JP6205721B2 - 多層回路基板及び電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多層回路基板及び電子装置に関する。
コンピュータなどには、半導体素子が形成されたチップをプリント基板に実装した電子装置が搭載されている。電子装置に使用されるプリント基板としては、絶縁層と配線パターンが形成された導体層とを交互に積層した多層回路基板が知られている。絶縁層は、プリント基板の剛性を保つためにガラス繊維織を織り込んだガラスクロスに樹脂を含浸させた複合材料を硬化させることによって形成される。
ここで、絶縁層にガラスクロスを用いたプリント基板を用いて、電気信号を高速に伝送する場合には、絶縁層の誘電率が信号伝送速度に影響を与えることによって信号伝播時間差が生じることが知られている。このために、複数の信号を同期させる必要がある電子回路では、信号の到達時間がずれたときに信号処理に不都合が生じる可能性がある。信号伝播時間差は、複数の配線において信号が伝播する時間がずれることによって生じる。絶縁層や導体層に用いる材料や配線構造によって異なるが、信号伝播時間差は、一般に、信号遅延時間の1%〜3%程度になると考えられている。このために、伝送信号が高速化し、信号を送る時間間隔が狭まるほど、信号伝播時間差は深刻な問題になる。例えば、10cmの配線長において信号伝搬に必要な時間が700ピコ秒程度である場合、2つの配線の間における信号の伝搬時間に1%の差が生じると、7p秒の信号伝播時間差が生じることになる。
また、例えば、20Gbps(bps:bits per second)の伝送速度で信号を伝送する場合、信号の間隔は50ピコ秒になる。そして、電子回路は、信号の間隔に対して10%程度までは、信号伝播時間差を許容できることが知られている。従って、このケースにおいて、10%の信号伝播時間差に相当する5ピコ秒までは、信号の遅延を許容できる。そして、信号の伝送速度を20Gbpsより大きくした場合には、信号伝播時間差を5ピコ秒より小さくする必要がある。このように、高速の信号伝送を実現するためには、プリント基板における信号伝播時間差を低減する必要がある。
ここで、同じ絶縁層上に一対の配線を形成した場合、各配線を通して伝送される信号伝播時間差は、配線とガラスクロスの位置関係に影響を受けることが知られている。このために、従来のプリント基板では、ガラスクロスを格子状に織り込んで絶縁層を形成し、さらに配線パターンをガラスクロスと斜交するように形成することで、ガラスクロスと配線の位置によって生じる信号の伝送速度の変化を低減させている。
この場合、一対の配線をガラスクロスと斜交するように形成すると、2本の配線の間では信号の伝送速度を略同じにすることができる。また、格子状に織り込んだガラスクロスに対して配線パターンを斜めに、かつジグザクに配置することによって、配線から見たガラスクロスの粗密をできるだけ均一化させると、2本の配線の間の信号伝送速度を略同じにすることができる。さらに、ガラスクロスの織り目間隔と等しい間隔で複数の配線を設置することによって、ガラスクロスの影響を低減させている。
米国公開特許第2006123371号明細書
しかしながら、配線をガラスクロスと斜交するように形成すると、材料やスペースに多大な無駄を生じる。また、配線間隔をガラスクロスの織り目間隔に等しくする方法では、隣接する2本の配線同士の信号伝播時間差を低減させる効果を有するが、ガラスクロスの糸目は常に同じ間隔が続くわけでないので、離れた配線同士や、配線とクロックの間などにおいては、十分な効果が得られないことがある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、プリント基板における信号伝播時間差を低減することを目的とする。
実施形態の一観点によれば、ガラス繊維を織ったガラスクロスに直交させて編み込むと共に樹脂を含浸させた絶縁層と、前記絶縁層に近接して配置され、20Gbps以上の信号伝送に使用される複数の配線と、を含み、前記配線の幅が、前記配線に平行に配列された前記ガラスクロスの織り目の間隔に対して75%〜95%の長さを有することを特徴とする多層回路基板が提供される。
複数の配線の間における信号伝播時間差を所定の値以下に抑えることが可能になる。レイアウトの自由度を高めることができると共に、半導体回路などにおける信号処理を正確に実行できるようになる。
図1は、本発明の実施の形態に係る多層回路基板の配線レイアウトの一例を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る多層回路基板の配線の幅とガラスクロスの織り目間隔の関係をシミュレーションした結果の一例を示す図である。 図3Aは、本発明の実施の形態に係る多層回路基板のシミュレーションに使用する配線構造の一例を示す断面図である。 図3Bは、本発明の実施の形態に係る多層回路基板のシミュレーションに使用する配線構造の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る多層回路基板のシミュレーションに使用する配線構造の一例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る多層回路基板のシミュレーションに使用する4つの配線構造の一覧を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る多層回路基板の配線の幅とガラスクロスの織り目間隔の関係をガラスクロスの幅を変化させながらシミュレーションした結果の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係るマイクロストリップラインの一例を示す断面図である。 図8Aは、本発明の実施の形態に係るマイクロストリップラインの製造工程の一例を示す断面図である。(その1) 図8Bは、本発明の実施の形態に係るマイクロストリップラインの製造工程の一例を示す断面図である。(その2) 図9は、本発明の実施の形態に係るストリップラインを有する多層回路基板と、多層回路基板を含む電子装置の一例を示す断面図である。 図10は、本発明の実施の形態に係るストリップラインを有する多層回路基板の側部断面図の一例を示す断面図である。
発明の目的及び利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素及び組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、典型例及び説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
最初に、実施形態の原理について説明する。
図1に配線レイアウトの一例としての多層回路基板の断面図を示す。多層回路基板1は、下側に第1の絶縁層2を有する。第1の絶縁層2は、樹脂3をガラスクロス4に含浸させて形成されており、下面にグランド層として使用される導体層5が貼り付けられている。第1の絶縁層2の上面には、一対の平行な配線6が形成される。配線6は、導電材料、例えば銅を用いて製造されている。さらに、第1の絶縁層2の上には、第2の絶縁層7が配線6を覆うように形成されている。第2の絶縁層7は、樹脂3をガラスクロス4に含浸させて形成されており、上面にグランド層として使用される導体層5が貼り付けられている。上下の導体層5,8は、配線6と同じ導電材料、例えば銅から製造されている。このような多層回路基板1は、一対の配線6を信号線とし、その上下に絶縁層2,7を介して配線6より幅広の導体層5,8を設け、導体層5,8を電源層又はグランド層として使用するストリップラインになっている。
ここで、第1の絶縁層2のガラスクロス4は、ガラス繊維が略直交する2つの方向に織り込まれることで形成されている。ガラス繊維の太さや織り目の間隔は、略一定になるように製造されている。また、絶縁層2,7の樹脂3の比誘電率は、例えば2.95である。また、ガラスクロス4の比誘電率は、例えば5.5とし、ガラスクロス4の織り目間隔PG1は300μmとした。
配線6は、20Gpsを超える速度で信号伝送が可能になるように、導電材料の種類や形状が設計されている。配線6の幅をWH1とし、ガラスクロス4の織り目間隔をPG1とすると、この多層回路基板1では、配線6の幅WH1がガラスクロス4の織り目間隔PG1よりやや小さくなっている。具体的には、配線6の幅WH1は、ガラスクロス4の織り目間隔PG1の75%〜95%の大きさを有する。
このような配線6の幅WH1の範囲は、シミュレーションの結果に基づいて決定されている。図2にガラスクロス4の織り目間隔PG1と配線6の幅WH1の配線幅比R1と信号伝播時間差の関係をシミュレーションした結果を示す。横軸は、ガラスクロス4の織り目間隔PG1と配線6の幅WH1の配線幅比R1(=WH1/PG1)を示し、縦軸は配線6の長さ1cm毎の信号伝播時間差を示す。
信号伝播時間差は、図3Aに示す配線構造A1における配線6で信号を伝送したときに要した時間T1から、図3Bに示す配線構造A2における配線6で信号を伝送したときに要した時間T2を引くことによって算出される。ここで、図3Aに示す配線構造A1は、ガラスクロス4の中心と配線6の中心が一致している。図3Bに示す配線構造A2は、隣り合う2つのガラスクロス4の中間の位置と配線6の中心が一致している。即ち、配線構造A2は、配線6の位置とガラスクロス4の位置が最もずれている構成になっている。その他の条件は、2つの配線構造A1,A2において同じにした。なお、図3A,図3Bでは、導体層5,8の図示を省略している。
図2に示すように、信号伝播時間差は、配線幅比R1が小さいとき、即ち配線幅WH1がガラスクロス4の配線幅PG1に対して十分に狭いときには、マイナスの値になる。これは、基準となる配線構造A1の信号がガラスクロス4の影響を受け易いのに対して、配線構造A2の信号がガラスクロス4からの距離が大きく、影響を受け難いため、結果的に信号伝播時間差がマイナス側に大きくなるからであると考えられる。さらに、配線幅比R1が大きくなるに従って、信号伝播時間差が小さくなり、配線幅比R1が0.85で信号伝播時間差がゼロになる。そして、配線幅比R1が1.2付近で信号伝播時間差の変化が所定の値、例えば、0.7ピコ秒/cm程度に収束した。
このシミュレーション結果では、配線幅比R1が0.85のときに信号伝播時間差が最も小さくなる。そして、配線幅比が0.7〜1.1の範囲であれば、信号伝播時間差を±0.5ピコ秒/cmに範囲に収めることができる。
続いて、ガラスクロス4の幅を変化させた場合の配線幅比R1と信号伝播時間差の関係をシミュレーションした。ここでのシミュレーションに使用したモデルを図4に模式的に示す。図4(a)は、配線構造の平面図を示し、図4(b)は配線構造の正面図を示す。この配線構造では、配線6に対して垂直に配列されるガラスクロス4の織り目間隔PG1を300μmとした。また、配線6にして平行に配列されるガラスクロス4の織り目間隔PG1を500μmに設定した。そして、配線6に平行に配置されるガラスクロス4の幅WG1と、配線6に垂直に配置されるガラスクロス4の幅WG2とを変化させた場合に、配線幅比R1を変化させながら信号伝播時間差をシミュレーションした。
シミュレーションは、図5に示す4つのモデル(配線構造ST1〜ST4)に対して実施した。配線構造ST1は、配線6と平行なガラスクロス4の幅WG1で200μm、配線6と垂直なガラスクロス4の幅WG2を200μmとした。また、配線構造ST2は、配線6と平行なガラスクロス4の幅WG1で200μm、配線6と垂直なガラスクロス4の幅WG2を400μmとした。配線構造ST3は、配線6と平行なガラスクロス4の幅WG1で300μm、配線6と垂直なガラスクロス4の幅WG2を200μmとした。配線構造ST4は、配線6と平行なガラスクロス4の幅WG1で300μm、配線6と垂直なガラスクロス4の幅WG2を400μmとした。
図6に各配線構造ST1〜ST4における信号伝播時間差について、配線幅比R1を変化させながらシミュレーションした結果を示す。横軸及び縦軸は図2と同じである。
4つの配線構造ST1〜ST4共に、配線幅比R1が小さいときには信号伝播時間差がマイナスになっており、配線幅比R1が増加するにつれて信号伝播時間差がゼロに近づく。配線幅比R1の増加に伴って信号伝播時間差がプラス側に増大するが、配線幅比R1が1.2を越えた辺りから、増加幅が減少して所定値に収束する傾向を有する。より具体的には、配線幅比R1が小さい領域では、配線構造ST1の信号伝播時間差がマイナス側に最も大きく、配線構造ST2、配線構造ST3、配線構造ST4の順番に信号伝播時間差のマイナス値が小さくなっている。一方、配線幅比R1が大きい領域では、配線構造ST1の信号伝播時間差がプラス側に最も大きく、配線構造ST2、配線構造ST3、配線構造ST4の順番に信号伝播時間差のプラス値が小さくなっている。そして、全ての配線構造ST1〜ST4において、配線幅比R1が0.85のときに信号伝播時間差がほぼゼロになっている。
図6のシミュレーション結果によれば、全ての配線構造ST1〜ST4において配線6の10cm当たりの信号伝播時間差が5ピコ秒以下にするための配線幅比R1の下限値は、ラインL1に示すように0.75であった。また、全ての配線構造ST1〜ST4において配線6の10cm当たりの信号伝播時間差が5ピコ秒以下にするための配線幅比R1の上限値は、ラインL2に示すように0.95であった。このことから、配線幅比R1を75%〜95%にすれば、配線6の10cm当たりの信号伝播時間差が5ピコ秒以下にできる。即ち、配線6幅WH1は、ガラスクロス4の配線位置PG1の75%〜95%にすると信号伝播時間差を±5ピコ秒以内に抑えることが可能になる。
これは、配線6の端部は、電場が集中し易く、ガラスクロス4による実効的な誘電率の変化の影響を受け易いために、配線6の幅WH1をガラスクロス4の織り目間隔GP1より僅かに小さくすることによって、配線6の端部におけるガラスクロス4による実効的な誘電率の影響を低減することが可能になると考えられるからである。即ち、1つの配線6における実効的な誘電率が、ガラスクロス4の織り目間隔GP1の1つ分の実効的な誘電率に略等しくなるためであると考えられる。この結果、ガラスクロス4と配線6の位置関係による信号の伝送速度の変化が抑制される。
ここで、一般に、多層回路基板では、設計上の配線幅に対して5%〜10%程度の製造精度上の誤差が生じると考えられている。このために、ガラスクロス4の織り目間隔PG1の85%に相当する255μmを配線6の幅WH1として設計したとしても、最大で10%の誤差があった場合には、配線6の幅WH1は、230μm〜280μmになる。このような場合でも、配線幅比R1は75%〜95%の範囲に収まるので、信号伝播時間差時間を所望の値、例えば0.5ピコ秒/cmに抑えることができる。
また、信号伝送速度が40Gpsになった場合、同じ条件において許容される信号伝播時間差は0.25ピコ秒/cmになるが、最も織り目間隔PG1が狭いガラスクロス4を使用すれば、配線6の幅WH1の製造誤差があっても、仕様を満たすことが可能になる。
次に、実施例として、図7を参照してマイクロストリップライン構造及びその製造方法について説明する。ここで、この実施の形態は、ストリップライン構造以外のコプレナー構造やマイクロストリップ構造に適用することも可能である。
マイクロストリップライン30は、第1の絶縁層2を有する。第1の絶縁層2の下面には、グランド層として使用される導体層5が貼り付けられている。また、第1の絶縁層2の上面には、一対の配線6が形成されている。第1の絶縁層2のガラスクロス4の織り目間隔PG1は一定になっており、一対の配線6は、それぞれの幅WH1がガラスクロス4の折り目間隔PG1の75%〜95%になっている。
マイクロスストリップライン30を製造するときは、最初に、図8Aに示すように、第1の絶縁層2の両面に銅箔31A,31Bを1枚ずつ貼り付けて両面銅張り板32を形成する。このとき、上側の銅箔31Aは、第1の絶縁層2の上面の全体を覆い、下側の銅箔31Bは第1の絶縁層2の下面の全面を覆っている。
続いて、両面銅張り板32の各銅箔31A,31Bのそれぞれの表面に不図示のフォトレジスト膜を塗布によって形成する。さらに、上側のフォトレジスト膜を露光及び現像してパターニングしてレジストパターンを形成する。図8Bに示すように、フォトレジストパターン33Aは、後の工程で形成する配線6のパターンに併せてレジスト膜が部分的に残される。一方、下側のフォトレジスト膜33Bは、パターニングしない。
この後、レジストパターン33Aをマスクにして上側の銅箔31Aをウエットエッチングして一対の配線6を形成する。配線6は、所定の間隔を設けて平行に配置され、例えば、高速差動伝送の信号線として用いられる。一方、下側の銅箔31Bは、フォトレジスト膜33Bにカバーされているので、エッチングされない。ウエットエッチングが終了したら、一対の配線6上に残されたフォトレジストパターン33Aと、下面側の銅箔31Bを保護していたフォトレジスト膜33Bをアッシングや薬液処理によって除去する。これによって、第1の絶縁層2の片面のみに配線6が形成され、下側の銅箔31Bからなる導体層5を有するマイクロストリップライン30が形成される。
このマイクロストリップライン30では、一対の配線6が幅WH1がガラスクロス4の折り目間隔PG1の75%〜95%になっているので、一対の配線6に20Gbps以上の速度で信号を伝送した場合でも配線6間の信号伝播時間差を0.5ピコ秒/cm以内にできる。
また、図9にストリップライン構造を有する多層回路基板40と、多層回路基板40を有する電子装置50について説明する。
多層回路基板40は、絶縁層と導体層が交互に複数積層された構成を有する。具体的には、多層回路基板40は、下から第1の絶縁層2、第1の導体層41、第2の絶縁層7、第2の導体層42、第3の絶縁層43、第3の導体層44、第4の絶縁層45、第4の導体層46、第5の絶縁層47が順番に積層されている。さらに、第1の絶縁層2の下面には、導電材料からなる最下層48が形成され、第5の絶縁層47の上面には、導電材料からなる最上層49が形成されている。
各絶縁層2,7,43,45,47は、ガラスクロス4に樹脂3を含浸させることによって形成されており、ガラスクロス4は直交する2方向に編み込まれている。さらに、各絶縁層2,7,43,45,47のガラスクロス4の幅WG1,WG2と、織り目間隔PG1は、同じになっている。各導体層41,42,44,46は、例えば、銅箔をウエットエッチングすることによって形成されており、導体層41,42,44,46毎に配線パターンが形成されている。各導体層41,42,44,46において、信号伝送に用いられる配線パターンは、その幅WH1がガラスクロス4の配線間隔PG1の75%〜95%になっている。
また、各導体層41,42,44,46は、必要に応じてビアホール51を用いて最下層48又は最上層49に電気的に接続されている。ビアホール51は、多層回路基板40の所定位置に貫通穴52を形成し、貫通穴52にめっき法によって導電膜53を成長させることによって形成される。
図9と、図9を側方からみた断面を拡大して示す図10とに示すように、第1の導体層41の一対の配線6は、ビアホール51に電気的に接続されている。さらに、一対の配線6は、その下の第1の絶縁層2及び最下層48と、上側の第2の絶縁層7及び第2の導体層42とによってストリップラインを形成している。即ち、最下層48と、第2の導体層42は、一対の配線6の幅WH1より幅広に形成されており、グランド層として用いられる。
多層回路基板40の製造には、例えば、一括積層プロセスが用いられる。一括積層プロセスでは、下側から、図7に示すマイクロストリップライン30と、未硬化の第2の絶縁層7、銅箔を積層する。続いて、加熱式の真空プレスによって一括に成型する。未硬化の第2の絶縁層7が熱溶融後に硬化すると共に、各層が一体化される。この後、第2の絶縁層7上の銅箔をエッチングして第2の導体層42を形成する。
さらに、多層回路基板49の最上層の形成された電極61,62には、ハンダバンプ63を介してパッケージ基板64が電気的に接続されている。パッケージ基板64は、下側の第1の層65の上に第2の層66が形成されており、第2の層66の上に第3の層67が形成されている。下側の第1の層65は、絶縁層65A内にめっきによって製造された導電性のビア65Bが形成されており、ビア65Bに接続された電極68にハンダバンプ63が接合されている。また、第1の層65の下面には、電極68の他にも電子部品69が実装されている。
第2の層66は、多層の配線基板66Aを有し、めっきスルーホール66Bで2つの層65,67を電気的に接続する役割を担っている。上側の第3の層67は、絶縁層67A内にめっきで製造した導電性のビア67Bが形成されており、ビア67Bにはハンダバンプ70を介して半導体チップ71が接合されている。半導体チップ71は、内部に半導体素子を有し、例えば樹脂でパッケージされている。
以上、説明したように、この実施の形態では、高周波の信号伝送に用いる配線6の幅WH1を絶縁層2,7,43,45,47のガラスクロス4の織り目間隔PG1の75%〜95%に形成したので、複数の配線6の間における信号伝播時間差を±10%以内に抑えることが可能になる。例えば、信号伝送速度が20Gbpsの場合には、信号伝播時間差を0.5ピコ秒/cm以下に抑えることができる。このような配線構造を、ストリップライン構造やマイクロストリップライン構造に適用すると、信号伝播時間差を抑制できる。また、このような配線構造を有する電子装置50では、信号伝播時間差を抑制できることから、半導体チップ71などにおける信号処理を正確に実行できるようになる。
配線6の幅WH1をガラスクロス4の織り目間隔PG1の75%〜95%にすることによって、ガラスクロス4と配線6の配置に依存せずに信号伝播時間差を低減できるので、配線のレイアウトが容易になる。このような配線構造を有する多層回路基板40や電子装置50は、信号伝播時間差を防止でき、正確な信号処理が可能になる。また、レイアウトの自由度が制限され難くなるので製造が容易になる。
また、信号伝送に用いる配線6の幅WH1を絶縁層2,7,43,45,47のガラスクロス4の織り目間隔PG1の85%にすると、複数の配線6の間における信号伝播時間差を最小にすることができる。この場合の多層回路基板40や電子装置50は、信号伝播時間差を防止できると共に、レイアウトの自由度が制限され難くなるので製造が容易になる。
ここで挙げた全ての例及び条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明及び概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例及び条件に限定することなく解釈するものであり、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換及び変形を施すことができる。
1,40 多層回路基板
2 第1の絶縁層
4 ガラスクロス
6 配線
7 第2の絶縁層
50 電子装置
71 半導体チップ

Claims (6)

  1. ガラス繊維を織ったガラスクロスに直交させて編み込むと共に樹脂を含浸させた絶縁層と、
    前記絶縁層に近接して配置され、20Gbps以上の信号伝送に使用される複数の配線と、
    を含み、
    前記配線の幅が、前記配線に平行に配列された前記ガラスクロスの織り目の間隔に対して75%〜95%の長さを有することを特徴とする多層回路基板。
  2. 前記配線の幅は、前記ガラスクロスの織り目の間隔に対して85%の長さであることを特徴とする請求項1に記載の多層回路基板。
  3. 前記絶縁層が前記配線を挟んで配置され、前記絶縁層の上面及び下面のそれぞれに、前記配線より幅広の導体層を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多層回路基板。
  4. 前記ガラスクロスの織り目の間隔は200μm〜400μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の多層回路基板。
  5. 前記絶縁層及び前記配線を含む配線構造は、ストリップライン構造又はマイクロストリップライン構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の多層回路基板。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の多層回路基板と、
    前記多層回路基板の前記配線に電気的に接続され、半導体素子が形成された半導体チップと、
    を含むことを特徴とする電子装置。
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