JP6211447B2 - 携帯型切断機 - Google Patents
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Description
この携帯丸鋸100の切込み深さ調整機構は、図16に示すように、丸鋸本体部102の前端部をベース101に対して上下回動可能な状態で連結する連結部104を備えている。また、切込み深さ調整機構は、丸鋸本体部102の上下回動をガイドする円弧状のガイド部材106(以下、デプスガイド106という)を備えている。デプスガイド106は、そのデプスガイド106の下端部がベース101の後部に連結されている。そして、デプスガイド106に対する丸鋸本体部102の固定、あるいは固定の解除をロック機構108により行えるように構成されている。
デプスガイド106は、丸鋸本体部102のハンドル部105と鋸刃を覆う固定ケース109の間で、ハンドル部105と平行に設けられている。
請求項1の発明は、回転刃を回転させるモータを備える切断機本体部と、その切断機本体部に設けられ、トリガスイッチを備えるハンドル部と、前記切断機本体部を上面側で支持し、下面側が被加工材の表面に面接触可能に構成されて、前記回転刃を突出させるための開口部を備えるベースと、前記ベースの下面からの回転刃の突出量を調整して被加工材に対する切込み深さを調整する切込み深さ調整機構とを有する携帯型切断機であって、前記切込み深さ調整機構は、前記切断機本体部の前端部を前記ベースに対して上下回動可能な状態で連結する連結部と、前記切断機本体部の上下回動をガイドする円弧状部材で、その下端部が前記ベースの開口部の後端位置よりも前側に配置されて前記ベースの後部に連結されているガイド部材と、前記ガイド部材に対する前記切断機本体部の固定、あるいは固定の解除が可能なガイドロック機構と備えており、前記切断機本体部が前記ガイドロック機構により前記ガイド部材の下端部近傍に固定された状態で、前記ガイド部材の上端部は前記ハンドル部のトリガスイッチよりも後方に配置されていることを特徴とする。
なお、切断機本体部がガイド部材の上端部近傍に固定されている場合には、ハンドル部は前記ガイド部材から離れるため、指先とガイド部材との干渉を考慮する必要はない。
このため、携帯型切断機を使用する際にガイド部材が邪魔にならない。
このように、ガイド部材の低い位置でも切断機本体部をガイドできるため、ガイド部材を極力低く製作でき、ガイド部材がより邪魔にならなくなる。
以下、図1から図15に基づいて、本発明の実施形態1に係る携帯型切断機の説明を行なう。本実施形態に係る携帯型切断機は、携帯丸鋸10であり、板状の被加工材Wを切断等するための電動工具である。
ここで、図中の前後左右及び上下は、携帯丸鋸10の前後左右及び上下に対応している。
携帯丸鋸10は、図5等に示すように、円板状の鋸刃21と、その鋸刃21を回転させるモータ20m、及び減速機構20g等を備える丸鋸本体部20と、その丸鋸本体部20を上面側で支持し、下面側が被加工材Wの表面に面接触可能に構成された角形のベース13とを備えている。さらに、携帯丸鋸10は、図1等に示すように、ベース13の下面からの鋸刃21の突出量を調整して被加工材Wに対する切込み深さを調整する切込み深さ調整機構40と、前記鋸刃21をベース13に対して直角位置と傾斜位置との間で調整可能な傾斜角度調整機構50とを備えている。
即ち、前記丸鋸本体部20が本発明の切断機本体部に相当し、前記鋸刃21が本発明の回転刃に相当する。
丸鋸本体部20のモータ20mは、DCブラシレスモータであり、図5の縦断面図に示すように、このモータ20mの回転が減速機構20gを介して鋸刃21に伝達される。丸鋸本体部20は、図4、図5に示すように、減速機構20gを収納する金属製の筒状収納部22(以下、ギヤハウジング22という)を中央部に備えており、そのギヤハウジング22の右側にモータ20mを収納する樹脂製のモータハウジング23が連続して設けられている。前記減速機構20gの出力軸であるスピンドル20sは、図5に示すように、ギヤハウジング22から左方向に突出しており、前記スピンドル20sの先端部に円板状の鋸刃21が同軸に固定されている。鋸刃21は、その鋸刃21の略上半分が半円形の固定カバー24によって覆われている。固定カバー24は、ギヤハウジング22の位置から鋸刃21と平行に起立して鋸刃21の右面(内面)を覆う半円形の縦壁部24tと、その縦壁部24tの外周縁に設けられ、鋸刃21を半径方向外側から覆う外周壁部24rと、外周壁部24rの左端位置で鋸刃21の左面(外面)を覆う外縦壁24xとから構成されている。そして、前記固定カバー24がギヤハウジング22と共に金属により一体に成形されている。また、固定カバー24には、図2等に示すように、鋸刃21の下半分を覆うセーフティカバー24fが装着されている。セーフティカバー24fは、丸鋸本体部20を前進させて被加工材Wを切断する際、その被加工材Wに押圧されることでバネ力に抗して固定カバー24内に収納されるように構成されている。
即ち、前記トリガ232tが本発明のトリガスイッチの可動部に相当する。
コントローラ242は、バッテリVの電力でモータ20m(DCブラシレスモータ)を駆動させるための電気回路基板であり、図6に示すように、角形の平板状に形成されている。そして、図3に示すように、コントローラ242は、遮蔽板部240に対して平行な状態で、その遮蔽板部240に収納されている。コントローラ242は、6個のスイッチング素子から構成された三相ブリッジ回路部(図示省略)と、トリガスイッチ232等からの信号に基づいて前記三相ブリッジ回路部のスイッチング素子を制御するマイコン(図示省略)とを備えている。前記マイコンは、トリガスイッチ232等からの信号に基づいて三相ブリッジ回路部のスイッチング素子を予め決められた順番でオン、オフさせる。これにより、前記モータの固定子に設けられたU相、V相、W相の各駆動コイルには回転磁界が発生し、前記モータ20mの回転子が回転磁界の方向に回転するようになる。また、前記マイコンは、バッテリVの残容量等を監視して、コントローラ242の上面前側に設けられた表示ランプ244に対して信号を出力できるように構成されている。
前記モータ20m(DCブラシレスモータ)では、ブラシと整流子が不要になるため、モータの軸方向の長さ寸法が一般的なDCモータと比較して小さくなる。このため、モータハウジング23の軸方向の長さ寸法も小さくでき、ハンドル部230と固定カバー24間の間隔も小さくできる。
前記モータ20mの回転軸には、図5に示すように、ファン20mfが同軸に連結されている。このため、モータ20mが駆動することでファン20mfが回転し、外気がモータハウジング23の右端壁部23rの吸気口23xからモータハウジング23内に流入するようになる。そして、モータハウジング23内に流入した外気は前記モータ20mを冷却した後、モータハウジング23の後面からハンドル部230の基台部234に設けられた遮蔽板部240内に導かれる。そして、遮蔽板部240内でコントローラ242のスイッチング素子等を冷却した後、3方向に分離し、一つは遮蔽板部240の後端位置に設けられた排気口240h(図2参照)から外部に排気される。また、他の一つは、固定カバー24の前方にブロワーとして排出され、残りの一つはモータハウジング23の前側で斜め下向きに形成された風窓(図示省略)から外部に排気される。
丸鋸本体部20には、図1〜図4等に示すように、フック30が設けられている。フック30は、携帯丸鋸10を、例えば、支持架台等(図示省略)に吊り下げておくための部材である。フック30は、図1等に示すように、固定側軸部32と中央軸部33と先端側軸部34とにより略逆U字形に成形されたフック本体部31を備えている。そして、フック本体部31の固定側軸部32(一端側)が、図3に示すように、ブラケット35によって固定カバー24の縦壁部24tに取付けられている。ブラケット35は、フック本体部31の固定側軸部32が連結される支持筒部36と、その支持筒部36を固定カバー24の縦壁部24tにネジ止めするためのフランジ部37とから構成されている。ブラケット35の支持筒部36は、図7に示すように、フック本体部31の固定側軸部32が挿通された状態で連結されるように構成されている。そして、フック本体部31の固定側軸部32がブラケット35の支持筒部36に連結された状態で、フック本体部31の固定側軸部32は軸心回りに回動が可能になる。フック30のブラケット35は、図2、図3に示すように、フック本体部31の固定側軸部32が固定カバー24の前端位置でその固定カバー24の外周面に沿って後方に傾いて起立するように位置決めされた状態で、前記固定カバー24の縦壁部24tにネジ止めされる。
携帯丸鋸10のベース13は、図1等に示すように、丸鋸本体部20を上面側で支持し、下面側が被加工材Wの表面に面接触可能に構成された長方形状の板状部材である。ベース13には、図8に示すように、丸鋸本体部20の鋸刃21及びセーフティカバー24fを下面側から突出させるための前後に長い開口部13kが形成されている。また、ベース13の上面側には、前端位置に傾斜角度調整機構50(後記する)の構成部材であるアンギュラープレート52が配置されている。アンギュラープレート52は、起立状態でベース13の前辺に平行に配置された略扇形の部材である。アンギュラープレート52は、図8に示すように、扇の要に相当する部分がベース13の左側に配置されており、その扇の要に相当する部分から左方向に張り出す位置に前端軸受部521が設けられている。アンギュラープレート52の前端軸受部521は、丸鋸本体部20が左右方向に傾斜する際の中心となる軸受であり、その前端軸受部521に軸心が前後方向に延びる軸受孔(符号省略)が形成されている。
上記構成により、丸鋸本体部20は、前端部20fの連結ボルト41を中心に上下回動可能、かつ、アンギュラーガイド54、デプスガイド43を介して左右傾斜可能な状態でベース13の上面側に支持される。
切込み深さ調整機構40は、丸鋸本体部20が前端部20f(連結ボルト41)を中心に上下回動する際の回動角度を調整することで、ベース13の下面から突出する鋸刃21の突出量を調整する機構である。切込み深さ調整機構40は、丸鋸本体部20の前端部20fを上下回動可能に支持するアンギュラーガイド54(軸受部54j)と、丸鋸本体部20が上下回動する際に、その丸鋸本体部20の後部をガイドする円弧状のデプスガイド43と、デプスガイド43に対する丸鋸本体部20の固定、固定解除を行なうガイドロック機構45(図4、図10参照)とを備えている。
即ち、前記デプスガイド43が本発明のガイド部材に相当し、アンギュラーガイド54の平面コ字形の軸受部54j等が本発明の連結部に相当する。また、デプスガイド43の傾斜中心軸43cが本発明のガイド部材の下端部をベースに連結する部位に相当する。
傾斜角度調整機構50は、丸鋸本体部20の鋸刃21をベース13に対して直角位置と傾斜位置との間で調整可能な機構である。傾斜角度調整機構50は、上記したように、丸鋸本体部20の前部を支持するアンギュラープレート52とアンギュラーガイド54と、図11等に示すように、アンギュラープレート52とアンギュラーガイド54とを相対回動不能にロック可能な傾斜ロック機構56と、丸鋸本体部20の後部を支持するデプスガイド43とベース13の後端軸受部13jとから構成されている。
携帯丸鋸10を使用する際には、用途に合わせて傾斜角度調整機構50によりベース13に対する丸鋸本体部20の鋸刃21の傾斜角度を調整する。即ち、傾斜角度調整機構50の傾斜ロック機構56の操作レバー563を緩め、図11、図12に示すように、アンギュラープレート52に対してアンギュラーガイド54を左右方向に相対回動させながらベース13に対して丸鋸本体部20の鋸刃21の傾斜角度を調整する。そして、アンギュラープレート52の目盛板525の目盛表示とアンギュラーガイド54の矢印54yとから丸鋸本体部20の鋸刃21の傾斜角度を合わせ、傾斜ロック機構56の操作レバー563を締め付ける。これにより、鋸刃21の傾斜角度の調整が終了する。
本実施形態に係る携帯丸鋸10によると、丸鋸本体部20がガイドロック機構45によりデプスガイド43(ガイド部材)の下端部に固定された状態で、デプスガイド43の先端部はハンドル部230のトリガスイッチ232の指受け面232uよりも後方に配置されている。このため、ハンドル部230を握ってトリガスイッチ232を操作する際の指先がデプスガイド43に接触することがない。したがって、デプスガイド43がトリガ操作の邪魔にならなくなる。なお、丸鋸本体部20がガイドロック機構45によりデプスガイド43の先端側に固定されている場合には、ハンドル部230はデプスガイド43から離れるため、指先とデプスガイド43との干渉を考慮する必要はない。
また、デプスガイド43は、そのデプスガイド43の下端部をベース13に連結する部位の高さ方向中心位置より下側まで丸鋸本体部20をガイドできるように構成されている。このように、デプスガイド43の低い位置でも丸鋸本体部20をガイドできるため、デプスガイド43を極力低くでき、デプスガイド43がより邪魔にならなくなる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、ハンドル部230の左側に鋸刃21と、その鋸刃21を覆う固定カバー24が配置される丸鋸本体部20において、ハンドル部230と固定カバー24間に切込み深さ調整機構40のデプスガイド43を配置する例を示した。しかし、例えば、ハンドル部230の右側に鋸刃21と、その鋸刃21を覆う固定カバー24が配置される丸鋸本体部20において、ハンドル部230と固定カバー24間に前記デプスガイド43を配置することも可能である。
また、本実施形態では、携帯型切断機の一例として携帯丸鋸10を例示したが、携帯丸鋸10以外にもルータ、あるいはトリマ等に本発明を適用することも可能である。
20m・・・モータ
20・・・・丸鋸本体部(切断機本体部)
20f・・・前端部
20k・・・貫通孔
41・・・・連結ボルト(連結部)
54・・・・アンギュラーガイド
54j・・・軸受部(連結部)
21・・・・鋸刃(回転刃)
24・・・・固定カバー
40・・・・切込み深さ調整機構
43・・・・デプスガイド(ガイド部材)
43c・・・傾斜中心軸(ガイド部材の下端部をベースに連結する部位)
45・・・・ガイドロック機構
230・・・ハンドル部
232・・・トリガスイッチ
232t・・トリガ(可動部)
232u・・指受け面
W・・・・・被加工材
Claims (5)
- 回転刃を回転させるモータを備える切断機本体部と、その切断機本体部に設けられ、トリガスイッチを備えるハンドル部と、前記切断機本体部を上面側で支持し、下面側が被加工材の表面に面接触可能に構成されて、前記回転刃を突出させるための開口部を備えるベースと、前記ベースの下面からの回転刃の突出量を調整して被加工材に対する切込み深さを調整する切込み深さ調整機構とを有する携帯型切断機であって、
前記切込み深さ調整機構は、前記切断機本体部の前端部を前記ベースに対して上下回動可能な状態で連結する連結部と、前記切断機本体部の上下回動をガイドする円弧状部材で、その下端部が前記ベースの開口部の後端位置よりも前側に配置されて前記ベースの後部に連結されているガイド部材と、前記ガイド部材に対する前記切断機本体部の固定、あるいは固定の解除が可能なガイドロック機構と備えており、
前記切断機本体部が前記ガイドロック機構により前記ガイド部材の下端部近傍に固定された状態で、前記ガイド部材の上端部は前記ハンドル部のトリガスイッチよりも後方に配置されていることを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1に記載された携帯型切断機であって、
前記トリガスイッチの可動部は、指を掛ける指受け面を備えており、
前記ガイド部材の上端部は、前記トリガスイッチの可動部の指受け面よりも後方に配置されていることを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された携帯型切断機であって、
前記切断機本体部は回転刃を覆う固定カバーを備えており、
前記切断機本体部が前記ガイドロック機構により前記ガイド部材の下端部近傍に固定された状態で、前記ガイド部材の上端部は前記固定カバーの外周面から突出しないように構成されていることを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された携帯型切断機であって、
前記ガイド部材は、そのガイド部材の下端部を前記ベースに連結する部位の高さ方向中心位置より下側まで前記切断機本体部をガイドできるように構成されていることを特徴とする携帯型切断機。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載された携帯型切断機であって、
前記ガイド部材は、利き手で前記ハンドル部を把持してトリガスイッチを操作する際の指先が向く側に配置されていることを特徴とする携帯型切断機。
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