JP6198542B2 - チョコレートの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の第2の発明は、粘土状からペースト状になるようにコンチングする前に、ドライ状のチョコレート生地を、コンチング中にチョコレート生地の状態がドライ状から粘土状になるように50℃以上で0.2時間以上コンチングすることを特徴とする第1の発明に記載のチョコレートの製造方法である。
本発明の第3の発明は、粘土状からペースト状になるようにチョコレート生地をコンチングした後、チョコレート生地に残りの原料を添加してコンチングする際に、乳化剤を添加してから0.2〜4時間後に油脂及び/又は含油原料を添加することを特徴とする第1の発明又は第2の発明に記載のチョコレートの製造方法である。
本発明のチョコレートの製造方法は、乳製品含量が1質量%以上のチョコレートの製造方法であって、粘土状のチョコレート生地を、コンチング中にチョコレート生地の状態が粘土状からペースト状になるように50℃以上で0.2時間以上コンチングすることを特徴とする。
本発明におけるチョコレートは、好ましくはミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、カラーチョコレートである。
本発明におけるチョコレートは、好ましくはテンパリング型チョコレートである。
本発明におけるチョコレートは、糖類含量が好ましくは15〜55質量%であり、より好ましくは20〜50質量%であり、更に好ましくは25〜45質量%である。
通常、微粒化工程に供するチョコレート生地は、生地中の油分含量が高いとリファイナーのロールが滑ってしまいリファイニングを行うことが困難になる。このため、通常、微粒化工程に供するチョコレート生地中の油分含量は、好ましくは20〜35質量%、より好ましくは25〜35質量%となるように調整する。従って、全チョコレート中の油分含量が前記範囲の上限を超える場合、通常、油脂、含油原料(カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳等)の一部を微粒化工程前のチョコレート生地に配合することで、その油分含量を調整する。微粒化工程前のチョコレート生地に配合されなかった油脂、含油原料は、微粒化工程以降に添加される。
通常、微粒化工程後のチョコレート生地は、生地の状態がパウダー状からドライ状(ソボロ状)である。従って、通常、微粒化工程前に配合されなかった油脂、含油原料を添加せずにコンチングを行うと、チョコレート生地はパウダー状からドライ状でコンチングが行われる。チョコレート生地をドライ状でコンチングすることを、ドライコンチングという。なお、本発明においてチョコレート生地がドライ状とは、撹拌していると生地がまとまらず小さい球形に分かれてしまう状態(指で押すと硬く、崩れる。)だが、手で握るとまとまる状態のことである。また、本発明においてチョコレート生地がパウダー状とは、紛体のようにさらさらとした状態のことである。
また、通常、微粒化工程後のチョコレート生地に、微粒化工程前に配合されなかった油脂、含油原料を全て添加してコンチングを行うと、チョコレート生地は液状でコンチングが行われる。チョコレート生地を液状でコンチングすることを、リキッドコンチングという。なお、本発明においてチョコレート生地が液状とは、生地が液体のように流動性のある状態(指で触ると抵抗は無く、指につき、生地にツノが立たない。表面にツヤがある。)のことである。
チョコレート生地の状態が粘土状からペースト状になるようにコンチングする時の温度は、50℃以上であり、好ましくは50〜75℃であり、より好ましくは52〜70℃であり、さらに好ましくは55〜65℃である。
チョコレート生地の状態が粘土状からペースト状になるようにコンチングする時の時間は、0.2時間以上であり、好ましくは0.5時間以上であり、より好ましくは1〜48時間であり、さらに好ましくは2〜24時間であり、最も好ましくは2〜10時間である。
チョコレート生地の状態が粘土状からペースト状になるようにコンチングする時の温度及び時間が前記範囲であると、チョコレートは、流動性が良く、経時的な粘度増加が少ないものとなる。
なお、本発明においてチョコレート生地が粘土状とは、生地がまとまった状態(指で触っても指につかない。指で押すと抵抗があり、指の跡がそのまま残る)であり、撹拌していても生地が器具につかない状態のことである。また、本発明においてチョコレート生地がペースト状とは、生地が軟化した状態(指で触ると抵抗は弱く、指につき、生地にツノが立つ。表面にツヤは無い。)であり、撹拌していると器具の底や側面、撹拌翼にべったりと生地がつく状態のことである。
ドライ状から粘土状でコンチングを行う時の温度は、好ましくは50℃以上であり、より好ましくは52〜75℃であり、更に好ましくは55〜70℃であり、最も好ましくは60〜65℃である。
チョコレート生地の状態がドライ状から粘土状になるようにコンチングする時の時間は、好ましくは0.2時間以上であり、より好ましくは0.5〜48時間であり、さらに好ましくは1〜24時間、最も好ましくは2〜10時間である。
粘土状からペースト状になるようにコンチングする前に、チョコレート生地の状態がドライ状から粘土状になるようにチョコレート生地をコンチングすると、チョコレートは、流動性が良く、経時的な粘度増加がより少ないものとなる。
本発明のチョコレートの製造方法は、粘土状からペースト状になるようにチョコレート生地をコンチングした後、チョコレート生地に残りの原料を添加してコンチングする際に、好ましくは乳化剤を先に添加する。また、本発明のチョコレートの製造方法は、粘土状からペースト状になるようにチョコレート生地をコンチングした後、チョコレート生地に残りの原料を添加してコンチングする際に、より好ましくは乳化剤を添加してから0.2〜4時間後(更に好ましくは0.5〜3.5時間後)に油脂及び/又は含油原料を添加する。チョコレート生地に残りの原料を添加してコンチングする際に、乳化剤を先に添加すると、チョコレートは、流動性が良く、経時的な粘度増加がより少ないものとなる。
表1の配合のチョコレートを以下の条件で製造した。全脂粉乳22質量部、砂糖43質量部、ココアバター20質量部を混合し、リファイニングを行った後(リファイニングに供したチョコレート生地中の油脂含量:30.3質量%)、表2の条件でコンチングを行った。
得られた各チョコレート400gを完全に融解させた後、チョコレートの品温を30℃にして、チョコレート100質量部に対してシード剤0.2質量部を混合分散させることでテンパリングを行った。チョコレートの流動性を下記評価方法及び評価基準に従って評価した。評価結果を表2に示した。
テンパリングを行ったチョコレートをステンレス製のボウルに入れ、30℃に保温し、ボウルを傾けたときの状態を目視で評価した。テンパリングを行った直後のチョコレート及び1時間静置後のチョコレートの流動性を評価した。評価は◎又は○の場合、流動性がよいと判断した。
<流動性の評価基準>
◎:非常に流動性が高い
○:流動性がある
△:流動性があまりない
×:流動性が全くない
表3の配合のチョコレートを以下の条件で製造した。全脂粉乳27質量部、砂糖32質量部、ココアバター19質量部を混合し、リファイニングを行った後(リファイニングに供したチョコレート生地中の油脂含量:33.4質量%)、表4の条件でコンチングを行った。
得られた各チョコレート400gを完全に融解させた後、チョコレートの品温を30℃にして、チョコレート100質量部に対してシード剤0.2質量部を混合分散させることでテンパリングを行った。チョコレートの流動性を<チョコレートの評価1>と同じ評価方法及び評価基準で評価した。評価結果を表4に示した。
表5の配合のチョコレートを以下の条件で製造した。カカオマス6質量部、全脂粉乳27質量部、砂糖32質量部、ココアバター16.5質量部を混合し、リファイニングを行った後(リファイニングに供したチョコレート生地中の油脂含量:33質量%)、表6の条件でコンチングを行った。
得られた各チョコレート400gを完全に融解させた後、チョコレートの品温を30℃にして、チョコレート100質量部に対してシード剤0.2質量部を混合分散させることでテンパリングを行った。チョコレートの流動性を<チョコレートの評価1>と同じ評価方法及び評価基準で評価した。評価結果を表6に示した。
Claims (3)
- 乳製品含量が1質量%以上のチョコレートの製造方法であって、粘土状のチョコレート生地を、コンチング中にチョコレート生地の状態が粘土状からペースト状になるように50℃以上で1〜48時間コンチングすることを特徴とするチョコレートの製造方法。
- 粘土状からペースト状になるようにコンチングする前に、ドライ状のチョコレート生地を、コンチング中にチョコレート生地の状態がドライ状から粘土状になるように50℃以上で0.2時間以上コンチングすることを特徴とする請求項1に記載のチョコレートの製造方法。
- 粘土状からペースト状になるようにチョコレート生地をコンチングした後、チョコレート生地に残りの原料を添加してコンチングする際に、乳化剤を添加してから0.2〜4時間後に油脂及び/又は含油原料を添加することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のチョコレートの製造方法。
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