入力し、調整駆動部51から第1調整部材26a及び第2調整部材26bに駆動電圧が印加される。
駆動電圧によりピエゾ素子等の精密駆動機構が伸縮することで、第1調整部材26a及び第2調整部材26bが変位して、第1加工具16が変位する。その状態で第2加圧部15によりパンチ39を加圧すると、その圧力が荷重センサ47で検出され、その荷重測定値が制御部52に伝達される。
制御部52では制御荷重指令と荷重測定値とでフィードバック制御を行い、精度よく第1調整部材26aに装着された第1加工具16の位置を第2加工具17とナノオーダーで位置合わせする。
このようなプレス加工装置10では、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができ、さらに第1加工具16及び第2加工具17のうちの少なくとも一方に、加圧方向の荷重を検出する荷重センサ47を備え、荷重センサ47の検出値に基づいて第1加工具16と第2加工具17との相対位置のズレを判定するので、位置ずれを直接長さで測定する必要がなく、ナノオーダーの位置ずれの判定を極めて容易に行うことができる。
[第3実施形態]
図9は第3実施形態のプレス加工装置の位置調整部を示している。
このプレス加工装置10では、位置調整部26をストリッパプレート36に設け、第2加工具17のパンチの位置をナノオーダーで精密に調整する。ここではストリッパプレート36にパンチ貫通孔38bよりも大径のブッシュ貫通孔55が設けられ、このブッシュ貫通孔55にストリッパガイドブッシュ56が収容されている。ブッシュ貫通孔55の内径とストリッパガイドブッシュ56の外径との間には、間隙が設けられている。ストリッパガイドブッシュ56には、パンチ貫通孔38bが設けられており、実施形態1と同様にパンチ39、パンチ支持治具41及び加工端支持部45が配置されている。
またストリッパプレート36には、ブッシュ貫通孔55と連通して複数方向、好ましくは互いに直交する方向に所定長の長さで延びる溝部57が設けられている。
そして位置調整部26を構成する棒状の第1調整部材26a及び図示しない第2調整部材26bが、各溝部57に配設されている。第1調整部材26a及び第2調整部材26bは、ピエゾ素子等の精密駆動機構により形成されており、ブッシュ貫通孔55に収容されたストリッパガイドブッシュ56に当接して設けられている。
第1調整部材26a及び第2調整部材26bが伸縮すると、ストリッパガイドブッシュ56が加圧方向と交差する方向に変位する。これにより、ストリッパガイドブッシュ56のパンチ貫通孔38bに配置されたパンチ支持治具41及びパンチ39を加圧方向と交差する方向に変位させることができる。
その他は、第1実施形態と同様である。
このような構成のプレス加工装置10であっても第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお本発明のプレス加工装置は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更可能である。
例えば、この実施形態は、本発明において利用が期待される、微細孔開け、曲げ、絞り加工のうち、最も効果が高く期待できる微細孔開け加工を行うプレス加工装置の例である。この装置では、帯状のワークWを挟むようにパンチ及びダイを設置し、鍛圧機械を用いて負荷することにより微細な孔開け加工を行ったが、曲げ、絞りにおいても基本的な形態は同一にして実現することができる。
また上記第1,2実施形態では、位置調整部26を第1加圧部14に設け、第3実施形態では、ストリッパプレート36に位置調整部26を設けた例について説明したが、位置調整部26を配置する場所は特に限定されない。例えば、第2加圧部15に、第1実施形態のような位置調整部26を設けてもよい。さらに、第1加圧部14と第2加圧部15との両方の複数部位に位置調整部26を設けることも可能である。
第2加圧部15に第1実施形態のような位置調整部26を設ける場合、パンチプレート38のパンチ貫通孔38bやパンチ凹部38aとパンチ支持治具41との間に位置調整可能な間隙を設けるとともに、ストリッパプレート36のパンチ貫通孔36bとパンチ39の加工端との間に、位置調整可能な間隙を設けるのがよい。またダイプレート28のダイ貫通孔28bに加工端支持部45を設けて、ダイ32の加工端を支持するのがよい。
さらに上記の精密駆動機構としては、ピエゾ素子に限定されるものではなく、磁歪、圧電、静電等による他の回路を搭載した駆動機構であってもよい。
また上記では、ワークWとして帯状の長尺材を用いてワーク供給部11及びワーク回収部13を配設したが、加工部12を備えた装置であればよく、ワーク供給部11及びワーク回収部13等を配設しなくてもよい。
W ワーク
10 プレス加工装置
11 ワーク供給部
12 加工部
13 ワーク回収部
14 第1加圧部
15 第2加圧部
16 第1加工具
17 第2加工具
18 収容容器
21 第1支持部
22 第2支持部
23 加圧駆動部
24 ダイセット
25 中空部
26 位置調整部
26a 第1調整部材
26b 第2調整部材
27 第1バッキングプレート
28 ダイプレート
28a 第1ワーク当接面
28b ダイ貫通孔
28c ダイ凹部
28d 開口部
29 リニアガイド
31 ダイ支持治具
32 ダイ
33 高さ調整材
35 第2バッキングプレート
36 ストリッパプレート
36a 第2ワーク当接面
36b パンチ貫通孔
36c ガイドロッド配置部
37 ガイドロッド
38 パンチプレート
38a パンチ凹部
38b パンチ貫通孔
39 パンチ
41 パンチ支持治具
42 リニアガイド
43 連結部
44 カラー
45 加工端支持部
46 押圧部
47 荷重センサ
51 調整駆動部
52 制御部
53 位置センサ
54 圧縮バネ
55 ブッシュ貫通孔
56 ストリッパガイドブッシュ
57 溝部

Claims (10)

  1. 加圧方向に相対移動する第1加圧部及び第2加圧部と、前記各加圧部に装着された第1加工具及び第2加工具と、を備え、前記第1加工具と前記第2加工具との間でワークを加工するプレス加工装置であって、
    前記各加圧部は、加工時に前記ワークを挟持するように互いに対向配置され開口部を有する支持部を備え、
    少なくとも一方の前記加圧部は、前記加圧方向と交差する方向に1μm以下の位置調整が可能な位置調整部を有し
    該位置調整部は、互いに異なる方向に位置調整可能な精密駆動機構からなる第1調整部材及び第2調整部材を有し、
    前記第1調整部材が前記第2調整部材に支持され、前記加工具が該第1調整部材に支持されて前記支持部の開口部に配置され、該加工具と前記開口部との間の間隙の範囲で位置調整可能である、プレス加工装置。
  2. なくとも一方の前記加圧部は、基部と、該基部に固設されて加工時に他方の前記加圧部からの荷重を支持する中空の前記支持部と、該支持部の中空部に配置されて前記基部に装着された前記位置調整部と、を備えている、請求項1に記載のプレス加工装置。
  3. 前記支持部は、一方の前記加圧部の基部に前記加圧方向に移動可能に装着されたストリッパを備え、該ストリッパの前記加圧方向に設けられた貫通孔に前記加工具が配置されている、請求項1又は2に記載のプレス加工装置。
  4. 前記貫通孔における他方の前記加圧部側に、前記加工具の加工端側を進退可能に支持する加工端支持部を有する、請求項3に記載のプレス加工装置。
  5. 前記位置調整部を作動させる駆動部と、駆動部を制御する制御部と、前記加工具の変位を検出する検出部と、を備え、
    前記制御部は、予め設定された前記駆動部への入力値と前記検出部の検出値とを用いてフィードバッグ制御を行う、請求項1乃至4の何れかに記載のプレス加工装置。
  6. 前記検出部は、前記第1加工具及び前記第2加工具のうちの少なくとも一方の変位を検出するセンサを備え、前記制御部は前記変位を用いてフィードバック制御を行う、請求項5に記載のプレス加工装置。
  7. 前記第1加圧部及び前記第2加圧部のうちの少なくとも一方の支持部には、前記加圧方向に貫通孔が設けられ、前記加工具が該貫通孔内で前記加圧方向に位置調整されて支持されている、請求項1乃至6の何れかに記載のプレス加工装置。
  8. 前記第1加工具及び前記第2加工具のうちの少なくとも一方に、前記加圧方向の圧力を検出する検出部を備え、該検出部の検出値に基づいて前記第1加工具と前記第2加工具との相対位置のズレを判定する、請求項1乃至7の何れかに記載のプレス加工装置。
  9. 前記第1及び第2加圧部並びに前記第1及び第2加工具を収容する収容容器と、
    該収容容器内を所定温度範囲に保つ温度調整装置と、を備えている、請求項1乃至8の何れかに記載のプレス加工装置。
  10. 巻回された帯状の前記ワークを前記第1加圧部と第2加圧部との間に順次送り出すワーク供給部と、加工後の前記ワークを順次巻取るワーク回収部と、を備え、
    前記第1及び第2加圧部並びに前記第1及び第2加工具を所定温度範囲に保たれる収容容器内に配置し、前記ワーク供給部及び前記ワーク回収部を外部に配置した、請求項1乃至8の何れかに記載のプレス加工装置。
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