以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
<<実施形態の全体構成>>
まず、図1を用いて、実施形態の全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの概略図である。
図1の通信システム1には、管理システム50を介して複数の通信端末10間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。このコミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理システム(「通信管理システム」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「通信端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムである。コミュニケーションシステムとしては、テレビ会議システムやテレビ電話システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのテレビ会議システム、コミュニケーション管理システムの一例としてのテレビ会議管理システム、及びコミュニケーション端末の一例としてのテレビ会議端末を想定した上で、通信システム、通信管理システム、及び通信端末について説明する。即ち、本発明の通信端末及び通信管理システムは、テレビ会議システムに適用されるだけでなく、その他のコミュニケーションシステムにも適用される。なお、本実施形態では、「テレビ会議」と説明しているが、「ビデオ会議」と言われることもあり、両者は同じ内容である。
まず、図1に示されている通信システム1は、複数の通信端末(10aa,10ab,…)、各通信端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、通信管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。
複数の通信端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音声データの送受信による通信を行う。
なお、以下では、「通信管理システム」を単に「管理システム」として表す。「通信端末」を単に「端末」として表す。また、複数の端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末は「端末10」と表す。複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表す。複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表している。
図1に示されている中継装置30は、複数の端末10の間で、コンテンツデータの中継を行う。管理システム50は、端末10からのログイン認証、端末10の通話状況の管理、宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音声データの最適な経路の選択を行う。なお、以下では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは「ルータ70」と表されている。
プログラム提供システム90は、後述のHD(Hard Disk)204を備えており、端末10に各種機能を実現させる(又は、端末10を各種手段として機能させる)ための端末用プログラムが記憶され、端末10に端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させる(又は、中継装置30を各種手段として機能させる)ための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。更に、プログラム提供システム90のHD204には、管理システム50に各種機能を実現させる(又は、管理システム50を各種手段として機能させる)ための通信管理用プログラムも記憶されており、管理システム50に、通信管理用プログラムを送信することができる。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
ところで、端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されており、これにより、所定の範囲内での通信ネットワークが構築されている。所定の範囲とは、例えば、会社であって、図1のLAN2aはX社のa支店内で構築されており、LAN2bはX社のb支店内で構築されている。
一方、端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。端末10d(a,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されており、これにより、所定の範囲内での通信ネットワークが構築されている。所定の範囲とは、例えば、会社であって、図1のLAN2cはY社のc支店内で構築されており、LAN2dはY社のd支店内で構築されている。X社及びY社は、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
また、管理システム50、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。管理システム50、及びプログラム提供システム90は、X社又はY社に設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、管理システム50、各ルータ70、及びプログラム提供システム90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各端末10は、複数の会社あるいは支店間での通話や、同じ会社あるいは支店内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
まず、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る端末10の外観図である。以下、端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図2に示されているように、端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図2は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図2で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図3は、本発明の一実施形態に係る端末10のハードウェア構成図である。図3に示されているように、端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末用プログラム、画像データ、及び音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ通信をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを通信するディスプレイI/F117、図2に示されている接続口1021gに取り付けられ各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119及び上記各構成要素を図6に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る管理システム50のハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、通信管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ通信をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記通信管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記通信管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、プログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムまたはメンテナンス用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムまたはメンテナンス用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記プログラム提供システム用プログラムまたはメンテナンス用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本発明の一実施形態の機能構成について説明する。図5は、本発明の一実施形態の通信システム1を構成する端末10及び管理システム50の機能ブロック図である。図5では、端末10及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。また、図1に示されているプログラム提供システム90は、テレビ会議の通信において直接関係ないため、図5では省略されている。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音声入力部15a、音声出力部15b、表示制御部16、及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能される手段である。また、端末10は、図3に示されているRAM103またはフラッシュメモリ104によって構築される記憶部1000を有している。
(端末の各機能構成)
次に、図3及び図5を用いて、端末10の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末10の各機能構成部を説明するにあたって、図3に示されている各構成要素のうち、端末10の各機能構成部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図5に示されている端末10の送受信部11は、図3に示されているCPU101からの命令、及び図3に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、管理システム50より、宛先候補としての各端末の稼動状態を示す各稼動状態情報の受信を開始する。なお、この稼動状態情報は、各端末10の稼動状態(オンラインかオフラインかの状態)だけでなく、オンラインであっても更に通話中であるか、離席中であるか等の詳細な状態を示す。また、この稼動状態情報は、各端末10の稼動状態だけでなく、端末10でケーブル120cが端末10から外れていたり、音声を出力するが画像は出力させなかったり、音声を出力さないようにする(MUTE)等、様々な状態を示す。
操作入力受付部12は、図3に示されているCPU101からの命令、並びに図3に示されている操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
ログイン要求部13は、図3に示されているCPU101からの命令によって実現され、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、図3に示されているCPU101からの命令、並びに図3に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音声入力部15aは、図3に示されているCPU101からの命令、及び図3に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音声データを入力する。音声出力部15bは、図3に示されているCPU101からの命令、及び図3に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音声データに係る音声信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部16は、図3に示されているCPU101からの命令、及び図3に示されているディスプレイI/F117によって実現され、外付けのディスプレイ120に対して画像データを送信するための制御を行う。
また、記憶・読出処理部19は、図3に示されているCPU101からの命令、及び図3に示すSSD105によって実行され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この記憶部1000には、端末10を識別するための識別情報の一例としての端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。また、記憶部1000には、宛先との通話を行う際に受信される画像データ及び音声データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音声データによってスピーカ115から音声が出力される。
なお、本実施形態において、端末ID及び後述の中継装置ID等のIDは、それぞれ端末10及び中継装置30等を一意に識別するために使われる言語、文字、記号、又は各種のしるし等の識別情報を示す。また、端末ID及び中継装置IDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、認証部52、端末管理部53、抽出部54、宛先判断部55、承認決定部56、宛先リスト管理部57、共有要求管理部58、グループ情報管理部60、算出部61、登録判断部62、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された管理システム用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、管理システム50は、各種データ(または情報)を記憶する記憶部5000を有しており、この記憶部5000は図4に示されているHD204により構築されている。
(認証管理テーブル)
記憶部5000には、図6に示されているような認証管理テーブルによって構成されている認証管理DB5001が構築されている。図6は、認証管理テーブルを示す概念図である。この認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図6に示されている認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(端末管理テーブル)
また、記憶部5000には、図7に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5002が構築されている。図7は、端末管理テーブルを示す概念図である。この端末管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各端末10の名称、各端末10の稼動状態、及び端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図7に示されている端末管理テーブルは、端末IDが「01aa」の端末10aaは、名称が「X社 a支店 aグループ」で、稼動状態が「オンライン(通信可能)」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることを示す。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図8に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5003が構築されている。図8は、宛先リスト管理テーブルを示す概念図である。宛先リスト管理テーブルは、開始要求元側の端末10を識別するための端末IDと、開始要求元側の端末10と通話可能な宛先候補の端末10を識別するための端末IDと、を関連付けて管理する宛先管理手段の一例である。この宛先リスト管理テーブルでは、テレビ会議における通信の開始要求元の端末10の端末IDに対して、宛先候補として登録されている端末10の端末IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図8に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である開始要求元の端末10aaからテレビ会議における通話の開始を要求することができる宛先候補は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ac」の端末10ac、及び端末IDが「01db」の端末10db等であることが示されている。
(グループ情報管理DB)
また、記憶部5000には、図9に示されているようなグループ情報管理テーブルによって構成されているグループ情報管理DB5101が構築されている。図9は、グループ情報管理テーブルを示す概念図である。グループ情報管理テーブルでは、グループ名と、グループIDと、メンバの端末IDと、オーナの端末IDと、利用者の端末IDと、を含むグループ情報が関連付けられて管理される。グループ名は、任意のグループの名称である。グループIDは、グループを識別するための識別情報である。メンバの端末IDは、グループに含まれる宛先候補の各端末10(メンバ)を識別するための端末IDである。オーナの端末IDは、メンバの追加および削除の要求、あるいは、メンバのリストを他端末10で共有させる要求が可能な端末10(オーナ)を識別するための端末IDである。利用者の端末IDは、オーナ以外でメンバのリストを利用可能な端末10(利用者)を識別するための端末IDである。
図9(A)に示されているグループ情報管理テーブルにおいて、グループID「0002」で識別されるグループのグループ名は「チーム定例」である。このグループのメンバは、端末ID「01ac」で識別される端末10acと、端末ID「01ae」で識別される端末10aeである。また、このグループのオーナは、端末10abであり、利用者は、端末10aeである。
(共有要求管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図10に示されているような共有要求管理テーブルによって構成されている共有要求管理DB5102が構築されている。図10は、共有要求管理テーブルを示す概念図である。この共有要求管理テーブルでは、共有要求元の端末IDと、共有要求先の端末IDと、グループIDと、が関連付けられて管理される。共有要求元の端末IDとは、上記のグループに含まれるメンバのリストを共有する要求(共有要求)を示す要求情報を送信した端末10を識別するための端末IDである。共有要求先の端末IDとは、共有要求先の端末10を識別するための端末IDである。
(管理システムの各機能構成)
次に、管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各機能構成部を説明するにあたって、図4に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各機能構成部を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
送受信部51は、図4に示されているCPU201からの命令、及び図4に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
認証部52は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとし、記憶部5000の認証管理DB5001を検索し、認証管理DB5001に同一の組の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって認証を行う。
端末管理部53は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求してきた端末10の稼動状態を管理すべく、端末管理DB5002(図7参照)に、この要求元の端末ID、要求元の端末10の稼動状態、及び要求元の端末10のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、端末管理部53は、端末10の電源スイッチ109をONの状態からOFFにすることで、端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の稼動状態情報に基づいて、端末管理DB5002(図7参照)のオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
抽出部54は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、記憶部5000に記憶されている各種情報を抽出する。また、抽出部54は、送受信部51によって受け付けられたグループIDに関連付けられたメンバの端末IDを、グループ情報管理テーブル(図9参照)から抽出する。さらに、抽出部54は、ログイン要求した要求元の端末10の端末IDをキーとして、宛先リスト管理テーブル(図8参照)を検索し、要求元の端末10と通話することができる宛先候補の端末10の端末IDを読み出すことで、端末IDを抽出する。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された宛先候補の端末10の端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図7参照)を検索し、上記抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態を読み出す。これにより、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。
宛先判断部55は、宛先リスト管理テーブル(図8参照)において、所定の通信の開始要求元を識別するための端末IDに関連付けられて、宛先候補として任意のグループのメンバを識別するための端末IDが管理されているか否かを判断する。
承認決定部56は、グループの宛先リストを利用するにあたり、承認を必要とするか否かを決定する。 宛先リスト管理部57は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、宛先リスト管理DB5003(図8参照)の各要求元の端末ID毎に、宛先の端末IDを追加又は削除する。
共有要求管理部58は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、共有要求管理DB5102(図10参照)へ、レコード毎、共有要求元の端末ID及び共有要求先の端末ID等の各種情報を記憶して管理する。また、共有要求管理部58は、レコード毎、共有要求元の端末ID及び共有要求先の端末ID等の各種情報を削除する。
グループ情報管理部60は、図4に示されているCPU201からの命令によって実現され、グループ情報管理テーブル(図9参照)へ、レコード毎、グループ名、グループID、ならびにメンバ、オーナ、および利用者の端末ID等の各種情報を記憶して管理する。グループ情報管理部60は、グループ情報管理テーブル(図9参照)へ、レコード毎、グループ名、グループID、ならびに、メンバ、オーナ、および利用者の端末ID等各種情報を削除する。
算出部61は、算出部61は、利用要求された宛先リストに含まれるメンバと、端末10が利用可能な宛先リストに含まれるメンバとに基づいて、重複率を算出する
登録判断部62は、算出部61によって算出された重複率と、記憶部5000に記憶された重複率の閾値とに基づいて、利用要求された宛先リストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する旨の判断をする。
記憶・読出処理部59は、図4に示されているCPU201からの命令、及び図4に示されているHDD205によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施形態の処理または動作>>
まず、図11を用いて、管理システム50および端末10の処理および動作の概要について説明する。図11は、通信システム1における各種情報の送受信の状態を示した概念図である。管理システム50のグループ情報管理DB5101(管理手段の一例)は、一以上のメンバの端末IDのリスト(宛先リスト情報の一例)を管理する。管理システム50の送受信部51(要求受付手段の一例)は、一以上の所定のメンバのリスト(所定の宛先リスト情報の一例)を管理する要求を、端末10acから受け付ける。算出部61は、一以上の所定のメンバの端末IDと、グループ情報管理DB5101で管理されている一以上のメンバの端末IDと、の重複率を算出する。グループ情報管理DB5101は、算出された重複率が所定の閾値以下である場合あるいは所定の閾値に満たない場合には、所定のメンバのリストを管理し、算出された重複率が所定の閾値を越える場合あるいは所定の閾値以上である場合には、所定のメンバのリストを管理しない。これにより、管理される宛先情報が増加することを制限できるので、宛先リスト情報の数が増えすぎて宛先の選択に手間がかかるようになることを抑制できるという効果を奏する。
管理システム50の送受信部51(要否受付手段の一例)は、算出された重複率が所定の閾値を越える場合あるいは所定の閾値以上である場合に、所定のメンバのリストの管理の要否を端末10acから受け付ける。グループ情報管理DB5101は、算出された重複率が所定の閾値を越える場合あるいは所定の閾値以上である場合に、送受信部51によって所定のメンバのリストの管理を要する旨の入力が受け付けられたときには、所定のメンバのリストを管理する。このようにメンバのリストを管理するときの要件を柔軟にすることで、利便性が向上する。
送受信部51は、算出された重複率が所定の閾値を越える場合あるいは所定の閾値以上である場合に、グループ情報管理DB5101で管理されているメンバのリストを出力する。これにより、グループ情報管理DB5101で管理されているメンバのリストと、所定のメンバのリストと、の対比を利用者にさせることが可能となる。
重複率は、所定のメンバのリストに含まれるメンバの数に対する、グループ情報管理DB5101で管理されているメンバのリストに含まれるメンバのうち、所定のメンバのリストに含まれるメンバと重複するメンバの数の比率とすることができる。
管理システム50の送受信部51は、算出された重複率が所定の閾値を越える場合あるいは所定の閾値以上である場合に、グループ情報管理DB5101で管理されているメンバのリストに変えて、所定のメンバのリストを管理する要求の入力を受け付ける。この要求が受け付けられると、グループ情報管理DB5101は、グループ情報管理DB5101で管理されているメンバのリストに変えて、所定のメンバのリストを管理する。これにより、管理される宛先情報が増加することを制限できるので、宛先リスト情報の数が増えすぎて宛先の選択に手間がかかるようになることを抑制できるという効果を奏する。
端末10acの操作入力受付部12(要求入力受付手段の一例)は、一以上の所定のメンバのリストを管理する要求の入力を受け付ける。操作入力受付部12によって上記要求の入力が受け付けられると、端末10acの送受信部11(送信手段の一例)は、この要求を示す要求情報を管理システム50に送信する。
端末10acの操作入力受付部12(要否入力受付手段の一例)は、所定のメンバのリストの管理の要否の入力を受け付ける。要否の入力が受け付けられると、送受信部11(送信手段の一例)は、要否の少なくとも一つを示す情報を管理システム50へ送信する。
次に、図12乃至図25を用いて、実施形態の一連の処理を示すことにより、概要として示した上記の各処理について、より具体的に説明する。まずは、図12を用いて、端末10の管理システム50へのログイン処理について説明する。図12は、管理システムへのログイン処理を示したシーケンス図である。
まず、端末10aaの利用者が、図3に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源ONの受け付けを契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元としての自端末である端末10aaを識別するための端末ID、及びパスワードが含まれている。これら端末ID、及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して記憶部1000から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、端末10aaから管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10aaのIPアドレスを把握することができる。
次に、管理システム50の認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の認証管理テーブル(図6参照)を検索し、認証管理テーブルに同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているかを判断することによって認証を行う(ステップS23)。この認証部52によって、同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する端末10からのログイン要求であると判断された場合には、端末管理部53は、端末管理テーブル5002(図7参照)に、端末10aaの端末ID及び宛先名で示されるレコード毎に、稼動状態、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、図4に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、稼動状態「オンライン」、及び端末IPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた端末10aaに送信する(ステップS25)。本実施形態では、認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
続いて、図13を用いて、端末10aaが、グループID「0001」で識別されるグループのメンバのリストを、端末10acと共有することにより、端末10acでメンバのリストを利用可能とすることを要求する処理について説明する。図13は、宛先リストの共有要求処理を示したシーケンス図である。まず、端末10aaの利用者による操作ボタン108の操作に基づいて、端末10aaの操作入力受付部12は、端末10aaがオーナとなるグループのグループ名の表示要求を受け付ける(ステップS31)。この表示要求が受け付けられると、送受信部11が通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、端末10aaの端末ID「01aa」とともに、上記の表示要求が示された表示要求情報を送信する(ステップS32)。
表示要求情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、抽出部54は、表示要求情報に含まれる端末ID「01aa」を検索キーとして、グループ情報管理テーブル(図9参照)のオーナの端末IDのレコードを検索する。これにより、対応するグループ名「プロジェクトA」およびグループID「0001」が読み出されて抽出される(ステップS33)。続いて、送受信部51は、通信ネットワーク2を介して端末10aaへ、抽出されたグループ名、および、グループIDが含まれた表示情報を送信する(ステップS34)。
表示情報が端末10aaの送受信部11によって受け付けられると、表示制御部16は、表示情報に基づいて、端末10aaがオーナとなるグループのグループ名が示された表示画面を作成すると共に、図3に示されているディスプレイ120に対して出力する(図14参照)。なお、図14は、グループ名表示画面の一例を示す模式図である。操作ボタン108の操作に基づいて、表示画面における「共有要求ボタン」が選択されると、操作入力受付部12は、表示されたグループのメンバのリストを他の端末10と共有する旨の要求の入力を受け付ける。続いて、送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、端末10aaの端末IDを含み共有要求先候補の通知を要求する共有要求先候補通知要求情報を送信する(ステップS35)
共有要求先候補通知要求情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、抽出部54は、共有要求先通知要求情報に含まれる端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図8参照)を検索し、端末10aaで宛先として指定可能な宛先候補の端末IDを抽出する。さらに、抽出部54は、指定可能な宛先候補として抽出された端末IDに対応する名称を端末管理DB(図7参照)から読み出すことによって抽出する(ステップS36)。ここでは、端末10aaの端末ID「01aa」に対応する宛先候補の端末(10ab,10ac,…,10db)のそれぞれの端末ID(「01ab」、「01ac」、…、「01db」、…)と、これらに対応する端末名(「X社 a支店 bグループ」、「X社 a支店 cグループ」、…、「Y社 d支店 bグループ」)等が抽出される。なお、本実施形態では、共有要求先候補として、端末10aaの宛先候補を抽出する例について説明するが、端末10aaの宛先候補に変えて、グループのメンバを共有要求先候補として抽出しても良い。この場合、抽出部は、端末ID「01aa」を検索キーとして、グループ情報管理DB5101を検索することにより、対応するメンバの端末IDを抽出すれば良い。次に、管理システム50の送受信部51は、抽出された端末ID、端末名を含む共有要求先候補通知情報を端末10aaに送信する(ステップS37)。
共有要求先候補通知情報が端末10aaの送受信部11によって受け付けられると、表示制御部16は、共有要求先候補通知情報に含まれる端末ID、端末10の名称が示された表示画面を作成すると共に、図3に示されているディスプレイ120に対して出力する(図15参照)。なお、図15は、共有要求先選択受付画面の一例を示す模式図である。操作ボタン108の操作により、表示画面における端末名「X社 a支店 cグループ」のチェックボックスが選択されると、操作入力受付部12は、グループの宛先リストを、端末10acと共有する要求の入力を受け付ける(ステップS38)。続いて、送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、共有要求元の端末ID「01aa」、共有要求先の端末ID「01ac」、及びグループID「0001」を含み、グループの宛先リストを、端末10acと共有する旨の要求を示す共有要求情報を送信する(ステップS39)。
共有要求情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、共有要求管理部58は、共有要求元の端末ID、共有要求先の端末ID、および、グループIDを、共有要求管理テーブル(図10参照)に関連づけて登録する(ステップS40)。共有要求管理テーブルへの各種情報の登録が完了すると、送受信部51は、共有要求を受け付けた旨を示す共有要求受付情報を、端末10aaへ送信する(ステップS41)。
続いて、図16を用いて、共有要求されたグループのメンバの宛先リストを端末10acで利用可能とするための処理について示す。なお、図16は、宛先リストの追加処理を示すシーケンス図である。ここで、共有要求先の端末10acでは、ステップS21乃至ステップS25と同様の処理により、管理システム50へのログイン処理が完了しているものとして説明を続ける。まず、端末10acの送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、自端末10acの端末ID「01ac」とともに、宛先リストの共有要求の有無を確認する旨の共有要求確認情報を送信する(ステップS51)。
共有要求確認情報が管理システム50の送受信部51で受け付けられると、共有要求管理部58は、共有要求確認情報に含まれる端末ID「01ac」を検索キーとして、共有要求管理テーブル(図10参照)の共有要求先の端末IDを検索することにより、対応する共有要求元の端末ID「01aa」およびグループID「0001」を読み出すことにより抽出する(ステップS52)。また、抽出部54は、このグループID「0001」を検索キーとして、グループ情報管理テーブル(図9参照)を検索することにより、対応するグループ名「プロジェクトA」を読み出すことにより抽出する。これにより、送受信部51は、抽出された共有要求元の端末ID、グループID、およびグループ名が含まれた共有要求確認結果情報を、端末10acへ送信する(ステップS53)。
共有要求確認結果情報が端末10acの送受信部11によって受け付けられると、表示制御部16は、共有要求確認結果情報に基づいて、共有要求通知画面を作成すると共に、図3に示されているディスプレイ120に対して出力する(図17参照)。なお、図17は、共有要求通知画面の一例を示す模式図である。操作ボタン108の操作に基づいて、共有要求通知画面の「利用する」ボタンを選択が選択されると、操作入力受付部12は、通知されたグループのメンバの宛先リストを利用可能とする要求の入力を受け付ける。なお、この場合、宛先リストを利用可能とするとは、管理システム50において、その宛先リストを端末10acと関連付けて管理させることで、その宛先リストを示す情報を端末に送信可能とすることを意味する。続いて、送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、自端末10acの端末ID、および、グループIDを含み、グループの宛先リストを利用する旨のグループ利用要求情報を管理システム50へ送信する(ステップS54)。
グループ共有要求情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、新たに利用要求されたグループのメンバと、端末10acで利用可能となるようにグループ情報管理DB5101で管理されているグループのメンバと、の重複率を算出する(ステップS55)。ステップS55の処理について、図18を用いて説明する。宛先リストの登録の要否を判断する処理を示すフロー図である。
まず、抽出部54は、利用要求されたグループのグループID「0001」を検索キーとしてグループ情報管理テーブル(図9(A)参照)を検索し、対応するメンバの端末ID「01aa,01ab,01ac,01ca」を抽出する(ステップS55−1)。続いて、抽出部54は、利用要求元の端末10acの端末IDを検索キーとして、グループ情報管理テーブルの利用者の端末IDを検索することにより、対応するメンバの端末ID「01aa,01ab,01ac」を抽出する(ステップS55−2)。
算出部61は、利用要求された宛先リストに含まれるメンバと、端末10acが利用可能な宛先リストに含まれるメンバとの重複率を算出する(ステップS55−3)。本実施形態において、重複率は、利用要求されたグループのメンバの数に対する、利用要求されたグループのメンバおよび利用可能なグループのメンバに重複するメンバの数の比率とすることができる。本実施形態において、算出部61は、利用要求されたグループのメンバ「01aa,01ab,01ac,01ca」の数「4」に対する、利用要求されたグループのメンバおよび利用可能なグループのメンバに重複するメンバ「01aa,01ab,01ac」の数「3」の比率から、重複率は75%であると算出する。なお、重複率は、利用要求されたグループのメンバおよび利用可能なグループのメンバに重複するメンバの比率を表すものであれば特に限定されない。重複率は、例えば、利用可能なグループのメンバの数に対する、利用要求されたグループのメンバおよび利用可能なグループのメンバに重複するメンバの数の比率であっても良い。
続いて、登録判断部62は、算出部61によって算出された重複率と、重複率の閾値との比較を行う(ステップS55−4)。なお、本実施形態では、重複率の閾値は記憶部5000に予め記憶されており、登録判断部62は、記憶部5000に記憶された閾値に基づいて重複率と閾値との比較を行うことができる。また、閾値の値は、端末10acの利用者が任意に定めることとしても良く、例えば、70%とすることができる。
算出部61によって算出された重複率が、閾値よりも小さい場合(ステップS55−4のNO)、登録判断部62は、利用要求された宛先リストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する旨の判断をする(ステップS55−6)。算出部61によって算出された重複率が、閾値以上である場合(ステップS55−4のYES)、登録判断部62は、利用要求された宛先リストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する旨の判断をしない(ステップS55−5)。なお、登録判断部62は、算出部61によって算出された重複率が、閾値よりも以下で場合、利用要求されたリストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する旨の判断をすることとしても良い。この場合、登録判断部62は、算出部61によって算出された重複率が、閾値よりも大きい場合、利用要求された宛先リストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する旨の判断をしないことになる。
続いて、重複率が閾値以上である場合(ステップS55−4のYES)、送受信部51は、利用要求された宛先リストと重複する利用可能な宛先リストがあることを示す重複情報を端末10acへ送信する。この場合、送受信部51は、利用要求されたグループの宛先リストに対応するグループID、グループ名、グループのメンバの端末ID、オーナの端末ID、メンバの端末10の名称を端末10acへ送信しても良い。また、送受信部51は、利用可能なグループの宛先リストに対応するグループID、グループ名、グループのメンバの端末ID、オーナの端末ID、メンバの端末10の名称を端末10acへ送信しても良い。なお、グループ名は、利用要求されたグループの宛先リストあるいは利用可能なグループの宛先リストに対応するグループIDを検索キーとして、抽出部54が、グループ情報管理テーブル(図9参照)を検索することによって得られる。また、メンバの端末10の名称は、各グループのメンバの端末10の端末IDを検索キーとして、抽出部54が、端末管理テーブル(図7参照)を検索することによって得られる。
重複情報が端末10acの送受信部11によって受信されると、表示制御部16は、利用要求された宛先リストと重複する利用可能な宛先リストがあることを示す情報をディスプレイ120に出力する(図19参照)。なお、図19は、表示画面の一例を示す模式図である。図19に示された表示画面において、詳細ボタンが選択されると、表示制御部16は、管理システム50から送信された重複情報に基づいて、利用要求された宛先リストと、これに重複する利用可能な宛先リストと、を対比するための画面(図20参照)をディスプレイ120に出力する(ステップS57)。なお、図20は、表示画面の一例を示す模式図である。
図20の表示画面には、利用要求された宛先リストの登録の要否を受け付ける画面が表示されている。端末10acの利用者がいずれかボタンを選択することには、操作入力受付部12は、利用要求された宛先リストの登録の要否を受け付ける(ステップS58)。ここで、端末10acの利用者によって「追加登録」のボタンが選択されると、操作入力受付部12は、利用要求された宛先リストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する要求が受け付ける。端末10acの利用者によって「上書登録」のボタンが選択されると、操作入力受付部12は、端末10acで利用可能であった宛先リストに変えて利用要求された宛先リストを、端末10acで利用可能な宛先リストとして登録する要求が受け付ける。端末10acの利用者によって「キャンセル」のボタンが選択されると、操作入力受付部12は、利用要求された宛先リストを端末10acで利用可能な宛先リストとして登録しない旨が受け付ける。
操作入力受付部12によって、利用要求された宛先リストの登録の要否が受け付けられると、送受信部11は、要否を示す要否情報を管理システム50へ送信する(ステップS59)。宛先リストを登録しない旨の要否情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、管理システム50は、利用要求された宛先リストの登録を行わず、処理を中止する。登録を要する旨の要否情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、管理システム50は、利用要求された宛先リストに含まれるメンバに、端末10acの宛先候補として管理されていない端末10が含まれているか否かを判断する(ステップS60)。この処理について、図21を用いて説明する。図21は、承認の要否を判断する処理を示すフロー図である。
まず、抽出部54は、利用要求された宛先リストに対応するグループID「0001」を検索キーとして、グループ情報管理テーブル(図9(A)参照)を検索することにより、対応するメンバの端末ID「01aa,01ab,01ac,01ca」を読み出すことによって抽出する(ステップS60−1)。続いて、抽出部54は、グループ利用要求情報に含まれる端末ID「01ac」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図8参照)を検索することにより、端末10acで指定可能な宛先候補の端末ID「01aa,01ab、…」を読み出すことによって抽出する(ステップS60−2)。
続いて、宛先判断部55は、抽出された端末IDのうち端末10acの端末ID「01ac」を除くメンバの端末ID「01aa,01ab,01ca」毎に、端末10acで宛先として指定可能な端末10の端末ID「01aa,01ab」のいずれかと一致するか否かを判断する(ステップS60−4)。これにより、宛先判断部55は、宛先候補として追加するグループの各メンバが、宛先リスト管理テーブル(図8参照)において端末10acを要求元側としたときの宛先候補として管理されているか否かを判断する。なお、これらの一連の判断によって、指定可能な宛先候補として管理されている端末の端末ID「01aa,01ab」、および、指定可能な宛先候補として管理されていない端末10の端末ID「01ca」が特定される。
グループのメンバの端末IDが指定可能な宛先候補の端末IDのいずれかと一致すると判断された場合(ステップS60−4のYES)、承認決定部56は、このメンバを宛先候補として追加することに対する承認は不要と決定する(ステップS60−5)。これは、このメンバがすでに指定可能な宛先候補として登録されており、新たな承認は不要なためである。グループのメンバの端末IDが指定可能な宛先候補の端末IDのいずれにも一致しない場合(ステップS60−4のNO)、承認決定部56は、このメンバを指定可能な宛先候補として追加することに対する承認を要すると決定する(ステップS60−6)。
承認決定部によって、すべてのメンバについての承認の要否が決定されると、各メンバの端末IDを検索キーとして端末管理テーブル(図7参照)を検索し、対応する名称を抽出する(ステップS61)。これにより、送受信部51は、各メンバの端末IDおよび名称、各メンバの承認の要否の判断結果を示す承認要否情報を含むグループメンバ情報を端末10acへ送信する(ステップS62)。
グループメンバ情報が端末10acの送受信部11によって受け付けられると、表示制御部16は、グループメンバ情報に基づいて、各メンバの承認の要否の判断結果とメンバ一覧を含む画面を作成すると共に、図3に示されているディスプレイ120に対して出力する(図22参照)(ステップS63)。図22は、メンバ表示画面の一例を示す模式図である。この表示画面の例では、承認を要するメンバについて、承認要求を受け付けるボタンが表示されている。
続いて、宛先候補として追加するメンバに承認を要求する処理について図23を用いて説明する。図23は、追加承認処理を示すシーケンス図である。操作ボタン108の操作によって図22の「承認依頼」ボタンが選択されると、端末10acの操作入力受付部12は、要求元の端末10acにおいて端末10caを宛先候補として追加することに対する承認の要求の入力を受け付ける(ステップS71)。これにより、送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、要求元の端末10acにおいて端末10caを宛先候補として追加することに対する承認の要求を示す承認要求情報を管理システム50へ送信する(ステップS72)。この承認要求情報には、承認の要求元の端末10acの端末ID「01ac」と、承認の要求先の端末10caの端末ID「01ca」とが含まれる。
承認要求情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、送受信部51は、要求元の端末10acの端末IDと、要求先の端末10caの端末IDとを含み、端末10acの宛先候補として端末10caを追加することに対する承認を要求する旨を示す承認要求情報を端末10caへ送信する(ステップS73)。
承認要求情報が端末10caの送受信部11によって受け付けられると、端末10caの操作入力受付部12は、操作ボタン108の操作に基づいて、要求元の端末10acにおいて端末10caを宛先候補として追加することの承認を受け付ける(ステップS74)。この承認が受け付けられると、送受信部11は、要求元の端末10acの端末IDと、要求先の端末10caの端末IDを含み、端末10acの宛先候補として端末10caを追加することを承認する旨の承認情報を管理システム50へ送信する(ステップS75)。
承認情報が管理システム50の送受信部51によって受け付けられると、宛先リスト管理部57は、要求元の端末10acの端末ID「01ac」に関連付けて、端末10acで新たに指定可能な宛先候補となる端末10caの端末ID「01ca」を追加して記憶させることにより、宛先リスト管理テーブル(図8参照)を更新する(ステップS76)。さらに、宛先リスト管理部57は、要求元としての端末10caの端末ID「01ca」に関連付けて、宛先としての端末10acの端末ID「01ac」を記憶させることにより、宛先リスト管理テーブル(図8参照)を更新する。宛先リスト管理テーブルの更新が完了すると、要求元の端末10acの端末IDと、要求先の端末10caの端末IDを含み、端末10acの宛先候補として端末10caを追加することに対する承認が得られた旨の承認結果情報を端末10acへ送信する(ステップS77)。
続いて、グループ情報管理部60は、グループ情報管理テーブル(図9参照)を更新する(ステップS78)。この処理について、図24を用いて説明する。図24は、グループ情報を更新する処理を示すフロー図である。まず、グループ情報管理部60は、利用要求されたグループに対応するグループID「0001」に関連付けて、利用要求元の端末10acの端末ID「01ac」を、利用者の端末IDとして、グループ情報管理テーブル(図9(B)参照)に記憶させる(ステップS78−1)。
続いて、グループ情報管理部60は、送受信部51によって受け付けられた要否情報(ステップS59参照)が、「追加登録」を示すか否かを判断する(スッテプS78−2)。要否情報が、「追加登録」を示す場合には(ステップS78−2のYES)、グループ情報管理テーブルの更新処理は完了となる。この場合、グループ情報管理テーブルは、図9(B)の状態で確定することになる。これにより、端末10acは、グループID「0001」に関連付けられてグループ情報管理テーブル(図9(B)参照)で管理されるメンバのリストを利用可能となる。
一方、要否情報が、「上書登録」を示す場合には(ステップS78−2のNO)、グループ情報管理部60は、重複すると判断されたグループのグループID「0003」に関連付けられて、グループ情報管理テーブル(図9(B))で管理されている利用者の端末ID「01ac」を削除することにより、グループ情報管理テーブルを更新する(ステップS78−3)。この場合、グループ情報管理テーブルは、図9(C)の状態で確定することになる。これにより、端末10acは、グループID「0001」に関連付けられてグループ情報管理テーブルで管理されるメンバのリストを利用可能となる。一方で、端末10acは、グループID「0003」に関連付けられてグループ情報管理テーブルで管理されるメンバのリストを利用できなくなる。
続いて、図25を用いて、端末10間の通信を開始するために、所定のグループの中から所望の宛先の選択を受け付ける処理について説明する。図25は、宛先の選択を受け付ける処理を示したシーケンス図である。まず、端末10acの送受信部11は、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、グループのメンバの宛先リストを要求する旨が示された宛先リスト要求情報を送信する(ステップS91)。この宛先リスト要求情報には、端末10acが利用者またはオーナとなるグループのグループIDおよび端末10acの端末IDが含まれている。管理システム50の送受信部51は、宛先リスト要求情報を受信する。
次に、宛先リスト要求情報が管理システム50の送受信部51によって受信されると、抽出部54は、宛先リスト要求情報に含まれるグループIDを検索キーとして、グループ情報管理テーブル(図9参照)を検索することにより、対応するメンバの端末IDおよびグループ名を読み出すことによって抽出する(ステップS92)。
続いて、抽出部54は、メンバの端末IDを検索キーとして端末管理テーブル(図7参照)を検索し、対応する名称を抽出する(ステップS93)。さらに、送受信部51は、メンバの端末IDおよび名称、グループID、およびグループ名を含む宛先リスト情報を端末10acへ送信する(ステップS94)。
宛先リスト情報が端末10acの送受信部11によって受け付けられると、表示制御部16は、宛先リスト情報に基づいて、通知可能と決定されたメンバの名称、およびグループ名を含む画面を作成すると共に、図3に示されているディスプレイ120に対して出力する(ステップS95)。これにより、操作入力受付部12は、出力されたメンバの中から宛先の選択を受け付ける。宛先の選択が受け付けられると、宛先の端末10の端末IDを含み宛先との通信の開始を要求する旨の開始要求情報を管理システム50へ送信する。
この開始要求情報を受信すると、管理システム50は、CPU201による処理によって、端末10間の接続を制御する。これにより、端末10間では、中継装置30を介して、画像データ及び音声データの各データを送受信するためのセッションが確立される。端末10acと任意の宛先候補の端末10との間のセッションを確立する方法は、特に限定されないが、例えば、WO/2012/074124号公報に記載の方法が挙げられ、参照によりここに含めることができる。
〔実施形態の補足〕
上記各実施形態における中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。複数のコンピュータによって構築される管理システム50としては、管理装置とWEBアプリケーションサーバとを有する構成が例示される。この場合、管理装置は、例えば、宛先リスト管理DB5003を有する。WEBアプリケーションサーバは、WEBアプリケーションを端末10に提供し、WEBアプリケーションにより受け付けられた要求に基づいて、管理装置に対して宛先リストの更新命令を出力する。この場合、WEBアプリケーションサーバは、例えば、図5の管理システム50の宛先リスト管理DB5003を有する。なお、管理装置と、WEBアプリケーションサーバとは、同一国内に配置されても良いし、異なる国にそれぞれ配置されていても良い。
また、プログラム提供システム90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供システム90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。更に、プログラム提供システム90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、テレビ会議用の端末10を用いて、グループ情報の共有要求を行うこととしたが、本発明はこれに限定されない。端末10に変えて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置によりグループ情報の共有要求を行うこととしても良い。この場合、情報処理装置は、図5の端末10の各機能部を有する。
上記実施形態において、要求元側、宛先候補、メンバ、オーナ、利用者等を識別するための識別情報として端末IDを用いたが、本発明は上記実施形態に限定されない。端末IDは、端末10の利用者を識別するためのユーザIDに置き換えることができる。この場合、要求元側、宛先候補、オーナ、メンバ、および利用者等の各端末10を識別するための端末IDは、要求元側、宛先候補、オーナ、メンバ、および利用者等を識別するためのユーザIDに置き換えられる。
上記実施形態において、宛先リスト管理テーブル(図8参照)では、要求元側の端末10で指定可能な宛先の端末10を識別する端末IDを管理することとしたが、特に限定されない。宛先の端末10を識別する端末IDは、要求元側の端末10が選択可能な宛先の端末10の電話番号、あるいは、要求元側の端末10の通信先として許容されるネットワーク上の位置を示したIPアドレスに置き換えられる。なお、この場合、グループ情報管理テーブル(図9参照)、共有要求管理テーブル(図10)において、メンバ、オーナ、利用者の各端末IDに対応する電話番号やIPアドレス等を登録しておくことで、上記の各ステップの処理を行うことが可能となる。
また、上記本実施形態の端末用プログラム、中継装置用プログラム、通信管理用プログラム、又は通信端末管理システム用プログラムが記憶された記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204、及びこのHD204を備えたプログラム提供システム90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記端末用プログラム、中継装置用プログラム、通信管理用プログラム、及び通信端末管理システム用プログラムの利用者等に提供される場合に用いられる。
また、上記実施形態では、通信システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。また、通信システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。
更に、通信システム1は、携帯電話機の通信システムであってもよい。この場合、例えば、端末10は携帯電話機に相当する。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、視覚(sight)データとしての画像データ、及び聴覚(hearing)データとしての音声データについて説明したが、これに限るものではなく、その他の五感データであってもよい、例えば、コンテンツデータが触覚(touch)データの場合、一方の端末側でユーザが接触して得た感覚が、他方の端末側に伝達される。更に、コンテンツデータが嗅覚(smell)データの場合、一方の端末側の匂い(臭い)が、他の端末側に伝達される。また、コンテンツデータが味覚(taste)データの場合、一方の端末側の味覚が、他の端末側に伝達される。
更に、コンテンツデータは、画像(視覚)データ、音声(聴覚)データ、触覚データ、嗅覚データ、及び味覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、通信システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。