JP6199266B2 - 燃料電池用金属セパレータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用金属セパレータの製造方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜の両側に、それぞれアノード電極およびカソード電極を設けた電解質膜・電極構造体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を、一対のセパレータによって挟持した発電セルを構成している。燃料電池は、通常、複数の発電セルが積層されて燃料電池スタックを構成するとともに、定置用の他、燃料電池車両に組み込まれることにより、車載用燃料電池システムとして使用されている。
燃料電池のセパレータとしては、高い導電性が要求されるため、カーボン板に切削加工を施してガスや冷却媒体の流路を形成したものや、金属板をプレス成形したものが知られている。特に、近年、自動車などの輸送手段のエネルギー源としての開発が進められる状況において、燃料電池そのものを小型化する必要が生じてきており、より薄くすることが可能な金属製セパレータの開発が進められている。
ここで、燃料電池の反応では水が生成されるとともに、電解質膜における電荷の移動をプロトン(H+)が担うため、燃料電池の内部は酸性雰囲気となっている。したがって、金属製セパレータを用いる場合には、導電性とともに耐食性を確保することが必要となる。そこで、セパレータとしてステンレス鋼やチタンを用いたものが知られている。これらの金属は表面に不動態被膜を有するので耐食性に優れており、酸性環境の燃料電池内部でも腐食し難いため、セパレータ用の素材として好ましく用いられる。ところが、不動態被膜が電気抵抗となるので、接触抵抗が高いという問題もある。そこで、これら金属素材を用いる場合、素材の表面に金メッキ等の貴金属コートを施して、接触抵抗を低減させるようにしている。
しかしながら貴金属は高価であるため、多量に使用するとセパレータのコストが上がる。したがって、使用する貴金属の量を減らすために、セパレータが電極と接触する部分にのみ選択的に貴金属コートを行うことが提案されている。
例えば、特許文献1には、プレスによりセパレータを波板状に成形した後、セパレータの波板状となる部分の不動態被膜を除去し、当該部分に新たな不動態被膜を設け、波板状部の凸部の水平頂面(当該部分が電極と接触する)に機械研磨を施してその部分の不動態被膜に欠陥部を設けてから、メッキ浴中で、その機械研磨を施した水平頂面に対して選択的にメッキ被膜を設けるようにしたセパレータの製造方法が記載されている。
特許文献1に記載の方法によれば、機械研磨を施した水平頂面に選択的にメッキ被膜が設けられ、不要部分にメッキが生じるのを防止することができる。一方、特許文献1に示されるような電解メッキを利用した選択的メッキ被膜形成法では、機械研磨工程が必要であり、選択的貴金属コートを施すことが複雑となる。
そこで、特許文献2に記載されるように、貴金属粒子を含む溶液をインクジェット方式で吐出して塗面を形成することで貴金属コート層を形成する方法が考えられる。この方法によれば、インクジェット装置を用い、貴金属コートが必要な部分にのみ貴金属含有溶液を吐出するため、機械研磨工程が不要で簡便に選択的貴金属コートを施すことができる。
国際公開WO2006/129806号公報 特開2005−4998号公報
特許文献2に記載されるように、貴金属含有溶液を吐出して貴金属コート層を形成しようとする場合、該溶液が乾燥した後の断面形状を観察すると、塗工点の中央部が凹み、周縁部が高くなるという現象が見られた。これは、該溶液が乾燥する過程において液滴内で生じる溶液の対流による、所謂コーヒーステイン現象によって発生すると考えられる。セパレータの接触抵抗を減少させるためには貴金属コート層を所定値以上の厚みに形成する必要があるが、この凹みを所定値以上の厚みにしようとすると、周縁部の厚みもそれに応じて高くなってしまう。すると周縁部に必要量以上の貴金属粒子が集積されることとなり、結果として使用する貴金属量が必要以上に増え、コストが増加してしまうという課題が生じた。
上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、貴金属含有溶液の溶媒として、その沸点が200℃以上であり、かつ構造中にベンゼン環を有する脂環式の単価水素を用いると、上記のコーヒーステイン現象を抑制する傾向があることを見出した。本発明はこの知見に基づいてなされたもので、その目的は、燃料電池用金属セパレータの一部にインクジェット法を用いて貴金属コート層を選択的に形成する場合でも、均一な厚みで貴金属コート層を形成することができる燃料電池用金属セパレータの製造方法を提供することにある。
本発明は、燃料電池用金属セパレータの製造方法であって、前記金属セパレータの金属基材を準備する工程と、貴金属ナノ粒子を含むインクを準備する工程と、前記インクをインクジェット法で前記金属基材に吐出する工程と、前記インクが吐出された前記金属基材を焼成し、前記金属基材表面に前記貴金属の被膜を形成する工程と、を備え、前記インクは、溶媒として、シクロヘキシルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼンのいずれか1つを主溶媒とする混合溶媒を用いるものとし、前記主溶媒がシクロヘキシルベンゼンのとき、シクロドデセン、ジイソプロピルベンゼン、テトラメチルベンゼン、デカヒドロナフタレンのいずれか1つを残余の溶媒として含み、該主溶媒と該残余の溶媒の重量混合比が9:1〜7:3であり、前記主溶媒がジイソプロピルベンゼンのとき、シクロヘキシルベンゼン、ドデシルベンゼンのいずれか1つを残余の溶媒として含み、該主溶媒と該残余の溶媒の重量混合比が、該残余の溶媒がシクロヘキシルベンゼンのとき9:1〜5:5であり、該残余の溶媒がドデシルベンゼンのとき9:1であり、前記主溶媒がトリイソプロピルベンゼンのとき、残余の溶媒はジイソプロピルベンゼンであり、該主溶媒と該残余の溶媒の重量混合比率は9:1〜5:5である、ことを特徴とする。
本発明によれば、貴金属コート層を形成するにあたり、用いる溶媒の種類および混合比率を適切に調製することによって、インクの塗工点の周縁部が中央部よりも高くなるという現象を抑制することができる。このため、インクジェット法を用いて貴金属コート層を形成した場合でも均一な厚みで貴金属コート層を形成することができ、その結果、不要なコスト増を招くことなく燃料電池用金属セパレータを製造することができるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る燃料電池の断面図である。 一実施形態のセパレータの正面図である。 同セパレータの断面拡大図である。 同セパレータの製造方法の工程を示すフローチャートである。 実施例で塗工したインクのSEM断面写真であって(a)実施例1、(b)参考例1である。 各実施例・参考例の溶媒とコーヒーステイン現象の有無を示す表である。{(a)実施例1〜3、参考例2、(b)実施例4〜6、参考例3、(c)実施例7〜9、参考例4、(d)実施例10〜12、参考例5、(e)実施例13〜15、参考例6、(f)実施例16〜18、参考例7、(g)実施例19、参考例8、(h)実施例20〜22} (a)実施例4のインク液滴のレーザー顕微鏡写真、(b)参考例3のインク液滴のレーザー顕微鏡写真である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]燃料電池の構成
図1は、一本実施形態に係る燃料電池1の断面図である。この燃料電池1は、MEA2と、MEA2の両面側に配された一対の燃料電池用金属セパレータ(以下、セパレータと略称)10を有している。
MEA2は、電解質膜3と、電解質膜3の一方の面に設けられたカソード電極層4と、他方の面に設けられたアノード電極層5と、電解質膜3の周縁部に該周縁部を覆って設けられた樹脂製枠体6とを有している。MEA2は、両面に配されたステンレス製のセパレータ10によって挟まれている。
セパレータ10は波板状に形成された波板状部11を有しており、この波板状部11のMEA2側への突出部(後述する第1凸部12)の先端が、カソード電極層4およびアノード電極層5に当接している。樹脂製枠体6と各セパレータ10の周縁部との間には、MEA2の両面と各セパレータ10との間の空間であるカソード側空間4Aおよびアノード側空間5Aをそれぞれ気密に保持するシール14が設けられている。
図2に示すように、セパレータ10は長方形状に形成され、その中心に波板状部11がプレス成形加工等の加工法によって形成されている。波板状部11の周囲の平坦な周縁部に、上記シール14が全周にわたって設けられている。波板状部11の一端側および他端側(図2で上端側および下端側)には、ガス吸気孔15およびガス排気孔16がそれぞれ形成されている。
この燃料電池1においては、カソード電極層4側に配されるセパレータ10のガス吸気孔15からカソード側空間4Aに酸素含有ガスが供給されるとともに、アノード電極層5側に配されるセパレータ10のガス吸気孔15からアノード側空間5Aに水素含有ガスが供給されることによって発電がなされ、かつ、それらガスが消費される。消費されなかったガスはガス排気孔16より排気され、さらにカソード電極層4側のセパレータ10のガス排気孔16からは、発電反応の副生成物である水が排出される。
図3に示すように、セパレータ10の波板状部11は、一方の面側に突出する第1凸部12と、他方の面側に突出する第2凸部13とが交互に連続するようにして形成されている。これら凸部12,13は一方向に延びて互いに平行に形成されており、それぞれの頂部12a,13aは平坦面に形成されている。セパレータ10の表面全面は不動態膜17で被覆されている。そして第1凸部12の頂部12aの表面には、接触抵抗の低減のために貴金属コート層(被膜)20が形成されている。セパレータ10は、頂部12aに貴金属コート層20が形成された第1凸部12側をMEA2に対向させて組まれており、貴金属コート層20がMEA2のカソード電極層4およびアノード電極層5に当接している。
[2]セパレータの製造方法
次に、上記構成の燃料電池1を構成するセパレータ10を製造する本発明方法の一例を説明する。
まず、ステンレス鋼からなる薄板を素材として、図1〜図3に示した波板状部11を有するセパレータ10と同一形状の予備成形体(金属基材)を、プレスなど各種の成形加工方法を用いて作製する。ステンレス鋼であるため、得られた予備成形体の表面全面には不動態膜17が形成されている。
次に、図4に示すように、予備成形体をアルカリ性の脱脂液に浸漬するなどの方法により、予備成形体に脱脂処理を施す(第1工程S1)。次いで、インクジェット法により第1凸部12の頂部12aに貴金属を含有するインクを塗工して貴金属コート層20を形成する(第2工程S2)。
第2工程S2で貴金属コート層20の形成に用いるインクは、金などの直径が約5nm程度の貴金属の微粒子を界面活性剤を用いて有機溶媒中に分散させたものである。インク中の貴金属量は約25〜50重量%である。
インクの溶媒は、次の(A)、(B)のいずれかを用いる。
(A)シクロヘキシルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、テトラリンのいずれかを単独で用いる。
(B)主溶媒として、(1)シクロヘキシルベンゼン、(2)ジイソプロピルベンゼン、(3)トリイソプロピルベンゼンのいずれか1つを用いた混合溶媒を用いる。なお主溶媒とは、溶媒全量中において占める重量比率が50%以上である溶媒のことを言う。
上記(B)の溶媒を用いる場合には、さらに次のいずれかを用いる。
(B−1)
主溶媒が上記(1)シクロヘキシルベンゼンのときは、シクロドデセン、ジイソプロピルベンゼン、テトラメチルベンゼン、デカヒドロナフタレンのいずれか1つを残余の溶媒として含み、主溶媒と残余の溶媒の重量混合比を9:1〜7:3とする。
(B−2)
主溶媒が上記(2)ジイソプロピルベンゼンのときは、シクロヘキシルベンゼン、ドデシルベンゼンのいずれか1つを残余の溶媒として含み、主溶媒と残余の溶媒の重量混合比を、残余の溶媒がシクロヘキシルベンゼンのときには9:1〜5:5とし、残余の溶媒がドデシルベンゼンのときには9:1とする。
(B−3)
主溶媒が上記(3)トリイソプロピルベンゼンのときは、残余の溶媒をジイソプロピルベンゼンとし、主溶媒と残余の溶媒の重量混合比率を9:1〜5:5とする。
上記の通りに溶媒の成分と混合比率を調製したインクを、第2工程S2において第1凸部12の水平頂部12aに対しインクジェット法により塗工する。なお、インクの塗工時の予備成形体の温度は、室温〜50℃程度に調整する。
次いで、第1凸部12の頂部12aにインクが塗工された予備成形体を300℃で熱処理し、インク中の溶媒を蒸発させるとともに、インクに含有される貴金属の微粒子を焼成して予備成形体上に定着させる。以上により、第1凸部12の頂部12aに貴金属コート層20が選択的に形成される。次いで、予備成形体の周縁部にシール14を接着や射出成形などの手段により設け、セパレータ10を最終的に得る。
[3]実施例
(実施例1、参考例1)
溶媒の成分を、主溶媒としてトリイソプロピルベンゼン、残余の溶媒としてジイソプロピルベンゼンを用い、混合比率を9:1としたものを用いて金属含有インクを調製した。このインクを、上記実施形態と同様の方法で、セパレータの予備成形体における第1の凸部の頂部にインクジェット法により塗工し、実施例1のセパレータを得た。この実施例1のセパレータの予備成形体に塗工したインクのSEM断面写真を、図5(a)に示す。
インクの溶媒としてシクロドデセンのみを用いた以外は実施例1と同様にして、参考例1のセパレータを得た。この参考例1のセパレータの予備成形体に塗工したインクのSEM断面写真を、図5(b)に示す。
図5(b)に示す参考例1のインクにおいては、塗工されたインクの周縁が厚く、中央部が凹んでしまっているのが分かる。これに対し図5(a)に示す実施例1のインクは厚みがほぼ均一に形成されている。
(実施例2,3、参考例2)
上記主溶媒と残余の溶媒の混合比率を7:3、5:5、4:6とした他は実施例1と同様にセパレータを作成し(それぞれ実施例2、実施例3、参考例2、とする)、コーヒーステイン現象の有無を確認した。その結果を、図6(a)の表に示す。主溶媒であるトリイソプロピルベンゼンと残余の溶媒ジイソプロピルベンゼンの混合比が7:3(実施例2)、5:5(実施例3)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例2のように4:6とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。
(実施例4〜6、参考例3)
溶媒の成分を、主溶媒としてシクロヘキシルベンゼン、残余の溶媒としてシクロドデセンを用い、混合比率を9:1、8:2、7:3、6:4としたものそれぞれを用いて金属含有インクを調製し、これらインクを用い実施例1と同様にしてセパレータを作成した(それぞれ、実施例4、実施例5、実施例6、参考例3、とする)。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(b)の表に示す。
主溶媒であるシクロヘキシルベンゼンと残余の溶媒シクロドデセンの混合比が9:1〜7:3(実施例4〜6)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例3のように6:4とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。インク液滴形状の代表例として、図7(a)に実施例4のインク液滴のレーザー顕微鏡写真、図7(b)に参考例3のインク液滴のレーザー顕微鏡写真を示す。
(実施例7〜9、参考例4)
溶媒の成分を、主溶媒としてシクロヘキシルベンゼン、残余の溶媒としてイソプロピルベンゼンを用い、混合比率を9:1、8:2、7:3、6:4としたものそれぞれを用いて金属含有インクを調製し、これらインクを用い上記実施例1と同様にしてセパレータを作成した(それぞれ、実施例7、実施例8、実施例9、参考例4、とする)。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(c)の表に示す。主溶媒であるシクロヘキシルベンゼンと残余の溶媒イソプロピルベンゼンの混合比が9:1〜7:3(実施例7〜9)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例4のように6:4とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。
(実施例10〜12、参考例5)
溶媒の成分を、主溶媒としてシクロヘキシルベンゼン、残余の溶媒としてテトラメチルベンゼンを用い、混合比率を9:1、8:2、7:3、6:4としたものそれぞれを用いて金属含有インクを調製し、これらインクを用い上記実施例1と同様にしてセパレータを作成した(それぞれ、実施例10、実施例11、実施例12、参考例5、とする)。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(d)の表に示す。主溶媒であるシクロヘキシルベンゼンと残余の溶媒テトラメチルベンゼンの混合比が9:1〜7:3(実施例10〜12)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例5のように6:4とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。
(実施例13〜15、参考例6)
溶媒の成分を、主溶媒としてシクロヘキシルベンゼン、残余の溶媒としてデカヒドロナフタレンを用い、混合比率を9:1、8:2、7:3、6:4としたものそれぞれを用いて金属含有インクを調製し、これらインクを用い上記実施例1と同様にしてセパレータを作成した(それぞれ、実施例13、実施例14、実施例15、参考例6、とする)。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(e)の表に示す。主溶媒であるシクロヘキシルベンゼンと残余の溶媒デカヒドロナフタレンの混合比が9:1〜7:3(実施例13〜15)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例6のように6:4とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。
(実施例16〜18、参考例7)
溶媒の成分を、主溶媒としてジイソプロピルベンゼン、残余の溶媒としてシクロヘキシルベンゼンを用い、混合比率を9:1、7:3、5:5、4:6としたものそれぞれを用いて金属含有インクを調製し、これらインクを用い上記実施例1と同様にしてセパレータを作成した(それぞれ、実施例16、実施例17、実施例18、参考例7、とする)。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(f)の表に示す。主溶媒であるシクロヘキシルベンゼンと残余の溶媒シクロヘキシルベンゼンの混合比が9:1〜5:5(実施例16〜18)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例7のように4:6とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。
(実施例19、参考例8)
溶媒の成分を、主溶媒としてジイソプロピルベンゼン、残余の溶媒としてドデシルベンゼンを用い、混合比率を9:1、8:2としたものそれぞれを用いて金属含有インクを調製し、これらインクを用い上記実施例1と同様にしてセパレータを作成した(それぞれ、実施例19、参考例8、とする)。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(g)の表に示す。主溶媒であるシクロヘキシルベンゼンと残余の溶媒シクロヘキシルベンゼンの混合比が9:1(実施例19)のときはコーヒーステイン現象は見られなかったが、参考例8のように8:2とするとコーヒーステイン現象が見られるようになった。
(実施例20〜22)
溶媒として、シクロヘキシルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、テトラリンそれぞれを単独で用いた金属含有インクを調製した。これらインクを、上記実施形態と同様の方法で、セパレータの予備成形体における第1の凸部の頂部にインクジェット法によりそれぞれ塗工し、実施例20、21、22のセパレータを得た。そしてこれらセパレータ上に塗工されたインクのコーヒーステイン現象を確認した。その結果を、図6(h)の表に示す。実施例20〜22のいずれの場合も、コーヒーステイン現象は見られなかった。
[4]本発明の効果
本発明によれば、貴金属含有インクの溶媒を上記のように調製することにより、インクジェット法を用いても均一な厚みの貴金属コート層を形成することができる。したがって、貴金属の使用量が抑えられ、コストの低減が図られる燃料電池用のセパレータを提供することができる。
また、インクジェット法を用いることにより、第1凸部12の頂部12Aに対して選択的に貴金属コート層20を形成する選択的貴金属コートを簡便に行うことができる。
なお、上記一実施形態においては、セパレータ10の片面側に突出する第1凸部12の頂部12aのみに貴金属コート層20を形成しているが、貴金属コート層を形成する箇所はこれに限定されない。例えば複数のMEA2をセパレータ10を挟みながら多層状態に組む場合には、セパレータ10の両面側に貴金属コート層20を形成することになり、すなわち第1凸部12の頂部12aと第2凸部13の頂部13aの双方に貴金属コート層20を選択的に形成する。
1…燃料電池
2…MEA
3…電解質膜
4…カソード電極層
5…アノード電極層
10…燃料電池用金属セパレータ
20…貴金属コート層(被膜)

Claims (1)

  1. 燃料電池用金属セパレータの製造方法であって、
    前記金属セパレータの金属基材を準備する工程と、
    貴金属ナノ粒子を含むインクを準備する工程と、
    前記インクをインクジェット法で前記金属基材に吐出する工程と、
    前記インクが吐出された前記金属基材を焼成し、前記金属基材表面に前記貴金属の被膜を形成する工程と、を備え、
    前記インクは、
    溶媒として、シクロヘキシルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼンのいずれか1つを主溶媒とする混合溶媒を用いるものとし、
    記主溶媒がシクロヘキシルベンゼンのとき、シクロドデセン、ジイソプロピルベンゼン、テトラメチルベンゼン、デカヒドロナフタレンのいずれか1つを残余の溶媒として含み、該主溶媒と該残余の溶媒の重量混合比が9:1〜7:3であり、
    前記主溶媒がジイソプロピルベンゼンのとき、シクロヘキシルベンゼン、ドデシルベンゼンのいずれか1つを残余の溶媒として含み、該主溶媒と該残余の溶媒の重量混合比が、該残余の溶媒がシクロヘキシルベンゼンのとき9:1〜5:5であり、該残余の溶媒がドデシルベンゼンのとき9:1であり、
    前記主溶媒がトリイソプロピルベンゼンのとき、残余の溶媒はジイソプロピルベンゼンであり、該主溶媒と該残余の溶媒の重量混合比率は9:1〜5:5である、
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの製造方法。
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