JP6230083B1 - 繊維強化樹脂成形品の製造方法及び脱型方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 短時間で効率良く、しかも低エネルギーで繊維強化樹脂成形品をプレス成形により製造する方法を提供することを目的とする。【解決手段】 上金型と下金型とを準備する工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプリプレグに接する面に樹脂層を備える工程と、前記下金型の上に、プリプレグを配置する工程と、前記上金型と前記下金型とで前記プリプレグをプレスすることにより、繊維強化樹脂成形品を形成する工程と、前記上金型と前記下金型との間に前記繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程と、前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プリプレグからプレス成形により繊維強化樹脂成形品を製造する方法。【選択図】図4

Description

本発明は、繊維強化樹脂成形品のプレス成形による製造方法、及び金型から脱型する方法に関する。
エポキシ等の樹脂及び繊維束から構成される繊維強化樹脂成形品は、エポキシ樹脂を繊維束に含浸・乾燥させて得られるプリプレグを、加熱及び加圧により硬化させて製造することができる。特許文献1の段落[0022]に記載されているように、従来から、このような製造には、オートクレーブ成形、真空バグ成形、RTM法、プレス成形が用いられてきた。
この中でも、生産性が高く、良質な繊維強化樹脂成形品が得られるという観点から、プレス成形法が望ましいとされている。
国際公開第2013/081058号パンフレット
しかしながら、プリプレグは金属材料とは異なり、プレス成形の際に、金型に硬化したプリプレグが付着しやすい。付着した成形済プリプレグを金型からはずす(脱型する)ときは、金型を冷却する必要があり、冷却時間により単位時間あたりの生産性が低くなってしまう。従来から、金型全体を冷却するために水冷又は油冷が用いられてきたが、冷却に時間がかかり、また、冷却後連続的に繊維強化樹脂成形品を製造する場合は、冷却した金型を元の温度まで加熱しなければならず、繊維強化樹脂成形品を連続的に製造するためには、長い時間がかかっていた。
本発明は、短時間で効率良く、しかも低エネルギーで、繊維強化樹脂成形品をプレス成形により製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の1つは、上金型と下金型とを準備する工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプリプレグに接する面に樹脂層を備える工程と、前記下金型の上に、プリプレグを配置する工程と、前記上金型と前記下金型とで前記プリプレグをプレスすることにより、繊維強化樹脂成形品を形成する工程と、前記上金型と前記下金型との間に前記繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程と、前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プリプレグからプレス成形により繊維強化樹脂成形品を製造する方法である。
本発明の製造方法では、金型に付着した成形済プリプレグ(繊維強化樹脂成形品)を短時間で脱型することができるので、生産性の向上が期待できる。しかも、金型は脱型する繊維強化樹脂成形品と同一温度になるまで冷却する必要がないため、温度の上昇下降の幅が小さく、消費エネルギーを抑えることができる。さらには、立体的な繊維強化樹脂成形品を製造することもできる。
図1は、下金型にプリプレグを配置した時の図である。 図2は、上金型を下降させて、上金型と下金型でプリプレグを挟み込み、加圧しながら、加熱している状態の図である。 図3は、上金型を上昇させて元の位置に戻した時の図である。成形済プリプレグが下金型に付着している。 図4は、プリプレグをプレス成形する際の断面図である。図4(a)では、下金型に配置されたプリプレグに上金型が降下しているところを示す図である。図4(b)は、上金型の凸部と下金型の凹部の間で、プリプレグがプレス成形されている状態を示す図である。図4(c)は、上金型と下金型との離れた時に下金型に備えられている樹脂層と、成形済プリプレグ(繊維強化樹脂成形品)とに冷却ガスを吹き付けて、脱型している状態を示す図である。
本明細書において、繊維強化樹脂成形品とは、繊維基材と、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、又は樹脂組成物との複合体であるプリプレグを加熱及び加圧し、所定の形状へ成形することにより得られるものである。したがって、本明細書では、成形する前の材料をプリプレグとし、成形後のものを繊維強化樹脂成形品と称することにする。
また、プリプレグは、炭素繊維、ガラス繊維等の繊維基材に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を複合化させたものであり、具体的な例としては、繊維基材に熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を塗工(含浸)し、乾燥及び加熱させて半硬化させたものが挙げられる。
プレプレグ中の繊維基材としては、0.03mm〜0.5mmの厚さの炭素繊維材が好ましいが、それに限定されるものではない。
プリプレグの材料として使用する樹脂としては、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂のどちらでも使用することができるが、100〜150℃程度で硬化する熱硬化性樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、これらは組み合わせて使用することができる。
また本発明におけるプリプレグには、熱可塑性樹脂を使用してもよい。使用できる熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、金型を被覆する樹脂の融点よりも、30℃低い融点を有する樹脂が好ましく、50℃低い融点を有する樹脂であればさらに好ましい。具体的にはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、複数混合して用いてもよい。
なお、本明細書において繊維強化樹脂成形品は、繊維基材及び樹脂からなるプリプレグと、アルミ、鉄、チタン等の金属とを加熱及び加圧して接合させた繊維強化樹脂・金属一体化成形品を含むものとする。
[繊維強化樹脂成形品の製造方法]
本発明の繊維強化樹脂成形品の製造方法は、以下の通りである。すなわち、上金型と下金型とを準備する工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプリプレグに接する面に樹脂層を備える工程と、前記下金型の上に、プリプレグを配置する工程と、前記上金型と前記下金型とで前記プリプレグをプレスすることにより、繊維強化樹脂成形品を形成する工程と、前記上金型と前記下金型との間に前記繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程と、前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プリプレグからプレス成形により繊維強化樹脂成形品を製造する方法である。
本発明においてプレス成形は、上金型と下金型とを用いて、両金型に挟み込まれることによって行われる。上金型及び下金型は、繊維強化樹脂成形品を形成するために、所定の形状を有することができる。例えば、上金型及び下金型のプレスする側に、平らな面を有することができる。このようにすることにより、平板状の繊維強化樹脂成形品を成形することができる。別の態様として、上金型及び下金型のプレスする側に、いずれか一方には凸部、もう一方には前記凸部に対応する(前記凸部が入り込むことができる)凹部を設けることができる。このようにすることにより、プレプレグは、凸部と凹部とに挟まれることになるため、得られる繊維強化樹脂成形品は、立体的な形状を有することができる。
本発明で用いられる、上金型及び下金型のうち少なくとも一つは、プリプレグと接する面に樹脂層を備える。樹脂層は、上金型及び下金型のいずれかに備えられていてもよいし、上金型及び下金型の両方に備えられていてもよい。上金型及び下金型に凸部又は凹部が備えられている場合は、凸部又は凹部に樹脂層を設けることができる。
金型に用いられる樹脂層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.1mm〜3cmが好ましく、1mm〜1cmがさらに好ましい。
金型に用いられる樹脂層の樹脂は、特に限定されるわけではないが、前述したように、プリプレグの樹脂の融点よりも30℃以上高い融点を有する樹脂が好ましい。そのような樹脂としては、例えば、シアネート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられる。
金型に用いられる樹脂層には、放熱効果を高める成分を含ませることができる。放熱効果を高める成分としては、特に限定されるものではないが取り扱いが容易であるという観点、及び放熱性が高いという観点から、炭素繊維を含ませることができる。すなわち、樹脂層は、炭素繊維と樹脂との複合材料から構成されることが好ましい。樹脂層が複合材料から構成される場合、具体的な一態様としては、炭素繊維が樹脂層のコア材として用いる方法が挙げられる。
本発明の製造方法のプレス成形は、プリプレグを上金型及び下金型により挟み込み、加熱及び加圧することにより行われる。加熱の際の金型温度は、特に限定されるものではないが、プリプレグが熱硬化性樹脂を用いた場合は、通常120〜160℃であり、プリプレグが熱可塑性樹脂を用いた場合は、通常230〜290℃である。
加圧の際の圧力についても、特に限定されるものではないが、通常1MPa〜8MPaである。
プレス成形後、上金型と下金型とを互いに離す。この際、成形済プリプレグ(繊維強化樹脂成形品)は、上金型又は下金型のいずれかに付着している。この付着している繊維強化樹脂成形品を脱型するために、繊維強化樹脂成形品及び金型を冷却する必要があるが、本発明の製造方法では、冷却ガスを用いて冷却させる。
具体的には、冷却ガスを繊維強化樹脂成形品及び金型に配置した樹脂層を冷却することにより、上金型及び下金型のいずれかに付着した繊維強化樹脂成形品を脱型させる。用いられる冷却ガスは、特に限定されるものではないが、−30℃以上−5℃以下の空気を使用することが好ましい。例えば、−20℃程度の空気を作る装置としては、日本精器株式会社製「ジェットクーラー(商品名)」等が挙げられる。
金属よりも放熱しやすい樹脂層を金型のプレス面に備えることにより、樹脂層の一部を冷却した場合であっても、短時間で樹脂層全体が冷却され脱型することができる。なお、冷却時間は、特に限定されるものではないが、通常5秒〜60秒である。
さらに樹脂層を備えることにより、金型のプレス面に凸部、凹部を有している場合であっても、冷却ガスが吹き付けられていない部分も冷却が伝達されることにより樹脂層全体が冷却され、脱型が容易となる。
なお、脱型後の金型温度は、プリプレグが熱硬化性樹脂を用いたものであれば、110℃〜150℃程度である。また、熱可塑性樹脂を用いた場合は、220℃〜280℃である。金型温度は、−5℃〜−10℃程度の低下に抑えることができる。
このようにして得られる繊維強化樹脂成形品は、用途・形状に応じて、繊維強化樹脂を成形させたものであり、航空機、自動車等の部品等に使用することができる。
次に本発明を、実施例を用いて詳細に説明する。なお、本発明は、実施例に限定されるものではなく、当業者に周知された範囲で適宜設計変更等することが可能である。
本実施例の製造方法を実施するための、プリプレグをプレス成形により加熱及び加圧し繊維強化樹脂成形品を製造する装置は、図1のような上金型3、下金型4を備えるプレス成形機1を使用する。プレス成形機1は、上金型3を上下可動でき、上金型3と、下金型4との間にある物を圧縮(プレス)することができる。プレス成形機1は、上金型加熱部6、下金型加熱部7を備え、上金型3、下金型4をそれぞれ加熱することができる。また、プレス成形機1は、冷却ガスを広範囲に吹き出すための誘導する冷却ガス吹出部51,51、冷却ガスを誘導するための冷却ガス誘導管52,52を備えている。
本実施例の上金型3には、凸部31を備え、その上に、炭素繊維を含む上金型樹脂層32が配置され、下金型4には、凹部41を備え、その上に、炭素繊維を含む下金型樹脂層42を備えている(図4(a)を参照)。凸部31は、凹部41に入り込むことができる。上金型樹脂層32及び下金型樹脂層42は、いずれも厚さ1cmで、融点400℃のシアネート樹脂を用いている。
次に、繊維強化樹脂成形品の製造について説明する。まず、本実施例では、エポキシ樹脂のプリプレグを用いるため、上金型3及び下金型4を120℃〜160℃程度に加熱する。次に、下金型4の上の中央付近に炭素繊維含有エポキシ樹脂のプリプレグ2を配置させる。このとき、プリプレグ2は、必要により予備加熱したものを使用する。この状態を図1で示す。なお、上述の繊維強化樹脂・金属一体化成形品を製造する場合は、シート状の鉄、アルミニウム、チタン等の金属の上にプリプレグを配置させる。
そして、上金型3を下方に移動させて、プリプレグ2を上金型3と、下金型4とで挟み込み、加圧する。この時の圧力は、3MPa程度である。プレス時間は60秒程度である。なお、この時の状態を図2で示す。
上記の加熱及び加圧により、プリプレグ2は成形され、成形済プリプレグ21(繊維強化樹脂成形品21)が得られる。
製造した繊維強化樹脂成形品21を取り出すために、上金型3を上昇させる(図3参照)。このとき、繊維強化樹脂成形品21は、下金型4の表面(下金型樹脂層42の表面)に付着している。この時点では、繊維強化樹脂成形品21及び下金型4ともに高温であり、すぐに繊維強化樹脂成形品21を下金型4から脱型することができない。
繊維強化樹脂成形品21を脱型するために、冷却ガス誘導管52,52により、誘導された冷却ガスを、冷却ガス吹出部51,51から繊維強化樹脂成形品21及び下金型樹脂層42に向かって横方向から吹きかける。
冷却ガス吹出部51,51は、繊維強化樹脂成形品21に横から広範囲にあたるように、丸型よりも扁平状に近い形状の吹出口を有するものが好ましい。
冷却ガスを吹きかけると、繊維強化樹脂成形品21と、下金型4の下金型樹脂層42とが瞬間的に冷却され、繊維強化樹脂成形品21を脱型することができる。なお、冷却ガスは、下金型樹脂層42の一部に吹き付けることにより、下金型樹脂層42の全体が冷却される。
ここで、冷却ガスは、−20℃程度の空気を作る装置としては、日本精器株式会社製「ジェットクーラー(商品名)」を使用した。
繊維強化樹脂成形品21を脱型するまでにかかる時間は、冷却ガスを吹き付けてからおおよそ10秒程度であり、極めて短時間である。
上記したように、本発明の繊維強化樹脂成形品の製造方法は、冷却ガスを、金型に付着した繊維強化樹脂成形品と、金型表面に備えられる樹脂層に向けて吹き付けることで、繊維強化樹脂成形品との付着部分が急速に冷却されて、取り出すことができる特徴を有している。
熱硬化性樹脂の代わりに熱可塑性樹脂を含浸させた場合は、例えば、プリプレグ2を予め加熱して賦形したプリフォームを製造してから、加熱及び加圧(プレス成形)することにより、繊維強化樹脂成形品を製造することができる。このときの脱型方法はすでに説明したものと同様であるが、加熱温度は、熱硬化性樹脂を使用する場合に比べて金型温度を高い温度に設定することが好ましい。
[脱型工程]
次に繊維強化樹脂成形品21の製造方法における脱型について、断面図を用いて詳細に説明する。図4(a)では、成形時における、上金型3、下金型4及びプリプレグ2の断面図である。まず、凹部41を備える下金型4の上に、プリプレグ2を配置する。下金型4に対して、凸部31を有する上金型3が、下降し、プリプレグ2を上金型3及び下金型4により挟み込む(図4(b))。このとき、プリプレグ2は、加熱及び加圧される。
つぎに、上金型3、下金型4を互いに離す。この際、成形済プリプレグ21(繊維強化樹脂成形品21)は、下金型4に付着している。付着している繊維強化樹脂成形品21及び下金型樹脂層42を備える下金型4を冷却して、繊維強化樹脂成形品21を脱型させる(図4(c))。冷却は、繊維強化樹脂成形品21及び下金型樹脂層42の一部に対して、冷却ガス誘導管52,52に誘導された冷却ガス吹出部51,51から冷却ガスが吹き付けることにより行う。下金型樹脂層42の一部に対して冷却した場合であっても、冷却ガスがあたりにくい図4で図示される金型中心部(B部付近)も伝達により冷却され、下金型樹脂層42の全体が冷却され、脱型が可能となる。下金型樹脂層42がなければ、金属の表面の冷却に時間がかかり、脱型に要する時間が長くなる。
本実施例では、繊維強化樹脂成形品21が下金型4に付着している場合を説明したが、上金型3に付着した場合は、成形済プリプレグ21(繊維強化樹脂成形品)と、上金型樹脂層32とに冷却ガスを吹き付けて、脱型する。
なお、図4に示されるように、上金型3及び下金型4は、上金型樹脂層32及び下金型樹脂層42のそれぞれの反対側が上金型中空部33及び下金型中空部43を有するようにくりぬいてあることが好ましい。なお、上金型中空部33及び下金型中空部43は、上金型3又は下金型4においてプリプレグ2が接触する面に向かい合う反対側の面がくりぬかれた部分を意味する。上金型中空部33及び下金型中空部43の形状は、直方体状でもよいし、他の形状でもよい。また、中空部の大きさは特に限定されないが、金型全体の体積に対して、50%〜80%にすることができる。また、金属のインゴットから中をくりぬいて金型を製作するだけでなく、板状の金属を組み合わせて、接合させて金型を製作することもできる。このように板材を組み合わせて製作した金型も、本発明の範囲内とする。板材を組み合わせて製作した場合は、廃棄物を抑えつつ、大きな中空部を設けることができる。
本実施例の場合、金型の水冷却は行わないため、金型内に水冷管を配置する必要がないので金型に中空部33、43を設けることができる。金型は必要により把持部を有し、当然のごとく、必要な形状を有する金型を交換することができるが、本発明では、中空部33、43を有することで、中空部33、43を有さないインゴット状の金型に比べて、重量が2/3〜1/2程度減少することになり、容易に金型の交換を行うことができ、しかも加熱による温度上昇が早くなるため、好ましい。
また、本発明の繊維強化樹脂成形品は、立体的なシート状のものだけでなく、その他の形状も製造することが可能である。
以下、本実施例の効果について説明する。
[効果]
[1] 上金型と下金型とを準備する工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプリプレグに接する面に樹脂層を備える工程と、前記下金型の上に、プリプレグを配置する工程と、前記上金型と前記下金型とで前記プリプレグをプレスすることにより、繊維強化樹脂成形品を形成する工程と、前記上金型と前記下金型との間に前記繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程と、前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プリプレグからプレス成形により繊維強化樹脂成形品を製造する方法は、短時間で効率良く、しかも低エネルギーで繊維強化樹脂成形品をプレス成形により製造することができる。
[2]前記[1]に記載の方法において、前記繊維強化樹脂成形品が立体的な形状を有するように、前記上金型は凸部を備え、前記下金型は前記凸部に対応する凹部を備える場合は、立体的な繊維強化樹脂成形品を製造することができる。
[3]前記[1]又は[2]に記載の方法において、前記樹脂層は炭素繊維を含む複合材料からなる場合は、樹脂層の放熱性が高まり、冷却ガスにより瞬時に冷却され、短時間で脱型が可能になる。
[4]前記[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の方法において、前記樹脂層は、シアネート樹脂又はポリカーボネート樹脂からなる場合は、高いプレス成形温度でも樹脂層が安定した形状を保つことができる。
[5]前記[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の方法において、前記プリプレグは、エポキシ系樹脂と、炭素繊維基材とを含む場合は、用途の広いエポキシ系の繊維強化樹脂成形品を得ることができる。
[6]前記[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の方法において、冷却ガスの温度が、−30℃以上−5℃以下であったとしても、短時間での脱型が可能である。
[7]プレス成形後、上金型と下金型との間に繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプレス面に樹脂層を備える工程と、前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プレス成形された繊維強化樹脂成形品を脱型する方法は、短時間で効率良く、しかも低エネルギーで繊維強化樹脂成形品を金型から脱型することができる。
1 プレス成形機
2 プリプレグ
21 繊維強化樹脂成形品(成形済プリプレグ)
3 上金型
31 凸部
32 上金型樹脂層
33 上金型中空部
4 下金型
41 凹部
42 下金型樹脂層
43 下金型中空部
51 冷却ガス吹出部
52 冷却ガス誘導管
6 上金型加熱部
7 下金型加熱部

Claims (6)

  1. 上金型と下金型とを準備する工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプリプレグに接する面に炭素繊維を含む複合材料からなる樹脂層を備える工程と、
    前記下金型の上に、プリプレグを配置する工程と、
    前記上金型と前記下金型とで前記プリプレグをプレスすることにより、繊維強化樹脂成形品を形成する工程と、
    前記上金型と前記下金型との間に前記繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程と、
    前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プリプレグからプレス成形により繊維強化樹脂成形品を製造する方法。
  2. 前記繊維強化樹脂成形品が立体的な形状を有するように、前記上金型は凸部を備え、前記下金型は前記凸部に対応する凹部を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記樹脂層は、炭素繊維を含むシアネート樹脂又はポリカーボネート樹脂からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記プリプレグは、エポキシ系樹脂と、炭素繊維基材とを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 冷却ガスの温度が、−30℃以上−5℃以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. プレス成形後、上金型と下金型との間に繊維強化樹脂成形品が挟み込まれた状態から、前記上金型と前記下金型とを互いに離す工程であって、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一つはプレス面に炭素繊維を含む複合材料からなる樹脂層を備える工程と、
    前記繊維強化樹脂成形品と、前記繊維強化樹脂成形品が付着している前記樹脂層とに冷却ガスを吹き付けることにより、前記繊維強化樹脂成形品を金型からはずす工程とを含む、プレス成形された繊維強化樹脂成形品を脱型する方法。
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