JP6176916B2 - 背もたれ付き椅子 - Google Patents

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Description

本件特許は、背もたれを備えた椅子に関するものである。
椅子において背もたれは様々な構造が提案されてかつ実施されているが、1つのタイプとして、前後に開口した背フレームにメッシュ材を張った構造のものがあり、このメッシュ仕様の背もたれは通気性に優れている等の特徴がある。
メッシュ仕様の背もたれは、一般に、背フレームにメッシュ材を取り付けただけの構成になっており、従って、背フレームの背面が後ろに露出したまになっている。そして、メッシュ材の取り付け手段としては、その周縁部を例えば背フレームの外周に形成した溝に嵌め込むなどしているが、この取り付け方法は、メッシュ材が外れ易くなる可能性があった。
他方、特許文献1には、前後に開口した金属製フレームに背面カバーを取り付けることが開示されており、この特許文献1の思想を利用してメッシュ材が取り付けられる背フレームの背面を背面カバーで覆うと、メッシュ材は背フレームの背面に様々な手段で固定できると共に、背フレームの背面にリブや穴等の造形が施されていても美粧上の問題はなく、従って、美粧機能を損なうことなくメッシュ材を強固に取り付けできると云える。
特開2008−302061号公報
さて、メッシュ仕様の背もたれにおいて背フレームを樹脂の成形品とすることは多いが、樹脂製の背フレームは着座者の体圧で若干ながら撓み変形する。そして、背フレームの背面に背面カバーを取り付けていると、背フレームの変形が背面カバーにも及ぶが、背面カバーは、背フレームをしっかり覆うように断面が前向き開口した溝型に形成することが多く、すると、背面カバーの剛性が高くなるため、背フレームの撓み変形によって背面カバーに許容限度を超えた曲げ力が作用して、背面カバーが割れたり亀裂が入ったりする問題が懸念される。
この点については、背面カバーを柔らかい樹脂で製造することや、撓み変形しやすい構造に設計変更することが考えられるが、樹脂の素材を変えると、強度が低下したり色あいが変わったりする問題があり、他方、構造は背フレームとの関係で決まるため、構造を変更することは非常に困難である。
本願発明は、かかる現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は、
背もたれを、前後に開口した樹脂製背フレームに、着座者の身体を受けるサポート体が取り付けられた構成としており、前記背フレームの背面に当該背フレームと同様に前後に開口した樹脂製の背面カバーを後ろ向き離反不能に取り付けており、
前記背面カバーのうち少なくとも上部の左右中央部は、前記背フレームの上端部に上下動不能に取り付けられた不動部と成して、前記背面カバーのうち前記不動部を除いた部分は、前記背フレームに、着座者の体圧により前記背フレームが撓み変形したとき当該背フレームに対して上下方向に相対動し得るように遊びを持たせた状態で取り付けている、という基本構成である。
そして、前記背フレームと背面カバーは、それぞれ上下長手の左右サイドメンバーと左右長手のアッパーメンバー及びロアーメンバーとを有しており、
前記背面カバーのアッパーメンバーは、弾性に抗して変形する第1アッパー係合爪とこれが強制嵌合する第1アッパー係合穴との組み合わせにより、前記背フレームのアッパーメンバーに取り付けられていて、前記第1アッパー係合爪が、強制嵌合後において、第1アッパー係合穴に対して上下の遊びがない状態に嵌まっていることにより、前記背面カバーのアッパーメンバーは前記背フレームのアッパーメンバーに対して上下動不能に保持されている一方、
前記背面カバーのサイドメンバーとロアーメンバーとは、同じく強制嵌合方式の係合爪と係合穴との対により、前記背フレームのサイドメンバーとロアーメンバーとに対して上下方向に相対動し得る状態に取り付けられている。
更に、前記背面カバーのサイドメンバーには、前記強制嵌合方式の係合爪として平面視鉤形のサイド係合爪を前向き突設している一方、前記背フレームのサイドメンバーには、前記サイド係合爪が後ろから強制嵌合するサイド係合穴が、非貫通状態に形成されている。
本願発明において、背フレームに取り付けるサポート体としては、樹脂板に横長や縦長等のスリットを形成したもの、ネット状の形態の樹脂成形品、弾性変形可能な樹脂板(インナーシェル)にクッションを張ったものなど、様々の態様のものを採用できる。
本願発明によると、背面カバーが、その上端部を除いて上下方向の遊びを持った状態で背フレームに取り付けられていることにより、背フレームが樹脂製であることに起因して撓み変形しても、その撓みがそのまま背面カバーに作用することを防止できるため、背面カバーが破損したり亀裂が入ったりすることを、材質を変更したり背面カバー自体を設計変更したりすることなく、簡単に防止することができる。
背フレームの変形を逃がす方法として、背面カバーの下端を背フレームに上下動不能に取り付けて、背面カバーを下端よりも上において背フレームに対して相対動させることと、背面カバーの上下中間部を背フレームに上下動不能に取り付けて、背面カバーを上部と下部との両方において背フレームに相対動させることと、背面カバーをその全体が背フレームに対して相対動するように取り付けることとが考えられるが、いずれにしても、背面カバーの上端と背フレームの上端との間のずれ移動があると、見た場合に非常に見苦しくなる。
この点、本願発明では、背面カバーの上部のうち少なくとも左右中間部は背フレームに上下動不能に取り付けられた不動部となっているため、着座者の凭れ掛かりによって背フレームが撓み変形しても、背面カバーと背フレームとの相対動による食い違いが人目に触れることは全く又は殆どなく、このため美観に優れた椅子とすることができる。
背面カバーを背フレームに取り付ける手段は様々であるが、背面カバーの機能を的確に発揮させるには、ねじ止めのような手段ではなく、本願発明のように、背面カバーに係合爪を設けてこれを背フレームに設けた係合穴に嵌め込むという強制嵌合方式を採用すると、取り付けをワンタッチ的に簡単にできる利点である。
背面カバーの取り付け手段を係合爪と係合穴との強制嵌合方式とした場合、背フレームに係合穴を前後方向や左右方向に貫通した状態に形成することも可能ではあるが、かくすると、背フレームの強度が低下し、着座者の体圧による荷重が係合穴の箇所に集中して破損し易くなる可能性がないとも言えない。
この点、本願発明の構成を採用すると、サイド係合穴は貫通方式でないため、背フレームの強度低下を防止できる。従って、本願発明の構成では、背フレームの太さを大きくするような特別の対策を講じることなく、背フレームの強度を損なわずに背面カバーを背フレームに簡単に取り付けることができる。
実施形態に係る椅子を示す図で、(A)は全体の斜視図,(B)は座クッションと背もたれのメッシュ材とを取り外した状態の斜視図である。 (A)は椅子の大まかな分離斜視図、(B)は背もたれの支持機構を示す斜視図である。 背もたれの支持機構を示す図で、(A)は分離斜視図、(B)は下方から見た斜視図である。 (A)は背面カバーを分離した斜視図、(B)は背もたれの組み立て後の斜視図、(C)は背もたれの側部の平断面図である。 背フレームの取り付け構造を示す図で、(A)は下から見た分離斜視図、(B)は上から見た分離斜視図である。 背フレームと背面カバーとの分離斜視図である。 背フレームと背面カバーとの分離斜視図である。 背フレームと背面カバーとの分離斜視図である。 背フレームと背面カバーとを並べた図である(背フレームは裏返している。)。 (A)は背もたれを図9の XA-XA視線で見た断面図、(B)は背もたれを図9の XB-XB視線で見た断面図である。 (A)は背面カバーと背フレームとのサイドメンバーを並べた図(背フレームは裏返している)、(B)は背面カバーの破断斜視図、(C)は背フレームの破断斜視図である。 (A)は背もたれを図11(A)の XIIA-XIIA視線で見た平断面図、(B)は背もたれを図11(A)の XIIB-XIIB視線で見た平断面図である。 背もたれを図9の XIII-XIII視線で見た断面図である。
(1).第1実施形態の概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、第1実施形態の概要を主として図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態はオフィスで事務用等に多用されている回転椅子に適用しており、椅子は、脚装置1と座2と背もたれ3とを有している。図1のとおり、脚装置1は、ガスシリンダよりなる脚支柱4と放射状に延びる複数本の枝足5とを有しており、各枝足5の先端にはキャスタを設けている。
図2,3のとおり、脚支柱4の上端には上向きに開口したベース6が固定されており、ベース6に、座2を構成する座板(座インナーシェル)7がねじで固定されている。座板7の上面には座クッション(図示せず)が張られており、座クッションは張地で覆われている。座板7は樹脂製であり、図2のとおり、概ね前後中間部に左右横長の溝部8を形成して、この溝8に左右横長の鋼板製補強板9を嵌め込んでいる。補強板9は、肘掛け装置(図示せず)を取り付けるためのものである。
ベース6の左右外側には丸パイプ製の支持アーム10が配置されており、支持アーム10の後端に背もたれ3が取り付けられている。支持アーム10は、その前端部を中心にして後傾動するように左右横長の軸11でベース6に連結されており、支持アーム10の後傾動は、ベース6の後部のばね受け凹所12に配置したコイルばね(図示せず)で弾性的に支持される。従って、本実施形態の椅子はロッキング椅子である。
図3に示すように、左右の支持アーム10はばね受け凹所12の下方位置においてステー13で連結されており、ステー13の下面にばねの初期弾性力を調節するためのハンドル14を配置している。また、支持アーム10には、これを隠す下カバー15が下方から嵌め込まれている。なお、図3(A)に示す符号16は脚支柱4の上端部が嵌着したブッシュであり、ブッシュ16はベース6に溶接されている。
例えば図4に示すよう、背もたれ3は、強度メンバーとしての背フレーム17とその裏側に配置した背面カバー18とを有しており、背フレーム17には、着座者の身体を受けるサポート体の一例としてメッシュ材19が張られている。従って、背もたれ3は背フレーム17とメッシュ材19とを必須の要素としている。背面カバー18は樹脂の成形品である。
背フレーム17は前後に開口した形態であり、上下長手の左右サイドメンバー20と、左右サイドメンバー20の上端に繋がった左右横長のアッパーメンバー21と、左右サイドメンバー20の下端に傾斜部22を介して繋がった左右横長のロアーメンバー23とで構成されている。傾斜部22は、サイドメンバー20の一部と見ることもロアーメンバー23の一部と見ることもできるし、独立した部分と見ることもできる。ここでは、独立した部分として扱うこととする。
背フレーム17は樹脂製であり、背面に露出した多数の補強リブ24を設けている(多数の穴が開いていると見ることも可能である。)。サイドメンバー20は、下に行くに従って横幅が僅かずつ大きくなっており、傾斜部22とロアーメンバー23との正面視での幅寸法は、アッパーメンバー21の幅寸法よりかなり大きくなっている。
また、背フレーム17の背面のうち外周寄りの部位には平坦部17aを設けており、この平坦部17aにメッシュ材19の周縁をタッカーで固定している。例えば図5に明示するように、平坦部17aの内周は後ろ向きに突出した外壁17bで区画されている一方、背フレーム17の内周は内壁17cで構成されており、内壁17cと外壁17bとの間の溝に多数の補強リブ24を設けている。
或いは、外壁17bと内壁17cとの間の部分がランド部になっていて、これに多数の穴(溝)が形成されているということも可能である。サイドメンバー20とアッパーメンバー21の箇所では、内壁17cの高さは外壁17bの高さよりも低くなっている。ロアーメンバー23の箇所では、内壁17cと外壁17bとの高さは概ね同じ寸法に設定している。
図4(C)に一部を示すように、背フレーム17のサイドメンバー20の箇所では、背面カバー18に前向きの爪25を設けて、これを背フレーム17に設けた係合穴26に嵌め込み係合している。背面カバー18の上部と下部にも係合爪が形成されていて、これらが背フレーム17に係合している。また、図示していないが、背面カバー18の上部には位置決めのための前向き突起を設けて、これを、背フレーム17のアッパーメンバー21に設けた位置決め穴に嵌め込んでいる。
例えば図6(B)に示すように、左右支持アーム10の後部は上向きに立ち上がった起立部になっており、この起立部に、背支持体の一例としての金具28を溶接で固定している。金具28は左右横長であり、背フレーム17のロアーメンバー23と傾斜部22とに後ろから重なっている。左右の支持アーム10は背フレーム17のロアーメンバー23と傾斜部22との境界部に位置しており、このため、金具28のうち支持アーム10の外側にはみ出た部分は、正面視で外側に向けて高くなるように傾斜している。
また、金具28は背フレーム17の内壁17cと外壁17bとの間の溝に嵌まっており、リブ24も金具28が嵌まる箇所では浅くしている。このため、背フレーム17の下部には、金具28が嵌まる凹所29が後ろ向きに開口した状態に形成されている。図6に示すように、背フレーム17の外壁17bには支持アーム10が嵌入する切り開き溝30を形成している。金具28は支持アーム10の半周程度に被さっており、このため、半円状の溝状部28aが左右に形成されている。また、金具28には、左右横長の補強リブ31を膨出形成している。
例えば図5に示すように、金具28は、左右中間部の上部とその左右外側の下部と左右端部との合計5箇所において背フレーム17にビス(ねじ)32及びナット33(図13参照)で固定されている。このため、背フレーム17には5カ所の締結部34が形成されており、締結部34の前面にはナットが嵌まる座繰り穴(図示せず)を形成している。
金具28のうち左右支持アーム10の間の部分は平面視で左右横長の姿勢になっているが、支持アーム10の左右外側の部分は平面視で外に行くほど後ろにずれように傾斜しており、そこで、各ビス32の軸線を前後方向に向かう姿勢とするため、金具28の左右端部には後ろ向きに突出した押し曲げ部28bを形成している。
(2).背フレーム及び背面カバーの詳細
次に、図6以下の図面も参照して背フレーム17と背面カバー18との詳細を説明する。背面カバー18は背フレーム17とほぼ相似形であり、このため、背面カバー18も、サイドメンバー18aとアッパーメンバー18bと傾斜部18cとロアーメンバー18dとを有している。また、例えば図12のとおり、背面カバー18の内周は背フレーム17の内側に位置した前向きの内壁18eで構成されており、内壁18eの外側(基部)は後ろ向きに脹れた状態に緩く湾曲した断面形状になっている。背面カバー18の外端が背フレーム17の平坦部17aに当接している。
図10に示すように、背フレーム17のアッパーメンバー21は上に行くほど前後幅が小さくなる断面形状であり、かつ、前面は上に行くに従って後ろにずれるように緩い曲面を持って後傾している。
そして、例えば図6に示すように、アッパーメンバー21のうち左右中間部を挟んだ左右両側に、円形の第1アッパー係合穴40とその外側に位置した略角形の第2アッパー係合穴41とが形成されている一方、背面カバー18には、第1アッパー係合穴40に嵌まる第1アッパー係合爪42と、第2アッパー係合穴41に嵌まる第2アッパー係合爪43とを後ろ向きに突設している。第2アッパー係合穴41と第2アッパー係合爪43とはサイドメンバー20,18aに近い端部に位置している。
図10(A)に示すように、第1アッパー係合穴40には上下の係合段部40aが形成されている一方、第1アッパー係合爪42は、係合段部40aに引っ掛かり係合するように茸状に形成されている。第1アッパー係合爪42は、弾性変形によって第1アッパー係合穴40強制的嵌入すること(強制嵌合)を許容するため上下2つ割り形状になっているが、第1アッパー係合穴40に入り込みきると基本的に変形はせず、第1アッパー係合穴40に上下の遊びがない状態で嵌まっている。従って、背面カバー18のアッパーメンバー18bの大部分は、背フレーム17のアッパーメンバー21に対して上下動不能に保持されている。
第2アッパー係合爪43は水平方向に広がる舌状の形態でかつ下向き鉤状になっており、背フレーム17のアッパーメンバー21には、第2アッパー係合爪43が引っ掛かり係合する係合段部41aを形成している。背面カバー18のアッパーメンバー18bには、第2アッパー係合爪43の上に位置して第2アッパー係合穴41に嵌入しているアッパー補助片44を前向き突設している。アッパー補助片44は第2アッパー係合穴41の上内面よりも若干の寸法だけ下に位置しており、このため、背フレーム17のアッパーメンバー21は、その左右端部が背面カバー18のアッパーメンバー18bに対して僅かながら下向き動することが許容されている。
例えば図9から理解できるように、第2アッパー係合爪43とアッパー補助片44とは、両アッパーメンバー18b,21の姿勢に倣って正面視で外側が低くなるように傾斜しており、このように両アッパーメンバー18b,21の姿勢に揃えた第2アッパー係合爪43とアッパー補助片44をアッパーメンバー18bの左右端部に設けたことにより、第2アッパー係合爪43とアッパー補助片44とを大型化することなく、背フレーム17のねじれ変形等に対する追従性を高くしている。
つまり、例えば着座者が身体を右又は左にずらして背もたれ3に凭れ掛かることがあり、このため、背フレーム17には平面視でねじるような外力が作用することがあるが、第2アッパー係合爪43とアッパー補助片44はアッパーメンバー18bの左右端部に設けているため、背フレーム17の上コーナー部と背面カバー18の上コーナー部とは前後に離反することなく一体性が保持されるのであり、かつ、第2アッパー係合爪43とアッパー補助片44とが両アッパーメンバー18b,21と同じ姿勢になっているため、第2アッパー係合爪43とアッパー補助片44とが第2アッパー係合穴41にしっかり係合した状態を保持しつつ、両アッパーメンバー18b,21がその長手方向及び上下方向に相対動する(ずれ動くこと)が許容されているのであり、その結果、背フレーム17のねじれ変形がそのまま背面カバー18に及ぶことを防止できるのである。
本実施形態では、背面カバー18のアッパーメンバー18bのうち左右中央部が背フレーム17に対して上下動不能に保持された不動部になっているが、アッパーメンバー18bの全体を背フレーム17のアッパーメンバー21に対して上下動不能な不動部と成すことも可能である。また、本実施形態では、背面カバー18と背フレーム17とのアッパーメンバー18b,21はその端部において極く僅かながら上下方向に相対動し得るが、その相対動は僅かであって殆ど視認し難いので、美観を悪化させるようなことはない。
また、実施形態の背フレーム17を成形するに当たっては、その表面側と裏面側とに位置する一対の金型をメイン型として、両メイン型を密着・離反させて成形と型抜きとを行うが、図10から理解できるように、第1アッパー係合穴40と第2アッパー係合穴41とは、図10の状態で上下動するスライド型を使用することで下向きに開口した状態に形成しており、このため、背フレーム17のアッパーメンバー21には前向きの穴は空いておらずに、アッパー係合爪42,43及びアッパー補助片44が手前に露出することはない。このため、サポート体がメッシュ材19のように透けて見える材料から成っていても、係合穴40,41等が手前から見えて美観を害するようなことはない。
背フレーム17のサイドメンバー20は、内側に行くほど前後幅が大きくなっている。また、前面は、内側に行くほど後ろにずれるように湾曲しつつ傾斜している。他方、図6〜図9,図11に示すように、背面カバー18のサイドメンバー18aに、サイド係合爪45とサイド補助片46との対が上中下の3箇所に形成されている。他方、背フレーム17のサイドメンバー20には、サイド係合爪45とサイド補助片46との対が嵌まる3段のサイド係合穴47が形成されている。図11(C)や図12(A)に示すように、サイド係合穴47は左右外向きに開口した状態に形成されている。従って、サイド係合穴47は、サイドメンバー20を貫通していない。
背面カバー18のサイド係合爪45はサイド補助片46よりも左右方向の内側に位置して前向きに突出しており、平面視で内向き鉤状になっている。そして、サイド係合穴47の奥部に、サイド係合爪45の鉤部が引っ掛かり係合する係合段部47aを形成している。従って、背面カバー18を後ろから背フレーム17に重ねて押し付けると、サイド係合爪45は、いったん逃げ変形してから戻り変形してその鉤部が係合段部47aに嵌まり込む。
図11(B)に明示するように、サイド係合爪45の上下幅寸法E1はサイド補助片46の上下幅寸法E2よりも小さく、かつ、サイド補助片46はサイド係合爪45の上下外側にある程度の寸法E3だけはみ出ている。そして、サイド係合穴47には、サイド補助片46の上部と下部とを外向き移動不能に保持する補助段部47bを形成している。従って、背面カバー18のサイドメンバー18aは、背フレーム17のサイドメンバー20に対して左右動不能に保持されている。
サイド係合穴47の係合段部47aは、上下の補助段部47bの間に位置している。これは、成形に際しての型抜きのためである。すなわち、背面カバー18は、図12(A)に矢印X方向に相対動する2つのメイン型(固定型と可動型)を主要型として成形されるが、一方のメイン型(一般に固定型)に、X方向と直交したY方向にスライドするスライド型を装着し、スライド型によって係合段部47aを形成しているのであり、このため、スライド型の上と下とに補助段部47bが形成されている。
また、サイド係合段部47aの上下幅寸法E4はサイド係合爪45の上下幅寸法E1より大きいと共に、サイド係合段部47aの上下に隙間があり、かつ、サイド係合穴47の最大上下幅寸法E5はサイド補助片46の上下幅寸法E2よりも大きくて、サイド補助片46の上下両側には隙間が開いている。すなわち、サイド係合爪45及びサイド補助片46とサイド係合穴47との間に、上下方向の遊びを設けている。
従って、サイド係合爪45及びサイド補助片46がサイド係合穴47に嵌まった状態を保持しつつ、背フレーム17のサイドメンバー20と背面カバー18のサイドメンバー18aとが若干の寸法ながら相対的に上下動し得る。図11(B)に明示するように、サイド補助片46には、左右方向の曲がり変形を抑制するためリブ46aを設けている。また、サイド係合爪45の付け根にも、曲がり変形を抑制するための上下のリブ45aを設けている。
図9に明示するように、最下端に位置したサイド係合爪45及びサイド補助片46は正面視で背面カバー18の傾斜部18cと同じ姿勢に傾斜している。このため、背フレーム17が平面視で捩じられるように変形しても、背面カバー18の傾斜部18cが背フレーム17の傾斜部22から離反することを防止しつつ、両傾斜部18c,22がその長手方向や上下方向に相対動することを許容して、背フレーム17の撓み変形が背面カバー18にそのまま波及することを防止できる。
例えば図7に示すように、背面カバー18におけるロアーメンバー18dにはロアー係合爪49を前向き突設している一方、背フレーム17のロアーメンバー23には、ロアー係合爪49が嵌まり係合するロアー係合穴50を設けている。図13に明示するように、ロアー係合爪49は側面視で上向き鉤状に形成されており、ロアー係合穴50の上内面には、ロアー係合爪49の鉤部が引っ掛かり係合する係合段部50aを形成している。
背面カバー18のロアーメンバー18dには、ロアー係合爪49とセットでロアー補助片51を設けている。ロアー補助片51は単なる舌状の形態であり、ロアー係合爪49の下に位置していてロアー係合穴50に嵌まっている。ロアー係合爪49とロアー補助片51とは、前向きのボス部52を介して背面カバー18のロアーメンバー18dに形成されている。また、背フレーム17のロアー係合穴50もロアーメンバー23から後ろ向き突出した枠状体53に形成している。
ロアー係合爪49とロアー補助片51は前後に長い板状の形態であり、このため上下に撓み変形し得る。このため、背フレーム17のロアーメンバー23と背面カバー18のロアーメンバー18dとは、前後離反不能に保持されつつ若干の寸法だけ上下に相対動し得る。すなわち、ロアー係合爪49及びロアー補助片51とロアー係合穴50との間には、上下方向の遊びを設けている。図13のとおり、背面カバー18におけるロアーメンバー18dの上端縁に下向きの補助爪56を設けて、これを背フレーム17のロアーメンバー23に設けた上向き開口の補助係合穴57に嵌め込んでいる。背フレーム17の撓み変形に際して、補助係合穴57は補助爪56から逃げ勝手になっており、従って、ここでもロアーメンバー18d,23の間に遊びが存在している。
なお、図6に示すように、背面カバー18のアッパーメンバー18bの左右中間部には横長小判形の透かし穴54が開いているが、この透かし穴54は、ハンガー固定金具を取り付けるためのものである。すなわち、ハンガー固定金具が背フレーム17のアッパーメンバー21に固定されるようになっており、ハンガー固定金具は、背面カバー18の透かし穴54から外向きに突出して、これにハンガーが固定されるのである。図4に示すように、ハンガーを取り付けない状態では、透かし穴54はキャップ55で塞がれる。
以上の説明から理解できるように、背面カバー18のアッパーメンバー18bと背フレーム17のアッパーメンバー21とは上下動不能に連結されているが、両者のサイドメンバー20,18aとロアーメンバー23,18dは、前後に離反不能に保持された一体性を保持しつつ上下方向に相対動し得るため、着座した人の体圧で背フレーム17が撓み変形しても、その変形が背面カバー18に曲げ力として強く作用することはなく、その結果、背面カバー18が前向き開口した変形し難い構造であっても、背面カバー18が破損したり亀裂が入ったりすることはない。
また、背フレーム17の撓み変形によって離反しやすいコーナー部の近傍に係合爪が配置されているため、既述のとおり、背フレーム17がねじれ変形しても、背面カバー18をその全周に亙って背フレーム17に密着させた状態を保持しつつ、背面カバー18と背フレーム17とを相対動させることができるのであり、このため、背フレーム17の動きに対する背面カバー18の追従性を確保しつつ、背面カバー18の破損を的確に防止できる。
背フレームへの背面カバーの取り付け手段は、様々の態様を採用できる。実施形態のように係合爪や補助片を背面カバーに一体成形することに代えて、係止具を使用することも可能である。
本願発明は、実際に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 脚装置
2 座
3 背もたれ
6 ベース
10 支持アーム
17 背フレーム
18 背面カバー
18a 背面カバーのサイドメンバー
18b 背面カバーのアッパーメンバー
18c 背面カバーの傾斜部
18d 背面カバーのロアーメンバー
18e 背面カバーの内壁
19 メッシュ材
20 背フレームのサイドメンバー
21 背フレームのアッパーメンバー
22 背フレームの傾斜部
23 背フレームのロアーメンバー
40 第1アッパー係合穴
41 第2アッパー係合穴
42 第1アッパー係合爪
43 第2アッパー係合爪
44 アッパー補助片
45 サイド係合爪
46 サイド補助片
47 サイド係合穴
49 ロアー係合爪
50 ロアー係合穴
51 ロアー補助片

Claims (1)

  1. 背もたれを、前後に開口した樹脂製背フレームに、着座者の身体を受けるサポート体が取り付けられた構成としており、前記背フレームの背面に、当該背フレームと同様に前後に開口した樹脂製の背面カバーを後ろ向き離反不能に取り付けており、
    前記背面カバーのうち少なくとも上部の左右中央部は、前記背フレームの上端部に上下動不能に取り付けられた不動部と成して、前記背面カバーのうち前記不動部を除いた部分は、前記背フレームに、着座者の体圧により前記背フレームが撓み変形したとき当該背フレームに対して上下方向に相対動し得るように遊びを持たせた状態で取り付けている構成であって、
    前記背フレームと背面カバーは、それぞれ上下長手の左右サイドメンバーと左右長手のアッパーメンバー及びロアーメンバーとを有しており、
    前記背面カバーのアッパーメンバーは、弾性に抗して変形する第1アッパー係合爪とこれが強制嵌合する第1アッパー係合穴との組み合わせにより、前記背フレームのアッパーメンバーに取り付けられていて、前記第1アッパー係合爪が、強制嵌合後において、第1アッパー係合穴に対して上下の遊びがない状態に嵌まっていることにより、前記背面カバーのアッパーメンバーは前記背フレームのアッパーメンバーに対して上下動不能に保持されている一方、
    前記背面カバーのサイドメンバーとロアーメンバーとは、同じく強制嵌合方式の係合爪と係合穴との対により、前記背フレームのサイドメンバーとロアーメンバーとに対して上下方向に相対動し得る状態に取り付けられており、
    更に、前記背面カバーのサイドメンバーには、前記強制嵌合方式の係合爪として平面視鉤形のサイド係合爪を前向き突設している一方、前記背フレームのサイドメンバーには、前記サイド係合爪が後ろから強制嵌合するサイド係合穴が、非貫通状態に形成されている、
    背もたれ付き椅子。
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