JP6211446B2 - 携帯型切断機 - Google Patents
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Description
この携帯丸鋸100は、図16に示すように、バッテリ式の携帯丸鋸であり、回転刃101を回転させるモータと減速機構を収納する胴体部103を備えている。胴体部103からは後方に架設部104が突出しており、その架設部104の突出端にバッテリ連結部104bが設けられている。そして、胴体部103の上部と架設部104のバッテリ連結部104bとをつなぐようにスイッチ105を備えるハンドル106が設けられている。また、架設部104の上面には、携帯丸鋸100の駆動情報を表示する表示部107が設けられている。
請求項1の発明は、回転刃と、その回転刃を回転させるモータと、前記モータを駆動させるコントローラと、前記回転刃を収納する固定カバーと、前記モータを収納するモータハウジングと、を備える切断機本体部と、その切断機本体部を上面側で支持し、下面側が被加工材の表面に面接触可能な構成のベースとを有する携帯型切断機であって、前記切断機本体部に設けられており、その切断機本体部の情報を表示する表示部と、前記切断機本体部に設けられており、使用者が把持するハンドル部と、前記ハンドル部の下部を構成しており、前記モータハウジングの後面に固定されて後方に延びる基台部と、前記ハンドル部の基台部に対して左右方向に張り出した状態で、その基台部に設けられて前記表示部と前記ベース間に配置されており、前記表示部に沿う方向に張り出して、前記固定カバーの前記モータハウジング側の側方を上方に吹き上げる前記被加工材の切断粉を遮る遮蔽板部とを有することを特徴とする。
これにより、コントローラを収納するのに必要なハウジング部分を切断粉の遮蔽用に有効利用できる。
このため、切断粉の遮蔽効率が向上する。
このため、表示部とコントローラ間の配線を無くすことができる。
以下、図1から図15に基づいて、本発明の実施形態1に係る携帯型切断機の説明を行なう。本実施形態に係る携帯型切断機は、携帯丸鋸10であり、板状の被加工材Wを切断等するための電動工具である。
ここで、図中の前後左右及び上下は、携帯丸鋸10の前後左右及び上下に対応している。
携帯丸鋸10は、図5等に示すように、円板状の鋸刃21と、その鋸刃21を回転させるモータ20m、及び減速機構20g等を備える丸鋸本体部20と、その丸鋸本体部20を上面側で支持し、下面側が被加工材Wの表面に面接触可能に構成された角形のベース13とを備えている。さらに、携帯丸鋸10は、図1等に示すように、ベース13の下面からの鋸刃21の突出量を調整して被加工材Wに対する切込み深さを調整する切込み深さ調整機構40と、前記鋸刃21をベース13に対して直角位置と傾斜位置との間で調整可能な傾斜角度調整機構50とを備えている。
即ち、前記丸鋸本体部20が本発明の切断機本体部に相当し、前記鋸刃21が本発明の回転刃に相当する。
丸鋸本体部20のモータ20mは、DCブラシレスモータであり、図5の縦断面図に示すように、このモータ20mの回転が減速機構20gを介して鋸刃21に伝達される。丸鋸本体部20は、図4、図5に示すように、減速機構20gを収納する金属製の筒状収納部22(以下、ギヤハウジング22という)を中央部に備えており、そのギヤハウジング22の右側にモータ20mを収納する樹脂製のモータハウジング23が連続して設けられている。前記減速機構20gの出力軸であるスピンドル20sは、図5に示すように、ギヤハウジング22から左方向に突出しており、前記スピンドル20sの先端部に円板状の鋸刃21が同軸に固定されている。鋸刃21は、その鋸刃21の略上半分が半円形の固定カバー24によって覆われている。固定カバー24は、ギヤハウジング22の位置から鋸刃21と平行に起立して鋸刃21の右面(内面)を覆う半円形の縦壁部24tと、その縦壁部24tの外周縁に設けられ、鋸刃21を半径方向外側から覆う外周壁部24rと、外周壁部24rの左端位置で鋸刃21の左面(外面)を覆う外縦壁24xとから構成されている。そして、前記固定カバー24がギヤハウジング22と共に金属により一体に成形されている。また、固定カバー24には、図2等に示すように、鋸刃21の下半分を覆うセーフティカバー24fが装着されている。セーフティカバー24fは、丸鋸本体部20を前進させて被加工材Wを切断する際、その被加工材Wに押圧されることでバネ力に抗して固定カバー24内に収納されるように構成されている。
コントローラ242は、バッテリVの電力でモータ20m(DCブラシレスモータ)を駆動させるための電気回路基板であり、図6に示すように、角形の平板状に形成されている。そして、図3に示すように、コントローラ242は、遮蔽板部240に対して平行な状態で、その遮蔽板部240に収納されている。コントローラ242は、6個のスイッチング素子から構成された三相ブリッジ回路部(図示省略)と、トリガスイッチ232等からの信号に基づいて前記三相ブリッジ回路部のスイッチング素子を制御するマイコン(図示省略)とを備えている。前記マイコンは、トリガスイッチ232等からの信号に基づいて三相ブリッジ回路部のスイッチング素子を予め決められた順番でオン、オフさせる。これにより、前記モータ20mの固定子に設けられたU相、V相、W相の各駆動コイルには回転磁界が発生し、前記モータ20mの回転子が回転磁界の方向に回転するようになる。また、前記マイコンは、バッテリVの残容量等を監視して、コントローラ242の上面前側に設けられた表示ランプ244に対して信号を出力できるように構成されている。
前記モータ20m(DCブラシレスモータ)では、ブラシと整流子が不要になるため、モータの軸方向の長さ寸法が一般的なDCモータと比較して小さくなる。このため、モータハウジング23の軸方向の長さ寸法も小さくでき、ハンドル部230と固定カバー24間の間隔も小さくできる。
前記モータ20mの回転軸には、図5に示すように、ファン20mfが同軸に連結されている。このため、モータ20mが駆動することでファン20mfが回転し、外気がモータハウジング23の右端壁部23rの吸気口23xからモータハウジング23内に流入するようになる。そして、モータハウジング23内に流入した外気は前記モータ20mを冷却した後、モータハウジング23の後面からハンドル部230の基台部234に設けられた遮蔽板部240内に導かれる。そして、遮蔽板部240内でコントローラ242のスイッチング素子等を冷却した後、3方向に分離し、一つは遮蔽板部240の後端位置に設けられた排気口240h(図2参照)から外部に排気される。また、他の一つは、固定カバー24の前方にブロワーとして排出され、残りの一つはモータハウジング23の前側で斜め下向きに形成された風窓(図示省略)から外部に排気される。
丸鋸本体部20には、図1〜図4等に示すように、フック30が設けられている。フック30は、携帯丸鋸10を、例えば、支持架台等(図示省略)に吊り下げておくための部材である。フック30は、図1等に示すように、固定側軸部32と中央軸部33と先端側軸部34とにより略逆U字形に成形されたフック本体部31を備えている。そして、フック本体部31の固定側軸部32(一端側)が、図3に示すように、ブラケット35によって固定カバー24の縦壁部24tに取付けられている。ブラケット35は、フック本体部31の固定側軸部32が連結される支持筒部36と、その支持筒部36を固定カバー24の縦壁部24tにネジ止めするためのフランジ部37とから構成されている。ブラケット35の支持筒部36は、図7に示すように、フック本体部31の固定側軸部32が挿通された状態で連結されるように構成されている。そして、フック本体部31の固定側軸部32がブラケット35の支持筒部36に連結された状態で、フック本体部31の固定側軸部32は軸心回りに回動が可能になる。フック30のブラケット35は、図2、図3に示すように、フック本体部31の固定側軸部32が固定カバー24の前端位置でその固定カバー24の外周面に沿って後方に傾いて起立するように位置決めされた状態で、前記固定カバー24の縦壁部24tにネジ止めされる。
携帯丸鋸10のベース13は、図1等に示すように、丸鋸本体部20を上面側で支持し、下面側が被加工材Wの表面に面接触可能に構成された長方形状の板状部材である。ベース13には、図8に示すように、丸鋸本体部20の鋸刃21及びセーフティカバー24fを下面側から突出させるための前後に長い開口部13kが形成されている。また、ベース13の上面側には、前端位置に傾斜角度調整機構50(後記する)の構成部材であるアンギュラープレート52が配置されている。アンギュラープレート52は、起立状態でベース13の前辺に平行に配置された略扇形の部材である。アンギュラープレート52は、図8に示すように、扇の要に相当する部分がベース13の左側に配置されており、その扇の要に相当する部分から左方向に張り出す位置に前端軸受部521が設けられている。アンギュラープレート52の前端軸受部521は、丸鋸本体部20が左右方向に傾斜する際の中心となる軸受であり、その前端軸受部521に軸心が前後方向に延びる軸受孔(符号省略)が形成されている。
上記構成により、丸鋸本体部20は、前端部20fの連結ボルト41を中心に上下回動可能、かつ、アンギュラーガイド54、デプスガイド43を介して左右傾斜可能な状態でベース13の上面側に支持される。
切込み深さ調整機構40は、丸鋸本体部20が前端部20f(連結ボルト41)を中心に上下回動する際の回動角度を調整することで、ベース13の下面から突出する鋸刃21の突出量を調整する機構である。切込み深さ調整機構40は、丸鋸本体部20の前端部20fを上下回動可能に支持するアンギュラーガイド54(軸受部54j)と、丸鋸本体部20が上下回動する際に、その丸鋸本体部20の後部をガイドする円弧状のデプスガイド43と、デプスガイド43に対する丸鋸本体部20の固定、固定解除を行なうガイドロック機構45(図4、図10参照)とを備えている。
傾斜角度調整機構50は、丸鋸本体部20の鋸刃21をベース13に対して直角位置と傾斜位置との間で調整可能な機構である。傾斜角度調整機構50は、上記したように、丸鋸本体部20の前部を支持するアンギュラープレート52とアンギュラーガイド54と、図11等に示すように、アンギュラープレート52とアンギュラーガイド54とを相対回動不能にロック可能な傾斜ロック機構56と、丸鋸本体部20の後部を支持するデプスガイド43とベース13の後端軸受部13jとから構成されている。
携帯丸鋸10を使用する際には、用途に合わせて傾斜角度調整機構50によりベース13に対する丸鋸本体部20の鋸刃21の傾斜角度を調整する。即ち、傾斜角度調整機構50の傾斜ロック機構56の操作レバー563を緩め、図11、図12に示すように、アンギュラープレート52に対してアンギュラーガイド54を左右方向に相対回動させながらベース13に対して丸鋸本体部20の鋸刃21の傾斜角度を調整する。そして、アンギュラープレート52の目盛板525の目盛表示とアンギュラーガイド54の矢印54yとから丸鋸本体部20の鋸刃21の傾斜角度を合わせ、傾斜ロック機構56の操作レバー563を締め付ける。これにより、鋸刃21の傾斜角度の調整が終了する。
本実施形態に係る携帯丸鋸10によると、表示部244xとベース13間には、表示部244xに沿う方向に張り出して被加工材Wの切断粉を遮る遮蔽板部240が設けられている。このため、被加工材Wを切断する際に生じた切断粉は遮蔽板部240に遮られて表示部244xよりも上方に飛ばされ難くなる。したがって、切断粉が表示部244xに掛かり難くなり、被加工材Wの切断作業中に切断粉により表示部244xが見え難くなるのを防止できる。
また、遮蔽板部240内にコントローラ242を収納する構成のため、コントローラ242を収納するのに必要なスペースを切断粉の遮蔽用に有効利用できる。
また、表示部244xは、遮蔽板部240の上面に取付けられているため、表示部244xとコントローラ242間の配線を省略し、又は短くできる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、遮蔽板部240の上面に表示部244xを一体で設ける例を示した。しかし、例えば、遮蔽板部240の上側に表示部244xを別体で設けることも可能である。
また、本実施形態では、コントローラ242を遮蔽板部240内に収納する例を示した。しかし、コントローラ242を、例えば、ハンドル部230のバッテリ連結部235等に収納することも可能である。
また、本実施形態では、携帯型切断機の一例として携帯丸鋸10を例示したが、携帯丸鋸10以外にもルータ、あるいはトリマ等に本発明を適用することも可能である。
<発明1>
回転刃と、前記回転刃を回転させるモータとを備える切断機本体部と、その切断機本体部を上面側で支持し、下面側が被加工材の表面に面接触可能な構成のベースと、前記回転刃を前記ベースに対して直角位置と傾斜位置との間で調整可能な傾斜角度調整機構とを有する携帯型切断機であって、
前記傾斜角度調整機構は、前記ベース上に起立状態で配置されるアンギュラープレートと、前記切断機本体部に固定されており、前記アンギュラープレートに重ねられた状態で相対回動可能に連結されたアンギュラーガイドと、アンギュラープレートとアンギュラーガイドとを相対回動不能にロック可能な傾斜ロック機構と、前記傾斜ロック機構のロック操作、及びロック解除操作を行うための操作レバーとを備えており、
ロック解除操作後の操作レバーは、前記回転刃が前記傾斜位置から直角位置まで戻される過程で、前記ベースの上面に対して直角にならないように構成されていることを特徴とする携帯型切断機。
これにより、ロック解除操作後の操作レバーが回転刃を傾斜位置から直角位置まで戻す操作を妨げることがない。
<発明2>
発明1の携帯型切断機であって、
前記ベース、あるいはアンギュラープレートには、操作レバーに当接してその操作レバーが前記ベースの上面に対して直角にならないようにする当接部材が設けられていることを特徴とする携帯型切断機。
<発明3>
発明1又は発明2の携帯型切断機であって、
当接部材はアンギュラープレートの前面に設けられていることを特徴とする携帯型切断機。
<発明4>
発明1〜発明3の携帯型切断機であって、
当接部材は、リブ状に形成されていることを特徴とする携帯型切断機。
<発明5>
発明4の携帯型切断機であって、
当接部材の全部又は一部は、円弧状であることを特徴とする携帯型切断機。
<発明6>
発明4の携帯型切断機であって、
当接部材の全部又は一部は、直線状であることを特徴とする携帯型切断機。
回転刃と、前記回転刃を回転させるモータとを備える切断機本体部と、その切断機本体部を上面側で支持し、下面側が被加工材の表面に面接触可能な構成のベースと、前記回転刃を前記ベースに対して直角位置と傾斜位置との間で調整可能な傾斜角度調整機構とを有する携帯型切断機であって、
前記傾斜角度調整機構は、前記ベース上に起立状態で配置されるアンギュラープレートと、前記切断機本体部に固定されており、前記アンギュラープレートに重ねられた状態で相対回動可能に連結されたアンギュラーガイドと、アンギュラープレートとアンギュラーガイドとを相対回動不能にロック可能な傾斜ロック機構と、前記傾斜ロック機構のロック操作、及びロック解除操作を行うための操作レバーとを備えており、
アンギュラープレートとアンギュラーガイド間には、前記回転刃の傾斜角度を表す目盛と矢印とが設けられており、前記傾斜ロック機構がロック状態で目盛の位置調整が可能なように構成されていることを特徴とする携帯型切断機。
目盛を位置調整することで、回転刃の傾斜角度を高精度に視認できるようになる。
<発明8>
発明7の携帯型切断機であって、
アンギュラーガイドに矢印が設けられており、アンギュラープレートに目盛が設けられていることを特徴とする携帯型切断機。
<発明9>
発明8の携帯型切断機であって、
アンギュラープレートの円弧状に形成された上面に円弧状に形成された目盛が設けられていることを特徴とする携帯型切断機。
20m・・・モータ
20・・・・丸鋸本体部(切断機本体部)
20g・・・減速機構
21・・・・鋸刃(回転刃)
230・・・ハンドル部
240・・・遮蔽板部
242・・・コントローラ
244x・・・表示部
Claims (4)
- 回転刃と、その回転刃を回転させるモータと、前記モータを駆動させるコントローラと、前記回転刃を収納する固定カバーと、前記モータを収納するモータハウジングと、を備える切断機本体部と、その切断機本体部を上面側で支持し、下面側が被加工材の表面に面接触可能な構成のベースとを有する携帯型切断機であって、
前記切断機本体部に設けられており、その切断機本体部の情報を表示する表示部と、
前記切断機本体部に設けられており、使用者が把持するハンドル部と、
前記ハンドル部の下部を構成しており、前記モータハウジングの後面に固定されて後方に延びる基台部と、
前記ハンドル部の基台部に対して左右方向に張り出した状態で、その基台部に設けられて前記表示部と前記ベース間に配置されており、前記表示部に沿う方向に張り出して、前記固定カバーの前記モータハウジング側の側方を上方に吹き上げる前記被加工材の切断粉を遮る遮蔽板部と、
を有することを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1に記載された携帯型切断機であって、
前記遮蔽板部内には、前記コントローラが収納されていることを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された携帯型切断機であって、
前記遮蔽板部は、前記表示部に対して平行に設けられていることを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された携帯型切断機であって、
前記表示部は、前記遮蔽板部の上面に取付けられていることを特徴とする携帯型切断機。
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