JP6208595B2 - 音響発生器,音響発生装置,電子機器 - Google Patents

音響発生器,音響発生装置,電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、音響発生器,音響発生装置,電子機器に関するものである。
従来、振動板に圧電素子を取り付けたスピーカーが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2004−23436号公報
しかしながら、上述した従来のスピーカーは、歪みが大きく音質が悪いという問題があった。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、歪みが小さい高音質の音響を発生させることができる音響発生器と、それを用いた、音響発生装置および電子機器とを提供することにある。
本発明の音響発生器は、電気信号が入力されて振動する複数の励振器と、該複数の励振器がそれぞれ一方側の主面に取り付けられており、該複数の励振器の振動によって振動する振動体と、前記複数の励振器を埋設するように前記振動体の一方側の主面に設けられた樹脂層と、前記振動体の一方側の主面に樹脂層を介して取り付けられ、もしくは前記振動体の他方側の主面に直接取り付けられたダンピング材と、を有しており、前記複数の励振器は、第1励振器と、第2励振器と、を含んでおり、前記ダンピング材は、前記振動体の厚さ方向から見たときに前記第1励振器と重なる部分である第1部分と、前記振動体の厚さ方向から見たときに前記第2励振器と重なる部分である第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する接続部分と、を有していることを特徴とする。
本発明の音響発生装置は、前記音響発生器と、該音響発生器に取り付けられたエンクロージャーと、を有していることを特徴とする。
本発明の電子機器は、前記音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、を少なくとも有しており、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有していることを特徴とする。
本発明の音響発生器,音響発生装置,電子機器は、歪みが小さい高音質の音響を発生させることができる。
本発明の第1実施形態の音響発生器を模式的に示す平面図である。 本発明の第1実施形態の音響発生器を模式的に示す平面図である。 図1のA−A’線断面図である。 本発明の第2実施形態の音響発生装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第3実施形態の電子機器の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態の音響発生器および比較例の音響発生器の音圧の周波数特性を示すグラフである。 本発明の第1実施形態の音響発生器および比較例の音響発生器の歪み率の周波数特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態である音響発生器,音響発生装置,電子機器を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図面においては、互いに直交するx軸、y軸、z軸を用いて方向を示している。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の音響発生器を模式的に示す、+z方向から見た平面図である。図2は、本発明の第1実施形態の音響発生器を模式的に示す、−z方向から見た平面図である。図3は図1におけるA−A’線断面図である。なお、図2においては、樹脂層23を透視した状態を示している。本実施形態の音響発生器は、図1〜図3に示すように、励振器11,12(励振器11,励振器12)と、フィルム21と、樹脂層23と、フレーム25a,25b(フレーム25a,フレーム25b)と、ダンピング材31とを有している。
フレーム25a,25bは、それぞれ矩形の枠状の形状を有している。フレーム25a,25bは、例えば、厚み100〜1000μmのステンレス製のものを好適に用いることができるが、材質および厚みは特に限定されるものではなく、フィルム21および樹脂層23よりも変形し難いものであれば良い。例えば、硬質樹脂、プラスチック、エンジニアリングプラスチック、セラミックス等を用いてフレーム25a,25bを形成することができる。
フィルム21は、フィルム状(膜状)の形状を有しており、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド等の樹脂を用いて形成することができる。また、フィルム21の厚みは、例えば、10〜200μmとされる。そして、フィルム21は、面方向(x軸方向およびy軸方向)に張力をかけられた状態で、上下の主面(z軸方向の両端面)の周縁部をフレーム25a,25bで挟持されて固定されており、フレーム25a,25bによって振動可能に支持されている。そして、フィルム21における、フレーム25a,25bの内側に位置する、フレーム25a,25bに挟まれていない部分によって、自由に振動できる振動体21aが構成されている。すなわち、振動体21aは、矩形のフィルム状(膜状)の形状を有している。
なお、フレーム25a,25bの形状は、矩形状に限定されるものではなく、円形や菱形であってもよい。また、フレーム25bを有さない場合には、例えば、フレーム25aの+z方向の表面にフィルム21を接着すれば良く、また、フレーム25aを有さない場合には、例えば、フレーム25bの−z方向の表面にフィルム21を接着すればよい。また、振動体21aは、フィルム状(膜状)や薄板状の形状であれば良いため、フィルム21に代えて、薄板状の金属や、紙等によって振動体21aを構成することができる。
励振器11,12は、振動体21aの−z方向側の表面に取り付けられており、振動体21aと一体化されている。励振器11,12は、上下の主面(z軸方向の両端面)が矩形である板状の形状を有する圧電素子である。詳細な図示を省略するが、励振器11,12は、圧電セラミックスからなる圧電体層と内部電極層とを交互に積層してなる積層体と、この積層体の上下面(z軸方向の両端面)に形成された表面電極層と、積層体の長手方向(x軸方向)の両端面にそれぞれ設けられた一対の端子電極とで構成されている。なお、表面電極および内部電極層は、積層体の長手方向(x軸方向)の両端面に交互に引き出されており、それぞれ端子電極に接続されている。そして、図示せぬ配線を介して一対の
端子電極に電気信号が加えられる。
励振器11,12は、バイモルフ型の圧電素子とされており、電気信号が入力されたときに、任意の瞬間において、厚み方向(z軸方向)における一方側と他方側とで伸縮が逆になるようにされている。よって、励振器11,12は、電気信号が入力されるとz軸方向に屈曲振動し、自身が振動することによって振動体21aを振動させる。そして、振動体21aが振動することによって音響が発生する。
なお、励振器11,12として、例えば、電気信号が入力されて伸縮振動する圧電素子と金属板とを張り合わせて構成したモノモルフ型の振動素子を用いても構わない。また、励振器11,12のフィルム21側の主面とフィルム21とは、例えば、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の既知の接着剤や、両面テープ等によって接着されている。
励振器11,12の圧電体層としては、ジルコン酸鉛(PZ)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、Bi層状化合物、タングステンブロンズ構造化合物等の非鉛系圧電体材料等、従来用いられている圧電セラミックスを用いることができる。圧電体層の1層の厚みは、例えば、10〜100μm程度とするのが望ましい。
励振器11,12の内部電極層としては、既知の種々の金属材料を用いることができる。例えば、銀とパラジウムとからなる金属成分と圧電体層を構成する材料成分とを含有する内部電極層とすることができるが、他の材料を用いて形成しても構わない。励振器11,12の表面電極層および端子電極は、既知の種々の金属材料を用いて形成することができる。例えば、銀からなる金属成分およびガラス成分を含有する材料を用いて形成することができるが、他の材料を用いて形成しても構わない。
樹脂層23は、励振器11,12を埋設するように、フレーム25aの内側の全体に渡って形成されており、振動体21a,励振器11,12と一体化されている。樹脂層23は、既知の種々の材料を用いて形成することができる。例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂や、あるいはゴム等を用いることができる。また、樹脂層23の厚みは、励振器11,12を完全に覆う程度の厚みであることが望ましいが、フィルム21の少なくとも一部を被覆するように形成されていれば良い。なお、樹脂層23は、音響発生器から発生する音響の音質を高める効果があるが、必須ではなく、場合によっては無くても構わない。
ダンピング材31は、振動体21aの+z方向側の表面に取り付けられており、振動体21a、励振器11,12および樹脂層23と一体化されている。また、ダンピング材31は、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに、振動体21aの一部分と重なるように形成されている。また、ダンピング材31は、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに励振器11と重なる部分である部分31aと、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに励振器12と重なる部分である部分31bと、部分31aと部分31bとを接続する接続部分31cと、を有している。なお、接続部分31cは、部分31aと部分31bとの間に位置して、部分31aと部分31bとを接続する部分である。
ダンピング材31は、機械的損失を有するものであればよいが、機械的損失係数が高い、言い換えれば、機械的品質係数(いわゆる、メカニカルQ)が低い部材であることが望ましい。このようなダンピング材31は、たとえば、種々の弾性体を用いて形成することができるが、柔らかく変形しやすいことが望ましいため、ウレタンゴム等のゴム材料や、シリコーン樹脂等の軟質な樹脂材料などを用いて好適に形成することができる。特に、ウ
レタンフォーム等の多孔質なゴム材料を好適に用いることができる。このようなダンピング材31が取り付けられた部分は、ダンピング材31による振動損失を受けるため、ダンピング材31が取り付けられた部分の振幅を小さくすることができる。
なお、ダンピング材31は、振動体21aに直接的に取り付けられることが望ましいが、これに限定されるものではない。例えば、ダンピング材31が樹脂層23の表面に取り付けられていても構わない。すなわち、ダンピング材31が、樹脂層23を介して振動体21aに取り付けられても構わない。また、場合によっては、ダンピング材31が励振器11,12を介して振動体21aに取り付けられても構わない。このように、ダンピング材31が何か他の物を介して振動体21aに取り付けられても構わない。
このように、本実施形態の音響発生器は、電気信号が入力されて振動する複数の励振器(励振器11,励振器12)と、複数の励振器がそれぞれ取り付けられており、複数の励振器の振動によって振動する振動体21aと、振動体21aに取り付けられたダンピング材31と、を有しており、複数の励振器は、励振器11と、励振器12と、を含んでおり、ダンピング材31は、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに励振器11と重なる部分である部分31aと、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに励振器12と重なる部分である部分31bと、を有している。これにより、歪みが小さい高音質の音響を発生させることができる。
この効果が得られる理由は次のように推測できる。本実施形態の音響発生器は、振動体21aに複数の励振器(励振器11,励振器12)が取り付けられており、励振器11および励振器12が電気信号によって各々振動する。よって、振動体21aの振動における対称性を低下させることが可能となり、共振に起因する特定の周波数における音圧の急激な変化を低減することができる。また、本実施形態の音響発生器は、ダンピング材31が振動体21aに取り付けられており、ダンピング材31は、振動体21aの厚さ方向から見たときに励振器11と重なる部分である部分31aと、振動体21aの厚さ方向から見たときに励振器12と重なる部分である部分31bと、部分31aと部分31bとを接続する接続部分31cと、を有している。これにより、高調波における振幅が大きい励振器11および励振器12付近の振動を低減させることによって高調波歪みを小さくすることができる。また、励振器11付近と励振器12付近との間に接続部分31cを介した振動伝達が生じることにより、振動体21aの振動における対称性をさらに低減することができる。これらにより、音響発生器から発生する音響における歪みを小さくすることができる。
また、本実施形態の音響発生器において、接続部分31cは、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに、励振器11の重心13と励振器12の重心14とを結ぶ線分の中点15に重ならない位置に設けられている。これにより、音響発生器から発生する音響における特に低周波数側の音圧が低下するのを低減することができる。この効果が得られる理由は次のように推定される。振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときの、励振器11の重心13と励振器12の重心14とを結ぶ線分の中点15は、励振器11と励振器12とが同期して振動したとき、振動体21aの基本モード共振の振幅が大きい。このため、この部分にダンピング材を設けると、振動体21aの基本モード共振が減衰されてしまい、音響発生器から発生する音響における特に低周波数側の音圧が低下するという問題が生じる。接続部分31cを、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに、励振器11の重心13と励振器12の重心14とを結ぶ線分の中点15に重ならない位置に設けることにより、振動体21aの基本モード共振の減衰を低減しつつ、振動体21aの高次モード共振を減衰させることができる。これにより、音圧が大きく歪みが小さい音響を発生させることが可能になる。このように、ダンピング材31は、振動体21aの振動における、基本モード共振の振幅が小さく、且つ高次モード共振の振幅が大き
い部分に設けることが望ましい。
なお、大抵の場合、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときの励振器11の輪郭が描く図形の重心を、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときの励振器11の重心13と見なしてもよい。同様に、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときの励振器12の輪郭が描く図形の重心を、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときの励振器12の重心14と見なしてもよい。例えば、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに、励振器11および励振器12が矩形状である場合には、各々における2本の対角線の交点を、各々の重心と見なしても構わない。
また、本実施形態の音響発生器は、部分31aの面積と部分31bの面積とが異なっている。これにより、振動体21aの振動における対称性をさらに低下させることができるので、特定の周波数における音圧の急激な変化を低減し、それによって歪みを小さくすることができる。但し、これは必須ではなく、場合によっては、そうでなくても構わない。
また、本実施形態の音響発生器は、部分31aの形状と部分31bの形状とが異なっている。これにより、振動体21aの振動における対称性をさらに低下させることができるので、特定の周波数における音圧の急激な変化を低減し、それによって歪みを小さくすることができる。但し、これは必須ではなく、場合によっては、そうでなくても構わない。
また、本実施形態の音響発生器では、励振器11は、振動体21aの厚さ方向から見たときにダンピング材31と重ならない部分である部分11aを有しており、励振器12は、振動体21aの厚さ方向から見たときにダンピング材31と重ならない部分である部分12aを有しており、部分11aの面積と部分12aの面積とが異なっている。これにより、振動体21aの振動における対称性をさらに低下させることができるので、特定の周波数における音圧の急激な変化を低減し、それによって歪みを小さくすることができる。但し、これは必須ではなく、場合によっては、そうでなくても構わない。
また、本実施形態の音響発生器は、部分11aの形状と部分12aの形状とが異なっている。これにより、振動体21aの振動における対称性をさらに低下させることができるので、特定の周波数における音圧の急激な変化を低減し、それによって歪みを小さくすることができる。但し、これは必須ではなく、場合によっては、そうでなくても構わない。
また、本実施形態の音響発生器において、励振器11,12は、振動体21aの厚さ方向(z軸方向)から見たときに振動体21aの輪郭が描く図形の全ての対称軸(線対称の対称軸や回転対称の中心)に対して非対称に配置されることが望ましい。これにより、振動体21aの振動における対称性をさらに低下させることができる。但し、これは必須ではなく、そうでなくても構わない。
本実施形態の音響発生器は、例えば次のようにして製造することができる。まず、圧電材料の粉末にバインダー、分散剤、可塑剤、溶剤を添加して掻き混ぜて、スラリーを作製する。圧電材料としては、鉛系、非鉛系のうちいずれでも使用することができる。次に、得られたスラリーをシート状に成形し、グリーンシートを作製する。このグリーンシートに導体ペーストを印刷して内部電極となる導体パターンを形成し、この導体パターンが形成されたグリーンシートを積層して、積層成形体を作製する。
次に、この積層成形体を脱脂、焼成し、所定寸法にカットすることにより積層体を得ることができる。必要に応じて、積層体の外周部を加工する。次に、積層体の積層方向の主面に、導体ペーストを印刷して表面電極層となる導体パターンを形成し、積層体の長手方向(x軸方向)の両側面に、導体ペーストを印刷して一対の端子電極となる導体パターン
を形成する。そして、所定の温度で電極の焼付けを行うことにより、励振器11,12となる構造体を得ることができる。その後に、励振器11,12に圧電性を付与するために表面電極層または一対の端子電極を通じて直流電圧を印加して、励振器11,12の圧電体層の分極を行う。このようにして励振器11,12を得ることができる。
次に、張力をかけた状態のフィルム21の周縁を、接着剤を塗布したフレーム25a,25bで挟んで固定し、接着剤を硬化させて接合する。そして、振動体21aの−z方向側の表面に励振器11,12を接着剤でフィルム21に接合し、励振器11,12に配線を接続する。そして、フレーム25aの内側に樹脂を流し込んで硬化させることにより樹脂層23を形成する。そして、振動体21aの+z方向側の表面に、予め準備したダンピング材31を粘着剤もしくは接着剤で接合する。このようにして、本実施形態の音響発生器を得ることができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態の音響発生装置を示す斜視図である。なお、本実施形態においては、前述した第1実施形態の音響発生器と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態の音響発生装置は、図4に示すように、音響発生器29と、エンクロージャー27とを有している。
音響発生器29は、電気信号が入力されて音響(可聴周波数帯域外の音響も含む)を発生させるものであり、詳細の図示を省略するが、前述した第1実施形態の音響発生器である。
エンクロージャー27は、直方体の箱状の形状を有している。また、エンクロージャー27は、少なくとも1つの開口を有しており、その開口を塞ぐように音響発生器29が取り付けられている。また、エンクロージャー27は、フィルム21の励振器11,12が配置された側の主面を取り囲むように構成されている。なお、エンクロージャー27は、音響発生器29の裏面側で生じた音響の表面側への回り込みを抑制する機能を有していれば良い。このため、エンクロージャー27の形状は、直方体状に限定されるものではなく、例えば、円錐状や、球状など、種々の形状であっても構わない。また、エンクロージャー27は、箱状である必要もなく、例えば平面バッフルであっても構わない。このようなエンクロージャー27は、既知の種々の材料を用いて形成することができる。例えば、木材、合成樹脂、金属等の材料を用いてエンクロージャー27を形成することができる。
本実施形態の音響発生装置は、前述した第1実施形態の音響発生器である音響発生器29を用いて音響を発生させることから、良好な音質の音響を発生させることができる。また、本実施形態の音響発生装置は、エンクロージャー27を有していることから、音響発生器29単独のときよりもさらに良好な音質の音響を発生させることも可能となる。なお、第1実施形態の音響発生器に代えて、同様の性能を有する他の形態の音響発生器を用いても構わない。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態の電子機器の構成を示すブロック図である。本実施形態の電子機器は、図5に示すように、音響発生器29と、電子回路60と、キー入力部50cと、マイク入力部50dと、表示部50eと、アンテナ50fとを有している。なお、図5は、例えば、携帯電話、タブレット端末、あるいはパーソナルコンピュータのような電子機器を想定したブロック図である。
電子回路60は、制御回路50aと、通信回路50bとを有している。また、電子回路60は、音響発生器29に接続されており、音響発生器29へ音声信号を出力する機能を
有している。制御回路50aは、電子機器の制御部である。通信回路50bは、制御回路50aの制御に基づき、アンテナ50fを介してデータの送信や受信などを行う。
キー入力部50cは、電子機器の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。マイク入力部50dは、同じく電子機器の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部50eは、電子機器の表示出力デバイスであり、制御回路50aの制御に基づき、表示情報の出力を行う。
音響発生器29は、前述した第1実施形態の音響発生器である。そして、音響発生器29は、電子機器における音響出力デバイスとして機能しており、電子回路60から入力された音声信号に基づいて音響(可聴周波数帯域外の音響も含む)を発生させる。なお、音響発生器29は、電子回路60の制御回路50aに接続されており、制御回路50aによって制御された電圧の印加を受けて音響を発生させる。
このように、本実施形態の電子機器は、音響発生器29と、音響発生器29に接続された電子回路60とを少なくとも有しており、音響発生器29から音響を発生させる機能を有している。このような本実施形態の電子機器は、前述した第1実施形態の音響発生器29を用いて音響を発生させることから、良好な音質の音響を発生させることができる。
なお、電子機器の構造の一例としては、例えば、電子機器の筐体の内部に、図5に示す電子回路60,キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50e,アンテナ50fおよび音響発生器29を備えたものとすることができる。また、電子機器の構造の他の例としては、図5に示す電子回路60,キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50eおよびアンテナ50fを筐体に備えた機器本体と、音響発生器29とを、リード線等を介して電気信号が伝達可能に接続したものとすることができる。
また、本実施形態の電子機器は、図5に示した、キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50eおよびアンテナ50fを全て有している必要はなく、音響発生器29と、電子回路60とを少なくとも有していれば良い。また、電子機器は、他の構成要素を有していても良い。さらに、電子回路60も、上述した構成の電子回路60に限定されるものではなく、他の構成を有する電子回路であっても構わない。
また、本実施形態の電子機器は、上述した、携帯電話,タブレット端末,パーソナルコンピュータ等の電子機器に限定されるものではない。音響や音声を発生させる機能を有する、テレビ、オーディオ機器、ラジオ、掃除機,洗濯機,冷蔵庫,電子レンジ等の種々の電子機器において、前述した第1実施形態の音響発生器29を、音響発生装置として用いることができる。なお、第1実施形態の音響発生器に代えて、同様の性能を有する他の形態の音響発生器を用いても構わない。
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、励振器11,12として圧電素子を用いた例を示したが、これに限定されるものではない。励振器11,12は、電気信号を機械的振動に変換する機能を有していればよく、電気信号を機械的振動に変換する機能を有する他のものを励振器11,12として用いても構わない。例えば、スピーカーを振動させる励振器としてよく知られた、動電型の励振器や、静電型の励振器や、電磁型の励振器を励振器11,12として用いても構わない。なお、動電型の励振器は、永久磁石の磁極の間に配置されたコイルに電流を流してコイルを振動させるようなものであり、静電型の励振器は
、向き合わせた2つの金属板にバイアスと電気信号とを流して金属板を振動させるようなものであり、電磁型の励振器は、電気信号をコイルに流して薄い鉄板を振動させるようなものである。
また、前述した実施形態においては、フィルム21の表面に2個の励振器11,12が取り付けられた例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、フィルム21の表面にもっと多数の励振器を取り付けても構わない。その場合、ダンピング材31は、振動体21aの厚み方向から見たときに振動体21aに取り付けられた全ての励振器と重なる部分を有していることが望ましく、それによって歪みを小さくする効果を高めることができる。なお、この場合においても、ダンピング材31は、振動体21aを全体的に被覆するものではなく、振動体21aの厚さ方向から見たときに、振動体21aの一部分と重なるように形成されていることが望ましい。なお、振動体21aの厚み方向から見たときにダンピング材31と重ならない励振器があっても構わない。また、ダンピング材31以外に、他のダンピング材が振動体21aに取り付けられていても構わない。
次に、本発明の具体例について説明する。図1〜図3に示した第1実施形態の音響発生器を作製して、その特性を評価した。
まず、Zrの一部をSbで置換したチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有する圧電粉末と、バインダーと、分散剤と、可塑剤と、溶剤とをボールミル混合により混練してスラリーを作製した。そして、得られたスラリーを用いてドクターブレード法によりグリーンシートを作製した。このグリーンシートにAgおよびPdを含有する導体ペーストをスクリーン印刷法により所定形状に塗布して、内部電極層となる導体パターンを形成した。そして、導体パターンが形成されたグリーンシートおよびその他のグリーンシートを積層して加圧し、積層成形体を作製した。そして、この積層成形体を500℃で1時間、大気中で脱脂し、その後、1100℃で3時間、大気中で焼成して、積層体を得た。
次に、得られた積層体の長手方向の両端面部をダイシング加工によりカットし、内部電極層の先端を積層体の側面に露出させた。そして、積層体の両側主面にAgとガラスを含有する導体ペーストをスクリーン印刷法により塗布して、表面電極層を形成した。その後、積層体の長手方向の両側面に、Agとガラスを含有する導体ペーストをディップ法により塗布し、700℃で10分間、大気中で焼き付けて端子電極を形成した。これによって、積層体を作製した。作製された積層体の形状は、幅が14mmであり、長さが36mmであり、厚みが0.15mmであった。そして、端子電極を通して100Vの電圧を2分間加えて分極を行い、バイモルフ型の積層型圧電素子である励振器11,12を得た。
次に、厚み25μmのPETからなるフィルム21を準備し、張力を与えた状態でフレーム25a,25bに固定した。フレーム25a,25bは、それぞれ厚さ0.5mmのステンレス製のものを用いた。フレーム25a,25b内のフィルム21の寸法は、長さが100mm、幅が60mmとした。そして、固定されたフィルム21の一方主面にアクリル樹脂からなる接着剤にて励振器11,12を接着し、励振器11,12に配線を接続した。そして、フレーム25aの内側に、フレーム25aと同じ高さとなるようにアクリル系樹脂を充填して固化させて、樹脂層23を形成した。
次に、フィルム21の他方主面に、両面テープにてダンピング材31を貼り付けた。ダンピング材31は、厚さ1mmのウレタンフォームを使用した。ダンピング材31の形状および取り付け位置は、図1〜図3に示すものとした。
そして、作製した第1実施形態の音響発生器と、ダンピング材31を取り付けていない
比較例の音響発生器から発生する音響について、音圧の周波数特性を測定した。その結果を図6に示す。また、第1実施形態の音響発生器および比較例の音響発生器から発生する音響について、歪み率の周波数特性を測定した。その測定結果を図7に示す。図6および図7に示すグラフにおいて、第1実施形態の音響発生器の特性を実線で示し、比較例の音響発生器の特性を点線で示す。
図6,図7に示すグラフによれば、第1実施形態の音響発生器から発生する音響は、比較例の音響発生器から発生する音響と比較して、音圧の周波数特性が平坦であるとともに、歪み率も小さく、歪みが小さい良好な音質であることが判る。これにより本発明の有効性が確認できた。
11,12:励振器
21a:振動体
25a,25b:フレーム
27:エンクロージャー
29:音響発生器
31:ダンピング材
60:電子回路

Claims (8)

  1. 電気信号が入力されて振動する複数の励振器と、
    該複数の励振器がそれぞれ一方側の主面に取り付けられており、該複数の励振器の振動によって振動する振動体と、
    前記複数の励振器を埋設するように前記振動体の一方側の主面に設けられた樹脂層と、
    前記振動体の一方側の主面に樹脂層を介して取り付けられ、もしくは前記振動体の他方側の主面に直接取り付けられたダンピング材と、
    を有しており、
    前記複数の励振器は、第1励振器と、第2励振器と、を含んでおり、
    前記ダンピング材は、前記振動体の厚さ方向から見たときに前記第1励振器と重なる部分である第1部分と、前記振動体の厚さ方向から見たときに前記第2励振器と重なる部分である第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する接続部分と、を有している
    ことを特徴とする音響発生器。
  2. 前記接続部分は、前記振動体の厚さ方向から見たときに、前記第1励振器の重心と前記第2励振器の重心とを結ぶ線分の中点に重ならない位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の音響発生器。
  3. 前記第1部分の面積と前記第2部分の面積とが異なっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響発生器。
  4. 前記第1部分の形状と前記第2部分の形状とが異なっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の音響発生器。
  5. 前記第1励振器は、前記振動体の厚さ方向から見たときに前記ダンピング材と重ならない部分である第3部分を有しており、
    前記第2励振器は、前記振動体の厚さ方向から見たときに前記ダンピング材と重ならない部分である第4部分を有しており、
    前記第3部分の面積と前記第4部分の面積とが異なっている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の音響発生器。
  6. 前記第3部分の形状と前記第4部分の形状とが異なっていることを特徴とする請求項5に記載の音響発生器。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の音響発生器と、該音響発生器に取り付けられたエンクロージャーと、を有していることを特徴とする音響発生装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、を少なくとも有しており、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有していることを特徴とする電子機器。
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