JP6222740B2 - 射出装置およびその射出制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂や金属などの成形材料を金型に射出充填して成形品を得るプラスチック射出成形機や軽金属射出成形機などの各種射出成形機の射出装置およびその射出制御方法に関するもので、特に射出工程のうちの射出速度を優先して制御する充填工程の射出制御方法に関するものである。
一般的に射出成形機は、型締装置と射出装置を有して、型締装置で金型の開閉や締め付けを行い、射出装置で流動可能な状態の成形材料を金型内のキャビティ空間を成すスプル部、ランナ部、そして、ゲート部等の流路を介して製品部にまで射出充填して、金型内で成形材料を固めて所望の形状の成形品を得る。射出成形機は、例えば1回の成形サイクルで、固定側金型に向けて可動側金型を移動させて金型を閉じる型閉工程、それら金型同士を締め付ける型締工程、計量された流動可能な状態の成形材料を金型内に射出充填する射出工程、金型内の流動可能な状態の成形材料を固化させる固化工程(例えば、冷却工程)、金型を開く型開工程、そして、金型から成形品を取り出すための取り出し工程(例えば、突き出し工程)を順次行うとともに、前記固化工程を開始したあとから前記射出工程を開始する前までの間に、成形材料に応じて溶融や混合などを行うとともに流動可能な状態の成形材料を計量する計量工程(例えば熱可塑性樹脂材料の場合、可塑化計量工程)を同時に行う。また、使用される成形材料にも、熱可塑性樹脂材料や熱硬化性樹脂材料や金属材料や液状樹脂材料など、様々な成形材料がある。
例えば、熱可塑性樹脂材料を射出成形するプラスチック射出成形機の射出装置は、1本のインラインスクリュで樹脂材料の可塑化溶融とその溶融樹脂の射出充填とを行うインラインスクリュ式射出装置、または、可塑化スクリュで樹脂材料の可塑化溶融を行う可塑化ユニットとその溶融樹脂を射出プランジャで射出充填を行う射出ユニットを別設したスクリュプリプラ式射出装置に大別される。本明細書中においてはインラインスクリュ及び射出プランジャをまとめて「射出軸」という。なお、スクリュプリプラ式射出装置は、逆流防止用のチェックリングを射出軸に備えている必要がないので、そのリングの閉まり遅れによる溶融樹脂の計量のバラツキがなく、計量精度が良いとされる。
そのような射出成形機の射出装置は、射出シリンダと、その射出シリンダのシリンダ孔内を進退移動する射出軸と、そのシリンダ孔に連通しその射出シリンダ前部に固定される射出ノズルと、そのシリンダ孔内の射出軸の先端面の前方に形成される射出室と、その射出軸を進退移動する電動や油圧等のアクチュエータからなる射出軸駆動装置と、その射出軸駆動装置を制御する射出制御装置と、その射出軸が進退移動する位置を検出して射出制御装置に出力する射出軸位置検出装置と、その射出シリンダの射出室内に供給され貯留される溶融樹脂の圧力を検出して射出制御装置に出力する射出圧力検出装置と、を少なくとも備える。それで、その射出装置では、溶融樹脂を、可塑化計量工程において射出軸を後退させるようにして射出室内に計量しながら貯留し、そのあと射出工程において射出軸を前進させて押し出すようにして、射出ノズルから金型内に向けて射出充填する。
射出工程は、一般的に充填工程と保圧工程に分けられて、充填工程において、1回の成形に必要な量の溶融樹脂のほとんどを金型内に充填したあと、保圧工程において、金型内に充填された溶融樹脂の冷却にともなう熱収縮分も含めその金型内で不足している分の溶融樹脂を充填するとともに、金型内のキャビティ空間のうちの製品部分に隣接するゲート部分の溶融樹脂が固化するまで金型内の溶融樹脂に保持圧力を付与して逆流を防止する。充填工程において前進する射出軸が所定のVP切り換え位置に到達すると、充填工程から保圧工程に切り換えられる。
射出工程のうちの充填工程では、充填工程を開始してから経過する時間に対して金型内に流れ込む溶融樹脂の樹脂量が成形サイクル毎に略同じになるように、再現性の良い射出速度制御を優先して制御することが多い。射出速度は、例えば、所定のサンプリング周期毎に射出軸が移動する距離を射出軸位置検出装置を利用して検出して、サンプリング周期毎に検出される距離をサンプリング周期の時間で除算することで実際の速度として算出される。射出制御装置では、サンプリング周期毎に射出軸位置検出装置からの出力から算出される射出速度の実測値と予め設定値記憶部に記憶されている射出速度の設定値との差に応じて射出軸駆動装置を制御するための指令値を算出してその指令値を射出軸駆動装置に出力して、射出速度の実測値が設定値になるようにフィードバック制御を行っている。射出速度を優先して制御される射出軸駆動装置は、所望する射出速度で金型内に充填される成形材料から受ける圧力に抗する射出圧力を発生させることになる。
射出速度でフィードバック制御を行う充填工程では、基本的に射出圧力による制御は行わずに、予め設定した上限圧力を超えない圧力の範囲内で、所望する射出速度を発生させるために必要な射出圧力が出力されるとともに、射出圧力検出装置で射出圧力の実測値を逐次検出して、射出軸駆動装置が予め設定した上限圧力を超える射出圧力を出力しようとすると出力を上限圧力にとどめて、上限圧力を超える射出圧力が出力されないようになっている。なお、上限圧力を超える射出圧力が必要になるときは、所望する射出速度を発生できないことになる。
例えば、特許文献1では、PID(比較・積分・微分)動作でフィードバック制御を行う射出成形機のフィードバック制御装置が開示されている。
特公平08−015751号公報
しかしながら、従来の充填工程では、射出速度に基づきフィードバック制御が行われていても、充填工程の完了の手前から工程完了までの間において、当該工程で充填作業が進むにしたがって、射出速度の実測値が設定値に到達できずに射出速度の実測値が設定値よりも減速していく。
それは、成形材料が金型内のキャビティ空間に充填されていく過程で温度変化などで粘性が徐々に大きくなることに起因して、例えば、熱可塑性樹脂であれば、金型内のキャビティ空間に充填された成形材料から順に金型に熱を奪われて冷えることで粘性が徐々に大きくなり、成形材料がキャビティ空間を流動する際の抵抗が徐々に大きくなっていくので、成形材料が金型内に充填されていくにつれてキャビティ空間の中を徐々に流動しにくくなることに起因する。また、それは、一般的に金型内のキャビティ空間がスプル部、ランナ部、ゲート部、そして、製品部の順に連通して成り、成形材料が他よりも比較的に断面積が大きく形成されているスプル部とランナ部の中を順に流動し、つぎに流路を絞るように断面積を小さく形成したゲート部を通り、最後に複雑な形状に形成された製品部にまで流れ込むので、成形材料が金型内のキャビティ空間の中を流動していく際の抵抗が充填工程の後半になると大きくなる傾向にあり、成形材料が金型内に充填されていくにつれてキャビティ空間の中を徐々に流動しにくくなる傾向にあることにも起因する。さらに、それは、従来のフィードバック制御が、射出速度の実測値と設定値の差に基づき指令値を算出していること、すなわち、射出速度の実測値が設定値から外れたあとで、射出軸駆動装置を制御して射出速度の実測値が設定値になるように実際の射出速度を加速もしくは減速させることにも起因する。また、従来のPID動作に基づくフィードバック制御では、比例(P)動作の演算が、射出速度の実測値と設定値の差に対して、ゲイン係数を乗算することで算出されるのが一般的であるから、充填工程の開始直後の単位時間当たりの急激な射出速度の加速に比べて、成形材料の粘度等に起因する単位時間当たりの減速が、つまりは、単位時間当たりの射出速度の実測値と設定値の差が比較的に小さいので、ゲイン係数の大きさにも因るが、実際の射出速度が設定値に追従できなくなることもある。
したがって、充填工程の完了手前から工程完了までの期間は、実際の射出速度が減速しやすくかつ加速しにくい状態にある。ここで、例えば、フィードバック制御のPID動作のうちの比例(P)動作のゲイン係数を大きくすれば、当該ゲイン係数が小さいときに比べて、射出軸駆動装置の単位時間当たりの加速が大きくなること、つまりは、高い応答特性にすることを可能にし、充填工程の完了の手前から工程完了までの間において、射出速度の実測値が設定値に追従できる期間を延長することができる。ところが、それでは、実際の射出速度が減速しやすくかつ加速しにくい状態ではない期間において、制御対象となる射出速度の応答特性が過大になり、射出速度の実測値の立上りが鋭すぎることによるオーバーシュートや発振を引き起こし、制御が不安定になってしまうことがあった。
充填工程の完了手前の射出速度の低下は、金型内のキャビティ空間の末端部に流れる成形材料の射出速度が遅くなって、当該工程の開始から完了までの時間が長くなることを意味して、例えば、成形材料が熱可塑性樹脂であれば、金型内に充填された溶融樹脂が時間の経過にともない金型に熱を奪われていき温度が低下してさらに粘度が大きくなり、充填工程のあとに保圧工程を行ったとしても、溶融樹脂がキャビティ空間のうちの製品部の隅角にまで充填されにくくなってショートショットを起こさせたり、キャビティ空間をまわり込んだ溶融樹脂の先端同士が充分に接合しないでウェルドラインを発生させたりする等の成形不良を引き起こす原因の1つとなり得た。
そこで、本発明の射出装置およびその射出制御方法では、射出速度でフィードバック制御を行う充填工程において、安定したフィードバック制御のもと、充填工程の完了の手前から射出速度の実測値が設定値に追従せずに失速してしまう期間を短くして、ショートショットやウェルドラインなどの成形不良を防止できるようにすることを目的とする。
本発明の射出装置の射出制御方法では、射出シリンダ内の射出軸を射出軸駆動装置で進退移動させて、前記射出シリンダ内に供給され貯留されている成形材料を金型に射出充填する射出工程の中で、予め記憶してある射出速度の設定値と逐次検出される射出速度の実測値との差に基づいて前記射出駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸の移動速度から成る前記射出速度のフィードバック制御による充填工程が行われる射出装置の射出制御方法において、前記充填工程の中で逐次検出される最新の射出圧力の実測値と少なくとも1つ前に検出された射出圧力の実測値との差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えて成る最終の指令値で前記射出軸駆動装置を制御することを特徴とする。
本発明の射出装置の射出制御方法では、射出シリンダ内の射出軸を射出軸駆動装置で進退移動させて、前記射出シリンダ内に供給され貯留されている成形材料を金型に射出充填する射出工程の中で、予め記憶してある射出速度の設定値と逐次検出される射出速度の実測値との差に基づいて前記射出駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸の移動速度から成る前記射出速度のフィードバック制御による充填工程が行われる射出装置の射出制御方法において、前記充填工程の中で逐次検出される最新の射出圧力の実測値とその前に検出された複数の射出圧力の実測値の平均値との差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えて成る最終の指令値で前記射出軸駆動装置を制御することを特徴とする。
また、本発明の射出装置の射出制御方法では、前記フィードバック制御が、比例制御のみを有する制御(P制御のみ)、あるいは、前記比例制御に加えて積分制御と微分制御のうちのいづれか1つ(PI制御あるいはPD制御)又はそれら両方(PID制御)を有する制御であると良い。
本発明の射出装置では、成形材料を貯留する射出シリンダと、前記射出シリンダ内で少なくとも進退移動する射出軸と、前記射出軸を進退移動させる射出軸駆動装置と、前記射出軸の位置を検出する射出軸位置検出装置と、前記射出シリンダ内の成形材料の圧力を検出する射出圧力検出装置と、前記射出シリンダ内に供給され貯留された成形材料を前記射出軸を移動することで金型に射出充填する射出工程のうちの充填工程として、予め記憶されている前記射出軸の位置に対する前記射出軸の移動速度から成る射出速度の設定値と前記射出軸が移動する際に前記射出軸位置検出装置で逐次検出される前記射出軸の位置およびそのとき計時される前記射出軸の移動時間に基づき逐次算出される実際の射出軸の移動速度から成る射出速度の実測値との間の差に基づいて前記射出軸駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸駆動装置を制御して前記射出速度の実測値を前記射出速度の設定値に追従させるフィードバック制御を行う際に、前記射出軸が移動している間に前記射出圧力検出装置から逐次検出される最新の射出圧力の実測値と少なくとも1つ前に検出された射出圧力の実測値との間の差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えた最終の指令値を前記射出軸駆動装置に出力する射出制御装置と、を少なくとも有することを特徴する。
本発明の射出装置では、成形材料を貯留する射出シリンダと、前記射出シリンダ内で少なくとも進退移動する射出軸と、前記射出軸を進退移動させる射出軸駆動装置と、前記射出軸の位置を検出する射出軸位置検出装置と、前記射出シリンダ内の成形材料の圧力を検出する射出圧力検出装置と、前記射出シリンダ内に供給され貯留された成形材料を前記射出軸を移動することで金型に射出充填する射出工程のうちの充填工程として、予め記憶されている前記射出軸の位置に対する前記射出軸の移動速度から成る射出速度の設定値と前記射出軸が移動する際に前記射出軸位置検出装置で逐次検出される前記射出軸の位置およびそのとき計時される前記射出軸の移動時間に基づき逐次算出される実際の射出軸の移動速度から成る射出速度の実測値との間の差に基づいて前記射出軸駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸駆動装置を制御して前記射出速度の実測値を前記射出速度の設定値に追従させるフィードバック制御を行う際に、前記射出軸が移動している間に前記射出圧力検出装置から逐次検出される最新の射出圧力の実測値と、その前に検出された複数の射出圧力の実測値の平均値との間の差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えた最終の指令値を前記射出軸駆動装置に出力する射出制御装置と、を少なくとも有することを特徴する。
また、本発明の射出装置では、前記フィードバック制御が、比例制御のみを有する制御(P制御のみ)、あるいは、前記比例制御に加えて積分制御と微分制御のうちのいづれか1つ(PI制御あるいはPD制御)又はそれら両方を有する制御(PID制御)であると良い。
本発明の射出装置およびその射出制御方法では、射出速度でフィードバック制御を行う充填工程において、射出圧力の変動を検知しかつ射出圧力が変動したときにのみその変動に応じた値を、フィードバック制御で演算される指令値に加算するようにすることで、安定したフィードバック制御のもと、充填工程の完了の手前から射出速度の実測値が設定値に追従せずに減速することを抑制することで、ショートショットやウェルドラインなどの成形不良を防止することができる。
本発明の射出装置およびその射出制御方法の実施の態様を示すブロック線図である。 本発明と従来技術の射出装置およびその射出制御方法における充填工程が完了する手前で成形材料が流れにくくなってからの射出速度、射出圧力そして指令値を射出軸の位置に基づき示す各実測波形を従来と対比して示すグラフの主要部分である。 本発明と従来技術の射出装置およびその射出制御方法における充填工程の射出速度と射出圧力を射出軸の位置に基づき示す各実測波形を従来と対比して示すグラフである。 本発明と従来技術の射出装置およびその射出制御方法における充填工程の射出速度と射出圧力を時間に基づき示す各実測波形を従来と対比して示すグラフである。 本発明の射出装置をスクリュプリプラ式射出装置を一例にして示す概略図である。
最初に射出装置の従来公知の部分が、熱可塑性樹脂材料を射出成形するスクリュプリプラ式射出装置を一例にして、図5に示す概略図によって簡単に説明される。
図5に示す射出装置1では、成形材料となる樹脂材料8を可塑化して溶融する可塑化ユニット2と、溶融された樹脂材料8(以下、溶融樹脂8と称する。)を金型10内のキャビティ空間11に向かって射出充填する射出ユニット3とが別設されており、それらが溶融樹脂8の連通路4aを有する連結部材4で接続されている。連通路4aは、開閉弁などの逆流防止装置4bで開閉することが可能である。可塑化シリンダ20、射出シリンダ30、射出ノズル32および連結部材4には、図示省略されたヒータが巻き回されても良い。金型10は、図示省略された型締装置に搭載されている。また、金型10には、図示省略された温度を調整するために媒体を流す配管が形成されていても良い。図5に示される金型10内のキャビティ空間11は、射出シリンダ30の射出ノズル32の方から順にスプル部11a、ランナ部11b、ゲート部11c、そして、製品部11dとなっている。
可塑化ユニット2は、可塑化シリンダ20と、可塑化シリンダ20内の可塑化スクリュ21と、可塑化スクリュ21を回転させる回転駆動装置22と、を少なくとも有する。可塑化シリンダ20には、樹脂材料8を供給するためのホッパ7が取り付けられている。
射出ユニット3は、射出シリンダ30と、射出シリンダ30の前端に固定した射出ノズル32と、射出シリンダ30内を進退する射出軸31となる射出プランジャ31と、射出プランジャ31を進退させる射出軸駆動装置50と、射出プランジャ31の位置を検出する射出軸位置検出装置61と、射出シリンダ30内の成形材料8の圧力を検出するための射出圧力検出装置62と、射出軸駆動装置50を制御する射出制御装置60と、を少なくとも有する。なお、図5に示す射出ユニット3の射出軸駆動装置50は、アキュムレータ58とサーボ弁52を有することで、高速で高応答の射出充填を可能にする構成の一例を示している。
射出軸駆動装置50は、ピストン51aとシリンダ51bから成る油圧シリンダ51と、サーボ弁52と、油圧供給源53と、オイルタンク59とを有する。油圧供給源53は、油圧ポンプ54と、油圧ポンプ54を駆動するポンプモータ55と、油圧ポンプ54の吸入側に接続したフィルタ56と、油圧ポンプ54の吐出し側に接続して、その吐出方向の流れのみを許容する逆止弁57、そして、その逆止弁57の吐出側に接続したアキュムレータ58等を有する。射出プランジャ31を油圧シリンダ51で駆動する射出軸駆動装置50では、油圧供給源53として油圧ポンプ54の他にアキュムレータ58を備えて、そのアキュムレータ58に高圧多量に蓄圧した作動油を一気に油圧シリンダ51に供給することで、高速で射出プランジャ31を駆動させるとともに、アキュムレータ58と油圧シリンダ51の間にサーボ弁52を配置して、サーボ弁52の駆動を制御することで油圧シリンダ51への作動油の供給量および供給方向を調整して、射出プランジャ31を高応答および高精密に駆動させることができる。
サーボ弁52は、A、B、P及びTポートを有する4ポートサーボ弁52であって、Aポートが油圧シリンダ51の後油室51d(ピストンヘッド側油室)に接続され、Bポートが前油室51c(ピストンロッド側油室)に接続され、Pポートがアキュムレータ58に接続され、Tポートがオイルタンク59に接続されている。図示省略するが、4ポートサーボ弁52は、円筒形のスリーブにA、B、PおよびTポートが形成されており、その内部に軸方向に変位するスプールを収容してあって、スプールの位置を移動させることで、ポート同士の接続を切り換え、各ポートの開口の開度(以下、スプール開度と称する)を可変して流量を調整し、そして、各ポートの開口を閉鎖してポートを遮断するようになっている。スプール開度は、射出制御装置60から出力されて4ポートサーボ弁52の指令値入力部52aに入力される指令信号(以下、指令値Qrと称する)となる電圧値と正比例するように制御される。なお、射出装置1の構成によっては、スプール開度が電圧値ではなく電流値と正比例するように制御されることもある。
例えば、図5に示す4ポートサーボ弁では、指令値Qrとなる電圧値がゼロのときにスプールが中立位置、つまりは、全てのポートが遮断される状態で、その電圧値が正の値のときにAポートにPポートが接続されて油圧シリンダ51の後油室51dに油圧供給源53から作動油が供給されるとともにBポートにTポートが接続されて油圧シリンダ51の前油室51cの作動油がオイルタンク59に戻される状態で、その電圧値が負の値のときにBポートにTポートが接続されて油圧シリンダ51の前油室51cに油圧供給源53から作動油が供給されてるとともにAポートにTポートが接続されて油圧シリンダ51の後油室51dの作動油がオイルタンク59に戻される状態となる。例えば、指令値となる電圧値をゼロから正の方向に大きくするほど、油圧供給源53から油圧シリンダ51の後油室51dに流れる単位時間当たりの作動油の流量が大きくなるようにスプール開度が大きくなり、射出プランジャ31の移動する速度、すなわち、射出速度Vが大きくなる。ちなみに、指令値Qrとなる電圧値をゼロから負の方向に小さくするほど、すなわち、負の電圧値の絶対値が大きいほど、油圧供給源53から油圧シリンダ51の前油室51cに流れる単位時間当たりの作動油の流量が大きくなるようにスプール開度が大きくなり、射出プランジャ31の後退速度が大きくなるとともに、射出充填後に油圧シリンダ51の後油室51dの高圧の作動油を高速排出させることにもなる。なお、そのスプールの中立位置は、本実施の態様のように、必ずしも電圧値がゼロであるとは限らず、電圧値の正負のどちらか側にある場合もある。また、電圧値の正負に対するスプールが移動する方向が、本実施の態様とは逆の場合もある。
射出制御装置60は、出力側が4ポートサーボ弁52の指令値入力部52aに接続されていて、入力側に油圧シリンダ51の後油室51dの圧力、すなわち、射出プランジャ31が溶融樹脂8に与える射出圧力Pの実測値を検出するための射出圧力検出装置62が接続されている。射出圧力検出装置62は、射出プランジャ31とピストンロッドの間に挟んだロードセル、射出プランジャ31の先端に取り付けた圧力センタ、あるいは、スプル等の金型内のキャビティ空間の一部に取り付けた圧力センタ等でも良い。また、射出制御装置60の入力側には、射出プランジャ31の位置Sの実測値を検出する射出軸位置検出装置61が接続されている。射出軸位置検出装置61は、リニアエンコーダ等の各種の位置検出センサが採用できる。ここで、射出軸31の位置Sと表現しているのは、厳密な意味では当該射出軸31となる射出プランジャ31の先端位置Sのことである。射出速度Vの実測値は、射出プランジャ31の前進位置Sを検出する射出軸位置検出装置61から逐次送出される位置Sの実測値を入力する射出制御装置60が所定のサンプリング周期ごとに、サンプリング周期の時間tに射出プランジャ31が移動した距離からから速度データVに変換する方式などで検出されると良い。射出制御装置60は、射出装置1を含む射出成形機の各種制御を司る図示省略するコントローラの機能の一部に組み込まれていても良い。また、射出制御装置は、射出工程の充填工程の制御を行う以外にも、保圧工程の制御も行うようにしても良い。
上記のような射出装置1では、作業者が設定した射出速度Vまたは射出圧力P等の設定値からなる各種成形条件に基づき、射出制御装置60から4ポートサーボ弁52の指令値入力部52aに指令値Qrが出力されて、4ポートサーボ弁52を介して射出プランジャ31の駆動、すなわち、スプールのスリーブ内の位置をフィードバック制御により調整し、溶融樹脂8を金型10内のキャビティ空間11に射出充填している。射出制御装置60から出力される指令値は、図示省略のD/A変換器やドライバ回路を介して4ポートサーボ弁52の指令値入力部52aに入力されても良いし、指令値入力部52aに図示省略のD/A変換器やドライバ回路を有しても良い。
つぎに、射出装置1の一般的な射出制御方法について説明する。その射出制御方法では、射出工程が充填工程と保圧工程とからなり、各工程において上述したフィードバック制御によりサーボ機構を介して射出プランジャ31の駆動を制御している。射出工程では、充填工程で主に射出プランジャ31の位置Sに対して射出速度Vを制御し、VP切り換え位置またはVP切り換え時間を挟んで続く保圧工程で保圧時間に対して保持圧力を制御している。充填工程では、射出速度Vに基づきフィードバック制御を行う。また、保圧工程では、保持圧力に基づきフィードバック制御を行う。フィードバック制御は、例えば、従来公知のPID動作、P動作、PI動作、および、PD動作などが行われる。
ここからは、本発明の特有の射出装置1の構成およびその射出装置1の射出制御方法が、図1ないし図4の実施の態様を一例にして説明される。
図1のブロック線図および図2のグラフに示す実施の態様のように、本発明の射出装置1の射出制御装置は、射出工程の充填工程において、サンプリング周期t毎n=0、1、2、3、・・・、Nに、射出軸位置検出装置61で検出した射出プランジャ31の実際の位置データSr(n)を速度データに変換した射出速度の実測値Vr(n)と、設定値記憶部60bに記憶されてる射出速度の設定値Vs(n)と、の差に基づきPID制御部60aでPID動作に基づく演算を行うことによるフィードバック制御を行うことで基本の指令値Qf(n)を演算し、さらに、射出圧力検出装置62で逐次検出される最新の射出圧力Pの実測値Pr(n)と、その直前に検出され実測値記憶部60cに記憶しておいた1つ前の実測値Pr(n−1)との差Δp(n)=Δp1、Δp2、Δp3、・・・、Δp11、Δp12、Δp13、・・・、Δp(n)に基づき算出される値q(n)=q1、q2、q3、・・・、q11、q12、q13、・・・、q(n)を加算してなる最終の指令値Qr(n)=Qf(n)+q(n)を出力して射出軸駆動装置を制御する。なお、ΔPは、同じ充填工程の中で検出される最新の射出圧力の実測値Pr(n)と1つ前の射出圧力の実測値Pr(n−1)の差であることが好ましいが、同じ充填工程の中で検出される最新の射出圧力の実測値Pr(n)と2つ前の射出圧力の実測値Pr(n−2)の差などのように、同じ充填工程の中で検出される最新の射出圧力の実測値Pr(n)とm回前に検出された射出圧力の実測値Pr(n−m)の差であっても良い。また、ΔPは、同じ充填工程の中で検出される最新の射出圧力の実測値Pr(n)と、その最新の射出圧力の実測値Pr(n)の前に検出された射出圧力の実測値Pr(n−m)の複数回分を平均した平均値との差であっても良く、例えば、同じ充填工程の中で検出される最新の射出圧力の実測値Pr(n)と、最新の射出圧力の実測値Pr(n)の前に検出された複数の射出圧力の実測値Pr(n−1)、Pr(n−2)、・・・、Pr(n−m)の平均値(=(Pr(n−1)+Pr(n−2)+・・・+Pr(n−m))/m)との差であっても良い。
例えば、図1の実施の態様では、指令値Qr(n)=Qf(n)+k・(Pr(n)−Pr(n−1))=Qf(n)+k・Δp(n)=Qf(n)+q(n)となる。ここで、図1の実施の態様では、上記の値q(n)の算出は、Δp(n)に定数kを乗算して行われている(上記の値q(n)=k・Δp(n))。PID制御部60aから算出される基本指令値Qf(n)が、例えば、電圧値に変換されていれば、射出圧力Pに基づくΔp(n)の大きさを電圧値に変換するために用いられ、また、Δp(n)に基づく単位時間当たりの指令値Qr(n)の応答特性を調整するためにも用いられて、適宜に調整されると良い。また、その定数kによる変換および調整に限らず、Δp(n)を所定の関数に代入等して、変換および調整が行われても良い。
本発明の射出装置およびその射出制御方法では、例えば、充填工程の開始(計量完了位置)から充填工程の完了(VP切換位置又はVP切換時間)までの間において、射出速度の設定値Vs(n)が一定値とした図2ないし図4の一例のように、従来では、充填工程の手前から工程完了までの間で射出速度の実測値Va(n)が設定値Vs(n)に追従できずに減速していた区間でも、本発明では、射出速度の実測値Vr(n)を設定値Vs(n)に追従できるようにして、設定値Vs(n)に追従できずに減速する区間を短くすることが可能になる。
図2に示すグラフでは、充填工程の完了手前で従来の射出速度の実測値Vaが減速を開始する部分において、本発明の実施の態様では射出速度の実測値Vrを設定値Vsに追従さることが可能で減速しない様子を示すグラフであって、射出軸31の位置Sの一部に対して、射出速度の設定値Vs、従来における射出速度の実測値Va(一点鎖線)、本発明における射出速度の実測値Vr(実線)、従来における射出圧力の実測値Pa(一点鎖線)、本発明における射出圧力の実測値(実線)、従来における指令値Qa(一点鎖線)、本発明の指令値Qr(実線)および本発明のPID動作における基本指令値Qf(点線)を示している。図2に示すグラフでは、横軸が射出軸31の位置Sであって、従来のグラフと本発明のグラフが対比されていて、射出速度の実測値Vaが設定値Vsに追従できずに減速してしまう従来のグラフの方が本発明のグラフに比べて、同じサンプリング周期t毎nに移動できる射出軸31が距離が短くなるので、サンプリング周期t従来と本発明でずらして示されている。
図3と図4に示すグラフでは、充填工程の開始(計量完了位置)から充填工程の完了(VP切換位置又はVP切換時間)までを示し、図3が射出軸31の位置Sに対して、図4が横軸が時間Tに対して、射出速度の設定値Vs、従来における射出速度の実測値Va(一点鎖線)、本発明における射出速度の実測値Vr(実線)、従来における射出圧力の実測値Pa(一点鎖線)、本発明における射出圧力の実測値(実線)を示す。例えば、本発明の場合では、射出速度の実測値Vrが設定値Vsに追従できずに減速する期間が従来に比べて短いので、図4に示すように充填工程の開始から完了までの時間が従来に比べて短くなり、図3に示すように同じ射出軸31の位置Sであっても充填工程の開始からの経過時間が従来の場合と比べて短いので、従来の場合に比べて成形材料の粘度の高まりも小さく、従来の射出圧力Paよりも本発明の射出圧力Prが小さく抑えられている。
図2に示される最終の指令値Qrは、例えば、射出圧力Prが上昇したあとのサンプリング周期tのタイミングが到来したときであれば、そのときの射出圧力p11とその直前となるサンプリング周期tにおいて1つ前の射出圧力p10との差Δp11(=p11−p10)が算出されて、その差Δp11に定数kを乗算した値q11(=k・Δp11)が演算されて、PID制御部60aから算出された基本指令値Qf11に値q11を加算した最終の指令値Qr11(=Qf11+q11)が演算されている。それで、射出軸駆動装置50は、射出制御装置から出力される指令値Qr11によって制御されて、射出速度の実測値Vrを従来の射出速度の実測値Vaに比べて減速させずに、射出速度の設定値Vsに追従させることができる。つぎに、再びサンプリング周期tのタイミングが到来すると、そのときの射出圧力p12と直前となるサンプリング周期tにおいて1つ前の射出圧力p11との差Δp12(=p12−p11)が算出されて、その差Δp12に定数kを乗算した値q12(=k・Δp12)が演算されて、PID制御部60aから算出された基本指令値Qf12に値q12を加算した最終の指令値Qr12(=Qf12+q12)が演算されている。それで、射出軸駆動装置50は、従来の射出速度の実測値Vaよりも大きな射出速度の実測値Vrの状態から、射出制御装置60から出力される指令値Qr12によって制御されるので、従来の射出速度の実測値Vaよりも射出速度の実測値Vrを大きく加速させて、射出速度の設定値Vsに追従させることができる。つぎに、再びサンプリング周期tのタイミングが到来すると、そのときの射出圧力p13と直前となるサンプリング周期tにおいて1つ前の射出圧力p11との差Δp13(=p13−p12)が算出されて、その差Δp13に定数kを乗算した値q13(=k・Δp13)が演算されて、PID制御部60aから算出された基本指令値Qf13に値q13を加算した最終の指令値Qr13(=Qf13+q13)が演算されている。それで、射出軸駆動装置50は、従来の射出速度の実測値Vaよりも大きな射出速度の実測値Vrの状態から、射出制御装置60から出力される指令値Qr13によって制御されるので、射出速度の実測値Vrを従来の射出速度の実測値Vaに比べて減速させずに、射出速度の設定値Vsに追従させることができる。ここで、従来の指令値Qaが本発明の最終の指令値Qrよりも大きくても、射出速度の設定値Vsから大きく減速してしまっている従来の射出速度の実測値Vaを射出速度の設定値Vsにまで大きく加速させるまでには至らない。
本発明の射出装置1およびその射出制御方法では、特に、充填工程の完了手前から溶融樹脂8が流れづらくなり始めることを、射出圧力Prの上昇で検知して、所定のサンプリング周期t毎nに射出圧力Prが上昇する量、すなわち、射出速度の実測値Vrを設定値Vsに維持するために必要な射出軸駆動装置50の駆動力がこれまでの駆動力よりも大きくなる分として、前記Δp(n)に基づき算出される値q(n)の分だけ加算されて、従来のPID動作における基本指令値Qf(n)よりも大きくなった指令値Qr(n)を用いることで、例えば、サーボ弁52のスプール開度を従来よりも大きく開くことが可能になって、射出速度の実測値Vrの減速を抑えることが可能になる。
また、本発明では、充填工程の手前で射出圧力の実測値Prが上昇を開始する時点を検知して、射出速度の実測値Vrが減速させないで設定値Vsにしばらく追従することから、従来よりも溶融樹脂8の粘性が小さいうちに充填工程を進めることができ、また、射出速度が加速する前の速度がより高い方が減速しにくいので、射出速度の設定値Vsに追従できずに設定値Vsより減速してしまう従来のフィードバック制御に比べて、本発明の射出装置1およびその射出制御方法の方が射出速度の実測値Vrを設定値Vsに追従させやすい。なお、射出圧力の実測値Prが上昇する時期は、充填工程の完了の手前から工程の完了までとは限らないが、それ以外の時期での射出圧力の実測値Prの上昇にともなうΔpは比較的に小さいので、フィードバック制御に対する影響は少ない。また、射出圧力の実測値Prが変動せずに、一定の圧力を維持した状態であれば、ΔPはゼロになり、最終の指令値Qrは、PID制御部60aにおける基本指令値Qfとなる。
本発明は、樹脂や金属などの成形材料を金型に射出充填して成形品を得るプラスチック射出成形機や軽金属射出成形機などの各種射出成形機の射出装置およびその射出制御方法に利用できる。特に、射出工程のうちの射出速度を優先して制御する充填工程の射出制御方法に利用できる。本発明によるとショートショットやウェルドラインなどの成形不良を防止でき、射出成形機並びに射出成形技術の発展に寄与する。
1 射出装置
2 可塑化ユニット
3 射出ユニット
4 連結部材
4a 連通路
4b 逆流防止装置
7 ホッパ
8 成形材料
10 金型
11 キャビティ空間
11a スプル部
11b ランナ部
11c ゲート部
11d 製品部
20 可塑化シリンダ
21 可塑化スクリュ
22 回転駆動装置
30 射出シリンダ
31 射出プランジャ(射出軸)
32 射出ノズル
50 射出軸駆動装置
51 油圧シリンダ
51a ピストン
51b シリンダ
51c 前油室
51d 後油室
52 サーボ弁
52a 指令値入力部
53 油圧供給源
54 油圧ポンプ
55 ポンプモータ
56 フィルタ
57 逆止弁
58 アキュムレータ
59 オイルタンク
60 射出制御装置
60a PID制御部
60b 設定値記憶部
60c 実測値記憶部
61 射出軸位置検出装置
62 射出圧力検出装置

Claims (6)

  1. 射出シリンダ内の射出軸を射出軸駆動装置で進退移動させて、前記射出シリンダ内に供給され貯留されている成形材料を金型に射出充填する射出工程の中で、予め記憶してある射出速度の設定値と逐次検出される射出速度の実測値との差に基づいて前記射出駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸の移動速度から成る前記射出速度のフィードバック制御による充填工程が行われる射出装置の射出制御方法において、
    前記充填工程の中で逐次検出される最新の射出圧力の実測値と少なくとも1つ前に検出された射出圧力の実測値との差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えて成る最終の指令値で前記射出軸駆動装置を制御することを特徴とする射出装置の射出制御方法。
  2. 射出シリンダ内の射出軸を射出軸駆動装置で進退移動させて、前記射出シリンダ内に供給され貯留されている成形材料を金型に射出充填する射出工程の中で、予め記憶してある射出速度の設定値と逐次検出される射出速度の実測値との差に基づいて前記射出駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸の移動速度から成る前記射出速度のフィードバック制御による充填工程が行われる射出装置の射出制御方法において、
    前記充填工程の中で逐次検出される最新の射出圧力の実測値とその前に検出された複数の射出圧力の実測値の平均値との差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えて成る最終の指令値で前記射出軸駆動装置を制御することを特徴とする射出装置の射出制御方法。
  3. 前記フィードバック制御が、比例制御のみを有する制御(P制御のみ)、あるいは、前記比例制御に加えて積分制御と微分制御のうちのいづれか1つ(PI制御あるいはPD制御)又はそれら両方(PID制御)を有する制御であることを特徴とする請求項1または2に記載の射出装置の射出制御方法。
  4. 成形材料を貯留する射出シリンダと、
    前記射出シリンダ内で少なくとも進退移動する射出軸と、
    前記射出軸を進退移動させる射出軸駆動装置と、
    前記射出軸の位置を検出する射出軸位置検出装置と、
    前記射出シリンダ内の成形材料の圧力を検出する射出圧力検出装置と、
    前記射出シリンダ内に供給され貯留された成形材料を前記射出軸を移動することで金型に射出充填する射出工程のうちの充填工程として、予め記憶されている前記射出軸の位置に対する前記射出軸の移動速度から成る射出速度の設定値と前記射出軸が移動する際に前記射出軸位置検出装置で逐次検出される前記射出軸の位置およびそのとき計時される前記射出軸の移動時間に基づき逐次算出される実際の射出軸の移動速度から成る射出速度の実測値との間の差に基づいて前記射出軸駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸駆動装置を制御して前記射出速度の実測値を前記射出速度の設定値に追従させるフィードバック制御を行う際に、前記射出軸が移動している間に前記射出圧力検出装置から逐次検出される最新の射出圧力の実測値と少なくとも1つ前に検出された射出圧力の実測値との間の差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えた最終の指令値を前記射出軸駆動装置に出力する射出制御装置と、
    を少なくとも有することを特徴する射出装置。
  5. 成形材料を貯留する射出シリンダと、
    前記射出シリンダ内で少なくとも進退移動する射出軸と、
    前記射出軸を進退移動させる射出軸駆動装置と、
    前記射出軸の位置を検出する射出軸位置検出装置と、
    前記射出シリンダ内の成形材料の圧力を検出する射出圧力検出装置と、
    前記射出シリンダ内に供給され貯留された成形材料を前記射出軸を移動することで金型に射出充填する射出工程のうちの充填工程として、予め記憶されている前記射出軸の位置に対する前記射出軸の移動速度から成る射出速度の設定値と前記射出軸が移動する際に前記射出軸位置検出装置で逐次検出される前記射出軸の位置およびそのとき計時される前記射出軸の移動時間に基づき逐次算出される実際の射出軸の移動速度から成る射出速度の実測値との間の差に基づいて前記射出軸駆動装置を制御するための基本の指令値を算出して、当該基本の指令値に基づき前記射出軸駆動装置を制御して前記射出速度の実測値を前記射出速度の設定値に追従させるフィードバック制御を行う際に、前記射出軸が移動している間に前記射出圧力検出装置から逐次検出される最新の射出圧力の実測値と、その前に検出された複数の射出圧力の実測値の平均値との間の差に基づき算出される値を前記基本の指令値に加えた最終の指令値を前記射出軸駆動装置に出力する射出制御装置と、
    を少なくとも有することを特徴する射出装置。
  6. 前記フィードバック制御が、比例制御のみを有する制御(P制御のみ)、あるいは、前記比例制御に加えて積分制御と微分制御のうちのいづれか1つ(PI制御あるいはPD制御)又はそれら両方を有する制御(PID制御)であることを特徴とする請求項4または5に記載の射出装置。
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