JP6224363B2 - 電池状態検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池の内部インピーダンスに相関のある情報や劣化の度合などの当該二次電池の状態を検出する電池状態検出装置に関するものである。
例えば、電動モータを用いて走行する電気自動車(EV)や、エンジンと電動モータとを併用して走行するハイブリッド自動車(HEV)などの各種車両には、電動モータの動力源として、リチウムイオン充電池やニッケル水素充電池などの二次電池が搭載されている。
このような二次電池は、充電及び放電を繰り返すことにより劣化が進み、蓄電可能容量(電流容量や電力容量など)が徐々に減少することが知られている。そして、二次電池を用いた電気自動車などにおいては、二次電池の劣化の度合を検出することにより蓄電可能容量を求めて、二次電池によって走行可能な距離や二次電池の寿命などを算出している。
二次電池の劣化の度合を示す指標の一つとして、初期蓄電可能容量に対する現在蓄電可能容量の割合であるSOH(State of Health)がある。このSOHは二次電池の内部インピーダンスと相関があることが知られており、二次電池の内部インピーダンスを求めることにより当該内部インピーダンスに基づいてSOHを検出することができる。
二次電池の内部インピーダンスは、例えば、二次電池に対して、波形が一定となる交流信号を流して、その応答に基づいて求めることができる。このような二次電池の内部インピーダンスを検出する技術の一例が、特許文献1等に開示されている。
特開2004−251625号公報
しかしながら、交流信号を流して二次電池の内部インピーダンスを検出する場合、図4に示すように、二次電池に電力を供給する充電方向及び二次電池から電力を引き出す放電方向に向けて交互に電流を流す必要があったため、充電手段及び放電手段が共に必要となるとともに、放電手段において電力を消費することにより生じる熱を放出する機構などが必要となり、そのため、製造コストの増加及び装置の大型化といった問題があった。
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、製造コストの増加及び装置の大型化を効果的に抑制できる電池状態検出装置を提供することを目的としている。
本発明者は、二次電池に交流成分を含む電流を流している状態において、交流成分の周波数を変化させたときの二次電池の内部インピーダンスの変化に相関関係があることを見出し、本発明に至った。
請求項に記載された発明は、上記目的を達成するために、二次電池に電流を流す充電手段を備えた電池状態検出装置であって、第1入力端子及び第2入力端子を有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子のそれぞれに入力された電圧の差分値に応じた差分電圧を出力する差分電圧出力手段と、前記二次電池の一方の電極を前記第1入力端子及び前記第2入力端子に排他的に接続する切換スイッチと、前記第1入力端子と前記二次電池の他方の電極との間に設けられた第1コンデンサと、前記第2入力端子と前記二次電池の他方の電極との間に設けられた第2コンデンサと、前記切換スイッチによって前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサが前記二次電池の一方の電極と接続されたときに前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサから前記二次電池の一方の電極に流れる電流を規制するように設けられたダイオードと、前記二次電池の一方の電極と前記第1入力端子とを接続しかつ前記二次電池に直流成分及び当該直流成分の電流値以下の所定の振幅の第1交流成分を含む第1検出電流が少なくとも当該第1交流成分の一周期以上流れるように、前記切換スイッチ及び前記充電手段を制御する第1検出電流制御手段と、前記二次電池の一方の電極と前記第2入力端子とを接続しかつ前記二次電池に前記直流成分及び前記第1交流成分と同一の振幅でかつ異なる周波数の第2交流成分を含む第2検出電流が少なくとも当該第2交流成分の一周期以上流れるように、前記切換スイッチ及び前記充電手段を制御する第2検出電流制御手段と、前記第1検出電流制御手段及び前記第2検出電流制御手段によって前記切換スイッチ及び前記充電手段が制御された後、前記差分電圧出力手段によって出力された差分電圧を検出する差分電圧検出手段と、前記差分電圧検出手段によって検出された差分電圧に基づいて、前記二次電池の状態を検出する電池状態検出手段と、を備えていることを特徴とする電池状態検出装置である。
請求項に記載された発明は、請求項に記載された発明において、前記差分電圧出力手段が、前記差分電圧として前記差分値を所定の増幅率で増幅した電圧を出力するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明によれば、差分電圧出力手段が、第1入力端子及び第2入力端子を有し、第1入力端子及び第2入力端子のそれぞれに入力された電圧の差分値に応じた差分電圧を出力する。切換スイッチが、二次電池の一方の電極を第1入力端子及び第2入力端子に排他的に接続する。第1コンデンサが、第1入力端子と二次電池の他方の電極との間に設けられ、第2コンデンサが、第2入力端子と二次電池の他方の電極との間に設けられている。ダイオードが、切換スイッチによって第1コンデンサ及び第2コンデンサが二次電池の一方の電極と接続されたときに第1コンデンサ及び第2コンデンサから二次電池の一方の電極に流れる電流を規制するように設けられている。第1検出電流制御手段が、二次電池の一方の電極と第1入力端子とを接続しかつ二次電池に直流成分及び当該直流成分の電流値以下の所定の振幅の第1交流成分を含む第1検出電流が少なくとも当該第1交流成分の一周期以上流れるように、切換スイッチ及び充電手段を制御する。第2検出電流制御手段が、二次電池の一方の電極と第2入力端子とを接続しかつ二次電池に第1検出電流の直流成分及び第1交流成分と同一の振幅でかつ異なる周波数の第2交流成分を含む第2検出電流が少なくとも当該第2交流成分の一周期以上流れるように、切換スイッチ及び充電手段を制御する。差分電圧検出手段が、第1検出電流制御手段及び第2検出電流制御手段によって切換スイッチ及び充電手段が制御された後、差分電圧出力手段によって出力された差分電圧を検出する。電池状態検出手段が、差分電圧検出手段によって検出された差分電圧に基づいて、二次電池の状態を検出する。
このようにしたことから、二次電池の一方の電極と第1入力端子とが接続されて、直流成分及びこの直流成分の電流値以下の振幅となる第1交流成分を含む第1検出電流が二次電池に流れると、ダイオードにより逆流が規制されて二次電池の両電極間の電圧の最大値が第1コンデンサに保持される。また、二次電池の一方の電極と第2入力端子とが接続されて、第1検出電流の直流成分及び第1交流成分と同一の振幅で異なる周波数の第2交流成分を含む第2検出電流が二次電池に流れると、ダイオードにより逆流が規制されて二次電池の両電極間の電圧の最大値が第2コンデンサに保持される。そして、差分電圧出力手段から第1コンデンサに保持された電圧と第2コンデンサに保持された電圧の差分値に応じた差分電圧が出力され、この差分電圧は、二次電池に第1検出電流が流れている状態における当該二次電池の両電極間の電圧に含まれる交流成分の振幅、及び、二次電池に第2検出電流が流れている状態における当該二次電池の両電極間の電圧に含まれる交流成分の振幅、の差分値に応じた値となる。そして、この差分値は、第1検出電流から第2検出電流に変化したときの二次電池の内部インピーダンスの変化量に相関があり、即ち、二次電池の内部インピーダンスと相関があり、そのため、この二次電池の内部インピーダンスの変化量にもとづいて二次電池の状態を検出することができる。これにより、二次電池に電流を流す充電手段のみを用いて電池状態を検出するための各検出電流を生成することができるので、二次電池から電流を引き出す放電手段を設ける必要がなくなり、製造コスト増加及び装置の大型化を効果的に抑制できる。また、二次電池に第1検出電流及び第2検出電流がそれぞれ流れたときの当該二次電池の両電極間の電圧の最大値を第1コンデンサ及び第2コンデンサに保持して、これらに保持した電圧から直接的にその差分値に応じた差分電圧を検出しているので、例えば、二次電池に第1検出電流及び第2検出電流がそれぞれ流れたときの当該二次電池の両電極間の電圧を、電圧計などを用いてそれぞれ別個に計測してそれら差分値を検出する構成に比べて、電圧測定時の誤差の混入を回避でき、そのため、二次電池の状態の検出精度の低下を抑制できる。
請求項に記載された発明によれば、差分電圧出力手段が、差分電圧として差分値を所定の増幅率で増幅した電圧を出力するように構成されている。このようにしたことから、差分電圧をより大きな値として得ることができ、二次電池の状態の検出精度の低下をさらに抑制できる。
本発明の一実施形態の電池状態検出装置の概略構成を示す図である。 図1の電池状態検出装置が備えるマイクロコンピュータのCPUによって実行される充電処理の一例を示すフローチャートである。 図1の電池状態検出装置の充電部から出力される検出電流の波形を模式的に示す図である。 従来の二次電池の内部インピーダンス検出において用いられる電流波形を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態の電池状態検出装置について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の電池状態検出装置の概略構成を示す図である。図2は、図1の電池状態検出装置が備えるマイクロコンピュータのCPUによって実行される充電処理の一例を示すフローチャートである。図3は、図1の電池状態検出装置の充電部から出力される検出電流の波形を模式的に示す図である。
電池状態検出装置は、例えば、電気自動車に搭載され、当該電気自動車が備える二次電池の電極間に接続されて、当該二次電池の状態として二次電池の内部インピーダンスに相関のある情報を検出するものである。勿論、電気自動車以外の二次電池を備えた装置、システムなどに適用してもよい。
図1に示すように、本実施形態の電池状態検出装置(図中、符号1で示す)は、図示しない電気自動車に搭載された二次電池Bの内部インピーダンスZに相関のある情報、具体的には、二次電池Bに流した検出電流の変化に対する内部インピーダンスの変化量の検出を行う。
このような二次電池(図中、符号Bで示す)は、電圧を生じる起電力部eと内部インピーダンスZとを有している。二次電池Bは、両電極(正極Bp及び負極Bn)間に電圧Vbを生じ、この電圧Vbは、起電力部eによる起電力によって生じる電圧Veと内部インピーダンスZに電流が流れることにより生じる電圧Vzとによって決定される(Vb=Ve+Vz)。内部インピーダンスZは、抵抗成分Rとリアクタンス成分Xとを含んでいる(Z=R+jX)。
このような二次電池Bに、周波数f1、振幅iとなる交流電流I1を流した場合、周波数f1のときのリアクタンス成分をX1とすると、二次電池Bの両電極間の電圧Vb1の最大値v1は、次の(i)式で表される。
v1=Ve+√(R2+X12)×i ・・・ (i)
また、二次電池Bに、周波数f2(f2≠f1)、振幅iとなる交流電流I2を流した場合、周波数f2のときのリアクタンス成分をX2とすると、二次電池Bの両電極間の電圧Vb2の最大値v2は、次の(ii)式で表される。
v2=Ve+√(R2+X22)×i ・・・ (ii)
そして、交流電流I1を流したときの二次電池Bの両電極間の電圧Vb1の最大値v1と、交流電流I2を流したときの二次電池Bの両電極間の電圧Vb2の最大値v2と、の差分値ΔVは、次の(iii)式で表され、この(iii)式の変形により(iv)式が得られる。
ΔV=v1−v2=(√(R2+X12)−√(R2+X22))×i ・・・(iii)
ΔV/i=√(R2+X12)−√(R2+X22)=ΔZ ・・・ (iv)
(iii)式及び(iv)式から明らかなように、差分値ΔVでは、二次電池Bの起電力による電圧Veがキャンセルされて、二次電池Bの両電極間の電圧Vb1の振幅と電圧Vb2の振幅との差分値として表され、この差分値ΔVを交流電流の振幅iで除することにより、交流電流の周波数の変化に対する二次電池Bの内部インピーダンスの変化値ΔZが得られる。そして、二次電池Bの内部インピーダンスZは、当該二次電池Bにおける初期蓄電可能容量に対する現在蓄電可能容量の割合であるSOH(State of Health)と相関があるため、二次電池Bの内部インピーダンスZに応じた値であるこの変化値ΔZについても二次電池BのSOHと相関があり、変化値ΔZを検出することで、SOHについても把握することができる。
特に、この変化値ΔZには、周波数依存性のない抵抗成分Rよりも周波数依存性のあるリアクタンス成分Xの変化が主に反映されるので、例えば、直流電流を流して二次電池Bの状態を検出する構成、又は、1つの周波数の交流電流を流して二次電池Bの状態を検出する構成、では検出できない二次電池Bの状態を検出することが可能となる。
そして、本実施形態の電池状態検出装置は、上述した方法を応用して二次電池Bの状態を検出する。
図1に示すように、本実施形態の電池状態検出装置(図中、符号1で示す)は、増幅器11と、切換スイッチ12と、第1コンデンサ13と、第2コンデンサ14と、充電部15と、保護抵抗器17と、ダイオード18と、放電スイッチ19と、第1アナログ−デジタル変換器21と、第2アナログ−デジタル変換器22と、マイクロコンピュータ40(以下、「μCOM40」という)と、を有している。二次電池Bは、両電極(正極Bp及び負極Bn)間に電圧Vを生じ、二次電池Bの負極Bnは、基準電位Gに接続されている。
増幅器11は、例えば、オペアンプなどで構成されており、2つの入力端子(第1入力端子In1及び第2入力端子In2)と1つの出力端子(出力端子Out)を備え、これら2つの入力端子に入力された電圧の差分値を所定の増幅率Gで増幅した増幅電圧Vmを出力端子から出力する。増幅器11は、差分電圧出力手段に相当し、増幅電圧Vmは、差分電圧に相当する。
切換スイッチ12は、例えば、アナログスイッチなどで構成された1回路2接点(SPDT(単極双投))のスイッチである。切換スイッチ12は、2つの切換端子a、bのうちの一方の切換端子aが、増幅器11の第1入力端子In1に接続され、他方の切換端子bが、増幅器11の第2入力端子In2に接続されている。また、切換スイッチ12は、共通端子cが、保護抵抗器17及びダイオード18を介して二次電池Bの正極Bp(二次電池の一方の端子)に接続されている。切換スイッチ12は、後述するμCOM40に接続されており、μCOM40からの制御信号に応じて、2つの切換端子a、bと共通端子cとの接続を切り替えて、二次電池Bの正極Bpを第1入力端子In1及び第2入力端子In2に排他的に接続する。
第1コンデンサ13は、増幅器11の第1入力端子In1と基準電位Gとの間に接続されており、つまり、第1コンデンサ13は、第1入力端子In1と二次電池Bの負極Bnとの間に設けられている。これにより、第1コンデンサ13には、第1入力端子In1と二次電池Bの負極Bnとの間の電圧が保持される。
第2コンデンサ14は、増幅器11の第2入力端子In2と基準電位Gとの間に接続されており、つまり、第2コンデンサ14は、第2入力端子In2と二次電池Bの負極Bnとの間に設けられている。これにより、第2コンデンサ14には、第2入力端子In2と二次電池Bの負極Bnとの間の電圧が保持される。
充電部15は、二次電池Bの正極Bpと基準電位G(即ち、二次電池Bの負極Bn)との間に接続されており、二次電池Bの充電に際して、当該二次電池Bに一定の電流値となる直流成分のみを含む充電電流Icを流すことができるように設けられている。また、充電部15は、充電電流Icに任意の周波数及び振幅の交流成分を重畳して二次電池Bに流すことができるようにもなっている。後述する充電処理において、充電部15は、図3に模式的に示すような、充電電流Icの直流成分(Iofset)及び当該直流成分の電流値以下の振幅となる正弦波の第1交流成分を含む第1検出電流I1、並びに、第1検出電流I1の直流成分及び第1交流成分と同一の振幅で異なる周波数の正弦波の第2交流成分を含む第2検出電流I2を、二次電池Bに流す。第1検出電流I1及び第2検出電流I2のそれぞれにおいて、第1交流成分及び第2交流成分の振幅値を直流成分の電流値以下としているので、これら交流成分が最小値に振れたときでも、第1検出電流I1及び第2検出電流I2が負の値(即ち、二次電池Bから放電される方向)になることはない。充電部15は、後述するμCOM40に接続されており、μCOM40からの制御信号に応じて、二次電池Bに充電電流Icなどの電流を流す。充電部15は、充電手段に相当する。
保護抵抗器17及びダイオード18は、二次電池Bの正極Bpと切換スイッチ12の共通端子cとの間に直列に接続して設けられている。ダイオード18は、二次電池Bの正極Bpから切換スイッチ12の共通端子cに向けて電流が流れるように設けられている。保護抵抗器17は、後述する放電スイッチ19が閉じられたときに、第1コンデンサ13又は第2コンデンサ14に充電された電荷が二次電池Bの正極Bpに向けて急激に流れることを抑制する。また、ダイオード18は、第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14から二次電池Bの正極Bpに向けて電流が流れることを抑制することにより、第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14において、それらに与えられた電圧の最大値が保持される。
放電スイッチ19は、例えば、アナログスイッチなどで構成された1回路1接点(SPST(単極単投))のスイッチであり、ダイオード18に並列に接続されている。放電スイッチ19は、後述するμCOM40に接続されており、μCOM40からの制御信号に応じて、回路を閉じることによりダイオード18をバイパスする回路部分を形成して、第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14に保持された電圧(電荷)を解放する。
第1アナログ−デジタル変換器21(以下、「第1ADC21」という)は、二次電池Bの両電極間の電圧(即ち、二次電池Bの正極Bp及び負極Bn間の電圧)を量子化して、当該電圧に対応するデジタル値を示す信号を出力する。第2アナログ−デジタル変換器22(以下、「第2ADC22」という)は、増幅器11から出力された増幅電圧Vmを量子化して、当該増幅電圧Vmに対応するデジタル値を示す信号を出力する。本実施形態において、ADC21及びADC22は、個別の電子部品として実装されているが、これに限定されるものではなく、例えば、後述するμCOM40に内蔵されたアナログ−デジタル変換部などを用いて、各電圧を量子化してもよい。
μCOM40は、CPU、ROM、RAMなどを内蔵して構成されており、電池状態検出装置1全体の制御を司る。ROMには、CPUを第1検出電流制御手段、第2検出電流制御手段、差分電圧検出手段、電池状態検出手段などの各種手段として機能させるための制御プログラムが予め記憶されており、CPUは、この制御プログラムを実行することにより上記各種手段として機能する。
μCOM40は、切換スイッチ12に接続された第1出力ポートPO1、充電部15に接続された第2出力ポートPO2、および、放電スイッチ19に接続された第3出力ポートPO3を備えている。μCOM40のCPUは、第1出力ポートPO1を通じて切換スイッチ12に制御信号を送信して切換スイッチ12を制御する。また、μCOM40のCPUは、第2出力ポートPO2を通じて充電部15に制御信号を送信して充電部15を制御する。また、μCOM40のCPUは、第3出力ポートPO3を通じて放電スイッチ19に制御信号を送信して放電スイッチ19を制御する。
μCOM40は、第1ADC21から出力された信号が入力される第1入力ポートPI1、及び、第2ADC22から出力された信号が入力される第2入力ポートPI2を有している。これら第1入力ポートPI1及び第2入力ポートPI2に入力された信号は、μCOM40のCPUが認識できる形式の情報に変換されて当該CPUに送られる。μCOM40のCPUは、当該情報に基づいて、二次電池Bの両電極間の電圧V及び増幅電圧Vmを検出する。CPUは、増幅電圧Vm及び上記充電電流Icに基づいて二次電池Bの内部インピーダンスZの変化量を検出する。
μCOM40は、図示しない通信ポートを有している。この通信ポートは、図示しない車両内ネットワーク(例えば、CAN(Controller Area Network)など)に接続されており、当該車両内ネットワークを通じて車両メンテナンス用の端末装置などの表示装置に接続される。μCOM40のCPUは、通信ポート及び車両内ネットワークを通じて、検出した内部インピーダンスの変化量を示す信号を表示装置に送信し、この表示装置において当該信号に基づき内部インピーダンスの変化量又はこれに基づくSOH等の二次電池Bの状態を表示する。または、μCOM40のCPUは、通信ポート及び車両内ネットワークを通じて、検出した内部インピーダンスの変化量を示す信号を車両に搭載されたコンビネーションメータなどの表示装置に送信し、この表示装置において当該信号に基づき内部インピーダンスの変化量又はSOH等の二次電池Bの状態を表示するようにしてもよい。
次に、上述した電池状態検出装置1が備えるμCOM40における電池状態検出処理の一例について、図2のフローチャートを参照して説明する。
μCOM40のCPU(以下、単に「CPU」という)は、例えば、車両に搭載された電子制御装置から通信ポートを通じて二次電池Bの充電開始命令を受信すると、図2に示す充電処理に進む。
充電処理において、始めに、二次電池Bに充電電流Icを流す(S110)。具体的には、CPUは、第2出力ポートPO2を通じて充電電流Icを出力するための所定の制御信号を充電部15に対して送信する。充電部15はこの制御信号に応じて、二次電池Bに予め定められた所定の直流成分のみを含む充電電流Icを流し始める。これにより、二次電池Bの充電が開始される。
次に、第1コンデンサ13の電圧及び第2コンデンサ14の電圧をリセットする(S120)。この「リセット」とは、第1コンデンサ13の電圧及び第2コンデンサ14の電圧を再設定して、二次電池Bの両電極間の電圧と同一にすることを意味する。具体的には、CPUは、第3出力ポートPO3を通じて閉路(スイッチオン)のための所定の制御信号を放電スイッチ19に送信する。放電スイッチ19はこの制御信号に応じて閉路して、ダイオード18をバイパスするバイパス回路が形成される。そして、CPUは、第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14の電圧が二次電池Bの両電極間の電圧と同一になるように、増幅器11の第1入力端子In1及び第2入力端子In2をそれぞれ所定の放電期間(例えば、1秒)のあいだ二次電池Bの正極Bpに接続するための制御信号を切換スイッチ12に対して送信する。切換スイッチ12は、この制御信号に応じて一方の切換端子aと共通端子cとを接続することにより、二次電池Bの正極Bpと増幅器11の第1入力端子In1とを上記放電期間にわたって接続し、これにより、第1コンデンサ13が放電スイッチ19を通じて二次電池Bの正極Bpに接続され、第1コンデンサ13の電圧が二次電池Bの両電極間の電圧Vbと同一になる。続いて、切換スイッチ12は、この制御信号に応じて他方の切換端子bと共通端子cとを接続することにより、二次電池Bの正極Bpと増幅器11の第2入力端子In2とを上記放電期間にわたって接続し、これにより、第2コンデンサ14が放電スイッチ19を通じて二次電池Bの正極Bpに接続され、第2コンデンサ14の電圧が二次電池Bの両電極間の電圧Vbと同一になる。その後、CPUは、第3出力ポートPO3を通じて開路(スイッチオフ)のための所定の制御信号を放電スイッチ19に送信する。これにより、放電スイッチ19によるダイオード18のバイパス回路が切断される。
次に、二次電池Bの正極Bpと増幅器11の第1入力端子In1とを接続する(S130)。具体的には、CPUは、増幅器11の第1入力端子In1を二次電池Bの正極Bpに接続するための制御信号を切換スイッチ12に対して送信する。切換スイッチ12は、この制御信号に応じて一方の切換端子aと共通端子cとを接続することにより、二次電池Bの正極Bpと増幅器11の第1入力端子In1とを接続する。これにより、第1コンデンサ13に、二次電池B及び充電部15から電荷が流れ込み、第1コンデンサ13に二次電池Bの両電極間の電圧が保持される。
次に、二次電池の両電極間の電圧が状態検出電圧Vthになるまで待つ(S140)。具体的には、CPUは、二次電池Bの両電極間の電圧が所定の状態検出電圧Vthになるまで、第1入力ポートPI1に入力された信号から得られた情報に基づいて二次電池Bの両電極間の電圧を周期的に検出して判定する。
二次電池Bの両電極間の電圧が状態検出電圧Vthになると、次に、二次電池Bに第1検出電流I1を流す(S150)。具体的には、CPUは、第2出力ポートPO2を通じて第1検出電流I1を出力するための所定の制御信号を充電部15に対して送信する。充電部15はこの制御信号に応じて、上記充電電流Icの直流成分及び当該直流成分の電流値以下の振幅となる第1交流成分を含む第1検出電流I1を二次電池Bに流し始める。
次に、二次電池Bの両電極間の電圧が安定するまで待つ(S160)。具体的には、充電電流Icから第1検出電流I1に切り替えると、二次電池Bの両電極間の電圧Vbが過渡状態となってその値が変動しながら一定の波形に収束するところ、CPUは、この収束のための予め設定された第1電圧安定待ち時間(例えば、1〜3秒程度)が経過するのを待つ。この第1電圧安定待ち時間を経過したとき二次電池Bの両電極間の電圧Vbが一定の波形に収束して安定する。第1電圧安定待ち時間を経過した直後の時点において、第1コンデンサ13には、ダイオード18により逆流が規制されることにより、二次電池Bの両電極間の電圧の最大値が保持される。この第1電圧安定待ち時間は、第1検出電流I1の交流成分の周波数の一周期以上の期間であって、この第1電圧安定待ち時間を経過した直後の時点においても二次電池Bが第1検出電流I1により充電されることないように、当該第1電圧安定待ち時間及び第1検出電流I1が設定される。つまり、第1電圧安定待ち時間を経過した直後の時点は、前記第1検出電流が少なくとも前記第1交流成分の一周期以上の期間以上流れた後でかつ前記第1検出電流により前記二次電池の充電状態が変化する前となる。
次に、二次電池Bの正極Bpと増幅器11の第2入力端子In2とを接続する(S170)。具体的には、CPUは、増幅器11の第2入力端子In2を二次電池Bの正極Bpに接続するための制御信号を切換スイッチ12に対して送信する。切換スイッチ12は、この制御信号に応じて他方の切換端子bと共通端子cとを接続することにより、二次電池Bの正極Bpと増幅器11の第1入力端子In1とを接続する。これにより、第1コンデンサ13が二次電池Bと切り離されて現在の電圧を保持し、第2コンデンサ14に二次電池B及び充電部15から電荷が流れ込み、第2コンデンサ14に二次電池Bの両電極間の電圧が保持される。
また、ステップS170の切換スイッチ12による接続の切り換え直後に、二次電池Bに第2検出電流I2を流す(S180)。具体的には、CPUは、第2出力ポートPO2を通じて第2検出電流I2を出力するための所定の制御信号を充電部15に対して送信する。充電部15はこの制御信号に応じて、上記充電電流Icの直流成分及び上記第1交流成分と同一の振幅で周波数の異なる第2交流成分を含む第2検出電流I2を二次電池Bに流し始める。
次に、二次電池Bの両電極間の電圧が安定するまで待つ(S190)。具体的には、第1検出電流I1から第2検出電流I2に切り替えると、二次電池Bの両電極間の電圧Vbが過渡状態となってその値が変動しながら一定の波形に収束するところ、CPUは、この収束のための予め設定された第2電圧安定待ち時間(例えば、1〜3秒程度)が経過するのを待つ。この第2電圧安定待ち時間を経過したとき二次電池Bの両電極間の電圧Vbが一定の波形に収束して安定する。第2電圧安定待ち時間を経過した直後の時点において、第2コンデンサ14には、ダイオード18により逆流が規制されることにより、二次電池Bの両電極間の電圧の最大値が保持される。この第2電圧安定待ち時間は、第2検出電流I2の交流成分の周波数の一周期以上の期間であって、この第2電圧安定待ち時間を経過した直後の時点においても二次電池Bが第2検出電流I2により充電されることないように、当該第2電圧安定待ち時間及び第2検出電流I2が設定される。つまり、第2電圧安定待ち時間を経過した直後の時点は、前記第2検出電流が少なくとも前記第2交流成分の一周期以上の期間以上流れた後でかつ前記第2検出電流により前記二次電池の充電状態が変化する前となる。なお、ステップS170における切換スイッチ12による接続の切り換えタイミングなどによっては、第1検出電流I1が流れている状態での二次電池Bの両電極間の電圧が第2コンデンサ14に保持されてしまうことがある。このようなときは、第2電圧安定待ち時間が経過する前に、放電スイッチ19を一時的に閉路して第2コンデンサ14に保持された電圧を改めてリセットして、第2検出電流I2が流れている状態での二次電池Bの両電極間の電圧の最大値が第2コンデンサ14に保持されるようにする。
次に、二次電池Bの両電極間の電圧が安定した直後の時点において、増幅器11から出力される増幅電圧Vmを検出する(S200)。具体的には、CPUは、上記第2電圧安定待ち時間が経過した直後に、第2入力ポートPI2に入力された信号から得られた情報に基づいて増幅器11から出力された増幅電圧Vmを検出する。
次に、増幅電圧に基づいて二次電池Bの状態を検出する(S210)。具体的には、CPUは、ステップS200で検出した増幅電圧Vmを増幅器11の増幅率Gで除し、さらに第1検出電流I1の交流成分の振幅iで除することにより、二次電池Bに流れる電流の交流成分の周波数の変化に対する内部インピーダンスの変化量ΔZを検出する(r=(Vm/G)/i)。そして、CPUは、通信ポートを通じて、検出した二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZ(即ち、二次電池Bの状態)を他の装置等に送信する。
最後に、二次電池Bに充電電流Icを再度流す(S220)。具体的には、CPUは、第2出力ポートPO2を通じて充電電流Icを出力するための所定の制御信号を充電部15に対して送信する。充電部15はこの制御信号に応じて、二次電池Bに充電電流Icを再度流し始める。これにより、二次電池Bの充電が再開されて、二次電池Bの両電極間の電圧が所定の充電完了電圧になるなど、二次電池Bの充電が完了すると、充電処理を終了する。
図2のフローチャートにおけるステップS130及びステップS150の処理を実行するCPUが、第1検出電流制御手段として機能し、ステップS170及びステップS180の処理を実行するCPUが、第2検出電流制御手段として機能し、ステップS200の処理を実行するCPUが、差分電圧検出手段として機能し、ステップS210の処理を実行するCPUが、電池状態検出手段として機能する。
以上より、本実施形態によれば、増幅器11が、第1入力端子In1及び第2入力端子In2を有し、第1入力端子In1及び第2入力端子In2のそれぞれに入力された電圧の差分値に応じた増幅電圧Vmを出力する。切換スイッチ12が、二次電池Bの正極Bpを第1入力端子In1及び第2入力端子In2に排他的に接続する。第1コンデンサ13が、第1入力端子In1と二次電池Bの負極Bnとの間に設けられ、第2コンデンサ14が、第2入力端子In2と二次電池Bの負極Bnとの間に設けられている。ダイオード18が、切換スイッチ12によって第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14が二次電池Bの正極Bpと接続されたときに第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14から二次電池Bの正極Bpに流れる電流を規制するように設けられている。第1検出電流制御手段が、二次電池Bの正極Bpと第1入力端子In1とを接続しかつ二次電池Bに直流成分及び当該直流成分の電流値以下の所定の振幅の第1交流成分を含む第1検出電流I1が少なくとも当該第1交流成分の一周期以上流れるように、切換スイッチ12及び充電部15を制御する。第2検出電流制御手段が、二次電池Bの正極Bpと第2入力端子In2とを接続しかつ二次電池Bに第1検出電流I1の直流成分及び第1交流成分と同一の振幅でかつ異なる周波数の第2交流成分を含む第2検出電流I2が少なくとも当該第2交流成分の一周期以上流れるように、切換スイッチ12及び充電部15を制御する。差分電圧検出手段が、第1検出電流制御手段及び第2検出電流制御手段によって切換スイッチ12及び充電部15が制御された後、増幅器11によって出力された増幅電圧Vmを検出する。電池状態検出手段が、差分電圧検出手段によって検出された増幅電圧Vmに基づいて、二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZを検出する。
このようにしたことから、二次電池Bの正極Bpと第1入力端子In1とが接続されて、直流成分及びこの直流成分の電流値以下の振幅となる第1交流成分を含む第1検出電流I1が二次電池Bに流れると、ダイオード18により逆流が規制されて二次電池Bの両電極間の電圧Vbの最大値が第1コンデンサ13に保持される。また、二次電池Bの正極Bpと第2入力端子In2とが接続されて、第1検出電流I1の直流成分及び第1交流成分と同一の振幅で異なる周波数の第2交流成分を含む第2検出電流I2が二次電池Bに流れると、ダイオード18により逆流が規制されて二次電池Bの両電極間の電圧Vbの最大値が第2コンデンサ14に保持される。そして、増幅器11から第1コンデンサ13に保持された電圧と第2コンデンサ14に保持された電圧の差分値に応じた増幅電圧Vmが出力され、この増幅電圧Vmは、二次電池Bに第1検出電流I1が流れている状態における当該二次電池Bの両電極間の電圧Vbに含まれる交流成分の振幅、及び、二次電池Bに第2検出電流I2が流れている状態における当該二次電池Bの両電極間の電圧Vbに含まれる交流成分の振幅、の差分値に応じた値となる。そして、この差分値は、第1検出電流I1から第2検出電流I2に変化したときの二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZに相関があり、即ち、二次電池Bの内部インピーダンスZと相関があり、そのため、この二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZにもとづいて二次電池Bの状態を検出することができる。これにより、二次電池Bに電流を流す充電部15のみを用いて電池状態を検出するための各検出電流を生成することができるので、二次電池Bから電流を引き出す放電手段を設ける必要がなくなり、製造コスト増加及び装置の大型化を効果的に抑制できる。また、二次電池Bに第1検出電流I1及び第2検出電流I2がそれぞれ流れたときの当該二次電池Bの両電極間の電圧の最大値を第1コンデンサ13及び第2コンデンサ14に保持して、これらに保持した電圧から直接的にその差分値に応じた増幅電圧Vmを検出しているので、例えば、二次電池Bに第1検出電流I1及び第2検出電流I2がそれぞれ流れたときの当該二次電池Bの両電極間の電圧を、電圧計などを用いてそれぞれ別個に計測してそれら差分値を検出する構成に比べて、電圧測定時の誤差の混入を回避でき、そのため、二次電池Bの状態の検出精度の低下を抑制できる。
また、増幅器11が、増幅電圧Vmとして第1コンデンサ13に保持された電圧と第2コンデンサ14に保持された電圧との差分値を所定の増幅率Gで増幅した電圧を出力するように構成されている。このようにしたことから、増幅電圧Vmをより大きな値として得ることができ、二次電池Bの状態の検出精度の低下をさらに抑制できる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明の電池状態検出装置はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、第1ADC21によって二次電池Bの両電極間の電圧を検出し、μCOM40のCPUによって当該電圧と状態検出電圧とを比較する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、コンパレータなどの電子部品を用いて、二次電池Bの正極Bpの電圧と状態検出電圧とを比較する構成としてもよい。このようにすることで、高精度のADCを用いることなく、簡易な構成で状態検出電圧を検出できる。
また、上述した各実施形態では、二次電池の状態として二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZを検出する構成であったが、これに限定されるものではなく、二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZと二次電池BのSOHは相関があることを利用して、この変化量ΔZからさらにSOHを検出する構成としてもよい。
また、上述した各実施形態では、電池状態検出装置が1つの二次電池Bの内部インピーダンスの変化量ΔZを検出する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、電池状態検出装置の先にマルチプレクサを設けて、当該マルチプレクサを切り換えることにより、複数の二次電池Bと接続する構成としてもよい。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の電池状態検出装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 電池状態検出装置
11 増幅器(差分電圧出力手段)
12 切換スイッチ
13 第1コンデンサ
14 第2コンデンサ
15 充電部(充電手段)
17 保護抵抗器
18 ダイオード
19 放電スイッチ
40 マイクロコンピュータ(第1検出電流制御手段、第2検出電流制御手段、差分電圧検出手段、電池状態検出手段)
B 二次電池
Bp 二次電池の正極
Bn 二次電池の負極
Vm 増幅電圧(差分電圧)
e 起電力部
Z 内部インピーダンス
ΔZ 内部インピーダンスの変化量

Claims (2)

  1. 二次電池に電流を流す充電手段を備えた電池状態検出装置であって、
    第1入力端子及び第2入力端子を有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子のそれぞれに入力された電圧の差分値に応じた差分電圧を出力する差分電圧出力手段と、
    前記二次電池の一方の電極を前記第1入力端子及び前記第2入力端子に排他的に接続する切換スイッチと、
    前記第1入力端子と前記二次電池の他方の電極との間に設けられた第1コンデンサと、
    前記第2入力端子と前記二次電池の他方の電極との間に設けられた第2コンデンサと、
    前記切換スイッチによって前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサが前記二次電池の一方の電極と接続されたときに前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサから前記二次電池の一方の電極に流れる電流を規制するように設けられたダイオードと、
    前記二次電池の一方の電極と前記第1入力端子とを接続しかつ前記二次電池に直流成分及び当該直流成分の電流値以下の所定の振幅の第1交流成分を含む第1検出電流が少なくとも当該第1交流成分の一周期以上流れるように、前記切換スイッチ及び前記充電手段を制御する第1検出電流制御手段と、
    前記二次電池の一方の電極と前記第2入力端子とを接続しかつ前記二次電池に前記直流成分及び前記第1交流成分と同一の振幅でかつ異なる周波数の第2交流成分を含む第2検出電流が少なくとも当該第2交流成分の一周期以上流れるように、前記切換スイッチ及び前記充電手段を制御する第2検出電流制御手段と、
    前記第1検出電流制御手段及び前記第2検出電流制御手段によって前記切換スイッチ及び前記充電手段が制御された後、前記差分電圧出力手段によって出力された差分電圧を検出する差分電圧検出手段と、
    前記差分電圧検出手段によって検出された差分電圧に基づいて、前記二次電池の状態を検出する電池状態検出手段と、
    を備えていることを特徴とする電池状態検出装置。
  2. 前記差分電圧出力手段が、前記差分電圧として前記差分値を所定の増幅率で増幅した電圧を出力するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の電池状態検出装置。
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