JP6240538B2 - 伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法 - Google Patents

伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法 Download PDF

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Description

本発明は、沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法に関する。
本技術に関連する背景技術として特許文献1がある。特許文献1には、原子力発電に用いられた原子炉圧力容器に対して、取り替え工事等のために原子炉圧力容器をその据付場所から移動するような大規模な工事において、放射化された炉内構造物からのγ線等の放射線を遮蔽するための放射線遮蔽方法が記載されている。この方法では、原子炉圧力容器を搬出する前に充填時には流動性を有し時間の経過と共に固化する遮蔽材を原子炉圧力容器内の底部空間に充填し、原子炉圧力容器搬出時の放射線を遮蔽することが記載されている。
非特許文献1には、沸騰水型原子力プラントにおける燃料デブリの取出し方法が記載されている。この非特許文献1では、原子炉格納容器内部を水張りし、燃料デブリ取出しを実施するために、予め原子炉格納容器内部の漏えい箇所調査を実施して、特定された漏洩箇所に対して補修して止水を行い、その後、原子炉格納容器内部を水張りして炉心を冠水させて、調査等を実施してから燃料デブリを搬出する方法が記載されている。
特開2000−155195号公報
"東京電力(株)福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(概要版)"、[online]、平成23年12月16日、経済産業省、[平成25年6月17日検索]、インターネット<http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/111221_01a.pdf> "Research plan regarding improvement of simulation code for understanding the status of fuel debris in the reactor"、[online]、平成24年3月14日、東京電力、[平成25年6月17日検索]、インターネット<http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/roadmap/images/e120314_02-j.pdf>
特許文献1に記載の技術は原子炉圧力容器搬出時の放射線を遮蔽する方法としては有効な技術であるが、予め原子炉圧力容器に設けられている炉内機器としての気水分離器、蒸気乾燥器等を個別に搬出することが必要な場合については、記載が無く改良の余地がある。また、一般的に、沸騰水型原子力プラントにおいては、常に原子炉圧力容器内の炉心の冷却がされるように、多重の非常用冷却設備が設けられ、炉心溶融事故を防ぐように対策が講じられている。しかしながら、極めて少ない確率ではあるが、非常用冷却設備の機能が喪失し炉心溶融に至る場合が想定され得る。そのような炉心溶融が生じた場合の厳しい環境下において、上記炉内機器を安全に且つできるだけ早期に搬出作業を行う点については改善の余地がある。
また、非特許文献1に記載の技術では、原子炉格納容器内部の全領域に対して漏洩箇所の調査及び特定された漏洩箇所の補修を行なう必要があり、調査範囲及び補修箇所が広範囲となり、厳しい環境下での作業でもあるため炉内機器の取り出し完了までに長期間を要すると考えられる。
そこで、本発明は、高線量の厳しい環境下おいても遮蔽体を効果的に配置することで作業員による作業現場への接近を可能とし、炉内機器の取り出し工程の短縮化を可能とする沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、原子炉圧力容器と対向する位置に開口が形成された床面を有する第1作業ハウスと、ドライヤ・セパレータプールと対向する位置に開口が形成された床面を有する第二作業ハウスと、前記第一作業ハウスに設けられた第一搬出装置及び前記第二作業ハウスに設けられた第二搬出装置を用いて、前記原子炉圧力容器内の炉内機器を搬出する方法であって、(1)前記原子炉圧力容器と前記ドライヤ・セパレータプールを隔離可能に設置された開閉ゲートを開動作し、前記第一搬出装置により前記炉内機器を吊り上げる工程、(2)前記ドライヤ・セパレータプール内に設置された伸縮式遮蔽水貯槽へ前記炉内機器を移送し、前記開閉ゲートを閉動作する工程、(3)前記炉内機器が収納された後、前記伸縮式遮蔽水貯槽を引き上げ前記伸縮式遮蔽水貯槽へ遮蔽水を供給する工程、(4)前記伸縮式遮蔽水貯槽内で前記炉内機器を切断する工程、(5)前記炉内機器の切断片を収納容器に格納し前記第二搬出装置により搬出する工程、を備え、前記伸縮式遮蔽水貯槽は、上端部に枠体を有し、前記枠体に一端が接続され他端がウィンチに接続されるワイヤが前記枠体に接続されることを特徴とする。
本発明によれば、作業員による現場への接近を可能とし、炉内機器の取り出し工程を短縮化することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
沸騰水型原子力プラントの概略構成図である。 本発明の一実施例に係る蒸気乾燥器の引き上げ工程の説明図である。 図2に示すB−B断面矢視図でありRPV遮蔽体及びDSP遮蔽体の状態を示す図である。 本発明の一実施例に係る伸縮式荷台を有する台車へ蒸気乾燥器を載置する工程の説明図である。 図4に示す工程におけるRPV遮蔽体及びDSP遮蔽体の状態を示す図である。 本発明の一実施例に係る蒸気乾燥器をDSP内に収容する工程の説明図である。 本発明の一実施例に係る炉内機器切断装置を配置する工程の説明図である。 図14に示す工程におけるRPV遮蔽体及びDSP遮蔽体の状態を示す図である。 本発明の一実施例に係る伸縮式遮蔽水貯槽の折り畳まれた状態を示す図である。 図9に示す伸縮式遮蔽水貯槽の伸長状態を示す図である。 本発明の一実施例に係る他の伸縮式遮蔽水貯槽の折り畳まれた状態を示す図である。 図11に示す伸縮式遮蔽水貯槽の伸長状態を示す図である。 本発明の一実施例に係る第一、第二袋状遮蔽体及び伸縮式遮蔽水貯槽に用いる遮蔽体の構造図である。 本発明の一実施例に係る伸縮式遮蔽水貯槽への水張り工程の説明図である。 本発明の一実施例に係る蒸気乾燥器の切断及び切断片の搬出工程の説明図である。 本発明の一実施例に係る気水分離器の切断及び切断片の搬出工程の説明図である。 本発明の一実施例に係る伸縮式荷台を有する台車の引き上げ工程の説明図である。 本発明の一実施例に係る伸縮式遮蔽水貯槽の回収及び搬出工程の説明図である。 図18に示す工程におけるRPV遮蔽体及びDSP遮蔽体の状態を示す図である。 本発明の他の実施例に係る蒸気乾燥器を切断する工程の説明図である。 本発明の他の実施例に係る蒸気乾燥器を切断する工程の説明図である。 図21に示す切断後の蒸気乾燥器の搬出工程の説明図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
沸騰水型原子力プラントに適用した本発明の実施例1の原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法を、以下、図1から図19を用いて説明する。なお、本実施例においては、炉内機器として蒸気乾燥器を例とし、その搬出方法について詳細に説明する。
図1に沸騰水型原子力プラントの概略構成図を示す。沸騰水型原子力プラント1は、原子炉2及び原子炉格納容器3(以下、PCV3と略す)を備えている。PCV3は、原子炉建屋4内に設置されて、上端部に原子炉格納容器上蓋5(以下、PCV上蓋5と略す)が取り付けられて密封されている。PCV3は、内部に形成されたドライウェル6、及び冷却水が充填された圧力抑制プールが内部に形成された圧力抑制室7を有する。ドライウェル6に連絡されるベント通路8の一端が、圧力抑制室7内の圧力抑制プールの冷却水中に浸漬されている。PCV上蓋5の真上に複数に分割された放射線遮蔽体であるシールドプラグ9が配置され、これらのシールドプラグ9が、原子炉建屋4の運転床29に設置されている。
原子炉建屋4には、PCV3が内部に設置されており、このPCV3の上部には、原子炉停止時に原子炉圧力容器11(以下、RPV11と略す)の蓋を開けて燃料集合体16を取り出し、隣接する使用済燃料貯蔵プール28(以下、SFP28と略す)へ移す際に通すプールであって、放射線の遮蔽等のために水を張るための原子炉ウェル26が設けられている。さらに、この原子炉ウェル26を挟み込むように、ドライヤ・セパレータプール27(以下、DSP27と略す)及び使用済みの燃料を一時的に保管するSFP28が設けられている。DSP27は、定期検査時に蒸気乾燥器14や気水分離器13といった炉内構機器を仮置きする場所として使われる。
原子炉2、原子炉圧力容器上蓋10(以下、RPV上蓋10と略す)が取り付けられて構成される原子炉圧力容器11(以下、RPV11と略す)、核燃料物質を含む複数の燃料集合体16が装荷された炉心12、蒸気乾燥器14及び気水分離器13を備えている。炉心12、蒸気乾燥器14及び気水分離器13はRPV11内に配置される。RPV11内に設置された炉心シュラウド15が、炉心12を取り囲んでいる。炉心12内に装荷された各燃料集合体16は、下端部が炉心支持板17によって支持され、上端部が上部格子板18によって保持される。気水分離器13は炉心12の上端部に位置する上部格子板18よりも上方に配置され、蒸気乾燥器14が気水分離器13の上方に配置される。ここで、燃料集合体16は、図示しない核燃料物質として例えばMOX燃料のペレットを、ステンレス製の被覆管内にその軸方向に複数充填された燃料棒を有する。複数の燃料棒を横断面四角形状のチャンネルボックス内に正方格子状に配列して燃料集合体16が形成されている。
複数の制御棒案内管19が炉心12の下方に配置され、複数の制御棒案内管19を含むサポートシリンダが形成されている。炉心12内の燃料集合体16間に出し入れされて原子炉出力を制御する制御棒20が、各制御棒案内管19内に配置されている。複数の制御棒駆動機構ハウジング21が、RPV11の下鏡22に取り付けられている。制御棒駆動機構(図示せず)が、それぞれの制御棒駆動機構ハウジング21内に設置され、制御棒案内管19内の制御棒20と連結されている。RPV11内に設置された蒸気乾燥器14、気水分離器13、炉心シュラウド15、上部格子板18、炉心支持板17、サポートシリンダ、制御棒案内管19、炉心シュラウド下部胴は、炉内構造物である。
RPV11は、PCV3内の底部に設けられたコンクリートマット23上に設けられた筒状のペデスタル24上に据え付けられている。筒状のγ線遮蔽体25が、ペデスタル24の上端に設置され、RPV11を取り囲んでいる。
このような沸騰水型原子力プラント1において、仮に炉心溶融が生じた場合の燃料デブリの形態の概要について図1を用いて説明する。非常用冷却設備の機能が喪失しRPV11内に冷却水が注入されない場合、核燃料物質の崩壊熱により、燃料集合体内の燃料ペレットおよび被覆管が溶融することが考えられる。この溶融した核燃料物質は、もともとその核燃料、すなわち燃料棒が存在していた位置、RPV11の炉底部である下鏡21及び制御棒案内管19の付近、又は、PCV3の底部であるコンクリートマット23上に存在すると推定されている。場合によっては、もともと燃料棒が存在していた位置には殆ど残っておらず、RPV11の炉底部である下鏡22及び制御棒案内管19の付近、又は、PCV3の底部であるコンクリートマット23上に相当数が存在していると推定される(非特許文献2)。
本実施例では、このような沸騰水型原子力プラント1から、蒸気乾燥器14及び気水分離器13等の炉内機器を搬出することができる方法を提供するものである。なお、本実施例では、燃料デブリが、もともと燃料棒が存在していた位置、RPV11の炉底部(下鏡22、制御棒案内管19付近)、及び、PCV3の底部であるコンクリートマット23上に存在する場合、すなわち、高線量の厳しい環境下での炉内機器の搬出作業を想定して説明するが、このような状態の沸騰水型原子力プラント1に限定されるものではない。また、廃炉といった作業にも適用可能である。
図2に本発明の一実施例に係る蒸気乾燥器14の引き上げ工程の説明図を示す。図2は上述の図1に示す原子炉建屋4のA−A線より上部、すなわち、RPV11内の気水分離器13より上方の主要部を示している。また、図3に図2に示すB−B断面矢視図でありRPV遮蔽体及びDSP遮蔽体の状態を示す。
まず炉内機器搬出のための準備作業につい説明する。図2及び図3に示すように、予め原子炉2の運転床29の上方に第一作業ハウス40及び第二作業ハウス50を設ける。さらに、DSP27の床面上に、切断架台38及び移動レール39からなる伸縮式荷台を有する台車を設置し、切断架台38を囲むように折り畳まれた状態で伸縮式遮蔽水貯槽36を設ける。また、DSP27の上方にある運転床29の高さに、図3に示す開閉式のDSP遮蔽体35が設置され、DSP遮蔽体35は、図示しないシリンダ等によりレール上を摺動し開閉可能に構成されている。また、図3に示すRPV遮蔽体31は、蒸気乾燥器14の直上に設置され、図示しないシリンダ等によりレール上を摺動し開閉可能に構成される。図3においては、これらDSP遮蔽体35及びRPV遮蔽体31が閉じた状態を示している。図3に示すように、DSP遮蔽体35の面積は、図中点線で示すDSP27の領域よりも大きく、また、RPV遮蔽体31の面積は点線で示すRPV11の開口よりも大きい。よって、RPV11内より炉内機器を搬出するときにRPV遮蔽体31を開動作し、炉内機器搬出後にRPV遮蔽体31を閉動作することで、RPV11内からの放射線の遮蔽及びRPV11内からの汚染物の拡散を防止することができる。
図2に示すように、DSP遮蔽体35の上部には、左右から延在可能に構成され、内部に例えば水またはホウ酸水等の遮蔽水を注入可能な第二袋状遮蔽体34が設置される。すなわち、第二袋状遮蔽体34は、複数の区画化された貯水袋が接合されて形成される。左右それぞれに一方端が固定された上記貯水袋は、それぞれその底面に図示しない遮蔽水の注入ポート及び排出ポートを備えている。遮蔽水の注入により順次、DSP27の左右両側の側壁から中央部へ向かい延伸し、上記固定端と反対側の端部が密に接触することで放射線を遮蔽可能な図2に示す第二袋状遮蔽体34の状態となる。また、第二袋状遮蔽体34は、それぞれ、中央部側の区画化された貯水袋より排水ポートを介して遮蔽水を下方へ排水する。ここでは、DSP27内へと排水することで、中央部側に配置される貯水袋より順次折り畳まれ上記固定端側へと水平に収縮する。これにより、第二袋状遮蔽体34の中央部に開口部が形成され、開口部が水平方向に拡大する。なお、遮蔽水として、上記水及びホウ酸水の他、例えば、常温で流動性を有し、比重は十分な放射線遮蔽性を確保するために少なくともコンクリートの比重(2.15g/cm3)以上の材料である硫酸バリウムを溶液に分散させた硫酸バリウム水溶液を用いても良い。硫酸バリウム水溶液は、医療材等として使われており人体への害はなく、また常温で液体になり、比重も4.5g/cm3程度を有しており、遮蔽水として適している。なお、上記第二袋状遮蔽体34は、図2に示すように、RPV11の上方であって運転床29の高さにも設置されている。
第二袋状遮蔽体34の上部には、シート46、シート切断装置47及びシートを操作するシート操作装置48が設置される。シート46は、後述する炉内機器の切断片の梱包に用いられる。これにより、切断片に付着する放射性ダストの飛散を防止することができる。
図1に示すシールドプラグ9の上方に設置される第一作業ハウス40は、四方が4つの第一作業ハウス側壁44で囲まれ、天井面と床面とで閉鎖空間を形成する。但し、第一作業ハウス40の床面には開口部が形成されており、この開口部がシールドプラグ9の真上に位置するよう第一作業ハウス40が位置付けられる。また、2つの対向する第一作業ハウス側壁44の内壁上部には第一作業ハウス内レール41が敷設され、第一作業ハウス内レール41の長手方向に沿って走行する走行台車42、走行台車42と直交する方向に走行可能な横行台車43よりクレーン装置(以下、第一作業ハウスクレーン装置(第一搬出装置)という)が構成される。
ここで、第一作業ハウス40の床面に形成される開口部の大きさは、少なくとも真下に位置するRPV11の横断面円形状の開口よりも大きく、また、望ましくは、PCV3の横断面円形状の開口よりも大きい。これにより、後述するように、RPV11内に収容される炉内機器へのアクセスが可能となると共に、例えば、廃炉作業時におけるPCV3の解体作業にも好適となる。また、第一作業ハウス40の床面に形成される開口部の形状は、必ずしも、RPV11及びPCV3の横断面開口の円形に相似するものでなくとも良く、例えば矩形状であっても良い。
第一作業ハウスクレーン装置から懸垂する4本のワイヤの先端部は、吊り天秤45の上面とフックを介して接続されている。また、吊り天秤45の下面には、炉内機器を吊上げるためのワイヤ及びフックが取り付けられている。第一作業ハウスクレーン装置と吊り天秤45との間には、架台33上に設けられ、内部に遮蔽水を注入可能な第一袋状遮蔽体32が設けられている。第一袋状遮蔽体32は、区画化された複数の貯水袋を接合することで構成され、内部に注入された遮蔽水を漏洩することなく第一作業ハウスクレーン装置より懸垂する4本のワイヤを貫通させる貫通口を備えている。架台33は、第一袋状遮蔽体32の貫通口と連通するよう同様に貫通口を有する。なお、第一袋状遮蔽体32を構成する各貯水袋の底面には、遮蔽水を内部に注入する注入ポート及び内部に貯水された遮蔽水を排出するための排水ポート(図示せず)が備えられている。
また、DSP27の上方に設置される第二作業ハウス50は、四方が4つの第二作業ハウス側壁54で囲まれ、天井面と床面とで閉鎖空間を形成する。但し、第二作業ハウス50の床面には開口部が形成されており、この開口部がDSP27の真上に位置するよう第二作業ハウス50が位置付けられる。また、2つの対向する第二作業ハウス側壁54の内壁上部には第二作業ハウス内レール51が敷設され、第二作業ハウス内レール51の長手方向に沿って走行する走行台車52、走行台車52と直交する方向に走行可能な横行台車53よりクレーン装置(以下、第二作業ハウスクレーン装置(第二搬出装置)という)が構成される。ここで、第二作業ハウス50の床面に形成される開口部の大きさは、少なくとも真下に位置するDSP27の上部開口面よりも大きく、形状は例えば矩形状等である。
第一作業ハウス40及び第二作業ハウス50の上記開口部を除く床面には、図示しない空調設備、第一作業ハウスクレーン装置及び第二作業ハウスクレーン装置を操作するための操作装置、先端部に把持機構を備え3次元空間内で任意の方向に移動可能な多関節マニピュレータの操作装置、あるいは、第一袋状遮蔽体32及び第二袋状遮蔽体34へ注水される遮蔽水を収容する遮蔽水タンクと遮蔽水を送水するためのポンプ等の各種機器が設置される。なお、第一袋状遮蔽体32及びRPV11の上方であって運転床29に設置される第二袋状遮蔽体34の平面積は、第一作業ハウス40の床面に形成された開口部より十分大きい。また、同様に、DSP27の上方に設置される第二袋状遮蔽体34の平面積は、第二作業ハウス50の床面に形成された開口部よりも十分大きい。
また、第一作業ハウス側壁44及び第二作業ハウス側壁54には、炉内機器の搬出又は作業員の出入りを可能とするため、図示しない開閉シャッタが設けられている。また、図示しないが、必要に応じて、沸騰水型原子力プラント1の外部から遠隔にて操作するための遠隔操作盤を別途設け、遠隔操作盤が第一作業ハウス40及び第二作業ハウス50内に設置された上記各種装置と無線又は有線により接続さる(本実施例においては図示及び説明を省略)。
以上のように、本実施例では、第一袋状遮蔽体32、第二袋状遮蔽体34、RPV遮蔽体31及びDSP遮蔽体35を備えることにより、高線量の厳しい環境下においても、作業員による第一作業ハウス40及び第二作業ハウス50内での作業環境を確保することができる。
図2においては、既に、図1に示すシールドプラグ9、PCV上蓋5及びRPV上蓋10が搬出され、DSP27側の気水分離プラグ30が搬出された後の状態を示している。以下、この状態から炉内機器を搬出する方法についてステップ毎に説明する。
(1)第1ステップ
第1ステップとして、RPV11内より蒸気乾燥器14を引き上げる工程について説明する。図2に示すように、遮蔽付きDSPゲート37を閉動作し、第一作業ハウスクレーン装置を駆動し、吊り天秤45を遮蔽水が注入された第二袋状遮蔽体34の直上まで下降させる。次にRPV遮蔽体31を開動作し、第二袋状遮蔽体34を構成する区画化された貯水袋のうち、中央部側より順次排出ポートを介して内部の遮蔽水をRPV11の開口部へ排水する。これにより遮蔽水がRPV11内で露出する蒸気乾燥器14に投下される。また、遮蔽水排出後の貯水袋は順次折り畳まれ第二袋状遮蔽体34の中央部に図2に示すように開口部が形成される。貯水袋からの排水は、上記開口部が吊り天秤45の下面に取り付けられたワイヤ及びフックが通過可能な空間を形成するまで継続される。
続いて、吊り天秤45の下面に取り付けられたフックを蒸気乾燥器14の上面に係合し、第一作業ハウスクレーン装置により、蒸気乾燥器14をRPV遮蔽体31と第二袋状遮蔽体34との間の空間まで引き上げる。このとき、RPV11内からの放射線が仮に第二袋状遮蔽体34の開口部を通過し上部の第一作業ハウス40へ向かった場合であっても、第一袋状遮蔽体32により遮蔽され、第一作業ハウス40内へ侵入することはなく、第一作業ハウス40内の作業環境は確保される。その後、RPV遮蔽体31を閉動作し、図3に示す状態とする。なお、吊り天秤45の下面に取り付けられたフックを蒸気乾燥器14の上面に係合させるため、吊り天秤45の下面に、先端部に把持機構を備えた多関節マニピュレータを設置しても良い。この場合、多関節マニピュレータの先端部に更にカメラを取り付けることで、第一作業ハウス40内で、カメラからの画像を参照しながら多関節マニピュレータを作業員が操作することが可能となり、作業性が更に向上する。
(2)第2ステップ
第2ステップとして、伸縮式荷台を有する台車へ蒸気乾燥器14を載置する工程について説明する。図4に示すように、遮蔽付きDSPゲート37を開動作し、DSP27とRPV11との領域を連通可能な状態とする。その後、伸縮式荷台を有する台車を構成する移動レール39を、吊り天秤45により吊上げられた状態の蒸気乾燥器14の底面を完全に覆う位置まで延伸する。このとき、図4に示すように、蒸気乾燥器14の底面に向かうに従い移動レール39が上方に位置するよう緩やかな勾配、すなわち、移動レール39は傾斜を有するよう斜行する。なお、移動レール39の延伸駆動は、例えば、油圧式あるいは電動式いずれかの機構を用いれば良い。
その後、第一作業ハウスクレーン装置を駆動し、蒸気乾燥器14を移動レール39上に載置し第2ステップを完了する。このとき、図5に示すようにRPV遮蔽体31は開状態であり、DSP遮蔽体35は閉状態とされている。また、DSP遮蔽体35の上部に配置された第二袋状遮蔽体34により放射線は遮蔽される。従って、第二作業ハウス50内の作業環境は確保される。
(3)第3ステップ
第3ステップとして、蒸気乾燥器14をDSP内に収容する工程について説明する。上記第2ステップにて、蒸気乾燥器14が移動レール39上に載置された状態で、図6に示すように、吊り天秤45の下面に取り付けられたフックを取り外す。その後、第一作業ハウスクレーン装置を駆動し吊り天秤45を第二袋状遮蔽体34の上方まで引き上げる。
フックが取り外された蒸気乾燥器14は、自重により傾斜を有する移動レール39上をDSP27内へと移動する。なお、移動レール39を走行可能な台車を、予め移動レール39上に搭載し、この台車に蒸気乾燥器34を載置しDSP27へ移動させるよう構成しても良い。なお、台車に替えてコロ引きの機構を用いても良い。蒸気乾燥器14がDSP27に収容された後、移動レール39を切断架台38上に収納する。この第3ステップの実行時におけるDSP遮蔽体35及びRPV遮蔽体31の状態は図5に示す状態が維持されている。
(4)第4ステップ
第4ステップとして、炉内機器切断装置を第二作業ハウス50内に配置し、伸縮式遮蔽水槽36を引き上げる工程について説明する。図7に示すように、遮蔽付きDSPゲート37を閉動作し、DSP27とRPV11との領域を隔離する。その後、炉内機器切断装置61を、第二作業ハウス側壁54に設けられた開閉シャッタ(図示せず)を介して第二作業ハウス50内に搬入し設置する。炉内機器切断装置61は、マスト式アームを用いた装置であり、例えば、マスト式アームにアブレイシブウォータジェット(AWJ:Abrasive Water Jet)装置を取り付け、第二作業ハウス50内よりDSP27内へ向かうZ方向にマスト式アームを昇降することで、高圧水を噴射するAWJ装置のノズルをZ軸方向所望の位置に位置決め可能に構成されている。また、炉内機器切断装置61は、底部に台車を備え、第二作業ハウス50の床面上をX方向及びY方向に走行可能とされている。なお、炉内機器切断装置61を設置作業中、DSP遮蔽体35は閉状態であるため、DSP27内に収容された蒸気乾燥器14に付着する放射性ダストの飛散及び放射線は遮蔽され、第二作業ハウス50内の作業環境は維持される。また、遮蔽付きDSPゲート37を閉動作すると同時、あるいは、その前後で、RPV遮蔽体31を閉動作する。これにより、DSP遮蔽体35及びRPV遮蔽体31の状態は、図3に示す状態となる。
続いて、炉内機器切断装置61設置後、伸縮式遮蔽水貯槽36の引き上げを行う。ここで、伸縮式遮蔽水貯槽36の引き上げ動作について具体的に説明する。図9に伸縮式遮蔽水貯槽36が折り畳まれた状態を示し、図10に伸縮式貯水槽36が引き上げられた状態、すなわち、伸長状態を示す。図9に示すように、伸縮式遮蔽水貯槽36の底面は、内部に収容された切断架台38及び移動レール39からなる伸縮式荷台を有する台車、更には移動レール39に載置されDSP27内に収容された蒸気乾燥器14の重量により、伸縮式荷台を有する台車を構成する移動レール39上に固定される。伸縮式遮蔽水貯槽36の上端部には、略ロ字状の伸縮式遮蔽水貯槽用枠体63が取り付けられている。一端が伸縮式遮蔽水貯槽用枠体63に接続され、他端がウィンチ64により巻き取り可能とされるワイヤ65が、図9に示すように、4箇所に取り付けられている。ウィンチ64を駆動し4本のワイヤ65を巻き取ることにより、図10に示すように、伸縮式遮蔽水貯槽36が蒸気乾燥器14を完全に覆うよう引き上げられる。なお、本実施例では、4本のワイヤ65を伸縮式遮蔽水貯槽用枠体63の四隅に接続し、4個のウィンチ64にて巻き取る構成としたがこれに限らず、伸縮式遮蔽水貯槽用枠体63の四隅のうち対角線上に位置する2か所にワイヤ65を接続する構成としても良い。これにより、ウィンチ64及びワイヤ65を半減することができる。また、図示しないが、支持部を介してDSP遮蔽体35が摺動するレールの下面にウィンチ64を固定すれば良い。
伸縮式遮蔽水貯槽36の引き上げ機構の変形例を説明する。図11に変形例による伸縮式遮蔽水貯槽36の折り畳まれた状態を示し、図12に変形例による伸縮式遮蔽水貯槽36が引き上げられた状態を示す。図11に示す伸縮式遮蔽水貯槽36は、上述の準備動作の段階、すなわち、伸縮式遮蔽水貯槽36をDSP27の床面に設置する段階で、遮蔽付きDSPゲート37と対向する側面を除き、他の三方の側面は起立状態、すなわち、既に伸長状態となっている。図11に示すように、遮蔽付きDSPゲート37に対向する側面はその先端部がDSP27の床面と接触する転倒状態にある。従って、上述の第2ステップにおける移動レール39の延伸駆動及び、第3ステップにおける移動レール39を介して蒸気乾燥器14をDSP27内に収容する際においても何ら支障はない。また、図11に示すように、転倒状態にある伸縮式遮蔽水貯槽36の側面の上端部の2か所に、一端がウィンチ64により巻き取り可能とされるワイヤ65が接続されている。2個のウィンチ64を駆動することにより、転倒状態にある伸縮式遮蔽水貯槽36の側面は引き起こされ起立状態となる。これにより、図12に示すように伸縮式遮蔽水貯槽36は蒸気乾燥器14を完全に覆うことが可能な状態となる。
ここで、第一袋状遮蔽体32、第二袋状遮蔽体34及び伸縮式遮蔽水貯槽36に用いられる遮蔽体の構造について説明する。図13に示すように、遮蔽体は、フィルム70、第一補強材71及び第二補強材72から構成される。フィルム70として、例えば耐放射線に強いポリウレタンフィルムが用いられる。また、第一補強材71として、アラミド繊維を格子状に編み込んだものを用い、第二補強材72として例えばSUSを格子状に編み込んだSUS織物を用いる。第二補強材72の上面及び下面に第一補強材71を貼り付け、更に上下の第一補強材71をフィルム70にてラミネートすることで遮蔽体であるシートが形成される。本実施例の遮蔽体を用いることにより、遮蔽体の強度を向上することが可能となり、更に、仮に作業中に炉内機器等の角部へ伸縮式遮蔽水貯槽36の側面あるいは第一、第二袋状遮蔽体32,34と接触した場合であっても、亀裂発生を防止でき遮蔽水の漏洩を防ぐことが可能となる。なお、本実施例においては上述の通り五層構造としたが、これに限られず、アラミド繊維からなる第一補強材を、ポリウレタンフィルムからなるフィルム70にてラミネートする三層構造としても良い。この場合、強度は低下するものの重量を低減することが可能となる。
ここで、図7に戻り説明する。伸長後(引き上げ)の伸縮式遮蔽水貯槽36内の移動レール39上には、蒸気乾燥器14に隣接して縦断面コ字状の炉内機器切断片収納容器62が載置されている。この炉内機器切断片収納容器62は、上述の準備段階で移動レール39上に予め設置される。なお、次に説明するステップ5において、第二作業ハウスクレーン装置により炉内器機器切断片収納容器62を設置するようにしても良い。
続いて、DSP遮蔽体35が閉状態で、DSP遮蔽体35上に設置された第二袋状遮蔽体34内の遮蔽水の排水を行う。遮蔽水の排水は、第二袋状遮蔽体34を構成する区画化された貯水袋のうち、中央部側より順次排出ポートを介して内部の遮蔽水を排水する。遮蔽水排出後の貯水袋は順次折り畳まれ第二袋状遮蔽体34の中央部に図7に示すように開口部が形成される。これにより第4ステップは完了する。
このように、第4ステップ実行時、DSP遮蔽体35は図3に示す閉状態が維持される。従って、上述のように第二袋状遮蔽体34の中央
部に開口部が形成されても、DSP27内に収容された蒸気乾燥器14に付着する放射性ダストの飛散及び放射線は遮蔽され、第二作業ハウス50内の作業環境は維持される。
(5)第5ステップ
第5ステップとして、伸縮式遮蔽水貯槽36内へ遮蔽水を注入する工程を説明する。図14示されるように、第4ステップにて伸長状態とされた伸縮式遮蔽水貯槽36へ、上述のように、第二作業ハウス50内に設置された遮蔽水タンク及び遮蔽水を送水するためのポンプ(図示せず)を用いて遮蔽水が供給される。伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水の水位が所定の高さ、すなわち、蒸気乾燥器14の上面よりも高く、蒸気乾燥器14の表面に付着する放射性ダストによる放射線を遮蔽可能な水位まで遮蔽水が供給される。
その後、DSP遮蔽体35を開動作し、図8に示す状態とする。このとき図8示すように、第二作業ハウス50の床面より遮蔽水で満たされた伸縮式遮蔽水貯槽36内の蒸気乾燥器14(DSP27内)へのアクセスが可能となる。この場合においても、遮蔽水の効果により、蒸気乾燥器14から第二作業ハウス50内へ放射線の侵入が阻止される。
続いて、炉内機器切断装置61を操作し、マスト式アームを下降し、AWJ装置の高圧水噴射ノズルを伸縮式遮蔽水貯槽36内の蒸気乾燥器14の所望の位置に位置付け、第5ステップを完了する。
(6)第6ステップ
第6ステップとして、蒸気乾燥器14の切断及び切断片の搬出工程を説明する。炉内機器切断装置61に設けられたマスト式アームの先端又はAWJ装置の高圧水噴射ノズルに隣接してカメラ(図示せず)が取り付けられている。これにより、作業員は第二作業ハウス50内でカメラからの撮像画像を確認しつつ、炉内器機器切断装置61を操作し蒸気乾燥器14の切断を行うことが可能な構成となっている。切断後の切断片は、例えば、DSP遮蔽体35が摺動するレールの下面に設置されたカメラ付き多関節マニピュレータ(図示せず)を、第二作業ハウス50内より遠隔操作し、伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水中で炉内機器切断片73を炉内機器切断片収納容器62内に収納し蓋をして、多関節マニピュレータによる作業を終了する。
続いて、図15に示すように、第二作業ハウスクレーン装置により、伸縮式荷台を有する台車を構成する移動レール39上の炉内器切断片収納容器62にフックを係合し、第二作業ハウス50内に引き上げる。その後、第二作業ハウス側壁54に設けられた開閉シャッタを開き、炉内機器切断片73が収納された炉内機器切断片収納容器62は、第二作業ハウス50外へ搬出される。第6ステップの実行時においては、切断作業は遮蔽水中で行われ、切断後の炉内機器切断片73は遮蔽水中で炉内機器切断片収納容器62に収納され蓋をして封止した状態で第二作業ハウス50外へと搬出される。これにより、放射性遮蔽効果が維持された状態で、作業員は作業することができる。
第二作業ハウスクレーン装置により新たに炉内機器断片収納容器62を移動レール39に設置し、上記第6ステップを、蒸気乾燥器14が全て搬出されるまで繰り返し実行する。
(7)第7ステップ
第7ステップとして、気水分離器13の切断及び切断片の搬出工程を説明する。先ず、第6ステップにて、蒸気乾燥器14が全て搬出された後、伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水を排水するため、第二作業ハウス50内に図示しない汲み上げポンプと排水管を設置し、汲み上げ後の遮蔽水を第二作業ハウス50内の遮蔽水タンクへ貯水又は、第二作業ハウス50外へと搬出する。その後、図2に示す状態とし、上述のステップ1からステップ5の工程を気水分離器13に対し同様に行う。
ステップ5までの工程終了後の状態を図16に示している。作業員は、第二作業ハウス50内でカメラからの撮像画像を確認しつつ、炉内器機器切断装置61を操作し気水分離器13の切断を行う。切断後の切断片は、例えば、DSP遮蔽体35が摺動するレールの下面に設置されたカメラ付き多関節マニピュレータ(図示せず)を第二作業ハウス50内より遠隔操作し、伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水中で炉内機器切断片73(気水分離器13の切断片)を炉内機器切断片収納容器62内に収納し蓋をして、多関節マニピュレータによる作業を終了する。
続いて、図16に示すように、第二作業ハウスクレーン装置により、伸縮式荷台を有する台車を構成する移動レール上の炉内機器切断片収納容器62にフックを係合し、第二作業ハウス50内に引き上げる。その後、第二作業ハウス側壁54に設けられた開閉シャッタを開き、気水分離器13の切断片である炉内機器切断片73が収納された炉内機器切断片収納容器62を、第二作業ハウス50外へ搬出する。第7ステップの実行時においても、切断作業は遮蔽水中で行われ、切断後の炉内機器切断片73は遮蔽水中で炉内機器切断片収納容器62に収納され蓋をして封止した状態で第二作業ハウス50外へと搬出される。これにより、放射性遮蔽効果が維持された状態で、作業員は作業することができる。
第二ハウス作業クレーン装置より新たに炉内機器断片収納容器62を移動レール39に設置し、上記第7ステップを、気水分離器13が全て搬出されるまで繰り返し実行される。
(8)第8ステップ
第8ステップとして、切断架台38及び移動レール39よりなる伸縮式荷台を有する台車を搬出する工程を説明する。図17に示すように、第8ステップを実行する場合において、RPV遮蔽体31とDSP遮蔽体35の状態は図8に示す状態となっている。第二作業ハウス50内において、作業員の操作により第二作業ハウスクレーン装置の先端にフックが取り付けられたワイヤを伸縮式遮蔽水貯槽36内へ降下させる。その後、DSP遮蔽体35を摺動可能とするレールの下面に設置された多関節マニピュレータにより、フックを移動レール39に係合する。
その後、第二作業ハウスクレーン装置により、切断架台38及び移動レール39よりなる伸縮式荷台を有する台車を第二作業ハウス50に引き上げ、第二作業ハウス側壁54に設けられた開閉シャッタを介して、第二作業ハウス50へと伸縮式荷台を有する台車を搬出する。
その後、伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水を、第二作業ハウス50内に図示しない汲み上げポンプと排水管を設置し、汲み上げ後の遮蔽水を第二作業ハウス50内の遮蔽水タンクへ貯水又は、第二作業ハウス50外へと搬出する。
(9)第9ステップ
第9ステップとして、伸縮式遮蔽水貯槽36の回収及び搬出工程を説明する。図18に示すように、第8ステップにて遮蔽水排出後の伸縮式遮蔽水貯槽36を折り畳む。この作業は、DSP遮蔽体35を摺動可能とするレールの下面に設置された多関節マニピュレータを操作することにより実行される。その後、第二作業ハウスクレーン装置を駆動し、収納容器74をDSP27の床面に配置する。この床面に配置された収納容器74内に上記多関節マニピュレータにより折り畳まれた伸縮式遮蔽水貯槽36を収納し、蓋をして封止する。
封止後の収納容器74を第二作業ハウスクレーン装置により、第二作業ハウス50内に引き上げ、DSP遮蔽体35を閉動作する。このときのDSP遮蔽体35及びRPV遮蔽体31の状態は図19に示す状態となっている。
第二作業ハウス50内に引き上げられた収納容器74を、第二作業ハウス側壁54に設けられた開閉シャッタを介して第二作業ハウス50外へ搬出し、第9ステップを完了する。
以上、第1ステップから第9ステップを実行することにより、炉内機器である蒸気乾燥器14及び気水分離器13のRPV11内からの搬出作業が完了する。
本実施例では、第4ステップにおいて、DSP遮蔽体35上に設置された第二袋状遮蔽体34内の遮蔽水を排出する構成とした。しかしこれに限らず、第5ステップにおいて、遮蔽水タンク及び遮蔽水を送水ためのポンプにより伸縮式遮蔽水貯槽36へ供給される遮蔽水の水位が、所定の水位を越えた段階で第二袋状遮蔽体34内の遮蔽水を排水する構成としても良い。この場合、遮蔽水の水位が蒸気乾燥器14の上端部を越えた時点で、DSP遮蔽体を開動作し、その後、第二袋状遮蔽体34内の遮蔽水を排水することで、伸縮式遮蔽水貯槽36内に排出された遮蔽水が流入する。これにより、遮蔽水タンクより供給する遮蔽水量を低減できる。
また、本実施例では、炉内機器切断装置61として、マスト式アームにAWJ装置を取り付ける構成としたが、これに限られず遮蔽水中で切断作業を行える装置であれば、他の切断装置を用いても良い。
また、本実施例では、RPV遮蔽体31と共にDSP遮蔽体35を有する構成を説明したが、これに限られず、RPV遮蔽体31のみを有する構成としても良い。これは、DSP27の上方に位置する第二袋状遮蔽体34及び遮蔽水が張られた伸縮式遮蔽水貯槽36により放射線の遮蔽効果が得られるからである。
以上のとおり、本実施例によれば、少なくとも第1袋状遮蔽体32及び第二袋状遮蔽体34を有することで、高線量の厳しい環境下においても、作業員が第一作業ハウス40及び第二作業ハウス50内で放射線の影響を受けることなく作業できる環境が実現される。
また、本実施例によれば、作業員対する放射線の影響を回避しつつ、DSP27内の伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水中で炉内機器の切断作業を行うことができるため、炉内機器の搬出作業の工期短縮が可能となる。
図20に本発明の他の実施例に係る蒸気乾燥器を切断する工程の説明図を示す。本実施例では、実施例1においてDSP27の上方に配置した第二袋状遮蔽体34を不要とし、新たに伸縮式遮蔽水貯槽用昇降装置75を設けた点が異なる。
図20に示すように、伸縮式遮蔽水貯槽36の上端部を伸縮式遮蔽水貯槽用昇降装置75に固定し、伸縮式遮蔽水貯槽36の上端部を上下に昇降することで、伸縮式遮蔽水貯槽36内に収容する遮蔽水の水位を変えることを可能としたものである。その他は実施例1と同様なため説明を省略する。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、更に、伸縮式遮蔽水貯槽36内の遮蔽水の水位、すなわち水深を所望の深さとできることにより、搬出すべき炉内機器の異なるサイズ及び炉内機器により異なる汚染量あるいは放射化量にも対応できる。これにより、放射線による影響を受けない作業環境の維持及び作業性を更に向上することができる。
図21に本発明の他の実施例に係る蒸気乾燥器を切断する工程、図22に図21に示す切断後の蒸気乾燥器の搬出工程を示す。実施例1と異なる点は、第二作業ハウス50内に、予め炉内機器切断後の切断片を搬出することを可能とする搬出容器76、搬出容器76より懸垂されるワイヤの先端に備えられた把持装置78及び、実施例1の炉内機器切断装置61に替えてリング旋回テーブル付き切断装置77を設けた点にある。
図21に示されるように、リング旋回テーブル付き切断装置77は、上面リング状の筐体内に多関節マニピュレータの把持部を備えた先端部側とは反対側を上記筐体に支持し、支持された状態で多関節マニピュレータがリング状に旋回可能に構成されている。また、搬出容器76より懸垂されるワイヤの先端部には把持装置78が設けられている。搬出容器76より懸垂されるワイヤは、上記リング状筐体の内周側の外壁面により形成される開口部内を昇降可能に位置付けられている。
遮蔽水で満たされた伸縮式遮蔽水貯槽36内に収容される蒸気乾燥器14の周囲を、リング旋回テーブル付き切断装置77を構成する多関節マニピュレータが、例えば、高圧水噴射ノズルを有するAWJ装置を把持して旋回することにより、蒸気乾燥器14を切断する。図22に示されるように、切断後の炉内機器切断片73は、搬出容器76より懸垂されるワイヤの先端部に設けられた把持装置78により把持され、直接、搬出容器76内に吊上げられる。これにより、切断直後に切断片が搬出容器76内に収容される。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、切断直後に切断片を搬出容器76内に回収できることから、炉内機器の搬出作業の工期を更に短縮することが可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1・・・沸騰水型原子力プラント、2・・・原子炉、3・・・原子炉格納容器(PCV)、4・・・原子炉建屋、5・・・原子炉格納容器上蓋(PCV上蓋)、6・・・ドライウェル、7・・・圧力抑制室、8・・・ベント通路、9・・・シールドプラグ、10・・・原子炉力容器上蓋(RPV上蓋)、11・・・原子炉圧力容器(RPV)、12・・・炉心、13・・・気水分離器、14・・・蒸気乾燥器、15・・・炉心シュラウド、16・・・燃料集合体、17・・・炉心支持板、18・・・上部格子板、19・・・制御棒案内管、20・・・制御棒、21・・・制御棒駆動機構ハウジング、22・・・下鏡、23・・・ コンクリートマット、24・・・ペデスタル、25・・・γ線遮蔽体、26・・・原子炉ウェル、27・・・ドライヤ・セパレータプール(DSP)、28・・・使用済燃料貯蔵プール(SFP)、29・・・運転床、30・・・気水分離プラグ、31・・・RPV遮蔽体、32・・・第一袋状遮蔽体、33・・・架台、34・・・第二袋状遮蔽体、35・・・DSP遮蔽体、36・・・伸縮式遮蔽水貯槽、37・・・遮蔽付きDSPゲート、38・・・切断架台、39・・・移動レール、40・・・第一作業ハウス、41・・・第一作業ハウス内レール、42,52・・・走行台車、43,53・・・横行台車、44・・・第一作業ハウス側壁、45・・・吊り天秤、46・・・シート、47・・・シート切断装置、48・・・シート操作装置、50・・・第二作業ハウス、51・・・第二作業ハウス内レール、54・・・第二作業ハウス側壁、60・・・気水分離プラグ、61・・・炉内機器切断装置、62・・・炉内機器切断片収納容器、63・・・伸縮式遮蔽水貯槽用枠体、64・・・ウィンチ、65・・・ワイヤ、70・・・フィルム、71・・・第一補強材、72・・・第二補強材、73・・・炉内機器切断片、74・・・収納容器、75・・・伸縮式遮蔽水貯槽用昇降装置、76・・・搬出容器、77・・・リング旋回テーブル付き切断装置、78・・・把持装置

Claims (14)

  1. 原子炉圧力容器と対向する位置に開口が形成された床面を有する第一作業ハウスと、ドライヤ・セパレータプールと対向する位置に開口が形成された床面を有する第二作業ハウスと、前記第一作業ハウスに設けられた第一搬出装置及び前記第二作業ハウスに設けられた第二搬出装置を用いて、前記原子炉圧力容器内の炉内機器を搬出する方法であって、
    前記原子炉圧力容器と前記ドライヤ・セパレータプールを隔離可能に設置された開閉ゲートを開動作し、前記第一搬出装置により前記炉内機器を吊り上げる工程と、
    前記ドライヤ・セパレータプール内に設置された伸縮式遮蔽水貯槽へ前記炉内機器を移送し、前記開閉ゲートを閉動作する工程と、
    前記炉内機器が収納された後、前記伸縮式遮蔽水貯槽を引き上げ前記伸縮式遮蔽水貯槽へ遮蔽水を供給する工程と、
    前記伸縮式遮蔽水貯槽内で前記炉内機器を切断する工程と、
    前記炉内機器の切断片を収納容器に格納し前記第二搬出装置により搬出する工程と、を備え、
    前記伸縮式遮蔽水貯槽は、上端部に枠体を有し、前記枠体に一端が接続され他端がウィンチに接続されるワイヤが前記枠体に接続されことを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法

  2. 請求項1に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記炉内機器の前記伸縮式遮蔽水貯槽への移送は、前記伸縮式遮蔽水貯槽に設置された切断架台及び移動レールからなる台車により、前記移動レールを前記炉内機器下方へ延伸し、前記移動レールを介して前記炉内機器を前記伸縮式遮蔽水貯槽へ移動させることを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  3. 請求項2に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記移動レールは、前記炉内機器の下方へ向かい延伸するに従い上方へと向かうよう斜行することを特徴とする沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  4. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記枠体は矩形状を有し、前記枠体に一端が接続され他端がウィンチに接続される4本のワイヤが前記枠体の四隅に接続され、前記炉内機器が前記伸縮式遮蔽水貯槽に収納された後、前記ウィンチの駆動により折り畳まれた状態の前記伸縮式遮蔽水貯槽の上端部を引き上げることを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  5. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記伸縮式遮蔽水貯槽を構成する4つの側面のうち、前記開閉ゲートに対向する側面は転倒状態にあり、他の3つの側面は起立状態にあり、前記炉内機器が前記伸縮式遮蔽水貯槽に収納された後、前記開閉ゲートに対向する側面を起立状態とすることを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  6. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記原子炉圧力容器の開口部の直上に開閉可能な原子炉圧力容器遮蔽体を配置し、
    前記第一搬出装置により前記炉内機器を吊上げる工程の前に、前記原子炉圧力容器遮蔽体を開動作し、
    前記炉内機器が前記伸縮式遮蔽水貯槽へ移送された後に、前記原子炉圧力容器遮蔽体を閉動作することを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  7. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記炉内機器の切断片を、前記伸縮式遮蔽水貯槽内の遮蔽水中で前記収納容器に格納することを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  8. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記第二作業ハウス内に炉内機器の切断片搬出用の搬出容器を設置し、前記搬出容器は把持装置を懸垂するワイヤを備え、前記炉内機器の切断片を前記把持装置で把持し前記搬出容器内へ引き上げ収納することを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  9. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記伸縮式遮蔽水貯槽に用いられる遮蔽体は、第一フィルムと第二フィルムと、前記第一フィルム及び第二フィルムに挟まれてラミネートされたアラミド繊維又はSUS繊維から構成されることを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  10. 請求項に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記第一搬出装置により前記炉内機器を吊り上げる工程の前に、前記第一作業ハウスと前記原子炉圧力容器の間に配置され、前記第一搬出装置のワイヤが昇降可能な貫通口を有する第一袋状遮蔽体に遮蔽水を注入する工程と、前記第二作業ハウスと前記ドライヤ・セパレータプールの間に配置された第二袋状遮蔽体に遮蔽水を注入する工程と、を有し、前記炉内機器が前記第一搬出装置により前記第一袋状遮蔽体の下方まで吊り上げられ、
    前記伸縮式遮蔽水貯槽内で前記炉内機器を切断する工程において、前記第二袋状遮蔽体内の遮蔽水を排水することを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  11. 請求項10に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記第二袋状遮蔽体は、複数の区画化された貯水袋が接合されて形成され、前記各貯水袋への遮蔽水の注水及び前記各貯水袋からの遮蔽水の排水を、それぞれ個別に行うことが可能な構造を有することを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  12. 請求項11に記載の沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記第二袋状遮蔽体は両端部が前記ドライヤ・セパレータプールに連設される筐体に支持され、前記複数の貯水袋のうち、中央部に配置された貯水袋より順次排水することにより、前記第二搬出装置のワイヤが通過可能な開口部を前記第二遮蔽体に形成することを特徴とする沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  13. 請求項10に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    前記第一袋状遮蔽体の平面積は、前記第一作業ハウスの床面に形成された開口の面積より大きく、
    前記第二袋状遮蔽体の平面積は、前記第二作業ハウスの床面に形成された開口の面積より大きいことを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
  14. 請求項11に記載の伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法において、
    遮蔽水が注水された前記第二袋状遮蔽体を、前記第一袋状遮蔽体と前記原子炉圧力容器の間に配置し、
    前記第二袋状遮蔽体を構成する複数の貯水袋のうち、中央部に配置された貯水袋より順次遮蔽水を排水することにより、前記第一搬出装置のワイヤが通過可能な開口部を形成した後、前記炉内機器を前記第二袋状遮蔽体の下方まで吊上げることを特徴とする伸縮式遮蔽水貯槽を用いた沸騰水型原子力プラントにおける炉内機器の搬出方法。
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