JP2001150462A - 成形体の剥離方法 - Google Patents

成形体の剥離方法

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JP2001150462A
JP2001150462A JP33975599A JP33975599A JP2001150462A JP 2001150462 A JP2001150462 A JP 2001150462A JP 33975599 A JP33975599 A JP 33975599A JP 33975599 A JP33975599 A JP 33975599A JP 2001150462 A JP2001150462 A JP 2001150462A
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mold
molding
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JP33975599A
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Tetsuya Kubota
哲哉 久保田
Kimihiro Murakami
公啓 村上
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溥厚な成形体を、成形型から容易に剥離する
ことができる成形体の剥離方法を提供する。 【解決手段】 一対の剥離層を設けた板状成形型を、剥
離層を内面とし所定間隔をおいて対向させると共に周辺
部をシールしてキャビティーが形成される成形型を用
い、該キャビティーに液状樹脂を注入し、液状樹脂を硬
化させ成形体を製造し、次いで、成形型を型開きし、型
開きした板状成形型に剥離層を介して密着している成形
体を剥離する方法であって、成形体、剥離層、板状成形
体の周辺端部厚み方向面の少なくとも一方向より、板状
成形型との密着側の成形体と剥離層の境界に、あるい
は、剥離層と板状成形体の少なくとも一つ以上の境界
に、気体を吹きつけて成形体を板状成形型から剥離する
ことを特徴とする成形体の剥離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液状原料を硬化さ
せて樹脂シートを製造する場合、例えば、光硬化性樹脂
シートの製造に利用されるものである。詳しくは、本発
明は、成形した、薄い厚みのシート状成形体を、成形型
から容易に剥離することができる成形体の剥離方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光硬化性樹脂から薄い厚みのシート状成
形体を成形する方法として、従来、成形型のキャビティ
ーに光硬化性樹脂の原料溶液を注入し、硬化させた後、
成形型を型開きし、成形型と成形体を剥離している。こ
の成形体を成形型から剥離する場合、成形型に密着した
成形体の端部境界面に鋭利なヘラ等を差し込み、成形型
から成形体の端部境界面の一部あるいは全面を浮き上が
らせ、その部分を利用して剥離する方法が通常は考えら
れる。また、成形型のキャビティーに加圧気体を吹き込
みながら型開きすると同時に、あるいは型開き後成形体
の周辺より加圧気体を吹きつけ成形体を剥離する方法も
提案されている(特開平6−134774)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
成形型に密着した成形体の端部境界面に鋭利なヘラ等を
差し込むことは容易ではなく、また薄い厚みの場合ヘラ
等を差し込んだ際に成形体にクラックを生じ割れの原因
となる。また、この作業は熟練の手作業に頼るしかな
く、機械化による連続製造は困難である。また、上記の
特開平6−134774に記載の方法では、薄い厚みの
シート状成形体を成形する場合には加圧気体を吹き込む
キャビティーが狭くなり型開きに必要な力が得にくくな
る。また、成形体の剥離には成形型と成形体との線膨張
係数の差を利用しているため、均一に冷却する必要があ
るが、キャビティーが狭くなることで成形体を均一に冷
却することが難しくなるため、成形体にクラックが生じ
易くなる。これを防ぐためには冷却を徐々に行う必要が
あり、成形体を取り出す時間が長くなる問題がある。
【0004】以上のような問題は、成形体の厚さが薄い
場合、また、成形体の面積が大きい場合に特に顕著であ
る。そこで、本発明の課題は、成形体、特に厚みの薄い
シート状の成形体の成形型からの剥離が容易な方法であ
って、且つ、機械化も容易である成形体の剥離方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明は、一対の
剥離層を設けた板状成形型を、剥離層を内面とし所定間
隔をおいて対向させると共に周辺部をシールしてキャビ
ティーが形成される成形型を用い、該キャビティーに液
状樹脂を注入し、液状樹脂を硬化させ成形体を製造し、
次いで、成形型を型開きし、型開きした板状成形型に剥
離層を介して密着している成形体を剥離する方法であっ
て、成形体、剥離層、板状成形体の周辺端部厚み方向面
の少なくとも一方向より、板状成形型との密着側の成形
体と剥離層の境界に、あるいは、剥離層と板状成形体の
少なくとも一つ以上の境界に、気体を吹きつけて成形体
を板状成形型から剥離することを特徴とする成形体の剥
離方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明に用いられる成形型1は、図1に示す
ように、一対の板状成形型2a、2bを所定の間隔をお
いて対向せしめ、その周辺部をシール材3でシールす
る。板状成形型2a、2bは、図に示すように平板とす
るほか、目的に応じて湾曲又は波形状の板状体に賦形す
ることができる。また、内面のみに波型、グレーティン
グレンズ構造等の物品形状又は模様等を付すこともでき
る。
【0007】板状成形型2a、2bの材料は、用いる液
状樹脂を硬化させる条件に耐えうるもであればよく、例
えば、少なくとも一方は活性エネルギー線が透過し、熱
又は溶媒によって容易にその形状が変形しない材料が用
いられ、例えば、ガラス及びアクリル樹脂板等のプラス
チック板等が用いることができるが、これに限定するも
のではない。他方の板状成形型は同一材料であってもよ
く、また、金属板等の活性エネルギー線を透過しない材
料であってもよい。
【0008】対向して設けられた板状成形型2a、2b
の周縁部をシールするシール材3の材料は、用いる液状
樹脂や使用溶媒、硬化させるための条件、例えば、活性
エネルギー線、熱等に耐え、容易にその形状が変形しな
い材料や液状樹脂にシール材の成分が溶け出さない材料
が用いられ、これら条件を満たすものであれば特に制約
されることはなく、通常は、ゴム、プラスチック、金属
等を用いられる。また、シール材3は、厚手のものを使
用すれば板状成形型2a、2bの間隔を規制するスペー
サーとしての作用をするが、必要に応じて板状成形型2
a、2bの間にスペーサー(図示せず)を介装しシール
材としてテープ等を用いることができる。
【0009】本発明に用いる板状成形型2a、2bは、
その内面に剥離層4a、4bが形成されている。用いら
れる剥離層は、液状樹脂が硬化する条件、例えば活性エ
ネルギー線や熱、硬化時に発生する熱等により容易にそ
の形状を変形しないものであって、且つ、用いる液状樹
脂に溶け出す等により、成形中に剥離層としての機能を
失わないものが用いられる。例えば、液状樹脂に光硬化
性樹脂を用いる場合、板状成形型2a、2bの少なくと
も一方に用いられる剥離層は、光硬化性樹脂を硬化させ
るのに充分な活性エネルギー線を透過する材料が望まし
い。この目的に適する材料としては、ポリスチレン系樹
脂、環状ポリオレフィン系樹脂等の非晶性樹脂等で光硬
化性樹脂との接着性の低い熱可塑性樹脂を用いることが
できる。ポリスチレン系樹脂としてはスチレン、ジメチ
ルスチレン、oーメチルスチレン、m−メチルスチレン
よりなる単独重合体および共重合体が挙げられ、環状ポ
リオレフィン系樹脂としては、日本ゼオン(株)製の商
品名「ゼオネックス」、三井石油化学(株)製の商品名
「アペル」等が挙げられる。また、その他の非晶性樹脂
としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエ
ーテルスルフォン等が挙げられる。更に、パラフィン、
ゼラチン等熱によって溶融若しくは軟化する物質、又は
溶媒によって容易に溶解又は膨潤し得る材料を用いるこ
とができる。
【0010】剥離層4a、4bの形成方法としては、 1)剥離層形成材料をフィルム又はシート状に成形して
これを板状成形型2a、2bの内面に添着、または接着
剤によって接着する方法、 2)剥離層形成材料を溶融して板状成形型2a、2b内
面にコートする方法、 3)剥離層形成材料を溶媒等に溶解した溶液をスピンコ
ーター、バーコーター等の塗布装置により塗布後硬化す
る方法 4)剥離層形成材料の溶融物もしくは溶媒等に溶解した
溶液の中に浸漬させ、取り出した後硬化する方法、 5)紫外線を照射した後その粘着力が低下する接着剤を
塗布したフイルム例えば接着剤付PETフイルムをラミ
ネーターで板状成形型に貼り付け剥離層として用いる方
法、 等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。ま
た、いずれの方法においても剥離層を均一になるように
形成するようにする。必要に応じて板状成形型2a、2
bの内面に離型剤を塗布することもできる。
【0011】剥離層4a、4bの厚さは、成形体を容易
に剥離が行える範囲であって、通常20μm以下、好ま
しくは1〜10μmである。成形体を剥離する前の状態
が、例えば板状成形体2b/剥離層4b/成形体7/剥
離層4aの構成で、板状成形体2b/剥離層4bあるい
は剥離層4b/成形体7の境界に気体を吹き付け成形体
7を剥離すると、剥離層4b/成形体7/剥離層4a又
は成形体7/剥離層4aの構成となるが、成形体7表面
の保護のため、成形体7には剥離膜4a、4bを密着さ
せておくのが良い。しかしながら、スペーサー3をシー
ル材として用いた場合、成形体7は板状成形型及び剥離
層の端面よりも内側に入り(図2参照)、成形体7表面
の保護のため剥離膜4a、4bを密着させた状態での剥
離が困難となる場合がある。剥離層の厚みを1μmより
薄くすると、気体の吹き付け圧力により剥離層が成形体
の端部付近から破れ成形体に剥離層が密着した状態で剥
離できる(図3参照)。また、この剥離層の厚みが20
μmを超えると剥離層の強度が強くなり過ぎて上記のよ
うな剥離が困難となることがあるので好ましくない。
また、板状成形型と剥離層の密着強度は、型開きや成形
体の剥離が容易にできる程度の範囲を対象とし、通常
0.01〜0.2N/25mmの範囲である。
【0012】こうして得られた成形型1を用いて対向す
る板状成形型2a、2bと剥離層4a、4b、シール材
3で作られたキャビティー5に液状樹脂を注入し、活性
エネルギー線又は熱等により液状樹脂を硬化させ成形体
とする。この際、必要に応じて成形型1を加熱あるいは
冷却することができる。このときの成形体の厚みは、通
常0.1〜3mm程度である。
【0013】本発明に用いられる液状樹脂の例として、
紫外線等の活性エネルギー線の照射によって硬化する光
硬化性樹脂が用いられる。例えば、ラジカル反応性不飽
和結合を有するアクリレート化合物よりなる樹脂組成
物、ラジカル反応性不飽和結合を有するアクリレート化
合物とチオール基を有するメルカプト化合物よりなる樹
脂組成物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレー
ト、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート等のオリゴマーを多官能アクリレートモノマーに溶
融せしめた樹脂組成物等が挙げられるがこれに限定する
ものではない。一般に、これら光硬化性樹脂は活性エネ
ルギー線によってラジカルを発生する光重合開始剤の存
在下に使用される。活性エネルギー線は、用いる液状硬
化性樹脂を硬化させるものであればよく、例えば、紫外
線等が挙げられる。
【0014】その後、成形型の型開き方法としては、板
状成形型2aの板状成形型2bをそれぞれ真空吸着、又
は機械的に固定し引き離し力を加えて型開きする方法
や、板状成形型2a、2bと剥離層4a、4bあるいは
剥離層4a、4bとスペーサー3との間、型開き前にス
ペーサー3を除去していた場合は剥離層4a、4bの間
にヘラ、爪状の治具を挿入しこじる等により型開きする
方法があるが、これに限定するものではない。また、ス
ペーサー3をシール材として用いた場合には、成形体7
へのクラック発生防止等より、成形型1の型開き前ある
いは成形型7の剥離を行う前に取り除いておく方が望ま
しい。更に、型開きを効率よく行うための処理、例えば
成形型の加温、型開きから成形体取り出しまでの間の保
温、加温等を行ってもよい。
【0015】成形体1を型開きした場合、型開きと同時
に成形体7の少なくとも一方に剥離層が密着した状態で
板状成形型2a、2bより剥離する場合もあるが、ほと
んどの場合、板状成形型2a、2bのどちらか一方に剥
離層を介して密着している。この時板状成形型に密着し
ていない面には剥離層がない場合もある。剥離層を介し
て、板状成形型2a,または2bに密着した成形体7を
剥離する方法は、成形体、剥離層、板状成形体の周辺端
部厚み方向面の少なくとも一方向から、吹き付け部が成
形体と剥離層の境界、あるいは、剥離層と板状成形体の
少なくとも一つ以上の境界に、気体を吹きつけて成形体
を板状成形型から剥離する(図5、6参照)。例えば、
型開き後板状成形体2b/剥離層4b/成形体7/剥離
層4aの形態をとっていた場合の気体を吹きつける境界
としては、板状成形体2b/剥離層4b、あるいは剥離
層4b/成形体7の少なくとも一つ以上の境界である。
そして、気体を吹きつける範囲が、吹き付け方向に面す
る成形体の大きさ以上に気体を吹きつけることが好まし
い。
【0016】また、吹き付ける気体の吹き付け角度R
は、成形体7と剥離層を介在した板状成形型との密着面
の端部境界面8を水平方向に延長した面9を基準とし、
通常3°以上から70°以下、好ましくは5°以上か
ら60°以下である(図4、5参照)。3°より小さい
場合、及び70°より大きい場合は、気体が境界8ある
いは10に当たりにくく気体の吹きつけ圧力を効率よく
利用できず剥離が起こりにくくなるので好ましくない。
また、剥離効率が低下して気体吹き付け時間が必要以上
に長くなると、成形体、剥離層、板状成形型の温度が高
温の場合、気体吹き付けによりる成形体に温度斑が生じ
割れの原因となるので注意を要する。
【0017】気体の吹き付け方法は、成形体と剥離層の
境界あるいは剥離層と板状成形体の境界に気体の吹き付
け圧力を効率よく加えることができれば特に制限はな
く、例えば、エアーナイフ、平行スリットノズル、小径
のパイプ等を平行に並べたノズル等が挙げられる(図
6、7参照)。成形体と剥離層の境界あるいは剥離層と
板状成形体の境界から気体吹き出し部までの距離は特に
限定しないが、できるだけ境界面に近づけた方がより効
率よく剥離できる。また、吹き付け気体は、成形体、剥
離層、板状成形体等に影響を及ぼさない非反応性の気体
であればよく、空気、酸素、窒素、炭酸ガス、アルゴン
ガス等が挙げられる。気体の吹き付け圧力は、剥離が起
こり得る範囲の圧力であればよく、通常50〜300k
Paの範囲等がある。吹き付け気体の温度は特に規定し
ないが、通常10〜100℃程度である。他に、必要に
応じて、成形体の剥離を効率よく行うための処理、例え
ば、成形型の加温、型開きから成形体取り出しまでの間
の保温、加温等を行ってもよい。
【0018】以上の気体の吹き付けにより剥離された成
形体は、例えば、剥離前で板状成形体2b/剥離層4b
/成形体7/剥離層4aの形態をとっていた場合、剥離
層4b/成形体7/剥離層4aまたは成形体7/剥離層
4aの形態をとるが、成形体7表面の保護のため成形体
7には剥離膜4a、4bを密着させておくことが望まし
い。更に、成形体から剥離層を除去する方法は特に制限
はないが、例えば、加熱して剥離層を溶融又は軟化させ
ることによって剥離層と成形体を分離してもよいし、剥
離層を溶解させる溶媒に浸漬、又は溶媒を塗布すること
によって剥離層を溶解もしくは膨潤させて除去してもよ
い。
【0019】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例により更に詳細
に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下
の例に限定されるものではない。評価及び測定は以下の
方法により行った。 (1)外観 成形体を離型する際に、硬化後の成形体が破損しない
か、目視により確認した。 (2)剥離し易さ 成形体を剥離する時の剥離し易さを、下記の3段階で評
価した。 ○:容易に剥がれる。 △:少し剥がしにくい。 ×:
剥がしにくい。 (3)剥離層の厚さ 成形型の厚さと成形型上に完全硬化した剥離層が形成さ
れた厚さとの差を剥離層の厚さとした。測定機器はシッ
クネスゲージを使用した。 (4)エアー吹き付け角度 成形体と板状成形型との密着面の端部境界面8を水平方
向に延長した面9を基準としエアー吹き出し口の角度を
測定した。測定機器は、分度器を使用した(図4、5参
照)。
【0020】実施例1 ガラス製平板(縦750mm×横750mm×厚み6m
m)に、剥離層としてゼオネックス(日本ゼオン(株)
社製、商品名ゼオネックス480)をメシチレンに溶解
させた溶液を、ガラス製平板上にスピンコーターを用い
て塗布し、その後キシレンを蒸発させ、ガラス製平板上
に厚さ1μmのゼオネックス薄膜を成形させた。ゼオネ
ックス薄膜面が内面になるように対向させ、スペーサー
として幅5mm、厚さ0.4mmのシリコン板を用いキ
ャビティーを形成させとともにシール材としても用い
た。周辺部をクリップで固定して成形型を形成した。な
お、測定幅25mm、180°剥離、測定速度10mm/m
inの条件でオートグラフを用いてこの成形型と剥離層の
密着強度を測定したところ、0.1N/25mmであった。
光硬化性樹脂には、ビス(オキシメチル)トリシクロ
[5,2,1,02,6]デカンジメタクリレート94重
量部、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロ
ピオネート)6重量部、光重合開始剤として2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド
(BASF社製「ルシリンTPO」)0.06重量部、
ベンゾフェノン0.04重量部を均一に撹拌混合した
後、脱泡して得た組成物を用いた。
【0021】この組成物を、成形型に注入し、ガラス面
より上下両面から出力160W/cmのメタルハライド
ランプで積算照射量が33000mj/cm2の紫外線
を照射し硬化させた。その後、成形型を分解した。成形
型に密着した成形体を剥離するため平ノズル((株)テ
ンコーポレーション フラットノズルFL−600E、
幅約48mm)を剥離境界全面以上にエアーが当たるよう
に個々の間隔を1mm間隔で16個並べて配置し、吹き
付け角度30°、平ノズル一個のエアー元圧力196k
Paの条件で成形型より成形体を離型した。剥離後の成
形体をメシチレン溶剤で洗浄し、成形体に密着した剥離
層を取り除いた。評価及び測定結果を表−1に示した。
【0022】実施例2 実施例1において、ガラス製平板を縦400mm×横4
00mm×厚さ4mmのもの、またスペーサーとして幅
5mm、厚さ1.0mmのシリコン板を用い、剥離層の
厚さを2μm、積算照射量が27000mj/cm2、
平ノズルを1mm間隔で9個並べて配置し、平ノズル吹
き付け角度55°、平ノズル一個のエアー元圧力98k
Paの条件とした以外は同例と同様にした。評価及び測
定結果を表−1に示した。 実施例3 実施例2において、剥離層の厚さを8μm、エアー吹き
付け角度15°とした以外は同例と同様にした。評価及
び測定結果を表−1に示した。 実施例4 実施例1において、剥離層の厚さを4μm、エアー吹き
付け角度8°とにした以外は同例と同様に離型した。評
価及び測定結果を表−1に示した。
【0023】実施例5 実施例2において、剥離層の厚さを12μm、エアー吹
き付け角度15°とした以外は同例と同様にした。評価
及び測定結果を表−1に示した。 実施例6 実施例2において、剥離層の厚さを15μm、エアー吹
き付け角度25°とした以外は同例と同様にした。評価
及び測定結果を表−1に示した。 実施例7 実施例2において、スペーサーとして幅5mm、厚さ
0.4mmのシリコン板を用い、剥離層の厚さを8μ
m、平ノズル吹き付け角度3°、平ノズル一個のエアー
元圧力98kPaの条件とした以外は同例と同様にし
た。評価及び測定結果を表−1に示した。
【0024】比較例1 実施例1において、剥離層を形成しないガラス製平板を
用い、平ノズル吹き付け角度45°、平ノズル一個のエ
アー元圧力196kPaの条件とした以外は同例と同様
にした。評価及び測定結果を表−1に示した。 比較例2 実施例2において、剥離層を形成しないガラス製平板を
用い、平ノズルを用いずにヘラ等の鋭利な治具を使い離
型した以外は同例と同様にした。評価及び測定結果を表
−1に示した。 比較例3 実施例2において、剥離層の厚みを5μmとし、ヘラ等
の鋭利な治具を使い成形型を剥離した以外は同例と同様
にした。評価及び測定結果を表−1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の成形体の剥離方法によれば、薄
厚で、広面積のシート状成形体を損傷なく、表面状態が
良好なまま、成形型から離型させることができる。ま
た、本発明は機械化による連続製造化も容易であり、生
産性の顕著な向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いることができる成形型の斜視図
である。
【図2】 本発明で用いることができる成形型の片方の
型をとった際の斜視図である。
【図3】 本発明で用いることができる成形型より成形
体を剥離させる際の斜視図である。
【図4】 本発明で成形体を成形型より剥離させるため
にガスの吹き付ける方向と成形型の関係を示すための説
明図である。
【図5】 本発明で成形体を成形型より剥離させるため
にガスの吹き付ける方向と成形型の関係を示すための説
明図である。
【図6】 本発明で成形体を成形型より剥離させるため
にガスの吹き付ける方向と成形型の関係を示すための説
明図である。
【図7】 本発明で成形体を成形型より剥離させるため
にガスの吹き付ける方向と成形型の関係を示すための説
明図である。
【符号の説明】
1 成形型 2a、2b 板状成形型 3 シール材 4a、4b 剥離層 5 キャビティー 6 活性エネルギー線又は熱線 7 成形体 8、10 境界 9 基準面 11 平ノズル 12 気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA33 AA42 AA43 AA53 AG15 BB01 BC01 4F202 AA44 AG02 AG03 CA01 CB01 CM16 CM72 CM82

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の剥離層を設けた板状成形型を、剥
    離層を内面とし所定間隔をおいて対向させると共に周辺
    部をシールしてキャビティーが形成される成形型を用
    い、該キャビティーに液状樹脂を注入し、液状樹脂を硬
    化させ成形体を製造し、次いで、成形型を型開きし、型
    開きした板状成形型に剥離層を介して密着している成形
    体を剥離する方法であって、成形体、剥離層、板状成形
    体の周辺端部厚み方向面の少なくとも一方向より、板状
    成形型との密着側の成形体と剥離層の境界に、あるい
    は、剥離層と板状成形体の少なくとも一つ以上の境界
    に、気体を吹きつけて成形体を板状成形型から剥離する
    ことを特徴とする成形体の剥離方法。
  2. 【請求項2】 成形体と剥離層の境界に、あるいは、剥
    離層と板状成形体の少なくとも一つ以上の境界に、気体
    を吹きつける際の吹きつけ角度が5°以上、60°以下
    である請求項1の成形体の剥離方法。
  3. 【請求項3】 剥離層の厚さが1〜10μmである請求
    項1又は2の成形体の剥離方法。
  4. 【請求項4】 液状樹脂が光硬化性樹脂であり、剥離層
    がポリスチレン系樹脂又は環状ポリオレフィン系樹脂で
    ある請求項1〜3のいずれかの成形体の剥離方法。
JP33975599A 1999-11-30 1999-11-30 成形体の剥離方法 Pending JP2001150462A (ja)

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