JP6217878B1 - 水性インクジェットインキ用樹脂分散体 - Google Patents
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Abstract
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特許文献2には、ラジカル反応性乳化剤の存在下にラジカル重合してなるエマルジョンと、顔料と、水性媒体とを含有するインクジェット記録液が開示されている。
特許文献3には、特定量のアルコキシシリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマーをラジカル重合してなるポリマーエマルションを含有する水性インクジェット記録液が開示されている。
即ち、本発明は、スチレンモノマー58.5質量%を超えて96.7質量%未満、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー3質量%を超えて9.6質量%未満、カルボキシル基含有モノマー0.1〜10質量%、アルコキシシリル基含有モノマー0.1〜10質量%、および界面活性剤モノマー0.1〜10質量%を含んでなるモノマー混合物の乳化重合物である樹脂粒子と、水性媒体とを含んでなる、水性インクジェットインキ用樹脂分散体に関する。
スチレンモノマーは、高光沢の観点で、モノマー混合物中に58.5質量%を超えて96.7質量%未満含まれるが、80〜96質量%含まれることが好ましい。
炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーは、モノマー混合物中に3質量%を超えて9.6質量%未満含まれるが、4〜9.5質量%含まれることが好ましい。モノマー混合液中に、スチレンモノマー58.5質量%を超えて96.7質量%未満、および炭素数4〜12の(メタ)アルキル酸アルキルエステルモノマー3質量%を超えて9.6質量%未満含むことで、重合物のガラス転移温度が20〜120℃の範囲内に設計でき、耐摩耗性に優れた分散体が得られる。また、スチレンモノマー、および炭素数4〜12の(メタ)アルキル酸アルキルエステルモノマーは、いずれも疎水骨格のモノマーであるため、上記の比率で含むことで、耐水性に優れた分散体が得られる。
カルボキシル基含有モノマーを用いることで、光沢、及びインキの保存安定性が向上する。カルボキシル基含有モノマーは、モノマー混合物中に0.1〜10質量%含まれるが、0.3〜5質量%含まれることが好ましい。カルボキシル基含有モノマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸およびけい皮酸などが挙げられるが、アクリル酸を用いることが好ましい。
アルコキシシリル基含有モノマーを用いることで、耐摩耗性、耐水性、耐溶剤性が向上する。アルコキシシリル基含有モノマーは、モノマー混合物中に0.1〜10質量%含まれるが、0.1〜5質量%含まれることが好ましい。
界面活性剤モノマーは、分子内にラジカル重合可能なエチレン性不飽和二重結合を1個以上有する界面活性剤を指す。界面活性剤モノマーを用いることで、耐摩耗性、耐水性、耐溶剤性が向上する。界面活性剤モノマーは、モノマー混合物中に0.1〜10質量%含まれるが、0.3〜5質量%含まれることが好ましい。界面活性剤モノマーとしては、アニオン性界面活性剤モノマー、カチオン性界面活性剤モノマー、ノニオン性界面活性剤モノマーが挙げられるが、アニオン性界面活性剤モノマーまたはノニオン性界面活性剤モノマーが好ましい。アニオン性界面活性剤モノマーは、主骨格がスルホコハク酸エステル、アルキルエーテル、アルキルフェニルエーテル、アルキルフェニルエステル、(メタ)アクリレート硫酸エステル、およびリン酸エステルが好ましい。ノニオン性界面活性剤モノマーは、主骨格がアルキルエーテル、アルキルフェニルエーテル、アルキルフェニルエステルが好ましい。
その他官能基含有モノマーとは、上で述べたスチレンモノマー、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー、カルボキシル基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、界面活性剤モノマー以外の官能基を有するモノマーを指す。その他官能基含有モノマーは、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、オキシアルキレン基含有モノマー、およびその他エチレン性不飽和結合を二つ以上有するモノマーのいずれか少なくとも一つを含むことが好ましい。ただし、本明細書ではこれらモノマーについて以下のとおり定義する。その他エチレン性不飽和結合を二つ以上有するモノマーとは、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、グリシジル基含有モノマーおよびオキシアルキレン基含有モノマーを除くエチレン性不飽和結合を二つ以上有するモノマーを意味する。オキシアルキレン基含有モノマーとは、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマーおよびグリシジル基含有モノマーを除くオキシアルキレン基含有モノマーを意味する。グリシジル基含有モノマーとは、水酸基含有モノマーおよびアミド基含有モノマーを除くグリシジル基含有モノマーを意味する。アミド基含有モノマーとは、水酸基含有モノマーを除くアミド基含有モノマーを意味する。
その他官能基含有モノマーは、モノマー混合物中に0.1〜10質量%含まれることが好ましく、0.3〜8質量%含まれることがより好ましい。
その他モノマーとは、上で述べたスチレンモノマー、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー、カルボキシル基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、界面活性剤モノマー、その他官能基含有モノマー以外のモノマーを指す。具体的には、炭素数1〜3または13以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー、脂肪族環、芳香族環を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー等が挙げられる。
モノマー混合物の乳化重合は、ラジカル重合開始剤(以下、重合開始剤という)の存在下で行うことが好ましい。前記重合開始剤は、公知の油溶性重合開始剤や水溶性重合開始剤を使用することができる。
モノマー混合物の乳化重合物である樹脂粒子は、塗膜表面の平滑性、分散体の粘度の観点から、平均粒子径を30〜100nmにすることで、光沢、吐出性及びインキの保存安定性良好な水性インクジェットインキが得られる。
水性インクジェットインキ用樹脂分散体は、さらに、水性ワックス分散体を配合することで、耐摩耗性をさらに向上させた水性インクジェットインキ用樹脂分散体が得られる。 水性ワックス分散体としては、ポリオレフィンワックス、カルナバワックス、シリコーンワックス、ウレタンワックス、テフロン(登録商標)ワックス等の水性ワックス分散体が挙げられるが、耐摩耗性向上の観点では、ポリオレフィンワックス分散体を用いることが好ましい。さらに、ポリオレフィンワックスの中でも、ポリエチレンワックス分散体を用いることが好ましい。さらに、耐摩耗性向上の観点から、ポリオレフィンワックスの融点は、100℃〜150℃が好ましく、110℃〜140℃がより好ましい。また、吐出性の観点から、水性ワックス分散体の平均粒子径は、10〜200nmであることが好ましい。塗膜物性とインキの保存安定性を両立するためには、モノマー混合物の乳化重合物である樹脂粒子100質量部に対して、水性ワックス分散体は1〜30質量部含むことが好ましい。
本発明の水性インクジェットインキは、水性インクジェットインキ用樹脂分散体および着色剤を含む。
着色剤は、一般的には顔料が用いられる。顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、炭化カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料が使用できる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエコー、ベンジジンエコー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
水性インクジェットインキは、水性媒体を含有する。水性媒体とは、水および親水性有機溶剤を指す。
本発明の水性インクジェット用インキを塗布または印刷し得る基材としては、例えば、上質紙等の浸透系基材、アート紙、コート紙、ポリ塩化ビニルシート等の非浸透系基材が挙げられる。印刷方式としては、オンデマンド型の記録ヘッドを有するインクジェット方式が好ましい。オンデマンド型としては、例えばピエゾ方式、サーマルインクジェット方式、静電方式等が例示されるが、ピエゾ方式が最も好ましい。また、本発明の水性インクジェット用インキを用いた印刷に際しては、印字物の乾燥性および耐性を補強する目的で、印字工程に必要に応じて加熱乾燥工程を導入することができる。加熱乾燥工程を導入することで成膜性も向上する場合があり、適度な加熱処理は好ましい。加熱処理工程は印刷工程(インクジェット印字速度)に影響のない程度に用いることができ、例えば、40〜100℃で1〜200秒の範囲で処理されることが一般的である。
スチレンモノマー91部、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート5部、カルボキシル基含有モノマーとしてアクリル酸1部、アルコキシシリル基含有モノマーとして3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1部、水酸基含有モノマーとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート1部、界面活性剤モノマーとしてラテムルPD−104(花王社製、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム)0.4部、イオン交換水55部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて混合してモノマープレエマルジョンを作成し、滴下槽に仕込んだ。
別途、還流冷却器、攪拌機、温度計、窒素導入管、原料投入口を具備する4つ口フラスコを反応容器とし、該反応容器にイオン交換水90部を仕込んだ。次いで、窒素を導入し、攪拌しながら、液温を75℃に加熱した。そして、反応容器中に、ラテムルPD−104を0.6部添加し、過硫酸アンモニウム0.3部を添加した後、滴下槽から上記モノマープレエマルジョンを3時間かけて連続的に滴下し、乳化重合を行った。滴下終了後、2時間、液温を80℃に保ち、乳化重合を継続した。その後、50℃まで冷却し、溶液を180メッシュのポリエステル製の濾布で濾過することで水性インクジェットインキ用樹脂分散体を得た。得られた分散体の不揮発分は40%、分散体に含まれる樹脂の酸価は31mgKOH/gであった。
ゲル分率={(浸漬前樹脂質量)−(浸漬後樹脂質量)}/(浸漬前樹脂質量)×100
分散体の耐水性は、以下に示す方法によって評価した。分散体を乾燥後の厚みが40μmになるようにアプリケーターを用いてガラス板上に塗布し、80℃で1時間乾燥させて、塗膜を作製した。得られた塗膜を40℃の温水中に入れ、1時間後の塗膜の状態を目視にて確認した。評価基準を下記に示す。
◎:塗膜に全く変化が見られない(極めて良好)
○:塗膜が若干白化(良好)
△:塗膜が白化(不良)
×:ガラス板から皮膜が剥離(極めて不良)
分散体の機械安定性は、以下に示す方法によって評価した。テスター産業社製マロン式機械的安定度試験機AB−802を用い、下記の条件にて測定した。
樹脂分 :20%
使用量 :50g
回転数 :1000rpm(±20)
時間 :20分
過重 :30kgf
測定後の分散体を100メッシュ金網で濾過し、金網上の凝集物の乾燥質量(Wg)を測定して、次式により、発生した凝集物の量(%)を求めて下記基準に基づいて評価した。
発生凝集物量(%)=W(g)/[50(g)×水性インクジェットインキ用樹脂分散体の樹脂分(20%)]×100
評価基準を下記に示す。
〇:0.1%未満(良好)
△:0.1%以上、1.0%未満(不良)
×:1.0%以上(極めて不良)
分散体の保存安定性は、以下に示す方法によって粘度変化率に基づいて評価した。分散体の製造直後に初期の粘度を測定した後、密閉した容器に入れ、70℃で2週間後、経時後の粘度を測定した。粘度測定には、B型粘度計を使用し、25℃、30rpmの条件で測定を行った。
粘度変化率(%)=|初期の粘度−経時後の粘度|×100
評価基準を下記に示す。
◎:10%未満(極めて良好)
〇:10%以上、20%未満(良好)
△:20%以上、50%未満(不良)
×:50%以上(極めて不良)
表1および2に示す材料及び配合組成に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2〜11及び比較例1〜12の水性インクジェットインキ用樹脂分散体をそれぞれ得た。尚、表中の数値は、単位の記載がない項目は「部」を表し、空欄は使用していないことを表す。
実施例1で得た水性インクジェットインキ用樹脂分散体100部をディスパーで混合しながら、水性ワックス分散体としてAQUACER507を10部配合して、分散体を得た。
表1に示す配合組成に変更した以外は、実施例12と同様の方法で、実施例13〜15の分散体をそれぞれ得た。尚、表中の数値は、単位の記載がない項目は「部」を表し、空欄は使用していないことを表す。
St:スチレン
<炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー>
BA:ブチルアクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
LMA:ラウリルメタクリレート(ドデシルメタクリレート)
<カルボキシル基含有モノマー>
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
<アルコキシシリル基含有モノマー>
KBM−503:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
KBE−503:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
<界面活性剤モノマー>
PD−104:ラテムルPD104(花王社製)
SR−10:アデカリアソープSR−10(ADEKA社製)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MAAm:メタクリルアミド
GMA:グリシジルメタクリレート
EGDMA:エチレングリコールジメタクリレート
<その他モノマー>
MMA:メチルメタクリレート
EA:エチルアクリレート
AQUACER507:ポリエチレンワックス(BYK社製、融点:130℃、D50:30nm)
AQUACER498:パラフィンワックス(BYK社製、融点:60℃、D50:200nm)
AQUACER593:ポリプロピレンワックス(BYK社製、融点160℃、D50:30nm)
CERACOL79:カルナバワックス(BYK社製、融点90℃、D50:3000nm)
E−O:エマールO(花王社製)
顔料(トーヨーカラー社製 Lionogen Blue 7351)20部、顔料分散樹脂(BASF社製 ジョンクリル61J、固形分30%水溶液)30部、イオン交換水29.3部、消泡剤(日信化学工業社製 サーフィノール104E)0.5部をペイントコンディショナーにて2時間分散し、濃縮シアン顔料分散液を得た。
顔料を(DIC社製 Fastogen Super Magenta RCT)20部に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、濃縮マゼンタ顔料分散液を得た。
顔料を(クラリアント社製 Novoperm Yellow H2G)20部に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、濃縮イエロー顔料分散液を得た。
顔料を(エボニックデグザ社製 Printex 85)20部に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、濃縮ブラック顔料分散液を得た。
実施例1で得られた水性インクジェットインキ用樹脂分散体の固形分10部に対して、上記のシアン顔料分散液40部、親水性有機溶剤としてグリセリン20部、1,3−プロパンジオール40部を添加し、固形分が12%になるようにイオン交換水を加えた後、混練してシアン色の水性インクジェットインキを得た。シアン顔料分散液を、マゼンタ顔料分散液、イエロー顔料分散液、ブラック顔料分散液それぞれに変更して、同様に調製して各色の水性インクジェットインキを得た。
実施例16と同様の方法で調製して、4色の水性インクジェットインキを得た。
上記で調製した4色の水性インクジェット用インキを25℃環境下でセイコーアイ・インフォテック社製 ソルベントインクジェットプリンタColor Painter 64SPlusに充填し、上質紙に画像を印字した。水性インクジェットインキについては、保存安定性及び吐出性を評価した。印字後、常温で上質紙を乾燥して評価用印字物を得た。これを用いて、耐摩耗性、耐水性、耐溶剤性、光沢を評価した。表3および表4にその結果を示す。
水性インクジェットインキの保存安定性は、以下に示す方法によって粘度変化率に基づいて評価した。得られた水性インクジェットインキの調製直後に初期の粘度を測定した後、密閉した容器に入れ、70℃で2週間後、経時後の粘度を測定した。粘度測定には、レオメーター(TAインスツルメント社製 AR−2000)を使用して測定を行った。
粘度変化率(%)=|初期の粘度−経時後の粘度|×100
評価基準を下記に示す。
◎:10%未満(極めて良好)
〇:10%以上、15%未満(良好)
△:15%以上、20%未満(不良)
×:20%以上(極めて不良)
上記のプリンタにて、印字の待機中(25℃、インキが供給されない状態)に乾燥してノズル詰まりが発生するまでの時間を評価した。ここで言うノズル詰まりとは、待機中にノヅルにインキ詰まって印字できなくなる状態のことを指す。ノヅル詰まり発生するまでの時間が長いほど、吐出性が良好ということができる。評価基準は下記に示す。
◎:120分でノズル詰まりが発生しない(極めて良好)
〇:60分でノズル詰まりが発生しない(良好)
△:30分でノズル詰まりが発生する(不良)
×:10分でノズル詰まりが発生する(極めて不良)
評価用印字物(上質紙)の印字面に学振耐摩試験機(テスター産業製 AB−301)で荷重100/cm2(接触面は上質紙)の条件で30回往復させて印字面の傷を目視評価した。評価基準は下記に示す。
◎:上質紙の接触面に色移りは無く、印字面にも傷が無い状態(極めて良好)
〇:上質紙の接触面に多少の色移りはあるが、印字面には傷が無い状態(良好)
△:上質紙の接触面に色移りがあり、印字面にも傷が見られるが、基材は見えない状態(不良)
×:印字面に傷が多く基材が見える状態(極めて不良)
水を綿棒に浸し、評価用印字物(上質紙)の印字面を10往復ラビングした。評価基準は下記に示す。
◎:綿棒にインキが全く付着していない状態(極めて良好)
〇:綿棒にインキが若干付着するが、印字面の浸食は見られない状態(良好)
△:綿棒にインキが付着し、印字面の浸食も見られるが、基材表面は見えない状態(不良)
×:綿棒にインキが付着し、基材表面が見える状態(極めて不良)
エタノールを綿棒に浸し、評価用印字物(上質紙)の印字面を10往復ラビングした。評価基準は下記に示す。
◎:綿棒にインキが全く付着していない状態(極めて良好)
〇:綿棒にインキが若干付着するが、印字面の浸食は見られない状態(良好)
△:綿棒にインキが付着し、印字面の浸食も見られるが、基材表面は見えない状態(不良)
×:綿棒にインキが付着し、基材表面が見える状態(極めて不良)
評価用印字物の印字面について、光沢計(二本電色製 VG2000)で60°光沢を測定した。評価基準は下記に示す。
〇:60以上(良好)
△:50以上、60未満(不良)
×:50未満(極めて不良)
Claims (7)
- スチレンモノマー58.5質量%を超えて96.7質量%未満、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー3質量%を超えて9.6質量%未満、カルボキシル基含有モノマー0.1〜10質量%、アルコキシシリル基含有モノマー0.1〜10質量%、および界面活性剤モノマー0.1〜10質量%を含んでなるモノマー混合物の乳化重合物である平均粒子径が30〜100nmの樹脂粒子と、水性媒体とを含んでなる、水性インクジェットインキ用樹脂分散体。
- 前記モノマー混合物が、更に、その他官能基含有モノマーとして、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、オキシアルキレン基含有モノマー、およびその他エチレン性不飽和結合を二つ以上有するモノマーからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでなる、請求項1記載の水性インクジェットインキ用樹脂分散体。
- 前記その他官能基含有モノマーを前記混合物中に0.1〜10質量%を含んでなる、請求項2記載の水性インクジェットインキ用樹脂分散体。
- 更に、水性ワックス分散体を含んでなる、請求項1〜3いずれか記載の水性インクジェットインキ用樹脂分散体。
- 前記水性ワックス分散体が、水性ポリオレフィンワックス分散体である、請求項4記載の水性インクジェットインキ用樹脂分散体。
- 前記水性ポリオレフィンワックス分散体中に含まれるポリオレフィンワックスの融点が、100〜150℃である、請求項5記載の水性インクジェットインキ用樹脂分散体。
- 請求項1〜6いずれか記載の水性インクジェットインキ用樹脂分散体および着色剤を含んでなる、水性インクジェットインキ。
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