JP2007134107A - 燃料電池用セパレータ、その製造方法、及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性は基材で持たせ、接触抵抗を炭素系膜(C膜)にて確保するタイプの燃料電池用セパレータにおいて、その接触抵抗の悪化を極力抑制しつつ、表面の親水化を行なう。
【解決手段】セパレータ基板上に、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの元素の酸化物から選択される1種以上の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)が形成された燃料電池用セパレータ。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料電池用セパレータ、及びその製造方法に関し、更に該セパレータを備えた燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池では、電解質膜を挟んで対峙する2つの電極(酸素極と燃料極)に、水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化ガスとをそれぞれ供給することにより、次式(1)に示すカソード反応および次式(2)に示すアノード反応が行なわれ、化学エネルギが直接電気エネルギに変換される。
カソード反応(酸素極):2H++2e+(1/2)O→HO …(1)
アノード反応(燃料極):H→2H+2e…(2)
(1)式の反応を連続的にかつ円滑に行なうためには、酸素極で発生する水を速やかに排除して酸素極に酸化ガスを連続的に供給する必要がある。通常、酸素極への酸化ガスの供給流路は、酸素極側の集電極に形成されたリブと酸素極の表面とにより形成されており、この供給流路が生成水の排出流路をも兼ねている。したがって、酸化ガスの供給流路における生成水の速やかな排出が求められる。
また、(2)式の反応を連続的にかつ円滑に行なうためには、燃料極に燃料ガスを連続的に供給すると共に燃料極で発生した水素イオンを電解質膜中にスムーズに拡散させる必要もある。水素イオンは電解質膜中の水と結合して水和状態となって電解質膜中を移動するから、燃料極付近の水が不足しないよう電解質膜に外部から水を補給しなければならない。こうした燃料極への水の補給は、燃料ガスを加湿して水蒸気圧を高めることにより行なわれる。こうした燃料ガスが、運転開始直後で定常運転時の温度に達していない燃料電池に供給された場合や、水蒸気が過飽和となった燃料ガスが燃料電池に供給された場合には、燃料極側の集電極に形成されたリブと燃料極の表面とにより形成される燃料ガスの供給流路の形成面に水蒸気が結露し、燃料ガスのスムースな流れを妨げる場合を生じる。したがって、燃料ガスの供給流路の形成面に結露した水を速やかに排出することが求められる。
従来、こうした要望に応える燃料電池としては、集電極と電極とで形成する燃料ガスまたは酸化ガスの供給流路の形成面にフッ素樹脂の被膜を形成したものが提案されている。これらの燃料電池では、燃料ガスまたは酸化ガスの供給流路の形成面にフッ素樹脂の被膜を形成し、燃料ガスまたは酸化ガスの供給流路の形成面を撥水性とすることにより、供給流路内に生じる水の供給流路からの排水性を高めている。
また、燃料ガスまたは酸化ガスの供給流路に生じる水の排出性を高めるため、供給流路の出口端面にフッ素樹脂の被膜を形成した燃料電池も提案されている。この燃料電池では、供給流路の出口端面にもフッ素樹脂の被膜を形成して撥水性とすることにより、供給流路の出口付近における水の排水性の向上を図っている。
しかしながら、こうした供給流路の形成面にフッ素樹脂の被膜を形成する燃料電池では、燃料ガスまたは酸化ガスの供給流路の幅または奥行きを狭くすると、供給流路に生じる水により供給流路の一部を塞いで燃料ガスまたは酸化ガスの流れを阻害する場合を生じ、燃料電池の運転効率を低下させるという問題があった。
そこで、燃料電池のセパレータの表面を親水性にして排水性を向上させることが考えられた。一般的に、親水性を向上する方法としては、親水性を有する材料系を添加するなどの膜自体の親水性を向上する方法(例えば、下記特許文献1)と、親水材の塗布(TiOなど)やプラズマ処理などの表面処理により官能基を付与する方法(例えば、下記特許文献2、特許文献3)がある。
次世代の燃料電池用メタルセパレータとしては、耐食性はFe系、Ti系などの基材で持たせ、接触抵抗を安価な表面処理で確保することが検討中である。例えば、SUS316Lを基材とし、その表面にAu膜を低抵抗膜として10nm、C塗膜を高耐食膜として10μm表面処理して、導電性と耐食性を付与させたものがあるが、高価である。高価な貴金属に代わりうる低コストな低抵抗処理としてはC膜があり、条件検討によって低抵抗を確保できるようになった。残された課題は、電池内の排水性向上のためのC膜の親水性向上である。
親水性元素(B、Nなど)を添加するという膜自体の親水性改善方法の場合、添加元素によって親水性は改善するものの、膜中に絶縁性のセラミックス(棚化物、窒化物)が生成し、導電性が悪化するという問題がある。又、TiOなどの親水材塗布やプラズマ処理などの表面処理による官能基付与方法では、親水基を表面に付与することで親水性は改善するが、導電性の低い極性を持ったOH基が膜表面に形成されることで、接触抵抗は増加するという問題がある。
他方、下記特許文献4には、アノード、カソードとの接触電気抵抗が小さく、且つ、耐食性に優れた高分子固体電解質燃料電池用セパレータとして、セパレータの表面に、主に水素及び炭素から構成されるダイヤモンド状炭素から成る層を有し、該ダイヤモンド状炭素から成る層に、水素、炭素以外のドーパントを含有させる発明が開示されている。
特表2003−534223号公報 特開平11−110743号公報 特開2005−146060号公報 特開2005−93172号公報
本発明は、耐食性は基材で持たせ、接触抵抗を炭素系膜(C膜)にて確保するタイプの燃料電池用セパレータにおいて、その接触抵抗の悪化を極力抑制しつつ、表面の親水化を行なうことを目的とする。
本発明者らは、特定の化合物が複合化された炭素系膜(C膜)をセパレータ基板上に形成することによって上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
即ち、第1に、本発明は、燃料電池用セパレータの発明であり、セパレータ基板上に、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの元素の酸化物から選択される1種以上の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)が形成されている。これらの金属元素は比較的酸化物を形成能が高く、後述するような方法により、容易に酸化されて金属酸化物微粒子となって、炭素系膜(C膜)中に複合化される。炭素系膜(C膜)自体が疎水性であるのに対して、複合化された金属酸化物微粒子は親水性を奏し、セパレータ付近の過剰の水分を排水するのに役立つ。
本発明の燃料電池用セパレータは、表面に形成され、金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)によって、十分に親水化されている。具体的には、炭素系膜(C膜)表面の接触角が、75°以下であることが好ましい。
同時に、本発明の燃料電池用セパレータは、表面に形成され、金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)によって、接触抵抗が抑制されている。具体的には、炭素系膜(C膜)表面の接触抵抗が、10mΩ・cm以下であることが好ましい。
更に具体的には、複合化金属がTiである場合には、Tiが炭素系膜(C膜)中に1〜13at%存在することが、表面の親水化と接触抵抗の抑制に十分な効果を奏する。同様に、複合化金属がSiである場合には、Siが炭素系膜(C膜)中に2〜15at%存在することが、表面の親水化と接触抵抗の抑制に十分な効果を奏する。
本発明の燃料電池用セパレータは、基板上に形成される炭素系膜(C膜)の膜厚が薄くても十分な効果を奏する。例えば、膜厚10nm〜100nmが好ましい。
本発明の燃料電池用セパレータにおいて、炭素系膜(C膜)として、ダイアモンド状炭素質(DLC)膜が好適に用いられる。ダイアモンド状炭素質(DLC)膜の形成時に、同時に金属元素を複合化させれば良い。
本発明の燃料電池用セパレータは、金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)が表面に形成されていれば、他の中間層を有していても良い。例えば、セパレータ基板と炭素系膜(C膜)の間に金属層を有する場合も、本発明に含まれる。
本発明の燃料電池用セパレータのセパレータ基板としては、各種材質のものが用いられる。金属基板としては、SUSまたはTiが好ましい。
第2に、本発明は、燃料電池用セパレータの製造方法の発明であり、セパレータ基板上に、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wから選択される1種以上の金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)を形成する工程と、該炭素系膜(C膜)中に複合化された金属元素をドライ及び/又はウエットな親水化処理により金属酸化物とする工程とを有する。
本発明の燃料電池用セパレータの製造方法において、炭素系膜(C膜)中に複合化された金属元素は、ドライ及び/又はウエットな親水化処理により金属酸化物となる。ここで、ドライな親水化処理としては、プラズマ処理や紫外線照射が好ましく例示される。ウエットな親水化処理としては、強酸中で電圧を印加する浸漬処理が好ましく例示される。
本発明において、複合化金属がTiである場合は、Tiが炭素系膜(C膜)中に1〜13at%存在させることが好ましいこと、複合化金属がSiである場合は、Siが炭素系膜(C膜)中に2〜15at%存在することが好ましいこと、炭素系膜(C膜)の膜厚が10nm〜100nmが好ましいこと、炭素系膜(C膜)がダイアモンド状炭素質(DLC)膜であることが好ましいこと、セパレータ基板と炭素系膜(C膜)の間に金属層を有する場合も本発明に含まれること、及びセパレータ基板としてはSUSまたはTiが好ましいことは、上記と同様である。
本発明の燃料電池用セパレータの製造方法において、金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)を形成するには、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの乾式成膜法が好適である。具体的には、不活性ガス雰囲気下において、セパレータ基板に負高電圧を印加しつつ、該セパレータ基板表面に、炭素系原料及び複合化金属を乾式成膜法により、金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)を形成する。
第3に、本発明は、燃料電池の発明であり、高分子電解質膜、該高分子電解質膜を挟む位置に配置したアノード及びカソード、該アノードに燃料ガスを供給するためのガス流路を形成したアノード側セパレータ、及び該カソードに酸化剤ガスを供給するためのガス流路を形成したカソード側セパレータを少なくとも具備した固体高分子電解質型燃料電池であって、該アノード側セパレータ及びカソード側セパレータのうち少なくとも一方が、上記の燃料電池用セパレータである。
本発明の燃料電池は、低コストで親水性に優れたセパレータを用いているため、耐久性と発電性能に優れている。
本発明におけるセパレータは、特定の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)から成る層を電極と接触するセパレータ表面に形成することにより、高分子固体電解質型燃料電池の排水性の向上と、セパレータ表面と電極との界面の接触抵抗の低減とを同時に達成したことにある。
具体的には、本発明は、セパレータ基板上に、特定の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)が形成されたことにより、複合化された金属酸化物微粒子は親水性を発揮し、セパレータ付近の過剰の水分を排水するのに役立つ。これにより、燃料電池の耐久性と発電性能が向上する。
また、本発明は、セパレータ基板上に、形成された特定の金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)をドライ及び/又はウエットな親水化処理により金属酸化物とすることにより、容易に燃料電池用セパレータの親水化が実現できる。
さらに、本発明の特定の炭素系膜(C膜)を表面に有する燃料電池用セパレータは、耐食性、電極との接触抵抗において、黒鉛材料と同等の優れた特性を発揮する。
本発明において、セパレータ基板の材質としては金属が好ましい。金属基板を用いることにより、コスト、成形性、生産性、セパレータの薄板化・軽量化によるスタックの小型化・軽量化等、金属材料をセパレータに適用することで生まれる長所を活かしつつ、本発明は、従来の金属系の材料をセパレータに適用した際に課題となっていた接触抵抗の低減と耐腐食性の向上とを同時に解決するものである。
他の被覆材料に比較して、ダイヤモンド状炭素膜などの炭素系膜(C膜)をセパレータの電極と接触する表面に被覆膜として形成することの最大の利点は、炭素系膜(C膜)の耐食性が高いため、フッ素樹脂系のプロトン伝導性樹脂を用いた高分子固体電解質型燃料電池の腐食環境、即ち、微量のフッ素イオン、硫酸イオン等が遊離した強酸性の腐食環境において、炭素系膜(C膜)自体は化学的、電気化学的に安定で腐食せず、従って、炭素系膜(C膜)によるセパレータ表面の被覆が緻密であって環境からの腐食物質がセパレータ材料に接触せず、セパレータ材料の腐食を抑制することが可能である。即ち、炭素系膜(C膜)を表面に形成することができれば、セパレータ材料の選定の条件から耐腐食性に関する課題を除くことができるのである。
他方、一般にダイヤモンド状炭素膜などの炭素系膜(C膜)は、sp結合が構造の主体となり電子伝導性が必ずしも高くないために、セパレータ表面に炭素系膜(C膜)を形成することによりセパレータと電極との接触抵抗が増大するという課題を有する。また、セパレータ材料表面に対する密着性が材料に依存し、特に金属材料に対する密着力は必ずしも強くないこと、従って、被覆膜と金属材料との界面に応力が加わるようなセパレータの変形により、界面剥離を生じその結果腐食が進行しやすくなる。
このように、炭素系膜(C膜)を電極と接触する表面に形成した材料を燃料電池用セパレータに適用するには、炭素系膜(C膜)の電子伝導性を高めること(膜自体の抵抗の低減と膜・セパレータの界面抵抗の低減)と、炭素系膜(C膜)とセパレータ表面との密着性の改善とが必須であり、本発明では、セパレータの基本構造として、特定の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)から成る層を電極と接触するセパレータ表面に形成する。
炭素系膜(C膜)の膜厚は、10μm以下が好ましく、より好ましくは、5μm以下、さらに好ましくは、3μm以下であり、最も好ましくは10nm〜100nmである。10μmを超えるダイヤモンド状炭素膜は、亀裂を生じやすく、また、基板金属の変形に伴い、膜の剥離を生じやすくなる恐れが高い。他方、1nm未満のダイヤモンド状炭素膜は、広範囲にわたって緻密性の維持が実質的に困難になる恐れが高い。
本発明の特定の金属が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)は、薄膜形成技術の分野において一般的に知られるPVD(PhysicalVapor Deposition)プロセス、CVD(Chemical Vapor Deposition)プロセスを用いて、セパレータ基板上に形成することが可能である。
セパレータの基材には、いわゆる炭素材料が用いられることが多い。例示するならば、黒鉛材料、ガラス状炭素、黒鉛粉末とバインダー樹脂とを混合した粉体を金型で加熱成型するもの等を挙げることができる。セパレータとしての機能を発現させるには、ガス流路をセパレータ表面に形成する必要があり、さらに、実用的には高い電圧を発生させるため、セルを数百層に積層したスタックを形成することが多く、スタックの軽量化、小型化等の実用上の観点から、セパレータの軽量化、薄板化、高い機械的強度といった要求をも同時に満たす必要がある。本発明は、セパレータ基材によらずその表面に炭素系膜(C膜)を形成することにより、耐食性、導電性といったセパレータに要求される機能を発現させるものであるが、実用的な要求を満たすために、セパレータ基材に金属板を適用し、その表面に炭素系膜(C膜)を形成することにより、耐食性、導電性、機械的強度、軽量化、薄板化といった一連の要求を満たすセパレータを得ることが可能となる。
本発明のセパレータは、電極との接触抵抗の低減、耐腐食性の他に、軽量化、セパレータの薄板化によるスタックの小型化、低コストを同時に満たすことが好ましい。これらのニーズを達成するには、基板を金属材料とすることが好ましい。金属材料には、基本的耐食性と共に機械的な強度が要求される。耐食性と高強度を主眼におくと、ステンレス鋼、チタン、またはチタンを主成分としたチタン合金、チタンの金属間化合物を本発明に好適に用いることができる。ステンレス鋼は、約11質量%以上のCrを含有するFe−Cr系合金を基本とし、その耐食性は基本的にはCr酸化物による広い電位範囲での不動態化によるものである。ステンレス鋼は、その用途に応じた種々の物性を調整するためにNi、Mo、Cu、Al、Si等を添加して使用されるが、本発明では、ステンレス鋼の持つ基本的耐食性と機械的強度が必要条件であり、これを満たすのであればステンレス鋼の組成、組織構造等を限定するものではない。
チタン又はチタンを主成分とするチタン合金(金属間化合物を含む)は、金属表面に形成される安定な酸化皮膜(不動態皮膜)のために優れた耐食性を発現するもので、さらなる耐食性改善のためにタンタルを添加したTi−Ta合金や、Ti−Pd合金を本発明に好適に適用することができる。
さらに、強度、加工性、コストを主眼とした金属材料の選定の観点から、鉄(Fe)、又はFeを主成分とし種々の物性調整のために複数の元素を添加したFe基合金を本発明に適用することができる。
金属材料の板厚は、1mm以下が好ましい。1mmを超える板厚では、黒鉛材に対する軽量性の優位性が失われるばかりでなく、セパレータとして利用するためのガス流路の溝加工が困難となってしまう。
本発明の燃料電池用セパレータは、炭素系膜(C膜)中に複合化された金属元素を、ドライ及び/又はウエットな親水化処理により容易に金属酸化物とすることによって製造される。
ここで、ドライな親水化処理としては、プラズマ処理や紫外線照射が好ましく例示される。プラズマ処理や紫外線照射により、炭素系膜(C膜)の表面に親水基である水酸基が生成される。プラズマ処理条件としては、例えば、
送り速度:10m/min以下
出力:10kW以下
繰り返し照射回数:2回以上
が好ましい。
ウエットな親水化処理としては、強酸中で電圧を印加する浸漬処理が好ましく例示される。強酸とは、pH2〜4の酸であり、処理速度を上げたい時には、酸の温度を室温〜80℃に上げたり、500ppm以下のフッ素を添加することができる。印加電圧としては、1000mV以下が好ましい。図1に、強酸中で電圧を印加する浸漬処理を模式的に示す。
本発明の燃料電池用セパレータは、プロトン伝導性高分子電解質膜の両側に、各々、アノード、カソード電極を形成し、前記アノードに燃料ガスを供給するためのガス流路を形成したアノード側導電性セパレータ、及び、前記カソードに酸化剤ガスを供給するためのガス流路を形成したカソード側導電性セパレータを少なくとも具備した高分子固体電解質型燃料電池に適用することができる。本発明で規定するセパレータは、アノード側、カソード側のどちらの極のセパレータにも適用可能である。
本発明において規定する燃料電池用セパレータは、基板を被覆するダイヤモンド状炭素膜が耐熱性にも優れるため、高分子固体電解質形燃料電池の通常の運転温度である70〜90℃を超える温度、具体的には100℃以上の温度であっても、その燃料電池のセパレータに適用可能である。
以下、図1〜図7を用いて、本発明が適用される典型的なセパレータ材料の実施例を説明する。
基板上に形成した炭素系膜(C膜)の接触角(親水性を示す指標)と接触抵抗の評価方法は次の通りである。
[接触角]
図2に示すように、水滴をTPの上に付着させ、90秒後の水滴形状を画像解析し、hとrを計測して、
θ=2θ=2tan−1(h/r)
の関係よりθを算出する。この数値が小さいほど親水性が高い。
[接触抵抗]
図3に示すように、対拡散層(カーボンペーパ)の場合は、拡散層(カーボンペーパ)を挟み、同種材の場合はワークとワークを一定荷重(面圧1MPa)で挟み、通電時の電圧降下を測定する。電流を1Aに一定とするので、オームの法則から
V=IR=R
となり、電圧降下がわかれば、抵抗がわかる。
[実施例1]
Ti基板を用い、該Ti基板上に10at%Ti複合ダイヤモンド状炭素膜(DLC)を形成し、該ダイヤモンド状炭素膜をプラズマ処理による親水化処理を実施した前後の接触角と接触抵抗を調べた。
図4にプラズマ処理による親水化処理を実施した前後の接触角を示す。ここで、未処理の従来例として焼成カーボンを併記し、Auメッキした基板の従来例を暫定目標値として併記した。同様に、図5にプラズマ処理による親水化処理を実施した前後の接触抵抗を示す。
図4と図5の結果より、10at%Ti複合ダイヤモンド状炭素膜(DLC)を形成した基板は、プラズマ処理により接触角は大幅に低下し、目標値であるAuメッキよりも低く、10〜25°まで下げることができた。また、プラズマ処理により接触抵抗は増加したが、目標値である10mΩ・cm内に収めることができた。
[実施例2]
接触角及び接触抵抗の結果に大きく影響を及ぼすのが、炭素系膜(C膜)中の複合金属濃度である。本実施例では、複合金属濃度を原子濃度で表示する。
図6に、Ti複合炭素系膜(C膜)について、複合金属濃度と接触角(左縦軸)及び接触抵抗(右縦軸)の結果を示す。予想通り、Ti量の増加に伴い、接触角は低下し、逆に接触抵抗は増加した。図6の結果より、Ti量を変えた実験の結果、Ti量を1〜13at%にすることで、接触角:70°、接触抵抗:10mΩ・cmの暫定目標値内で両立させることができた。
図7に、Si複合炭素系膜(C膜)について、複合金属濃度と接触角(左縦軸)及び接触抵抗(右縦軸)の結果を示す。同様に、Si量の増加に伴い、接触角は低下し、逆に接触抵抗は増加した。図7の結果より、Si量を変えた実験の結果、Si量を2〜15at%にすることで、接触角:70°、接触抵抗:10mΩ・cmの暫定目標値内で両立させることができた。
本発明におけるセパレータは、特定の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)から成る層を電極と接触するセパレータ表面に形成することにより、高分子固体電解質型燃料電池の排水性の向上と、セパレータ表面と電極との界面の接触抵抗の低減とを同時に達成したこと。これにより、燃料電池の発電性能と耐久性を向上させ、燃料電池の実用化と普及に貢献する。
ウエットな親水化処理である、強酸中で電圧を印加する浸漬処理を模式的に示す。 基板上に形成した炭素系膜(C膜)の接触角の評価方法を示す。 基板上に形成した炭素系膜(C膜)の接触抵抗の評価方法を示す。 ダイヤモンド状炭素膜をプラズマ処理による親水化処理を実施した前後の接触角を示す。 ダイヤモンド状炭素膜をプラズマ処理による親水化処理を実施した前後の接触抵抗を示す。 Ti複合炭素系膜(C膜)について、複合金属濃度と接触角(左縦軸)及び接触抵抗(右縦軸)の結果を示す。 Si複合炭素系膜(C膜)について、複合金属濃度と接触角(左縦軸)及び接触抵抗(右縦軸)の結果を示す。

Claims (20)

  1. セパレータ基板上に、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの元素の酸化物から選択される1種以上の金属酸化物が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)が形成されたことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 前記炭素系膜(C膜)表面の接触角が、75°以下であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 前記炭素系膜(C膜)表面の接触抵抗が、10mΩ・cm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用セパレータ。
  4. 前記複合化金属がTiであって、前記炭素系膜(C膜)中に1〜13at%存在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  5. 前記複合化金属がSiであって、前記炭素系膜(C膜)中に2〜15at%存在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  6. 前記炭素系膜(C膜)の膜厚が、10nm〜100nmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  7. 前記炭素系膜(C膜)が、ダイアモンド状炭素質(DLC)膜であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  8. 前記セパレータ基板と前記炭素系膜(C膜)の間に金属層を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  9. 前記セパレータ基板が、SUSまたはTiからなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  10. セパレータ基板上に、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wから選択される1種以上の金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)を形成する工程と、該炭素系膜(C膜)中に複合化された金属元素をドライ及び/又はウエットな親水化処理により金属酸化物とする工程とを有することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  11. 前記ドライな親水化処理が、プラズマ処理及び/又は紫外線照射であることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  12. 前記ウエットな親水化処理が、強酸中で電圧を印加する浸漬処理であることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  13. 前記複合化金属がTiであって、前記炭素系膜(C膜)中に1〜13at%存在させることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  14. 前記複合化金属がSiであって、前記炭素系膜(C膜)中に2〜15at%存在することを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  15. 前記炭素系膜(C膜)の膜厚を、10nm〜100nmに形成することを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  16. 前記炭素系膜(C膜)が、ダイアモンド状炭素質(DLC)膜であることを特徴とする請求項10乃至15のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  17. 不活性ガス雰囲気下において、前記セパレータ基板に負高電圧を印加しつつ、該セパレータ基板表面に、炭素系原料及び前記複合化金属を乾式成膜法により、金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)を形成することを特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  18. 前記セパレータ基板に、金属層を形成し、次に金属元素が複合化されて含有する炭素系膜(C膜)を形成することを特徴とする請求項10乃至17のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  19. 前記セパレータ基板が、SUSまたはTiからなることを特徴とする請求項10乃至18のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  20. 高分子電解質膜、該高分子電解質膜を挟む位置に配置したアノード及びカソード、該アノードに燃料ガスを供給するためのガス流路を形成したアノード側セパレータ、及び該カソードに酸化剤ガスを供給するためのガス流路を形成したカソード側セパレータを少なくとも具備した固体高分子電解質型燃料電池であって、該アノード側セパレータ及びカソード側セパレータのうち少なくとも一方が、請求項1乃至9のいずれかに記載の燃料電池用セパレータであることを特徴とする燃料電池。
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