JP6186799B2 - 照射器 - Google Patents
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Description
この構成によれば、反射板の調整だけでは対応できない、照射領域に局所的に生じる高照度箇所の照度を、反射板に開口部、光吸収部、低反射性部、又は拡散部を設けることで、簡単、かつ確実に抑えることができる。
図1は本実施形態に係る照射器1の外観斜視図である。また図2は照射器1の構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は正面図、図2(C)は側面図である。また図3は図1において照射器1の内部を透視した図である。
照射器1は、紫外線ランプ10を内蔵し、照射領域たるワーク2の全域を均一な照度(すなわち良好な均斉度)で照射する器具であり、紫外線ランプ10の放射光を制御する主反射板12と、四角筒状の補助反射板14とを備えている。また、四角筒状の補助反射板14の先端14Bの側には、耐紫外線材から成るガラス板18が設けられている。
図3に示すように、ワーク2の平面視中央の長軸Cに沿った真上に紫外線ランプ10が延在する。また、紫外線ランプ10の管長Mと略同じ長さ、或いは管長M以下の長さにワーク2の長辺Laが設定されており、管長Mが長いランプアークのランプを紫外線ランプ10に用いることでワーク2の大面積化が図られている。
照射器1は、上述の通り、主反射板12と補助反射板14とを備え、紫外線ランプ10の直射光K0(図2(B))と、主反射板12、及び補助反射板14の反射光K1、K2、K3(図2(B))とでワーク2を均一な照度で照射している。
ここで紫外線ランプ10の直射光K0のみによってワーク2を照射した場合、ワーク2の長軸Cを含む近傍の照度分布には、図4(B)に示すように、紫外線ランプ10の管軸N方向の輝度分布が略直接的に反映される。
そこで、紫外線ランプ10から放射されワーク2を外れる光を主反射板12、及び補助反射板14で反射し、ワーク2における直射光の照度分布を補うように照らすことで、ワーク2の均斉度が高められている。
主反射板12は、図1〜図3に示すように、紫外線ランプ10の管軸Nに沿って延びる樋状に形成され、紫外線ランプ10の周囲(より正確には上、及び水平方向)に放射する光をワーク2に反射する。具体的には、主反射板12は、紫外線ランプ10の上側に延在する上面反射板12Aと、紫外線ランプ10の両側に延在する側面反射板12Bとを備え、それぞれの紫外線ランプ10と対向する面が反射面に形成されている。上面反射板12Aは、紫外線ランプ10から上に向かう光K1(図2(B))を直下のワーク2に向け、かつ短辺Lbの方向に拡げて反射することで、この短辺Lbの方向を比較的均一に照射する。側面反射板12Bは、紫外線ランプ10から水平方向に向かう光K2(図2(B))を下方のワーク2に向けて反射する。この主反射板12の反射によって、図4(C)に示すように、ワーク2には、紫外線ランプ10の直下に延在する領域Xaの両側に、この領域Xaと共に延在し、かつ同等の照度を有する領域Xbが出現する。これにより、ワーク2の短辺Lbの方向に、紫外線ランプ10の直下の照度が振り分けられて照らされることとなる。
詳述すると、この照射器1では、図4(C)に示すように、紫外線ランプ10、及び主反射板12のみで照射した場合、領域Xc、及び領域Xdで照度が不足する。領域Xcは紫外線ランプ10の両端部に対応する領域であり、領域Xdは紫外線ランプ10の直下の領域Xaと両側の上記領域Xbに挟まれた領域Xdである。この照射器1では、これら領域Xc、領域Xdの照度不足を反射光によって補うように補助反射板14が構成されている。
また補助反射板14は、基端部14Aの側から先端14Bの側にかけて拡開するように端板20、及び側板21が傾斜することで、主反射板12が臨む基端部14Aの側の開口よりも広い範囲を照射する。
また、端板20、及び側板21の傾斜角度は、照度を補うべき領域Xc、Xdに反射光を照射するように調整され、これにより、均斉度が高められる。
具体的には、この照射器1では、側板21には、側板21の高さ方向の略中央部と、先端14Bの側の縁部とのそれぞれに、複数の照度制限開口部30が管軸Nの方向に並んで設けられている。前者の照度制限開口部30は、中央部Ybの照度を抑えるものであり、後者の照度制限開口部30は隅部Ya、縁部中央Ycの照度を抑えるものである。これらの照度制限開口部30では光が通過することで反射光が生じないから、ワーク2に局所的に生じる高照度箇所の照度が低められ、図4(A)に示すように、ワーク2の全域が均一な照度で照射されることとなる。
特に、この照射器1では、補助反射板14の側板21の先端14Bの側の縁部、すなわち照射開口16の開口端と、その上方に位置する面内に照度制限開口部30が形成されている。これにより、照射開口16の照度制限開口部30から冷気を照射器1の中に導入し、内部を冷却して上方の照度制限開口部30から排出するという排出経路が形成され、補助反射板14、及びガラス板18で囲まれた内部が効率良く冷却される。
この実施形態では、照度制限開口部30を通って外部に出た光をワーク2の照射に利用することで、高効率化が図られる照射器100について説明する。
図6は本実施形態に係る照射器100の外観斜視図であり、図7は断面図である。
これらの図に示すように、照射器100は、照度制限開口部30から外部に抜ける光をワーク2に導光する導光部50を備えている点で、第1実施形態の照射器1と構成を大きく異にしている。
この照射器100の導光部50は、側板21の外表面21Gに対面配置された板状の導光用反射板51と、この導光用反射板51を外表面21Gの間に所定の隙間をあけて支持する支持手段としての側壁52とを備えている。
これにより、照度制限開口部30から外部に抜けた光K4がワーク2の照射に利用されることから、高効率化が図られる。このとき導光用反射板51と側板21の外表面21Gの間での複数回の反射により、光K4が十分に拡げられることから、この光K4によってワーク2に局所的な高照度箇所を生じることも無い。
特に、四角筒状の補助反射板14の各面のうち、最も面積が大きな側板21に照度制限開口部30を設けることで、端板20に設ける場合に比べて剛性の低下が抑えられ、更に、上記導光部50の側壁52によって反射面の歪みも抑えられる。
また、導光部50には、照度制限開口部30から出射した光K4を導光可能な構成であれば任意の導光手段を用いることが可能であり、例えば光ファイバ等を用いることもできる。
例えば、照射器1、100の線状光源には、2本以上の直管型の紫外線ランプ10を、各々の管軸Nを同軸に直列に並べ構成したものを用いることもできる。また紫外線ランプ10に代えて、紫外線LED等の発光素子を直線状に配列した線状光源を用いることもできる。
2 ワーク(照射領域)
10 紫外線ランプ(線状光源)
12 主反射板
14 補助反射板
14A 基端部
14B 先端
16 照射開口
18 ガラス板
20 端板
20A 差込スリット
21 側板
21A 端部
21G 外表面
30 照度制限開口部(開口部)
50 導光部(導光手段)
51 導光用反射板
52 側壁(支持手段)
Ya ワークの隅部(高照度箇所)
Yb ワークの中央部(高照度箇所)
Yc ワークの縁部中央(高照度箇所)
K0 直射光
K1、K2 主反射板による反射光
K3 補助反射板による反射光
K4 導光部により導光される光
Claims (3)
- 線状光源の直下の照射領域を、当該線状光源の直射光と、当該線状光源の周囲を囲む四角筒状の反射面の反射光とで均一な照度で照射する照射器において、
前記反射面の面内に設けられ、前記照射領域に局所的に生じる高照度箇所に向かう光を透過して当該高照度箇所の照度を低める第1の開口部と、
前記反射面に設けた開口部を通って外部に出た光を反射によって導光する導光手段と、
前記反射面の前記照射領域の側の縁部に設けられ、前記導光手段の出口に導かれた光を前記照射領域に導入する第2の開口部と、
を備えたことを特徴とする照射器。 - 前記導光手段は、
前記反射面の前記第1、及び第2の開口部を覆う位置に配置された外側反射面を備え、
前記外側反射面と前記反射面の外表面との間の反射により前記第1の開口部を通った光を導光することを特徴とする請求項1に記載の照射器。 - 前記導光手段は、
前記外表面から前記外側反射面を離間した位置で支持する支持部材を備え、前記支持部材を前記反射面の外表面に延在させたことを特徴とする請求項2に記載の照射器。
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