JP5508620B2 - 椅子 - Google Patents

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本願発明は、背もたれ付きの椅子に関するものである。
椅子の背もたれや座の構造は千差万別であるが、例えば事務用に多用される回転椅子の場合は、合成樹脂製のインナーシェル(背板、座板)を使用し、その前面にクッション材を張っていることが多い。
他方、椅子の背もたれについては、着座者の腰部を的確に支えるランバーサポート機能が重視されており、その一環として特許文献1には、背板を背支持体に取り付けている椅子において、背板のうちランバーサポート部よりも上方の部分を背支持体に固定して、背板のうちランバーサポート部を含む下部を、その上端を中心にして前後回動し得る可動部に構成し、ロッキング時に背板の下部を上部に対して相対的に前向き回動させることが開示されている。
特開2008−183356号公報
特許文献1はロッキング時における身体支持機能の充実を意図したものと言えるが、ロッキングに際して背板(背もたれ)の下部が上部に対して強制的に前進すると、着座者が腰部に強い圧迫感を感じることがある。従って、クッション性やフィット性の点からは、背もたれは、ランバーサポート部が体圧で後退するように撓み変形するのが好ましいと言える。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたもので、ランバーサポート機能は的確に発揮しつつクッション性・フィット性に優れた椅子を簡単な構造で提供せんとするものである。
本願発明の背もたれは、「着座者の体圧を受ける背板と、前記背板が取り付いたバックサポートとを有しており、前記背板のうち着座者の腰部又はその周辺部に当たる部分は最も前に突出したランバーサポート部になっている」という基本構成になっている。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、前記バックサポートは、前記背板のランバーサポート部よりも上において最も手前に突出した頂点部を有しており、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部よりも上の部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部より下に位置して前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートの頂点部から片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっており、前記オーバーハング部は着座者の体圧で撓み変形可能になっている。
請求項2の発明では、請求項に1において、前記背板のオーバーハング部は、着座者の体圧により、前記バックサポートの頂点部を中心にして回動するようになっている。
請求項の発明は請求項1又は2を具体化したものであり、この発明では、前記背板は合成樹脂の成形品であって、左右のサイドメンバーとこれらの間に多段に配置された横長サポート板の群とを有しており、前記背板のオーバーハング部は、これを構成するサイドメンバーが着座者の体圧で曲がり変形可能であると共に、横長サポート板も着座者の体圧で後ろ向きに移動するような状態に撓み変形可能になっており、かつ、サイドメンバーよりも横長サポート板が容易に撓み変形する強度設定になっている。
請求項の発明は、前記基本構成において、前記バックサポートは、前記背板のランバーサポート部よりも上において最も手前に突出した頂点部を有しており、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部よりも上の部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部より下に位置して前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートの頂点部から片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっている。
請求項5の発明は、前記基本構成において、前記バックサポートは、前記背板のランバーサポート部よりも上において最も手前に突出した頂点部を有しており、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部よりも上の部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部より下に位置して前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートの頂点部から片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっており、前記背板のオーバーハング部は、着座者の体圧により、前記バックサポートの頂点部を中心にして回動するようになっている。
更に請求項6の発明は、上記基本構成において、前記背板のうち前記ランバーサポート部を含む下部を除いた部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートから片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっており、前記オーバーハング部は、前記ランバーサポート部に掛かった着座者の体圧で撓み変形可能になっている。
本願請求項1〜3,5,6では、背もたれは、ランバーサポート部を含むオーバーハング部が着座者の体圧で撓み変形し得るため、着座者の腰部(或いはその周辺部)に対して適度の反力を付与することができ、このためクッション性・フィット性を向上できる。
特に、請求項のように構成すると、背板のオーバーハング部は横長サポート板の変形によって身体へのフィット性が確保されることに加えて、横長サポート板の撓み変形とサイドメンバーの撓み変形とによって高いクッション性が確保されており、特に好適である。また、非ロッキング状態においても横長サポート板を撓み変形させることが可能であるため、非ロッキング状態でフィット性を向上できる点でも優れている。
さて、ロッキング椅子では、ロッキングに際して座と背もたれとが相対的に離反することで生じる、いわゆる「背ずれ」「シャツ捲れ」の現象がある。この点、実施形態の構成を採用すると、ロッキングに際して背板のオーバーハング部は座の後部に対して離れることなく相対的に下降動するため、「背ずれ」「シャツ捲れ」の現象を的確に阻止することができる。
第1実施形態に係る椅子の外観図で、(A)は正面図、(B)は側面図である。 椅子の斜視図である。 (A)はロッキングの動きを示す側面図、(B)は背もたれの分離側面図である。 椅子を後ろから見た斜視図である。 分離斜視図であり、(A)は前から見た図、(B)は後ろから見た図である。 (A)はサポート体の一部破断正面図、(B)は(A)の部分拡大図である。 サポート体の一部破断背面図である。 平面図である。 背もたれの破断斜視図である。 (A)はサポート体の下部の斜視図、(B)は図7の XB-XB視断面図、(C)はサポート体の下部の部分的な平断面図、(D)は図7の XD-XD視断面図である。 サポート体を裏返してバックサポートと並べた部分斜視図である。 図11の部分拡大図である。 図11の部分拡大図である。 ロッキング機構を示す分離斜視図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本願発明は事務用に多用されている回転椅子に適用している。以下の説明では方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、これは、椅子に普通に着座者した人を基準にして、着座者が向いた方向を前として定義している。正面視方向は着座者と相対向した方向であり、背面視方向は着座者を後ろから見た方向である。
(1).椅子の概略
図1,2に示すように、椅子は、脚支柱(ガスシリンダ)1のみを表示した脚装置、脚支柱1の上端に固定したベース3、ベース3の上方に配置した座4、座4の後ろに配置された背もたれ5を有している。ベース3にはオプション品としての肘掛け装置6を取り付けることができる。図1,2では肘掛け装置6は片方しか表示していないが、左右一対取り付けられる。脚装置は、例えば中心筒から5本の枝杆が放射状に延びているキャスタ付きものなど、各種のものを使用できる。
背もたれ5は、バックサポートの一例としてのバックフレーム7と、バックフレーム7の前面に取り付けた背板(インナーシェル)8とを強度メンバーとしており、背板8の前面にクッション体9を張っている(図1(B)や図2ではクッション体9は表示していない。)。バックフレーム7はベース3に後傾動可能に連結されている。クッション体9の前面はクロス等の表皮材10で覆われているが、図9や図10(B)に示すように、表皮材10は袋状に構成されており、クッション体9と背板8とを袋状の表皮材10で覆っている。従って、背板8はその全体が露出しておらず、人が外から視認することはできない。
背板8をメッシュ製の袋のみで覆ってこれをバックフレーム7に取り付けたり、クッション体9やメッシュ材を取り付けずに背板をむき出しにして、背板で身体を直接に支持することも可能である。更に、透けて見えるメッシュ製等の化粧シートを背板8の前面のみに張って、背板8の背面は露出させることも可能である。この場合は、背板8の形態が前からも透けて見える。
本実施形態の椅子は背もたれ5が後傾するロッキングタイプであり、図3に一点鎖線で示すように、着座者が背もたれ5に凭れ掛かると座4は若干の寸法だけ持ち上げられつつ後退する。つまり、着座者の体重が背もたれ5の後傾動に対する抵抗として作用する。ベース3の内部にはロッキングに対して抵抗を付与する弾性体が内蔵されている。従って、正確に述べると、ロッキングは弾性体の弾性復元力と着座者の荷重とに抗して行われる。ロッキング機構については後述することと、先に背もたれ5を説明する。
(2).バックフレームの基本構造
図5や図14に示すように、バックフレーム7は、その左右側部を構成する上下長手の左右サイドフレーム12と、左右サイドフレーム12の上端に繋がった横長のアッパーフレーム13と、左右サイドフレーム12の下端に繋がった左右長手のロアフレーム14とを有しており、全体として略四角形で前後に開口した枠状になっている。更に、左右サイドフレーム12の下端にはベース3の左右外面に向けて前向きに延びるサイドアーム15が一体に形成されており、左右のサイドアーム15には正面視門型のフロント部材16が一体に繋がっている。
バックフレーム7はポリプロピレンのような合成樹脂を材料にした成形品を使用しているが、アルミダイキャスト品を採用することも可能である。また、例えばサイドアーム15を別部材にするなど、複数の部材で構成することも可能である。例えば図8に明示するように、バックフレーム7のアッパーフレーム13はその左右側部だけに背板8が取り付くように平面視で大きく前向き開口した状態に形成されている。換言すると、バックフレーム7のアッパーフレーム13と背板8との間に横長の穴が空いている。このため、人はバックフレーム7のアッパーフレーム13に掴むことができるのみならず、背板8の上端部が弾性変形することも可能になっている。
図1(B)や図3(A)に明瞭に表示されているように、バックフレーム7のサイドフレーム12は、着座者の腰よりやや高い位置の部分が最も前となるように側面視で前向き突形に屈曲している。換言するとバックフレーム7のサイドフレーム12は側面視でくの字形に屈曲しており、このためサイドフレーム12は頂点部17を有している。背板8はバックフレーム7の頂点部17よりも下方の部位ではバックフレーム7に取り付いておらず片持ち梁の状態になっている。従って、背板8のうちバックフレーム7の頂点部17よりも下方の部位はオーバーハング部8aになっている。
また、バックフレーム7のサイドフレーム12は、着座者が凭れ掛かっていないニュートラル状態で頂点部17よりも上の部分は後傾姿勢になって、頂点部17より下方の部分は前傾姿勢になっている。頂点部17より上方の部分が鉛直線に対して後傾した角度よりも、頂点部17より下方の部分が鉛直線に対して前傾した角度がやや大きくなっている。アッパーフレーム13とロアフレーム14とは平面視で前向き凹状に緩く湾曲している。
(3).背板の基本構造
背板8はポリプロピレンのような合成樹脂製を材料にした成形品であり、上下長手の左右のサイドメンバー19と、サイドメンバー19の上端間に一体に繋がったアッパーメンバー20と、左右サイドメンバー19の下端に一体に繋がったロアメンバー21とで略四角形の枠体が構成されており、更に、枠体の内部には、左右サイドメンバー19に繋がった横長サポート板22が多段に配置されている。
例えば図10(D)に示すように、横長サポート板22における付け根の裏面には平面視で湾曲した隅肉22が形成されている。これにより、横長サポート板22の付け根に応力が集中することが防止されると共に、横長サポート板22がその付け根寄りのある程度の範囲で撓み変形することが許容されている。
上下に隣り合った横長サポート板22の間、及び、最上段の横長サポート板22とアッパーメンバー20との間、並びに最下段の横長サポート板22とロアメンバー21との間にはそれぞれ横長の空間23が空いている。各横長サポート板22は基本的には帯板の外観を呈しており、広幅面が前後に向いている。
例えば図1(B)や図3(A)を例示して述べたように、背板8はバックフレーム7の頂点部17よりも下方の部位でオーバーハング部8aになっているが、より詳細に述べると、背板8は、バックフレーム7の頂点部17よりもやや下の部分が最も前となるように側面視で前向き突形に曲がっている。つまり、背板8は着座者の腰部(或いは腰より少し上の部分)を的確に支えるランバーサポート部8bを有しており、しかも、ランバーサポート部8bはオーバーハング部8aに設けている。背板8のランバーサポート部8bはその上端を中心にして後ろ向きに回動するように曲がり変形し得る。
図8及び図10に示すように、背板88の前面は前向き凹状にごく緩い曲率で凹んでおり(湾曲しており)、その凹みの程度はランバーサポート部8bにおいて最も大きく、最上段の横長サポート板22の箇所では平坦に近い状態になっている。これは、主として、身体を包むような外観となすことで人に好ましい印象を与えるという視覚的な効果を狙ったものであるが、人の腰の部分は平面視で丸みを持っていて背中は平坦に近い状態になっているという身体的特性に対応しているという側面もある。各横長サポート板22を平面視で直線状の形態に成すことも可能である。
各横長サポート板22は帯板の外観を呈しているが、例えば図6に示すように、上下に隣り合った横長サポート板22の左右付け根寄り部位は空間23を上下に横切るジョイント24で連結されている。更に、上下に隣り合ったジョイント24は左右に交互に位置ずれて配置されており、かつ、各横長サポート板22にはジョイント24を上下から挟むような状態で、略L形の内向きスリット25と外向きスリット26とを形成している。内向きスリット25は背板8の縦長中心線に向かって延びており、外向きスリット26は背もたれ5の外側縁に向けて延びている。
上下に隣り合ったジョイント24は交互に左右にずれているが、背板の縦長中心線に寄るようにずれたジョイント24の箇所には上下の内向きスリット25が形成されて、背板の外側縁に寄るようにずれたジョイント24の箇所には上下の外向きスリット26が形成されており、従って、1本の横長サポート板22には、内向きスリット25と外向きスリット26とが一対ずつ形成されており、その結果、各横長サポート板22の左右付け根寄り部位には、サイドメンバー19から横向き突出してのち僅かの寸法だけ段上がり又は段落ちしそれから再び横方向に向かう姿勢の段違い状の巾狭部27が形成されている。
また、スリット25,26が横長サポート板22の上端面又は下端面に開放されていることにより、巾狭部27の箇所には横長リップ24′が形成されており、上下に隣り合った横長リップ24′がジョイント24で繋がれている。
本実施形態では、多数の横長サポート板22の全てに膨らみ部22aを設けてはおらず、ランバーサポート部8bに位置した横長サポート板22を中心にした数本に設けており、かつ、膨らみ部22aの突出寸法Eはランバーサポート部8bの箇所において最も高く、ランバーサポート部8bから上下に遠ざかるに従って徐々に低くなるように設定している。つまり、横長サポート板22はランバーサポート部8bの箇所のものが最も変形しやくすく、ランバーサポート部8bから離れるに従って変形しやすさの度合いが低くなっている。全ての横長サポート板22に膨らみ部22aを設けても良いことは勿論である。
図10(B)〜(D)に明示するように、各横長サポート板22の上端縁には後ろ向きに突出するリブ28を一体に形成している。リブ28は、横長サポート板22の全長にわたって延びるように形成している。
従って、横長サポート板22はその左右端部が集中的に変形するようになっており、このため、ロッキングに際して横長サポート板22は、着座者の腰や背中を後ろから広い面積でサポートしながら後ろに後退するような変形の挙動を採ることになる。その結果、身体の支持安定性とフィット性とをバランスさせながら高いクッション性を確保することができる。
(4).背板とバックフレームとの連結構造
図11〜13に示すように、バックフレーム7におけるサイドフレーム12のうち背板8が重なる部分(後傾部)は前向きに開口した溝形になっている。また、バックフレーム7におけるアッパーフレーム13のうち背板8のアッパーメンバー20と重なる部分も前向き開口の溝形になっている。他方、背板8の各メンバー19,20,21は後ろ向きに開口した溝形になっており、図10(B)に示すように、背板8のサイドメンバー19とバックフレーム7とは重合部において互いに重なりあっている。
この場合、背板8のサイドメンバー19とバックフレーム7のサイドフレーム12との重合面に互いに噛み合う段部30を形成することにより、位置決めと左右方向のずれ防止とを図っている。更に述べると、ロッキングに際して背板8のサイドメンバー19は左右内側に移動するような外力を受けるので、段部30は、バックフレーム7のサイドフレーム12で述べると左右外向きに形成しており、これにより、ロッキングに際して背板8のサイドメンバー19が左右内側にずれることを防止している。表皮材10は背板8とバックフレーム7との間に挟み込まれている。
図11〜13に示すように、背板8におけるサイドメンバー19の溝内には、上下長手で板状の雄形規制体31が上下離れて3個形成されている。他方、バックフレーム7のサイドフレーム12には、前記背板8の規制体31が嵌まる雌形規制体32が3対形成されている。これら規制体31,32が嵌まり合うことにより、背板8はバックフレーム7に対して左右ずれ不能に保持されている。
更に、背板8におけるサイドメンバー19の溝内には、側面視で下向き鉤形の第1係合爪33が上下に離反して2個形成されている一方、バックフレーム7のサイドフレーム12には、係合爪33と噛み合う上向き鉤形の第2係合爪34が上下に離反して2個形成されている。これら係合爪33,34の噛み合いにより、背板8はバックフレーム7に対して前向き移動不能に保持されている。
更に、図11及び図13に示すように、背板8におけるアッパーメンバー20の左右両端部に側面視下向き鉤形の第3係合爪35を形成している一方、バックフレーム7におけるアッパーメンバー20の内側片36には、前記第3係合爪35が嵌まる係合穴37を形成している。
図13に示すように、バックフレーム7におけるアッパーメンバー20の作用両側部には、内向き(横向き)に開口した袋状のナット保持部39が形成されている。このナット保持部39にはナットが回転不能に嵌まるようになっており、ナットにバックフレーム7の後ろからビス(図示せず)がねじ込まれる。ビスでヘッドレスト(図示せず)が固定される。
ナット保持部39に空けた前向き開口の穴40から突出する。他方、背板88のアッパーメンバー20のうち第3係合爪35の左右内側には、ビスに下方から当たることで背板88を上向き移動不能に保持する上ストッパー41が形成されている。
上ストッパー41は互いに逆方向に延びる下水平壁及び上水平壁とこれらを繋ぐ垂直壁とを有しており、これがバックフレーム17の空所にきっちりと嵌まり込むことにより、背板8を上下左右にガタ付きのない状態に保持すると共に、ロッキング等に際して第3係合爪35が変形することを防止してその離脱を阻止している。
例えば図10(B)に示すように、背板8のサイドメンバー19とバックフレーム7のサイドフレーム12とには、前後位置を規制するための補助ストッパー42が上下適宜間隔で複数個ずつ設けられている。また、図12の下部に示すように、バックフレーム7におけるサイドフレーム12の頂点部17とこれに対応した背板8のサイドメンバー19とには、背板8を前向き移動不能に保持する平面視鉤形の下部係合爪38a,38bの対を形成している。
背板8の取り付けは次の手順で行う。すなわち、まず、背板8を上から下に移動させて下部係合爪38a,38bを噛み合わせ、それから背板8を少し持ち上げ気味にして第1係合爪33と第2係合爪34とを噛み合わせ、そして、最後に、第3係合爪35を係合穴37に嵌め込むのである。これにより、背板8はバックフレーム7に対して上下左右及び前後にずれ不能に保持される。
表皮材10のうち背板8とバックフレーム17とで挟まれた部位には補強板材(図示せず)か固定されており、この補強板材が係合爪33,34に被嵌している。
(5).ロッキング機構等
次に、図14に基づいてロッキング機構を簡単に説明しておく。座4は合成樹脂製のインナーシェル(図示せず)の上面にクッション材を張った構造であり、インナーシェルは樹脂製の中間部材43に前後位置調節可能に取り付けられている。
中間部材43は、フロントリンク44とリアリンク45とを介してベース3に連結されている。フロントリンク44はブロック状の外観を呈しており、その下部はベース3の前部に取り付けた左右長手の第1軸46に上方から嵌まっており、その上部に形成した軸部47には中間部材43に形成したフロント軸受け部48が嵌まっている。
リアリンク45は金属板製であり、正面視では左右側板を有する下向き開口コの字形になっている。かつ、リアリンク45の左右両端部には側板から延長した前向きの軸受け部45aを有している。リアリンク45はベース3に左右横長の第2軸49で回動可能に連結されている。リアリンク45はベルクランクと同様の機能を有している。リアリンク45における軸受け部45aの前端(先端)には第3軸50が挿通しており、この第3軸50に中間部材43のリア軸受け部51が嵌まっている。
バックフレーム7におけるサイドアーム15の前端には第2軸49に後ろから嵌まる軸受け穴(図示せず)が形成されており、サイドアーム15が第2軸49に嵌まった状態で、サイドアーム15に一体形成したフロント部材16がリアリンク45にねじで固定されている。従って、バックフレーム7はリアリンク45と一体に回動する。リアリンク45の後端部でかつ下端部には左右長手の支軸52が嵌まっており、バックフレーム7のサイドアーム15は支軸52で支持されている。
ベース3の後部には、リアリンク45の下面に固定されたロッキングユニット53が配置されている。ロッキングユニット53は弾性体(例えばゴム)に当たるようになっており、バックフレーム7は弾性体の弾性に抗して後傾動する。また、ロアリンク45には操作ユニット54が固定されており、操作ユニット54に設けたレバー55を回動することにより、ロッキングの強弱調節やロッキング・ロック切り換えが行われる。
フロントリンク44は側面視で上が前となるように鉛直姿勢に対して前傾しており、また、第3軸50は第2軸49よりも手前に位置している。従って、フロントリンク44とリアリンク45とは平行リンク機構に似たリンク機構を構成していると共に、着座者の荷重は両リンク44,45を前傾姿勢と成すように作用している。
図1(B)と図3(A)とに示すように、非ロッキング状態において背板8の下端は座4の後ろに位置している。また、ロッキング時には、座4が上昇して後退することにより、図3(A)に一点差線で示すように、背板8の下端(すなわちオーバーハング部8aの下端)は座4の後端の後ろでかつ座面よりも下方に沈んだ状態になっている。従って、座4とオーバーハング部8aとの相対的な距離は非ロッキング状態でもロッキング状態でもさほど変わっておらず、このため「背ずれ」「シャツ捲れ」の現象を防止できる。
さて、ロッキングすると着座者の上半身は後傾するため、仮にランバーサポート部8bによる身体の支持位置が一定であると、ロッキング時にランバーサポート部8bによる強い突き上げ感を受ける場合がある。これに対して本実施形態では、ロッキングに際してランバーサポート部8bは座4に対して相対的に下降動しているため、ランバーサポート部8bによる支持位置が腰部から腰骨に移行する傾向を呈しており、いわば、ランバーサポート部8bが身体の傾斜に沿って下降する傾向を呈している。このランバーサポート部8bの逃げ作用とオーバーハング部8aの撓み変形とにより、着座者に快適なロッキング状態を提供できるのである。
図1(A)に一点鎖線で示すように、バックフレーム7のサイドフレーム12と背板8のオーバーハング部8aとの間に、弾力を調節するための補助部材17 ′を取り付けることも可能である。補助部材17′は椅子の出荷段階で固定しておくことも可能であるが、ユーザーの体格や好みに応じて弾力を選択できるように、ユーザーや販売店で簡単に取り付けできるのが好ましいと言える。取り付けはビス止めや係合爪類を使用したスナップ係合など、種々の機構を採用できる。補助部材17′は樹脂製としたり板ばね製(金属板製)としたりすることができる。
(6).その他
本願発明は上記の各実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば本願発明の適用対象は回転椅子には限らず、会議用に多用されているパイプ椅子の固定式椅子などにも適用できる。また、背板は必ずしも合成樹脂の一体成形品とする必要はなく、例えばオーバーハング部を板ばねにクッション材が張られた構造とすることも可能である。
バックサポートはフレーム構造を採用する必然性はないのであり、例えばシェル構造を採用することも可能である(要は、背板を支持できたら良い。)。ロッキング機構も種々のものを採用できる。背板はバックサポートにビス等で固定しても良いことは言うまでもない。
本願発明は椅子に適用して有用性を発揮する。よって、産業上利用できる。
4 座
5 背もたれ
7 バックサポートの一例としてバックフレーム
8 背板
8a オーバーハング部
8b ランバーサポート部
12 バックフレームのサイドフレーム
17 バックフレームの頂点部
19 背板のサイドメンバー
22 背板の横長サポート板

Claims (6)

  1. 背もたれが、着座者の体圧を受ける背板と、前記背板が取り付いたバックサポートとを有しており、前記背板のうち着座者の腰部又はその周辺部に当たる部分は最も前に突出したランバーサポート部になっている、という構成であって、
    前記バックサポートは、前記背板のランバーサポート部よりも上において最も手前に突出した頂点部を有しており、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部よりも上の部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部より下に位置して前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートの頂点部から片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっており、前記オーバーハング部は着座者の体圧で撓み変形可能になっている、
    椅子。
  2. 前記背板のオーバーハング部は、着座者の体圧により、前記バックサポートの頂点部を中心にして回動する、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記背板は合成樹脂の成形品であって、左右のサイドメンバーとこれらの間に多段に配置された横長サポート板の群とを有しており、前記背板のオーバーハング部は、これを構成するサイドメンバーが着座者の体圧で曲がり変形可能であると共に、横長サポート板も着座者の体圧で後ろ向きに移動するような状態に撓み変形可能になっており、かつ、サイドメンバーよりも横長サポート板が容易に撓み変形する強度設定になっている、
    請求項1又は2に記載した椅子。
  4. 背もたれが、着座者の体圧を受ける背板と、前記背板が取り付いたバックサポートとを有しており、前記背板のうち着座者の腰部又はその周辺部に当たる部分は最も前に突出したランバーサポート部になっている、という構成であって、
    前記バックサポートは、前記背板のランバーサポート部よりも上において最も手前に突出した頂点部を有しており、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部よりも上の部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部より下に位置して前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートの頂点部から片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっている、
    椅子。
  5. 背もたれが、着座者の体圧を受ける背板と、前記背板が取り付いたバックサポートとを有しており、前記背板のうち着座者の腰部又はその周辺部に当たる部分は最も前に突出したランバーサポート部になっている、という構成であって、
    前記バックサポートは、前記背板のランバーサポート部よりも上において最も手前に突出した頂点部を有しており、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部よりも上の部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記バックサポートの頂点部より下に位置して前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートの頂点部から片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっており、前記背板のオーバーハング部は、着座者の体圧により、前記バックサポートの頂点部を中心にして回動する、
    椅子。
  6. 背もたれが、着座者の体圧を受ける背板と、前記背板が取り付いたバックサポートとを有しており、前記背板のうち着座者の腰部又はその周辺部に当たる部分は最も前に突出したランバーサポート部になっている、という構成であって、
    前記背板のうち前記ランバーサポート部を含む下部を除いた部分は、その全体が前記バックサポートに対して離れない状態に取り付けられている一方、前記背板のうち前記ランバーサポート部を含む下部は、前記バックサポートから片持ち梁の状態で下方に張り出したオーバーハング部になっており、前記オーバーハング部は、前記ランバーサポート部に掛かった着座者の体圧で撓み変形可能になっている、
    椅子。
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