以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置10(10Aとも称する)の外観を示す図であり、図2は、画像形成装置10の機能ブロックを示す図である。ここでは、画像形成装置10として、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))を例示する。
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像なしいスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワークNWを介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。格納部5は、印刷ジョブに係るデータ等を記憶する。
操作部(ユーザインターフェイス部とも称する)6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者からの操作入力を受け付けることが可能である。たとえば、タッチパネル25においては、メニュー画像(ボタン画像等を含む)が表示される。操作者は、タッチパネル25内に仮想的に配置されるボタン(ボタン画像で表現されるボタン)を押下することによって、画像形成装置10の各種動作内容を設定することなどが可能である。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。
また、操作パネル部6cは、図3に示すように、タッチパネル25の周囲において近接センサ21(21a,21b)を有する。具体的には、略矩形状のタッチパネル25の右辺の近傍領域において近接センサ21aが設けられ、タッチパネル25の左辺の近傍領域において近接センサ21bが設けられる。右側の近接センサ21aは、タッチパネル25に対して操作を行っている操作者の右手を検知する検知手段として機能する。より詳細には、近接センサ21aは、操作者の右手がタッチパネル25上および/またはタッチパネルの近傍に存在することを検知する。同様に、左側の近接センサ21bは、タッチパネル25に対して操作を行っている操作者の左手を検知する検知手段として機能する。より詳細には、近接センサ21bは、操作者の左手がタッチパネル25上および/またはタッチパネルの近傍に存在することを検知する。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PG1を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)PG1は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介してMFP10にインストールされてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、プログラムPG1の実行により、判定部12と動作制御部14とを含む各種の処理部を実現する。
判定部12は、近接センサ21aによる検知結果および近接センサ21bによる検知結果等に基づいてタッチパネル25に対する操作内容を判定する処理部である。
動作制御部14は、判定部12による判定結果に応じた動作を実行する処理部である。動作制御部14は、操作者からの操作入力(操作指示)に基づき、タッチパネル25における表示動作を制御する。また、動作制御部14は、画像形成装置10における印刷出力動作およびスキャン動作などの各種動作を制御する。
<1−2.動作>
<概要>
図3は、操作パネル部6cを示す図である。以下では、操作パネル部6cのタッチパネル25に両面プレビューが表示されるとともに、両面プレビューの表(おもて)面の画像と裏面の画像との2つの画像を、操作者の両手あるいは片手を用いて操作する態様について、さらに詳細に説明する。この両面プレビューでは、表(おもて)面画像GAと裏面画像GBとが互いに重複して表示される(図5等参照)。当該両面プレビューにおいては、操作者の操作に応じて、用紙PA内での表面画像GAの位置および大きさ等、ならびに用紙PA内での裏面画像GBの位置および大きさ等をそれぞれ変更(調整)することが可能である。
上述のように、タッチパネル25の右側に隣接配置された近接センサ21aは、タッチパネル25に対して操作を行っている操作者の右手を検知する。また、タッチパネル25の左側に隣接配置された近接センサ21bは、タッチパネル25に対して操作を行っている操作者の左手を検知する。
また、判定部12(図2)は、近接センサ21aにより操作者の右手が検知され且つ近接センサ21bにより操作者の左手が検知されるときには、両手モード(両手によって操作指示が付与されるモード)による操作が行われている旨を判定する。
一方、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21aのみが反応して操作者の右手のみが検知されるときには、判定部12は、片手モード(片手によって操作指示が付与されるモード)による操作が行われている旨を判定する。また、判定部12は、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21bのみが反応して操作者の左手のみが検知されるときにも、片手モードによる操作が行われている旨を判定する。このように、近接センサ21a,21bにより操作者の両手のうちの一の手のみが検知されるときには、片手モードによる操作が行われている旨を判定する。
動作制御部14は、両手モードによる操作が行われている旨が判定される場合と片手モードによる操作が行われている旨が判定される場合とで、互いに異なる動作を実行する。
また、この実施形態においては、操作者の右手および/または左手によって、一本指操作と二本指操作との双方が行われ得る。
一本指操作は、操作対象画像を移動する指示(移動指示)を付与する操作として用いられる。また、二本指操作は、操作対象画像を回転する指示(回転指示)および/または変倍する指示(変倍指示)を付与する操作として用いられる。
また、判定部12は、近接センサ21a,21bによる判定結果とタッチパネル25内における押下操作位置の数とに応じて、両手モードと片手モードとのいずれの操作モードによる操作が行われているか、および一本指操作と二本指操作とのいずれの操作が行われているのか等を判定する。
詳細には、近接センサ21a,21bにより両手のうちの一の手のみが検知され且つタッチパネル25上の単一の位置に対する押下操作が行われるときには、当該一の手による一本指操作が行われている旨が判定される。
また、近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知され且つタッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われるときには、両手のそれぞれによって一本指操作が行われている旨が判定される。
近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知され且つタッチパネル25上の異なる4つの位置に対する押下操作が行われるときには、両手のそれぞれによって二本指操作が行われている旨が判定される。
近接センサ21a,21bにより両手のうちの一の手のみ(右手のみ或いは左手のみ)が検知され且つタッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われるときには、当該一の手(右手あるいは左手)による二本指操作が行われている旨を判定する。
また、近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知され且つタッチパネル25上の異なる3つの位置に対する押下操作が行われるときには、両手のうちの一の手(たとえば右手)によって二本指操作が行われ且つ、両手のうちの他の手(たとえば左手)によって一本指操作が行われている旨が判定される。
以下では、このような動作判定を用いて、両面プレビュー画像の表(おもて)面の画像と裏面の画像との2つの画像を、右手と左手とでそれぞれ操作する態様について、さらに詳細に説明する。
また、この実施形態においては、右手によるタッチパネル25の押下操作に応じて表(おもて)面画像GAに対する編集動作が行われ、左手によるタッチパネル25の押下に応じて裏面画像GBに対する編集動作が行われる。より詳細には、右手による一本指操作に応じて表面画像GAの移動動作が実行され、左手による一本指操作に応じて裏面画像GBの移動動作が実行される。また、右手による二本指操作に応じて表面画像GAの回転動作および/または変倍動作が実行され、左手による二本指操作に応じて裏面画像GBの回転動作および/または変倍動作が実行される。
図4は、第1実施形態に係るMFP10の動作を示すフローチャートである。
ステップS11では、タッチパネル25に対する押下操作(タッチ操作)の有無が判定される。操作者による押下操作がなされた旨が判定されると、ステップS12に進む。
ステップS12では、近接センサ21a,21bにより片手又は両手が検知されたか否かが判定される。近接センサ21a,21bの双方が反応した場合には両手モードによる操作が行われた旨が判定され、近接センサ21a,21bの一方のみが反応した場合には片手モードによる操作が行われた旨が判定される。
ステップS12において片手モードによる操作が行われた旨が判定される場合には、ステップS14に進む。ステップS14においては、片手モードに関する操作解析動作等が実行される。これにより、図5、図6、図8、および図9に示すような各タッチ動作が検知されるとともに、当該検知結果に応じた画像編集動作が実行される。
一方、ステップS12において両手モードによる操作が行われた旨が判定される場合には、ステップS16に進む。ステップS16においては、両手モードにおける操作解析動作等が実行される。これにより、図7、図10、図11等に示すような各タッチ動作が検知されるとともに、当該検知結果に応じた画像編集動作が実行される。
以下では、図5〜図11を参照して各操作に関して詳細に説明する。
<右手一本指操作>
図5は、右手による一本指操作を示す図である。ここではまず、図5に示すように、操作者がその右手をタッチパネル25に向けて伸ばし、右手が近接センサ21aの近傍に存在する状態でタッチパネル25を右手の1本の指(たとえば人差し指)で押下(タッチ)する状況を想定する。
この状況では、近接センサ21aが当該近接センサ21a付近に右手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21aにより右手が検知される。一方、近接センサ21bは当該近接センサ21b付近に左手が存在しないことを検知する。すなわち、左手は近接センサ21bにより検知されず、タッチパネル25付近における左手の不存在が検知される。このように、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21aのみが反応(「オン」)し、両手のうちの右手のみが検知される。
また、タッチパネル25においては、単一の位置PG1に対する押下操作が検出される。
このように、近接センサ21a,21bにより両手のうちの右手のみが検知される場合において、タッチパネル25上の単一の位置に対する押下操作が検出されるときには、右手による一本指操作が行われている旨が判定される。なお、右手のみが検知される場合には、タッチパネル25内の任意の位置に対する押下操作が右手による押下操作であると判定される。
そして、操作者の右手の一本指をタッチパネル25に接触させつつタッチパネル25上でスライドさせる操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを任意の方向(上下左右方向)に移動する動作((並進)移動動作)を行う。
<左手一本指操作>
同様に、図6に示すように、操作者がその左手をタッチパネル25に向けて伸ばし、左手が近接センサ21bの近傍に存在する状態でタッチパネル25を左手の1本の指(たとえば人差し指)で押下(タッチ)する状況を想定する。
この状況では、近接センサ21bが当該近接センサ21b付近に左手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21bにより左手が検知される。一方、近接センサ21aは当該近接センサ21a付近に右手が存在しないことを検知する。すなわち、右手は近接センサ21aにより検知されず、タッチパネル25付近における右手の不存在が検知される。このように、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21bのみが反応(「オン」)し、両手のうちの左手のみが検知される。
また、タッチパネル25においては、単一の位置PG2に対する押下操作が検出される。
このように、近接センサ21a,21bにより両手のうちの左手のみが検知される場合において、タッチパネル25上の単一の位置に対する押下操作が検出されるときには、左手による一本指操作が行われている旨が判定される。なお、左手のみが検知される場合には、タッチパネル25内の任意の位置に対する押下操作が左手による押下操作であると判定される。
そして、操作者の左手の一本指をタッチパネル25に接触させつつタッチパネル25上でスライドさせる操作に応じて、動作制御部14は、今度は裏面画像GBを任意の方向(上下左右方向)に移動する動作(移動動作)を行う。
<両手各一本指操作>
また、図7に示すように、操作者がその右手をタッチパネル25に向けて伸ばし右手が近接センサ21aの近傍に存在する状態でタッチパネル25を右手の1本の指で押下(タッチ)し、且つ、操作者がその左手をもタッチパネル25に向けて伸ばし左手が近接センサ21bの近傍に存在する状態でタッチパネル25を左手の1本の指で押下(タッチ)する状況を想定する。
この状況では、近接センサ21aは、当該近接センサ21a付近に右手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21aにより右手が検知される。さらに、近接センサ21bは、当該近接センサ21b付近に左手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21bにより左手が検知される。このように、近接センサ21a,21bの両方が反応(「オン」)し、両手が検知される。
また、タッチパネル25においては、2つの位置PG1,PG2に対する押下操作が検出される。
このように近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知される場合において、タッチパネル25上の2つの位置に対する押下操作が検出されるときには、右手による一本指操作と左手による一本指操作とが行われている旨が判定される。
なお、近接センサ21a,21bにより両手が検知され且つタッチパネル25内での2つの押下位置(PG1,PG2)が検出される場合には、当該2つの押下位置のうち、右手検知用の近接センサ21aに比較的近い位置(PG1)が右手の押下操作位置であり且つ他方の位置(PG2)が左手の押下操作位置である旨、が判定される。
そして、操作者の右手の一本指をタッチパネル25上でスライドさせる操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを任意の方向(上下左右方向)に移動する動作(移動動作)を行う。また、操作者の左手の一本指をタッチパネル25上でスライドさせる操作に応じて、動作制御部14は、裏面画像GBを任意の方向(上下左右方向)に移動する動作(移動動作)を行う。
<右手二本指操作>
図8に示すように、操作者がその右手をタッチパネル25に向けて伸ばし、右手が近接センサ21aの近傍に存在する状態でタッチパネル25を右手の2本の指(たとえば人差し指および親指)で押下(タッチ)する状況を想定する。
この状況では、近接センサ21aが当該近接センサ21a付近に右手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21aにより右手が検知される。一方、近接センサ21bは当該近接センサ21b付近に左手が存在しないことを検知する。すなわち、左手は近接センサ21bにより検知されず、タッチパネル25付近における左手の不存在が検知される。このように、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21aのみが反応(「オン」)し、両手のうちの右手のみが検知される。
また、タッチパネル25においては、2つの位置PG1,PG3に対する押下操作が検出される。
このように、近接センサ21a,21bにより両手のうちの右手のみが検知される場合において、タッチパネル25上の2つの位置に対する押下操作が検出されるときには、右手による二本指操作が行われている旨が判定される。なお、上述のように、右手のみが検知される場合には、タッチパネル25内の任意の位置に対する押下操作が右手による押下操作であると判定される。
そして、操作者の右手の二本指をタッチパネル25上で相対的に回転移動させる操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを回転する動作(回転動作)を行う。また、操作者の右手の二本指の少なくとも一方をタッチパネル25上でスライドして当該二本指の相互間の距離を変更する操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを変倍(拡大あるいは縮小)する動作(変倍動作)を行う。
<左手二本指操作>
同様に、図9に示すように、操作者がその左手をタッチパネル25に向けて伸ばし、左手が近接センサ21bの近傍に存在する状態でタッチパネル25を左手の2本の指(たとえば人差し指および親指)で押下(タッチ)する状況を想定する。
この状況では、近接センサ21bが当該近接センサ21b付近に左手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21bにより左手が検知される。一方、近接センサ21aは当該近接センサ21a付近に右手が存在しないことを検知する。すなわち、右手は近接センサ21aにより検知されず、タッチパネル25付近における右手の不存在が検知される。このように、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21bのみが反応(「オン」)し、両手のうちの左手のみが検知される。
また、タッチパネル25においては、2つの位置PG2,PG4に対する押下操作が検出される。
このように、近接センサ21a,21bにより両手のうちの左手のみが検知される場合において、タッチパネル25上の2つの位置に対する押下操作が検出されるときには、左手による二本指操作が行われている旨が判定される。なお、上述のように、左手のみが検知される場合には、タッチパネル25内の任意の位置に対する押下操作が左手による押下操作であると判定される。
そして、操作者の左手の二本指をタッチパネル25上で相対的に回転移動させる操作に応じて、動作制御部14は、裏面画像GBを回転する動作(回転動作)を行う。また、操作者の左手の二本指の少なくとも一方をタッチパネル25上でスライドして当該二本指の相互間の距離を変更する操作に応じて、動作制御部14は、裏面画像GBを変倍(拡大あるいは縮小)する動作(変倍動作)を行う。
<両手各二本指操作>
また、図10のような状況も存在する。図10においては、操作者はその右手をタッチパネル25に向けて伸ばし右手が近接センサ21aの近傍に存在する状態で、当該操作者はタッチパネル25を右手の2本の指(たとえば人差し指および親指)で押下(タッチ)している。また、これに加えて、図10においては、操作者はその左手をもタッチパネル25に向けて伸ばし左手が近接センサ21bの近傍に存在する状態で、当該操作者はタッチパネル25を左手の2本の指(たとえば人差し指および親指)で押下(タッチ)している。
この状況では、近接センサ21aは、当該近接センサ21a付近に右手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21aにより右手が検知される。さらに、近接センサ21bは、当該近接センサ21b付近に左手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21bにより左手が検知される。このように、近接センサ21a,21bの両方が反応(「オン」)し、両手が検知される。
また、タッチパネル25においては、合計4つの位置PG1〜PG4に対する押下操作が検出される。
このように、近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知される場合において、タッチパネル25内の4つの位置が押下されているときには、右手による二本指操作と左手による二本指操作とが行われている旨が判定される。
なお、近接センサ21a,21bにより両手が検知され且つタッチパネル25内での4つの押下位置(PG1〜PG4)が検知される場合には、当該4つの押下位置のうち、右手検知用の近接センサ21aに比較的近い2つの位置(PG1,PG3)が右手の押下操作位置であり且つ残りの2つ位置(PG2,PG4)が左手の押下操作位置である旨、が判定される。
そして、操作者の右手の二本指をタッチパネル25上で相対的に回転移動させる操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを回転する動作(回転動作)を行う。また、操作者の右手の二本指の少なくとも一方をタッチパネル25上でスライドして当該二本指の相互間の距離を変更する操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを変倍(拡大あるいは縮小)する動作(変倍動作)を行う。
また、操作者の左手の二本指をタッチパネル25上で相対的に回転移動させる操作に応じて、動作制御部14は、裏面画像GBを回転する動作(回転動作)を行う。また、操作者の左手の二本指の少なくとも一方をタッチパネル25上でスライドして当該二本指の相互間の距離を変更する操作に応じて、動作制御部14は、裏面画像GBを変倍(拡大あるいは縮小)する動作(変倍動作)を行う。
<右手二本指操作&左手一本指操作>
さらに、図11のような状況も存在する。図11においては、操作者はその右手をタッチパネル25に向けて伸ばし右手が近接センサ21aの近傍に存在する状態で、当該操作者はタッチパネル25を右手の2本の指(たとえば人差し指および親指)で押下(タッチ)している。また、これに加えて、図11においては、操作者はその左手をもタッチパネル25に向けて伸ばし左手が近接センサ21bの近傍に存在する状態で、当該操作者はタッチパネル25を左手の「1本」の指(たとえば人差し指)で押下(タッチ)している。
この状況では、近接センサ21aは、当該近接センサ21a付近に右手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21aにより右手が検知される。さらに、近接センサ21bは、当該近接センサ21b付近に左手が存在することを検知する。すなわち、近接センサ21bにより左手が検知される。このように、近接センサ21a,21bの両方が反応(「オン」)し、両手が検知される。
また、タッチパネル25においては、合計3つの位置PG1〜PG3に対する押下操作が検出される。
このように、近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知される場合において、タッチパネル25内の3つの位置が押下されているときには、一方の手による二本指操作と他方の手による一本指操作とが行われている旨が判定される。
近接センサ21a,21bにより両手が検知され且つタッチパネル25内での3つの押下位置(PG1〜PG3)が検出される場合には次のような判定動作が行われる。
まず、当該3つの押下位置のうち、右手検知用の近接センサ21aに最も近い1つの位置(PG1)が右手の押下操作位置であり且つ左手検知用の近接センサ21bに最も近い1つの位置(PG2)が左手の押下操作位置である旨、が判定される。また、残りの位置PG3は、近接センサ21a,21bのうちいずれに近い位置であるかに応じて、いずれの手による押下操作位置であるかが決定される。
たとえば、残りの位置PG3が両近接センサ21a,21bのうち右手検知用の近接センサ21aに比較的近い場合には、位置PG3は右手による押下操作位置である旨が判定される。この場合には、右手によって2つの位置PG1,PG3が押下されており、右手による二本指操作が行われている旨が判定される。また、左手によって単一位置PG2が押下されており、左手による一本指操作が行われている旨も判定される。このように、右手による二本指操作と左手による一本指操作とが行われている旨が判定される。
そして、操作者の右手の二本指をタッチパネル25上で相対的に回転移動させる操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを回転する動作(回転動作)を行う。また、操作者の右手の二本指の少なくとも一方をタッチパネル25上でスライドして当該二本指の相互間の距離を変更する操作に応じて、動作制御部14は、表面画像GAを変倍(拡大あるいは縮小)する動作(変倍動作)を行う。
そして、操作者の左手の一本指をタッチパネル25上でスライドさせる操作に応じて、動作制御部14は、裏面画像GBを任意の方向(上下左右方向)に移動する動作(移動動作)を行う。
なお、右手一本指操作且つ左手二本指操作についても、左右が逆転する点を除き、同様にして判定される。
<1−3.実施形態に係る効果>
以上の動作によれば、近接センサ21a,21bにより右手と左手との双方が検知されるときには、両手モードによる操作が行われている旨が判定され、近接センサ21a,21bにより両手のうちの一の手のみが検知されるときには、片手モードによる操作が行われている旨が判定される。したがって、両手による操作と片手による操作とを良好に区別しつつ、片手による操作のみならず両手による操作をも受け付けることが可能である。
特に、近接センサ21a,21bにより両手のうちの一の手のみが検知され且つタッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われるときには、一の手による二本指操作が行われている旨が判定される(図8および図9参照)。一方、近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知され且つタッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われるときには、両手のそれぞれによって一本指操作が行われている旨が判定される(図7参照)。したがって、タッチパネル25内にて2つの位置に対する押下操作が行われている場合において、両手のそれぞれによる一本指操作と片手による二本指操作とが良好に区別され得る。
また、上記実施形態では、タッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われる場合において、両手モードによる操作が行われている旨が判定されるときと片手モードによる操作が行われている旨が判定されるときとで、互いに異なる動作が実行される。
たとえば、近接センサ21a,21bにより両手のうちの右手のみが検知され且つタッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われるときには、上述ように、判定部12は、右手による二本指操作が行われている旨を判定する。そして、このときには、動作制御部14は、表面画像GAに対する回転動作等を行う(図8)。
一方、近接センサ21a,21bにより両手の双方が検知され且つタッチパネル25上の異なる2つの位置に対する押下操作が行われるときには、判定部12は、両手のそれぞれによって一本指操作が行われている旨を判定する。このときには、動作制御部14は、右手の一本指操作に基づく表面画像GAの移動動作と左手の一本指操作に基づく裏面画像GBの移動動作とを行う(図7)。
このように、両手モードと片手モードとに応じて互いに異なる動作が実行される。換言すれば、操作者は、両手モードと片手モードとを適宜に使い分けることによって、両手あるいは片手を使って様々な動作をMFP10に適切に行わせることが可能である。
さらには、上記実施形態においては、片手一本指動作が行われる状況(図5および図6)、両手それぞれによる各二本指動作が行われる状況(図10)、両手のうちの一方の手による二本指動作と他方の手による一本指動作とが行われる状況(図11)とが適切に互いに区別されて判定され、各状況に応じた動作が実行される。
特に、両面プレビューにおいて互いに重複して表示される両画像GA,GBに関して、操作者は、右手で表面画像GAを操作し、左手で裏面画像GBを操作することが可能である。すなわち、操作者は、右手と左手とによってそれぞれ対応する画像を同時に操作することが可能である。なお、上記実施形態とは異なる操作技術、具体的には表面画像GAと裏面画像GBとの間で操作対象画像を切り換える操作を伴いつつ片手で2つの画像GA,GBを操作する技術も考えられる。一方、当該技術とは異なる上記実施形態によれば、操作者は、操作対象画像を切り換える操作を行うことを要さず、直感的な操作を行うことが可能である。さらに、上記実施形態によれば、操作者は、一本指操作と二本指操作とを区別して用いることによって、各画像に関する移動動作と回転動作等とをそれぞれ実現することが可能である。
<1−4.変形例>
なお、この実施形態においては、右手によるタッチパネル25の押下操作に応じて表(おもて)面画像GAに対する編集動作が行われ、左手によるタッチパネル25の押下に応じて裏面画像GBに対する編集動作が行われる態様が例示されている。ただし、本発明はこれに限定されず、左手によるタッチパネル25の押下操作に応じて表(おもて)面画像GAに対する編集動作が行われ、右手によるタッチパネル25の押下に応じて裏面画像GBに対する編集動作が行われてもよい。すなわち、右手あるいは左手による操作対象画像が左右逆であってもよい。
また、上記実施形態においては、近接センサ21a,21bがタッチパネル25の左側と右側とにそれぞれ配置されている態様が例示されている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。たとえば、図12に示すように、右手検知用の近接センサ21aがタッチパネル25の上側に配置され、左手検知用の近接センサ21bがタッチパネル25の左側に配置されるようにしてもよい。あるいは、図13に示すように、右手検知用の近接センサ21aがタッチパネル25の下側に配置され、左手検知用の近接センサ21bがタッチパネル25の左側に配置されるようにしてもよい。あるいは、図14に示すように、右手検知用の近接センサ21aがタッチパネル25の右側に配置され、左手検知用の近接センサ21bがタッチパネル25の上側に配置されるようにしてもよい。あるいは、図15に示すように、右手検知用の近接センサ21aがタッチパネル25の右側に配置され、左手検知用の近接センサ21bがタッチパネル25の下側に配置されるようにしてもよい。あるいは、図16に示すように、右手検知用の近接センサ21aがタッチパネル25の下側に配置され、左手検知用の近接センサ21bがタッチパネル25の上側に配置されるようにしてもよい。なお、図16とは逆に、右手検知用の近接センサ21aがタッチパネル25の上側に配置され、左手検知用の近接センサ21bがタッチパネル25の下側に配置されるようにしてもよい。
これらの改変は、第1実施形態のみならず、他の実施形態についても同様に行うことが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、タッチパネル25において、両面プレビューの表(おもて)面画像GAと裏面画像GBとが重複して表示される場合において、両手あるいは片手を用いて表面画像GAと裏面画像GBとを操作する態様が例示されている。
第2実施形態においては、2つの画像GC,GDが互いに離間した状態でタッチパネル25に表示される場合において、両手あるいは片手を用いて2つの画像GC,GDを操作する態様について説明する。
この第2実施形態では、図17および図18に示すように、右側画像GCと左側画像GDとが互いに離間された状態でタッチパネル25に表示される。なお、図17および図18は、第2実施形態に係る操作画面等を示す図である。
また、タッチパネル25内における各操作入力の内容は次のようにして判定される。
まず、片手モードの場合(近接センサ21a,21bの一方のみが反応する場合)には、タッチパネル25内における各押下位置(各検出位置)は、操作している手(片手)による一本指操作あるいは二本指操作による押下操作位置であるものと判定される。たとえば、右手検知用の近接センサ21aのみが反応している場合において、タッチパネル25内の単一の押下位置が検出されるときには、右手(反応している近接センサ21aに対応する手)による一本指操作であると判定される。また、図18に示すように、右手検知用の近接センサ21aのみが反応している場合において、タッチパネル25内の2つの押下位置(たとえばPG1,PG2)が検出されるときには、右手(反応している近接センサ21aに対応する手)による二本指操作であると判定される。
一方、両手モードの場合(近接センサ21a,21bの双方が反応する場合)には、タッチパネル25内での押下位置の数にも応じて各押下位置が左手の押下操作位置と右手の押下操作位置とのいずれに該当するかが決定される。たとえば、図17に示すように、タッチパネル25内において2つの押下位置(PG1,PG2)が検知されるときには、当該2つの押下位置のうち、右手検知用の近接センサ21aに比較的近い位置(PG1)が右手の押下操作位置であり且つ他方の位置(PG2)が左手の押下操作位置である旨、が判定される。また、タッチパネル25内での4つの押下位置(PG1〜PG4)が検出されるときには、当該4つの押下位置のうち、右手検知用の近接センサ21aに比較的近い2つの位置(PG1,PG3)が右手の押下操作位置であり且つ残りの2つ位置(PG2,PG4)が左手の押下操作位置である旨、が判定される。さらに、タッチパネル25内にて3つの押下位置(PG1〜PG3)が検出される場合には、当該3つの押下位置のうち、右手検知用の近接センサ21aに最も近い1つの位置(PG1)が右手の押下操作位置であり且つ左手検知用の近接センサ21bに最も近い1つの位置(PG2)が左手の押下操作位置である旨、が判定される。また、残りの位置PG3は、近接センサ21a,21bのうちいずれに近い位置であるかに応じて、いずれの手による押下操作位置であるかが決定される。
そして、右手による一本指操作に応じて右側画像GCの移動動作が実行され、左手による一本指操作に応じて左側画像GDの移動動作が実行される。また、右手による二本指操作に応じて右側画像GCの回転動作および/または変倍動作が実行され、左手による二本指操作に応じて左側画像GDの回転動作および/または変倍動作が実行される。
なお、この実施形態においても、右手および左手の各指は、タッチパネル25内において、必ずしも操作対象画像を押下していることを要さず、操作対象画像とは異なる部分(空白領域等)を押下していてもよい。
以上のような態様によれば、両手あるいは片手を利用して2つの画像を適宜に操作することが可能である。
特に、近接センサ21a,21bを用いて片手モードか両手モードかを判定することによれば、MFP10は、片手モードにおける一方の手の2本指操作と両手モードにおける左右両方の手の各一本指操作とを明確に区別して判定することが可能である。また特に、右手の指と左手の指とがそれぞれ互いに近接した位置を押下して左右両方の手による各一本指操作が行われている状況(図17参照)と、片手の二本指が互いに近接した位置を押下して片手による二本指操作が行われている状況(図18参照)とが明確に区別され得る。
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態等では、タッチパネル25において、2つの画像が表示される場合において、両手あるいは片手を用いて当該2つの画像を操作する態様が例示されている。
この第3実施形態では、入力欄CTを含む操作画面(より詳細には、電子メールの宛先入力画面)SC2がタッチパネル25に表示されている場合において両手あるいは片手を用いて操作画面を操作する態様が例示される(図19〜図22参照)。
図19は、タッチパネル25において、操作画面(より詳細には、電子メールの宛先入力画面)SC2が表示されている様子を示す図である。図19に示すように、この操作画面SC2には、予め宛先が登録された複数の宛先指定キーDS1,DS2,...等と、入力欄CTとが設けられている。
操作者は、操作画面SC2に表示された複数の宛先指定キーDS1,DS2,...の中から、所望の宛先指定キー(たとえばDS1)を指定することによって、宛先を指定することが可能である。具体的には、操作者は、片手の一本指操作を用いることによって操作画面SC2に対して通常の操作指示(第1の操作指示とも称する)を付与する。詳細には、操作者の両手のうちの一方の手(右手あるいは左手)の1つの指(例えば人差し指)でいずれかの宛先指定キーが押下されると、近接センサ21a,21bのうちの一方のみが反応し、片手モードによる操作が行われている旨が判定部12により判定される。そして、当該各宛先指定キーに対応する宛先が選択され、当該宛先が送信先として決定される。
また、操作者は、図19に示すように、両手を用いることによって、上述の第1の操作指示とは異なる第2の操作指示を操作画面SC2に対して付与することができる。より具体的には、操作者は、右手と左手とでタッチパネル25内の所定部分(たとえば、各宛先指定キー以外の部分における2つの位置PG1,PG2)をそれぞれ押下する。このような押下操作に応じて、近接センサ21a,21bのうちの双方が反応し、両手モードによる操作が行われている旨が判定部12により判定される。そして、図20に示すように、文字入力用のキーボード入力画像(ソフトウエアキーボード)KBが、動作制御部14等によってタッチパネル25に表示される。このキーボード入力画像KBは、キーボードを模した画像であり、操作者は、タッチパネル25に表示されたキーボード入力画像(ソフトウエアキーボード)KBを用いることにより、入力欄CTに対して文字(たとえば電子メールアドレスを示す文字列)を入力し、宛先を直接的に指定することが可能である。
このように、入力欄CTを含む操作画面SC2がタッチパネル25に表示されている場合において、両手モードによる操作が行われた旨が判定されるときには、入力欄に対する入力用のキーボード入力画像KBがタッチパネル25に表示される。
また、操作者は、片手の二本指操作を用いることによって、操作画面SC2(図19参照)に対して、第2の操作指示とも異なる第3の操作指示を付与することができる。具体的には、図21に示すように操作者の右手でタッチパネル25内の所定部分(たとえば、各宛先指定キー以外の右側部分における2つの位置PG1,PG3)が押下されると、近接センサ21a,21bのうちの近接センサ21aのみが反応し、片手モードによる操作が行われている旨が判定部12により判定される。また、2つの位置に対して押下操作が行われていることも判定され、操作者による操作が右手二本指操作であることが判定される。このような判定結果に基づいて、図22に示すように、数字入力用のキーボード入力画像(テンキー画像)KTが、動作制御部14等によってタッチパネル25に表示される。このキーボード入力画像KTは、キーボードを模した画像であり、操作者は、タッチパネル25に表示されたキーボード入力画像(テンキー画像)KTを用いることにより、入力欄CTに対して数字(たとえば、電子メールアドレスを示す文字列に含まれる数字)を入力し、宛先を直接的に指定することが可能である。
このように、入力欄CTを含む操作画面SC2がタッチパネル25に表示されている場合において、片手モードにおいて二本指操作が行われた旨が判定されるときには、入力欄に対する入力用のテンキー画像KTがタッチパネル25に表示される。
以上のような態様によれば、両手モードによる操作が行われている旨が判定されるときには、入力欄CTに対する文字入力用のキーボード入力画像KBがタッチパネルに自動的に表示される(図20)ので、操作者の操作性を向上させることが可能である。
また、片手モードによる二本指操作が行われている旨が判定される場合には、入力欄CTに対する数字入力用のテンキー画像KTがタッチパネルに自動的に表示される(図22)ので、操作者の操作性を向上させることが可能である。
特に、2種類の操作(詳細には、両手各1本指操作および片手二本指操作)に応じて2種類のキーボード画像KB,KTが選択的に表示されるため、操作者は高い操作性を得ることが可能である。ただし、本発明はこれに限定されず、操作者の操作に応じて、キーボード画像KBのみ(あるいはキーボード画像KTのみ)が表示されるようにしてもよい。
なお、ここでは、テンキー画像KT(図22)が右手二本指操作に応じて表示される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、左手二本指操作に応じてテンキー画像KTが表示されるようにしてもよい。あるいは、右手および左手の双方による各二本指操作に応じてテンキー画像KTが表示されるようにしてもよい。あるいは、右手および左手の双方による各一本指操作に応じてテンキー画像KTが表示されるようにしてもよい。
キーボード入力画像KB(図20)についても同様である。たとえば、右手および左手の双方による各二本指操作に応じてキーボード入力画像KBが表示されるようにしてもよい。あるいは、片手(右手あるいは左手)のみによる二本指操作に応じてキーボード入力画像KBが表示されるようにしてもよい。
これらの改変例においても、2種類のキーボード画像KB,KTが2種類の操作(両手操作および片手操作)に応じて選択的に表示されることが好ましい。
また、上記においては、右手と左手との双方が近接センサ21a,21bによって検知され且つタッチパネル25を押下したことに応答して、ソフトウエアキーボードが表示される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、タッチパネル25の押下操作の有無にかかわらず、右手と左手との双方が近接センサ21a,21bによって検知されたことに応答して、ソフトウエアキーボードが表示されるようにしてもよい。
また、上記においては、電子メールの宛先入力画面について例示したが、これに限定されない。たとえば、ファクシミリ送信等の宛先入力画面(宛先指定画面)についても同様である。また、電子メールおよび/またはファクシミリ送信等の「宛先登録画面」に関しても、上記と同様の思想を適用することが可能である。具体的には、宛先登録画面が表示されている際に両手モードによる操作を行うことによって、宛先登録画面内に設けられた入力欄(たとえばファクシミリ番号入力欄(登録欄))に対する入力用のソフトウエアキーボード(KT等)が、当該宛先登録画面に表示されるようにしてもよい。
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第4実施形態においては、両手モードを用いたメニュー設定操作について説明する。なお、この実施形態においては、図13のような態様で近接センサ21a,21bが配置されているものとする。
図23〜図25は、第4実施形態における画面遷移を示す図である。一方、図26〜図29は、比較例に係る画面遷移を示す図である。
以下では、まず比較例に係る画面遷移操作について、図26〜図29を参照しながら説明する。この比較例においては、近接センサ21は設けられておらず、タッチパネル25に対する押下操作のみに応答して画面が遷移する。
図26は、コピー用のメニュー画面MG1(操作画面)がタッチパネル25に表示されている様子を示す図である。メニュー画面MG1には、複数のソフトウエアキー画像SK(SK1〜SK7)が表示されている。これらの複数のソフトウエアキー画像SKのいずれかが押下されることによって、押下されたソフトウエアキー画像に対応する詳細設定画面SG(操作画面)が表示される。たとえば、ソフトウエアキー画像SK6が操作者の右手の指(たとえば人差し指)で押下されると、動作制御部14は、「両面/ページ集約」設定に関する詳細設定画面SG(SG6)をタッチパネル25にポップアップ表示する(図27)。
次に、操作者は、右手(人差し指)をタッチパネル25から一旦離した後に、今度は、詳細設定画面SG内に表示されたソフトウエアキーSBを押下することによって適宜の設定操作を行う。たとえば、ソフトウエアキー「片面>両面」SBが右手の指(たとえば人差し指)で押下されると、「片面」原稿を「両面」印刷する旨が設定される。
その後、操作者は、右手(人差し指)をタッチパネル25から一旦離した後に、今度は、詳細設定画面SGを閉じるための操作を行い、当該操作に応じて詳細設定画面SGからメニュー画面MG1への画面遷移が生じる。具体的には、図28に示すように、詳細設定画面SGを閉じるための「OKボタン(閉じるボタン)」BCが操作者によって押下されると、詳細設定画面SGから元のメニュー画面MG1への画面遷移が生じる(図29参照)。
次に、第4実施形態に係る画面遷移操作(両手モードを用いた画面遷移操作)について、図23〜図25を参照しながら説明する。
図23は、図29と同様の状態を示す図であり、メニュー画面MG1がタッチパネル25に表示されている様子を示している。メニュー画面MG1には、複数のソフトウエアキー画像SK(SK1〜SK7)が動作制御部14によって表示されている。これらの複数のソフトウエアキー画像(単にソフトウエアキーとも称する)SKのいずれかを操作者が押下することによって、押下されたソフトウエアキーSKに対応する詳細設定画面SGが表示される。たとえば、ソフトウエアキーSK6が押下されると、動作制御部14は、「両面/ページ集約」設定に関する詳細設定画面SG(SG6)(図24参照)をタッチパネル25にポップアップ表示する。ここでは、ソフトウエアキーSK6が操作者の右手(詳細にはその人差し指)で押下されるとともに、当該ソフトウエアキーSK6の押下状態が暫時継続されるものとする。なお、この時点では、近接センサ21a,21bのうち近接センサ21aのみが反応し右手のみが検知されているため、片手モードによる操作が行われている旨が判定される。
次に、操作者は、詳細設定画面SG内に表示された別のソフトウエアキーSBを今度はもう一方の手(左手)で押下することによって適宜の設定操作を行う。たとえば、図24に示すように、ソフトウエアキー「片面>両面」キーSBが操作者の左手(詳細にはその人差し指)で押下されると、動作制御部14は、「片面」原稿を「両面」印刷する旨を設定する。
左手によるこの操作時点においては、操作者の右手(詳細にはその人差し指)でソフトウエアキーSK6が押下された状態が維持されている。そのため、近接センサ21a,21bはいずれも反応し、判定部12は両手モードによる操作が行われている旨を判定する。その後、左手がタッチパネル25上に残っている期間においては、近接センサ21a,21bの双方が反応し、両手モードによる操作が行われている旨が引き続き判定される。両手モードによる操作が行われている期間中においては、動作制御部14は、ソフトウエアキーSK6の押下状態が継続されていることを条件に、詳細設定画面SGを引き続きタッチパネル25に表示するとともに詳細設定画面SG内のソフトウエアキーSBの押下操作に応答して詳細設定動作を行う。
なお、右手がソフトウエアキーSK6から離れる前に左手がタッチパネル25から離れた場合には、近接センサ21bが反応しなくなる。これに応じて、両手モードから片手モードへの切換が行われれ、上記比較例と同様の動作が実行される。
ここでは、ソフトウエアキーSBの押下後においても左手がタッチパネル25上に暫時存在しており、両手モードによる操作が行われている旨が引き続き判定されるものとする。そして、両手モードによる操作が行われている期間中に操作者が右手(詳細にはその人差し指)をソフトウエアキーSK6から離すものとする。このとき、詳細設定画面SGから元のメニュー画面MG1への画面遷移が生じる(図25参照)。具体的には、ソフトウエアキーSK6の押下状態を解除する操作(解除操作)が両手モードによる操作期間中に実行されることに応答して、動作制御部14は、ポップアップ表示されていた詳細設定画面SGを閉じる(詳細設定画面SGを非表示状態に変更する)。
このような両手モードによる画面遷移操作によれば、比較例のような「OKボタン(閉じるボタン)」BC(図28)の操作を行うことを要さず、ソフトウエアキーSK6の押下状態を解除することにより詳細設定画面SGを閉じること(元のメニュー画面MG1への画面遷移を実現すること)が可能である。したがって、詳細設定画面SGを閉じるために更に別のキー操作(キーSK6,SB以外のキーに対する操作)を行うことを要しないので、操作者は高い操作性を得ることが可能である。換言すれば、両手モードによる操作を利用することによって、操作者は高い操作性を得ることができる。
<5.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記各実施形態等においては、2つの近接センサ21が設けられる態様が例示されているが、これに限定されず、3つ以上の近接センサ21が設けられるようにしてもよい。
具体的には、図30に示すように、4つの近接センサ21a〜21dがタッチパネル25の右側、左側、上側、下側にそれぞれ設けられるようにしてもよい。この場合、4つの近接センサ21のうちの2つの近接センサ21(たとえば右側の近接センサ21aおよび上側の近接センサ21c)が右手検知用のセンサとして機能し、残りの2つの近接センサ21が左手検知用のセンサとして機能するようにすればよい。具体的には、近接センサ21a,21cの少なくとも一方が反応するとともに近接センサ21b,21dの少なくとも一方もが反応する場合に、両手による操作が行われている旨が判定されるようにすればよい。あるいは、近接センサ21a,21bのうちの一方(例えば近接センサ21a)が反応している際に、残り3つの近接センサ(例えば近接センサ21b,21c,21d)の少なくとも1つが反応する場合に、両手による操作が行われている旨が判定されるようにしてもよい。たとえば、近接センサ21aが反応(右手検知)し且つ近接センサ21cが反応(左手検知)する場合に、両手による操作が行われている旨が判定されるとともに、近接センサ21bが反応(左手検知)し且つ近接センサ21cが反応(右手検知)する場合にも、両手による操作が行われている旨が判定されるようにしてもよい。換言すれば、近接センサ21cは左手検知用のセンサと右手検知用のセンサとを兼用するものとして設けられるようにしてもよい。下側の近接センサ21dも、同様に、右手検知用のセンサと左手検知用のセンサとを兼用するものとして設けられるようにしてもよい。
あるいは、図31に示すように、3つの近接センサ21a,21b,21dがタッチパネル25の右側、左側、下側にそれぞれ設けられるようにしてもよい。この場合、近接センサ21a,21bのうちの一方(例えば近接センサ21b)が反応している際に、残り2つの近接センサ(例えば近接センサ21a,21d)のうちの1つ(たとえば下側の近接センサ21d)もが反応することによって、両手による操作が行われている旨が判定されればよい。端的に言えば、右側の近接センサ21aは右手検知用のセンサとして設けられ且つ左側の近接センサ21bは左手検知用のセンサとして設けられるとともに、下側の近接センサ21dは、右手検知用のセンサと左手検知用のセンサとを兼用するものとして設けられるようにしてもよい。
また、上述の図16においては、近接センサ21aが右手検知用のセンサとしてのみ機能し、近接センサ21bが左手検知用のセンサとしてのみ機能する態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、図16における2つの近接センサ21a,21bが、それぞれ、右手検知用のセンサと左手検知用のセンサとを兼用するものとして設けられるようにしてもよい。具体的には、2つの近接センサ21a,21bのうちの一方のみが反応している場合に、片手による操作が行われている旨が判定され、2つの近接センサ21a,21bの双方が反応している場合に、両手による操作が行われている旨が判定されればよい。
また、上記第4実施形態(詳細には、両手モードを用いた画面遷移操作)においては、ソフトウエアキーSK6の押下状態が継続している場合には、ソフトウエアキーSBが押下された後においても詳細設定画面SGは引き続き表示される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、ソフトウエアキーSK6の押下状態が継続している場合(換言すれば、両手モードによる操作期間中)には、ソフトウエアキーSBの押下操作に応答して詳細設定画面SGが直ちに非表示状態に変更されるようにしてもよい。
より詳細には、まず、タッチパネル25に表示されたメニュー画面MG1内のソフトウエアキーSK6が右手で押下されることに応答して詳細設定画面SGがタッチパネル25にポップアップ表示される(図24参照)。その後、右手によるソフトウエアキーSK6の押下状態が継続されたまま左手によるソフトウエアキーSBに対する押下操作が行われる場合には、両手モードによる操作が行われている旨が判定される。そして、両手モードによる操作期間中に詳細設定画面SG内のソフトウエアキーSBに対する押下操作が実行されることに応答して詳細設定画面SGが直ちに非表示状態に変更される(図25参照)。
このように、右手によるソフトウエアキーSK6の押下状態が継続されたまま左手によるソフトウエアキーSBを押下する操作が、両手モードによる操作として実行されることに応答して、詳細設定画面SGが直ちに非表示状態に変更されるようにしてもよい。
なお、逆に、ソフトウエアキーSK6の押下状態が一旦解除されて片手モードによる操作が行われる場合には、上記比較例と同様に、詳細設定画面SGにおける設定用の各ソフトウエアキーSBが押下されても、詳細設定画面SGは閉じられることなく引き続き表示されるようにしてもよい。
このような態様においても、両手モードにおいて操作画面SGを閉じるために更に別のキー操作(キーSK6,SB以外のキーに対する操作)を行うことを要しないので、操作者は高い操作性を得ることが可能である。すなわち、両手モードによる操作を利用することによって、操作者は高い操作性を得ることができる。また、ソフトウエアキーSBの押下により設定が完了した場合において、直ちに詳細設定画面SGを非表示状態に変更することが可能である。
また、上記各実施形態等においては、近接センサ21によって右手および左手が検知される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、他のセンサ(画像センサ等)によって右手および/または左手が検知されるようにしてもよい。